JP2011187370A - 全固体電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、活物質および固体電解質材料の界面における抵抗増加を効果的に抑制した全固体電池を提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、活物質と、上記活物質に接触し、上記活物質のアニオン成分とは異なるアニオン成分を有し、単相の電子−イオン混合伝導体である第一固体電解質材料と、上記第一固体電解質材料に接触し、上記第一固体電解質材料と同じアニオン成分を有し、電子伝導性を有しないイオン伝導体である第二固体電解質材料と、を有する電極活物質層を備えることを特徴とする全固体電池を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、活物質と、上記活物質に接触し、上記活物質のアニオン成分とは異なるアニオン成分を有し、単相の電子−イオン混合伝導体である第一固体電解質材料と、上記第一固体電解質材料に接触し、上記第一固体電解質材料と同じアニオン成分を有し、電子伝導性を有しないイオン伝導体である第二固体電解質材料と、を有する電極活物質層を備えることを特徴とする全固体電池を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1
Description
本発明は、活物質および固体電解質材料の界面における抵抗増加を効果的に抑制した全固体電池に関する。
近年におけるパソコン、ビデオカメラおよび携帯電話等の情報関連機器や通信機器等の急速な普及に伴い、その電源として優れた電池(例えばリチウム電池)の開発が重要視されている。また、情報関連機器や通信関連機器以外の分野では、例えば自動車産業界において、電気自動車やハイブリッド自動車に用いられるリチウム電池等の開発が進められている。
ここで、従来市販されているリチウム電池には、可燃性の有機溶媒を用いた有機電解液が使用されているため、短絡時の温度上昇を抑える安全装置の取り付けや短絡防止のための構造・材料面での改善が必要となる。これに対して、液体電解質を固体電解質に変更した全固体電池は、電池内に可燃性の有機溶媒を用いないので、安全装置の簡素化が図れ、製造コストや生産性に優れると考えられている。
このような全固体電池の分野において、従来から、活物質および固体電解質材料の界面に着目し、全固体電池の性能向上を図る試みがある。例えば、特許文献1においては、電極層中の固体電解質材料として、電子−リチウムイオン混合伝導体を用いた全固体リチウム二次電池が開示されている。この技術は、電極層に、イオン伝導性だけではなく、電子伝導性を有する混合伝導体を添加することにより、活物質および固体電解質材料の界面部での電極反応を進行させやすくし、低抵抗化を図ったものである。
また、特許文献2においては、硫化物を主体とするリチウムイオン伝導性固体電解質を用いた全固体リチウム電池であって、正極活物質の表面を、リチウムイオン伝導性酸化物で被覆した全固体リチウム電池が開示されている。この技術は、硫化物固体電解質と正極活物質との接触界面にて生じる高抵抗層の形成を抑制するものである。
上記のように、活物質および固体電解質材料の界面に着目する試みはなされているものの、高抵抗層の発生による界面抵抗の増加を抑制することは不十分であった。本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、活物質および固体電解質材料の界面における抵抗増加を効果的に抑制した全固体電池を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者等が鋭意研究を重ねた結果、電位差および化学ポテンシャル差の双方を考慮することにより、活物質および固体電解質材料の界面における抵抗増加を効果的に抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明においては、活物質と、上記活物質に接触し、上記活物質のアニオン成分とは異なるアニオン成分を有し、単相の電子−イオン混合伝導体である第一固体電解質材料と、上記第一固体電解質材料に接触し、上記第一固体電解質材料と同じアニオン成分を有し、電子伝導性を有しないイオン伝導体である第二固体電解質材料と、を有する電極活物質層を備えることを特徴とする全固体電池を提供する。
本発明によれば、活物質のアニオン成分と、第一固体電解質材料および第二固体電解質材料のアニオン部とを異なるものとし、第一固体電解質材料および第二固体電解質材料のアニオン部を同じものとし、かつ、第一固体電解質材料に電子−イオン混合伝導体を用いることにより、活物質および固体電解質材料の界面における抵抗増加を効果的に抑制することができる。
また、本発明においては、正極活物質層と、負極活物質層と、上記正極活物質層および上記負極活物質層の間に形成された固体電解質層とを有する全固体電池であって、上記正極活物質層および上記負極活物質層の少なくとも一方が、活物質と、上記活物質に接触し、上記活物質のアニオン成分とは異なるアニオン成分を有し、単相の電子−イオン混合伝導体である第一固体電解質材料とを含有し、上記固体電解質層は、上記第一固体電解質材料に接触し、上記第一固体電解質材料と同じアニオン成分を有し、電子伝導性を有しないイオン伝導体である第二固体電解質材料を含有することを特徴とする全固体電池を提供する。
本発明によれば、活物質のアニオン成分と、第一固体電解質材料および第二固体電解質材料のアニオン部とを異なるものとし、第一固体電解質材料および第二固体電解質材料のアニオン部を同じものとし、かつ、第一固体電解質材料に電子−イオン混合伝導体を用いることにより、活物質および固体電解質材料の界面における抵抗増加を効果的に抑制することができる。
上記発明において、上記第一固体電解質材料は、上記活物質を被覆していることが好ましい。活物質と第二固体電解質材料との接触を効果的に防止できるからである。
上記発明において、上記第一固体電解質材料は、上記固体電解質層との接触面で、層状構造を形成していることが好ましい。活物質と第二固体電解質材料との接触を効果的に防止できるからである。
上記発明においては、上記活物質のアニオン成分、上記第一固体電解質材料のアニオン成分、および上記第二固体電解質材料のアニオン成分が、全て、カルコゲンであることが好ましい。材料選択の幅が広いからである。
上記発明において、上記活物質は、上記アニオン成分が酸素である酸化物活物質であり、上記第一固体電解質材料および上記第二固体電解質材料は、上記アニオン成分が硫黄である硫化物固体電解質材料であることが好ましい。高容量・高出力の全固体電池を得ることができるからである。
上記発明において、上記第一固体電解質材料は、結晶質であることが好ましい。非晶質の固体電解質材料と比べて、組成のブレが小さく、イオン伝導および電子伝導を同一のパスで行うことが容易だからである。
上記発明において、上記第一固体電解質材料は、Li2ZrS3であることが好ましい。
上記発明においては、上記活物質の表面が、上記活物質のアニオン成分と同じアニオン成分を有し、単相の電子−イオン混合伝導体である第三固体電解質材料で被覆され、上記活物質および上記第一固体電解質材料が、上記第三固体電解質材料を介して接触していることが好ましい。活物質と固体電解質材料とが反応し高抵抗層が生成することを抑制できるからである。
本発明の全固体電池は、活物質および固体電解質材料の界面における抵抗増加を効果的に抑制することができるという効果を奏する。
以下、本発明の全固体電池について詳細に説明する。
本発明の全固体電池は、2つの実施態様に大別することができる。以下、本発明の全固体電池について、電極活物質層が、活物質、第一固体電解質材料および第二固体電解質材料を含有する態様(第一実施態様)と、電極活物質層が活物質および第一固体電解質材料を含有し、固体電解質層が第二固体電解質層を含有する態様(第二実施態様)とに分けて説明する。
1.第一実施態様
本発明の全固体電池の第一実施態様は、活物質と、上記活物質に接触し、上記活物質のアニオン成分とは異なるアニオン成分を有し、単相の電子−イオン混合伝導体である第一固体電解質材料と、上記第一固体電解質材料に接触し、上記第一固体電解質材料と同じアニオン成分を有し、電子伝導性を有しないイオン伝導体である第二固体電解質材料と、を有する電極活物質層を備えることを特徴とするものである。
本発明の全固体電池の第一実施態様は、活物質と、上記活物質に接触し、上記活物質のアニオン成分とは異なるアニオン成分を有し、単相の電子−イオン混合伝導体である第一固体電解質材料と、上記第一固体電解質材料に接触し、上記第一固体電解質材料と同じアニオン成分を有し、電子伝導性を有しないイオン伝導体である第二固体電解質材料と、を有する電極活物質層を備えることを特徴とするものである。
図1は、第一実施態様の全固体電池の発電要素の一例を示す説明図である。図1に示される全固体電池の発電要素10は、正極活物質層1と、負極活物質層2と、正極活物質層1および負極活物質層2の間に形成された固体電解質層3とを有する。さらに、正極活物質層1は、活物質4と、活物質4に接触する第一固体電解質材料5と、第一固体電解質材料5に接触する第二固体電解質材料6とを含有する。また、第一固体電解質材料5は、活物質4のアニオン成分とは異なるアニオン成分を有する。例えば、活物質4が酸化物活物質(アニオン成分はO)であり、第一固体電解質材料5が硫化物固体電解質材料(アニオン成分はS)である場合が該当する。さらに、第一固体電解質材料5は、電子伝導性およびイオン伝導性を備えた単相の電子−イオン混合伝導体である。一方、第二固体電解質材料6は、第一固体電解質材料5と同じアニオン成分を有する。例えば、第一固体電解質材料5および第二固体電解質材料6が、ともに硫化物固体電解質材料(アニオン成分はS)である場合が該当する。
次に、本実施態様の効果について、図2を用いて説明する。図2は、活物質および固体電解質材料の界面状態を説明する模式図である。また、図2においては、4V級の酸化物活物質を考えるものとする。なお、図2では、活物質の電位が固体電解質材料の電位よりも高い場合を示しているが、電位の高低が逆であっても同様である。
図2(a)は、従来想定される、活物質および固体電解質材料の界面状態を説明するものであり、酸化物活物質と、硫化物固体電解質材料との組み合わせである。この硫化物固体電解質材料は、従来、固体電解質層に用いられる絶縁性材料と同様の材料を用いるため、通常、電子伝導性を有しないイオン伝導体である。そのため、酸化物活物質と硫化物固体電解質材料との界面では、電位差(電気化学ストレス)が生じ、この電位差により両者の反応が促進され、高抵抗層が発生する大きな要因となっている。
図2(b)は、上述した特許文献2において想定される、活物質および固体電解質材料の界面状態を説明するものであり、酸化物活物質と、酸化物固体電解質材料と、硫化物固体電解質材料との組み合わせである。また、酸化物固体電解質材料および硫化物固体電解質材料は、電子伝導性を有しないイオン伝導体である。この場合、図2(a)と同様に、酸化物活物質と酸化物固体電解質材料との界面では、電位差が生じる。しかしながら、両者は、ともに酸化物で共通していることから、化学ポテンシャル差が緩和され、電位差があっても両者の反応は生じにくいという利点を有する。また、酸化物固体電解質材料と硫化物固体電解質材料との界面では、電位差が少ないため、両者の反応は生じにくいという利点もある。ただし、図2(b)では、酸化物活物質の表面が、電子伝導性を有しない酸化物固体電解質材料で覆われているため、活物質同士の電子伝導パスが切断されやすいという欠点がある。
図2(c)は、本発明者等が比較用として想定した、活物質および固体電解質材料の界面状態を説明するものであり、酸化物活物質と、酸化物固体電解質材料と、硫化物固体電解質材料との組み合わせである。図2(b)との違いは、酸化物固体電解質材料として、電子伝導性およびイオン伝導性を有する電子−イオン混合伝導体を用いた点である。この場合、酸化物固体電解質材料が電子伝導性を有するため、酸化物活物質と、酸化物固体電解質材料との界面で電位差は生じない。また、酸化物活物質の表面が、電子伝導性を有する酸化物固体電解質材料で覆われているため、活物質同士の電子伝導パスが保持されやすく、図2(b)の欠点を補うことができる。しかしながら、酸化物固体電解質材料と硫化物固体電解質材料との界面では、電位差が生じ、この電位差により両者の反応が促進され、劣化が生じやすいという欠点がある。
図2(a)〜(c)に対して、図2(d)は、本実施態様において想定される、活物質および固体電解質材料の界面状態を説明するものであり、酸化物活物質と、硫化物固体電解質材料と、硫化物固体電解質材料との組み合わせである。図2(d)の中央に位置する硫化物固体電解質材料は、電子伝導性およびイオン伝導性を有する電子−イオン混合伝導体であり、本実施態様における第一固体電解質材料に該当する。また、図2(d)の右に位置する硫化物固体電解質材料は、電子伝導性を有しないイオン伝導体であり、本実施態様における第二固体電解質材料に該当する。この場合、硫化物固体電解質材料が電子伝導性を有するため、酸化物活物質と、硫化物固体電解質材料との界面で電位差は生じない。さらに、酸化物活物質の表面が、電子伝導性を有する硫化物固体電解質材料で覆われているため、活物質同士の電子伝導パスが保持されやすい。一方、2つの酸化物固体電解質材料の界面では、電位差が生じる。しかしながら、両者は、ともに硫化物で共通していることから、化学ポテンシャル差が緩和され、電位差があっても両者の反応は生じにくい。従って、本実施態様における組み合わせは、図2(a)〜(c)の場合の欠点を全て解消できるという利点を有する。
このように、本実施態様によれば、活物質のアニオン成分と、第一固体電解質材料および第二固体電解質材料のアニオン部とを異なるものとし、第一固体電解質材料および第二固体電解質材料のアニオン部を同じものとし、かつ、第一固体電解質材料に電子−イオン混合伝導体を用いることにより、活物質および固体電解質材料の界面における抵抗増加を効果的に抑制することができる。さらに、例えば、第一固体電解質材料のLiイオン伝導度が第二固体電解質材料のLiイオン伝導度よりも低い場合であっても、Liイオン伝導度の高い第二固体電解質材料がLiイオン伝導を担うことで、容易に高出力化を図ることができる。
また、本実施態様における第一固体電解質材料は、イオン伝導パスおよび電子伝導パスが、同じである必要があると考えられる。これは、両者が別である場合、イオン伝導パスでの電気化学ストレスを緩和することができないため、界面に高抵抗層が形成され、出力が低下することが考えられるからである。そのため、本実施態様においては、イオン伝導パスおよび電子伝導パスが同じである必要があると考えられる。さらに、第一固体電解質材料が単相であれば、イオン伝導パスおよび電子伝導パスは同じになる。ここでいう「単相」とは、イオン伝導または電子伝導に寄与する相が2以上ないことをいう。そのため、第一固体電解質材料が、不純物相(例えば、後述する合成例のZrO2相)を含む場合であっても、その不純物相がイオン伝導および電子伝導に寄与しないものであれば、第一固体電解質材料を単相と判断することができる。
第一固体電解質材料が単相か否かは、以下のように判断することができる。すなわち、第一固体電解質材料が単相の結晶質である場合、X線回折により結晶構造を特定し、その結晶構造の中で、イオン伝導または電子伝導に寄与する相が2以上なければ、単相の結晶質であると判断することができる。一方、第一固体電解質材料が単相の非晶質である場合、XAFS、TEM、ラマン分光、NMR等で構造解析を行うことにより、単相の非晶質であることを確認することができる。
また、上述した特許文献1では、硫化物系の電子−リチウムイオン混合伝導体が開示されているが、これは、後述する参考例の結果から判断するに、イオン伝導パスおよび電子伝導パスが異なるものであると考えられる。そのため、特許文献1における電子−リチウムイオン混合伝導体は単相の化合物ではなく、本実施態様における電子−イオン混合伝導体(第一固体電解質材料)とは異なるものである。
以下、本実施態様の全固体電池について、構成ごとに説明する。
以下、本実施態様の全固体電池について、構成ごとに説明する。
(1)電極活物質層
本実施態様における電極活物質層は、後述する、活物質、第一固体電解質材料および第二固体電解質材料を含有するものである。また、本実施態様における電極活物質層は、正極活物質を含有する正極活物質であっても良く、負極活物質を含有する負極活物質層であっても良く、正極活物質層および負極活物質層の両方であっても良い。中でも、本実施態様においては、電極活物質層が正極活物質層であることが好ましい。正極活物質として有用な酸化物活物質等の種類が多く、本実施態様の効果を発揮しやすいからである。
本実施態様における電極活物質層は、後述する、活物質、第一固体電解質材料および第二固体電解質材料を含有するものである。また、本実施態様における電極活物質層は、正極活物質を含有する正極活物質であっても良く、負極活物質を含有する負極活物質層であっても良く、正極活物質層および負極活物質層の両方であっても良い。中でも、本実施態様においては、電極活物質層が正極活物質層であることが好ましい。正極活物質として有用な酸化物活物質等の種類が多く、本実施態様の効果を発揮しやすいからである。
(i)活物質
本実施態様における活物質は、正極活物質であっても良く、負極活物質であっても良い。また、本実施態様における活物質は、カチオン成分およびアニオン成分を有するものである。ここで、活物質のカチオン成分とは、活物質を構成する元素の中で、正の価数を取り得るものをいう。一方、活物質のアニオン成分とは、活物質を構成する元素の中で、負の価数を取り得るものをいう。例えば、LiCoO2では、LiおよびCoがカチオン成分になり、Oがアニオン成分になる。本実施態様における活物質のアニオン成分は、カルコゲンを主体とすることが好ましい。カルコゲンとしては、酸素、硫黄、セレン等を挙げることができ、中でも酸素および硫黄が好ましく、特に酸素が好ましい。すなわち、本実施態様における活物質のアニオン成分は、酸素を主体とすることが好ましい。
本実施態様における活物質は、正極活物質であっても良く、負極活物質であっても良い。また、本実施態様における活物質は、カチオン成分およびアニオン成分を有するものである。ここで、活物質のカチオン成分とは、活物質を構成する元素の中で、正の価数を取り得るものをいう。一方、活物質のアニオン成分とは、活物質を構成する元素の中で、負の価数を取り得るものをいう。例えば、LiCoO2では、LiおよびCoがカチオン成分になり、Oがアニオン成分になる。本実施態様における活物質のアニオン成分は、カルコゲンを主体とすることが好ましい。カルコゲンとしては、酸素、硫黄、セレン等を挙げることができ、中でも酸素および硫黄が好ましく、特に酸素が好ましい。すなわち、本実施態様における活物質のアニオン成分は、酸素を主体とすることが好ましい。
酸素を主体とするアニオン成分を有する活物質としては、例えば、酸化物活物質を挙げることができる。酸化物活物質の種類は、全固体電池の種類に応じて適宜選択することができる。例えば、全固体電池が全固体リチウム電池である場合、用いられる酸化物活物質として、一般式LixMyOz(Mは遷移金属元素であり、x=0.02〜2.2、y=1〜2、z=1.4〜4)で表されるものを例示することができる。上記一般式において、Mは、Co、Mn、Ni、V、FeおよびSiからなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましく、Co、NiおよびMnからなる群から選択される少なくとも一種であることがより好ましい。このような酸化物活物質としては、具体的には、LiCoO2、LiMnO2、LiNiO2、LiVO2、LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2、LiMn2O4、Li(Ni0.5Mn1.5)O4、Li2FeSiO4、Li2MnSiO4等を挙げることができる。上記酸化物活物質は、スピネル型活物質であっても良く、岩塩型活物質であっても良い。
酸素を主体とするアニオン成分を有する活物質の他の例としては、リン酸系活物質を挙げることができる。リン酸系活物質の種類は、全固体電池の種類に応じて適宜選択することができる。例えば、全固体電池が全固体リチウム電池である場合、用いられるリン酸系活物質として、LiFePO4、LiMnPO4等のオリビン型活物質を例示することができる。
本実施態様における活物質は、硫黄を主体とするアニオン成分を有する活物質であっても良い。このような活物質としては、例えば硫化物活物質等を挙げることができる。硫化物活物質としては、例えば、S、TiS2、Cu2Mo6S8等を挙げることができる。
活物質の形状としては、例えば粒子形状を挙げることができ、中でも真球状または楕円球状であることが好ましい。また、活物質が粒子形状である場合、その平均粒径は、例えば0.1μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。電極活物質層における活物質の含有量は、例えば1重量%〜90重量%の範囲内であることが好ましく、10重量%〜80重量%の範囲内であることがより好ましい。
(ii)第一固体電解質材料
本実施態様における第一固体電解質材料は、カチオン成分およびアニオン成分を有する単相の電子−イオン混合伝導体である。第一固体電解質材料のアニオン部は、活物質のアニオン部とは異なるものである。ここで、固体電解質材料のカチオン成分とは、固体電解質材料を構成する元素の中で、正の価数を取り得るものをいう。一方、固体電解質材料のアニオン成分は、固体電解質材料を構成する元素の中で、負の価数を取り得るものをいう。例えば、Li2ZrS3では、LiおよびZrがカチオン成分になり、Sがアニオン成分になる。本実施態様における第一固体電解質材料のアニオン成分は、カルコゲンを主体とすることが好ましい。カルコゲンとしては、酸素、硫黄、セレン等を挙げることができ、中でも酸素および硫黄が好ましく、特に硫黄が好ましい。すなわち、本実施態様における第一固体電解質材料のアニオン成分は、硫黄を主体とすることが好ましい。
本実施態様における第一固体電解質材料は、カチオン成分およびアニオン成分を有する単相の電子−イオン混合伝導体である。第一固体電解質材料のアニオン部は、活物質のアニオン部とは異なるものである。ここで、固体電解質材料のカチオン成分とは、固体電解質材料を構成する元素の中で、正の価数を取り得るものをいう。一方、固体電解質材料のアニオン成分は、固体電解質材料を構成する元素の中で、負の価数を取り得るものをいう。例えば、Li2ZrS3では、LiおよびZrがカチオン成分になり、Sがアニオン成分になる。本実施態様における第一固体電解質材料のアニオン成分は、カルコゲンを主体とすることが好ましい。カルコゲンとしては、酸素、硫黄、セレン等を挙げることができ、中でも酸素および硫黄が好ましく、特に硫黄が好ましい。すなわち、本実施態様における第一固体電解質材料のアニオン成分は、硫黄を主体とすることが好ましい。
硫黄を主体とするアニオン成分を有する第一固体電解質材料としては、例えば、硫化物固体電解質材料を挙げることができる。硫化物固体電解質材料の種類は、全固体電池の種類に応じて適宜選択することができる。例えば、全固体電池が全固体リチウム電池である場合、硫化物固体電解質材料(電子−Liイオン混合伝導体)は、Li元素と、第四周期または第五周期の金属元素と、S元素とを有することが好ましい。第四周期または第五周期の金属元素としては、電子−イオン混合伝導体を得ることができる元素であれば特に限定されるものではないが、例えばZr、Mo、Sn、Sb、W、Bi等を挙げることができ、中でもZr、Mo、Sb、Biが好ましい。このような硫化物固体電解質材料としては、具体的には、Li2ZrS3、Li2Mo6S8、LiSbS2、LiBiS2等を挙げることができる。
また、本実施態様における第一固体電解質材料は、酸素を主体とするアニオン成分を有するものであっても良い。このような第一固体電解質材料としては、例えば酸化物固体電解質材料等を挙げることができる。例えば、上述した硫化物活物質を用いた系では、第一固体電解質材料として酸化物固体電解質材料を用いることが有効である。酸化物固体電解質材料(電子−イオン混合伝導体)としては、例えば、xLi3PO4・(100−x)Li3VO4(10≦x≦70)等を挙げることができる。
第一固体電解質材料は、結晶質であっても良く、非晶質であっても良い。結晶質および非晶質の違いは、X線回折(XRD)により判断することができる。第一固体電解質材料が結晶質である場合、非晶質の固体電解質材料と比べて、組成のブレが小さく、イオン伝導および電子伝導を同一のパスで行うことが容易だからである。さらに、非晶質の固体電解質材料と比べて、イオン伝導性および電子伝導性が高い傾向にあるという利点を有する。逆に、第一固体電解質材料が非晶質である場合、結晶質の固体電解質材料と比べて軟らかいため、活物質の膨張・収縮を図ることができ、サイクル特性の向上を図ることができるという利点を有する。
また、第一固体電解質材料のイオン伝導性は高いことが好ましい。室温における第一固体電解質材料のイオン伝導性は、例えば1×10−10S/cm以上であることが好ましく、5×10−10S/cm以上であることがより好ましい同様に、第一固体電解質材料の電子伝導性も高いことが好ましい。室温における第一固体電解質材料のイオン伝導性は、例えば1×10−5S/cm以上であることが好ましく、1×10−3S/cm以上であることがより好ましい。
第一固体電解質材料の形状としては、例えば粒子形状を挙げることができ、中でも真球状または楕円球状であることが好ましい。また、第一固体電解質材料が粒子形状である場合、その平均粒径は、例えば0.1μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。電極活物質層における第一固体電解質材料の含有量は、例えば0.1重量%〜50重量%の範囲内であることが好ましく、0.5重量%〜10重量%の範囲内であることがより好ましい。
(iii)第二固体電解質材料
本実施態様における第二固体電解質材料は、カチオン成分およびアニオン成分を有し、電子伝導性を有しないイオン伝導体である。第二固体電解質材料のアニオン成分は、第一固体電解質材料のアニオン部と同じものである。第二固体電解質材料におけるカチオン部およびアニオン部の定義は、上述した内容と同様である。例えば、Li7P3S11では、LiおよびPがカチオン成分になり、Sがアニオン成分になる。また、第二固体電解質材料は、通常、電子伝導性を有しないが、「電子伝導性を有しない」とは、固体電解質層に使用可能な程度に絶縁性を有することをいう。室温における第二固体電解質材料の電子伝導度は、例えば1×10−12S/cm以下であり、測定限界以下であることが好ましい。
本実施態様における第二固体電解質材料は、カチオン成分およびアニオン成分を有し、電子伝導性を有しないイオン伝導体である。第二固体電解質材料のアニオン成分は、第一固体電解質材料のアニオン部と同じものである。第二固体電解質材料におけるカチオン部およびアニオン部の定義は、上述した内容と同様である。例えば、Li7P3S11では、LiおよびPがカチオン成分になり、Sがアニオン成分になる。また、第二固体電解質材料は、通常、電子伝導性を有しないが、「電子伝導性を有しない」とは、固体電解質層に使用可能な程度に絶縁性を有することをいう。室温における第二固体電解質材料の電子伝導度は、例えば1×10−12S/cm以下であり、測定限界以下であることが好ましい。
本実施態様における第二固体電解質材料のアニオン成分は、カルコゲンを主体とすることが好ましい。カルコゲンとしては、酸素、硫黄、セレン等を挙げることができ、中でも酸素および硫黄が好ましく、特に硫黄が好ましい。すなわち、本実施態様における第二固体電解質材料のアニオン成分は、硫黄を主体とすることが好ましい。
硫黄を主体とするアニオン成分を有する第二固体電解質材料としては、例えば、硫化物固体電解質材料を挙げることができる。硫化物固体電解質材料の種類は、全固体電池の種類に応じて適宜選択することができる。例えば、全固体電池が全固体リチウム電池である場合、硫化物固体電解質材料(Liイオン伝導体)は、Li元素と、第13族〜第15族の元素(好ましくは第14族、第15族の元素)と、S元素とを有することが好ましい。第13族〜第15族の元素としては、例えばP、Si、Ge、As、Sb、Al等を挙げることができ、中でもP、Si、Geが好ましく、特にPが好ましい。
硫化物固体電解質材料は、Li2Sと、第13族〜第15族の元素の硫化物とを含有する原料組成物を用いてなるものであることが好ましい。第13族〜第15族の元素の硫化物としては、例えば、P2S3、P2S5、SiS2、GeS2、As2S3、Sb2S3、Al2S3等を挙げることができる。
また、上記原料組成物に非晶質化処理を行うことにより、非晶質の硫化物固体電解質材料を得ることができる。非晶質化処理としては、例えばメカニカルミリング法および溶融急冷法を挙げることができ、中でもメカニカルミリング法が好ましい。常温での処理が可能になり、製造工程の簡略化を図ることができるからである。メカニカルミリングは、原料組成物を、機械的エネルギーを付与しながら混合する方法であれば特に限定されるものではないが、例えばボールミル、ターボミル、メカノフュージョン、ディスクミル等を挙げることができ、中でもボールミルが好ましく、特に遊星型ボールミルが好ましい。所望の硫化物固体電解質材料を効率良く得ることができるからである。
また、メカニカルミリングの各種条件は、所望の硫化物固体電解質材料を得ることができるように設定する。例えば、遊星型ボールミルにより硫化物固体電解質材料を作製する場合、ポット内に、原料組成物および粉砕用ボールを加え、所定の回転数および時間で処理を行う。一般的に、回転数が大きいほど、硫化物固体電解質材料の生成速度は速くなり、処理時間が長いほど、原料組成物から硫化物固体電解質材料への転化率は高くなる。遊星型ボールミルを行う際の回転数としては、例えば200rpm〜500rpmの範囲内、中でも250rpm〜400rpmの範囲内であることが好ましい。また、遊星型ボールミルを行う際の処理時間は、例えば1時間〜100時間の範囲内、中でも1時間〜50時間の範囲内であることが好ましい。
また、非晶質の硫化物固体電解質材料に熱処理を行うことにより、結晶質の硫化物固体電解質材料を得ることができる。なお、上述したLi7P3S11は、例えば、Li2SおよびP2S5をLi2S:P2S5=70:30のモル比で含有する原料組成物を非晶質化し、さらに、熱処理を加えることで合成することができる。熱処理の温度は、例えば270℃以上が好ましく、280℃以上であることがより好ましく、285℃以上であることがさらに好ましい。一方、熱処理の温度は、例えば310℃以下が好ましく、300℃以下であることがより好ましく、295℃以下であることがさらに好ましい。また、熱処理の時間は、例えば、1分間〜2時間の範囲内であり、30分間〜1時間の範囲内であることがより好ましい。
また、本実施態様における第二固体電解質材料は、酸素を主体とするアニオン成分を有するものであっても良い。このような第二固体電解質材料としては、例えば酸化物固体電解質材料等を挙げることができる。例えば、上述した硫化物活物質を用いた系では、第二固体電解質材料として酸化物固体電解質材料を用いることが有効である。酸化物固体電解質材料(イオン伝導体)としては、例えば、La0.5Li0.5TiO3、Li1.3Al0.3Ti1.7(PO4)3、Li7La3Zr2O12等を挙げることができる。
第二固体電解質材料は、結晶質であっても良く、非晶質であっても良い。結晶質および非晶質の違いは、X線回折(XRD)により判断することができる。第二固体電解質材料が結晶質である場合、非晶質の固体電解質材料と比べて、イオン伝導性が高い傾向にあるという利点を有する。逆に、第二固体電解質材料が非晶質である場合、結晶質の固体電解質材料と比べて軟らかいため、活物質の膨張・収縮を図ることができ、サイクル特性の向上を図ることができるという利点を有する。
また、第二固体電解質材料のイオン伝導性は高いことが好ましい。室温における第二固体電解質材料のイオン伝導性は、例えば10−5S/cm以上であることが好ましく、10−4S/cm以上であることがより好ましい。
第二固体電解質材料の形状としては、例えば粒子形状を挙げることができ、中でも真球状または楕円球状であることが好ましい。また、第二固体電解質材料が粒子形状である場合、その平均粒径は、例えば0.1μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。電極活物質層における第二固体電解質材料の含有量は、例えば5重量%〜50重量%の範囲内であることが好ましく、10重量%〜40重量%の範囲内であることがより好ましい。さらに、電極活物質層において、第一固体電解質材料および第二固体電解質材料の合計に対する第一固体電解質材料の割合は、例えば1重量%〜40重量%の範囲内であることが好ましく、5重量%〜20重量%の範囲内であることがより好ましい。
(iv)電極活物質層
本実施態様における電極活物質層は、活物質、第一固体電解質材料および第二固体電解質材料を含有する。通常、第一固体電解質材料は活物質に接触し、第二固体電解質材料は第一固体電解質材料に接触する。本実施態様においては、図3(a)、(b)に示すように、第一固体電解質材料5が、活物質4または第二固体電解質層6を被覆していることが好ましい。活物質と第二固体電解質材料との接触を効果的に防止できるからである。なお、活物質と第二固体電解質材料とが接触すると、上述した図2(a)で示す界面状態が生まれ、高抵抗層が発生すると考えられる。そのため、活物質と第二固体電解質材料とは、接触しないことが好ましい。特に本実施態様においては、図3(a)に示すように、第一固体電解質材料5が、活物質4を被覆していることが好ましい。活物質は、通常、第二固体電解質材料よりも硬く、被覆状態を形成しやすいからである。
本実施態様における電極活物質層は、活物質、第一固体電解質材料および第二固体電解質材料を含有する。通常、第一固体電解質材料は活物質に接触し、第二固体電解質材料は第一固体電解質材料に接触する。本実施態様においては、図3(a)、(b)に示すように、第一固体電解質材料5が、活物質4または第二固体電解質層6を被覆していることが好ましい。活物質と第二固体電解質材料との接触を効果的に防止できるからである。なお、活物質と第二固体電解質材料とが接触すると、上述した図2(a)で示す界面状態が生まれ、高抵抗層が発生すると考えられる。そのため、活物質と第二固体電解質材料とは、接触しないことが好ましい。特に本実施態様においては、図3(a)に示すように、第一固体電解質材料5が、活物質4を被覆していることが好ましい。活物質は、通常、第二固体電解質材料よりも硬く、被覆状態を形成しやすいからである。
第一固体電解質材料を被覆材として用いる場合、その被覆率は、例えば50%以上であることが好ましく、70%〜99%の範囲内であることがより好ましい。また、第一固体電解質材料により形成される被覆部の平均厚さは、例えば1nm〜1μmの範囲内であることが好ましく、5nm〜0.1μmの範囲内であることがより好ましい。
なお、本実施態様においては、図3(c)に示すように、単なる混合により、活物質4、第一固体電解質材料5および第二固体電解質層6が接触していても良い。この場合、活物質4と第二固体電解質材料6とが接触し、上述した図2(a)で示す界面状態が生まれる部分もあるが、少なくとも図3(c)に示す順番で材料が配置された部分では、抵抗増加を抑制できる。また、単なる混合は、製造工程が簡略になるという利点も有する。
また、本実施態様においては、活物質の表面が、活物質のアニオン成分と同じアニオン成分を有し、単相の電子−イオン混合伝導体である第三固体電解質材料で被覆され、活物質および第一固体電解質材料が、上記第三固体電解質材料を介して接触していることが好ましい。活物質と第一固体電解質材料とが反応し、高抵抗層が生成することを抑制できるからである。例えば、活物質が酸化物活物質であり、第一固体電解質材料が硫化物固体電解質材料である場合は、酸化物活物質の表面を、酸化物固体電解質材料(電子−イオン混合伝導体)で被覆することで、酸化物活物質と硫化物固体電解質材料との反応を抑制することができる。なお、第三固体電解質材料の被覆率によって、活物質および第一固体電解質材料が第三固体電解質材料を介して接触している場合、および、被覆した第三固体電解質材料から露出する活物質に第一固体電解質材料が接触している場合が考えられる。また、第三固体電解質材料の具体例については、上記「(ii)第一固体電解質材料」に記載した内容と同様である。
また、本実施態様における電極活物質層は、導電化材および結着材の少なくとも一方をさらに含有していても良い。導電化材としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、活性炭、黒鉛、カーボンファイバー等を挙げることができる。また、結着材としては、例えばフッ素含有樹脂等を挙げることができる。電極活物質層の厚さは、例えば0.1μm〜1000μmの範囲内である。
また、本実施態様においては、上述したように、電極活物質層が正極活物質層であることが好ましい。この場合、負極活物質層の構成は特に限定されるものではなく、任意の構成を採用することができる。上記負極活物層に用いられる負極活物質としては、例えば金属活物質およびカーボン活物質を挙げることができる。金属活物質としては、例えばIn、Al、SiおよびSn等を挙げることができる。一方、カーボン活物質としては、例えばメソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、高配向性グラファイト(HOPG)、ハードカーボン、ソフトカーボン等を挙げることができる。
(2)固体電解質層
本実施態様における固体電解質層は、正極活物質層および負極活物質層の間に形成される層である。また、固体電解質層は、固体電解質材料を含有する層である。固体電解質層に用いられる固体電解質材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、硫化物固体電解質材料および酸化物固体電解質材料を挙げることができ、中でも硫化物固体電解質材料が好ましい。イオン伝導性に優れた固体電解質層を得ることができるからである。また、固体電解質層に用いられる固体電解質材料としては、上述した第二固体電解質材料と同様の材料を用いることができる。特に、本実施態様においては、電極活物質層に含まれる第二固体電解質材料と、固体電解質層に含まれる固体電解質材料とが同じ材料であることが好ましい。化学ポテンシャルが同一の材料を用いることで、劣化をさらに生じにくくさせることができるからである。また、固体電解質層は、上述した結着材を含有していても良い。
本実施態様における固体電解質層は、正極活物質層および負極活物質層の間に形成される層である。また、固体電解質層は、固体電解質材料を含有する層である。固体電解質層に用いられる固体電解質材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、硫化物固体電解質材料および酸化物固体電解質材料を挙げることができ、中でも硫化物固体電解質材料が好ましい。イオン伝導性に優れた固体電解質層を得ることができるからである。また、固体電解質層に用いられる固体電解質材料としては、上述した第二固体電解質材料と同様の材料を用いることができる。特に、本実施態様においては、電極活物質層に含まれる第二固体電解質材料と、固体電解質層に含まれる固体電解質材料とが同じ材料であることが好ましい。化学ポテンシャルが同一の材料を用いることで、劣化をさらに生じにくくさせることができるからである。また、固体電解質層は、上述した結着材を含有していても良い。
固体電解質層の厚さは、特に限定されるものではないが、例えば0.1μm〜1000μmの範囲内であることが好ましく、0.1μm〜300μmの範囲内であることがより好ましい。
(3)その他の部材
本実施態様の全固体電池は、上述した電極活物質層および固体電解質層を少なくとも有するものである。さらに通常は、正極活物質層の集電を行う正極集電体、および負極活物質の集電を行う負極集電体を有する。正極集電体の材料としては、例えばSUS、アルミニウム、ニッケル、鉄、チタンおよびカーボン等を挙げることができ、中でもSUSが好ましい。一方、負極集電体の材料としては、例えばSUS、銅、ニッケルおよびカーボン等を挙げることができ、中でもSUSが好ましい。また、正極集電体および負極集電体の厚さや形状等については、全固体電池の用途等に応じて適宜選択することが好ましい。また、電池ケースには、一般的な全固体電池の電池ケースを用いることができる。電池ケースとしては、例えばSUS製電池ケース等を挙げることができる。また、本実施態様の全固体電池は、発電要素を絶縁リングの内部に形成したものであっても良い。
本実施態様の全固体電池は、上述した電極活物質層および固体電解質層を少なくとも有するものである。さらに通常は、正極活物質層の集電を行う正極集電体、および負極活物質の集電を行う負極集電体を有する。正極集電体の材料としては、例えばSUS、アルミニウム、ニッケル、鉄、チタンおよびカーボン等を挙げることができ、中でもSUSが好ましい。一方、負極集電体の材料としては、例えばSUS、銅、ニッケルおよびカーボン等を挙げることができ、中でもSUSが好ましい。また、正極集電体および負極集電体の厚さや形状等については、全固体電池の用途等に応じて適宜選択することが好ましい。また、電池ケースには、一般的な全固体電池の電池ケースを用いることができる。電池ケースとしては、例えばSUS製電池ケース等を挙げることができる。また、本実施態様の全固体電池は、発電要素を絶縁リングの内部に形成したものであっても良い。
(4)全固体電池
本実施態様の全固体電池の種類としては、全固体リチウム電池、全固体ナトリウム電池、全固体マグネシウム電池および全固体カルシウム電池等を挙げることができ、中でも、全固体リチウム電池および全固体ナトリウム電池が好ましく、特に、全固体リチウム電池が好ましい。また、本実施態様の全固体電池は、一次電池であっても良く、二次電池であっても良いが、中でも、二次電池であることが好ましい。繰り返し充放電でき、例えば車載用電池として有用だからである。本実施態様の全固体電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型および角型等を挙げることができ、中でも角型およびラミネート型が好ましく、特にラミネート型が好ましい。
本実施態様の全固体電池の種類としては、全固体リチウム電池、全固体ナトリウム電池、全固体マグネシウム電池および全固体カルシウム電池等を挙げることができ、中でも、全固体リチウム電池および全固体ナトリウム電池が好ましく、特に、全固体リチウム電池が好ましい。また、本実施態様の全固体電池は、一次電池であっても良く、二次電池であっても良いが、中でも、二次電池であることが好ましい。繰り返し充放電でき、例えば車載用電池として有用だからである。本実施態様の全固体電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型および角型等を挙げることができ、中でも角型およびラミネート型が好ましく、特にラミネート型が好ましい。
また、本実施態様の全固体電池の製造方法は、上述した全固体電池を得ることができる方法であれば特に限定されるものではなく、一般的な全固体電池の製造方法と同様の方法を用いることができる。全固体電池の製造方法の一例としては、正極活物質層を構成する材料、固体電解質層を構成する材料、および負極活物質層を構成する材料を順次プレスすることにより、発電要素を作製し、この発電要素を電池ケースの内部に収納し、電池ケースをかしめる方法等を挙げることができる。
2.第二実施態様
次に、本発明の全固体電池の第二実施態様について説明する。本発明の全固体電池の第二実施態様は、正極活物質層と、負極活物質層と、上記正極活物質層および上記負極活物質層の間に形成された固体電解質層とを有する全固体電池であって、上記正極活物質層および上記負極活物質層の少なくとも一方が、活物質と、上記活物質に接触し、上記活物質のアニオン成分とは異なるアニオン成分を有し、単相の電子−イオン混合伝導体である第一固体電解質材料とを含有し、上記固体電解質層は、上記第一固体電解質材料に接触し、上記第一固体電解質材料と同じアニオン成分を有し、電子伝導性を有しないイオン伝導体である第二固体電解質材料を含有することを特徴とするものである。
次に、本発明の全固体電池の第二実施態様について説明する。本発明の全固体電池の第二実施態様は、正極活物質層と、負極活物質層と、上記正極活物質層および上記負極活物質層の間に形成された固体電解質層とを有する全固体電池であって、上記正極活物質層および上記負極活物質層の少なくとも一方が、活物質と、上記活物質に接触し、上記活物質のアニオン成分とは異なるアニオン成分を有し、単相の電子−イオン混合伝導体である第一固体電解質材料とを含有し、上記固体電解質層は、上記第一固体電解質材料に接触し、上記第一固体電解質材料と同じアニオン成分を有し、電子伝導性を有しないイオン伝導体である第二固体電解質材料を含有することを特徴とするものである。
図4は、第二実施態様の全固体電池の発電要素の一例を示す説明図である。図4に示される全固体電池の発電要素10は、正極活物質層1と、負極活物質層2と、正極活物質層1および負極活物質層2の間に形成された固体電解質層3とを有する。さらに、正極活物質層1は、活物質4と、活物質4に接触する第一固体電解質材料5とを有し、固体電解質層3は、第一固体電解質材料5に接触する第二固体電解質材料6を有する。
このように、本実施態様によれば、活物質のアニオン成分と、第一固体電解質材料および第二固体電解質材料のアニオン部とを異なるものとし、第一固体電解質材料および第二固体電解質材料のアニオン部を同じものとし、かつ、第一固体電解質材料に電子−イオン混合伝導体を用いることにより、活物質および固体電解質材料の界面における抵抗増加を効果的に抑制することができる。特に、第一固体電解質材料のLiイオン伝導度が、第二固体電解質材料のLiイオン伝導度に対して同等以上である場合、簡単な製造方法で、高出力な全固体電池とすることができる。
本実施態様においては、正極活物質層および負極活物質層の少なくとも一方が、第一固体電解質材料を含有し、正極活物質層および負極活物質層の両方が、第一固体電解質材料を含有していても良い。中でも、本実施態様においては、正極活物質層が、第一固体電解質材料を含有することが好ましい。正極活物質として有用な酸化物活物質等の種類が多く、本実施態様の効果を発揮しやすいからである。
また、正極活物質層および負極活物質層を総称して電極活物質層とした場合、本実施態様においては、2つの電極活物質層の少なくとも一方が、活物質と第一固体電解質材料とを含有する。本実施態様においては、活物質および第一固体電解質材料が接触していれば良く、上記「1.第一実施態様」と同様に、活物質を第一固体電解質材料が被覆することにより両者が接触していても良く、単なる混合により活物質および第一固体電解質材料が接触していても良い。
また、本実施態様においては、電極活物質層に含まれる第一固体電解質材料が、固体電解質層との接触面で、層状構造を形成していることが好ましい。活物質と第二固体電解質材料との接触を効果的に防止できるからである。これにより、両者が接触することによる劣化を防止することができる。具体的には、図5に示すように、正極活物質層1に含まれる第一固体電解質材料5が、固体電解質層3との接触面で、層状構造を形成しているものを挙げることができる。なお、層状の第一固体電解質材料5を、第一固体電解質層5aとみなし、固体電解質層3の一部とみなすこともできるが、本実施態様においては、図5のように、第一固体電解質層5aを、正極活物質層1を構成する一部とみなす。そのため、層状構造の第一固体電解質材料5を除く、正極活物質層1の領域には、第一固体電解質材料5が含有されていても良く、含有されていなくても良い。前者はイオン伝導性向上の観点から好ましく、後者は容量増加の観点から好ましい。また、第一固体電解質層5aの厚さは、例えば0.5μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、1μm〜10μmの範囲内であることがより好ましい。
また、本実施態様においては、固体電解質層が第二固体電解質材料を含有する。固体電解質層に含まれる第二固体電解質材料の少なくとも一部は、正極活物質層に含まれる第一固体電解質材料に接触する必要がある。本実施態様においては、固体電解質層が、第二固体電解質材料とは異なる固体電解質材料をさらに含有していても良く、第二固体電解質材料のみを含有していても良い。固体電解質層における第二固体電解質材料の含有量は、例えば50重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましく、80重量%以上であることがさらに好ましい。固体電解質層の厚さは、特に限定されるものではないが、例えば0.1μm〜1000μmの範囲内であることが好ましく、0.1μm〜300μmの範囲内であることがより好ましい。
本実施態様における、活物質、第一固体電解質材料、第二固体電解質材料およびその他の事項については、上記「1.第一実施態様」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する。
[合成例]
出発原料として、硫化リチウム(Li2S)と硫化ジルコニウム(ZrS2)とを用いた。これらの粉末をアルゴン雰囲気下のグローブボックス内で、Li2S(0.46g)およびZrS2(1.54g)を混合し、真空中で650℃で10時間熱処理を行うことにより、電子−イオン混合伝導体であるLi2ZrS3の粉末を得た。
出発原料として、硫化リチウム(Li2S)と硫化ジルコニウム(ZrS2)とを用いた。これらの粉末をアルゴン雰囲気下のグローブボックス内で、Li2S(0.46g)およびZrS2(1.54g)を混合し、真空中で650℃で10時間熱処理を行うことにより、電子−イオン混合伝導体であるLi2ZrS3の粉末を得た。
得られたLi2ZrS3の粉末を用いて、XRD測定を行った。その結果を図6に示す。図6に示されるように、ZrS2のピークは確認されなかった。なお、不純物としてZrO2のピークが確認されたが、ZrO2は化学的安定性に優れ、電子伝導性およびLiイオン伝導性を有しないため、影響は小さいと判断できる。また、Li2Sの微小なピーク(2θ=27°付近)が確認されたが、Li2Sも電子伝導性およびLiイオン伝導性を有しないため、影響は小さいと判断できる。以上のことから、得られたLi2ZrS3の粉末は、単相の結晶であるとみなした。
次に、得られたLi2ZrS3の電子伝導度を評価した。Li2ZrS3の粉末をSKD鋼製のセルに入れ、4tでプレスすることによりペレットを作製した。直流抵抗から電子伝導度を測定したところ、その値は、2.5×10−3S/cmであった。
次に、得られたLi2ZrS3のLiイオン伝導度を評価した。まず、特開2005−228570号公報に記載された方法と同様の方法で、硫化物固体電解質材料であるLi7P3S11結晶を合成した。次に、図7に示すように、Li2ZrS3層の両面にLi7P3S11層を配置したペレットを作製し、さらに、そのペレットの両面に、金属LiおよびSKD鋼を配置した。この状態で、電位をかけ、直流抵抗からLi2ZrS3のLiイオン伝導度を測定した。なお、Li7P3S11のLiイオン伝導度は既知であり、かつ、Li7P3S11によってLi2ZrS3の電子伝導は遮られるため、Liイオン伝導度を測定できる。その結果、Li2ZrS3のLiイオン伝導度は、9.6×10−10S/cmであった。
[実施例1]
正極活物質としてLiCoO2を用い、LiCoO2の表面を、電子−イオン混合伝導体であるLi3V0.8P0.2O4(第三固体電解質材料)で被覆した。まず、ゾルゲル法により、Li3VO4およびLi3PO4を作製した。次に、Li3VO4およびLi3PO4を、Li3VO4:Li3PO4=8:2のモル比で混合しプレスすることにより、ペレット(Li3V0.8P0.2O4)を得た。このペレットをターゲットとして、PLD(Pulsed laser deposition)法により、LiCoO2の表面をLi3V0.8P0.2O4で被覆し、第一被覆LiCoO2を得た。なお、Li3V0.8P0.2O4の電子伝導性は、1.1×10−6(Ω−1・m−1)であった。
正極活物質としてLiCoO2を用い、LiCoO2の表面を、電子−イオン混合伝導体であるLi3V0.8P0.2O4(第三固体電解質材料)で被覆した。まず、ゾルゲル法により、Li3VO4およびLi3PO4を作製した。次に、Li3VO4およびLi3PO4を、Li3VO4:Li3PO4=8:2のモル比で混合しプレスすることにより、ペレット(Li3V0.8P0.2O4)を得た。このペレットをターゲットとして、PLD(Pulsed laser deposition)法により、LiCoO2の表面をLi3V0.8P0.2O4で被覆し、第一被覆LiCoO2を得た。なお、Li3V0.8P0.2O4の電子伝導性は、1.1×10−6(Ω−1・m−1)であった。
次に、第一固体電解質材料として合成例で合成したLi2ZrS3を用意し、第一被覆LiCoO2およびLi2ZrS3をアルゴン雰囲気下のグローブボックス内で、第一被覆LiCoO2:Li2ZrS3=95:5の重量比で秤量し、乳鉢で混合することにより、第一被覆LiCoO2の表面をLi2ZrS3で被覆し、第二被覆LiCoO2を得た。次に、得られた第二被覆LiCoO2と、合成例の評価で使用したLi7P3S11(第二固体電解質材料)とを、第二被覆LiCoO2:Li7P3S11=70:30の重量比で混合し、正極合材を得た。
次に、プレス機を用いて、上述した図1に示すような発電要素10を作製した。正極活物質層1を構成する材料として上記の正極合材を用い、負極活物質層2を構成する材料としてIn箔を用い、固体電解質層3を構成する材料としてLi7P3S11を用いた。この発電要素を用いて、評価用電池を得た。
[比較例1]
Li3V0.8P0.2O4による被覆、および、Li2ZrS3による被覆を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして評価用電池を得た。なお、LiCoO2:Li7P3S11=70:30(重量比)とした。
Li3V0.8P0.2O4による被覆、および、Li2ZrS3による被覆を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして評価用電池を得た。なお、LiCoO2:Li7P3S11=70:30(重量比)とした。
[比較例2]
比較例2では、第一固体電解質材料として、単相ではない硫化物固体電解質材料を用いた。まず、Li2S−P2S5−FeS系の単相ではない硫化物固体電解質材料を合成した。Li2S、P2S5およびFeSの粉末をアルゴン雰囲気下のグローブボックス内で、Li2S:P2S5:FeS=49:21:30のモル比で混合し、原料組成物を得た。次に、得られた原料組成物1gを45mlのジルコニアポットに投入し、さらにジルコニアボール(Φ10mm、10個)を投入し、ポットを完全に密閉した。このポットを遊星型ボールミル機に取り付け、回転数370rpmで40時間メカニカルミリングを行い、硫化物固体電解質材料(49Li2S−21P2S5−30FeSガラス)を得た。後述する参考例の結果から、この硫化物固体電解質材料は、単相の化合物ではないと考えられる。
比較例2では、第一固体電解質材料として、単相ではない硫化物固体電解質材料を用いた。まず、Li2S−P2S5−FeS系の単相ではない硫化物固体電解質材料を合成した。Li2S、P2S5およびFeSの粉末をアルゴン雰囲気下のグローブボックス内で、Li2S:P2S5:FeS=49:21:30のモル比で混合し、原料組成物を得た。次に、得られた原料組成物1gを45mlのジルコニアポットに投入し、さらにジルコニアボール(Φ10mm、10個)を投入し、ポットを完全に密閉した。このポットを遊星型ボールミル機に取り付け、回転数370rpmで40時間メカニカルミリングを行い、硫化物固体電解質材料(49Li2S−21P2S5−30FeSガラス)を得た。後述する参考例の結果から、この硫化物固体電解質材料は、単相の化合物ではないと考えられる。
得られた硫化物固体電解質材料を、Li2ZrS3の代わりに用いたこと以外は、実施例1と同様にして評価用電池を得た。
[比較例3]
Li2ZrS3による被覆を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして評価用電池を得た。なお、第一被覆LiCoO2:Li7P3S11=70:30(重量比)とした。
Li2ZrS3による被覆を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして評価用電池を得た。なお、第一被覆LiCoO2:Li7P3S11=70:30(重量比)とした。
[評価]
実施例1および比較例1〜3で得られた評価用電池を用いて、界面抵抗増加率を測定した。まず、評価用電池の充電を行った。充電条件は、0.1Cで3.34Vまで定電流充電し、その後、3.34Vでの定電圧充電を2時間行うものとした。充電後、インピーダンス測定により、正極活物質層および固体電解質層の界面抵抗を求めた。インピーダンス測定の条件は、電圧振幅10mV,測定周波数1MHz〜0.1Hz、25℃とした。その後、60℃で30日間保存し、保存後、上記と同様の条件で界面抵抗を求めた。保存前後の界面抵抗の値から、界面抵抗増加率を算出した。その結果を表1に示す。
実施例1および比較例1〜3で得られた評価用電池を用いて、界面抵抗増加率を測定した。まず、評価用電池の充電を行った。充電条件は、0.1Cで3.34Vまで定電流充電し、その後、3.34Vでの定電圧充電を2時間行うものとした。充電後、インピーダンス測定により、正極活物質層および固体電解質層の界面抵抗を求めた。インピーダンス測定の条件は、電圧振幅10mV,測定周波数1MHz〜0.1Hz、25℃とした。その後、60℃で30日間保存し、保存後、上記と同様の条件で界面抵抗を求めた。保存前後の界面抵抗の値から、界面抵抗増加率を算出した。その結果を表1に示す。
表1に示されるように、実施例1は、比較例1〜3に比べて、界面抵抗増加率が小さかった。これは、実施例1では、Li2ZrS3が電子伝導性を有するため、LiCoO2およびLi3V0.8P0.2O4とLi2ZrS3との間に電位差が生じず、また、Li2ZrS3およびLi7P3S11の間では、電位差が生じるが、硫化物固体電解質材料同士の界面であるため、化学ポテンシャル差が緩和され、両者の反応が生じにくくなったためであると考えられる。
[参考例]
FeSの含有量を、0mol%、5mol%、10mol%、30mol%、50mol%、70mol%に変更したこと以外は比較例2と同様にして、Li2S−P2S5−FeS系の固体電解質材料を得た。
FeSの含有量を、0mol%、5mol%、10mol%、30mol%、50mol%、70mol%に変更したこと以外は比較例2と同様にして、Li2S−P2S5−FeS系の固体電解質材料を得た。
得られた硫化物固体電解質材料に対してX線回折測定を行った。その結果を図8に示す。また、得られた固体電解質材料をプレスしてペレット化し、交流インピーダンス法によりLiイオン伝導度を測定した。また、直流電圧を印加したときの電流値から電子伝導度を測定した。その結果を図9に示す。図8、図9示すように、FeSの添加量が多くなると、FeSのピーク強度、および電子伝導度が増加することが確認された。これは、FeSは非晶質化せずにマトリクス中に分散したまま残留しているためであると考えられる。そのため、この硫化物固体電解質材料は、非晶質部分がLiイオン伝導を担い、残留したFeSが電子伝導を担っていると考えられる。従って、この硫化物固体電解質材料は単相ではないと考えられる。また、FeSは、上述した特許文献1のMeSxに該当すると考えられることから、特許文献1における電子−リチウムイオン混合伝導体は単相の化合物ではなく、本発明における電子−イオン混合伝導体(第一固体電解質材料)とは異なるものであると考えられる。
1 … 正極活物質層
2 … 負極活物質層
3 … 固体電解質層
4 … 活物質
5 … 第一固体電解質材料
5a … 第一固体電解質層
6 … 第二固体電解質材料
2 … 負極活物質層
3 … 固体電解質層
4 … 活物質
5 … 第一固体電解質材料
5a … 第一固体電解質層
6 … 第二固体電解質材料
Claims (9)
- 活物質と、
前記活物質に接触し、前記活物質のアニオン成分とは異なるアニオン成分を有し、単相の電子−イオン混合伝導体である第一固体電解質材料と、
前記第一固体電解質材料に接触し、前記第一固体電解質材料と同じアニオン成分を有し、電子伝導性を有しないイオン伝導体である第二固体電解質材料と、
を有する電極活物質層を備えることを特徴とする全固体電池。 - 正極活物質層と、負極活物質層と、前記正極活物質層および前記負極活物質層の間に形成された固体電解質層とを有する全固体電池であって、
前記正極活物質層および前記負極活物質層の少なくとも一方が、活物質と、前記活物質に接触し、前記活物質のアニオン成分とは異なるアニオン成分を有し、単相の電子−イオン混合伝導体である第一固体電解質材料とを含有し、
前記固体電解質層は、前記第一固体電解質材料に接触し、前記第一固体電解質材料と同じアニオン成分を有し、電子伝導性を有しないイオン伝導体である第二固体電解質材料を含有することを特徴とする全固体電池。 - 前記第一固体電解質材料は、前記活物質を被覆していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の全固体電池。
- 前記第一固体電解質材料は、前記固体電解質層との接触面で、層状構造を形成していることを特徴とする請求項2に記載の全固体電池。
- 前記活物質のアニオン成分、前記第一固体電解質材料のアニオン成分、および前記第二固体電解質材料のアニオン成分が、全て、カルコゲンであることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の全固体電池。
- 前記活物質は、前記アニオン成分が酸素である酸化物活物質であり、
前記第一固体電解質材料および前記第二固体電解質材料は、前記アニオン成分が硫黄である硫化物固体電解質材料であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載の全固体電池。 - 前記第一固体電解質材料は、結晶質であることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載の全固体電池。
- 前記第一固体電解質材料は、Li2ZrS3であることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載の全固体電池。
- 前記活物質の表面が、前記活物質のアニオン成分と同じアニオン成分を有し、単相の電子−イオン混合伝導体である第三固体電解質材料で被覆され、
前記活物質および前記第一固体電解質材料が、前記第三固体電解質材料を介して接触していることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれかの請求項に記載の全固体電池。
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