JP2011216190A - 光電変換装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量、薄型でフレキシブルであり、変換効率を向上させることが可能な光電変換装置及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】光電変換装置の製造方法は、導電性シート10の面に多孔質カーボン層12を形成する第1工程と、多孔質カーボン層を覆うように導電性シートの面に多孔質絶縁層14を形成する第2工程と、多孔質絶縁層の面に集電グリッド20を形成する第3工程と、集電グリッドを覆うように多孔質絶縁層の面に多孔質金属酸化物半導体層を形成する第4工程と、多孔質金属酸化物半導体層に色素を担持させる第5工程と、多孔質金属酸化物半導体層、多孔質絶縁層、及び、多孔質カーボン層に電解質液を浸透させる第6工程と、少なくとも多孔質絶縁層及び多孔質金属酸化物半導体層を覆うように、透光性封止層22を形成する第7工程と有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、軽量、薄型でフレキシブルであり、変換効率を向上させることが可能な光電変換装置及びその製造方法に関する。
近年、環境保護の意識が高まり、太陽光発電はその重要性を一段と増している。色素増感太陽電池(DSSC(Dye-Sensitized Solar Cell))は、透明基板に透明導電層、酸化物半導体層を形成し、この酸化物半導体層に増感色素を担持させた色素担持酸化物半導体層を作用電極(光電極、窓電極)とし、この作用電極と対向電極の間に酸化還元電解質層を配置した構成を有している。この色素増感太陽電池は、太陽光により色素内で励起された電子が酸化物半導体層に注入され透明導電膜に流れ、負荷を含む外部回路を介して対向極に電流が流れ電池として作用する。
色素増感太陽電池は、シリコン系太陽電池と比較すると、製造に必要な原料に資源的な制約が少ないこと、真空設備を必要とせず、印刷方式や流れ生産方式で製造することができ、製造コスト、設備コストが安くすむという利点があり、近年、支持基材としてプラスチック基板を用いたフレキシブルな色素増感太陽電池の開発が盛んに行われている(例えば、後記する特許文献1を参照。)。
色素増感太陽電池は、作用電極が形成された基板対向電極が形成された基板を対向させて両基板間に電解質層を充填し封止した構造が一般的であるが、1枚の基板上に色素増感太陽電池の構成に必要とされる各層を形成する試みもなされている(例えば、後記する特許文献2を参照。)。
一般的な色素増感太陽電池の製造工程においては、色素増感半導体層に使用される多孔質酸化物半導体層の形成に焼成処理が必要であり、支持基材としてプラスチック基板を用いた場合には、プラスチック基板の耐熱温度(ガラス転移温度)が高くないので、焼成処理の温度は150℃程度が限度である。このような焼成処理の温度で得られる多孔質酸化物半導体層では、結晶性や粒子間の結合状態が悪く電子伝導性が低いため、プラスチック基板を用いた色素増感太陽電池の発電効率はガラス基板を用いたものに対して低くなってしまうことが課題となっていた。
特許文献1に記載の色素増感太陽電池では、支持基材として0.01〜0.2mm以下の薄膜ガラス基板が好ましいとされ、破壊防止のためガラス基板には保護フィルムが接着されており、軽量化、薄型化の点ではあまり望ましいものではなかった。
また、特許文献2に記載の色素増感太陽電池では、透光性導電層による抵抗ロスによる変換効率の低下を抑制するための集電極の形成に関して十分な配慮がなされていなかった。
本発明は、上述したような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、軽量、薄型でフレキシブルであり、変換効率を向上させることが可能な光電変換装置及びその製造方法を提供することにある。
即ち、本発明は、導電性基材(例えば、後述の実施の形態における導電性シート10)の面に多孔質触媒層(例えば、後述の実施の形態における多孔質カーボン層12)を形成する第1工程と、前記多孔質触媒層を覆うように前記導電性基材の面に多孔質絶縁層を形成する第2工程と、前記多孔質絶縁層の面に集電層(例えば、後述の実施の形態における集電グリッド20)を形成する第3工程と、前記集電層を覆うように前記多孔質絶縁層の面に多孔質金属酸化物半導体層を形成する第4工程と、前記多孔質金属酸化物半導体層に色素を担持させる第5工程と、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に電解質液を浸透させる第6工程と、少なくとも前記多孔質絶縁層及び前記多孔質金属酸化物半導体層を覆うように、透光性封止層を形成する第7工程とを有する、光電変換装置の製造方法(以下、第1の構成による光電変換装置の製造方法と言う。)に係るものである。
また、本発明は、導電性基材(例えば、後述の実施の形態における導電性シート10)の面に形成された多孔質触媒層(例えば、後述の実施の形態における多孔質カーボン層12)と、この多孔質触媒層を覆うように前記導電性基材の面に形成された多孔質絶縁層と、この多孔質絶縁層の面に形成された集電層(例えば、後述の実施の形態における集電グリッド20)と、この集電層を覆うように前記多孔質絶縁層の面に形成された多孔質金属酸化物半導体層と、少なくとも前記多孔質絶縁層及び前記多孔質金属酸化物半導体層を覆うように前記導電性基材の面に形成された透光性封止層とを有し、前記多孔質金属酸化物半導体層に色素が担持され、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に電解質が含有されている、光電変換装置(以下、第1の構成による光電変換装置と言う。)に係るものである。
また、本発明は、導電性基材(例えば、後述の実施の形態における導電性シート10)の面に多孔質触媒層(例えば、後述の実施の形態における多孔質カーボン層12)を形成する第1工程と、前記多孔質触媒層を覆うように前記導電性基材の面に多孔質絶縁層を形成する第2工程と、前記多孔質絶縁層の面に多孔質金属酸化物半導体層を形成する第3工程と、前記多孔質金属酸化物半導体層に少なくとも一部が包埋するように集電層(例えば、後述の実施の形態における集電グリッド20)を形成する第4工程と、前記多孔質金属酸化物半導体層及び前記集電層に接するように透光性電極層を形成する第5工程と、前記多孔質金属酸化物半導体層に色素を担持させる第5工程と、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に電解質液を浸透させる第6工程と、少なくとも前記多孔質絶縁層、前記多孔質金属酸化物半導体層、及び、前記透光性電極層を覆うように、透光性封止層を形成する第7工程とを有する、光電変換装置の製造方法(以下、第2の構成による光電変換装置の製造方法と言う。)に係るものである。
また、本発明は、導電性基材(例えば、後述の実施の形態における導電性シート10)の面に形成された多孔質触媒層(例えば、後述の実施の形態における多孔質カーボン層12)と、この多孔質触媒層を覆うように前記導電性基材の面に形成された多孔質絶縁層と、この多孔質絶縁層の面に形成された多孔質金属酸化物半導体層と、この多孔質金属酸化物半導体層に少なくとも一部が包埋するように形成された集電層(例えば、後述の実施の形態における集電グリッド20)と、前記多孔質金属酸化物半導体層及び前記集電層に接するように形成された透光性電極層と、少なくとも前記多孔質絶縁層、前記多孔質金属酸化物半導体層、及び、前記透光性電極層を覆うように形成された透光性封止層とを有し、前記多孔質金属酸化物半導体層に色素が担持され、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に電解質液が含有されている、光電変換装置(以下、第2の構成による光電変換装置と言う。)に係るものである。
また、本発明は、導電性基材(例えば、後述の実施の形態における導電性シート10)の面に多孔質触媒層(例えば、後述の実施の形態における多孔質カーボン層12)を形成する第1工程と、前記多孔質触媒層を覆うように前記導電性基材の面に多孔質絶縁層を形成する第2工程と、前記多孔質絶縁層の面に多孔質金属酸化物半導体層を形成する第3工程と、前記多孔質金属酸化物半導体層の面に透光性電極層を形成する第4工程と、前記透光性電極層の面に集電層(例えば、後述の実施の形態における集電グリッド20)を形成する第5工程と、前記多孔質金属酸化物半導体層に色素を担持させる第6工程と、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に電解質液を浸透させる第7工程と、少なくとも前記多孔質絶縁層、前記多孔質金属酸化物半導体層、及び、前記透光性電極層を覆うように、透光性封止層を形成する第8工程とを有する、光電変換装置の製造方法(以下、第3の構成による光電変換装置の製造方法と言う。)に係るものである。
また、本発明は、導電性基材(例えば、後述の実施の形態における導電性シート10)の面に形成された多孔質触媒層(例えば、後述の実施の形態における多孔質カーボン層12)と、この多孔質触媒層を覆うように前記導電性基材の面に形成された多孔質絶縁層と、この多孔質絶縁層の面に形成された多孔質金属酸化物半導体層と、この多孔質金属酸化物半導体層の面に形成された透光性電極層と、この透光性電極層の面に形成された集電層(例えば、後述の実施の形態における集電グリッド20)と、少なくとも前記多孔質絶縁層、前記多孔質金属酸化物半導体層、及び、前記透光性電極層を覆うように形成された透光性封止層とを有し、前記多孔質金属酸化物半導体層に色素が担持され、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に電解質液が含有されている、光電変換装置(以下、第3の構成による光電変換装置と言う。)に係るものである。
本発明の第1の構成による光電変換装置の製造方法によれば、導電性基材の面に多孔質触媒層を形成する第1工程と、前記多孔質触媒層を覆うように前記導電性基材の面に多孔質絶縁層を形成する第2工程と、前記多孔質絶縁層の面に集電層を形成する第3工程と、前記集電層を覆うように前記多孔質絶縁層の面に多孔質金属酸化物半導体層を形成する第4工程と、前記多孔質金属酸化物半導体層に色素を担持させる第5工程と、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に電解質液を浸透させる第6工程と、少なくとも前記多孔質絶縁層及び前記多孔質金属酸化物半導体層を覆うように、透光性封止層を形成する第7工程とを有するので、ガラス基板を使用せず導電性基材として金属シートを使用し、軽量、薄型でフレキシブルであり、変換効率を向上させることが可能な光電変換装置の製造方法を提供することができる。
また、本発明の第1の構成による光電変換装置によれば、導電性基材の面に形成された多孔質触媒層と、この多孔質触媒層を覆うように前記導電性基材の面に形成された多孔質絶縁層と、この多孔質絶縁層の面に形成された集電層と、この集電層を覆うように前記多孔質絶縁層の面に形成された多孔質金属酸化物半導体層と、少なくとも前記多孔質絶縁層及び前記多孔質金属酸化物半導体層を覆うように前記導電性基材の面に形成された透光性封止層とを有し、前記多孔質金属酸化物半導体層に色素が担持され、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に電解質が含有されているので、ガラス基板を使用せず導電性基材として金属シートを使用し、軽量、薄型でフレキシブルであり、変換効率を向上させることが可能な光電変換装置を提供することができる。
また、本発明の第2の構成による光電変換装置の製造方法によれば、導電性基材の面に多孔質触媒層を形成する第1工程と、前記多孔質触媒層を覆うように前記導電性基材の面に多孔質絶縁層を形成する第2工程と、前記多孔質絶縁層の面に多孔質金属酸化物半導体層を形成する第3工程と、前記多孔質金属酸化物半導体層に少なくとも一部が包埋するように集電層を形成する第4工程と、前記多孔質金属酸化物半導体層及び前記集電層に接するように透光性電極層を形成する第5工程と、前記多孔質金属酸化物半導体層に色素を担持させる第5工程と、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に電解質液を浸透させる第6工程と、少なくとも前記多孔質絶縁層、前記多孔質金属酸化物半導体層、及び、前記透光性電極層を覆うように、透光性封止層を形成する第7工程とを有するので、ガラス基板を使用せず導電性基材として金属シートを使用し、軽量、薄型でフレキシブルであり、変換効率を向上させることが可能な光電変換装置の製造方法を提供することができる。
また、本発明の第2の構成による光電変換装置によれば、導電性基材の面に形成された多孔質触媒層と、この多孔質触媒層を覆うように前記導電性基材の面に形成された多孔質絶縁層と、この多孔質絶縁層の面に形成された多孔質金属酸化物半導体層と、この多孔質金属酸化物半導体層に少なくとも一部が包埋するように形成された集電層と、前記多孔質金属酸化物半導体層及び前記集電層に接するように形成された透光性電極層と、少なくとも前記多孔質絶縁層、前記多孔質金属酸化物半導体層、及び、前記透光性電極層を覆うように形成された透光性封止層とを有し、前記多孔質金属酸化物半導体層に色素が担持され、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に電解質液が含有されているので、ガラス基板を使用せず導電性基材として金属シートを使用し、軽量、薄型でフレキシブルであり、変換効率を向上させることが可能な光電変換装置を提供することができる。
また、本発明の第3の構成による光電変換装置の製造方法によれば、導電性基材の面に多孔質触媒層を形成する第1工程と、前記多孔質触媒層を覆うように前記導電性基材の面に多孔質絶縁層を形成する第2工程と、前記多孔質絶縁層の面に多孔質金属酸化物半導体層を形成する第3工程と、前記多孔質金属酸化物半導体層の面に透光性電極層を形成する第4工程と、前記透光性電極層の面に集電層を形成する第5工程と、前記多孔質金属酸化物半導体層に色素を担持させる第6工程と、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に電解質液を浸透させる第7工程と、少なくとも前記多孔質絶縁層、前記多孔質金属酸化物半導体層、及び、前記透光性電極層を覆うように、透光性封止層を形成する第8工程とを有するので、ガラス基板を使用せず導電性基材として金属シートを使用し、軽量、薄型でフレキシブルであり、変換効率を向上させることが可能な光電変換装置の製造方法を提供することができる。
また、本発明の第3の構成による光電変換装置によれば、導電性基材の面に形成された多孔質触媒層と、この多孔質触媒層を覆うように前記導電性基材の面に形成された多孔質絶縁層と、この多孔質絶縁層の面に形成された多孔質金属酸化物半導体層と、この多孔質金属酸化物半導体層の面に形成された透光性電極層と、この透光性電極層の面に形成された集電層と、少なくとも前記多孔質絶縁層、前記多孔質金属酸化物半導体層、及び、前記透光性電極層を覆うように形成された透光性封止層とを有し、前記多孔質金属酸化物半導体層に色素が担持され、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に電解質液が含有されているので、ガラス基板を使用せず導電性基材として金属シートを使用し、軽量、薄型でフレキシブルであり、変換効率を向上させることが可能な光電変換装置を提供することができる。
本発明の実施の形態における、色素増感太陽電池素子の製造工程を説明する図である。 同上、色素増感太陽電池素子の製造工程を説明する図である。 同上、色素増感太陽電池素子の製造工程を説明する図である。 同上、集積化した色素増感太陽電池を説明する断面図である。 同上、ロールトゥロールプロセスによる色素増感太陽電池の製造工程を説明する図である。
本発明の第1の構成による光電変換装置の製造方法では、前記第6工程は、前記導電性基材を貫通する開口部を形成する工程と、前記開口部から前記電解質液を注入して、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に前記電解質液を浸透させる工程と、前記開口部を封止する工程とを含む構成とするのがよい。このような構成によれば、ガラス基板を使用せず導電性基材として金属シートを使用して、金属シートに形成される前記開口部をレーザ溶接によって装置全体の厚さを増大させることなく容易に封止できる光電変換装置の製造方法を提供することができる。
本発明の第2の構成による光電変換装置の製造方法では、前記第6工程は、前記導電性基材を貫通する開口部を形成する工程と、前記開口部から前記電解質液を注入して、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に前記電解質液を浸透させる工程と、前記開口部を封止する工程とを含む構成とするのがよい。このような構成によれば、ガラス基板を使用せず導電性基材として金属シートを使用して、金属シートに形成される前記開口部をレーザ溶接によって装置全体の厚さを増大させることなく容易に封止できる光電変換装置の製造方法を提供することができる。
本発明の第3の構成による光電変換装置の製造方法では、前記第7工程は、前記導電性基材を貫通する開口部を形成する工程と、前記開口部から前記電解質液を注入して、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に前記電解質液を浸透させる工程と、前記開口部を封止する工程とを含む構成とするのがよい。このような構成によれば、ガラス基板を使用せず導電性基材として金属シートを使用して、金属シートに形成される前記開口部をレーザ溶接によって装置全体の厚さを増大させることなく容易に封止できる光電変換装置の製造方法を提供することができる。
以下、光電変換装置として色素増感太陽電池を例にとって、図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は上述した作用、効果を満たす構成であればよく、これらの実施形態に限定されるものではない。なお、以下に示す図面は構成が明瞭に分かり易くなるように描いているので、縮尺は厳密に正確なものではない。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態における色素増感太陽電池素子の製造工程を説明する図である。
図1に示すように、色素増感太陽電池素子30aは、対極としてガラス基板を使用せず導電性基材としてTi等の金属からなる導電性シート10の面に、多孔性カーボン層12、多孔性絶縁層14、集電グリッド20、多孔性酸化物半導体層16、透光性封止層22が順次形成されてなり、多孔性酸化物半導体層16に色素が担持され、多孔性酸化物半導体層16、多孔性絶縁層14、及び、多孔性カーボン層12に、電解質液が浸透されている。
多孔性カーボン層12は触媒層であり、導電性シート10の面に多孔性カーボン層12を覆うように多孔性絶縁層14が形成され、多孔性絶縁層14の面に集電グリッド20が形成されている。
図1に示すように、色素増感太陽電池素子30aは、次のようにして製造することができる。
図1(A)に示すように、導電性基材として、例えば、Ti等の金属からなる導電性シート10の面に、触媒層として、例えば、多孔性カーボン層12が形成される。
図1(B)に示すように、多孔性カーボン層12を覆うように導電性シート10の面に多孔質絶縁層14が形成される。
図1(C)に示すように、多孔質絶縁層14の面に、例えば、集電層として集電グリッド20が形成される。
図1(D)に示すように、多孔質金属酸化物半導体層16を形成する。例えば、二酸化チタン(アナターゼ)のペーストを調製し、集電グリッド20に接触しこれを覆うように多孔質絶縁層14の面にペーストを塗布、乾燥し、400℃〜500℃で焼成することによって、多孔質金属酸化物半導体層16が塗布法によって形成される。
図1(E)に示すように、金属酸化物半導体粒子間のネッキングを向上させ、電子輸送特性を向上させ、光電変換効率を向上させるために、多孔質金属酸化物半導体層16のTiCl4処理を行う。例えば、焼結された多孔質金属酸化物半導体層16にTiCl4溶液を浸透させて表面を水洗した後で、400℃〜500℃で焼成処理することによって、このTiCl4処理が実行される。
図1(F)に示すように、色素を含有する溶液を多孔質金属酸化物半導体層16に浸透させることによって、多孔質金属酸化物半導体層16に色素が担持され、次いで、電解質液を多孔質金属酸化物半導体層16に浸透させることによって、多孔質金属酸化物半導体層16の他に、多孔質絶縁層14、多孔質カーボン層12に電解質液が浸透される。
なお、多孔質金属酸化物半導体層16に色素を担持させ、次いで、導電性シート10にこれを貫通する開口部を形成し、この開口部から電解質液を注入して、多孔質金属酸化物半導体層16、多孔質絶縁層14、及び、多孔性カーボン層12に電解質液を浸透させた後に、開口部を封止してもよい。
図1(G)に示すように、少なくとも多孔質金属酸化物半導体層16及び多孔質絶縁層14を覆うように、透光性封止層22が形成される。
以上説明したように、ガラス基板を使用せず導電性基材として金属シートを使用して、金属シートに、多孔質触媒層、多孔質絶縁層、集電グリッド、多孔質二酸化チタン層を順次形成し、多孔質二酸化チタン層に色素を担持させ、多孔質二酸化チタン層、多孔質絶縁層、及び、多孔質触媒層に電解質液を浸透させた後、透光性樹脂で全体をオーバーコートすることによって、色素増感太陽電池素子30aが製造される。
この色素増感太陽電池素子30aは、金属酸化物半導体粒子に増感色素を担持させた多孔質金属酸化物半導体層16を作用電極(光電極、窓電極)とし、この作用電極に対向して対向電極(導電性シート10、多孔性カーボン層12)が配置され、多孔質金属酸化物半導体層16、多孔性絶縁層14、多孔性カーボン層12に酸化還元電解質を含む電解質液が保持された構成を有している。
本発明による色素増感太陽電池素子30aは、ガラス基板を使用せず導電性基材として金属シートを使用し、軽量、薄型でフレキシブルであり、また、フレキシブルでありながら高温プロセスによって、変換効率を向上させ、高性能化を実現することが可能である。
図1の説明において、導電性シート10として、Ti以外の、Ni、Au、Pt等の金属シート、箔を使用することができる。また、導電性シート10に換えて、ITO、FTO等の透明性導電膜が形成された樹脂シート又はフィルム、或いは、Ti、Ni、Au、Pt等の金属膜が形成されたプラスチックシート、フィルム等を使用することができる。
また、図1の説明において、触媒層としての多孔質カーボン層12に換えて、導電性を有し、電解質液中のI3 -イオン等の酸化型のレドックスイオンの還元反応を促進させ充分な速度で行なわせる触媒能(触媒活性)を有する材料を使用することができ、例えば、Pt、Rh、Ru、Pd、Os、Ir等使用することができる。或いは、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリフラン、ポロアセチレン、ポリフェニレン、ポリアズレン、ポリフルオレン、及び、これらの誘導体、ポリ(3,4ーエチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)等の導電性ポリマー(導電性高分子)を使用することができる。
なお、導電性シート10として、Pt、Rh、Ru等からなる金属シート、箔を使用する場合には、触媒層を省略することもできる。
また、図1の説明において、多孔質絶縁層14は、触媒層である多孔質カーボン層12と、集電グリッド20及び多孔質金属酸化物半導体層16との間の電気的絶縁のために設けるものであり、多孔質絶縁物によって形成される。多孔質絶縁層14は、電解質液を含有することができ、その厚みが薄いほど、即ち、酸化還元反応距離或いは正孔輸送距離が短いほど、変換効率が高くなる。
多孔質絶縁層14は、例えば、酸化物系セラミック、窒化物系セラミック及び炭化物系セラミック等の各種のセラミックを使用して形成することができる。例えば、CoO、NiO、FeO、Al23、SiO2、MgO、ZrO2、MoO2、Cr23、SrCu22、WO3、In23、Bi23、CeO2、Nb25、Y23、窒化ケイ素、サイアロン、窒化チタン、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、炭化チタン、炭化アルミニウム等を使用することができる。
多孔質絶縁層14は、例えば、スクリーン印刷、ドクターブレーディング、インクジェット印刷、ドロップキャスティング、スピンコーティング、静電スプレイ等の各種の方法によって形成することができる。
また、図1の説明において、集電グリッド20は、低抵抗であり、電解溶液に含有されている成分に対して高い耐腐食性を有する材料によって形成することができる。例えば、Ti、Cr、Ni、Nb、Mo、Ru、Rh、Ta、W、Ir、Pt、ハステロイ(へインズ社商標)の金属によって形成することができる。ハステロイはNiを主成分とする合金であり、ハステロイB、ハステロイCX、ハステロイG等のように、Cr、Fe、Co、Cu、Mo、W等を異なる成分量で含有するものを使用することができる。
集電グリッド20を積層させる方法として、CVD法、スパッター法、無電解メッキ法、印刷法等の電極を形成させる一般的な方法、或いは、金属メッシュを多孔質絶縁層14上に配置する方法がある。集電グリッド20の形状は特に限定されず、格子状、網目状、ストライプ状、櫛状等がある。
また、図1の説明において、多孔質金属酸化物半導体層16は、酸化チタン(TiO2)の他に、一般に光電変換材料に使用される材料によって形成することができる。例えば、酸化亜鉛(ZnO)、酸化タングステン(WO3)、酸化ニオブ(Nb25)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、酸化スズ(SnO2)、酸化インジウム(In33)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化タリウム(Ta25)、酸化ランタン(La23)、酸化イットリウム(Y23)、酸化ホスホニウム(Ho23)、酸化ビスマス(Bi2O)、酸化セリウム(CeO2)、アルミナ(Al23)等の半導体化合物を使用することができる。
また、図1の説明において、多孔質金属酸化物半導体層16に吸着させて光増感剤として機能する色素として、可視光領域及び/又は赤外光領域に吸収をもつ周知の種々の化合物を使用することができ、有機色素、金属錯体色素等を使用することができる。
有機色素として、例えば、アゾ系色素、キノン系色素、キノンイミン系色素、キナクリドン系色素、スクアリリウム系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、ポリフィリン系色素、フタロシアニン系色素、ペリレン系色素、インジゴ系色素、ナフタロシアニン系色素を使用することができる。
金属錯体色素として、例えば、ルテニウムビピリジン系金属錯体色素、ルテニウムターピリジン系金属錯体色素、ルテニウムクォーターピリジン系金属錯体色素等のルテニウム系金属錯体色素を使用することができる。
多孔性酸化物半導体層に色素を強固に吸着させるためには、色素分子中にカルボキシル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、スルホン酸基、エステル基、メルカプト基、ホスホニル基等のインターロック基を有するものが好ましく、これらの中でもカルボキシル基(COOH基)を有するものが特に好ましい。一般に、インターロック基は、色素を半導体表面へ吸着・固定する機能を有し、励起状態の色素と多孔性酸化物半導体層の伝導帯との間の電子移動を容易にする電気的結合を供給する。
また、図1の説明において、電解質液として、リチウムイオン等の陽イオンや塩素イオン等の陰イオンを含む種々の電解質液を使用することができる。この電解質液に、酸化型構造及び還元型構造を可逆的にとり得るような酸化還元対を存在させることが好ましく、このような酸化還元対として、例えば、ヨウ素−ヨウ素化合物、臭素−臭素化合物、キノン−ヒドロキノン等がある。
また、図1の説明において、透光性封止層22として、各種の透明であり高い耐候性を有しており積層体を保護する樹脂を使用することができる。例えば、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂エチレン酢酸ビニル共重合(EVA)樹脂、ポリビニルブチラール(PVB)、エポキシ樹脂、ポリアミドイミド樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等を使用することができる。
なお、色素増感太陽電池素子30aを構成する各層の厚さは、例えば、次の通りである。
導電性シート10の厚さに制限は無く、セルの構成に合わせて自由に選択できるが、通常、機械的強度を考えると、0.001mm以上、1mm以下、より好ましくは0.005mm以上、0.5mm以下である。
多孔性カーボン層12の厚さは、表面積を稼ぐ意味でも厚い方が好ましいが、厚くしすぎると、封止層の厚みが増大してしまう。通常、1μm以上、200μm以下、より好ましくは5μm以上、100μm以下である。
多孔性絶縁層14の厚さに制限は無く、セルの構成に合わせて自由に選択できるが、ショート防止と、電解質の拡散距離のバランスを考慮すると、1μm以上、100μm以下、より好ましくは3μm以上、20μm以下である。
集電グリッド20の厚さに制限は無い。通常、0.1μm以上、100μm以下、より好ましくは1μm以上、50μm以下である。
多孔性酸化物半導体層16の厚さは、用いる色素によって最適値が異なるが、通常、1μm以上、100μm以下、より好ましくは5μm以上、50μm以下である。
透光性封止層22の厚さに制限は無い。通常、1μm以上、1mm以下、より好ましくは10μm以上、100μm以下である。
[実施の形態2]
図2は、本発明の実施の形態における色素増感太陽電池素子の製造工程を説明する図である。
図2に示すように、色素増感太陽電池素子30bは、図1に示す色素増感太陽電池素子30aと同様に、対極としてガラス基板を使用せず導電性基材としてTi等の金属からなる導電性シート10を使用しており、導電性シート10の面に、多孔性カーボン層12、多孔性絶縁層14、多孔性酸化物半導体層16、集電グリッド20、透光性電極層18、透光性封止層22が順次形成されてなり、多孔性酸化物半導体層16に色素が担持され、多孔性酸化物半導体層16、多孔性絶縁層14、及び、多孔性カーボン層12に、電解質液が浸透されている。
多孔性カーボン層12は触媒層であり、導電性シート10の面に多孔性カーボン層12を覆うように多孔性絶縁層14が形成され、多孔性絶縁層14の面に多孔性酸化物半導体層16が形成されており、多孔性酸化物半導体層16に少なくとも一部が包埋されるように集電グリッド20が形成されている。
図2に示すように、色素増感太陽電池素子30aは、次のようにして製造することができる。
図2(A)、図2(B)に示すように、図1(A)、図1(B)と同様にして、導電性基材として、例えば、Ti等の金属からなる導電性シート10の面に、触媒層として、例えば、多孔性カーボン層12が、また、多孔性カーボン層12を覆うように導電性シート10の面に多孔質絶縁層14が形成される。
図2(C)に示すように、図1(D)と同様に、例えば、二酸化チタン(アナターゼ)のペーストを調製し、多孔質絶縁層14の面に、多孔質金属酸化物半導体層16を形成する。
図2(D)に示すように、多孔性酸化物半導体層16に少なくとも一部が包埋されるように集電グリッド20が形成される。多孔性酸化物半導体層16に形成された溝の内部に、図1に関して、先述したような、CVD法、スパッター法、無電解メッキ法、印刷法等の電極を形成させる一般的な方法によって、或いは、金属メッシュを上記の溝の内部に配置する方法によって、多孔性酸化物半導体層16に接触するように集電グリッド20を形成する。上記の溝の配置パターン形状は特に限定されず、格子状、網目状、ストライプ状、櫛状等がある。
図2(E)に示すように、図1(E)と同様にして、金属酸化物半導体粒子間のネッキングを向上させ、電子輸送特性を向上させ、光電変換効率を向上させるために、多孔質金属酸化物半導体層16のTiCl4処理を行う。このTiCl4処理は、図2(D)に示す集電グリッド20の形成に先立って実行してもよい。
図2(F)に示すように、集電グリッド20及び多孔性酸化物半導体層16に接するように、透光性電極層18が形成される。透光性電極層18は、酸化インジウム、錫をドープした酸化インジウム(ITO)、亜鉛をドープした酸化インジウム(IZO)、酸化錫、アンチモンをドープした酸化錫(ATO)、フッ素をドープした酸化錫(FTO)、酸化亜鉛、アルミニウムをドープした酸化亜鉛(AZO)等の導電性金属酸化物によって形成することができる。
図2(G)に示すように、色素を含有する溶液を多孔質金属酸化物半導体層16に浸透させることによって、多孔質金属酸化物半導体層16に色素が担持され、次いで、多孔質金属酸化物半導体層16、多孔質絶縁層14、多孔質カーボン層12に電解質液が浸透される。
透光性電極層18が多孔質であれば、これに色素を含有する溶液を浸透させることができ、多孔質金属酸化物半導体層16に色素を担持させることができ、また、透光性電極層18に電解質液を浸透させることができ、多孔質金属酸化物半導体層16、多孔質絶縁層14、多孔質カーボン層12に電解質液を浸透させることができる。
透光性電極層18が多孔質でない場合には、透光性電極層18を貫通する小面積の開口を複数個所に形成した後に、この開口を介して、色素を含有する溶液を多孔質金属酸化物半導体層16浸透させることができ、多孔質金属酸化物半導体層16に色素を担持させることができ、また、この開口を介して、多孔質金属酸化物半導体層16、多孔質絶縁層14、多孔質カーボン層12に電解質液を浸透させることができる。
なお、多孔質金属酸化物半導体層16に色素を担持させ、次いで、導電性シート10にこれを貫通する開口部を形成し、この開口部から電解質液を注入して、多孔質金属酸化物半導体層16、多孔質絶縁層14、及び、多孔性カーボン層12に電解質液を浸透させた後に、開口部を封止してもよい。
図2(H)に示すように、少なくとも透光性電極層18、多孔質金属酸化物半導体層16及び多孔質絶縁層14を覆うように、透光性封止層22が形成される。
以上説明したように、図1と同様に、ガラス基板を使用せず導電性基材として金属シートを使用して、この金属シートに、多孔質触媒層、多孔質絶縁層、多孔質二酸化チタン層、集電グリッド、透光性電極層を順次形成し、多孔質二酸化チタン層に色素を担持させ、多孔質二酸化チタン層、多孔質絶縁層、及び、多孔質触媒層に電解質液を浸透させた後、透光性樹脂で全体をオーバーコートすることによって、色素増感太陽電池素子30bが製造される。
この色素増感太陽電池素子30bは、金属酸化物半導体粒子に増感色素を担持させた多孔質金属酸化物半導体層16を作用電極(光電極、窓電極)とし、この作用電極に対向して対向電極(導電性シート10、多孔性カーボン層12)が配置され、多孔質金属酸化物半導体層16、多孔性絶縁層14、多孔性カーボン層12に酸化還元電解質を含む電解質液が保持された構成を有している。
本発明による色素増感太陽電池素子30bは、色素増感太陽電池素子30aと同じように、ガラス基板を使用せず導電性基材として金属シートを使用し、軽量、薄型でフレキシブルであり、また、フレキシブルでありながら高温プロセスによって、変換効率を向上させ、高性能化を実現することが可能である。
なお、色素増感太陽電池素子30bを構成する各層は、色素増感太陽電池素子30aを構成する各層と同様な材料を使用して、同様な方法によって形成することができる。また、色素増感太陽電池素子30bを構成する各層の厚さは、色素増感太陽電池素子30aを構成する各層の厚さと同様であり、透光性電極層18の厚さは、0.1μm以上、5μm以下、より好ましくは0.1μm以上、2μm以下である。
[実施の形態2の変形例]
上述した実施の形態2において、図2(F)に示す透光性電極層18の形成を省略することもできる。この場合、図2(E)に示す多孔質金属酸化物半導体層16のTiCl4 処理の後に、図2(G)に示すように、色素を含有する溶液の多孔質金属酸化物半導体層16への浸透によって、多孔質金属酸化物半導体層16に色素を担持させ、次いで、多孔質金属酸化物半導体層16、多孔質絶縁層14、多孔質カーボン層12に電解質液が浸透される。
即ち、多孔質金属酸化物半導体層16に色素を含有する溶液を浸透させ、多孔質金属酸化物半導体層16に色素を担持させることができ、また、多孔質金属酸化物半導体層16に電解質液を浸透させ、多孔質金属酸化物半導体層16、多孔質絶縁層14、多孔質カーボン層12に電解質液を浸透させることができる。
この変形例では、図1と同様に、ガラス基板を使用せず導電性基材として金属シートを使用して、この金属シートに、多孔質触媒層、多孔質絶縁層、多孔質二酸化チタン層、集電グリッドを順次形成し、多孔質二酸化チタン層に色素を担持させ、多孔質二酸化チタン層、多孔質絶縁層、及び、多孔質触媒層に電解質液を浸透させた後、透光性樹脂で全体をオーバーコートすることによって、色素増感太陽電池素子が製造される。
この色素増感太陽電池素子は、金属酸化物半導体粒子に増感色素を担持させた多孔質金属酸化物半導体層16を作用電極(光電極、窓電極)とし、この作用電極に対向して対向電極(導電性シート10、多孔性カーボン層12)が配置され、多孔質金属酸化物半導体層16、多孔性絶縁層14、多孔性カーボン層12に酸化還元電解質を含む電解質液が保持された構成を有している。
変形例による色素増感太陽電池素子は、色素増感太陽電池素子30aと同じように、ガラス基板を使用せず導電性基材として金属シートを使用し、軽量、薄型でフレキシブルであり、また、フレキシブルでありながら高温プロセスによって、変換効率を向上させ、高性能化を実現することが可能である。
なお、変形例の色素増感太陽電池素子を構成する各層は、色素増感太陽電池素子30aを構成する各層と同様な材料を使用して、同様な方法によって形成することができ、また、色素増感太陽電池素子を構成する各層の厚さは、色素増感太陽電池素子30aを構成する各層の厚さと同様である。
実施の形態1、実施の形態2の変形例による色素増感太陽電池素子では、透光性電極層18を使用しないためこれによる抵抗損失がないので、変換効率を高めることができる。また、導体の間隔が所定の間隔を有し、格子状、網目状、ストライプ状、櫛状等の形状を有する集電グリッド20はその少なくとも一部が、多孔質金属酸化物半導体層16に接触し包埋されるように形成されるので、電池素子電体の厚さを増大させることなく集電グリッド20の厚みを増大させることができ、集電効率を向上させることができる。
また、多孔質金属酸化物半導体層16と多孔質カーボン層12(触媒層)の距離を小さくできるので、変換効率を高めることができる。更に、集電グリッド20の導体の間隔を、多孔質金属酸化物半導体層16で生じる抵抗損失による電力損失がより小さくなるように設定することによって、多孔質金属酸化物半導体層16による抵抗損失のため生じる変換効率の低下を抑制することができる光電変換装置を提供することができる。
[実施の形態3]
図3は、本発明の実施の形態における色素増感太陽電池素子の製造工程を説明する図である。
図3に示すように、色素増感太陽電池素子30cは、図1、図2に示す色素増感太陽電池素子30bと同様に、対極としてガラス基板を使用せず導電性基材としてTi等の金属からなる導電性シート10を使用しており、導電性シート10の面に、多孔性カーボン層12、多孔性絶縁層14、多孔性酸化物半導体層16、透光性電極層18、集電グリッド20、透光性封止層22が順次形成されてなり、多孔性酸化物半導体層16に色素が担持され、多孔性酸化物半導体層16、多孔性絶縁層14、及び、多孔性カーボン層12に、電解質液が浸透されている。
多孔性カーボン層12は触媒層であり、導電性シート10の面に多孔性カーボン層12を覆うように多孔性絶縁層14が形成され、多孔性絶縁層14の面に多孔性酸化物半導体層16が形成されており、多孔性酸化物半導体層16の面に透光性電極層18が形成され、透光性電極層18の面に集電グリッド20が形成されている。
図3に示すように、色素増感太陽電池素子30aは、次のようにして製造することができる。
図3(A)、図3(B)、図3(C)に示すように、図2(A)、図2(B)、図2(C)と同様にして、導電性基材として、例えば、Ti等の金属からなる導電性シート10の面に、触媒層として、例えば、多孔性カーボン層12が、また、多孔性カーボン層12を覆うように導電性シート10の面に多孔質絶縁層14が形成され、例えば、二酸化チタン(アナターゼ)のペーストを使用して、多孔質絶縁層14の面に、多孔質金属酸化物半導体層16が形成される。
図3(D)に示すように、図2(E)と同様にして、金属酸化物半導体粒子間のネッキングを向上させ、電子輸送特性を向上させ、光電変換効率を向上させるために、多孔質金属酸化物半導体層16のTiCl4処理を行う。
図3(E)に示すように、図2(F)と同様にして、多孔性酸化物半導体層16の面に、透光性電極層18が形成される。
図3(F)に示すように、透光性電極層18の面に集電グリッド20が形成される。集電グリッド20は、図1に関して、先述したような、CVD法、スパッター法、無電解メッキ法、印刷法等の電極を形成させる一般的な方法によって、或いは、金属メッシュを配置する方法によって、形成することができる。
図3(G)に示すように、色素を含有する溶液を多孔質金属酸化物半導体層16に浸透させることによって、多孔質金属酸化物半導体層16に色素が担持され、次いで、多孔質金属酸化物半導体層16、多孔質絶縁層14、多孔質カーボン層12に電解質液が浸透される。
透光性電極層18が多孔質であれば、これに色素を含有する溶液を浸透させることができ、多孔質金属酸化物半導体層16に色素を担持させることができ、また、透光性電極層18に電解質液を浸透させることができ、多孔質金属酸化物半導体層16、多孔質絶縁層14、多孔質カーボン層12に電解質液を浸透させることができる。
透光性電極層18が多孔質でない場合には、透光性電極層18を貫通する小面積の開口を複数個所に形成した後に、この開口を介して、色素を含有する溶液を多孔質金属酸化物半導体層16浸透させることができ、多孔質金属酸化物半導体層16に色素を担持させることができ、また、この開口を介して、多孔質金属酸化物半導体層16、多孔質絶縁層14、多孔質カーボン層12に電解質液を浸透させることができる。
なお、多孔質金属酸化物半導体層16に色素を担持させ、次いで、導電性シート10にこれを貫通する開口部を形成し、この開口部から電解質液を注入して、多孔質金属酸化物半導体層16、多孔質絶縁層14、及び、多孔性カーボン層12に電解質液を浸透させた後に、開口部を封止してもよい。
図3(G)に示すように、少なくとも透光性電極層18、多孔質金属酸化物半導体層16及び多孔質絶縁層14を覆うように、透光性封止層22が形成される。
以上説明したように、図1、図2と同様に、ガラス基板を使用せず導電性基材として金属シートを使用して、この金属シートに、多孔質触媒層、多孔質絶縁層、多孔質二酸化チタン層、透光性電極層、集電グリッドを順次形成し、多孔質二酸化チタン層に色素を担持させ、多孔質二酸化チタン層、多孔質絶縁層、及び、多孔質触媒層に電解質液を浸透させた後、透光性樹脂で全体をオーバーコートすることによって、色素増感太陽電池素子30cが製造される。
この色素増感太陽電池素子30cは、金属酸化物半導体粒子に増感色素を担持させた多孔質金属酸化物半導体層16を作用電極(光電極、窓電極)とし、この作用電極に対向して対向電極(導電性シート10、多孔性カーボン層12)が配置され、多孔質金属酸化物半導体層16、多孔性絶縁層14、多孔性カーボン層12に酸化還元電解質を含む電解質液が保持された構成を有している。
本発明による色素増感太陽電池素子30cは、色素増感太陽電池素子30a、30bと同じように、ガラス基板を使用せず導電性基材として金属シートを使用し、軽量、薄型でフレキシブルであり、また、フレキシブルでありながら高温プロセスによって、変換効率を向上させ、高性能化を実現することが可能である。
なお、色素増感太陽電池素子30cを構成する各層は、色素増感太陽電池素子30a、30bを構成する各層と同様な材料を使用して、同様な方法によって形成することができる。また、色素増感太陽電池素子30cを構成する各層の厚さは、色素増感太陽電池素子30a、30bを構成する各層の厚さと同様である。
なお、実施の形態1〜実施の形態3に示した色素増感太陽電池素子30a、30b、30cにおいて、導電性シート10として、導電性の多孔質シート、例えば、カーボンペーパーのシートや、燃料電池などで使われる発泡チタンのシート等を使用することができる。
導電性シート10として、導電性の多孔質シートを使用する場合には、図1(F)、図2(G)、図3(G)における、多孔質金属酸化物半導体層16への色素の担持、及び、電解質液の多孔質金属酸化物半導体層16への浸透は、導電性シート10が多孔質であるので、導電性シート10を貫通する開口部を形成することなく、多孔質の導電性シート10を介して実行することができる。
色素を含有する溶液を、多孔質の導電性シート10、多孔質カーボン層12、多孔質絶縁層14を介して、多孔質金属酸化物半導体層16へ浸透させることによって、多孔質金属酸化物半導体層16に色素を担持させることができ、次いで、電解質液を、多孔質の導電性シート10、多孔質カーボン層12、多孔質絶縁層14を介して、多孔質金属酸化物半導体層16へ浸透させることができる。
導電性シート10として、導電性の多孔質シートを使用する場合には、図1、図2、図3に示す透光性封止層22を、導電性シート10を包埋するように形成する。或いは、導電性シート10を別の基板(フィルム上)に固定して、封止樹脂で覆う構造としてもよい。
以上説明した実施の形態1〜実施の形態3に示した色素増感太陽電池素子30a、30b、30cはそれぞれ、集電グリッド20に接続され透光性封止層22の外部に設けられた導体部分(図1〜図3に図示しない。)を正端子、透光性封止層22の外部に露出する導電性シート10の領域を負端子とし、正負端子の間に負荷が接続されて使用される。
[実施の形態4]
実施の形態1〜実施の形態3において説明した色素増感太陽電池素子の多数個を1つの基体上に集積化して作成することもできる。
図4は、本発明の実施の形態における本発明の実施の形態における集積化した色素増感太陽電池を説明する断面図である。
図4に示すように、実施の形態1〜実施の形態3において説明した色素増感太陽電池素子の多数個を1つの絶縁性の基体32上に集積化して作成することもできる。大面積の基体32上に、複数枚の導電性シート10を接着、或いは、導電層を複数個所に形成しこれらを導電性シート10と見做し、これら複数の導電性シート10上に、図1〜図3に示した色素増感太陽電池素子の多数個を並行して同時に作製することができる。
このようにして作成された色素増感太陽電池素子30(30a、30b、30c)は、色素増感太陽電池素子を構成する集電グリッド20が接続され透光性封止層22の外部に設けられた導体部分(図1〜図4に図示しない。)を正端子、透光性封止層22の外部に露出する導電性シート10の領域を負端子(図1〜図4に図示しない。)として、これら正負端子間を直列に接続して負荷を挟んで、色素増感太陽電池素子30(30a、30b、30c)を使用することができる。
また、大面積の導電性シート10を基体32として使用し、基体32の上に図1〜図3に示した色素増感太陽電池素子の多数個を並行して同時に作製する場合には、導電性シート10の一部を負端子とし、この負端子と、各色素増感太陽電池素子を構成する集電グリッド20が共通して接続された正端子とを接続し、複数個の色素増感太陽電池素子を並列接続して負荷を挟んで、使用することができる。
[実施の形態5]
図5は、本発明の実施の形態におけるロールトゥロールプロセスによる色素増感太陽電池の製造工程を説明する図である。
図5に示すように、図1〜図3に示した色素増感太陽電池素子は、例えば、チタン箔ロール上に、ロールトゥロール(roll to roll)プロセスによって作製することができる。
図5(A)に示すロールトゥロールプロセスは、図1(A)〜図1(D)に示す工程を示し、図5(B)に示すロールトゥロールプロセスは、図2(A)〜図2(D)に示す工程を示している。
図5(A)に示すように、先ず、チタン箔にカーボンを含むペーストが塗布、乾燥、焼成され多孔質カーボン層12が形成される。次に、絶縁層を形成するためのペーストが多孔質カーボン層12を覆うように塗布、乾燥、焼成され多孔質絶縁層14が形成される。次に、チタンワイヤ(複数列からなる。)又はチタンメッシュシートが多孔質絶縁層14の面に集電グリッド20として配置される。次に、多孔質絶縁層14、集電グリッド20を覆うように、二酸化チタンを含むペーストが塗布、乾燥、焼成され多孔質金属酸化物半導体層16が形成される。
図5(B)に示すように、先ず、チタン箔にカーボンを含むペーストが塗布、乾燥、焼成され多孔質カーボン層12が形成される。次に、絶縁層を形成するためのペーストが多孔質カーボン層12を覆うように塗布、乾燥、焼成され多孔質絶縁層14が形成される。次に、多孔質絶縁層14の面に、二酸化チタンを含むペーストが塗布、乾燥、焼成され多孔質金属酸化物半導体層16が形成される。次に、多孔質金属酸化物半導体層16の面に溝が形成され(図示せず。)、この溝内に集電グリッド20として、チタンワイヤ(複数列からなる。)又はチタンメッシュシートが押入され配置される。
図5(A)、図5(B)において、続いて、チタン箔は、切断され断片化され、各断片は複数個まとめて次の処理(図示せず。)がなされる。この処理は、先述した、多孔質金属酸化物半導体層16のTiCl4処理、多孔質金属酸化物半導体層16に対する色素担持処理、多孔質金属酸化物半導体層16、多孔質絶縁層14、多孔性カーボン層12に対する電解質液の浸透処理、及び、透光性封止層22の形成処理である。
従来、二酸化チタン途によって形成される多孔質金属酸化物半導体層16は、ペーストを基材に塗布、乾燥し、400℃〜500℃で焼成することによって、塗布法によって形成されており、高温焼成工程が存在するため、また、多孔質金属酸化物半導体層16のTiCl4処理においても高温焼成工程が存在するため、プラスチックフィルムを基材とする色素増感太陽電池素子を作製することは困難であった。
本発明では、基材として可撓性を有する厚みの導電性シート(金属シート)10を用いるので、基材は高温焼成工程に耐えるので、成膜に高温焼成工程を必要とする多孔質金属酸化物半導体層16をロールトゥロール方式で実行することができので、多孔質金属酸化物半導体層16の成膜を含む、色素増感太陽電池素子の製造工程の一部を連続的工程で実行することが可能となり、高い生産性を実現することができる。
以上、本発明を実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形が可能である。
本発明によれば、軽量、薄型でフレキシブルであり、変換効率を向上させることが可能な光電変換装置及びその製造方法を提供することができる。
10…導電性シート、12…多孔性カーボン層、14…多孔性絶縁層、
16…多孔性酸化物半導体層、18…透光性電極層、20…集電グリッド、
22…透光性封止層、30、30a、30b、30c…色素増感太陽電池素子、
32…基体
特開2009−146625号公報(段落0010、段落0037、段落0042、図1〜図3) WO2007/026927号公報(段落0321〜0339、図4、図5)

Claims (9)

  1. 導電性基材の面に多孔質触媒層を形成する第1工程と、
    前記多孔質触媒層を覆うように前記導電性基材の面に多孔質絶縁層を形成する第2工
    程と、
    前記多孔質絶縁層の面に集電層を形成する第3工程と、
    前記集電層を覆うように前記多孔質絶縁層の面に多孔質金属酸化物半導体層を形成す
    る第4工程と、
    前記多孔質金属酸化物半導体層に色素を担持させる第5工程と、
    前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に電解
    質液を浸透させる第6工程と、
    少なくとも前記多孔質絶縁層及び前記多孔質金属酸化物半導体層を覆うように、透光
    性封止層を形成する第7工程と
    を有する、光電変換装置の製造方法。
  2. 前記第6工程は、前記導電性基材を貫通する開口部を形成する工程と、前記開口部から前記電解質液を注入して、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に前記電解質液を浸透させる工程と、前記開口部を封止する工程とを含む、請求項1に記載の光電変換装置の製造方法。
  3. 導電性基材の面に形成された多孔質触媒層と、
    この多孔質触媒層を覆うように前記導電性基材の面に形成された多孔質絶縁層と、
    この多孔質絶縁層の面に形成された集電層と、
    この集電層を覆うように前記多孔質絶縁層の面に形成された多孔質金属酸化物半導体
    層と、
    少なくとも前記多孔質絶縁層及び前記多孔質金属酸化物半導体層を覆うように前記導
    電性基材の面に形成された透光性封止層と
    を有し、前記多孔質金属酸化物半導体層に色素が担持され、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に電解質が含有されている、光電変換装置。
  4. 導電性基材の面に多孔質触媒層を形成する第1工程と、
    前記多孔質触媒層を覆うように前記導電性基材の面に多孔質絶縁層を形成する第2工
    程と、
    前記多孔質絶縁層の面に多孔質金属酸化物半導体層を形成する第3工程と、
    前記多孔質金属酸化物半導体層に少なくとも一部が包埋するように集電層を形成する
    第4工程と、
    前記多孔質金属酸化物半導体層及び前記集電層に接するように透光性電極層を形成す
    る第5工程と、
    前記多孔質金属酸化物半導体層に色素を担持させる第5工程と、
    前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に電解
    質液を浸透させる第6工程と、
    少なくとも前記多孔質絶縁層、前記多孔質金属酸化物半導体層、及び、前記透光性電
    極層を覆うように、透光性封止層を形成する第7工程と
    を有する、光電変換装置の製造方法。
  5. 前記第6工程は、前記導電性基材を貫通する開口部を形成する工程と、前記開口部から前記電解質液を注入して、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に前記電解質液を浸透させる工程と、前記開口部を封止する工程とを含む、請求項4に記載の光電変換装置の製造方法。
  6. 導電性基材の面に形成された多孔質触媒層と、
    この多孔質触媒層を覆うように前記導電性基材の面に形成された多孔質絶縁層と、
    この多孔質絶縁層の面に形成された多孔質金属酸化物半導体層と、
    この多孔質金属酸化物半導体層に少なくとも一部が包埋するように形成された集電層
    と、
    前記多孔質金属酸化物半導体層及び前記集電層に接するように形成された透光性電極
    層と、
    少なくとも前記多孔質絶縁層、前記多孔質金属酸化物半導体層、及び、前記透光性電
    極層を覆うように形成された透光性封止層と
    を有し、前記多孔質金属酸化物半導体層に色素が担持され、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に電解質液が含有されている、光電変換装置。
  7. 導電性基材の面に多孔質触媒層を形成する第1工程と、
    前記多孔質触媒層を覆うように前記導電性基材の面に多孔質絶縁層を形成する第2工
    程と、
    前記多孔質絶縁層の面に多孔質金属酸化物半導体層を形成する第3工程と、
    前記多孔質金属酸化物半導体層の面に透光性電極層を形成する第4工程と、
    前記透光性電極層の面に集電層を形成する第5工程と、
    前記多孔質金属酸化物半導体層に色素を担持させる第6工程と、
    前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に電解
    質液を浸透させる第7工程と、
    少なくとも前記多孔質絶縁層、前記多孔質金属酸化物半導体層、及び、前記透光性電
    極層を覆うように、透光性封止層を形成する第8工程と
    を有する、光電変換装置の製造方法。
  8. 前記第7工程は、前記導電性基材を貫通する開口部を形成する工程と、前記開口部から前記電解質液を注入して、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に前記電解質液を浸透させる工程と、前記開口部を封止する工程とを含む、請求項7に記載の光電変換装置の製造方法。
  9. 導電性基材の面に形成された多孔質触媒層と、
    この多孔質触媒層を覆うように前記導電性基材の面に形成された多孔質絶縁層と、
    この多孔質絶縁層の面に形成された多孔質金属酸化物半導体層と、
    この多孔質金属酸化物半導体層の面に形成された透光性電極層と、
    この透光性電極層の面に形成された集電層と、
    少なくとも前記多孔質絶縁層、前記多孔質金属酸化物半導体層、及び、前記透光性電
    極層を覆うように形成された透光性封止層と
    を有し、前記多孔質金属酸化物半導体層に色素が担持され、前記多孔質金属酸化物半導体層、前記多孔質絶縁層、及び、前記多孔質触媒層に電解質液が含有されている、光電変換装置。
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