JP2011209135A - 組合せ秤 - Google Patents

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Abstract

【課題】1個のロードセルによって計量される複数の皿部に、同時に被計量物の載せ降ろしが行われた場合にそれを検出できるようにする。
【解決手段】重量変化が、正確に被計量物の重心位置であるx座標を算出することができる一定以上であるときには(ステップS4)、算出したx座標が皿部の内部にあるか否かによって(ステップs5)、同時載せ降ろしのエラーを検出し(ステップS7)、重量変化が一定以上でないときには、重量変化の前後のx座標の積の符号が、負であるか否かによって(ステップS8)、同時載せ降ろしのエラーを検出するようにしている。
【選択図】図6

Description

本発明は、被計量物の重量を計量する組合せ秤に関する。
従来、被計量物の供給及び取り出しを作業者の手作業により行う手動式の組合せ秤がある(例えば、特許文献1、2参照)。
このような手動式の組合せ秤の場合、ロードセル等の荷重検出器を取り付けた計量皿を複数備え、作業者が各計量皿に被計量物を載せると、各計量皿それぞれの被計量物の重量の計量が荷重検出器により行われると共に、各計量皿の計量値に基づいての組合せ演算が行われる。そして、被計量物の合計重量が所定重量範囲になる適量組合せになると、その組合せに対応する各計量皿ではそれぞれの計量皿近傍に設けてある組合せランプをそれぞれ点灯させることで、作業者が、組合せランプが点灯している計量皿から被計量物を取り出すように構成されている。
しかしながら、こうした組合せ秤では、各計量皿それぞれに高価なロードセルを取り付けているため、計量皿の個数と同数のロードセルが必要となり、製造コストが増大するという課題がある。
そこで、本件出願人は、1個のロードセルによって複数の各計量皿の被計量物の重量を計量できるようにして製造コストの低減を図った組合せ秤をすでに提案している(例えば、特許文献3参照)。
特開平3−251725号公報 特開平2−10227号公報 特開2009−276267号公報
上記特許文献3では、1個のロードセルによって計量する複数の計量皿の内、いずれか一つの計量皿に、被計量物が載せられると、モーメント検出機能が付加された前記ロードセルによって検出される荷重の変化とモーメントの変化とに基づいて、被計量物の重心位置を算出し、当該重心位置に対応する計量皿に、前記荷重に相当する被計量物が載せられたと判定するようにしている。
このため、特許文献3では、1個のロードセルによって計量される複数の計量皿の内、いずれかの計量皿に被計量物を載せるのと同時に別の計量皿から被計量物を降ろす、いわゆる、同時載せ降ろしをしないことを前提としており、同時載せ降ろしが生じた場合の処理についての技術は、開示されていない。
しかしながら、手動式の組合せ秤では、作業者が、複数の計量皿のいずれかの計量皿に被計量物を載せるのと同時に別の計量皿から被計量物を降ろす同時載せ降ろしが生じる場合があり、かかる同時載せ降ろしを検出する必要がある。
本発明は、上述のような点に鑑みてなされたものであって、1個のロードセルによって計量される複数の計量皿に、同時に被計量物の載せ降ろしが行われた場合にそれを検出できるようにすることを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明では、次のように構成している。
(1)本発明の組合せ秤は、被計量物が載せられる2個の載置部をそれぞれ有する複数の計量台と、各計量台の荷重をそれぞれ検出する複数の荷重検出器と、前記荷重によって各計量台に作用するモーメントをそれぞれ検出する複数のモーメント検出手段と、前記荷重検出器の検出出力に基づいて、前記載置部に載せられた前記被計量物の重量を求めると共に、前記荷重検出器および前記モーメント検出手段の検出出力に基づいて、前記載置部に載せ、あるいは、前記載置部から降ろされた前記被計量物の重心位置を求め、求めた重心位置と前記載置部の重心位置とに基づいて、前記被計量物が載せられ、あるいは、降ろされた前記載置部を求める演算手段と、前記演算手段によって求められた被計量物の重量および載置部に基づいて、組合せ演算を行う組合せ演算手段とを具備する組合せ秤であって、前記2個の載置部の一方の載置部に被計量物を載せると同時に他方の載置部の被計量物を降ろす、あるいは、一方の載置部の被計量物を降ろすと同時に他方の載置部に被計量物を載せる、同時載せ降ろしをエラーとして検出するエラー検出手段を具備している。
同時載せ降ろしとは、計量台の2個の載置部の一方の載置部に被計量物を載せると同時に他方の載置部の被計量物を降ろす、あるいは、一方の載置部の被計量物を降ろすと同時に他方の載置部に被計量物を載せる場合をいう。
同時とは、一方の載置部に被計量物を載置してから他方載置部の被計量物を降ろすまでの期間内、あるいは、一方の載置部の被計量物を降ろしてから他方の載置部に被計量物を載せるまでの期間内に荷重検出器による検出荷重が安定しないことをいう。この同時載せ降ろしには、一方の載置部の被計量物を、荷重検出器による検出荷重が安定しない期間内に、他方の載置部に移動させる場合も含む。
本発明の組合せ秤によると、作業者が被計量物を各載置部に載せると、被計量物が載せられた載置部と、その被計量物の重量とを求めることができ、それらの重量に基づいて組合せ演算を行うことができる。2個の載置部の各被計量物の重量をそれぞれ計量するために用いられる高価な荷重検出器は、1個だけであるので、製造コストの低減を図ることができる。
また、2個の載置部への被計量物の同時載せ降ろしが生じると、各載置部の重量の分布が不明となるが、エラー検出手段によって、かかる同時載せ降ろしを検出して、エラーを報知するなどの適宜の措置をとることが可能となる。
本発明の他の実施形態として、エラー検出手段によってエラーが検出されたときに、その旨を報知する報知手段を設けてもよい。この報知手段としては、例えば、ランプ、ブザー、音声、画面表示などのいずれか、あるいは、それらを組み合わせて報知するのが好ましい。
この場合、報知手段によってエラーの発生を認識した作業者が、エラーが発生した計量台の2個の載置部の全ての被計量物を降ろして載せ直すことによって、各載置部の被計量物の重量が明確となるので、エラーを解除すればよい。
(2)本発明の組合せ秤の好ましい実施態様では、前記エラー検出手段は、前記演算手段によって求められる前記被計量物の重心位置が、前記2個の載置部に対応する領域にないときには、前記同時載せ降ろしと判定するようにしている。
載置部に対応する領域とは、載置部に被計量物が載置される領域そのものとしてもよいし、エラーの検出精度等を考慮して前記載置される領域よりも大きな領域としてもよい。この領域は、予め設定されるのが好ましい。
この実施態様によると、演算手段によって求められる被計量物の重心位置が、2個の載置部に対応する領域にないときには、同時載せ降ろしのエラーであるとして検出することができる。
(3)本発明の組合せ秤の更に好ましい実施態様では、各計量台の2個の載置部の前記重心位置が直線状に並んで配置され、前記エラー検出手段は、前記2個の載置部の中間位置を座標の原点とし、一方の載置部側を正、他方の載置部側を負としたときに、前記2個の載置部の重量変化が予め定めた値よりも小さく、重量変化の前後における前記演算手段によって求められる前記被計量物の重心位置の座標の積が負であるときに、前記同時載せ降ろしと判定するものである。
重量変化が微小である場合には、被計量物の重心位置を正確に求めることが困難となるので、かかる場合に、被計量物の重心位置が、2個の載置部に対応する領域にあるか否かによって同時載せ降ろしの発生の有無を判定すると、正確なエラー検出ができない虞がある。
そこで、この実施態様では、重量変化が予め定めた値よりも小さく、被計量物の重心位置を正確に求めるのが困難な場合には、重量変化の前後における被計量物の重心位置の座標の積が負であるか否か、すなわち、重量変化の前後における被計量物の重心位置の座標の符号が異なるか否かによって、同時載せ降ろしの発生の有無を判定するので、重量変化が微小である場合にも、同時載せ降ろしのエラーを高い精度で検出することができる。
(4)本発明の組合せ秤の別の実施態様では、前記演算手段は、荷重の変化がなく、モーメントの変化があるときには、前記被計量物の重心位置を求めるものであり、前記エラー検出手段は、荷重の変化がなく、モーメントの変化があるときには、前記被計量物の重心位置の変化に基づいて、同時載せ降ろしの有無を判定するものである。
この実施態様によると、荷重の変化がないような同時載せ降ろし、例えば、同重量の被計量物を同時に載せ降ろしした場合にもモーメントの変化に基づいて、同時載せ降ろしのエラーを検出することができる。
(5)本発明の組合せ秤の更に別の実施態様では、前記演算手段は、荷重の変化が一定以下である場合に、前記2個の載置部のいずれか一方の載置部だけに被計量物があるときには、荷重の変化分を、被計量物がある前記いずれか一方の載置部だけに加算するようにしている。
荷重の変化には、正(増加)と負(減少)とがある。
この実施態様によると、荷重の変化が一定以下である振動などのちらつきの場合には、重心位置の検出が困難であるが、いずれか一方の載置部だけに被計量物があるときには、その載置部については、荷重の変化分をリアルタイムで更新することができる。
(6)本発明の組合せ秤の更に別の実施態様では、前記エラー検出手段によって同時載せ降ろしのエラーが検出されたときには、前記組合せ演算手段は、エラーが検出された計量台の2個の載置部を統合して1個の載置部とみなして組合せ演算を行うようにしている。
同時載せ降ろしのエラーが生じると、2個の載置部の重量の分布は不明となるが、2個の載置部全体としての重量は把握できているので、この実施態様によると、同時載せ降ろしのエラーが検出されたときには、エラーが検出された2個の載置部を統合して1個の載置部として組合せ演算に参加させる。これによって、エラーが検出されたときに、作業者が、2個の載置部の被計量物を降ろして載せ直すといった作業が不要となり、作業効率を高めることができる。
(7)上記(6)の実施態様では、前記エラーが検出された前記計量台の2個の載置部の全ての被計量物が降ろされたときに、前記組合せ演算手段は、エラーが検出された前記計量台の2個の載置部を統合するのを解除して2個の載置部として組合せ演算を行うようにしてもよい。
この実施態様によると、同時載せ降ろしのエラーが検出された計量台の2個の載置部が統合されて1個の載置部として組合せ演算が行われ、組合せが成立して統合された2個の載置部が選択され、作業者によって2個の載置部の被計量物が全て降ろされたときには、同時載せ降ろしのエラーが解除されると共に、組合せ演算手段は、エラーが検出された前記計量台の2個の載置部の統合を解除して2個の載置部として組合せ演算を行うので、作業者は、同時載せ降ろしのエラーの検出からその解除がされるまで何ら意識することなく、作業を継続することができる
このように本発明によれば、各載置部にそれぞれ載置される被計量物の重量をそれぞれ計量するための高価な荷重検出器は、2個の載置部を有する1個の計量台について1個、すなわち、2個の載置部について1個でよいので、高価な荷重検出器の個数を減らして製造コストの低減を図ることができる。
また、2個の載置部への被計量物の同時載せ降ろしが生じると、各載置部の重量の分布が不明となるが、エラー検出手段によって、かかる同時載せ降ろしを検出して、エラーを報知するなどの適宜の措置をとることが可能となる。
図1は本発明の実施形態にかかる組合せ秤の斜視図である。 図2は図1の計量台2付近の概略構成を示す側面図である。 図3は図1の組合せ秤1の構成を示すブロック図である。 図4は同時載せ降ろしを説明するための図である。 図5は同時載せ降ろしの検出原理を説明するための図である。 図6は図1の実施形態の動作説明に供するフローチャートである。 図7は本発明の他の実施形態の動作説明に供するフローチャートである。 図8は本発明の更に他の実施形態の動作説明に供するフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態にかかる組合せ秤の斜視図である。
この実施形態に係る組合せ秤1は、手動式の組合せ秤であって、複数の計量台2と、フレーム部3と、制御ユニット4とを備えている。
各計量台2は、左右方向に延びる矩形状であって、その左右方向中間部が一段高い仕切部材6によって仕切られていると共に仕切部材6を挟む左右両側に載置部としての2個の皿部7a,7bが形成されている。各計量台2の各皿部7a,7bにそれぞれ被計量物が載せられて計量される。
この実施形態では、計量台2が前後方向に沿って6個、したがって、被計量物が載せられる皿部7a,7bが、計12個配置されている。
この組合せ秤1は、手動式であるため、作業者が直接各皿部7a,7bに対して、被計量物の載せ降ろしを行う。各計量台2では、後述のようにして、各皿部7a,7bに載せられた被計量物の重量をそれぞれ独立して計量することができる。
フレーム部3は、計量台2等を支持する部分であって、その左右両側それぞれには、LED等からなる複数の組合せランプ8が、計量台2の各皿部7a,7bに個別に対応するように前後方向に沿って設置されている。この組合せランプ8の緑色の点灯によって、作業者は組合せが成立して選択された(排出すべき)被計量物を認識したり、赤色の点滅によってエラー等を認識することができる。なお、この組合せランプ8において、左右のランプを明示する場合には、組合せランプ8a,8bとして説明する。
フレーム部3の後方側の中央には、組合せの再計算を行わせるためのリセットボタン9が設けられている。また、この組合せ秤1には、図示しないブザーも設けられている。
制御ユニット4は、フレーム部3の前方に位置しており、その前面には表示部10が設けられている。表示部10には組合せ条件を設定するための画面や組合せ結果についての画面などが表示される。この実施形態ではタッチパネルを採用しているため、表示部10の表面部分が入力部11となっている。この入力部11によって、組合せ条件などの設定を行うことができる。組合せ条件には、許容重量範囲、許容エリア、及び目標重量が含まれる。なお、この実施形態では、表示部10と入力部11が一体となっているが、表示部10と入力部11とを別々に配置してもよい。
図2は、図1の計量台2付近の概略構成を示す側面図であり、6個の計量台2の内の1個の計量台2を代表的に示している。この図2において、図1に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
なお、説明の都合上、図1及び図2に示すように、鉛直方向をz方向とし、z方向と垂直な互いに直交する2つの水平方向をx方向、y方向とする。
6個の各計量台2は、それぞれ対応する荷重及びモーメント検出器(以下、「荷重等検出器」という)12を備えている。すなわち、12個の皿部7a,7bに対して6個の荷重等検出器12を備えている。
被計量物が載せられる2個の皿部7a,7bが設けられた計量台2は、脚部2aを介して荷重等検出器12を構成する起歪体13の可動部13dと連結されている。
荷重等検出器12は、ロバーバル型ロードセルに、y方向水平軸回りのモーメントを検出するための構成を付加したものである。起歪体13の4箇所の起歪部14〜17に単軸ゲージからなる荷重検出用歪みゲージA〜Dが貼付されている。
起歪体13は、上下に対向する一対のビーム13a,13bにより連結された固定部13cと可動部13dとを有し、かつ、一対のビーム13a,13bの上下に対称となる4箇所を切り欠いて形成された薄肉部分からなる起歪部14〜17を有する。
そして、起歪体13は、可動部13dに鉛直荷重(下向きの力)が印加されると、起歪部14,17に引張り力が加わり、起歪部15,16に圧縮力が加わるという、ロバーバル型ロードセルの特徴を有する。
なお、上記のy方向水平軸回りのモーメントとは、被計量物の荷重によって計量台2に作用するモーメントであって、歪みゲージB、Dの所定の貼付位置(貼付場所の所定の中央位置)を通る鉛直軸と直交し、かつy方向(起歪体13の幅方向:図2の紙面に垂直方向)へ延びる水平軸H1の軸回りのモーメントである。
起歪体13は、その長手方向がx方向となるように、固定部13cの端部がフレーム部3内の取付け部3aに固定されている。また、2個の各皿部7a,7bは、その重心位置Pa,Pbがx方向に直線状に並んで配設されている。
図3は、図1の組合せ秤1の構成を示すブロック図であり、図1及び図2に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
荷重等検出器12の4つの歪みゲージA〜Dは、図3に示すように、ホイートストンブリッジ回路18が構成されるように接続されている。歪みゲージA〜Dの各々の初期抵抗値は、例えば350Ωで等しい。そして、歪みゲージA、Bの接続点N1と歪みゲージC、Dの接続点N3との間に直流電圧Vが印加され、歪みゲージA、Cの接続点N2と歪みゲージB、Dの接続点N4との間に発生する電位差信号が取り出され、A/D変換回路19に入力され、デジタル信号(Sw)に変換されて制御ユニット4の演算制御部20と減算回路21とに出力される。上記電位差信号は、ビーム13a、13bに生じた歪みの大きさ(歪み量)に比例した信号であり、計量台2に載せられた被計量物の総重量によって生じるz方向(鉛直方向)の力(鉛直荷重)を示すアナログ荷重信号である。この信号がA/D変換回路19にてデジタルの荷重信号Swに変換される。
また、接続点N1と接続点N3との間に、抵抗R1と抵抗R2とが直列接続され、歪みゲージB、Dと抵抗(ダミー抵抗)R1、R2とでホイートストンブリッジ回路を構成している。抵抗R1、R2の各抵抗値は、歪みゲージB、Dの初期抵抗値と等しく、例えば350Ωである。抵抗R1、R2の抵抗値は変動しないように構成されている。この場合、歪みゲージB、Dの接続点N4と抵抗R1、R2の接続点N5との間に発生する電位差信号が取り出され、A/D変換回路22に入力され、デジタル信号に変換されて減算回路21へ出力される。減算回路21では、A/D変換回路22の出力信号からA/D変換回路19の出力信号を減算し、その減算結果(Sy)が制御ユニット4の演算制御部20へ出力される。
A/D変換回路22の出力信号は、荷重信号成分とy方向水平軸回りのモーメント成分とが合成された信号であり、この信号から減算回路21によって荷重信号成分が取り除かれ、y方向水平軸回りのモーメント成分を示すモーメント信号Syが減算回路21から出力される。
上記の抵抗R1、R2とA/D変換回路19,22及び減算回路21は、図示しない回路基板によって構成され、例えば、起歪体13の一方のビーム13aと他方のビーム13bとの間に配設されている。また、直流電圧Vは例えば制御ユニット4から供給される。
制御ユニット4は、上述の演算制御部20及びメモリ23を備えると共に、上述の表示部10及び入力部11を備え、演算制御部20及びメモリ23は、例えばマイクロコンピュータ等によって構成されている。
制御ユニット4の演算制御部20では、各計量台2に対応する各荷重等検出器12からの荷重信号Swとモーメント信号Syとを所定時間間隔で常時入力し、全ての計量台2について、2個の各皿部7a,7b上の被計量物の重量を算出し、記憶する。
さらに、算出した被計量物の重量に基づいて組合せ演算を行い、載せられている被計量物の重量の合計が目標重量に対する許容範囲(所定重量範囲)内になる皿部の組合せを1組求め、その組合せを適量組合せとする。
目標重量に対する許容範囲となる組合せが複数存在する場合には、目標重量と同じか目標重量に最も近い皿部の組合せを1組選択し、その組合せを適量組合せとする。
そして、適量組合せが成立して選択されている皿部に対応する組合せランプ8を点灯し、適量組合せの被計量物の重量の合計(組合せ重量)を表示部10に表示する。
制御ユニット4の演算制御部20では、各計量台2に対応する各荷重等検出器12からの荷重信号Swによって示される検出荷重Wと、モーメント信号Syによって示されるy方向水平軸回りのモーメントMyとから、次のようにして、各計量台2の2個の皿部7a,7bにどれだけの重量の被計量物が載せられたかを求める。
なお、予め各計量台2の2個の皿部7a,7bに被計量物が載せられていないときの荷重(初期荷重)をそれぞれ検出して記憶しておき、被計量物が載せられたときに検出される荷重から初期荷重を減算した被計量物により生じる荷重を検出荷重Wとする。
この実施形態において検出されるy方向水平軸回りのモーメントMyは、上述の図2に示される水平軸H1の軸回りのモーメントであり、制御ユニット4内のメモリ23に、モーメント検出位置(歪みゲージB、Dの所定の貼付位置)に対する各皿部7a,7bの重心位置を、座標として予め記憶している。
図2には、説明上、座標(x座標)も示している。x座標xa,xbは、モーメント検出位置(歪みゲージB、Dの所定の貼付位置)のx座標を原点(0)としたときの、モーメント検出位置から各皿部7a,7bの重心位置Pa,Pbまでのx方向水平距離に基づく値である。ここで、原点(0)より左側のx座標xaは、マイナスの値(上記x方向水平距離にマイナス符号を付した値)であり、原点(0)より右側のx座標xbは、プラスの値(上記x方向水平距離の値)である。
また、図2には、2個の皿部7a,7bを有する計量台2の長さをL、その中央の仕切部材6によって仕切られる中間領域の長さをLcとして示している。
この実施形態では、作業者は、被計量物を各計量台2の各皿部7a,7bに載せる。被計量物を載せる各計量台2及び各皿部7a,7bの順序は決められていない。また、作業者は、組合せが成立して組合せランプ8が緑色に点灯している全ての皿部7a,7bの被計量物を取り出し、例えば1つの袋へまとめてパックする。このパックされた被計量物の合計重量は目標重量に対する許容範囲内の重量になっている。
まず、例えば、計量台2の2個の皿部7a,7bのいずれにも被計量物が載っていない状態から、いずれか一方の皿部に被計量物が載せられたとする。このときに検出される検出荷重をW1とし、また、このときに検出されるy方向水平軸回りのモーメントをMy1とする。
ここで、被計量物の重量wp1により増加する鉛直荷重をWP1とすれば、次の(1)式が成り立つ。
WP1=W1 ・・・(1)
また、被計量物の鉛直荷重WP1によって生じるy方向水平軸回りのモーメントをM11とし、被計量物の重心位置のx座標をX1とすれば、次の(2)、(3)式が成り立つ。
M11=My1 ・・・(2)
M11=X1・WP1=X1・W1 ・・・(3)
上記の(2)、(3)式に基づいてX1を求めれば、次のようになる。
X1=My1/W1 ・・・(4)
すなわち、制御ユニット4の演算制御部20では、検出値W1を用いて(1)式に基づいて、この被計量物による荷重WP1を算出し、それを重量wp1に換算する。
例えば、wp1〔kg〕=WP1〔N〕/9.8として換算すればよい。
さらに、検出値My1、W1を用いて(4)式に基づいて演算することにより載せられた被計量物の重心位置のx座標であるX1を求める。
そして求めた被計量物の重心位置のx座標との距離が最も短い重心位置(Pa,Pb)のx座標を有する皿部を求め、その皿部に被計量物が載せられたと判定する。
以上により、最初に載せられた被計量物の重量と皿部が求まる。
次に、計量台2の他方の皿部に被計量物が載せられたとする。このときに検出される検出荷重をW2とし、また、このときに検出されるy方向水平軸回りのモーメントをMy2とする。
ここで、今回の被計量物の重量wp2により増加する鉛直荷重をWP2とすれば、次の(5)式が成り立つ。
WP2=W2−W1 ・・・(5)
また、今回の被計量物の鉛直荷重WP2によって生じるy方向水平軸回りのモーメントをM12とし、今回の被計量物の重心位置のx座標をX2とすれば、次の(6)、(7)式が成り立つ。
M12=My2−My1 ・・・(6)
M12=X2・WP2=X2・(W2−W1) ・・・(7)
上記の(6)、(7)式に基づいてX2を求めれば、次のようになる。
X2=(My2−My1)/(W2−W1) ・・・(8)
すなわち、制御ユニット4の演算制御部20では、検出値W1、W2を用いて(5)式に基づいて、この被計量物による荷重WP2を算出し、それを重量wp2に換算する。さらに、検出値My1、My2、W1、W2を用いて(8)式に基づいて演算することにより今回載せられた被計量物の重心位置のx座標であるX2を求める。そして求めた被計量物の重心位置のx座標との距離が最も短い重心位置(Pa,Pb)のx座標を有する皿部を求め、その皿部に今回被計量物が載せられたと判定する。以上により、今回載せられた被計量物の重量と皿部が求まる。
また、皿部に載せられている被計量物が降ろされる場合も同様にして降ろされる被計量物の重量と被計量物が降ろされる皿部とを求めることができる。すなわち、(5)式により求められる鉛直荷重WP2がプラスの場合(検出荷重が増加した場合)に被計量物が載せられたと判定し、マイナスの場合(検出荷重が減少した場合)に被計量物が降ろされたと判定すればよい。また、被計量物が降ろされたと判定した場合に、被計量物が降ろされた皿部がどの皿部であるかについては、載せられた場合と同様にして判定すればよい。
6個の各計量台2について、同様にして、載せられる被計量物の重量と皿部を求めればよい。
なお、この実施形態では、各計量台2は、2個の皿部7a,7bを有しているので、各計量台2について、2回で被計量物を各皿部7a,7bに載せることができるが、積み増しなどによる荷重変化があるために、2回の荷重変化で2個の皿部7a,7bへの被計量物の載置が終了するとは限らない。
したがって、3回目以降の荷重変化についても、同様にして、順々に載せられる被計量物の重量と皿部を求めればよい。例えば、k回目の被計量物が載せられたときに検出される検出荷重をWkとし、このときに検出されるy方向水平軸回りのモーメントをMykとする。また、1回前の(k−1)回目の被計量物が当計量台2に載せられたときに検出された荷重をW(k−1)とし、このときに検出されたy方向水平軸回りのモーメントをMy(k−1)とする。
ここで、k回目の被計量物の重量wpkにより増加する鉛直荷重をWPkとすれば、次の(9)式によりWPkが求められる。
WPk=Wk−W(k−1) ・・・(9)
また、(8)式の場合と同様、k回目の被計量物の重心位置のx座標をXkとすれば、次の(10)式によりXkが求められる。
Xk=(Myk−My(k−1))/(Wk−W(k−1)) ・・・(10)
また、皿部に載せられている被計量物が降ろされる場合も同様にして降ろされる被計量物の重量と被計量物が降ろされる皿部とを求めることができる。すなわち、(9)式により求められる鉛直荷重WPkがプラスの場合(検出荷重が増加した場合)に被計量物が載せられたと判定し、マイナスの場合(検出荷重が減少した場合)に被計量物が降ろされたと判定すればよい。また、被計量物が降ろされたと判定した場合に、被計量物が降ろされた皿部がどの皿部であるかについては、載せられた場合と同様にして判定すればよい。
以上のようにして、制御ユニット4の演算制御部20では、検出荷重が増加あるいは減少した場合、すなわち、検出荷重が変化した場合には、上述のように、検出荷重の変化量と検出されるモーメントの変化量とに基づいて、被計量物の重心位置を求めて被計量物が載せられ、あるいは、降ろされた皿部7a,7bを求めると共に、載せられた被計量物の重量を求める。
このように被計量物が載せられ、あるいは、降ろされた皿部7a,7bを求めて被計量物の重量を求めた後の処理は、従来の組合せ秤の処理と基本的に同様である。例えば、被計量物が載せられた皿部及び被計量物の重量を求めた後には、組合せ演算を行い、また、被計量物が降ろされた皿部及び被計量物の重量を求めた後には、例えば、被計量物の降ろされた皿部に対応する組合せランプが点灯しているか否かを判定し、点灯しているときには、組合せが成立した皿部から被計量物が降ろされたとして組合せランプを消灯するといった処理を行ない、所定時間間隔で入力される荷重信号Swとモーメント信号Syとに基づいて、被計量物の重量及び被計量物が載せられ、あるいは、降ろされた皿部を求めるという処理を繰り返す。
この実施形態では、1個の荷重等検出器12によって2個の皿部7a,7bの各被計量物の重量を計測することができる。この荷重等検出器12は、1個のロバーバル型ロードセルに、y方向水平軸回りのモーメントを検出するための構成を付加しているだけであるため、複数のロードセルを用いることなく、製造コストの低減を図ることができる。
この実施形態のような手動式の組合せ秤では、作業者が、計量台2の2個の皿部7a,7bのいずれか一方の皿部に、被計量物を載せると同時に、他方の皿部から被計量物を降ろす、いわゆる、同時載せ降ろしが生じる場合がある。
かかる場合には、被計量物の重心位置であるx座標を正しく算出できず、その結果、2個の皿部7a,7bの正しい重量値が分らなくなってしまうエラーとなる。
ここで、同時載せ降ろしとは、一方の皿部7a(または7b)に被計量物が載っている状態から、その被計量物を降ろし、他方の皿部7b(または7a)に被計量物を載せるまでの期間内、あるいは、一方の皿部7a(または7b)に被計量物を載せてから、他方の皿部7b(または7a)の被計量物を降ろすまでの期間内に秤の安定が取れない場合をいい、一方の皿部7a(または7b)から被計量物が降ろされた状態、あるいは、一方の皿部7a(または7b)に被計量物を載せた状態での荷重の変化を検出できなかった場合をいう。この同時載せ降ろしには、一方の皿部7a(または7b)の被計量物を、他方の皿部7b(または7a)に、秤の安定が取れない期間内で移動させる場合も含む。
この実施形態では、かかる同時載せ降ろしを次のようにして検出するようにしている。
すなわち、予め被計量物の載置可能な範囲を設定しておく。同時載せ降ろしが発生すると、その時の重量値とモーメント値の差分から求まる被計量物の重心位置は、載置可能な範囲を超えた位置となる。これを利用して、同時載せ降ろしが発生したと判定する。
この実施形態では、上述の図2に示すように、計量台2の全長をLとし、計量台2の中心エリアLcは、左右の皿部7a,7bを中間で仕切ると共に、被計量物の載置を禁止する載置禁止エリアとしている。また、被計量物の重心位置を定義するx軸は、計量台2の中心を原点0とし、右側を正、左側を負としている。
ここで、例えば、図4(a),(b)に示すように、被計量物24Aを載せるのと被計量物24Bを降ろすのが同時に発生した場合を想定する。始めに、図4(a)に示すように、右側の皿部7bの中心である、LBの位置に重量WBの被計量物24Bが載せられていた。これを降ろすのと同時に、LA(LA=−LBとする)の位置に重量WAの別の被計量物24Aを載せる。また、原点0から見たモーメントをそれぞれ、MA、MBとする。このとき、それぞれの重心位置は、LA=MA/WA、LB=MB/WBと表される。なお、MAとMBの関係であるが、それぞれのモーメントの変化は原点に対して対称であることより、MB=MAとなる(なぜならLB=LA)。
このとき、同時載せ降ろしが発生したため、制御ユニット4の演算制御部20は、重量がWA−WBだけ変化した、と認識してしまう。このときのモーメント量の変化ΔMは、MA−MBとなる。
今、WAとWBとの差があまりなく、WA=0.8WBだったとする。このとき、ΔW=WA−WB=−0.2WBとなるが、ΔMは、ΔM=MA−MB=−2MBの変化となる。これらより、この重量変化による重心位置を計算すると、
X=(MA−MB)/(WA−WB)=ΔM/ΔW=−2MB/−0.2WB=10MB/WB
の位置になる。ここで、LB=MB/WBであることからX=10LBとなる。
これは、同時載せ降ろしの時、制御ユニット4の演算制御部20が認識する見かけの重量変化分であり、可視化すると、図5に示すようになる。
LBは、皿部の中心であるので、X>2LBの位置は、皿部の外側になってしまう。
したがって、X=10LBは皿部からはるかに遠い位置に被計量物が載せられていると認識することができる。これは、当然にはあり得ない現象であるので、相対的変化量を見ることで、制御ユニット4の演算制御部20は、同時載せ降ろしが発生したと判断することができる。
一般的な1/3000程度の秤では、A/D変換後のカウント値が数カウント変化したときの、モーメント量の変化は非常に小さくなり、同時載せ降ろしによる被計量物の重量の差が、数カウント程度しかないような場合には、A/D変換の分解能では、正確な値が取れない。
そのため、モーメントの値から重心位置を求めると、数百ミリ程度の誤差が生じてしまう。したがって、微少な重量変化の場合、被計量物の重心位置を求めるのは容易でない。
そこで、この実施形態では、微少な重量変化の場合には、重量の変化の前後の絶対的な重心位置から、同時載せ降ろしが発生したことを検出するようにしている。
例えば、図4(a)に示すように、初めの重心位置は、+LBであり、次の重心位置は図4(b)に示すようにLA=−LBとなっていた。ここで、前後の重心位置の積を求めると、−LB2と負になることから、重心位置が別の皿部に移動したことがわかる。すなわち、重量変化が小さい場合には、重量変化の前後のx座標の積の符号が負となって、全体の重心位置が別の皿部に移動したときに、同時載せ降ろしが発生したと判定することができる。
このため、この実施形態では、制御ユニット4は、重量変化が一定以上で大きい場合には、重心位置であるx座標が、載置可能な範囲である皿部7a,7b内部にあるか否かによって同時載せ降ろしの有無を判定し、重量変化が一定以上でないとき、すなわち、重量変化が小さい場合には、重量変化の前後のx座標の積が負であるか否かによって同時載せ降ろしの発生の有無を判定するようにしている。
以上の処理を、図6のフローチャートに示す。
先ず、各計量台2の各荷重等検出器12の出力信号Sw,Syを受信して重量値及びモーメント値をそれぞれ取込み(ステップS1)、全ての計量台2について重量値に変化があるか否かを判断し(ステップS2)、重量値に変化があった場合には、その計量台2の重量変化及びモーメントの変化に基づいて、上述のようにして重量変化分の重心位置であるX座標を算出し(ステップS3)、重量変化が一定以上あるか否かを判断する(ステップS4)。
ステップS4で重量変化が一定以上あるときには、重心位置であるx座標が、皿部の内部にあるか否かを判断し(ステップS5)、重心位置が皿部の内部にあるときには、重心位置のあった皿部の重量値に重量変化分を加算し(ステップS6)、ステップS10へ移行する。ステップS10では、通常の処理、例えば、被計量物が載せられた皿部及び被計量物の重量を求めた後には、組合せ演算を行い、また、被計量物が降ろされた皿部及び被計量物の重量を求めた後には、例えば、被計量物の降ろされた皿部に対応する組合せランプが点灯しているか否かを判定し、点灯しているときには、組合せが成立した皿部から被計量物が降ろされたとして組合せランプを消灯するといった処理を行なって、再びステップS1に戻る。
ステップ5で、重心位置であるx座標が皿部の内部にないときには、同時載せ降ろしであると判定して後述のエラー処理を実行する(ステップS7)。
また、ステップS4において、重量変化が一定以上でないときには、重量変化前後の重心位置であるx座標の積が負であるか否かを判断し(ステップS8)、負であるときには、同時載せ降ろしであると判定して後述のエラー処理を実行する(ステップS7)。また、負でないときには、重量の更新を行わずステップS1に戻る(ステップS9)。
ここで、エラー処理について説明する。
同時載せ降ろしなどのエラー状態では、2個の皿部7a,7bの正しい重量値が分らなくなっている。
したがって、かかるエラー状態では、エラーを作業者に報知するために、例えば、エラーが生じている計量台2の2個の皿部7a,7bに対応する組合せランプ8a,8bを赤色で点滅すると共に、ブザーで報知する。これによって、作業者は、2個の各皿部7a,7bの被計量物を一旦降ろして、両皿部7a,7bの重量を、「0」gにして被計量物を載せ直す。これによって、各皿部7a,7bの被計量物の重量がリセットされてエラーが解除される。
しかしながら、エラーの度に、作業者が、2個の各皿部7a,7bの被計量物を降ろして、載せ直すのは、非効率的である。
そこで、この実施形態では、作業効率を高めるために、次のようにしている。
すなわち、この実施形態では、制御ユニット4は、同時載せ降ろしを検出したエラー時には、そのエラーを検出した計量台2全体、すなわち、その計量台2の2個の皿部7a、7bをまとめて2個の皿部7a,7b全体を1個の皿部とみなして組合せ演算に参加させるようにしている。制御ユニット4は、2個の皿部7a,7bをまとめたときには、まとめたことを示す統合フラグをオンすると共に、その統合した2個の皿部7a,7bにそれぞれ対応する各組合せランプ8a,8bに対して同一の指令を出力するようにしている。例えば、組合せが成立したので、被計量物を取り除くための緑色の点灯表示を行う場合には、2個の皿部7a,7bにそれぞれ対応する2個の組合せランプ8a,8bに対して、組合せ成立を示す緑色の点灯表示の指令を出力する。
制御ユニット4は、統合した2個の皿部7a,7bの重量が全体として「0」gになったとき、例えば、統合した2個の皿部7a,7b全体を1個の皿部とみなして行った組合せ演算によって組合せが成立し、2個の皿部7a,7bの被計量物が全て降ろされたときに、統合を解除して統合フラグをオフすると共に1個ずつの各皿部7a,7bとして処理し、組合せ演算に参加させる、すなわち、エラーを解除して復帰させる。
(実施形態2)
上述の実施形態では、制御ユニット4の演算制御部20は、荷重等検出器12からの重量値が変化する毎に、その重量値の変化量とモーメント量の変化量から、変化した重量分に対応する重心位置であるx座標を算出する。そして、その重心位置であるx座標のある皿部の重量に、今回の重量値の変化分を追加分として加算するようにしている。
かかる構成では、同重量の被計量物を、一方の皿部に載せるのと同時に、他方の皿部から降ろす同時載せ降ろし、あるいは、同重量の被計量物を、一方の皿部から他方の皿部へ素早く移動させるといった同時載せ降ろしは、重量値が変化しないために、検出できないことになる。
そこで、この実施形態では、重量値の変化がなくても、被計量物の同時載せ降ろしを検出できるように次のようにしている。
すなわち、重量値と共に、モーメント値の変化も監視し、重量値が変化しなくても、モーメント値が変化していれば、そこから求まる重心位置も変化する。したがって、モーメント値の変化の前後で別の皿部に重心位置が移ったかどうかを判定することで、上記のような同重量の被計量物の同時載せ降ろしが発生したことを検出することができる。
図7は、この実施形態の動作説明に供するフローチャートである。
先ず、各計量台2の各荷重等検出器12の出力信号Sw,Syを受信して重量値及びモーメント値をそれぞれ取込み(ステップS1)、全ての計量台2について重量値に変化があるか否かを判断し(ステップS2)、重量値に変化があった場合には、上述の図6のステップS3に移行し、以後は、図6と同様の処理を行なう。
図7のステップS2で重量値に変化がないときには、モーメント値に変化があるか否かを判断し(ステップS3)、モーメント値に変化があるときには、重量とモーメント値とに基づいて、重心位置であるx座標を算出し(ステップS4)、重心位置であるx座標が一方の皿部から他方の皿部に移ったか否かを判断し(ステップS5)、x座標が一方の皿部から他方の皿部に移ったときには、同重量の被計量物の同時載せ降ろしが発生したとして上述のエラー処理を実行する(ステップS6)。
その他の構成は、上述の実施形態と同様である。
(実施形態3)
上述の各実施形態では、制御ユニット4の演算制御部20は、荷重等検出器12からの重量値が変化する毎に、その重量値の変化量とモーメント量の変化量から、変化した重量分に対応する重心位置であるx座標を算出する。そして、その重心位置であるx座標のある皿部の重量に、今回の重量値の変化分を追加分として加算するようにしている。
重量値の変化が、A/D変換後のカウント値で数カウント程度しかない場合には、上述のように、一般的な1/3000程度の秤では、モーメント量の変化は非常に小さくなって、被計量物の重心位置を求めるのは難しい。
そこで、この実施形態では、いずれか一方の皿部だけに、被計量物が載せられている場合に、振動などのちらつきによって重量が微小変化したときには、被計量物が載せられている皿部の重量がちらついたと判断し、重心位置を求めることなく、その皿部の重量に、微小変化した重量分を加算してリアルタイムで重量を更新するようにしている。但し、変化量が重心位置を正確に求めることができる程度に大きい場合には、上述の各実施形態と同様に、重量値とモーメント値とに基づいて、被計量物の重心位置であるx座標を求める。
図8は、この実施形態の動作説明に供するフローチャートである。
先ず、各計量台2の各荷重等検出器12の出力信号Sw,Syを受信して重量値及びモーメント値をそれぞれ取込み(ステップS1)、全ての計量台2について重量値に変化があるか否かを判断し(ステップS2)、重量値に変化があった場合には、その計量台2の重量変化及びモーメントの変化に基づいて、上述のようにして重量変化分の重心位置であるX座標を算出し(ステップS3)、重量変化が、振動などのちらつきによる微小な重量変化に対応する一定重量以下あるか否かを判断する(ステップS4)。
重量変化が一定重量以下であるときには、重心位置であるx座標を正確に算出できないので、x座標を算出することなく、一つの皿部だけに重量があるか否か、すなわち、一つの皿部だけに被計量物が載せられているか否かを判断し(ステップS5)、一つの皿部のみ重量がある場合には、重量のある皿部の重量値に重量変化分を加算してステップS9に移行する(ステップS6)。
ステップS9では、通常の処理、例えば、被計量物が載せられた皿部及び被計量物の重量を求めた後には、組合せ演算を行い、また、被計量物が降ろされた皿部及び被計量物の重量を求めた後には、例えば、被計量物の降ろされた皿部に対応する組合せランプが点灯しているか否かを判定し、点灯しているときには、組合せが成立した皿部から被計量物が降ろされたとして組合せランプを消灯するといった処理を行なって、ステップS1に戻る。
ステップS5において、一つの皿部のみに重量がないときには、重量の更新は行うことなく、ステップS9に移る(ステップS7)。また、ステップS4において、重量変化が一定重量以下でないときには、ステップS3で算出した重心位置であるx座標がいずれの皿部にあるかといった処理を行なってステップS9に移行する(ステップS8)。その他の構成は、上述の実施形態と同様である。
なお、上述の各実施形態と異なり、計量台2の皿部が2個以上ある場合についても、重心位置のX座標がどの皿部にあるかを判定することで、荷重位置の検出が可能となる。
本発明は、組合せ秤として有用である。
1 組合せ秤
2 計量台
4 制御ユニット
7a,7b 皿部
8,8a,8b 組合せランプ
12 荷重等検出器

Claims (7)

  1. 被計量物が載せられる2個の載置部をそれぞれ有する複数の計量台と、
    各計量台の荷重をそれぞれ検出する複数の荷重検出器と、
    前記荷重によって各計量台に作用するモーメントをそれぞれ検出する複数のモーメント検出手段と、
    前記荷重検出器の検出出力に基づいて、前記載置部に載せられた前記被計量物の重量を求めると共に、前記荷重検出器および前記モーメント検出手段の検出出力に基づいて、前記載置部に載せ、あるいは、前記載置部から降ろされた前記被計量物の重心位置を求め、求めた重心位置と前記載置部の重心位置とに基づいて、前記被計量物が載せられ、あるいは、降ろされた前記載置部を求める演算手段と、
    前記演算手段によって求められた被計量物の重量および載置部に基づいて、組合せ演算を行う組合せ演算手段とを具備する組合せ秤であって、
    前記2個の載置部の一方の載置部に被計量物を載せると同時に他方の載置部の被計量物を降ろす、あるいは、一方の載置部の被計量物を降ろすと同時に他方の載置部に被計量物を載せる、同時載せ降ろしをエラーとして検出するエラー検出手段を具備することを特徴とする組合せ秤。
  2. 前記エラー検出手段は、前記演算手段によって求められる前記被計量物の重心位置が、前記2個の載置部に対応する領域にないときには、前記同時載せ降ろしと判定する請求項1に記載の組合せ秤。
  3. 各計量台の2個の載置部の前記重心位置が直線状に並んで配置され、前記エラー検出手段は、前記2個の載置部の中間位置を座標の原点とし、一方の載置部側を正、他方の載置部側を負としたときに、前記2個の載置部の重量変化が予め定めた値よりも小さく、重量変化の前後における前記演算手段によって求められる前記被計量物の重心位置の座標の積が負であるときに、前記同時載せ降ろしと判定する請求項1または2に記載の組合せ秤。
  4. 前記演算手段は、荷重の変化がなく、モーメントの変化があるときには、前記被計量物の重心位置を求めるものであり、
    前記エラー検出手段は、荷重の変化がなく、モーメントの変化があるときには、前記被計量物の重心位置の変化に基づいて、同時載せ降ろしの有無を判定する請求項1ないし3のいずれかに記載の組合せ秤。
  5. 前記演算手段は、荷重の変化が一定以下である場合に、前記2個の載置部のいずれか一方の載置部だけに被計量物があるときには、荷重の変化分を、被計量物がある前記いずれか一方の載置部だけに加算する請求項1ないし4のいずれかに記載の組合せ秤。
  6. 前記エラー検出手段によって同時載せ降ろしのエラーが検出されたときには、前記組合せ演算手段は、エラーが検出された計量台の2個の載置部を統合して1個の載置部とみなして組合せ演算を行う、
    請求項1ないし5のいずれかに記載の組合せ秤。
  7. 前記エラーが検出された前記計量台の2個の載置部の全ての被計量物が降ろされたときに、前記組合せ演算手段は、エラーが検出された前記計量台の2個の載置部を統合するのを解除して2個の載置部として組合せ演算を行う、
    請求項6に記載の組合せ秤。
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