JP5060992B2 - 計量器 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の容器内の被計量物の重量を計量する計量器に関する。
従来、例えば計量槽等の容器に貯留された被計量物の重量を計量する計量器では、ロードセルに代表される荷重検出器が用いられていた(例えば、特許文献1参照)。このような計量器においては、1個の容器内の被計量物の重量を計量するために1個以上のロードセルが必要であり、複数の容器に貯留された被計量物の重量を同時に計量する計量器では、ロードセルが複数用いられている。
特許第3638464号公報
上記従来の計量器では、複数の各容器内の被計量物の重量を同時に計量するためには複数のロードセルが必要となり、製造コストが増大するという問題がある。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、複数の各容器内の被計量物の重量を同時に計量することができ、かつ、製造コストの低減を図ることができる計量器を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の第1の計量器は、被計量物が収容される第1及び第2の容器と、前記第1及び第2の容器を互いに鉛直方向に重ならないように支持する支持体と、前記支持体を支持し、前記第1及び第2の容器に収容されている被計量物の合計重量に対応する荷重を示す荷重信号を生成する1個の荷重検出器と、前記第1及び第2の容器内の被計量物による荷重によって生じ前記支持体に作用するモーメントであって、水平面内における前記第1及び第2の容器の重心位置の並び方向と交差する方向へ延びる水平軸である第1の基準軸の軸まわりのモーメントを示す第1のモーメント信号を生成する第1のモーメント検出手段と、予め定められている前記第1の基準軸と前記第1及び第2の各々の容器の重心位置との各水平距離と、前記荷重信号が示す荷重と、前記第1のモーメント信号が示すモーメントとに基づいて、前記第1及び第2の各々の容器内の被計量物の重量を算出する演算手段とを備えている。
この構成によれば、第1及び第2の2つの各容器内の被計量物の重量を同時に計量することができる。また、用いられる荷重検出器は1個だけであるため、製造コストの低減を図ることができる。
また、第2の計量器は、第1の計量器において、水平面内における前記第1及び第2の容器の重心位置の並び方向と前記第1の基準軸とが直交するように構成されている。
また、第3の計量器は、第1の計量器において、前記荷重検出器は、支持固定される固定部と、前記第1の基準軸と直交する水平方向に前記固定部と間隔を隔てて設けられ前記支持体を支持する非固定部と、互いに間隔を隔てて上下に平行して配置され各々の一方の端部が前記固定部と結合し各々の他方の端部が前記非固定部と結合して前記固定部と前記非固定部とを連結する一対のビームと、前記一対のビームの上下に対称となる4箇所を切り欠いて形成された薄肉部分からなる4つの起歪部とを有する起歪体と、上側の前記ビームに形成された2つの前記起歪部のうち前記一方の端部に近い方の前記起歪部である第1の起歪部に貼付され、前記第1の起歪部における前記ビームの長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する第1の歪みゲージと、前記上側のビームに形成された2つの前記起歪部のうち前記他方の端部に近い方の前記起歪部である第2の起歪部に貼付され、前記第2の起歪部における前記ビームの長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する第2の歪みゲージと、下側の前記ビームに形成された2つの前記起歪部のうち前記一方の端部に近い方の前記起歪部である第3の起歪部に貼付され、前記第3の起歪部における前記ビームの長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する第3の歪みゲージと、前記下側のビームに形成された2つの前記起歪部のうち前記他方の端部に近い方の前記起歪部である第4の起歪部に貼付され、前記第4の起歪部における前記ビームの長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する第4の歪みゲージとを有し、前記第1の歪みゲージの一端と前記第3の歪みゲージの一端とが接続された第1の直列回路と、前記第2の歪みゲージの一端と前記第4の歪みゲージの一端とが接続された第2の直列回路とが、前記第1の歪みゲージの他端と前記第2の歪みゲージの他端とが接続され、かつ前記第3の歪みゲージの他端と前記第4の歪みゲージの他端とが接続されるように並列に接続され、前記第1の直列回路及び前記第2の直列回路の両端間に直流電圧が供給され、前記第1の歪みゲージの一端と前記第2の歪みゲージの一端との電位差を前記荷重信号として生成するように構成され、前記第1のモーメント検出手段は、前記第1の直列回路及び前記第2の直列回路の両端間に、互いに抵抗値が等しく、かつ前記ビームの歪みによって前記抵抗値が変化しない第1及び第2のダミー抵抗が直列に接続されてなるダミー抵抗回路を有し、前記第1のダミー抵抗と前記第2のダミー抵抗との接続点と、前記第1の歪みゲージの一端または前記第2の歪みゲージの一端との電位差を検出し、この検出した電位差と前記荷重信号とに基づいて前記第1のモーメント信号を生成するように構成されている。
この構成は、起歪体の長手方向(ビームの長手方向)が第1の基準軸と直交する構成である。第1のモーメント検出手段に、専用の歪みゲージを用いないため、より低コスト化を図ることができる。
また、第4の計量器は、第1の計量器において、前記荷重検出器は、前記第1の基準軸と直交する水平方向に長く、長手方向の一端部が固定され、他端部によって前記支持体を支持する起歪体と、前記起歪体に貼付され、この貼付部分における前記起歪体の長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する複数の荷重検出用歪みゲージとを有し、前記複数の荷重検出用歪みゲージの抵抗値の変化に基づいて前記荷重信号を生成するように構成され、前記第1のモーメント検出手段は、前記起歪体に貼付され、この貼付部分における前記起歪体の長手方向の歪み量に応じて互いの抵抗値が変化し、かつ互いの抵抗値は一方が増加したときに他方が減少するように変化する第1及び第2の抵抗を備えたモーメント検出用歪みゲージを有し、前記第1及び第2の各々の抵抗の抵抗値の変化に基づいて前記第1のモーメント信号を生成するように構成されている。
この構成は、起歪体の長手方向が第1の基準軸と直交する構成である。第1のモーメント検出手段は、モーメント検出用歪みゲージとして、市販されている一般的なトルク測定用の歪みゲージを用いて容易に構成することができる。
また、第5の計量器は、第1の計量器において、前記荷重検出器は、前記第1の基準軸と平行する水平方向に長く、長手方向の一端部が固定され、他端部によって前記支持体を支持する起歪体と、前記起歪体に貼付され、この貼付部分における前記起歪体の長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する複数の荷重検出用歪みゲージとを有し、前記複数の荷重検出用歪みゲージの抵抗値の変化に基づいて前記荷重信号を生成するように構成され、前記第1のモーメント検出手段は、前記起歪体に貼付され、この貼付部分に生じる前記起歪体のねじり歪み量に応じて互いの抵抗値が変化し、かつ互いの抵抗値は一方が増加したときに他方が減少するように変化する第1及び第2の抵抗を備えたモーメント検出用歪みゲージを有し、前記第1及び第2の各々の抵抗の抵抗値の変化に基づいて前記第1のモーメント信号を生成するように構成されている。
この構成は、起歪体の長手方向が第1の基準軸と平行する構成である。第1のモーメント検出手段は、モーメント検出用歪みゲージとして、市販されている一般的なトルク測定用の歪みゲージを用いて容易に構成することができる。
また、第6の計量器は、第4、第5の計量器において、前記起歪体は、その上面及び下面のうちの一方の面の近傍に薄肉部を残すようにして他方の面から前記一方の面の近傍付近まで切欠いてなる切欠き部が、前記他端部の近傍に設けられ、前記モーメント検出用歪みゲージが前記薄肉部の前記一方の面に貼付された構成である。
この構成によれば、上面及び下面のうちの一方の面の近傍に薄肉部を残すようにして他方の面から一方の面の近傍付近まで切欠いてなる切欠き部が、支持体を支持する他端部の近傍に設けられていることにより、薄肉部の歪み量が大きくなり、モーメント検出用歪みゲージによる検出精度を高めることが可能になる。
また、第7の計量器は、第1の計量器において、前記第1及び第2の容器とともに互いに鉛直方向に重ならないように前記支持体に支持され、被計量物が収容される第3の容器と、前記第1、第2及び第3の容器内の被計量物による荷重によって生じ前記支持体に作用するモーメントであって、前記第1の基準軸と直交する水平軸である第2の基準軸の軸まわりのモーメントを示す第2のモーメント信号を生成する第2のモーメント検出手段とが設けられ、前記荷重検出器は、前記第1、第2及び第3の容器に収容されている被計量物の合計重量に対応する荷重を示す前記荷重信号を生成し、前記第1のモーメント検出手段は、前記第1、第2及び第3の容器内の被計量物による荷重によって生じ前記支持体に作用するモーメントであって、前記第1の基準軸の軸まわりのモーメントを示す前記第1のモーメント信号を生成し、前記演算手段は、予め定められている前記第1の基準軸と前記第1、第2及び第3の各々の容器の重心位置との各水平距離と、予め定められている前記第2の基準軸と前記第1、第2及び第3の各々の容器の重心位置との各水平距離と、前記荷重信号が示す荷重と、前記第1のモーメント信号が示すモーメントと、前記第2のモーメント信号が示すモーメントとに基づいて、前記第1、第2及び第3の各々の容器内の被計量物の重量を算出するように構成されている。
この構成によれば、第1、第2及び第3の3つの各容器内の被計量物の重量を同時に計量することができる。また、用いられる荷重検出器は1個だけであるため、製造コストの低減を図ることができる。
また、第8の計量器は、第7の計量器において、前記荷重検出器は、支持固定される固定部と、前記第1の基準軸と直交する水平方向に前記固定部と間隔を隔てて設けられ前記支持体を支持する非固定部と、互いに間隔を隔てて上下に平行して配置され各々の一方の端部が前記固定部と結合し各々の他方の端部が前記非固定部と結合して前記固定部と前記非固定部とを連結する一対のビームと、前記一対のビームの上下に対称となる4箇所を切り欠いて形成された薄肉部分からなる4つの起歪部とを有する起歪体と、上側の前記ビームに形成された2つの前記起歪部のうち前記一方の端部に近い方の前記起歪部である第1の起歪部に貼付され、前記第1の起歪部における前記ビームの長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する第1の歪みゲージと、前記上側のビームに形成された2つの前記起歪部のうち前記他方の端部に近い方の前記起歪部である第2の起歪部に貼付され、前記第2の起歪部における前記ビームの長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する第2の歪みゲージと、下側の前記ビームに形成された2つの前記起歪部のうち前記一方の端部に近い方の前記起歪部である第3の起歪部に貼付され、前記第3の起歪部における前記ビームの長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する第3の歪みゲージと、前記下側のビームに形成された2つの前記起歪部のうち前記他方の端部に近い方の前記起歪部である第4の起歪部に貼付され、前記第4の起歪部における前記ビームの長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する第4の歪みゲージとを有し、前記第1の歪みゲージの一端と前記第3の歪みゲージの一端とが接続された第1の直列回路と、前記第2の歪みゲージの一端と前記第4の歪みゲージの一端とが接続された第2の直列回路とが、前記第1の歪みゲージの他端と前記第2の歪みゲージの他端とが接続され、かつ前記第3の歪みゲージの他端と前記第4の歪みゲージの他端とが接続されるように並列に接続され、前記第1の直列回路及び前記第2の直列回路の両端間に直流電圧が供給され、前記第1の歪みゲージの一端と前記第2の歪みゲージの一端との電位差を前記荷重信号として生成するように構成され、前記第1のモーメント検出手段は、前記第1の直列回路及び前記第2の直列回路の両端間に、互いに抵抗値が等しく、かつ前記ビームの歪みによって前記抵抗値が変化しない第1及び第2のダミー抵抗が直列に接続されたダミー抵抗回路を有し、前記第1のダミー抵抗と第2のダミー抵抗との接続点と、前記第1の歪みゲージの一端または前記第2の歪みゲージの一端との電位差を検出し、この検出した電位差と前記荷重信号とに基づいて前記第1のモーメント信号を生成するように構成され、前記第2のモーメント検出手段は、前記起歪体に貼付され、この貼付部分に生じる前記起歪体のねじり歪み量に応じて互いの抵抗値が変化し、かつ互いの抵抗値は一方が増加したときに他方が減少するように変化する第1及び第2の抵抗を備えたモーメント検出用歪みゲージを有し、前記第1及び第2の各々の抵抗の抵抗値の変化に基づいて前記第2のモーメント信号を生成するように構成されている。
この構成は、起歪体の長手方向(ビームの長手方向)が第1の基準軸と直交する構成である。第1のモーメント検出手段に、専用の歪みゲージを用いないため、より低コスト化を図ることができる。第2のモーメント検出手段は、モーメント検出用歪みゲージとして、市販されている一般的なトルク測定用の歪みゲージを用いて容易に構成することができる。
また、第9の計量器は、第8の計量器において、前記起歪体は、その上面及び下面のうちの一方の面の近傍に薄肉部を残すようにして他方の面から前記一方の面の近傍付近まで切欠いてなる切欠き部が、前記非固定部の前記支持体を支持する部分と前記ビームと結合された部分との間に設けられ、前記モーメント検出用歪みゲージが前記薄肉部の前記一方の面に貼付された構成である。
この構成によれば、非固定部の支持体を支持する部分が切欠き部によって他方の面のビームと結合する部分と分離されていることにより、薄肉部の歪み量が大きくなり、モーメント検出用歪みゲージによる検出精度を高めることが可能になる。
また、第10の計量器は、第7の計量器において、前記荷重検出器は、前記第1の基準軸と直交する水平方向に長く、長手方向の一端部が固定され、他端部によって前記支持体を支持する起歪体と、前記起歪体に貼付され、この貼付部分における前記起歪体の長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する複数の荷重検出用歪みゲージとを有し、前記複数の荷重検出用歪みゲージの抵抗値の変化に基づいて前記荷重信号を生成するように構成され、前記第1のモーメント検出手段は、前記起歪体に貼付され、この貼付部分における前記起歪体の長手方向の歪み量に応じて互いの抵抗値が変化し、かつ互いの抵抗値は一方が増加したときに他方が減少するように変化する第1及び第2の抵抗を備えた第1のモーメント検出用歪みゲージを有し、前記第1及び第2の各々の抵抗の抵抗値の変化に基づいて前記第1のモーメント信号を生成するように構成され、前記第2のモーメント検出手段は、前記起歪体に貼付され、この貼付部分に生じる前記起歪体のねじり歪み量に応じて互いの抵抗値が変化し、かつ互いの抵抗値は一方が増加したときに他方が減少するように変化する第3及び第4の抵抗を備えた第2のモーメント検出用歪みゲージを有し、前記第3及び第4の各々の抵抗の抵抗値の変化に基づいて前記第2のモーメント信号を生成するように構成されている。
この構成によれば、起歪体の長手方向が第1の基準軸と直交する構成である。第1及び第2のモーメント検出手段は、第1、第2のモーメント検出用歪みゲージとして、市販されている一般的なトルク測定用の歪みゲージを用いて容易に構成することができる。
また、第11の計量器は、第10の計量器において、前記起歪体は、その上面及び下面のうちの一方の面の近傍に薄肉部を残すようにして他方の面から前記一方の面の近傍付近まで切欠いてなる切欠き部が、前記他端部の近傍に設けられ、前記第1及び第2のモーメント検出用歪みゲージのうちの少なくとも一方が前記薄肉部の前記一方の面に貼付された構成である。
この構成によれば、上面及び下面のうちの一方の面の近傍に薄肉部を残すようにして他方の面から一方の面の近傍付近まで切欠いてなる切欠き部が、支持体を支持する他端部の近傍に設けられていることにより、薄肉部の歪み量が大きくなり、薄肉部に貼付されるモーメント検出用歪みゲージによる検出精度を高めることが可能になる。
本発明は、以上に説明した構成を有し、複数の各容器内の被計量物の重量を同時に計量することができ、かつ、製造コストの低減を図ることができる計量器を提供することができるという効果を奏する。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1(a)は、本発明の第1の実施形態の計量器の主要部の構成を示す正面図であり、図1(b)は、同計量器の主要部の構成を示す平面図である。また、図2は、同計量器の構成を示すブロック図である。
なお、説明の都合上、図1(a)、(b)に示すように、鉛直方向をz方向とし、z方向と垂直な互いに直交する2つの水平方向をx方向、y方向とする。
この計量器は、被計量物が収容される2つの容器1、2と、これらの容器1、2を固定支持する支持体4と、荷重及びモーメント検出器(以下、「荷重等検出器」という)10Aと、演算手段を含む制御装置20と、表示器21とを備えている。支持体4は、容器1、2を載せて固定する載台部4aと、載台部4aを荷重等検出器10Aの非固定部11dと連結する脚部4bとを有する。
本実施形態では、収容される被計量物を含む各容器1、2の水平方向(特にx方向)の重心位置1a、2aは、収容される被計量物の量に関わらず、変動しないように構成されているものとする。
荷重等検出器10Aは、ロバーバル型ロードセルに、y方向水平軸回りのモーメントを検出するための構成を付加した構成である。起歪体11の4箇所の起歪部12〜15に単軸ゲージからなる荷重検出用歪みゲージA〜Dが貼付されている。起歪体11は、上下に対向する一対のビーム11a、11bにより連結された固定部11cと非固定部11dとを有し、かつ、一対のビーム11a、11bの上下に対称となる4箇所を切り欠いて形成された薄肉部分からなる起歪部12〜15を有する。そして、起歪体11は、非固定部11dに鉛直荷重(下向きの力)が印加されると、起歪部12、15に引張り力が加わり、起歪部13、14に圧縮力が加わるという、ロバーバル型ロードセルの特徴を有する。
なお、上記のy方向水平軸回りのモーメントとは、支持体4に作用するモーメントであって、歪みゲージB,Dの所定の貼付位置(貼付場所の所定の中央位置)を通る鉛直軸と直交し、かつy方向(起歪体11の幅方向)へ延びる水平軸H1の軸回りのモーメントである。
起歪体11は、その長手方向がx方向となるように、固定部11cの端部が計量器内部の取付け部9に固定されている。また、2つの容器1、2は、その重心位置1a、2aがx方向に並んで配設されている。
4つの歪みゲージA〜Dは、図2に示すように、ホイートストンブリッジ回路31が構成されるように接続されている。歪みゲージA〜Dの各々の初期抵抗値は、例えば350Ωで等しい。そして、歪みゲージA,Bの接続点N1と歪みゲージC,Dの接続点N3との間に直流電圧Vが印加され、歪みゲージA,Cの接続点N2と歪みゲージB,Dの接続点N4との間に発生する電位差信号が取り出され、A/D変換回路22に入力され、デジタル信号(Sw)に変換されて制御装置20と減算回路24とへ出力される。上記電位差信号は、ビーム11a、11bに生じた歪みの大きさ(歪み量)に比例した信号であり、全ての容器1、2内の被計量物の総重量によって生じるz方向(鉛直方向)の力(鉛直荷重)を示すアナログ荷重信号である。この信号がA/D変換回路22にてデジタルの荷重信号Swに変換される。
また、接続点N1と接続点N3との間に、抵抗R1と抵抗R2とが直列接続され、歪みゲージB,Dと抵抗(ダミー抵抗)R1,R2とでホイートストンブリッジ回路を構成している。抵抗R1,R2の各抵抗値は、歪みゲージB,Dの初期抵抗値と等しく、例えば350Ωである。抵抗R1,R2の抵抗値は変動しないように構成されている。この場合、歪みゲージB、Dの接続点N4と抵抗R1,R2の接続点N5との間に発生する電位差信号が取り出され、A/D変換回路23に入力され、デジタル信号に変換されて減算回路24へ出力される。減算回路24では、A/D変換回路23の出力信号からA/D変換回路22の出力信号を減算し、その減算結果(Sy)が制御装置20へ出力される。
A/D変換回路23の出力信号は、荷重信号成分とy方向水平軸回りのモーメント成分とが合成された信号であり、この信号から減算回路24によって荷重信号成分が取り除かれ、y方向水平軸回りのモーメント成分を示すモーメント信号Syが減算回路24から出力される。
上記の抵抗R1,R2とA/D変換回路22、23及び減算回路24は、図示されない回路基板によって構成され、例えば、起歪体11の一方のビーム11aと他方のビーム11bとの間に配設されている。また、直流電圧Vは例えば制御装置20から供給される。
制御装置20は、例えばマイクロコンピュータ等によって構成されている。制御装置20では、荷重信号Swとモーメント信号Syとを入力し、各々の容器1、2内の被計量物の重量を算出し、表示器21に算出した重量を表示させる。表示器21は、例えば液晶デバイス等によって構成されている。
制御装置20では、荷重信号Swによって示される総荷重Wと、モーメント信号Syによって示されるy方向水平軸回りのモーメントMyとから、次のようにして、容器1内の被計量物の重量waと容器2内の被計量物の重量wbとを算出する。
なお、予め容器1、2が空のときの総荷重(初期総荷重)を検出して記憶しておき、容器1、2に被計量物を入れたときに検出される総荷重から初期総荷重を減算した荷重をWとする。
本実施形態において検出されるy方向水平軸回りのモーメントMyは、水平軸H1の軸回りのモーメントであり、モーメント検出位置(歪みゲージB、Dの所定の貼付位置)と容器1の重心位置1aとのx方向水平距離Xaと、モーメント検出位置と容器2の重心位置2aとのx方向水平距離Xbとは、それぞれ、予め定められた所定の距離であり、これらの水平距離Xa、Xbは制御装置20内のメモリに予め記憶されている。
まず、総荷重Wは、容器1、2内の被計量物の重量wa、wbによる鉛直荷重Wa、Wbの合計になるので、次の(1)式が成り立つ。
W=Wa+Wb ・・・(1)
次に、y方向水平軸回りのモーメントMyは、荷重Waによって生じるモーメントMyaと、荷重Wbによって生じるモーメントMybとの合計になるので、次の(2)式が成り立つ。
My=Mya+Myb ・・・(2)
ここで、Mya=−Xa・Waであり、Myb=Xb・Wbであるから、(2)式は次のようになる。
My=−Xa・Wa+Xb・Wb ・・・(3)
したがって、(1)式と(3)式とからなる連立方程式を、Wa、Wbについて解けば、次のようになる。
Wa=(Xb・W−My)/(Xa+Xb) ・・・(4)
Wb=(Xa・W+My)/(Xa+Xb) ・・・(5)
すなわち、制御装置20では、所定値Xa、Xbと検出値W、Myとから、上記の(4)式及び(5)式に基づいて、荷重Wa、Wbを算出し、それらを重量wa、wbに換算する。例えば、wa〔kg〕=Wa〔N〕/9.8、wb〔kg〕=Wb〔N〕/9.8、として換算すればよい。そして、制御装置20は、得られた重量wa、wbを表示器21に表示させる。
本実施形態では、2つの各容器1,2内の被計量物の重量を同時に計量することができる。また、荷重等検出器10Aは、1個のロバーバル型ロードセルに、y方向水平軸回りのモーメントを検出するための構成を付加しているだけであるため、複数のロードセルを用いることなく、製造コストの低減を図ることができる。
なお、減算回路24を設けずに、A/D変換回路23の出力信号を制御装置20に入力するようにして、減算回路24の機能を制御装置20が行うように構成してもよい。
また、A/D変換回路23への入力として、歪みゲージB、Dの接続点N4と抵抗R1,R2の接続点N5との間に発生する電位差信号を取り出すようにしているが、歪みゲージA、Cの接続点N2と抵抗R1,R2の接続点N5との間に発生する電位差信号を取り出すようにしてもよい。この場合、モーメント検出位置と容器1の重心位置1aとのx方向水平距離Xaは、歪みゲージA、Cの貼付場所の所定の中央位置と容器1の重心位置1aとのx方向の水平距離となり、モーメント検出位置と容器2の重心位置2aとのx方向水平距離Xbは、歪みゲージA、Cの貼付場所の所定の中央位置と容器2の重心位置2aとのx方向の水平距離となる。
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態の計量器の主要部の構成を示す正面図である。また、図4は、同計量器の構成を示すブロック図である。
この計量器は、被計量物が収容される2つの容器1、2と、これらの容器1、2を固定支持する支持体4と、荷重及びモーメント検出器(以下、「荷重等検出器」という)10Bと、演算手段を含む制御装置20と、表示器21とを備えている。支持体4は、容器1、2を載せて固定する載台部4aと、載台部4aを荷重等検出器10Bの非固定部11dと連結する脚部4bとを有する。
本実施形態では、収容される被計量物を含む各容器1、2の水平方向(特にx方向)の重心位置1a、2aは、収容される被計量物の量に関わらず、変動しないように構成されているものとする。
荷重等検出器10Bは、ロバーバル型ロードセルに、y方向水平軸回りのモーメントを検出するための構成を付加した構成である。起歪体11の4箇所の起歪部12〜15に荷重検出用歪みゲージA〜Dが貼付されている。起歪体11は、上下に対向する一対のビーム11a、11bにより連結された固定部11cと非固定部11dとを有し、かつ、一対のビーム11a、11bの上下に対称となる4箇所を切り欠いて形成された薄肉部分からなる起歪部12〜15と、起歪部12、13の間及び起歪部14、15の間でビーム11a、11bの上下に対称となる2箇所を切り欠いて形成された薄肉部16、17とを有する。そして、薄肉部16に、y方向水平軸回りのモーメントを検出するためのトルク測定用歪みゲージ(モーメント検出用歪みゲージ)Tyが貼付されている。ここで、上記のy方向水平軸回りのモーメントとは、支持体4に作用するモーメントであって、トルク測定用歪みゲージTyの所定の貼付位置(貼付場所の所定の中央位置)を通る鉛直軸と直交し、かつy方向(起歪体11の幅方向)へ延びる水平軸H2の軸回りのモーメントである。
本実施形態では、荷重検出器10Bにおけるy方向水平軸回りのモーメントを検出するための構成が、第1の実施形態の荷重等検出器10Aとは異なり、他の構成については第1の実施形態と同様である。
4つの歪みゲージA〜Dは、図4に示すように、第1の実施形態と同様のホイートストンブリッジ回路31が構成されるように接続されている。歪みゲージA〜Dの各々の初期抵抗値は、例えば350Ωで等しい。そして、歪みゲージA,Bの接続点N1と歪みゲージC,Dの接続点N3との間に直流電圧Vが印加され、歪みゲージA,Cの接続点N2と歪みゲージB,Dの接続点N4との間に発生する電位差信号が取り出され、A/D変換回路22に入力され、デジタル信号(Sw)に変換されて制御装置20へ出力される。上記電位差信号は、ビーム11a、11bに生じた歪みの大きさ(歪み量)に比例した信号であり、全ての容器1、2内の被計量物の総重量によって生じるz方向(鉛直方向)の力(鉛直荷重)を示すアナログ荷重信号である。この信号がA/D変換回路22にてデジタルの荷重信号Swに変換される。
また、トルク測定用歪みゲージTyは2つの抵抗体Tya、Tybにより構成され、この2つの抵抗体Tya、Tybと抵抗(ダミー抵抗)R3,R4とでホイートストンブリッジ回路32が構成されるように接続されている。抵抗体Tya、Tybの初期抵抗値及び抵抗R3,R4の各抵抗値は、例えば350Ωで等しい。抵抗R3,R4の抵抗値は変動しないように構成されている。2つの抵抗体Tya、Tybは、起歪体11の長手方向の薄肉部16の歪み量に応じて、互いの抵抗値が変化し、かつ互いの抵抗値は一方が増加したときに他方が減少するように構成されている。そのため、トルク測定用歪みゲージTyは、例えば、軸方向が直交する2軸ゲージで構成され、2軸の一方の軸方向がx方向となり、他方の軸方向がy方向となるように貼付する。この2軸ゲージは例えば、軸方向が直交する2つの単軸ゲージを有して構成され、一方の単軸ゲージに抵抗体Tyaが備えられ、もう一方の抵抗体Tybが備えられている。なお、トルク測定用歪みゲージTyに代えて、抵抗体Tyaが備えられた単軸ゲージを、その軸方向をx方向にして薄肉部16に貼付し、抵抗体Tybが備えられた単軸ゲージを、その軸方向をx方向にして下部の薄肉部17に貼付するようにしてもよい。
そして、抵抗体Tya、Tybの接続点N6と抵抗R3,R4の接続点N8との間に直流電圧Vが印加され、抵抗体Tyaと抵抗R3の接続点N7と、抵抗体Tybと抵抗R4の接続点N9との間に発生する電位差信号が取り出され、A/D変換回路25に入力され、デジタル信号に変換されて制御装置20へ出力される。なお、抵抗体Tybと抵抗R3ととの接続位置が入れ替わってもよい。
A/D変換回路25の出力信号は、y方向水平軸回りのモーメント成分を示すモーメント信号Syである。
上記の抵抗R3,R4とA/D変換回路22、25とは、図示されない回路基板によって構成され、例えば、起歪体11の一方のビーム11aと他方のビーム11bとの間に配設されている。
制御装置20は、例えばマイクロコンピュータ等によって構成されている。制御装置20では、荷重信号Swとモーメント信号Syとを入力し、各々の容器1、2内の被計量物の重量を算出し、表示器21に算出した重量を表示させる。表示器21は、例えば液晶デバイス等によって構成されている。
制御装置20では、荷重信号Swによって示される総荷重Wと、モーメント信号Syによって示されるy方向水平軸回りのモーメントMyとから、第1の実施形態と同様にして、容器1内の被計量物の重量waと容器2内の被計量物の重量wbとを算出する。
なお、予め容器1、2が空のときの総荷重(初期総荷重)及びy方向水平軸回りのモーメント(初期モーメント)を検出して記憶しておき、容器1、2に被計量物を入れたときに検出される総荷重から初期総荷重を減算した荷重をWとし、容器1、2に被計量物を入れたときに検出されるy方向水平軸回りのモーメントから初期モーメントを減算したモーメントをMyとする。
本実施形態において検出されるy方向水平軸回りのモーメントMyは、トルク測定用歪みゲージTyによって検出されるモーメントであり、モーメント検出位置(トルク測定用歪みゲージTyの貼付場所の所定の中央位置)と容器1の重心位置1aとのx方向水平距離Xaと、モーメント検出位置と容器2の重心位置2aとのx方向水平距離Xbとは、図3に示された距離となり、これらの水平距離Xa、Xbは制御装置20内のメモリに予め記憶されている。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本実施形態では、y方向水平軸回りのモーメントMyを検出するために、1個のトルク測定用歪みゲージTyを用いてハーフブリッジ回路を構成したが、2個のトルク測定用歪みゲージを用いてフルブリッジ回路を構成してもよい。この場合、トルク測定用歪みゲージTyが貼付された薄肉部16と対向する薄肉部17に、もう1個のトルク測定用歪みゲージ(Ty2とする)を貼るようにすればよい。そして、このトルク測定用歪みゲージTy2もトルク測定用歪みゲージTyと同様、2つの抵抗体Tya、Tybにより構成されており、図4において、抵抗R3に代えて歪みゲージTy2の抵抗体Tybを接続し、抵抗R4に代えて歪みゲージTy2の抵抗体Tyaを接続すればフルブリッジ回路を構成することができる。
また、先に述べた第1の実施形態の構成では、y方向水平軸回りのモーメントMyを検出するためにトルク測定用歪みゲージTyを用いないため、この第2の実施形態の構成に比べて、より低コスト化を図ることができる。
(第3の実施形態)
図5(a)は、本発明の第3の実施形態の計量器の主要部の構成を示す正面図であり、図5(b)は、図5(a)における矢印Pの方向から視た同計量器の主要部の構成を示す側面図である。また、図6は、同計量器の構成を示すブロック図である。
なお、説明の都合上、図5(a)、(b)に示すように、鉛直方向をz方向とし、z方向と垂直な互いに直交する2つの水平方向をx方向、y方向とする。
この計量器は、被計量物が収容される2つの容器1、2と、これらの容器1、2を固定支持する支持体4と、荷重及びモーメント検出器(以下、「荷重等検出器」という)10Cと、演算手段を含む制御装置20と、表示器21とを備えている。支持体4は、容器1、2を載せて固定する載台部4aと、載台部4aを荷重等検出器10Cの非固定部11dと連結する脚部4bとを有する。
本実施形態では、収容される被計量物を含む各容器1、2の水平方向(特にy方向)の重心位置1a、2aは、収容される被計量物の量に関わらず、変動しないように構成されているものとする。
荷重等検出器10Cは、ロバーバル型ロードセルに、x方向水平軸回りのモーメントを検出するための構成を付加した構成である。起歪体11の4箇所の起歪部12〜15に荷重検出用歪みゲージA〜Dが貼付されている。起歪体11は、上下に対向する一対のビーム11a、11bにより連結された固定部11cと非固定部11dとを有し、かつ、一対のビーム11a、11bの上下に対称となる6箇所を切り欠いて形成された薄肉部分からなる起歪部12〜15と、起歪部12、13の間及び起歪部14、15の間でビーム11a、11bの上下に対称となる2箇所を切り欠いて形成された薄肉部16、17とを有する。そして、薄肉部16に、x方向水平軸回りのモーメントを検出するためのトルク測定用歪みゲージ(モーメント検出用歪みゲージ)Txが貼付されている。ここで、上記のx方向水平軸回りのモーメントとは、支持体4に作用するモーメントであって、トルク測定用歪みゲージTxの所定の貼付位置(貼付場所の所定の中央位置)を通る鉛直軸と直交し、かつx方向(起歪体11の長手方向)へ延びる水平軸H3の軸回りのモーメントである。なお、図5(b)では、歪みゲージA〜Dを図示していない。
起歪体11は、その長手方向がx方向となるように、固定部11cの端部が計量器内部の取付け部9に固定されている。また、2つの容器1、2は、その重心位置1a、2aがy方向に並んで配設されている。したがって、起歪体11の長手方向と2つの容器1、2の重心位置1a、2aの並び方向とが直交している。
4つの歪みゲージA〜Dは、図6に示すように、第2の実施形態と同様のホイートストンブリッジ回路31が構成されるように接続されている。ホイートストンブリッジ回路31の出力である接続点N2と接続点N4との間に発生する電位差信号は、第2の実施形態の場合と同様、A/D変換回路22にてデジタルの荷重信号Swに変換されて、制御装置20へ入力される。
また、トルク測定用歪みゲージTxは2つの抵抗体Txa、Txbにより構成され、この2つの抵抗体Txa、Txbと抵抗(ダミー抵抗)R5,R6とでホイートストンブリッジ回路33が構成されるように接続されている。抵抗体Txa、Txbの初期抵抗値及び抵抗R5,R6の各抵抗値は、例えば350Ωで等しい。抵抗R5,R6の抵抗値は変動しないように構成されている。2つの抵抗体Txa、Txbは、起歪体11の薄肉部16のねじり歪み量(薄肉部16に加わるねじりモーメントによる歪み量)に応じて、互いの抵抗値が変化し、かつ互いの抵抗値は一方が増加したときに他方が減少するように構成されている。そのため、トルク測定用歪みゲージTxは、例えば、軸方向が直交する2軸ゲージで構成され、それぞれの軸方向がx方向に対し45度の角度を有するように貼付する。この2軸ゲージは例えば、軸方向が直交する2つの単軸ゲージを有して構成され、一方の単軸ゲージに抵抗体Txaが備えられ、もう一方の抵抗体Txbが備えられている。
そして、抵抗体Txa、Txbの接続点N11と抵抗R5,R6の接続点N13との間に直流電圧Vが印加され、抵抗体Txaと抵抗R5の接続点N12と、抵抗体Txbと抵抗R6の接続点N14との間に発生する電位差信号が取り出され、A/D変換回路26に入力され、デジタル信号に変換されて制御装置20へ出力される。なお、抵抗体Txbと抵抗R5との接続位置が入れ替わってもよい。
A/D変換回路26の出力信号は、x方向水平軸回りのモーメント成分を示すモーメント信号Sxである。
上記の抵抗R5,R6とA/D変換回路22、26は、図示されない回路基板によって構成され、例えば、起歪体11の一方のビーム11aと他方のビーム11bとの間に配設されている。
制御装置20は、例えばマイクロコンピュータ等によって構成されている。制御装置20では、荷重信号Swとモーメント信号Sxとを入力し、各々の容器1、2内の被計量物の重量を算出し、表示器21に算出した重量を表示させる。表示器21は、例えば液晶デバイス等によって構成されている。
制御装置20では、荷重信号Swによって示される総荷重Wと、モーメント信号Sxによって示されるx方向水平軸回りのモーメントMxとから、次のようにして、容器1内の被計量物の重量waと容器2内の被計量物の重量wbとを算出する。
なお、予め容器1、2が空のときの荷重(初期荷重)及びx方向水平軸回りのモーメント(初期モーメント)を検出して記憶しておき、容器1、2に被計量物を入れたときに検出される荷重から初期荷重を減算した荷重をWとし、容器1、2に被計量物を入れたときに検出されるx方向水平軸回りのモーメントから初期モーメントを減算したモーメントをMxとする。
本実施形態において検出されるx方向水平軸回りのモーメントMxは、トルク測定用歪みゲージTxによって検出されるモーメントであり、モーメント検出位置(トルク測定用歪みゲージTxの貼付場所の所定の中央位置)と容器1の重心位置1aとのy方向水平距離Yaと、モーメント検出位置と容器2の重心位置2aとのy方向水平距離Ybとは、図5に示された距離となり、これらの水平距離Ya、Ybは制御装置20内のメモリに予め記憶されている。
まず、前述のように、総荷重Wは、容器1、2内の被計量物の重量wa、wbによる鉛直荷重Wa、Wbの合計になるので、次の(6)式が成り立つ。
W=Wa+Wb ・・・(6)
次に、x方向水平軸回りのモーメントMxは、荷重Waによって生じるモーメントMxaと、荷重Wbによって生じるモーメントMxbとの合計になるので、次の(7)式が成り立つ。
Mx=Mxa+Mxb ・・・(7)
ここで、Mxa=−Ya・Waであり、Mxb=Yb・Wbであるから、(7)式は次のようになる。
Mx=−Ya・Wa+Yb・Wb ・・・(8)
したがって、(6)式と(8)式とからなる連立方程式を、Wa、Wbについて解けば、次のようになる。
Wa=(Yb・W−Mx)/(Ya+Yb) ・・・(9)
Wb=(Ya・W+Mx)/(Ya+Yb) ・・・(10)
すなわち、制御装置20では、所定値Ya、Ybと検出値W、Mxとから、上記の(9)式及び(10)式に基づいて、荷重Wa、Wbを算出し、それらを重量wa、wbに換算する。そして、制御装置20は、得られた重量wa、wbを表示器21に表示させる。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本実施形態では、x方向水平軸回りのモーメントMxを検出するために、1個のトルク測定用歪みゲージTxを用いてハーフブリッジ回路を構成したが、2個のトルク測定用歪みゲージを用いてフルブリッジ回路を構成してもよい。この場合、トルク測定用歪みゲージTxが貼付された薄肉部16と対向する薄肉部17に、もう1個のトルク測定用歪みゲージ(Tx2とする)を貼るようにすればよい。そして、このトルク測定用歪みゲージTx2もトルク測定用歪みゲージTxと同様、2つの抵抗体Txa、Txbにより構成されており、図6において、抵抗R5に代えて歪みゲージTx2の抵抗体Txbを接続し、抵抗R6に代えて歪みゲージTx2の抵抗体Txaを接続すればフルブリッジ回路を構成することができる。
(第4の実施形態)
図7(a)は、本発明の第4の実施形態の計量器の主要部の構成を示す正面図であり、図7(b)は、同計量器の主要部の構成を示す平面図である。また、図8は、同計量器の構成を示すブロック図である。
なお、説明の都合上、図7(a)、(b)に示すように、鉛直方向をz方向とし、z方向と垂直な互いに直交する2つの水平方向をx方向、y方向とする。
この計量器は、被計量物が収容される3つの容器1、2、3と、これらの容器1、2、3を固定支持する支持体4と、荷重及びモーメント検出器(以下、「荷重等検出器」という)10Dと、演算手段を含む制御装置20と、表示器21とを備えている。支持体4は、容器1、2、3を載せて固定する載台部4aと、載台部4aを荷重等検出器10Dの非固定部11dと連結する脚部4bとを有する。
本実施形態では、収容される被計量物を含む各容器1、2、3の水平方向(x及びy方向)の重心位置1a、2a、3aは、収容される被計量物の量に関わらず、変動しないように構成されているものとする。
荷重等検出器10Dは、第2の実施形態における荷重等検出器10B(図3)に、x方向水平軸回りのモーメントを検出するための構成を付加した構成である。第2の実施形態における荷重等検出器10Bと同一部分についてはその説明を省略する。
起歪体11の薄肉部17の下面に、x方向水平軸回りのモーメントを検出するためのトルク測定用歪みゲージTxが貼付されている。
図8に示すように、荷重信号Swを生成するホイートストンブリッジ回路31及びA/D変換回路22と、y方向水平軸回りのモーメント信号Syを生成するためのホイートストンブリッジ回路32及びA/D変換回路25とは、図4に示す回路と同様である。また、トルク測定用歪みゲージTxは2つの抵抗体Txa、Txbにより構成され、この2つの抵抗体Txa、Txbと抵抗(ダミー抵抗)R5,R6とでホイートストンブリッジ回路33が構成されるように接続されている。このホイートストンブリッジ回路33及びA/D変換回路26は、x方向水平軸回りのモーメント信号Sxを生成するための回路であり、図6に示す回路と同様である。
上記の抵抗R3〜R6とA/D変換回路22、25、26は、図示されない回路基板によって構成され、例えば、起歪体11の一方のビーム11aと他方のビーム11bとの間に配設されている。
制御装置20は、例えばマイクロコンピュータ等によって構成されている。制御装置20では、荷重信号Swとモーメント信号Sy,Sxとを入力し、各々の容器1、2、3内の被計量物の重量を算出し、表示器21に算出した重量を表示させる。表示器21は、例えば液晶デバイス等によって構成されている。
制御装置20では、荷重信号Swによって示される総荷重Wと、モーメント信号Syによって示されるy方向水平軸回りのモーメントMyと、モーメント信号Sxによって示されるx方向水平軸回りのモーメントMxとから、次のようにして、各々の容器1、2、3内の被計量物の重量wa、wb、wcを算出する。
なお、予め容器1〜3が空のときの総荷重(初期総荷重)とy方向水平軸回りのモーメント(y軸回り初期モーメント)とx方向水平軸回りのモーメント(x軸回り初期モーメント)を検出して記憶しておき、容器1〜3に被計量物を入れたときに検出される総荷重から初期総荷重を減算した荷重をWとし、容器1〜3に被計量物を入れたときに検出されるy方向水平軸回りのモーメントからy軸回り初期モーメントを減算したモーメントをMyとし、容器1〜3に被計量物を入れたときに検出されるx方向水平軸回りのモーメントからx軸回り初期モーメントを減算したモーメントをMxとする。
本実施形態において検出されるy方向水平軸回りのモーメントMyは、トルク測定用歪みゲージTyによって検出されるモーメントであり、モーメント検出位置(トルク測定用歪みゲージTyの貼付場所の所定の中央位置)と容器1の重心位置1aとのx方向水平距離Xaと、モーメント検出位置と容器2の重心位置2aとのx方向水平距離Xbと、モーメント検出位置と容器3の重心位置3aとのx方向水平距離Xcとは、図7に示された距離となり、これらの水平距離Xa、Xb、Xcは制御装置20内のメモリに予め記憶されている。
また、本実施形態において検出されるx方向水平軸回りのモーメントMxは、トルク測定用歪みゲージTxによって検出されるモーメントであり、モーメント検出位置(トルク測定用歪みゲージTxの貼付場所の所定の中央位置)と容器1の重心位置1aとのy方向水平距離Yaと、モーメント検出位置と容器2の重心位置2aとのy方向水平距離Ybと、モーメント検出位置と容器3の重心位置3aとのy方向水平距離Ycとは、図7に示された距離となり、これらの水平距離Ya、Yb、Ycは制御装置20内のメモリに予め記憶されている。
まず、前述のように、総荷重Wは、容器1、2、3内の被計量物の重量wa、wb、wcによる鉛直荷重Wa、Wb、Wcの合計になるので、次の(11)式が成り立つ。
W=Wa+Wb+Wc ・・・(11)
次に、y方向水平軸回りのモーメントMyは、荷重Waによって生じるモーメントMyaと、荷重Wbによって生じるモーメントMybと、荷重Wcによって生じるモーメントMycとの合計になるので、次の(12)式が成り立つ。
My=Mya+Myb+Myc ・・・(12)
ここで、Mya=−Xa・Wa、Myb=Xb・Wb、Myc=Xc・Wcであるから、(12)式は次の(13)式のようになる。
My=−Xa・Wa+Xb・Wb+Xc・Wc ・・・(13)
次に、x方向水平軸回りのモーメントMxは、荷重Waによって生じるモーメントMxaと、荷重Wbによって生じるモーメントMxbと、荷重Wcによって生じるモーメントMxcとの合計になるので、次の(14)式が成り立つ。
Mx=Mxa+Mxb+Mxc ・・・(14)
ここで、Mxa=−Ya・Wa、Mxb=−Yb・Wb、Mxc=Yc・Wcであるから、(14)式は次の(15)式のようになる。
Mx=−Ya・Wa−Yb・Wb+Yc・Wc ・・・(15)
したがって、(11)式と(13)式と(15)式とからなる連立方程式を、Wa、Wb、Wcについて解けば、次のようになる。
Wa=(W・Xb・Yc+W・Xc・Yb+Mx・Xc−Yc・My−My・Yb−Xb・Mx)/
(Xa・Yc+Xa・Yb+Xb・Ya+Xb・Yc−Xc・Ya+Xc・Yb) ・・・(16)
Wb=(−Xa・Mx−Mx・Xc−Ya・W・Xc+My・Ya+Yc・My+Yc・Xa・W)/
(Xa・Yc+Xa・Yb+Xb・Ya+Xb・Yc−Xc・Ya+Xc・Yb) ・・・(17)
Wc=(−My・Ya+My・Yb+Xa・W・Yb+Xa・Mx+Xb・Mx+Xb・Ya・W)/
(Xa・Yc+Xa・Yb+Xb・Ya+Xb・Yc−Xc・Ya+Xc・Yb) ・・・(18)
すなわち、制御装置20では、所定値Xa、Xb、Xcと検出値W、My、Mxとから、上記の(16)〜(18)式に基づいて、荷重Wa、Wb、Wcを算出し、それらを重量wa、wb、wcに換算する。そして、制御装置20は、得られた重量wa、wb、wcを表示器21に表示させる。
なお、本実施形態において、3つの容器1、2、3の水平面(xy平面)内における重心位置1a、2a、3aが、y方向水平軸回りのモーメントMyに関するy方向水平軸と平行な方向(y方向)に一直線上に並んでいる場合、あるいはx方向水平軸回りのモーメントMxに関するx方向水平軸と平行な方向(x方向)に一直線上に並んでいる場合には、(11)式と(13)式と(15)式とからなる連立方程式の解が得られなくなる。したがって、3つの容器1、2、3は、その水平面内における重心位置1a、2a、3aが上記の一直線上に並ばないように配置すればよい。
本実施形態では、3つの各容器1、2、3内の被計量物の重量を同時に計量することができる。また、荷重等検出器10Dは、1個のロバーバル型ロードセルに、y方向水平軸回りのモーメント及びx方向水平軸回りのモーメントを検出するための構成を付加しているだけであるため、複数のロードセルを用いることなく、製造コストの低減を図ることができる。
また、本実施形態において、y方向水平軸回りのモーメントMyを検出する構成(モーメント信号Syを生成する構成)として、トルク測定用歪みゲージTyを用いずに、第1の実施形態と同様の構成を用いてもよい。
〔変形例〕
図9は、第4の実施形態の変形例の計量器の主要部の構成を示す平面図である。
前述の図7の構成の場合は、3つの容器1〜3が設けられていたが、この図9の構成は、2つの容器1,2が設けられた構成であり、荷重等検出器10Dは、図7と同様のものである。
この場合、制御装置20(図7参照)では、荷重信号Swによって示される総荷重Wと、モーメント信号Syによって示されるy方向水平軸回りのモーメントMyと、モーメント信号Sxによって示されるx方向水平軸回りのモーメントMxとから、次のようにして、各々の容器1、2内の被計量物の重量wa、wbを算出する。
なお、y方向水平軸回りのモーメントMyのモーメント検出位置(トルク測定用歪みゲージTyの貼付場所の所定の中央位置)と容器1、2の重心位置1a、2aとのx方向水平距離Xa、Xbと、x方向水平軸回りのモーメントMxのモーメント検出位置(トルク測定用歪みゲージTxの貼付場所の所定の中央位置)と容器1、2の重心位置1a、2aとのy方向水平距離Ya、Ybとは、制御装置20内のメモリに予め記憶されている。
まず、総荷重Wは、容器1、2内の被計量物の重量wa、wbによる鉛直荷重Wa、Wbの合計になるので、次の(19)式が成り立つ。
W=Wa+Wb ・・・(19)
次に、y方向水平軸回りのモーメントMyについては、次の(20)式が成り立つ。
My=−Xa・Wa+Xb・Wb ・・・(20)
次に、x方向水平軸回りのモーメントMxについては、次の(21)式が成り立つ。
Mx=−Ya・Wa+Yb・Wb ・・・(21)
ここで、(19)式と(20)式とからなる連立方程式を、Wa、Wbについて解けば、次のようになる。
Wa=(Xb・W−My)/(Xa+Xb) ・・・(22)
Wb=(Xa・W+My)/(Xa+Xb) ・・・(23)
また、(19)式と(21)式とからなる連立方程式を、Wa、Wbについて解けば、次のようになる。
Wa=(Yb・W−Mx)/(Ya+Yb) ・・・(24)
Wb=(Ya・W+Mx)/(Ya+Yb) ・・・(25)
この場合、制御装置20では、上記の(22)式及び(23)式に基づいて、所定値Xa、Xbと検出値W、Myとから、荷重Wa、Wbを算出し、それらを重量に換算し、換算した重量をwa1、wb1とする。さらに、上記の(24)式及び(25)式に基づいて、所定値Ya、Ybと検出値W、Mxとから、荷重Wa、Wbを算出し、それらを重量に換算し、換算した重量をwa2、wb2とする。そして、wa1とwa2との平均値を求め、その平均値を求めるべき重量waとする。同様に、wb1とwb2との平均値を求め、その平均値を求めるべき重量wbとする。そして、制御装置20は、得られた重量wa、wbを表示器21に表示させる。なお、(22)式及び(23)式に基づいて算出される荷重Wa、Wbと、(24)式及び(25)式に基づいて算出される荷重Wa、Wbとの平均値を求めてから、それぞれの荷重(平均値)を重量wa、wbに換算してもよい。
また、図9において、荷重等検出器10Dを、第1または第2の実施形態の荷重等検出器10A,10Bに代えても、容器1、2内の被計量物の重量wa、wbを求めることができる。この第1、第2の実施形態の荷重等検出器10A,10Bを用いる場合には、制御装置20では、x方向水平距離Xa、Xbを予め記憶しておき、y方向水平距離Ya、Ybは記憶していない。そして上記の(22)式及び(23)式に基づいて、所定値Xa、Xbと検出値W、Myとから、荷重Wa、Wbを算出し、それらを重量wa、wbに換算すればよい。なお、第1の実施形態の荷重等検出器10Aを用いる場合、x方向水平距離Xa、Xbは、y方向水平軸回りのモーメントMyのモーメント検出位置(図1の場合は歪みゲージB,Dの貼付場所の所定の中央位置)と容器1、2の重心位置1a、2aとのx方向水平距離となる。
また、図9において、荷重等検出器10Dを、第3の実施形態の荷重等検出器10Cに代えても、容器1、2内の被計量物の重量wa、wbを求めることができる。この第3の実施形態の荷重等検出器10Cを用いる場合には、制御装置20では、y方向水平距離Ya、Ybを予め記憶しておき、x方向水平距離Xa、Xbは記憶していない。そして上記の(24)式及び(25)式に基づいて、所定値Ya、Ybと検出値W、Mxとから、荷重Wa、Wbを算出し、それらを重量wa、wbに換算すればよい。
なお、トルク測定用歪みゲージ(Ty,Tx)を用いる第2〜第4の実施形態において、起歪体11の形状を、図10に示すような形状としてもよい。
図10に示す起歪体11は、非固定部11dに、鍵穴状に切り抜かれた切欠き部19を形成することにより、トルク測定用歪みゲージTy,Txを貼付する薄肉部18を設けている。支持体4は、例えば、その脚部4bの底面が、非固定部11dの上面部分11duに固定される。また、脚部4bを長く伸ばした形状にして、脚部4bの側面が非固定部11dの側面部分11dsに固定されるようにしてもよい。
この図10の構成では、切欠き部19によって、非固定部11dの支持体4を支持する部分が、非固定部11dの下側のビーム11bと結合する部分と分離されていることにより、y方向水平軸回りのモーメントMy及びx方向水平軸回りのモーメントMxによる薄肉部18の歪み量が大きくなり、モーメントMy、Mxの検出精度を高めることが可能になる。
なお、図10に示される起歪体11の構成を、第4の実施形態に適用する場合には、薄肉部18に2つのトルク測定用歪みゲージTy,Txが貼付されるが、第2の実施形態に適用する場合には、トルク測定用歪みゲージTyのみが貼付され、第3の実施形態に適用する場合には、トルク測定用歪みゲージTxのみが貼付される。
なお、鍵穴状の切欠き部19を上下逆に形成し、下面側にトルク測定用歪みゲージを貼付する薄肉部18が設けられるようにしてもよい。
なお、第2〜第4の実施形態において、起歪体11は、その非固定部11dに鉛直荷重(下向きの力)が印加されると、起歪部12、15に引張り力が加わり、起歪部13、14に圧縮力が加わるという、ロバーバル型ロードセルの特徴を損なわない範囲において、トルク測定用歪みゲージ(Ty,Tx等)を貼付する部分の厚みを薄くした薄肉部(16〜18)を形成して、検出精度を向上させるようにしている。特に起歪体11のビームの厚みを薄くした薄肉部16、17については、薄くしなくても十分な検出精度が得られるのであれば、薄肉部16、17を形成しなくてもよい。
また、第2〜第4の実施形態において、図4、図6、図8におけるホイートストンブリッジ回路31で示されるように、総荷重Wを検出するために4つの歪みゲージA〜Dを用いてフルブリッジ回路を構成したが、検出精度が少し低下してもよい場合には、2つの歪みゲージと2つのダミー抵抗を用いてハーフブリッジ回路を構成するようにしてもよい。この場合、例えば、起歪部12,14に貼付する2つの歪みゲージA、Cと2つのダミー抵抗とを用いてもよいし、起歪部13,15に貼付する歪みゲージB、Dと2つのダミー抵抗とを用いてもよい。
また、上記の各実施形態のように、被計量物を収容する容器を支持する構成において、図1等に示された容器1,2の場合、被計量物が例えば液体の場合には、水平方向の重心位置は変動しないが、他の粉体、粒体等の被計量物の場合には、被計量物が容器内において偏って収容された場合には、水平方向の重心位置が変動する。このような場合には、例えば、図11〜図13に示すような容器及びその支持構成にすればよい。
図11は、第1〜第3の実施形態における容器及び支持体の他の例を示す斜視図である。
この場合、容器1は、その両側から一対の支持機構部31,32によって支持されている。容器1には、上部に一対のピン36が設けられるとともに、下部に一対の刃部38(背面側は図示せず)が設けられている。一方の支持機構部31は、支持体の載台部4aに固定された柱33と、柱33の上部に枢支軸34を介して一端が揺動可能に支持されるとともに他端がピン36を介して容器1を揺動可能に支持するアーム部35と、載台部4aに固定され、容器1に設けられた刃部38と係合するV字状の溝を有する刃受け部37とを有する。他方の支持機構部32は、容器1を挟んで支持機構部31と対称な構造であり、その説明を省略する。図示しないが、もう1つの容器2(図1、図3、図5参照)についても同様にして支持されている。
この構成によれば、被計量物を含む容器1の重心位置が載台部4aの長手方向に変動しても、刃部38と刃受け部37との接点に被計量物を含む容器1の重量が作用するものとすることができ、刃部38と刃受け部37との接点の位置を載台部4aの長手方向の容器1の重心位置とすることができる。載台部4aの長手方向の容器1の重心位置とは、第1及び第2の実施形態の場合には容器1のx方向の重心位置であり、第3の実施形態の場合には容器1のy方向の重心位置である。図示されていないもう1つの容器の重心位置についても同様である。
図12(a)は、第1〜第4の実施形態における容器及び支持体の他の例を示す概略平面図であり、図12(b)は、図12(a)における矢印Qの方向から視た容器及び支持体の側面図であり、図12(c)は、図12(a)におけるI−I線断面図である。
この場合、支持体の載台部4aの容器1を配設する部分に、例えば正方形状の開口4Hが設けられ、開口4Hを貫通するように容器1が配設されている。
容器1は、任意の一水平方向に延びる軸線Oを有する第1の枢支軸42を介して第1内枠41に揺動可能に支持されている。第1内枠41は、第1の枢支軸42の軸線方向に対し直角を成して水平方向に延びる軸線Oを有する第2の枢支軸43を介して載台部4aに揺動可能に支持されている。
容器1の下部には、図12(b)に示すように、第1の枢支軸42の軸線Oを含む鉛直面においてその軸線Oと平行な軸線を有する第1ピン44が固着されている。そして、容器1は、第1ピン44、第1タイロッド45、第2ピン46及びブラケット47を介して載台部4aに結合されている。ここで、第1の枢支軸42の軸線O回りに作用するモーメントを第1タイロッド45で打ち消すようにされ、容器1が第1の枢支軸42の軸線O回りに揺動するのを止めるようにされている。
さらに、容器1の下部には、図12(c)に示すように、第2の枢支軸43の軸線Oを含む鉛直面においてその軸線Oと平行な軸線を有する第3ピン48が固着されている。そして、容器1は、第3ピン48、第2タイロッド49、第4ピン50及びブラケット51を介して載台部4aに結合されている。ここで、第2の枢支軸43の軸線O回りに作用するモーメントを第2タイロッド49で打ち消すようにされ、容器1が第2の枢支軸43の軸線O回りに揺動するのを止めるようにされている。
図示しないが、他の容器についても同様にして支持されている。
この構成によれば、被計量物を含む容器1の重心位置が変動しても、第1の枢支軸42の軸線Oと第2の枢支軸43の軸線Oとが平面視で交差する点を通る鉛直線上のある点に被計量物を含む容器1の重量が作用するものとすることができ、軸線Oと軸線Oとが平面視で交差する点を容器1の重心位置とすることができる。図示されていない他の容器の重心位置についても同様である。
図13は、第1〜第3の実施形態における容器及び支持体の他の例を示す斜視図である。
この図13の場合、被計量物を収容する容器6、7を吊り下げ支持する構成である。支持体8は、容器6、7を吊り下げ支持する支持部8aと、支持部8aを荷重等検出器の非固定部11dに連結する脚部8bとを有する。この構成の場合、容器6、7の重量が作用する支持部8aの吊り下げ部8c、8dの位置を、それぞれ、水平方向あるいは水平面における容器6、7の重心位置とすることができる。
なお、図13では、2つの容器6,7を備えた場合の例を示しているが、第4の実施形態のように3つの容器を備える場合にも、同様にして吊り下げ支持する構成とすることができる。
なお、以上に説明した容器等の構成は一例であり、第1及び第2の実施形態の場合には、被計量物を含む容器の重心位置がx方向に変動しない構成であればよく、第3の実施形態の場合には、被計量物を含む容器の重心位置がy方向に変動しない構成であればよく、第4の実施形態の場合には、被計量物を含む容器の重心位置がx及びy方向に変動しない構成であればよい。なお、各容器から被計量物を排出する構成については、被計量物の形態等に応じて適当な排出口を有する容器を用いればよく、詳細は省略する。例えば、被計量物が液体の場合には、容器の下端に排出口を設ける等の構成とすればよい。また、図13の場合には、例えば、容器6,7を、被計量物を下方へ落下させるための開閉口が設けられているホッパとして構成すればよい。
前述のように、容器に収容される被計量物としては、液体、粉体、粒体等の被計量物がある。例えば、被計量物が固形物等の塊状のものであれば、容器の形状を皿状あるいは板状としてもよい。但し、前述のように各容器の水平方向の重心位置は、収容される被計量物の量に関わらず、変動しないように構成される。
また、上記の各実施形態において、各々のA/D変換回路(22,23,25,26)へ入力される信号は、それぞれのA/D変換回路の前段に増幅回路を設け、その増幅回路で増幅させた後、A/D変換回路へ入力するように構成してもよい。
本発明にかかる計量器は、複数の各容器内の被計量物の重量を同時に計量する計量器等として有用である。
(a)は、本発明の第1の実施形態の計量器の主要部の構成を示す正面図であり、(b)は、同計量器の主要部の構成を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態の計量器の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態の計量器の主要部の構成を示す正面図である。 本発明の第2の実施形態の計量器の構成を示すブロック図である。 (a)は、本発明の第3の実施形態の計量器の主要部の構成を示す正面図であり、(b)は、同計量器の主要部の構成を示す側面図である。 本発明の第3の実施形態の計量器の構成を示すブロック図である。 (a)は、本発明の第4の実施形態の計量器の主要部の構成を示す正面図であり、(b)は、同計量器の主要部の構成を示す平面図である。 本発明の第4の実施形態の計量器の構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態の変形例の計量器の主要部の構成を示す平面図である。 本発明の第2〜第4の実施形態における荷重等検出器に用いられる起歪体の他の例を示す斜視図である。 第1〜第3の実施形態における容器及び支持体の他の例を示す斜視図である。 (a)は、第1〜第4の実施形態における容器及び支持体の他の例を示す概略平面図であり、(b)は、(a)における矢印Qの方向から視た容器及び支持体の側面図であり、(c)は、(a)におけるI−I線断面図である。 本発明の第1〜第3の実施形態における容器及び支持体の他の例を示す斜視図である。
符号の説明
1〜3、6、7 容器
4、8 支持体
10A〜10D 荷重及びモーメント検出器
11 起歪体
11a、11b ビーム
11c 固定部
11d 非固定部
12〜15 起歪部
16〜18 薄肉部
19 切欠き部
A〜D 荷重検出用歪みゲージ
Ty、Tx トルク測定用歪みゲージ

Claims (11)

  1. 被計量物が収容される第1及び第2の容器と、
    前記第1及び第2の容器を互いに鉛直方向に重ならないように支持する支持体と、
    前記支持体を支持し、前記第1及び第2の容器に収容されている被計量物の合計重量に対応する荷重を示す荷重信号を生成する1個の荷重検出器と、
    前記第1及び第2の容器内の被計量物による荷重によって生じ前記支持体に作用するモーメントであって、水平面内における前記第1及び第2の容器の重心位置の並び方向と交差する方向へ延びる水平軸である第1の基準軸の軸まわりのモーメントを示す第1のモーメント信号を生成する第1のモーメント検出手段と、
    予め定められている前記第1の基準軸と前記第1及び第2の各々の容器の重心位置との各水平距離と、前記荷重信号が示す荷重と、前記第1のモーメント信号が示すモーメントとに基づいて、前記第1及び第2の各々の容器内の被計量物の重量を算出する演算手段とを備えた計量器。
  2. 水平面内における前記第1及び第2の容器の重心位置の並び方向と前記第1の基準軸とが直交するように構成された請求項1に記載の計量器。
  3. 前記荷重検出器は、
    支持固定される固定部と、前記第1の基準軸と直交する水平方向に前記固定部と間隔を隔てて設けられ前記支持体を支持する非固定部と、互いに間隔を隔てて上下に平行して配置され各々の一方の端部が前記固定部と結合し各々の他方の端部が前記非固定部と結合して前記固定部と前記非固定部とを連結する一対のビームと、前記一対のビームの上下に対称となる4箇所を切り欠いて形成された薄肉部分からなる4つの起歪部とを有する起歪体と、
    上側の前記ビームに形成された2つの前記起歪部のうち前記一方の端部に近い方の前記起歪部である第1の起歪部に貼付され、前記第1の起歪部における前記ビームの長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する第1の歪みゲージと、
    前記上側のビームに形成された2つの前記起歪部のうち前記他方の端部に近い方の前記起歪部である第2の起歪部に貼付され、前記第2の起歪部における前記ビームの長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する第2の歪みゲージと、
    下側の前記ビームに形成された2つの前記起歪部のうち前記一方の端部に近い方の前記起歪部である第3の起歪部に貼付され、前記第3の起歪部における前記ビームの長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する第3の歪みゲージと、
    前記下側のビームに形成された2つの前記起歪部のうち前記他方の端部に近い方の前記起歪部である第4の起歪部に貼付され、前記第4の起歪部における前記ビームの長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する第4の歪みゲージとを有し、
    前記第1の歪みゲージの一端と前記第3の歪みゲージの一端とが接続された第1の直列回路と、前記第2の歪みゲージの一端と前記第4の歪みゲージの一端とが接続された第2の直列回路とが、前記第1の歪みゲージの他端と前記第2の歪みゲージの他端とが接続され、かつ前記第3の歪みゲージの他端と前記第4の歪みゲージの他端とが接続されるように並列に接続され、前記第1の直列回路及び前記第2の直列回路の両端間に直流電圧が供給され、前記第1の歪みゲージの一端と前記第2の歪みゲージの一端との電位差を前記荷重信号として生成するように構成され、
    前記第1のモーメント検出手段は、
    前記第1の直列回路及び前記第2の直列回路の両端間に、互いに抵抗値が等しく、かつ前記ビームの歪みによって前記抵抗値が変化しない第1及び第2のダミー抵抗が直列に接続されてなるダミー抵抗回路を有し、
    前記第1のダミー抵抗と前記第2のダミー抵抗との接続点と、前記第1の歪みゲージの一端または前記第2の歪みゲージの一端との電位差を検出し、この検出した電位差と前記荷重信号とに基づいて前記第1のモーメント信号を生成するように構成された請求項1に記載の計量器。
  4. 前記荷重検出器は、
    前記第1の基準軸と直交する水平方向に長く、長手方向の一端部が固定され、他端部によって前記支持体を支持する起歪体と、
    前記起歪体に貼付され、この貼付部分における前記起歪体の長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する複数の荷重検出用歪みゲージとを有し、
    前記複数の荷重検出用歪みゲージの抵抗値の変化に基づいて前記荷重信号を生成するように構成され、
    前記第1のモーメント検出手段は、
    前記起歪体に貼付され、この貼付部分における前記起歪体の長手方向の歪み量に応じて互いの抵抗値が変化し、かつ互いの抵抗値は一方が増加したときに他方が減少するように変化する第1及び第2の抵抗を備えたモーメント検出用歪みゲージを有し、
    前記第1及び第2の各々の抵抗の抵抗値の変化に基づいて前記第1のモーメント信号を生成するように構成された請求項1に記載の計量器。
  5. 前記荷重検出器は、
    前記第1の基準軸と平行する水平方向に長く、長手方向の一端部が固定され、他端部によって前記支持体を支持する起歪体と、
    前記起歪体に貼付され、この貼付部分における前記起歪体の長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する複数の荷重検出用歪みゲージとを有し、
    前記複数の荷重検出用歪みゲージの抵抗値の変化に基づいて前記荷重信号を生成するように構成され、
    前記第1のモーメント検出手段は、
    前記起歪体に貼付され、この貼付部分に生じる前記起歪体のねじり歪み量に応じて互いの抵抗値が変化し、かつ互いの抵抗値は一方が増加したときに他方が減少するように変化する第1及び第2の抵抗を備えたモーメント検出用歪みゲージを有し、
    前記第1及び第2の各々の抵抗の抵抗値の変化に基づいて前記第1のモーメント信号を生成するように構成された請求項1に記載の計量器。
  6. 前記起歪体は、その上面及び下面のうちの一方の面の近傍に薄肉部を残すようにして他方の面から前記一方の面の近傍付近まで切欠いてなる切欠き部が、前記他端部の近傍に設けられ、
    前記モーメント検出用歪みゲージが前記薄肉部の前記一方の面に貼付された請求項4または5に記載の計量器。
  7. 前記第1及び第2の容器とともに互いに鉛直方向に重ならないように前記支持体に支持され、被計量物が収容される第3の容器と、
    前記第1、第2及び第3の容器内の被計量物による荷重によって生じ前記支持体に作用するモーメントであって、前記第1の基準軸と直交する水平軸である第2の基準軸の軸まわりのモーメントを示す第2のモーメント信号を生成する第2のモーメント検出手段とが設けられ、
    前記荷重検出器は、
    前記第1、第2及び第3の容器に収容されている被計量物の合計重量に対応する荷重を示す前記荷重信号を生成し、
    前記第1のモーメント検出手段は、
    前記第1、第2及び第3の容器内の被計量物による荷重によって生じ前記支持体に作用するモーメントであって、前記第1の基準軸の軸まわりのモーメントを示す前記第1のモーメント信号を生成し、
    前記演算手段は、
    予め定められている前記第1の基準軸と前記第1、第2及び第3の各々の容器の重心位置との各水平距離と、予め定められている前記第2の基準軸と前記第1、第2及び第3の各々の容器の重心位置との各水平距離と、前記荷重信号が示す荷重と、前記第1のモーメント信号が示すモーメントと、前記第2のモーメント信号が示すモーメントとに基づいて、前記第1、第2及び第3の各々の容器内の被計量物の重量を算出するように構成された請求項1に記載の計量器。
  8. 前記荷重検出器は、
    支持固定される固定部と、前記第1の基準軸と直交する水平方向に前記固定部と間隔を隔てて設けられ前記支持体を支持する非固定部と、互いに間隔を隔てて上下に平行して配置され各々の一方の端部が前記固定部と結合し各々の他方の端部が前記非固定部と結合して前記固定部と前記非固定部とを連結する一対のビームと、前記一対のビームの上下に対称となる4箇所を切り欠いて形成された薄肉部分からなる4つの起歪部とを有する起歪体と、
    上側の前記ビームに形成された2つの前記起歪部のうち前記一方の端部に近い方の前記起歪部である第1の起歪部に貼付され、前記第1の起歪部における前記ビームの長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する第1の歪みゲージと、
    前記上側のビームに形成された2つの前記起歪部のうち前記他方の端部に近い方の前記起歪部である第2の起歪部に貼付され、前記第2の起歪部における前記ビームの長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する第2の歪みゲージと、
    下側の前記ビームに形成された2つの前記起歪部のうち前記一方の端部に近い方の前記起歪部である第3の起歪部に貼付され、前記第3の起歪部における前記ビームの長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する第3の歪みゲージと、
    前記下側のビームに形成された2つの前記起歪部のうち前記他方の端部に近い方の前記起歪部である第4の起歪部に貼付され、前記第4の起歪部における前記ビームの長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する第4の歪みゲージとを有し、
    前記第1の歪みゲージの一端と前記第3の歪みゲージの一端とが接続された第1の直列回路と、前記第2の歪みゲージの一端と前記第4の歪みゲージの一端とが接続された第2の直列回路とが、前記第1の歪みゲージの他端と前記第2の歪みゲージの他端とが接続され、かつ前記第3の歪みゲージの他端と前記第4の歪みゲージの他端とが接続されるように並列に接続され、前記第1の直列回路及び前記第2の直列回路の両端間に直流電圧が供給され、前記第1の歪みゲージの一端と前記第2の歪みゲージの一端との電位差を前記荷重信号として生成するように構成され、
    前記第1のモーメント検出手段は、
    前記第1の直列回路及び前記第2の直列回路の両端間に、互いに抵抗値が等しく、かつ前記ビームの歪みによって前記抵抗値が変化しない第1及び第2のダミー抵抗が直列に接続されたダミー抵抗回路を有し、
    前記第1のダミー抵抗と第2のダミー抵抗との接続点と、前記第1の歪みゲージの一端または前記第2の歪みゲージの一端との電位差を検出し、この検出した電位差と前記荷重信号とに基づいて前記第1のモーメント信号を生成するように構成され、
    前記第2のモーメント検出手段は、
    前記起歪体に貼付され、この貼付部分に生じる前記起歪体のねじり歪み量に応じて互いの抵抗値が変化し、かつ互いの抵抗値は一方が増加したときに他方が減少するように変化する第1及び第2の抵抗を備えたモーメント検出用歪みゲージを有し、
    前記第1及び第2の各々の抵抗の抵抗値の変化に基づいて前記第2のモーメント信号を生成するように構成された請求項7に記載の計量器。
  9. 前記起歪体は、その上面及び下面のうちの一方の面の近傍に薄肉部を残すようにして他方の面から前記一方の面の近傍付近まで切欠いてなる切欠き部が、前記非固定部の前記支持体を支持する部分と前記ビームと結合された部分との間に設けられ、
    前記モーメント検出用歪みゲージが前記薄肉部の前記一方の面に貼付された請求項8に記載の計量器。
  10. 前記荷重検出器は、
    前記第1の基準軸と直交する水平方向に長く、長手方向の一端部が固定され、他端部によって前記支持体を支持する起歪体と、
    前記起歪体に貼付され、この貼付部分における前記起歪体の長手方向の歪み量に応じて抵抗値が変化する複数の荷重検出用歪みゲージとを有し、
    前記複数の荷重検出用歪みゲージの抵抗値の変化に基づいて前記荷重信号を生成するように構成され、
    前記第1のモーメント検出手段は、
    前記起歪体に貼付され、この貼付部分における前記起歪体の長手方向の歪み量に応じて互いの抵抗値が変化し、かつ互いの抵抗値は一方が増加したときに他方が減少するように変化する第1及び第2の抵抗を備えた第1のモーメント検出用歪みゲージを有し、
    前記第1及び第2の各々の抵抗の抵抗値の変化に基づいて前記第1のモーメント信号を生成するように構成され、
    前記第2のモーメント検出手段は、
    前記起歪体に貼付され、この貼付部分に生じる前記起歪体のねじり歪み量に応じて互いの抵抗値が変化し、かつ互いの抵抗値は一方が増加したときに他方が減少するように変化する第3及び第4の抵抗を備えた第2のモーメント検出用歪みゲージを有し、
    前記第3及び第4の各々の抵抗の抵抗値の変化に基づいて前記第2のモーメント信号を生成するように構成された請求項7に記載の計量器。
  11. 前記起歪体は、その上面及び下面のうちの一方の面の近傍に薄肉部を残すようにして他方の面から前記一方の面の近傍付近まで切欠いてなる切欠き部が、前記他端部の近傍に設けられ、
    前記第1及び第2のモーメント検出用歪みゲージのうちの少なくとも一方が前記薄肉部の前記一方の面に貼付された請求項10に記載の計量器。
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