JP2011185096A - 内燃機関の排気還流装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の排気還流装置において、両方のEGRガスを還流させている場合であっても、各EGR装置の詰まり異常を判別する技術を提供する。
【解決手段】MPL領域の場合に、オープンループ制御される低圧EGR装置の低圧EGR弁で強制的に低圧EGR装置の低圧EGRガスの還流量を削減させ、その時にフィードバック制御される高圧EGR装置の高圧EGR弁が高圧EGRガスの還流量を増量させようとするときの高圧EGR弁の開度が、高圧EGR装置に詰まり異常が生じているか高圧EGR装置が正常作動しているかの閾値となる第1所定開度以上となる場合に、高圧EGR装置に詰まり異常が生じていると判定する(S106,S107)。
【選択図】図6

Description

本発明は、内燃機関の排気還流装置に関する。
ターボチャージャのタービンより下流の排気通路から排気の一部を低圧EGRガスとして取り込みターボチャージャのコンプレッサより上流の吸気通路へ当該低圧EGRガスを還流させる低圧EGR装置と、タービンより上流の排気通路から排気の一部を高圧EGRガスとして取り込みコンプレッサより下流の吸気通路へ当該高圧EGRガスを還流させる高圧EGR装置とを備えるものが知られている。そして、低圧EGR装置及び高圧EGR装置を併用して低圧EGRガス及び高圧EGRガスの両方のEGRガスを還流させる場合には、低圧EGR装置の低圧EGR弁をオープンループ制御し、高圧EGR装置の高圧EGR弁をフィードバック制御する技術が知られている(特許文献1参照)。
特開2007−315371号公報 特開2008−223554号公報 特開2007−292028号公報
ところで、低圧EGR装置又は高圧EGR装置を用いて低圧EGRガス又は高圧EGRガスのどちらか一方のEGRガスを還流させる場合には、EGRガスのフィードバックを利用して目標EGR率と推定EGR率との乖離幅からEGR装置の詰まり異常を判別することができる。
しかしながら、低圧EGR装置及び高圧EGR装置を併用して低圧EGRガス及び高圧EGRガスの両方のEGRガスを還流させる場合には、どちらかのEGR装置に詰まり異常が発生していても、例えば特許文献1のように一方のEGR装置のEGR弁がフィードバック制御されるため、どちらか一方のEGR装置でその一方のEGRガスを還流させる場合のように目標EGR率と推定EGR率との乖離が発生しない。このため、両方のEGRガスを還流させる場合には、従来、この状態では各EGR装置の詰まり異常を判別することはできないと考えられていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、内燃機関の排気還流装置において、両方のEGRガスを還流させている場合であっても、各EGR装置の詰まり異常を判別する技術を提供することにある。
本発明にあっては、以下の構成を採用する。すなわち、本発明は、
内燃機関の排気通路に配置されたタービン及び前記内燃機関の吸気通路に配置されたコンプレッサを有するターボチャージャと、
前記タービンより下流の前記排気通路から排気の一部を低圧EGRガスとして取り込み、前記コンプレッサより上流の前記吸気通路へ当該低圧EGRガスを還流させる低圧EGR装置であって、低圧EGRガスの還流量を還流量制御手段で制御する低圧EGR装置と、
前記タービンより上流の前記排気通路から排気の一部を高圧EGRガスとして取り込み、前記コンプレッサより下流の前記吸気通路へ当該高圧EGRガスを還流させる高圧EG
R装置であって、高圧EGRガスの還流量を還流量制御手段で制御する高圧EGR装置と、
を備え、
前記低圧EGR装置及び前記高圧EGR装置を併用して低圧EGRガス及び高圧EGRガスの両方のEGRガスを還流させる場合には、前記低圧EGR装置と前記高圧EGR装置とのどちらか一方の装置の前記還流量制御手段をオープンループ制御し、他方の装置の前記還流量制御手段をフィードバック制御する内燃機関の排気還流装置であって、
前記低圧EGR装置及び前記高圧EGR装置を併用して低圧EGRガス及び高圧EGRガスの両方のEGRガスを還流させている場合に、前記オープンループ制御される前記一方の装置の前記還流量制御手段で強制的に前記一方の装置のEGRガスの還流量を削減させ、その時に前記フィードバック制御される前記他方の装置の前記還流量制御手段がEGRガスの還流量を増量させようとするときの前記還流量制御手段の制御値が、前記他方の装置に詰まり異常が生じているか正常作動しているかの閾値となる第1所定値以上となる場合に、前記他方の装置に詰まり異常が生じていると判定する第1異常判定手段を備えたことを特徴とする内燃機関の排気還流装置である。
ここで、第1所定値とは、他方の装置に詰まり異常が生じているか他方の装置が正常作動しているかの閾値であって、強制的に一方の装置のEGRガスの還流量を削減させた時に他方の装置の還流量制御手段の制御値がそれ以上であると、他方の装置に詰まり異常が生じていると判定できる値である。
本発明によると、低圧EGR装置及び高圧EGR装置を併用して低圧EGRガス及び高圧EGRガスの両方のEGRガスを還流させている場合であっても、フィードバック制御される他方の装置の詰まり異常を判別することができる。
前記第1異常判定手段は、前記低圧EGR装置及び前記高圧EGR装置を併用して低圧EGRガス及び高圧EGRガスの両方のEGRガスを還流させている場合に、前記オープンループ制御される前記一方の装置の前記還流量制御手段で強制的に前記一方の装置のEGRガスの還流量を削減させ、その時に前記フィードバック制御される前記他方の装置の前記還流量制御手段がEGRガスの還流量を増量させようとするときの前記還流量制御手段の制御値が、前記他方の装置に詰まり異常が生じているか正常作動しているかの閾値となる第1所定値以上となりつつ予め定めた第1所定時間経過する場合に、前記他方の装置に詰まり異常が生じていると判定するとよい。
ここで、第1所定時間とは、予め定められた期間であり、上記制御値が第1所定値以上のままそれを経過すると、他方の装置に詰まり異常が生じているとより確実に判定できる時間である。
本発明によると、低圧EGR装置及び高圧EGR装置を併用して低圧EGRガス及び高圧EGRガスの両方のEGRガスを還流させている場合であっても、フィードバック制御される他方の装置の詰まり異常をより確実に判別することができる。
前記低圧EGR装置及び前記高圧EGR装置を併用して低圧EGRガス及び高圧EGRガスの両方のEGRガスを還流させている場合に、前記フィードバック制御される前記他方の装置の前記還流量制御手段の制御値が、前記一方の装置に詰まり異常が生じているか正常作動しているかの閾値となる第2所定値以上となる場合に、前記一方の装置に詰まり異常が生じていると判定する第2異常判定手段をさらに備えるとよい。
ここで、第2所定値とは、一方の装置に詰まり異常が生じているか一方の装置が正常作動しているかの閾値であって、他方の装置の還流量制御手段の制御値がそれ以上であると
、一方の装置に詰まり異常が生じていると判定できる値である。
本発明によると、低圧EGR装置及び高圧EGR装置を併用して低圧EGRガス及び高圧EGRガスの両方のEGRガスを還流させている場合であっても、オープンループ制御される一方の装置の詰まり異常を判別することができる。
前記第2異常判定手段は、前記低圧EGR装置及び前記高圧EGR装置を併用して低圧EGRガス及び高圧EGRガスの両方のEGRガスを還流させている場合に、前記フィードバック制御される前記他方の装置の前記還流量制御手段の制御値が、前記一方の装置に詰まり異常が生じているか正常作動しているかの閾値となる第2所定値以上となりつつ予め定めた第2所定時間経過する場合に、前記一方の装置に詰まり異常が生じていると判定するとよい。
ここで、第2所定時間とは、予め定められた期間であり、上記制御値が第2所定値以上のままそれを経過すると、一方の装置に詰まり異常が生じているとより確実に判定できる時間である。
本発明によると、低圧EGR装置及び高圧EGR装置を併用して低圧EGRガス及び高圧EGRガスの両方のEGRガスを還流させている場合であっても、オープンループ制御される一方の装置の詰まり異常をより確実に判別することができる。
本発明によると、内燃機関の排気還流装置において、両方のEGRガスを還流させている場合であっても、各EGR装置の詰まり異常を判別することができる。
本発明の実施例1に係る内燃機関及びその吸気系・排気系の概略構成を示す図である。 実施例1に係る内燃機関の運転状態に対応した低圧EGRガスの還流と高圧EGRガスの還流との使い分けのパターンを示す図である。 実施例1に係るEGR制御方法を示す図である。 実施例1に係る高圧EGR装置の詰まり異常を判別する様子を示す図である。 実施例1に係る低圧EGR装置の詰まり異常を判別する様子を示す図である。 実施例1に係る詰まり異常判別ルーチンを示すフローチャートである。
以下に本発明の具体的な実施例を説明する。
<実施例1>
(内燃機関)
図1に、本発明の実施例1に係る内燃機関の排気還流装置を適用する内燃機関、及びその吸気系・排気系の概略構成を示す。図1に示す内燃機関1は、ピストンと共に燃焼室を形成する気筒2を4つ有する水冷式の4ストロークサイクル・ディーゼルエンジンである。内燃機関1は、車両に搭載されている。各気筒2には、燃料としての軽油が供給され気筒2内へ軽油を適宜の量且つ適宜のタイミングで噴射する燃料噴射弁3が設けられている。内燃機関1には、吸気通路4及び排気通路5が接続されている。
(吸気系)
内燃機関1に接続された吸気通路4の途中には、排気のエネルギを駆動源として作動するターボチャージャのコンプレッサ6aが配置されている。コンプレッサ6aよりも上流の吸気通路4には、該吸気通路4内を流通する吸気の流量を調節する第1スロットル弁7が配置されている。この第1スロットル弁7は、電動アクチュエータにより開閉される。第1スロットル弁7よりも上流の吸気通路4には、該吸気通路4内を流通する新気の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ8が配置されている。このエアフローメータ8により、内燃機関1に吸入される吸入空気量(新気量)が測定される。
コンプレッサ6aよりも下流の吸気通路4には、吸気と外気とで熱交換を行うインタークーラ9が配置されている。インタークーラ9よりも下流の吸気通路4には、該吸気通路4内を流通する吸気の流量を調節する第2スロットル弁10が配置されている。この第2スロットル弁10は、電動アクチュエータにより開閉される。
これら吸気通路4及びそれに配置された機器が内燃機関1に吸気を取り入れるための吸気系を構成している。
(排気系)
一方、内燃機関1に接続された排気通路5の途中には、ターボチャージャのタービン6bが配置されている。タービン6bよりも下流の排気通路5には、排気浄化装置11が配置されている。排気浄化装置11は、酸化触媒と当該酸化触媒の後段に配置されたディーゼルパティキュレートフィルタ(以下単にフィルタという)とを有して構成される。フィルタには吸蔵還元型NOx触媒(以下単にNOx触媒という)が担持されている。
これら排気通路5及びそれに配置された機器が内燃機関1から排気を排出させるための排気系を構成している。
(低圧EGR装置)
そして、内燃機関1には、排気通路5内を流通する排気の一部を低圧で吸気通路4へ還流(再循環)させる低圧EGR装置30が備えられている。本実施例では、低圧EGR装置30によって還流される排気を低圧EGRガスと称している。
低圧EGR装置30は、低圧EGRガスが流通する低圧EGR通路31と、低圧EGR通路31を流通する低圧EGRガスの還流量を制御する低圧EGR弁32と、低圧EGRガスを冷却する低圧EGRクーラ33と、を有する。低圧EGR弁32が、本発明の還流量制御手段に対応する。
低圧EGR通路31は、排気浄化装置11よりも下流側の排気通路5と、コンプレッサ6aよりも上流かつ第1スロットル弁7よりも下流側の吸気通路4とを接続している。この低圧EGR通路31を通って、排気が低圧EGRガスとして低圧で内燃機関1へ送り込まれる。
低圧EGR弁32は、低圧EGRクーラ33よりも下流の低圧EGR通路31に配置され、低圧EGR通路31の通路断面積を調整することにより、該低圧EGR通路31を流れる低圧EGRガスの流量を調節する。この低圧EGR弁32は、電動アクチュエータにより開閉される。
なお、低圧EGRガス流量の調節は、低圧EGR弁32の開度の調整以外の方法によって行うこともできる。例えば、第1スロットル弁7の開度を調整することにより、或いは不図示の排気絞り弁の開度を調節することにより、低圧EGR通路31の上流と下流との差圧を変化させ、これにより低圧EGRガスの流量を調節することができる。
低圧EGRクーラ33は、低圧EGR通路31の途中に配置される。低圧EGRクーラ33は、低圧EGRクーラ33内を通過する低圧EGRガスと機関冷却水とで熱交換をして、低圧EGRガスの温度を低下させる。
(高圧EGR装置)
一方、内燃機関1には、排気通路5内を流通する排気の一部を高圧で吸気通路4へ還流(再循環)させる高圧EGR装置40が備えられている。本実施例では、高圧EGR装置
40によって還流される排気を高圧EGRガスと称している。
高圧EGR装置40は、高圧EGRガスが流通する高圧EGR通路41と、高圧EGR通路41を流通する高圧EGRガスの還流量を制御する高圧EGR弁42と、を有する。高圧EGR弁42が、本発明の還流量制御手段に対応する。
高圧EGR通路41は、タービン6bよりも上流側の排気通路5と、第2スロットル弁10よりも下流側の吸気通路4とを接続している。この高圧EGR通路41を通って、排気が高圧EGRガスとして高圧で内燃機関1へ送り込まれる。
高圧EGR弁42は、高圧EGR通路41に配置され、高圧EGR通路41の通路断面積を調整することにより、該高圧EGR通路41を流れる高圧EGRガスの流量を調節する。この高圧EGR弁42は、電動アクチュエータにより開閉される。
なお、高圧EGRガス流量の調節は、高圧EGR弁42の開度の調整以外の方法によって行うこともできる。例えば、第2スロットル弁10の開度を調整することにより、高圧EGR通路41の上流と下流との差圧を変化させ、これにより高圧EGRガスの流量を調節することができる。また、ターボチャージャのタービン6bが可変容量型の場合には、タービン6bの流量特性を変更するノズルベーンの開度を調整することによっても高圧EGRガスの量を調節することができる。
(ECU)
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニットであるECU12が併設されている。ECU12は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。
ECU12には、エアフローメータ8、機関回転数を検出するクランクポジションセンサ13、及び運転者がアクセルペダル14を踏み込んだ量に応じた電気信号を出力し機関負荷を検出可能なアクセル開度センサ15が電気配線を介して接続され、これら各種センサの出力信号がECU12に入力されるようになっている。
一方、ECU12には、燃料噴射弁3、第1スロットル弁7、第2スロットル弁10、低圧EGR弁32、及び高圧EGR弁42の各アクチュエータが電気配線を介して接続されており、該ECU12によりこれらの機器が制御される。このため、ECU12は、低圧EGR弁32や高圧EGR弁42の開度を常時認識している。
(EGR制御)
そして、本実施例における内燃機関1では、図2に示すように、運転状態に応じて、低圧EGRガスの還流と高圧EGRガスの還流との使い分けを行っている。図2に、内燃機関1の運転状態に対応した低圧EGRガスの還流と高圧EGRガスの還流との使い分けのパターンを示す。図2の横軸は内燃機関1の機関回転数を表し、縦軸は内燃機関1の機関負荷を表している。高負荷と高回転の少なくともどちらかの運転状態においては、低圧EGR装置30のみを用いて低圧EGRガスの還流のみを行う。この低圧EGRガスの還流のみを行う領域をLPL領域という。中負荷の運転状態においては、低圧EGR装置30及び高圧EGR装置40を併用して低圧EGRガスの還流と高圧EGRガスの還流との両方を行う。この低圧EGRガスの還流と高圧EGRガスの還流との両方を行う領域をMPL領域という。低負荷の運転状態においては、高圧EGR装置40のみを用いて高圧EGRガスの還流のみを行う。この高圧EGRガスの還流のみを行う領域をHPL領域という。
これにより、HPL領域では、応答性に優れる高圧EGRガスを還流させることで、EGR運転の応答性を確保している。また、LPL領域では、低温の低圧EGRガスを還流させて、EGRガスの温度が過剰に高温になることを抑制している。その結果、より広い運転状態で排気を還流するEGR運転を実現している。
(MPL領域でのEGR制御)
MPL領域では、上記のように低圧EGR装置30及び高圧EGR装置40を併用して
いる。ここで、MPL領域では、低圧EGR装置30は、低圧EGR弁32の開度を大きく開き大量の低圧EGRガスを還流する。一方、高圧EGR装置40は、低圧EGRガスによって吸気通路4の温度が過冷却されないように高圧EGR弁42の開度を小さく開き高温の高圧EGRガスを供給して温度調節する。
図3にEGR制御方法を示す。MPL領域では、低圧EGR弁32を、各種センサの出力値を用いたマップ値からオープンループ制御する。一方、高圧EGR弁42を推定吸気O濃度からフィードバック制御する。
これに対し、LPL領域では、高圧EGR弁42を全閉し、低圧EGR弁32を推定吸気O濃度からフィードバック制御する。HPL領域では、低圧EGR弁32を全閉し、高圧EGR弁42を推定吸気O濃度からフィードバック制御する。
(EGR装置の詰まり異常判別)
ところで、図3に示すEGR制御方法を用いているので、低圧EGR装置30又は高圧EGR装置40の一方の装置のみを用いて低圧EGRガス又は高圧EGRガスのどちらか一方のEGRガスを還流させる、LPL領域及びHPL領域の場合には、EGRガスのフィードバックを利用したフィードバック限界から生じる目標EGR率と推定EGR率との乖離幅から各EGR装置の詰まり異常を判別することができる。なお、詰まり異常とは、EGR通路が異物の堆積や破損等により詰まり、EGRガスの還流量が目標流量よりも減少してしまうことである。
しかしながら、低圧EGR装置30及び高圧EGR装置40を併用して低圧EGRガス及び高圧EGRガスの両方のEGRガスを還流させる、MPL領域の場合には、どちらかのEGR装置に詰まり異常が発生していても、高圧EGR装置40の高圧EGR弁42がフィードバック制御されるため、どちらか一方のEGR装置でその一方のEGRガスを還流させる場合のようにフィードバック限界による目標EGR率と推定EGR率との乖離が発生しない。特に、MPL領域では、通常、高圧EGRガスは少なめに供給されるため、詰まり異常発生時に高圧EGR弁42のフィードバック制御で補正できる範囲も広い。このため、MPL領域の場合には、従来、この状態では各EGR装置の詰まり異常を判別することはできないと考えられていた。このため、MPL領域が継続してしまう運転状態においては、各EGR装置の詰まり異常を判別することができず問題になると考えられていた。
これに対し本実施例では、MPL領域の場合に、オープンループ制御される低圧EGR装置30の低圧EGR弁32を強制的に閉じ側にアクティブ制御して低圧EGR装置30の低圧EGRガスの還流量を削減させ、その時にフィードバック制御される高圧EGR装置40の高圧EGR弁42が高圧EGRガスの還流量を増量させようとするときの高圧EGR弁42の開度(制御値)が、高圧EGR装置40に詰まり異常が生じているか高圧EGR装置40が正常作動しているかの閾値となる第1所定開度以上となりつつ予め定めた第1所定時間経過する場合に、高圧EGR装置40に詰まり異常が生じていると判定するようにした。
ここで、第1所定開度とは、本発明の第1所定値に対応し、高圧EGR装置40に詰まり異常が生じているか高圧EGR装置40が正常作動しているかの閾値であって、強制的に低圧EGR装置30の低圧EGRガスの還流量を削減させた時に高圧EGR装置40の高圧EGR弁42の開度がそれ以上の開度であると、高圧EGR装置40に詰まり異常が生じていると判定できる値である。第1所定時間とは、予め定められた期間であり、上記高圧EGR弁42の開度が第1所定開度以上のままそれを経過すると、高圧EGR装置40に詰まり異常が生じているとより確実に判定できる時間である。
上述したように、MPL領域の場合に、高圧EGR装置40が還流する高圧EGRガスの還流量は少ない。このため、高圧EGR装置40に詰まり異常が発生しても、大量の低圧EGRガスを還流しているので、高圧EGR弁42の開度や、目標EGR率と推定EG
R率との差に影響が現れない。
図4に高圧EGR装置40の詰まり異常を判別する様子を示す。そこで、図4に示すように、まず低圧EGR弁32の開度を閉じ側に強制的にアクティブ制御する。すると、その時に、目標EGRガスの還流量を確保しようとしてフィードバック制御される高圧EGR装置40の高圧EGR弁42が不足分を補正するために高圧EGRガスの還流量を増量させようとする。
これにより、高圧EGR装置40が正常作動していれば、実線で示すように、高圧EGR弁42の開度が第1所定開度よりも低開度で開き側に制御される。結果、後述のように異常の有無が確認でき、かつ、低圧EGR弁32の開度を閉じ側にアクティブ制御したことによるEGRガス不足の異常も防ぐことができる。
一方、高圧EGR装置40に詰まり異常が発生していると、高圧EGR弁42をフィードバック制御しても補正できなくなり、破線で示すように、高圧EGR弁42の開度が第1所定開度以上の開いた実際にはあり得ない開度若しくは全開張り付き状態となる。また、このとき目標EGR率と推定EGR率との乖離も生じる場合もある。よって、このような状態の場合に、高圧EGR装置40に詰まり異常が発生していると判定できる。そしてこのような状態が第1所定時間経過した場合には、高圧EGR装置40に詰まり異常が発生しているとより確実に判定できる。
これによると、MPL領域の場合であっても、フィードバック制御される高圧EGR装置40の詰まり異常を判別することができる。
また本実施例では、MPL領域の場合に、フィードバック制御される高圧EGR装置40の高圧EGR弁42の開度(制御値)が、低圧EGR装置30に詰まり異常が生じているか低圧EGR装置30が正常作動しているかの閾値となる第2所定開度以上となりつつ予め定めた第2所定時間経過する場合に、低圧EGR装置30に詰まり異常が生じていると判定するようにした。
ここで、第2所定開度とは、本発明の第2所定値に対応し、低圧EGR装置30に詰まり異常が生じているか低圧EGR装置30が正常作動しているかの閾値であって、MPL領域において高圧EGR装置40の高圧EGR弁42の開度がそれ以上であると、低圧EGR装置30に詰まり異常が生じていると判定できる値である。第2所定時間とは、予め定められた期間であり、上記高圧EGR弁42の開度が第2所定開度以上のままそれを経過すると、低圧EGR装置30に詰まり異常が生じているとより確実に判定できる時間である。
MPL領域では、低圧EGRガスの目標還流量が多いので、低圧EGR装置30に詰まり異常が発生すると、高圧EGRガスの還流量を増量して補おうとする。図5に低圧EGR装置30の詰まり異常を判別する様子を示す。このため、図5に示すように、低圧EGR装置30に詰まり異常が発生していると、MPL領域の通常状態において、破線で示すように、高圧EGR弁42の開度が第2所定開度以上の開いた開度となる。よって、このような状態の場合に、高圧EGR装置40に詰まり異常が発生していると判定できる。そしてこのような状態が第2所定時間経過した場合に、高圧EGR装置40に詰まり異常が発生しているとより確実に判定できる。ただし、このとき目標EGR率と推定EGR率との乖離は生じない。
一方、低圧EGR装置30に詰まり異常が発生していないと、MPL領域の通常状態において、実線で示すように、高圧EGR弁42の開度が第2所定開度よりも閉じた開度に維持される。
これによると、MPL領域の場合であっても、オープンループ制御される低圧EGR装置30の詰まり異常を判別することができる。
(詰まり異常判別ルーチン)
本実施例に係る両EGR装置の詰まり異常を判別する詰まり異常判別ルーチンについて
説明する。図6は本実施例に係る詰まり異常判別ルーチンを示したフローチャートである。本ルーチンは、ECU12によって、所定の時間毎に繰り返し実行される。
S101では、内燃機関1の運転状態がMPL領域であるか否か判別する。
ここでの判別は、クランクポジションセンサ13が検出する機関回転数とアクセル開度センサ15が検出する機関負荷とを予め実験などにより求められた図2に示すマップに取り込み、MPL領域であり、MPL領域での低圧EGR装置30及び高圧EGR装置40を併用したEGR制御が行われているか否かで判断する。
S101においてMPL領域であると肯定判定された場合には、S102へ移行する。S101においてMPL領域ではないと否定判定された場合には、本ルーチンを一旦終了する。
S102では、高圧EGR弁42の開度が第2所定開度以上、かつ、その状態が第2所定時間経過したか否かを判別する。
S102において肯定判定された場合には、S103へ移行する。S102において否定判定された場合には、S104へ移行する。
S103では、低圧EGR装置30の詰まり異常が発生していると判定する。本ステップの処理の後、本ルーチンを一旦終了する。
S102及びS103を実行するECU12が、本発明の第2異常判定手段に対応する。
S104では、低圧EGR装置30が正常作動していると判定する。
S104に引き続くS105では、低圧EGR弁32の開度を閉じ側へ強制的にアクティブ制御する。
S105に引き続くS106では、S105の処理中において、高圧EGR弁42の開度が第1所定開度以上、かつ、その状態が第1所定時間経過したか否かを判別する。
S106において肯定判定された場合には、S107へ移行する。S106において否定判定された場合には、S108へ移行する。
S107では、高圧EGR装置40の詰まり異常が発生していると判定する。本ステップの処理の後、本ルーチンを一旦終了する。
S105〜S107を実行するECU12が、本発明の第1異常判定手段に対応する。
S108では、低圧EGR装置30が正常作動していると判定する。本ステップの処理の後、本ルーチンを一旦終了する。
以上本ルーチンによると、MPL領域の場合であっても、低圧EGR装置30又は高圧EGR装置40の詰まり異常を判別することができる。
本発明に係る内燃機関の排気還流装置は、上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもよい。
上述の実施例では、オープンループ制御される低圧EGR装置と高圧EGR装置とのどちらか一方の装置の還流量制御手段は、低圧EGR弁であり、フィードバック制御される他方の装置の還流量制御手段は、高圧EGR弁であった。しかしこれに限られない。オープンループ制御されるのが高圧EGR弁であり、フィードバック制御されるのが低圧EGR弁であってもよい。また、還流量制御手段は、弁以外の流量調整部材であってもよい。
1…内燃機関、2…気筒、3…燃料噴射弁、4…吸気通路、5…排気通路、6a…コンプレッサ、6b…タービン、7…スロットル弁、8…エアフローメータ、9…インタークーラ、10…スロットル弁、11…排気浄化装置、12…ECU、13…クランクポジションセンサ、14…アクセルペダル、15…アクセル開度センサ、30…低圧EGR装置、31…低圧EGR通路、32…低圧EGR弁、33…低圧EGRクーラ、40…高圧EGR装置、41…高圧EGR通路、42…高圧EGR弁

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気通路に配置されたタービン及び前記内燃機関の吸気通路に配置されたコンプレッサを有するターボチャージャと、
    前記タービンより下流の前記排気通路から排気の一部を低圧EGRガスとして取り込み、前記コンプレッサより上流の前記吸気通路へ当該低圧EGRガスを還流させる低圧EGR装置であって、低圧EGRガスの還流量を還流量制御手段で制御する低圧EGR装置と、
    前記タービンより上流の前記排気通路から排気の一部を高圧EGRガスとして取り込み、前記コンプレッサより下流の前記吸気通路へ当該高圧EGRガスを還流させる高圧EGR装置であって、高圧EGRガスの還流量を還流量制御手段で制御する高圧EGR装置と、
    を備え、
    前記低圧EGR装置及び前記高圧EGR装置を併用して低圧EGRガス及び高圧EGRガスの両方のEGRガスを還流させる場合には、前記低圧EGR装置と前記高圧EGR装置とのどちらか一方の装置の前記還流量制御手段をオープンループ制御し、他方の装置の前記還流量制御手段をフィードバック制御する内燃機関の排気還流装置であって、
    前記低圧EGR装置及び前記高圧EGR装置を併用して低圧EGRガス及び高圧EGRガスの両方のEGRガスを還流させている場合に、前記オープンループ制御される前記一方の装置の前記還流量制御手段で強制的に前記一方の装置のEGRガスの還流量を削減させ、その時に前記フィードバック制御される前記他方の装置の前記還流量制御手段がEGRガスの還流量を増量させようとするときの前記還流量制御手段の制御値が、前記他方の装置に詰まり異常が生じているか正常作動しているかの閾値となる第1所定値以上となる場合に、前記他方の装置に詰まり異常が生じていると判定する第1異常判定手段を備えたことを特徴とする内燃機関の排気還流装置。
  2. 前記第1異常判定手段は、前記低圧EGR装置及び前記高圧EGR装置を併用して低圧EGRガス及び高圧EGRガスの両方のEGRガスを還流させている場合に、前記オープンループ制御される前記一方の装置の前記還流量制御手段で強制的に前記一方の装置のEGRガスの還流量を削減させ、その時に前記フィードバック制御される前記他方の装置の前記還流量制御手段がEGRガスの還流量を増量させようとするときの前記還流量制御手段の制御値が、前記他方の装置に詰まり異常が生じているか正常作動しているかの閾値となる第1所定値以上となりつつ予め定めた第1所定時間経過する場合に、前記他方の装置に詰まり異常が生じていると判定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気還流装置。
  3. 前記低圧EGR装置及び前記高圧EGR装置を併用して低圧EGRガス及び高圧EGRガスの両方のEGRガスを還流させている場合に、前記フィードバック制御される前記他方の装置の前記還流量制御手段の制御値が、前記一方の装置に詰まり異常が生じているか正常作動しているかの閾値となる第2所定値以上となる場合に、前記一方の装置に詰まり異常が生じていると判定する第2異常判定手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気還流装置。
  4. 前記第2異常判定手段は、前記低圧EGR装置及び前記高圧EGR装置を併用して低圧EGRガス及び高圧EGRガスの両方のEGRガスを還流させている場合に、前記フィードバック制御される前記他方の装置の前記還流量制御手段の制御値が、前記一方の装置に詰まり異常が生じているか正常作動しているかの閾値となる第2所定値以上となりつつ予め定めた第2所定時間経過する場合に、前記一方の装置に詰まり異常が生じていると判定することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の排気還流装置。
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