JP2011185812A - 電源制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
電源制御装置1は、直流電源2の正極に接続した正側配線40上に設けた正側リレー30と、負側配線41上に設けた負側リレー31を備える。正側配線40と負側配線41との間に抵抗群5が接続されている。電源制御装置1は、カップリングコンデンサC2と、溶着検出用抵抗R2と、交流発生源60とをこの順に直列接続した溶着検出回路6を備える。カップリングコンデンサC2の端子61は直流電源2の正電極または負電極に接続されている。交流発生源60の端子66は、車体のボディ100を介して、抵抗R1a,R2bの間に接続されている。溶着検出用抵抗R2の端子63と交流発生源60の端子66との間の電圧を電位差計11で計測する。
【選択図】図1
Description
上記負荷に並列接続したコンデンサと、
上記直流電源の正極端子と上記コンデンサとを繋ぐ正側配線上に設けられた正側リレーと、
上記直流電源の負極端子と上記コンデンサとを繋ぐ負側配線上に設けられた負側リレーと、
互いに直列に接続された2個の配線接続抵抗からなり、上記正側配線のうち上記正側リレーと上記コンデンサとを繋ぐ部分と、上記負側配線のうち上記負側リレーと上記コンデンサとを繋ぐ部分との間に接続された抵抗群と、
カップリングコンデンサと、溶着検出用抵抗と、交流発生源とをこの順に直列接続して構成され、上記カップリングコンデンサの2個の端子のうち上記溶着検出用抵抗に接続していない方の端子が上記直流電源の上記正極端子または上記負極端子に接続されるとともに、上記交流発生源の2個の端子のうち上記溶着検出用抵抗に接続していない方の端子が、上記抵抗群を構成する2個の上記配線接続抵抗の間に接続された溶着検出回路と、
上記溶着検出用抵抗の上記カップリングコンデンサ側の端子と、上記交流発生源の上記抵抗群側の端子との間の電位差を測定する電位差計と、
上記正側リレー及び上記負側リレーに、これらをオフにする制御信号を送った状態で、上記電位差計を用いて上記電位差を測定し、その測定値を予め定められた基準値と比較することにより、上記正側リレーと上記負側リレーの少なくとも一方が溶着しているか否かを判断する溶着判断部と、
を備えることを特徴とする電源制御装置にある(請求項1)。
上記負荷に並列接続したコンデンサと、
上記直流電源の正極端子と上記コンデンサとを繋ぐ正側配線と、上記直流電源の負極端子と上記コンデンサとを繋ぐ負側配線とのいずれか一方に接続されたリレーと、
上記正側配線または上記負側配線のうち、上記リレーと上記コンデンサとを繋ぐ部分に一方の端子が接続された配線接続抵抗と、
カップリングコンデンサと、溶着検出用抵抗と、交流発生源とをこの順に直列接続して構成され、上記カップリングコンデンサの2個の端子のうち上記溶着検出用抵抗に接続していない方の端子が上記直流電源の上記正極端子または上記負極端子に接続されるとともに、上記交流発生源の2個の端子のうち上記溶着検出用抵抗に接続していない方の端子が、上記配線接続抵抗の他方の端子に接続された溶着検出回路と、
上記溶着検出用抵抗の上記カップリングコンデンサ側の端子と、上記交流発生源の上記配線接続抵抗側の端子との間の電位差を測定する電位差計と、
上記リレーに、該リレーをオフにする制御信号を送った状態で、上記電位差計を用いて上記電位差を測定し、その測定値を予め定められた基準値と比較することにより、上記リレーの接点が溶着しているか否かを判断する溶着判断部と、
を備えることを特徴とする電源制御装置にある(請求項3)。
本発明では、上記抵抗群と上記溶着検出回路とを設けた。そして、溶着検出用抵抗のカップリングコンデンサ側の端子と、交流発生源の抵抗群側の端子との間の電位差を、電位差計で測定するよう構成した。そして、電位差計の測定値を用いて、正側リレーまたは負側リレーが溶着していると判断するよう構成した。
このようにすると、以下に説明する理由により、正側リレーと負側リレーのいずれか一方が溶着したか否かを検出することができる。すなわち、上記構成にすると、正側リレーと、負側リレーと、2個の配線接続抵抗とを纏めて1個の等価抵抗とみなすことができる(図4参照)。この等価抵抗は、正側リレーまたは負側リレーの接点が両方ともオープンになっている場合と、一方または両方が溶着している場合とで、抵抗値が大きく変化する。
本発明では、1個のリレーを有する電源制御装置において、上記配線接続抵抗と、上記溶着検出回路とを設けた。そして、溶着検出用抵抗のカップリングコンデンサ側の端子と、交流発生源の配線接続抵抗側の端子との間の電位差を測定する電位差計を設けた。
このようにすると、第1の発明と同様に、リレーと配線接続抵抗とを纏めて1個の等価抵抗とみなすことができる。この等価抵抗は、リレーがオープンになっている場合と溶着している場合とで、抵抗値が大きく変化する。また、上記電位差計を用いて測定した電位差は、等価抵抗の両端の電位差と略等しい。したがって、電位差計を用いて電位差を測定し、その測定値を予め定められた基準値と比較することにより、リレーが溶着しているか否かを判定することができる。
また、上記構成にすると、直流電源の高い電圧を測定しなくても、リレーが溶着しているか否かを判断できる。そのため、電圧の測定可能上限値が低い、安価な電位差計を用いることが可能になる。これにより、電源制御装置の製造コストを下げることができる。
第1の発明において、上記正側リレーと上記負側リレーとは、同時にオン状態またはオフ状態になる1個の一体化リレーによって構成されていることが好ましい(請求項2)。
このようにすると、正側リレーと負側リレーを一体化でき、また、電磁コイル等の部品も共通化できるため、リレーの製造コストを低減することができる。これにより、電源制御装置を安価に製造することが可能になる。
例えば、電磁コイルに電流が流れていない場合は正側リレーと負側リレーがオフになり、電磁コイルに電流が流れているときはこれらのリレーがオンになる2a接点型のリレーにすることができる。
この場合には、電気回路に生じる浮遊インピーダンスを配線接続抵抗の代わりに用いることができるため、専用の配線接続抵抗を設ける必要がなくなる。これにより、電源制御装置の製造コストをさらに下げることが可能となる。
本発明の実施例にかかる電源制御装置につき、図1〜図7を用いて説明する。
図1に示すごとく、本例の電源制御装置1は、負荷10に接続した直流電源2を備える。この負荷10に、コンデンサC1が並列接続されている。
また、直流電源2の正極端子とコンデンサC1とを繋ぐ正側配線40上に、正側リレー30が設けられている。
そして、直流電源2の負極端子とコンデンサC1とを繋ぐ負側配線41上に、負側リレー31が設けられている。
また、電力制御装置1は電位差計11を備える。この電位差計11は、溶着検出用抵抗R2のカップリングコンデンサC2側の端子63と、交流発生源60の抵抗群5側の端子66との間の電位差を測定する。
以下、詳説する。
また、交流発生源60の端子66は、車両のボディ100を介して、2個の配線接続抵抗R1a,R1bの間に接続されている。
しかし、このようにしてもリレー30,31の溶着を完全に防止できない。そのため、電源投入時または電源遮断時に、電位差計11を用いて電位差を測定し、リレー30,31が溶着しているか否かを判定している。
一体化リレー300は、電磁コイル301に電流が流れない場合はリレー30,31がオフになり、電磁コイル301に電流が流れる場合はリレー30,31がオンになる2a接点型のリレーである。
図2は、本例の電源制御装置1のシミュレーションに用いた等価回路である。この等価回路では、正側リレー30と負側リレー31をそれぞれ抵抗Rs1,Rs2に置き換えた。抵抗Rs1,Rs2は、リレー30,31がオンした場合には抵抗値が0.1Ωになり、オフした場合には抵抗値が500MΩになると仮定した。すなわち、リレー30,31がオンした場合は接点が接触するので、Rs1,Rs2の抵抗値は、接点(金属)の接触抵抗に相当する0.1Ω程度になる。また、リレー30,31がオフした場合は、接点間は絶縁用の樹脂材料等の絶縁抵抗で決まるため、500MΩ程度の大きな抵抗値とした。
また、リレー30,31が溶着するとVsLも変化するので、VsLを測定しても、リレー30,31が溶着しているか否かを判断することができる。VsLを用いる場合は、測定値が予め定めた基準値(例えば0.1V)よりも高いか低いかを判断する。VsLが0.1Vよりも低ければ第3状態、すなわち正常と判断し、0.1Vよりも高ければリレー30,31の少なくとも一方が溶着していると判断できる。
一方、ステップS4において、正常と判断した場合はリレー30,31をオンにし(ステップS7)、インバータ10を作動させる(ステップS8)。
ステップS12では、測定電圧が基準電圧(例えば9.6V)以上か否かを判断する。測定電圧が基準電圧以上であれば正常と判断し、ハイブリッドシステムを正常に停止する(ステップS15)。また、ステップS12で測定電圧が基準電圧未満であれば異常と判断し、ハイブリッドシステムを停止する(ステップS13)とともに、異常が発生した旨の警告表示をする(ステップS14)。また、ユーザによって、イグニッションキーをオンにする操作が再び行われても、エンジンを起動させない等の制御を行う。
図1に示すごとく、本例の電源制御装置1は、抵抗群5と溶着検出回路6とを設けた。そして、溶着検出用抵抗R2のカップリングコンデンサC2側の端子63と、交流発生源60の抵抗群5側の端子66との間の電位差を、電位差計11で測定するよう構成した。また、電位差計11の測定値を用いて、リレー30,31が溶着しているか否かを判断するよう構成した。
このようにすると、直流電源2の高い電圧を測定しなくても、リレー30,31が溶着しているか否かを判断できる。そのため、電圧の測定可能上限値が低い、安価な電位差計11を用いることが可能になる。これにより、電源制御装置1の製造コストを下げることができる。
このようにすると、正側リレー30と負側リレー31とを一体化でき、電磁コイル301等の部品も共通化できるため、リレーを低コストで製造できる。そのため、電源制御装置90の製造コストを下げることが可能になる。
また、従来の電源制御装置90(図14参照)では、2個のリレーを一体化した一体化リレー920を用いた場合は、個々のリレー92a,92bが溶着しているか否かを確認することができなかったが、本例の電源制御装置1(図1参照)を用いれば、2個のリレー30,31を一体化した一体化リレー300を用いた場合でも、個々のリレー30,31が溶着しているか否かを確認することができる。
本例は、リレー30,31の構成を変更した例である。図8に示すごとく、本例は、正側リレー30と負側リレー31とを別々に制御できるよう構成した。
この場合は、実施例1と同様に、直流電源2の高い電圧を測定しなくても、リレー30,31の溶着を確認できる。そのため、測定可能上限値が低い、安価な電位差計を使用でき、ひいては電源制御装置1の製造コストを下げることが可能になる。また、2個のリレー30,31のうち、一方が溶着等により故障したとき、その故障したリレーのみを交換すれば修理することが可能になる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図9に示すごとく、リレーの数を1個にした例である。本例の電源制御装置1においては、直流電源2の正極端子とコンデンサC1とを繋ぐ正側配線40にリレー3が接続されている。
そして、電源制御装置1は、正側配線40のうち、リレー3とコンデンサC1とを繋ぐ部分40aに一方の端子80が接続され、他方の端子81が車両のボディ100に接続された配線接続抵抗R1を備える。
電位差計11は、溶着検出用抵抗R2のカップリングコンデンサC2側の端子63と、交流発生源60の配線接続抵抗R1側の端子66との間の電位差を測定する。
溶着判断部7は、リレー3に、該リレー3をオフにする制御信号を送った状態で、電位差計11を用いて電位差を測定し、その測定値を予め定められた基準値と比較することにより、リレー3の接点が溶着しているか否か判断する。
その他、実施例1と同様の構成を備える。
本例では、1個のリレー3しか有さないので、電源制御装置1の部品点数を少なくすることができ、構成を簡素化することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、配線接続抵抗を変更した例である。図11に示すごとく、本例では、配線接続抵抗r1a,r1bとして浮遊インピーダンスを用いた。浮遊インピーダンスは、例えば以下の理由により生じる。
負荷10(インバータ)は複数個の半導体モジュールから構成されている。個々の半導体モジュールは、スイッチング素子(IGBT素子)を絶縁材料で封止したものである。また、インバータ自体は金属製の筐体に収納されており、この筐体は車両のボディ100に接続されている。筐体と、半導体モジュールの絶縁材料との間には浮遊インピーダンスが生じるので、値が適当な範囲内であれば、この浮遊インピーダンスを配線接続抵抗r1a,r1bとして利用することができる。
その他、実施例1と同様の構成を備える。
本例では、電気回路に生じる浮遊インピーダンスを配線接続抵抗の代わりに用いることができるため、専用の配線接続抵抗を設ける必要がなくなる。これにより、電源制御装置の製造コストをさらに下げることが可能となる。
その他、実施例1と同様の作用効果を備える。
10 負荷
11 電位差計
2 直流電源
30 正側リレー
31 負側リレー
40 正側配線
41 負側配線
5 抵抗群
6 溶着検出回路
60 交流発生源
7 溶着判断部
C1 コンデンサ
C2 カップリングコンデンサ
R1 配線接続抵抗
R2 溶着検出用抵抗
Claims (4)
- 負荷に接続した直流電源と、
上記負荷に並列接続したコンデンサと、
上記直流電源の正極端子と上記コンデンサとを繋ぐ正側配線上に設けられた正側リレーと、
上記直流電源の負極端子と上記コンデンサとを繋ぐ負側配線上に設けられた負側リレーと、
互いに直列に接続された2個の配線接続抵抗からなり、上記正側配線のうち上記正側リレーと上記コンデンサとを繋ぐ部分と、上記負側配線のうち上記負側リレーと上記コンデンサとを繋ぐ部分との間に接続された抵抗群と、
カップリングコンデンサと、溶着検出用抵抗と、交流発生源とをこの順に直列接続して構成され、上記カップリングコンデンサの2個の端子のうち上記溶着検出用抵抗に接続していない方の端子が上記直流電源の上記正極端子または上記負極端子に接続されるとともに、上記交流発生源の2個の端子のうち上記溶着検出用抵抗に接続していない方の端子が、上記抵抗群を構成する2個の上記配線接続抵抗の間に接続された溶着検出回路と、
上記溶着検出用抵抗の上記カップリングコンデンサ側の端子と、上記交流発生源の上記抵抗群側の端子との間の電位差を測定する電位差計と、
上記正側リレー及び上記負側リレーに、これらをオフにする制御信号を送った状態で、上記電位差計を用いて上記電位差を測定し、その測定値を予め定められた基準値と比較することにより、上記正側リレーと上記負側リレーの少なくとも一方が溶着しているか否かを判断する溶着判断部と、
を備えることを特徴とする電源制御装置。 - 請求項1において、上記正側リレーと上記負側リレーとは、同時にオン状態またはオフ状態になる1個の一体化リレーによって構成されていることを特徴とする電源制御装置。
- 負荷に接続した直流電源と、
上記負荷に並列接続したコンデンサと、
上記直流電源の正極端子と上記コンデンサとを繋ぐ正側配線と、上記直流電源の負極端子と上記コンデンサとを繋ぐ負側配線とのいずれか一方に接続されたリレーと、
上記正側配線または上記負側配線のうち、上記リレーと上記コンデンサとを繋ぐ部分に一方の端子が接続された配線接続抵抗と、
カップリングコンデンサと、溶着検出用抵抗と、交流発生源とをこの順に直列接続して構成され、上記カップリングコンデンサの2個の端子のうち上記溶着検出用抵抗に接続していない方の端子が上記直流電源の上記正極端子または上記負極端子に接続されるとともに、上記交流発生源の2個の端子のうち上記溶着検出用抵抗に接続していない方の端子が、上記配線接続抵抗の他方の端子に接続された溶着検出回路と、
上記溶着検出用抵抗の上記カップリングコンデンサ側の端子と、上記交流発生源の上記配線接続抵抗側の端子との間の電位差を測定する電位差計と、
上記リレーに、該リレーをオフにする制御信号を送った状態で、上記電位差計を用いて上記電位差を測定し、その測定値を予め定められた基準値と比較することにより、上記リレーの接点が溶着しているか否かを判断する溶着判断部と、
を備えることを特徴とする電源制御装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項において、上記配線接続抵抗として浮遊インピーダンスを用いることを特徴とする電源制御装置。
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