JP2011198808A - アバランシェフォトダイオード - Google Patents

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Abstract

【課題】ギガビット応答特性・高信頼性で、ブレークダウン電圧特性の変動量が小さいメサ型のアバランシェフォトダイオードを提供すること。
【解決手段】基板11側から順に、電流信号を増幅する増倍層13、増倍層13内部の電界を緩和する電界緩和層14、上層のエッチングの際に電界緩和層14がエッチングされないようにするエッチングストップ層16、光信号を電流信号に変換する光吸収層17が積層し、光吸収層17は、エッチングストップ層16上にてメサ状に形成され、少なくとも光吸収層17の側壁面は、半導体よりなる半導体保護膜111で覆われ、エッチングストップ層16は、第1導電型半導体ないしノンドープ半導体よりなり、電界緩和層14は、第1導電型半導体とは逆導電型の第2導電型半導体よりなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、アバランシェ倍増現象を利用して光を検出するアバランシェフォトダイオードに関し、特に、ブレークダウン電圧特性の変動量が小さいアバランシェフォトダイオードに関する。
加入者系光通信システムやデータ通信システムにおいては、ギガビット応答速度を有し、かつ、低コストなアバランシェフォトダイオード(avalanche photodiode:APD)が要求されている。このような素子には、素子構造が簡易で量産性・低コスト性に優れ、かつ、高信頼である、といった性能・特徴が必要である。
このような性能・特徴の実現をめざした従来のAPDの一例として、図13に示すようなAPDが知られている(特許文献1参照)。このAPDでは、第2導電型半導体電界緩和層44(p+型InP)をエッチングストップ層として用い、表面の不安定な狭バンドギャップの半導体InGaAs(第2導電型半導体光吸収層45)を直接パッシベーション膜410(SiN、ポリイミド等))に接触させないように、選択的にメサ構造(第2導電型半導体光吸収層45、第2導電型半導体キャップ層46、及び第2導電型半導体コンタクト層47の積層体をテーブル状に形成した構造)に加工・該メサ構造の形成領域の外周をバンドギャップが大きく安定な半導体保護膜(再成長半導体層49(InAlAs)で覆った後、パッシベーション膜410(SiN、ポリイミド等))で覆った構造とすることで、長期信頼性を確保している。また、特許文献2でも、酸化しやすいAlを含むアバランシェ倍増層(AlInAs)上にエッチングストップ層(InP)を形成し、アバランシェ倍増層(AlInAs)を露出させないよう選択的にメサ構造に加工して、該メサ構造の形成領域の外周を保護膜(パッシベーション膜;SiNx等)で覆った構造とすることで、信頼性等を確保している。
特開平10−313131号公報 特開2005−328036号公報
以下の分析は、本発明において与えられる。
従来のAPD(図13参照)では、第2導電型半導体電界緩和層44(p型InP)が、事実上、第2導電型半導体光吸収層45(p型InGaAs)のメサ構造形成時のエッチングストップ層として作用する構造であるため、製造プロセスの途中や、素子完成後の通電時に、ブレークダウン電圧(Vbr)特性が変動しやすい。これは、以下の理由による。
電界調整に寄与する層(電界緩和層、及び、それに隣接するエッチングストップ層)として、p型InP層を用いる場合、半導体保護膜(主にMOCVDで形成)/誘電体保護膜(主にp−CVDで形成でするSiN)を形成する際に、発生するH(水素)ラジカルがメサ構造に侵入するが、そのH(水素)ラジカルのパッシベーション効果によりp濃度の低下が発生しやすい。これにより、電界緩和量が変動(減少)し、Vbr特性が変動しやすくなる。もともと、電界緩和量はバンドギャップの小さい光吸収層の電界強度が、トンネル暗電流が顕著にならない範囲となるように設定されているので、この電界緩和量が変動(減少)するということは、Vbrの変化と連動して、暗電流の増加の原因となる。さらに、プロセス完成後の通電工程・実使用時の通電によって、H(水素)によるパッシベーション状態が変化しやすいので、通電後のVbrや暗電流が無視し得ない程度に変動するという問題があった。
したがって、従来においては、ギガビット応答特性・高信頼性で、ブレークダウン電圧特性の変動量が小さいメサ型のアバランシェフォトダイオードを得ることができなかった。
本発明の一視点においては、アバランシェフォトダイオードにおいて、基板側から順に、電流信号を増幅する増倍層、前記増倍層内部の電界を緩和する電界緩和層、上層のエッチングの際に前記電界緩和層がエッチングされないようにするエッチングストップ層、光信号を電流信号に変換する光吸収層が積層し、前記光吸収層は、前記エッチングストップ層上にてメサ状に形成され、少なくとも前記光吸収層の側壁面は、半導体よりなる半導体保護膜で覆われ、前記エッチングストップ層は、第1導電型半導体ないしノンドープ半導体よりなり、前記電界緩和層は、前記第1導電型半導体とは逆導電型の第2導電型半導体よりなることを特徴とする。
本発明の前記アバランシェフォトダイオードにおいて、前記エッチングストップ層は、ノンドープInP、n型InP、n型InP、ノンドープInGaAsP、n型InGaAsP、及びn型InGaAsPのいずれか1つよりなることが好ましい。
本発明の前記アバランシェフォトダイオードにおいて、前記エッチングストップ層のキャリア濃度nは、前記エッチングストップ層の層厚をdとし、前記エッチングストップ層の比誘電率をεとし、エッチングストップ層のバンドギャップをEとし、真空誘電率をεとし、単位電荷量をqとすると、『n≦2・ε・ε・E/(q・d)』を満たす範囲にあることが好ましい。
本発明の前記アバランシェフォトダイオードにおいて、前記倍増層は、n型InAlAs、n型InAlAs、及びノンドープInAlAsのいずれか1つよりなり、前記電界緩和層は、p型InAlAs又はp型InAlGaAsよりなり、前記光吸収層は、p型InGaAs又はp型InGaAsよりなることが好ましい。
本発明の前記アバランシェフォトダイオードにおいて、前記電界緩和層と前記エッチングストップ層との間に配されるとともに、前記電界緩和層と前記エッチングストップ層との間のバンドの不連続性を緩和するバンド不連続緩和層を有することが好ましい。
本発明の前記アバランシェフォトダイオードにおいて、前記バンド不連続緩和層は、n型InAlAsP層、又は、n型InAlAs/n型InP超格子層、若しくは、p型InAlAs/n型InP超格子層よりなることが好ましい。
本発明の前記アバランシェフォトダイオードにおいて、少なくとも前記エッチングストップ層から前記倍増層までの層は、前記基板上にてメサ状に形成されるとともに、前記光吸収層が形成された領域よりも大きい領域に形成されていることが好ましい。
本発明の前記アバランシェフォトダイオードにおいて、少なくとも前記エッチングストップ層から前記倍増層までの層の側壁面、及び前記半導体保護膜は、誘電体よりなる誘電体保護膜で覆われていることが好ましい。
本発明の前記アバランシェフォトダイオードにおいて、前記増倍層上にキャップ層及びコンタクト層を介してp電極が設けられ、前記基板の表面の所定の領域上にn電極が設けられ、前記基板の裏面に反射防止膜が設けられていることが好ましい。
本発明の前記アバランシェフォトダイオードにおいて、前記増倍層上にキャップ層及びコンタクト層を介してp電極が設けられ、前記基板の裏面上にn電極が設けられていることが好ましい。
本発明の一視点によれば、保護膜(半導体保護膜;MOVPE法、誘電体保護膜;CVD法)を形成する際に、H(水素)ラジカルがメサ構造に侵入しても、電界緩和層・エッチングストップ層において、Hパッシベーションによるp濃度低下が発生しやすい材料であるp型InPが存在しないので、電界緩和量が変動することがない。このため、ギガビット応答特性・高信頼性で、安定したブレークダウン電圧、暗電流特性が得られる。
本発明の実施例1に係るアバランシェフォトダイオードの構成を模式的に示した断面図である。 本発明の実施例1に係るアバランシェフォトダイオードにおけるキャップ層乃至バッファ層の間のポジションの伝導帯端及び価電子帯端のバンド構造を示した模式図である。 本発明の実施例1に係るアバランシェフォトダイオードの製造方法を模式的に示した第1の工程断面図である。 本発明の実施例1に係るアバランシェフォトダイオードの製造方法を模式的に示した第2の工程断面図である。 本発明の実施例2に係るアバランシェフォトダイオードの構成を模式的に示した断面図である。 本発明の実施例2に係るアバランシェフォトダイオードにおけるキャップ層乃至バッファ層の間のポジションの伝導帯端及び価電子帯端のバンド構造を示した模式図である。 本発明の実施例2に係るアバランシェフォトダイオードの製造方法を模式的に示した第1の工程断面図である。 本発明の実施例2に係るアバランシェフォトダイオードの製造方法を模式的に示した第2の工程断面図である。 本発明の実施例3に係るアバランシェフォトダイオードの構成を模式的に示した断面図である。 本発明の実施例3に係るアバランシェフォトダイオードにおけるキャップ層乃至バッファ層の間のポジションの伝導帯端及び価電子帯端のバンド構造を示した模式図である。 本発明の実施例3に係るアバランシェフォトダイオードの製造方法を模式的に示した第1の工程断面図である。 本発明の実施例3に係るアバランシェフォトダイオードの製造方法を模式的に示した第2の工程断面図である。 従来技術に係るアバランシェフォトダイオードの構成を模式的に示した断面図である。
本発明の実施形態に係るフォトダイオードでは、基板(図1の11)側から順に、電流信号を増幅する増倍層(図1の13)、前記増倍層内部の電界を緩和する電界緩和層(図1の14)、上層のエッチングの際に前記電界緩和層がエッチングされないようにするエッチングストップ層(図1の16)、光信号を電流信号に変換する光吸収層(図1の17)が積層し、前記光吸収層は、前記エッチングストップ層上にてメサ状に形成され、少なくとも前記光吸収層の側壁面は、半導体よりなる半導体保護膜(図1の111)で覆われ、前記エッチングストップ層は、第1導電型半導体ないしノンドープ半導体よりなり、前記電界緩和層は、前記第1導電型半導体とは逆導電型の第2導電型半導体よりなる。
本発明の実施例1に係るアバランシェフォトダイオードについて図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施例1に係るアバランシェフォトダイオードの構成を模式的に示した断面図である。図2は、本発明の実施例1に係るアバランシェフォトダイオードにおけるキャップ層乃至バッファ層の間のポジションの伝導帯端及び価電子帯端のバンド構造を示した模式図である。
図1を参照すると、実施例1に係るアバランシェフォトダイオードは、光信号を電流信号に変換し、さらにその電流信号を増幅する機能が備わった半導体受光素子(フォトダイオード)である。このアバランシェフォトダイオードは、アバランシェ倍増現象を利用して光を検出する。このアバランシェフォトダイオードは、半導体基板11上の第2メサ領域116に、半導体基板11側から順に、バッファ層12、増倍層13、電界緩和層14、エッチングストップ層16が積層しており、エッチングストップ層16上の第1メサ領域110(第2メサ領域116よりも小さい領域;受光領域)に、エッチングストップ層16側から順に、光吸収層17、キャップ層18、コンタクト層19が積層しており、光吸収層17、キャップ層18及びコンタクト層19の側壁面ないしエッチングストップ層16上が半導体保護膜111で覆われ、バッファ層12、増倍層13、電界緩和層14、及びエッチングストップ層16の側壁面、半導体保護膜111、並びにコンタクト層19を含む半導体基板11が誘電体保護膜112で覆われ、半導体基板11に通ずる誘電体保護膜112の開口部にn電極113が形成され、コンタクト層19に通ずる誘電体保護膜112の開口部にp電極114が形成され、半導体基板11の裏面が反射防止膜115で覆われている。
半導体基板11は、第1導電型半導体よりなる基板である。半導体基板11には、バッファ層12よりも第1導電型不純物濃度が高い第1導電型半導体が用いられ、例えば、n型InPを用いることができる。なお、半導体基板11は、本発明の趣旨の構成をなしている場合、表面でn電極を取る構造においてはSI基板(半絶縁性基板)を用いてもよい。
バッファ層12は、半導体基板11と増倍層13との間の結晶成長開始表面からの物理的緩衝層である。バッファ層12には、半導体基板11よりも第1導電型不純物濃度が低い第1導電型半導体が用いられ、例えば、n型InPを用いることができる。
増倍層13は、電界緩和層14からの電流信号を増幅する層である。増倍層13には、半導体基板11及びバッファ層12とは異なる種類の半導体(第1導電型ないしノンドープ半導体)が用いられ、例えば、n型InAlAs、n型InAlAs、ノンドープInAlAsを用いることができる。
電界緩和層14は、増倍層13内部の電界を緩和(変調)する層である。電界緩和層14には、第2導電型半導体が用いられ、例えば、p型InAlAs、p型InAlGaAsを用いることができる。
エッチングストップ層16は、コンタクト層19、キャップ層18、及び光吸収層17をエッチングする際に、電界緩和層14がエッチングされないようにするための層である。エッチングストップ層16には、第1導電型半導体ないしノンドープ半導体が用いられ、例えば、ノンドープInP、n型InP、n型InP、ノンドープInGaAsP、n型InGaAsP、n型InGaAsPを用いることができる。
エッチングストップ層16のキャリア濃度nは、エッチングストップ層16の層厚をdとし、エッチングストップ層16の比誘電率をεとし、エッチングストップ層16のバンドギャップをEとし、真空誘電率をεとし、単位電荷量をqとすると、
『n≦2・ε・ε・E/(q・d)』を満たす範囲にある。
光吸収層17は、光を吸収することにより光信号を電流信号に変換する層である。光吸収層17には、第1導電型に係るエッチングストップ層16とは逆導電型の第2導電型半導体が用いられ、例えば、p型InGaAs、p型InGaAsを用いることができる。
キャップ層18は、光吸収層17の上面を覆う層である。キャップ層18には、光吸収層17よりも不純物濃度が高い第2導電型半導体が用いられ、例えば、p型InGaAsを用いることができる。
コンタクト層19は、キャップ層18上にてp電極114と接触する層である。コンタクト層19には、キャップ層18よりも不純物濃度が高い第2導電型半導体が用いられ、例えば、p型InGaAsを用いることができる。
第1メサ領域110は、第2メサ領域116内に配されるとともに、第2メサ領域116と同心となる円状の領域である。第1メサ領域110は、受光領域となる。
半導体保護膜111は、主に光吸収層17、キャップ層18及びコンタクト層19の側壁面を保護する膜である。半導体保護膜111には、第1導電型ないし第2導電型ないしノンドープ半導体が用いられ、例えば、ノンドープInP、約5×1016cm−3以下の低濃度InP、半絶縁性InPを用いることができる。
誘電体保護膜112は、バッファ層12、増倍層13、電界緩和層14、及びエッチングストップ層16の側壁面、半導体保護膜111、並びにコンタクト層19を含む半導体基板11を保護する膜である。誘電体保護膜112には、誘電体が用いられ、例えば、SiNを用いることができる。
n電極113は、半導体基板11の表面側にて半導体基板11と接触する電極である。n電極113には、導体が用いられ、例えば、TiPtAuの積層構造を用いることができる。
p電極114は、コンタクト層19と接触する電極である。p電極114には、導体が用いられ、例えば、TiPtAuの積層構造を用いることができる。
反射防止膜115は、半導体基板11の表面側から入射した光の反射を防止する膜である。
第2メサ領域116は、第1メサ領域110を含むとともに、第1メサ領域110と同心となる円状の領域である。
以上のような実施例1に係るアバランシェフォトダイオードでは、増倍時に増倍層14で発生した正孔が光吸収層17の方向に走行する際、図2に示すように価電子帯端Evのヘテロ障壁が存在するものの、電界による加速によって障壁を通過できるので、2.5〜5Gb/sの高速応答も可能となる。
次に、本発明の実施例1に係るアバランシェフォトダイオードの製造方法について図面を用いて説明する。図3、図4は、本発明の実施例1に係るアバランシェフォトダイオードの製造方法を模式的に示した工程断面図である。なお、以下に示す材料及び厚さは一例である。
まず、n型InPよりなる半導体基板11上に、半導体基板11側から順に、n型InPよりなるバッファ層12(約1μm)、ノンドープInAlAsよりなる増倍層13(0.2〜0.3μm)、p型InAlAsよりなる電界緩和層14(20〜100nm)、n型InPよりなるエッチングストップ層16(20〜100nm)、p型InGaAsよりなる光吸収層17(0.5〜2μm)、p型InGaAsよりなるキャップ層18(約0.2μm)、p型InGaAsよりなるコンタクト層19(約0.2μm)を、例えば、MBE(Molecular Beam Epitaxy;分子線エピタキシー)法によって積層する(ステップA1;図3(A)参照)。
ここで、エッチングストップ層16のキャリア濃度nは、エッチングストップ層16の層厚をdとし、エッチングストップ層16の比誘電率をεとし、エッチングストップ層16のバンドギャップをEとし、真空誘電率をεとし、単位電荷量をqとすると、
『n≦2・ε・ε・E/(q・d)』を満たす範囲にある。
一例として、エッチングストップ層16がn型InPで厚さ100nmの場合、
『n≦1.3×1017cm−3』であれば、上記範囲を満たす。
次に、受光領域(直径30〜50μm程度の円形)となる第1メサ領域110の外周にあるコンタクト層19、キャップ層18、及び光吸収層17を選択的にエッチングすることにより除去する(ステップA2;図3(B)参照)。
ここで、ステップA2のエッチングでは、例えば、コンタクト層19上の第1メサ領域110にフォトレジストを形成し、当該フォトレジストをマスクとして露出するコンタクト層19、キャップ層18、及び光吸収層17を、エッチングストップ層16が表れるまで選択的にエッチングし、その後、当該フォトレジストを除去する。
次に、光吸収層17、キャップ層18及びコンタクト層19を含むエッチングストップ層16上にノンドープInPよりなる半導体保護層111を、例えば、MOVPE(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy;有機金属気相成長エピタキシー)法(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition;有機金属気相成長法)によって成膜(再成長)する(ステップA3;図3(C)参照)。これにより、第1メサ領域110における光吸収層17、キャップ層18及びコンタクト層19の側壁面が半導体保護層111によりカバーされる。
次に、第1メサ領域110における半導体保護層111にコンタクト層19に通ずる開口部(例えば、直径20〜40μm程度の円形状の開口部)を形成する(ステップA4;図4(A)参照)。
なお、ステップA4において形成される開口部は、p電極(図1の114)を形成するためのものである。また、当該開口部は、例えば、開口部を形成する領域以外の領域の半導体保護層111上にフォトレジストを形成し、当該フォトレジストをマスクとして露出する半導体保護層111を、コンタクト層19が表れるまで選択的にエッチングし、その後、当該フォトレジストを除去することにより形成することができる。
次に、第2メサ領域116の外周にある半導体保護層111、エッチングストップ層16、電界緩和層14、増倍層13、及びバッファ層12を選択的にエッチングすることにより除去する(ステップA5;図4(B)参照)。
ここで、ステップA5のエッチングでは、例えば、コンタクト層19を含む半導体保護層111上の第2メサ領域116にフォトレジスト(第1メサ領域110を含み第1メサ領域110と同心円状(直径35〜55μm)のフォトレジスト)を形成し、当該フォトレジストをマスクとして露出する半導体保護層111、エッチングストップ層16、電界緩和層14、増倍層13、及びバッファ層12を、半導体基板11が表れるまで選択的にエッチングし、その後、当該フォトレジストを除去する。
次に、バッファ層12、増倍層13、電界緩和層14、及びエッチングストップ層16の側壁面、半導体保護膜111、並びにコンタクト層19を含む半導体基板11上にSiNよりなる誘電体保護膜112を、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法によって成膜し、その後、誘電体保護膜112の所定の領域に、半導体基板11に通ずる開口部、及び、コンタクト層19に通ずる開口部を形成し、その後、半導体基板11に通ずる開口部にn電極113を形成するとともにコンタクト層19に通ずる開口部にp電極114を形成する(ステップA6;図4(C)参照)。
ここで、ステップA6における開口部は、例えば、半導体基板11に通ずる開口部、及び、コンタクト層19に通ずる開口部を形成する領域以外の領域の誘電体保護膜112上にフォトレジストを形成し、当該フォトレジストをマスクとして露出する誘電体保護膜112を、半導体基板11及びコンタクト層19が表れるまで選択的にエッチングし、その後、当該フォトレジストを除去することにより形成することができる。
また、ステップA6におけるn電極113及びp電極114は、例えば、真空蒸着法などにより形成することができる。
最後に、半導体基板11の裏面(第2メサ領域116を含む直径150μm程度の領域)を鏡面研磨し、その後、半導体基板11の裏面上に反射防止膜115を形成して、実施例1に係るアバランシェフォトダイオードが完成する(ステップA7;図1参照)。
以上のようにして製造された実施例1に係るアバランシェフォトダイオードでは、ブレークダウン電圧Vbr(暗電流が10μAで定義)が20〜45V、0.9Vbrのバイアスでの暗電流が40nA程度以下の低暗電流で、かつ、GHz応答特性が確認され、さらには、ブレークダウン電圧Vbrや、暗電流の経時的安定性も、例えば、プロセス途中、あるいは、プロセス完了後の150℃のエージングで5000時間経過後もVbrの変化や、暗電流の増加が全くない高信頼な特性が確認された。
実施例1によれば、半導体保護膜111(主にMOVPE;ノンドープInP)/誘電体保護膜112(主にCVD:SiN)を形成する際に、H(水素)ラジカルがメサ構造に侵入しても、電界緩和層14及びエッチングストップ層16において、Hパッシベーションによるp濃度低下が発生しやすい材料であるp型InPが存在しないので、電界緩和量が変動することがない。このため、安定したブレークダウン電圧特性及び暗電流特性が得られる。
また、実施例1によれば、光吸収層17としてp型半導体を用い、エッチングストップ層16としてp型InPの代わりに挿入されているn型InP、n型InGaAsP等のn型半導体を用い、電界緩和層14としてp型半導体を用い、増倍層13としてn型半導体を用い、エッチングストップ層16のキャリア濃度nが
『n≦2・ε・ε・E/(q・d)』を満たす範囲にある場合、電界緩和層14とエッチングストップ層16との間のpn接合部では、ビルトインポテンシャル(p型半導体とn型半導体の間の電位差)により空乏化するため、導電型にのみ着目すると光吸収層17乃至増倍層13の間は『p/n/p/n』のサイリスタ的配置であるが、実際の動作においてはサイリスタ的I−V特性を示さず、通常のダイオード的I−V特性を示す。このため、動作電圧が上昇するというような問題が発生しない。
以上のことから、実施例1に係るメサ型のアバランシェフォトダイオードによれば、簡易な構造で製造が容易で、ギガビット応答速度を有し、かつ、高信頼性であるとともに、通電時のブレークダウン電圧特性の変動量が小さいというメリットを有する。そのため、次世代の加入者系光通信システムやデータ通信システム用の半導体受光素子が実現できる。
本発明の実施例2に係るアバランシェフォトダイオードについて図面を用いて説明する。図5は、本発明の実施例2に係るアバランシェフォトダイオードの構成を模式的に示した断面図である。図6は、本発明の実施例2に係るアバランシェフォトダイオードにおけるキャップ層乃至バッファ層の間のポジションの伝導帯端及び価電子帯端のバンド構造を示した模式図である。
実施例2に係るアバランシェフォトダイオードでは、実施例1に係るアバランシェフォトダイオードにおける電界緩和層(図1の14)とエッチングストップ層(図1の16)との間に相当する電界緩和層24とエッチングストップ層26との間に、バンド不連続緩和層25を設けたものである(図5参照)。実施例2におけるバンド不連続緩和層25を除く構成は、実施例1の構成部と同様である。
バンド不連続緩和層25は、電界緩和層24とエッチングストップ層26との間のバンドの不連続性を緩和する層である。バンド不連続緩和層25には、ノンドープ半導体又は第1導電型半導体が用いられ、単一組成の単層構造だけでなく、バンドギャップが電界緩和層24からエッチングストップ層26に向かって階段状に変化する多層構造、あるいは連続的に変化する層でもよく、例えば、ノンドープInAlAsP、n型InAlAsP、n型InAlAs/n型InP超格子層、p型InAlAs/n型InP超格子層を用いることができる。超格子層の場合、その量子準位を考慮したバンドギャップが電界緩和層24からエッチングストップ層26に向かって、階段的又は連続的に変化していればよい。なお、バンド不連続緩和層25は、第2メサ領域216における電界緩和層24とエッチングストップ層26との間に配され、バンド不連続緩和層25の側壁面が誘電体保護膜212に覆われている。
なお、従来のInP/InGaAsP/InGaAs系アバランシェフォトダイオードに存在するバンド不連続緩和層は、光吸収層(InGaAs)で発生したキャリアが電界緩和層(InGaAsP)を通じて増倍層(InP)側に走行する際の不連続緩和であるのに対して、実施例2のバンド不連続緩和層25は、増倍層23におけるアバランシェ増倍で発生したキャリアが電界緩和層24を通じて光吸収層27側に走行する際の電界緩和層/エッチングストップ層のバンド不連続を緩和するものである点が異なる。
以上のような実施例2に係るアバランシェフォトダイオードでは、実施例1(図2参照)に対して、増倍時に増倍層24で発生した正孔が光吸収層27の方向に走行する際、図6に示すように価電子帯端Evのヘテロ障壁がエッチングストップ層26及びバンド不連続緩和層25によって順次小さくなっているので、より高速な応答特性が実現でき、〜10Gb/sの高速応答も可能となる。
次に、本発明の実施例2に係るアバランシェフォトダイオードの製造方法について図面を用いて説明する。図7、図8は、本発明の実施例2に係るアバランシェフォトダイオードの製造方法を模式的に示した工程断面図である。なお、以下に示す材料及び厚さは一例である。
まず、n型InPよりなる半導体基板21上に、半導体基板21側から順に、n型InPよりなるバッファ層22(約1μm)、ノンドープInAlAsよりなる増倍層23(0.2〜0.3μm)、p型InAlAsよりなる電界緩和層24(20〜100nm)、ノンドープInAlAsPよりなるバンド不連続緩和層25(20〜100nm)、n型InPよりなるエッチングストップ層26(20〜100nm)、p型InGaAsよりなる光吸収層17(0.5〜2μm)、p型InGaAsよりなるキャップ層18(約0.2μm)、p型InGaAsよりなるコンタクト層19(約0.2μm)を、例えば、MBE(Molecular Beam Epitaxy;分子線エピタキシー)法によって積層する(ステップB1;図7(A)参照)。
ここで、エッチングストップ層26のキャリア濃度nは、エッチングストップ層26の層厚をdとし、エッチングストップ層26の比誘電率をεとし、エッチングストップ層26のバンドギャップをEとし、真空誘電率をεとし、単位電荷量をqとすると、
『n≦2・ε・ε・E/(q・d)』を満たす範囲にある。
次に、受光領域(直径30〜50μm程度の円形)となる第1メサ領域210の外周にあるコンタクト層29、キャップ層28、及び光吸収層27を選択的にエッチングすることにより除去する(ステップB2;図7(B)参照)。
次に、光吸収層27、キャップ層28及びコンタクト層29を含むエッチングストップ層26上にノンドープInPよりなる半導体保護層211を、例えば、MOVPE法によって成膜(再成長)する(ステップB3;図7(C)参照)。これにより、第1メサ領域210における光吸収層27、キャップ層28及びコンタクト層29の側壁面が半導体保護層211によりカバーされる。
次に、第1メサ領域210における半導体保護層211にコンタクト層29に通ずる開口部(例えば、直径20〜40μm程度の円形状の開口部)を形成する(ステップB4;図8(A)参照)。
次に、第2メサ領域216の外周にある半導体保護層211、エッチングストップ層26、バンド不連続緩和層25、電界緩和層24、増倍層23、及びバッファ層22を選択的にエッチングすることにより除去する(ステップB5;図8(B)参照)。
次に、バッファ層22、増倍層23、電界緩和層24、バンド不連続緩和層25、及びエッチングストップ層26の側壁面、半導体保護膜211、並びにコンタクト層29を含む半導体基板21上にSiNよりなる誘電体保護膜212を、例えば、CVD法によって成膜し、その後、誘電体保護膜212の所定の領域に、半導体基板21に通ずる開口部、及び、コンタクト層29に通ずる開口部を形成し、その後、半導体基板21に通ずる開口部にn電極213を形成するとともにコンタクト層29に通ずる開口部にp電極214を形成する(ステップB6;図8(C)参照)。
最後に、半導体基板21の裏面(第2メサ領域216を含む直径150μm程度の領域)を鏡面研磨し、その後、半導体基板21の裏面上に反射防止膜215を形成して、実施例2に係るアバランシェフォトダイオードが完成する(ステップB7;図5参照)。
以上のようにして製造された実施例2に係るアバランシェフォトダイオードでは、ブレークダウン電圧Vbr(暗電流が10μAで定義)が20〜45V、0.9Vbrのバイアスでの暗電流が40nA程度以下の低暗電流で、かつ、GHz応答特性が確認され、さらには、ブレークダウン電圧Vbrや、暗電流の経時的安定性も、例えば、プロセス途中、あるいは、プロセス完了後の150℃のエージングで5000時間経過後もVbrの変化や、暗電流の増加が全くない高信頼な特性が確認された。
実施例2によれば、実施例1と同様な効果を奏するとともに、さらに、バンド不連続緩和層25により、増倍層23のInAlAsとエッチングストップ層26のInPの間のヘテロ障壁が、バンド不連続緩和層25がない場合(実施例1に相当)の約0.2eVを緩和して、その値より小さくなっているので、増倍層23で発生した正孔が、その障壁により走行が阻害されることがない。そのため、増倍時の高周波応答特性が良好となる。
本発明の実施例3に係るアバランシェフォトダイオードについて図面を用いて説明する。図9は、本発明の実施例3に係るアバランシェフォトダイオードの構成を模式的に示した断面図である。図10は、本発明の実施例3に係るアバランシェフォトダイオードにおけるキャップ層乃至バッファ層の間のポジションの伝導帯端及び価電子帯端のバンド構造を示した模式図である。
実施例3に係るアバランシェフォトダイオードでは、実施例2に係るアバランシェフォトダイオードにおける反射防止膜(図5の215)を設けるのをやめるとともに、n電極313を半導体基板31の表面ではなく半導体基板31の裏面に設け、p電極314を光入射のためにリング状にしたものである。実施例3におけるその他の構成は、実施例2の構成と同様である。
誘電体保護膜312は、バッファ層32、増倍層33、電界緩和層34、バンド不連続緩和層35、及びエッチングストップ層36の側壁面、半導体保護膜311、並びにコンタクト層39を含む半導体基板31を覆う。誘電体保護膜312には、コンタクト層19に通ずる開口部を有し、当該開口部にp電極314が形成されている。なお、誘電体保護膜312は、実施例2の誘電体保護膜(図5の212と異なり、n電極313用の開口部を有さない。n電極313は、第2メサ領域316を含むように半導体基板11の裏面に設けられている。p電極314は、実施例2のp電極(図5の214)に対して、コンタクト層39と接触する面積が小さい。誘電体保護膜312、n電極313、及びp電極314に用いられる材料は、実施例2と同様である。
以上のような実施例3に係るアバランシェフォトダイオードでは、実施例1(図2参照)に対して、増倍時に増倍層34で発生した正孔が光吸収層37の方向に走行する際、図10に示すように価電子帯端Evのヘテロ障壁がエッチングストップ層36及びバンド不連続緩和層35によって順次小さくなっているので、より高速な応答特性が実現でき、〜10Gb/sの高速応答も可能となる。
次に、本発明の実施例3に係るアバランシェフォトダイオードの製造方法について図面を用いて説明する。図11、図12は、本発明の実施例3に係るアバランシェフォトダイオードの製造方法を模式的に示した工程断面図である。なお、以下に示す材料及び厚さは一例である。
まず、n型InPよりなる半導体基板31上に、半導体基板31側から順に、n型InPよりなるバッファ層32(約1μm)、ノンドープInAlAsよりなる増倍層33(0.2〜0.3μm)、p型InAlAsよりなる電界緩和層34(20〜100nm)、ノンドープInAlAsPよりなるバンド不連続緩和層35(20〜100nm)、n型InPよりなるエッチングストップ層36(20〜100nm)、p型InGaAsよりなる光吸収層37(0.5〜2μm)、p型InGaAsよりなるキャップ層38(約0.2μm)、p型InGaAsよりなるコンタクト層39(約0.2μm)を、例えば、MBE(Molecular Beam Epitaxy;分子線エピタキシー)法によって積層する(ステップC1;図11(A)参照)。
ここで、エッチングストップ層36のキャリア濃度nは、エッチングストップ層36の層厚をdとし、エッチングストップ層36の比誘電率をεとし、エッチングストップ層36のバンドギャップをEとし、真空誘電率をεとし、単位電荷量をqとすると、
『n≦2・ε・ε・E/(q・d)』を満たす範囲にある。
次に、受光領域(直径30〜50μm程度の円形)となる第1メサ領域210の外周にあるコンタクト層39、キャップ層38、及び光吸収層37を選択的にエッチングすることにより除去する(ステップC2;図11(B)参照)。
次に、光吸収層37、キャップ層38及びコンタクト層39を含むエッチングストップ層36上にノンドープInPよりなる半導体保護層311を、例えば、MOVPE法によって成膜(再成長)する(ステップC3;図11(C)参照)。これにより、第1メサ領域310における光吸収層37、キャップ層38及びコンタクト層39の側壁面が半導体保護層311によりカバーされる。
次に、第1メサ領域310における半導体保護層311にコンタクト層39に通ずる開口部(例えば、直径20〜40μm程度の円形状の開口部)を形成する(ステップC4;図12(A)参照)。
次に、第2メサ領域316の外周にある半導体保護層311、エッチングストップ層36、バンド不連続緩和層35、電界緩和層34、増倍層33、及びバッファ層32を選択的にエッチングすることにより除去する(ステップC5;図12(B)参照)。
次に、バッファ層32、増倍層33、電界緩和層34、バンド不連続緩和層35、及びエッチングストップ層36の側壁面、半導体保護膜311、並びにコンタクト層39を含む半導体基板31上にSiNよりなる誘電体保護膜312を、例えば、CVD法によって成膜し、その後、誘電体保護膜312の所定の領域に、コンタクト層39に通ずる開口部を形成し、その後、当該開口部にp電極314を形成する(ステップC6;図12(C)参照)。
最後に、半導体基板31の裏面(第2メサ領域316を含む直径150μm程度の領域)を鏡面研磨し、その後、半導体基板31の裏面上にn電極313を形成して、実施例3に係るアバランシェフォトダイオードが完成する(ステップC7;図9参照)。
以上のようにして製造された実施例3に係るアバランシェフォトダイオードでは、ブレークダウン電圧Vbr(暗電流が10μAで定義)が20〜45V、0.9Vbrのバイアスでの暗電流が40nA程度以下の低暗電流で、かつ、GHz応答特性が確認され、さらには、ブレークダウン電圧Vbrや、暗電流の経時的安定性も、例えば、プロセス途中、あるいは、プロセス完了後の150℃のエージングで5000時間経過後もVbrの変化や、暗電流の増加が全くない高信頼な特性が確認された。
実施例3によれば、実施例2と同様な効果を奏する。
本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
11、21、31 半導体基板(第1導電型半導体)
12、22、32 バッファ層(第1導電型半導体)
13、23、33 増倍層(第1導電型、ノンドープ半導体)
14、24、34 電界緩和層(第2導電型半導体)
16、26、36 エッチングストップ層(第1導電型半導体)
17、27、37 光吸収層(第2導電型半導体)
18、28、38 キャップ層(第2導電型半導体)
19、29、39 コンタクト層(第2導電型半導体)
110、210、310 第1メサ領域(受光領域)
111、211、311 半導体保護膜(第1、第2導電型、ノンドープ半導体)
112、212、312 誘電体保護膜(誘電体)
113、213、313 n電極
114、214、314 p電極
115、215 反射防止膜
116、216、316 第2メサ領域
25、35 バンド不連続緩和層(ノンドープ半導体)
35a 量子準位
41 第1導電型半導体基板(n型InP)
42 第1導電型半導体バッファ層(n型InP)
43 半導体増倍層(ノンドープInAlGaAs/InAlAs)
44 第2導電型半導体電界緩和層(p型InP)
45 第2導電型半導体光吸収層(p型InGaAs)
46 第2導電型半導体キャップ層(p型InP)
47 第2導電型半導体コンタクト層(p型InGaAs)
48 受光領域
49 再成長半導体層(InAlAs、保護膜)
410 パッシベーション膜(SiN、ポリイミド、保護膜)
411 p電極
412 n電極
413 ARコート
Ec 伝導帯端
Ev 価電子帯端

Claims (10)

  1. 基板側から順に、電流信号を増幅する増倍層、前記増倍層内部の電界を緩和する電界緩和層、上層のエッチングの際に前記電界緩和層がエッチングされないようにするエッチングストップ層、光信号を電流信号に変換する光吸収層が積層し、
    前記光吸収層は、前記エッチングストップ層上にてメサ状に形成され、
    少なくとも前記光吸収層の側壁面は、半導体よりなる半導体保護膜で覆われ、
    前記エッチングストップ層は、第1導電型半導体ないしノンドープ半導体よりなり、
    前記電界緩和層は、前記第1導電型半導体とは逆導電型の第2導電型半導体よりなることを特徴とするアバランシェフォトダイオード。
  2. 前記エッチングストップ層は、ノンドープInP、n型InP、n型InP、ノンドープInGaAsP、n型InGaAsP、及びn型InGaAsPのいずれか1つよりなることを特徴とする請求項1記載のアバランシェフォトダイオード。
  3. 前記エッチングストップ層のキャリア濃度nは、前記エッチングストップ層の層厚をdとし、前記エッチングストップ層の比誘電率をεとし、エッチングストップ層のバンドギャップをEとし、真空誘電率をεとし、単位電荷量をqとすると、
    『n≦2・ε・ε・E/(q・d)』を満たす範囲にあることを特徴とする請求項1又は2記載のアバランシェフォトダイオード。
  4. 前記倍増層は、n型InAlAs、n型InAlAs、及びノンドープInAlAsのいずれか1つよりなり、
    前記電界緩和層は、p型InAlAs又はp型InAlGaAsよりなり、
    前記光吸収層は、p型InGaAs又はp型InGaAsよりなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載のアバランシェフォトダイオード。
  5. 前記電界緩和層と前記エッチングストップ層との間に配されるとともに、前記電界緩和層と前記エッチングストップ層との間のバンドの不連続性を緩和するバンド不連続緩和層を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載のアバランシェフォトダイオード。
  6. 前記バンド不連続緩和層は、n型InAlAsP層、又は、n型InAlAs/n型InP超格子層、若しくは、p型InAlAs/n型InP超格子層よりなることを特徴とする請求項5記載のアバランシェフォトダイオード。
  7. 少なくとも前記エッチングストップ層から前記倍増層までの層は、前記基板上にてメサ状に形成されるとともに、前記光吸収層が形成された領域よりも大きい領域に形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載のアバランシェフォトダイオード。
  8. 少なくとも前記エッチングストップ層から前記倍増層までの層の側壁面、及び前記半導体保護膜は、誘電体よりなる誘電体保護膜で覆われていることを特徴とする請求項7記載のアバランシェフォトダイオード。
  9. 前記増倍層上にキャップ層及びコンタクト層を介してp電極が設けられ、
    前記基板の表面の所定の領域上にn電極が設けられ、
    前記基板の裏面に反射防止膜が設けられていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一に記載のアバランシェフォトダイオード。
  10. 前記増倍層上にキャップ層及びコンタクト層を介してp電極が設けられ、
    前記基板の裏面上にn電極が設けられていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一に記載のアバランシェフォトダイオード。
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