JP2011204725A - アルミニウム電解コンデンサ - Google Patents
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Abstract
本発明は、ケース内に張り出したリベットの外部端子の長さを短くできるためその分容量が増加でき、しかも高温使用が可能で高耐圧の電解コンデンサを得ることを目的としている。
【解決手段】本発明は、コンデンサ素子から引き出される引き出しリード箔と、前記コンデンサ素子を収納するケースを封口する封口板と、前記引き出しリード箔をかしめ受けワッシャを介してかしめにより接続する前記封口板を貫通するリベットの外部端子とを有する電解コンデンサにおいて、前記かしめ受けワッシャとリベットの外部端子との接触部分が、前記封口板に向かって狭まるテーパー状であることを特徴とする電解コンデンサを提供する。
【選択図】図3
Description
そして、図2は、一般的なリベット止め部分を拡大して示していて、図2(a)は、リベット止めの前を、図2(b)は、リベット止めの後を示している。市場で広く流通している紙フェノール絶縁板6とゴム板7を張り合わせたタイプの封口板4の場合、その外部端子5は、アルミニウムのリベット8とそれに取り付けた外部接続用の金属板端子9を有し、封口板4に設けた貫通穴に差し込み、引き出しリード箔3を接続固定するため、引き出しリード箔3の端部に穴をあけて、二枚のアルミニウムのワッシャ10ではさんで、リベット8の円柱部分に差し込み、機械的にかしめてリベット8の円柱部分の先端付近を変形させたリベット頭8aによるリベット止めが一般的となっている。
ところで、特許文献1のように、ワッシャとしてアルミニウムより高強度のアルミニウム合金を使用すれば、同じ強度でも薄いワッシャを使用できるため、その分ケース内に張り出したリベットの外部端子の長さを短くできる。しかし、アルミニウムに別の金属を添加すると、特に高温でまた高圧通電により腐食が増大しやすくなり、高耐電圧用のアルミニウム電解コンデンサには使用は難しい。
また、本発明は、コンデンサ素子から引き出される引き出しリード箔と、前記コンデンサ素子を収納するケースを封口する封口板と、前記引き出しリード箔をかしめ受けワッシャを介してかしめにより接続する前記封口板を貫通するリベットの外部端子とを有する電解コンデンサにおいて、内周面または前記封口板とは反対面が前記封口板に向かって狭まるテーパー状であるかしめ受けワッシャと、このかしめ受けワッシャと前記リベットの外部端子との接触部分が、前記封口板に向かって狭まるテーパー状であることを特徴とする電解コンデンサを提供するものである。
たとえば、リード箔は、50μmから500μm程度の厚さのアルミニウム箔を、短冊状に切り出したもので、一般にはエッチングなどの粗面化加工の施されていないプレンの箔が用いられている。陽極側の引き出しリードについては、陽極酸化が施されたものも使用される。これらの端子の下端部は、陽極箔あるいは陰極箔と電気的に接続する。陽極箔あるいは陰極箔との電気的な接続は、陽極箔および陰極箔の表面に陽極引き出しリードおよび陰極引き出しリード箔を重ねた状態での加締めによってなされている。
フェノール樹脂は、塩素イオン濃度が低い、好ましくは10ppm程度以下のフェノール樹脂と、塩素イオン濃度が低い、好ましくは10ppm程度以下の充填剤を有するもので、本発明に用いるフェノール樹脂は、ノボラックタイプでもレゾールタイプでもまたは変性物でもかまわないが、塩素イオン濃度が低いことが好ましい。また、ゴム貼り紙フェノール絶縁板の裏面には、イオン物質遮断性の樹脂フィルム、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンとプロピレンの共重合体、またはポリフェニレンサルファイドフィルム、フッ素樹脂フィルムなどを重ね、接着一体化してもかまわない。
かしめ受けワッシャの円柱状中心にはリベットの外部端子が貫通する貫通穴がありその内周面、または封口板とは反対面が、封口板に向かって狭まるテーパー状になっているのが好ましい。そうすることにより、リベットの外部端子をかしめたとき、かしめ受けワッシャのテーパー部分に沿ってリベットの外部端子が変形し、受けワッシャとリベットの外部端子との接触部分が、封口板に向かって狭まるテーパー状になるため、リベット頭のかしめ強度を維持しながらケース内に張り出したリベットの外部端子の長さを短くすることができる。
なお、封口板を貫通する外部端子が、インサート成形により一体的成形されるネジ付き端子でも、リード箔を端子にかしめ等により接続する場合には同様に使用することができる。
本発明に係るアルミニウム電解コンデンサ全体の構成は、外部端子部分以外、従来の構成とほぼ同等であり、図1を参照して説明する。
本発明に係るアルミニウム電解コンデンサは、通常のアルミニウム電解コンデンサと同様に、電極箔を適当な幅に裁断された後、電極箔に引き出しリード箔3を接続し、紙などのセパレータと共に捲回または積層されたコンデンサ素子1が、電解液と共に上面が開口したアルミニウム等の金属材からなり外観的に円筒状や楕円筒状に形成されているケース2内に収容し、封口板4により封口されていて、電極箔から引き出された引き出しリード箔3が、封口板4を貫通した外部端子5に接続されている構造になっている。ケース2には絶縁性チューブを被覆する場合もある。
封口板4は、紙フェノール絶縁板6の表面に、ゴム板7が貼り合わされている。紙フェノール絶縁板6の裏側にはイオン物質遮断性の樹脂フィルムが貼り合わされている場合もある。
外部端子5は、アルミニウムのリベット8とそれに取り付けた外部接続用の金属板端子9を有し、封口板4に設けた貫通穴に差し込み、引き出しリード箔3を接続固定するため、引き出しリード箔3の端部に穴をあけて、二枚のアルミニウムのワッシャ10ではさんで、リベット8の円柱部分に差し込み、機械的にかしめ、リベット頭8aによるリベット止めがされている。
図3は、外部端子部分を拡大した断面図を示している。図3(a)は、外部端子部分全体を、図3(b)は、かしめ受けワッシャ10bを抜き出して示している。リベット8の円柱部分に差し込まれる二枚のアルミニウムのワッシャ10には、封口板4に接する固定用ワッシャ10aと、かしめのためにリベット8が変形してリベット頭8aになる部分側のかしめ受けワッシャ10bよりなる。
固定用ワッシャ10aは、表面が平らな平ワッシャで、引き出しリード箔3との密着を上げるために、同面を粗面化しても良い。粗面化方法は、特に限定されず、エッチング、サンドブラスト等の公知の技術を用いることができる。
かしめ受けワッシャ10bは、その円柱状中心には外部端子5が貫通する貫通穴があり、その内周面が封口板4とは反対側に向かって広がるテーパー状のテーパー部11aになっている。そうすることにより、リベット8をかしめたとき、かしめ受けワッシャ10bのテーパー部11aに沿ってリベット8が変形し、かしめ受けワッシャ10bと外部端子5との接触部分が、封口板4とは反対側に向かって広がるテーパー状になるため、リベット頭8aのかしめ強度を維持しながらケース内に張り出したリベット8の長さを短くすることができる。
図5(a)はリベット8に引き出しリード箔3を差し込んだ状態を、図5(b)は先が円錐形の丸棒15をリベット8に押し込む前を、図5(c)は先が円錐形の丸棒15をリベット8に押し込んだ後を、図5(d)は先が平らな丸棒16をリベット8に押しつける前を示している。
まず、図5(a)に示すように、封口板4に設けた貫通穴に、外部接続用の金属板端子9を取り付けたアルミニウムのリベット8を差し込み、固定用ワッシャ10a、端部に穴をあけた引き出しリード箔3、かしめ受けワッシャ10bの順にリベット8の円柱部分に差し込む。
次に、図5(b)に示すように、かしめ受けワッシャ10bの外周側面を囲むように、リベット頭となる空間12と、リベット8の円柱部分の軸と同軸となる位置にリベット8の円柱部分が挿入できる大きさの円柱形の貫通穴13とを設けた型14を配置し、先が円錐形の丸棒15を貫通穴13に挿入する。
次に、図5(c)に示すように、先が円錐形の丸棒15をリベット8の円柱部分へ押し込み、リベット8の円柱部分の先端部分が、リベット頭となる空間12まで押し広げられリベット頭8aとなる。このときかしめ受けワッシャ10bも変形して、かしめ受けワッシャ10bとリベット8の円柱部分との接触部分が、封口板4に向かって狭まるテーパー状になる。
次に、図5(d)に示すように、先が円錐形の丸棒15を引き抜いて、代わりに先が平らな丸棒16を挿入する。その後、先が平らな丸棒16でリベット8の円柱部分の先端部分をプレスしてリベット頭8aの表面を平らにする。
Claims (2)
- コンデンサ素子から引き出される引き出しリード箔と、前記コンデンサ素子を収納するケースを封口する封口板と、前記引き出しリード箔をかしめ受けワッシャを介してかしめにより接続する前記封口板を貫通するリベットの外部端子とを有する電解コンデンサにおいて、前記かしめ受けワッシャとリベットの外部端子との接触部分が、前記封口板に向かって狭まるテーパー状であることを特徴とする電解コンデンサ。
- コンデンサ素子から引き出される引き出しリード箔と、前記コンデンサ素子を収納するケースを封口する封口板と、前記引き出しリード箔をかしめ受けワッシャを介してかしめにより接続する前記封口板を貫通するリベットの外部端子とを有する電解コンデンサにおいて、内周面または前記封口板とは反対面が前記封口板に向かって狭まるテーパー状であるかしめ受けワッシャと、このかしめ受けワッシャと前記リベットの外部端子との接触部分が、前記封口板に向かって狭まるテーパー状であることを特徴とする電解コンデンサ。
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