JP2011226438A - Egrシステムの異常検出装置及び異常検出方法 - Google Patents

Egrシステムの異常検出装置及び異常検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高圧EGR装置または低圧EGR装置の何れか一方において単独でEGRガスを供給することができない場合であっても、高圧EGR装置及び低圧EGR装置の夫々について異常があるか否かを判定する。
【解決手段】タービンよりも上流の排気通路から吸気通路へ高圧EGRガスを供給する高圧EGR装置と、タービンよりも下流の排気通路から吸気通路へ低圧EGRガスを供給する低圧EGR装置と、を備え、一方のEGR装置からEGRガスを供給しているときに、該一方のEGR装置に異常があるか否か判定し、該一方のEGR装置に異常がない場合には、両方のEGR装置からEGRガスを供給し、このときに一方のEGR装置が有するEGR弁をオープンループ制御しつつ、他方のEGR装置が有するEGR弁をフィードバック制御しているときの該他方のEGR装置が有するEGR弁の開度から他方のEGR装置に異常があるか否か判定する。
【選択図】図6

Description

本発明は、EGRシステムの異常検出装置及び異常検出方法に関する。
タービンよりも上流の排気通路と吸気通路とを接続するEGR通路(以下、高圧EGR通路という。)からEGRガス(以下、高圧EGRガスという。)を供給する高圧EGR装置と、タービンよりも下流の排気通路と吸気通路とを接続するEGR通路(以下、低圧EGR通路という。)からEGRガス(以下、低圧EGRガスという。)を供給する低圧EGR装置と、を備えるEGRシステムにおいて、低圧EGR通路の詰まりを排気通路と吸気通路との圧力差で判定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この技術では、低圧EGR通路の詰まりを検知するために排気通路と吸気通路とに夫々圧力センサを設けている。このように、別途センサを設ける必要があるため、コスト高となると共に装置が複雑になる。
ところで、内燃機関の運転領域に応じてEGRガスの供給態様を変えることがある。例えば、低回転低負荷時には高圧EGR装置のみから高圧EGRガスを供給し、高回転または高負荷時には低圧EGR装置のみから低圧EGRガスを供給する。そして、その他の中負荷等には低圧EGR装置及び高圧EGR装置の両方から低圧EGRガス及び高圧EGRガスを供給することがある。
ここで、低圧EGR装置または高圧EGR装置の何れか一方のみからEGRガスを供給しているときにEGRガス量の過不足が生じた場合には、そのときにEGRガスを供給しているほうの装置に異常があると判定できる。しかし、上述のように、内燃機関1の運転領域に応じて何れのEGR装置からEGRガスを供給するのか決定されるため、内燃機関1の運転領域が変化しない場合には、低圧EGR装置及び高圧EGR装置の両方について異常があるか否か判定することは困難となる。例えば渋滞時や高速道路の走行時などは、EGRの制御モードが偏って実行されるため、例えば高圧EGR装置のみからEGRガスが供給され、低圧EGR装置からはEGRガスが供給されない場合もある。この場合は、低圧EGR装置の異常を検出することが困難となり得る。すなわち、低圧EGR装置または高圧EGR装置の何れか一方のみからEGRガスを供給しているときに装置の異常を判定するだけでは、システムの異常を判定する機会を十分に得ることができない。
また、低圧EGR装置及び高圧EGR装置の両方からEGRガスを供給しているときにEGRガス量の過不足が生じた場合には、一方のEGRガスの過不足が他方のEGRガスにより解消されるため、気筒内のEGRガス量(EGR率としても良い。)に基づいてEGRシステムの異常を検出するのは困難である。また、EGRガス量に過不足があると分かったとしても、低圧EGR装置に異常があるのか、または高圧EGR装置に異常があるのかを区別することは困難である。
特開2007−292028号公報 特開2001−182602号公報 特開2009−002184号公報
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高圧EGR装置または低圧EGR装置の何れか一方において単独でEGRガスを供給することができない場合であっても、高圧EGR装置及び低圧EGR装置の夫々について異常があるか否かを判定することにある。
上記課題を達成するために本発明によるEGRシステムの異常検出装置は、以下の手段を採用した。すなわち、本発明によるEGRシステムの異常検出装置は、
内燃機関の排気通路にタービンを有し且つ吸気通路にコンプレッサを有するターボチャージャと、
前記タービンよりも上流の排気通路と前記吸気通路とを接続する高圧EGR通路と、前記高圧EGR通路を流通するEGRガス量を調節する高圧EGR弁と、を有し、排気の一部を高圧EGRガスとして吸気通路へ供給する高圧EGR装置と、
前記タービンよりも下流の排気通路と前記吸気通路とを接続する低圧EGR通路と、前記低圧EGR通路を流通するEGRガス量を調節する低圧EGR弁と、を有し、排気の一部を低圧EGRガスとして吸気通路へ供給する低圧EGR装置と、
前記高圧EGR弁の開度を検知する高圧EGR弁開度検知装置と、
前記低圧EGR弁の開度を検知する低圧EGR弁開度検知装置と、
を備えたEGRシステムの異常検出装置において、
前記高圧EGR装置または前記低圧EGR装置の一方のEGR装置からEGRガスを供給しているときに、該一方のEGR装置に異常があるか否か判定し、該一方のEGR装置に異常がない場合には、前記高圧EGR装置と前記低圧EGR装置との両方からEGRガスを供給し、このときに前記一方のEGR装置が有するEGR弁をオープンループ制御しつつ、前記他方のEGR装置が有するEGR弁を気筒内のEGRガス量が該EGRガス量の目標範囲に向かうようにフィードバック制御しているときの該他方のEGR装置が有するEGR弁の開度から前記他方のEGR装置に異常があるか否か判定する判定手段を備えることを特徴とする。
ここで、高圧EGR装置と低圧EGR装置との両方からEGRガスを供給しているときとは、高圧EGR弁及び低圧EGR弁を共に開き、高圧EGR通路及び低圧EGR通路へ夫々EGRガスを流通させているときである。この他にも、高圧EGR装置のみからEGRガスを供給するときや、低圧EGR装置のみからEGRガスを供給するときが有り得る。
高圧EGR装置または低圧EGR装置の何れか一方のみからEGRガスを供給しているときには、他方のEGR装置が有するEGR弁は全閉のまま維持される。そして、このときにEGRガス量に過不足があった場合には、EGRガスを供給している一方のEGR装置に異常があると判定することができる。たとえば、EGRガス量やEGR率が目標範囲外となっているとき、またはEGR弁の開度が目標範囲外となっているときに該EGRガスを供給している方のEGR装置に異常があると判定できる。
一方、高圧EGR装置または低圧EGR装置の何れか一方のみからEGRガスを供給しているときに、該EGRガスを供給している一方のEGR装置に異常がない場合には、次に、他方のEGR装置に異常があるか否か判定する。ここで、他方のEGR装置からEGRガスが供給されていない場合には、該他方のEGR装置に異常があるか否か判定することは困難である。しかし、他方のEGR装置のみからEGRガスを供給すると、内燃機関の運転状態とは合わないEGRガスの供給態様となるため、燃焼状態が悪化したり、または排気の状態が悪化したりする虞がある。
そこで、他方のEGR装置の異常を判定するときには、両方のEGR装置からEGRガスを供給する。ここで、高圧EGR装置と低圧EGR装置との両方からEGRガスを供給しているときには、高圧EGR弁及び低圧EGR弁が夫々開かれるが、このときに一方のEGR装置(異常がないと判定されたEGR装置)が有するEGR弁(以下、一方のEGR弁という)をオープンループ制御し、他方のEGR装置(異常があるか否か判定されていないEGR装置)が有するEGR弁(以下、他方のEGR弁という)をフィードバック制御している。このときの一方のEGR弁は、例えば機関回転数及び機関負荷に応じた開度とする。すなわち、内燃機関の運転状態が一定であれば、一方のEGR弁の開度も一定となる。また、他方のEGR弁は、EGRガス量が目標値となるように開度が調節される。このときに、吸入空気量が目標値となるように他方のEGR弁の開度を調節しても良い。ここで、気筒内に吸入されるのはEGRガス及び空気であるため、EGRガス量が減少するとその分だけ空気量が増加し、EGRガス量が増加するとその分だけ空気量が減少する。このため、空気量が目標値となればEGRガス量も目標値となる。なお、空気量またはEGRガス量の目標値には幅を持たせて、目標範囲としても良い。
そして、例えば吸入空気量が目標値よりも少ない場合には、EGRガス量が過剰であるとして、EGRガス量を減少させるように他方のEGR弁を閉じ側へ調節する。一方、吸入空気量が目標値よりも多い場合には、EGRガス量が不足しているとして、EGRガス量を増加させるように他方のEGR弁を開き側へ調節する。このように、気筒内に供給されるEGRガス量(EGRガスの総量)の調節を、他方のEGR弁により行なう。すなわち、他方のEGR装置が原因で気筒内のEGRガス量に過不足が起こったとしても、他方のEGR弁の開度を調節することにより該EGRガス量の過不足を解消することができる。
ところで、他方のEGR装置に異常があり気筒内のEGRガス量の過不足の度合いが大きくなると、他方のEGR弁の開度が正常時とは異なる開度となる。このときの他方のEGR弁の開度は、EGRガス量の過不足を解消する方向へ変更されている。また、一方のEGR装置には異常がないと判定されているため、EGRガス量の過不足は他方のEGR装置の異常によるものと判定できる。このように、他方のEGR装置の異常が、他方のEGR弁の開度に表れる。このため、他方のEGR弁の開度に基づいて他方のEGR装置の異常を判定することができる。
そして、他方のEGR装置の異常を判定するときには一方のEGR装置からもEGRガスを供給するため、燃焼状態や排気の状態に与える影響を小さくすることができる。
また、本発明においては、前記判定手段は、前記高圧EGR装置と前記低圧EGR装置との両方からEGRガスを供給しているときにおいて、前記高圧EGR弁をフィードバック制御しているときの該高圧EGR弁の開度が規定範囲外のときに前記高圧EGR装置に異常があると判定することができる。
ここで、前記高圧EGR装置と前記低圧EGR装置との両方からEGRガスを供給しているときにおいて高圧EGR弁をフィードバック制御しているときとは、高圧EGR装置の異常を判定しているときであり、低圧EGR装置には異常がないと判定された後のときである。
ここで、低圧EGR装置及び高圧EGR装置に異常がなければ、高圧EGR弁の開度を大きく変更することもなくEGRガス量を目標値に合わせることができるため、高圧EGR弁の開度は規定範囲内に収まる。すなわち、高圧EGR弁の開度が規定範囲内でフィードバック制御されていれば、EGRガス量は目標範囲内に入っており、低圧EGR装置及び高圧EGR装置は正常であると判定できる。一方、高圧EGR弁の開度が規定範囲より
も大きくなったり、規定範囲よりも小さくなったりした場合には、低圧EGR装置に異常はないと判定された後であるので、高圧EGR装置に異常があると判定できる。なお、規定範囲は、高圧EGR装置に異常がない場合の高圧EGR弁の開度の範囲である。
また、本発明においては、前記判定手段は、前記高圧EGR装置と前記低圧EGR装置との両方からEGRガスを供給しているときにおいて、前記低圧EGR弁をフィードバック制御しているときの該低圧EGR弁の開度が規定範囲外のときに前記低圧EGR装置に異常があると判定することができる。
前記高圧EGR装置と前記低圧EGR装置との両方からEGRガスを供給しているときにおいて低圧EGR弁をフィードバック制御しているときとは、低圧EGR装置の異常を判定しているときであり、高圧EGR装置には異常がないと判定された後のときである。
ここで、低圧EGR装置及び高圧EGR装置に異常がなければ、低圧EGR弁の開度を大きく変更することもなくEGRガス量を目標値に合わせることができるため、低圧EGR弁の開度は規定範囲内に収まる。すなわち、低圧EGR弁の開度が規定範囲内でフィードバック制御されていれば、EGRガス量は目標範囲内に入っており、低圧EGR装置は正常であると判定できる。一方、低圧EGR弁の開度が規定範囲よりも大きくなったり、規定範囲よりも小さくなったりした場合には、高圧EGR装置に異常はないと判定された後であるので、低圧EGR装置に異常があると判定できる。なお、規定範囲は、低圧EGR装置に異常がない場合の低圧EGR弁の開度の範囲である。この規定範囲は、高圧EGR装置の異常を判定する場合と異なっていても良い。
また、本発明においては、前記判定手段による判定時であって前記高圧EGR装置と前記低圧EGR装置との両方からEGRガスを供給しているときに前記一方のEGR装置が有するEGR弁をオープンループ制御するときの該EGR弁の開度の目標範囲を算出する算出手段を備え、
前記判定手段は、前記他方のEGR装置に異常があるか否か判定しているときに前記一方のEGR装置が有するEGR弁をオープンループ制御するときの該EGR弁の開度を、前記目標範囲内で最も小さくすることができる。
ここで、他方のEGR装置に異常があるか否か判定するときには、該他方のEGR装置から供給されるEGRガス量が多くなるほど、SN比が高くなることにより、判定精度が高くなる。したがって、一方(オープンループ制御する方)のEGR弁の開度を目標範囲内で最も小さくすれば、他方(フィードバック制御する方)のEGR弁の開度をより大きくすることができるため、他方のEGR装置に異常があるか否かの判定精度を高めることができる。目標範囲は、例えば内燃機関の運転状態により設定可能な範囲としても良い。
また、前記算出手段は、スモーク及び失火の発生が許容範囲内となるEGR弁の開度の範囲を目標範囲として算出することができる。
ここで、他方のEGR装置から供給されるEGRガス量の比を高くしすぎると、スモークの発生量が増加したり、または失火の発生量が増加したりする虞がある。これに対し算出手段は、スモークの発生量や失火の発生量が許容範囲内となるように目標範囲を算出する。すなわち、目標範囲は、許容範囲としても良い。そして、この目標範囲のなかで一方(オープンループ制御する方)のEGR弁の開度を最も小さくすることにより、他方(フィードバック制御する方)のEGR弁の開度を大きくすることができる。これにより、スモーク及び失火の発生を抑制しつつ、他方のEGR装置の異常判定の精度を高めることができる。
また、本発明においては、前記判定手段による判定時であって前記高圧EGR装置と前記低圧EGR装置との両方からEGRガスを供給しているときに前記一方のEGR装置が有するEGR弁をオープンループ制御するときの該EGR弁の開度の目標範囲を算出する算出手段を備え、
前記算出手段は、前記高圧EGR装置と、前記低圧EGR装置と、から供給されるEGRガス量の比の範囲であって、スモーク及び失火の発生が許容範囲内となる比の範囲を算出すると共に、該EGRガス量の比の範囲となる前記EGR弁の開度の範囲を目標範囲として算出し、
前記判定手段は、オープンループ制御するときのEGR弁の実際の開度を前記目標範囲内とすることができない場合には前記判定手段による判定を中止することができる。
オープンループ制御するときのEGR弁の実際の開度を目標範囲内とすることができない場合とは、例えば目標範囲内にEGR弁の開度を設定できない場合、目標範囲を算出することができない場合、またはEGRガス量の比を算出することができない場合などである。ここで、内燃機関の運転状態によっては、オープンループ制御するほうのEGR弁をどんな開度としても、スモーク及び失火の発生が許容範囲内となるようなEGRガス量の比とはならない場合もある。このような場合には、EGR弁の実際の開度を目標範囲内とすることができない。そして、EGRガス量の比が目標範囲内とならなければ、スモークの発生量または失火の発生量が許容範囲を外れてしまうので、このような場合には他方のEGR装置の異常判定を中止して、スモークの発生量または失火の発生量が許容範囲を超えることを抑制する。また、判定手段による精度の低い判定が行われることを抑制できる。
上記課題を達成するために本発明によるEGRシステムの異常検出方法は、以下の手段を採用した。すなわち、本発明によるEGRシステムの異常検出方法は、
内燃機関のターボチャージャのタービンよりも上流の排気通路と吸気通路とを接続する高圧EGR通路と、高圧EGR通路を流通するEGRガス量を調節する高圧EGR弁と、を有し、排気の一部を高圧EGRガスとして吸気通路へ供給する高圧EGR装置と、
前記タービンよりも下流の排気通路と吸気通路とを接続する低圧EGR通路と、前記低圧EGR通路を流通するEGRガス量を調節する低圧EGR弁と、を有し、排気の一部を低圧EGRガスとして吸気通路へ供給する低圧EGR装置と、
を備え、
前記高圧EGR装置または前記低圧EGR装置の一方のEGR装置からEGRガスを供給しているときに、該一方のEGR装置に異常があるか否か判定する第1の工程と、
前記第1の工程で一方のEGR装置に異常がないと判定された場合に、前記高圧EGR装置と前記低圧EGR装置との両方からEGRガスを供給し、このときに一方のEGR装置が有するEGR弁をオープンループ制御しつつ、前記他方のEGR装置が有するEGR弁を気筒内のEGRガス量が該EGRガス量の目標範囲に向かうようにフィードバック制御する第2の工程と、
前記第2の工程を実行しているときの前記他方のEGR装置が有するEGR弁の開度から前記他方のEGR装置に異常があるか否か判定する第3の工程と、
を含んで構成されることを特徴とする。
また、前記第3の工程で、前記高圧EGR弁の開度が規定範囲外のときに前記高圧EGR装置に異常があると判定することができる。さらに、前記第3の工程で、前記低圧EGR弁の開度が規定範囲外のときに前記低圧EGR装置に異常があると判定することができる。
本発明によれば、高圧EGR装置または低圧EGR装置の何れか一方において単独でE
GRガスを供給することができない場合であっても、高圧EGR装置及び低圧EGR装置の夫々について異常があるか否かを判定することができる。
実施例に係る内燃機関とその吸・排気系の概略構成を示す図である。 機関回転数と機関負荷とEGRフィードバック制御の制御モードとの関係を示した図である。 各制御モードにおける制御方法を示した図である。 高圧EGR弁の開度、低圧EGR弁の開度、及びEGR率の推移を示したタイムチャートである。 高圧EGR弁の開度、低圧EGR弁の開度、及びEGR率の推移を示したタイムチャートである。 実施例に係るEGRシステムの異常を判定するフローを示したフローチャートである。 低圧EGRガスと高圧EGRガスとの流量の比の推移を示したタイムチャートである。 低圧EGRガスと高圧EGRガスとの流量の比の推移を示したタイムチャートである。
以下、本発明に係るEGRシステムの異常検出装置及び異常検出方法の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関とその吸・排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、4つの気筒2を有する水冷式の4サイクル・ディーゼルエンジンである。なお、本実施例ではディーゼルエンジンを例に挙げて説明するが、その他の例えばガソリンエンジンであっても同様に適用することができる。
内燃機関1には、吸気通路3および排気通路4が接続されている。この吸気通路3の途中には、排気のエネルギを駆動源として作動するターボチャージャ5のコンプレッサ5aが設けられている。また、コンプレッサ5aよりも上流の吸気通路3には、該吸気通路3内を流通する吸気の流量を調節する第1吸気絞り弁6が設けられている。この第1吸気絞り弁6は、電動アクチュエータにより開閉される。第1吸気絞り弁6よりも上流の吸気通路3には、該吸気通路3内を流通する空気の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ7が設けられている。このエアフローメータ7により、内燃機関1の吸入空気量が測定される。
コンプレッサ5aよりも下流の吸気通路3には、吸気と外気とで熱交換を行うインタークーラ8が設けられている。そして、インタークーラ8よりも下流の吸気通路3には、該吸気通路3内を流通する吸気の流量を調整する第2吸気絞り弁9が設けられている。この第2吸気絞り弁9は、電動アクチュエータにより開閉される。
一方、排気通路4の途中には、前記ターボチャージャ5のタービン5bが設けられている。また、タービン5bよりも下流の排気通路4には、パティキュレートフィルタ(以下、単にフィルタという。)10が設けられている。このフィルタ10には、例えば触媒を担持していても良い。
そして、内燃機関1には、排気通路4内を流通する排気の一部を低圧で吸気通路3へ再循環させる低圧EGR装置30が備えられている。この低圧EGR装置30は、低圧EG
R通路31、低圧EGR弁32、およびEGRクーラ33を備えて構成されている。
低圧EGR通路31は、フィルタ10よりも下流側の排気通路4と、コンプレッサ5aよりも上流且つ第1吸気絞り弁6よりも下流の吸気通路3と、を接続している。この低圧EGR通路31を通って、排気が低圧で再循環される。そして、本実施例では、低圧EGR通路31を通って再循環される排気を低圧EGRガスと称している。なお、低圧EGR通路31の排気通路4側は、タービン5bよりも下流に接続されていれば良い。また、低圧EGR通路31の吸気通路3側は、コンプレッサ5aよりも上流に接続されていれば良い。
また、低圧EGR弁32は、低圧EGR通路31の通路断面積を調整することにより、該低圧EGR通路31を流れる低圧EGRガスの量を調整する。低圧EGR弁32には、該低圧EGR弁32の開度を検知する開度センサ34が取り付けられている。さらに、EGRクーラ33は、該EGRクーラ33を通過する低圧EGRガスと、内燃機関1の冷却水とで熱交換をして、該低圧EGRガスの温度を低下させる。なお、本実施例においては開度センサ34が、本発明における低圧EGR弁開度検知装置に相当する。
また、内燃機関1には、排気通路4内を流通する排気の一部を高圧で吸気通路3へ再循環させる高圧EGR装置40が備えられている。この高圧EGR装置40は、高圧EGR通路41、および高圧EGR弁42を備えて構成されている。
高圧EGR通路41は、タービン5bよりも上流側の排気通路4と、第2吸気絞り弁9よりも下流の吸気通路3と、を接続している。この高圧EGR通路41を通って、排気が高圧で再循環される。そして、本実施例では、高圧EGR通路41を通って再循環される排気を高圧EGRガスと称している。なお、高圧EGR通路41の排気通路4側は、タービン5bよりも上流に接続されていれば良い。また、高圧EGR通路41の吸気通路3側は、コンプレッサ5aよりも下流に接続されていれば良い。
また、高圧EGR弁42は、高圧EGR通路41の通路断面積を調整することにより、該高圧EGR通路41を流れる高圧EGRガスの量を調整する。高圧EGR弁42には、該高圧EGR弁42の開度を検知する開度センサ44が取り付けられている。なお、本実施例においては開度センサ44が、本発明における高圧EGR弁開度検知装置に相当する。
また、第2吸気絞り弁9よりも下流の吸気通路3には、該吸気通路3内の圧力を検出する圧力センサ21が取り付けられている。さらに、インタークーラ8よりも下流で且つ第2吸気絞り弁9よりも上流の吸気通路3には、該吸気通路3内の温度を検出する温度センサ22が取り付けられている。また、低圧EGR通路31が接続されている箇所よりも下流で且つコンプレッサ5aよりも上流の吸気通路3と、低圧EGRクーラ33よりも排気通路4側の低圧EGR通路31と、の差圧を検出する差圧センサ23が設けられている。
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニットであるECU20が併設されている。このECU20は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。
また、ECU20には、上記センサの他、運転者がアクセルペダル14を踏み込んだ量に応じた電気信号を出力し機関負荷を検出可能なアクセル開度センサ15、及び機関回転数を検出するクランクポジションセンサ16が電気配線を介して接続され、これら各種センサの出力信号がECU20に入力されるようになっている。一方、ECU20には、第1吸気絞り弁6、第2吸気絞り弁9、低圧EGR弁32、及び高圧EGR弁42が電気配
線を介して接続されており、該ECU20によりこれらの機器が制御される。
ここで、ECU20は、内燃機関1の運転状態(例えば機関回転数及び機関負荷)に応じて、EGRガスを低圧EGR装置30から供給するのか、高圧EGR装置40から供給するのか、または両方の装置から供給するのかを決定する。そして、EGRガスを供給するときには、EGRフィードバック制御が行われる。EGRフィードバック制御は、低圧EGR装置30からのみEGRガスを供給する場合、高圧EGR装置40からのみEGRガスを供給する場合、低圧EGR装置30及び高圧EGR装置40の両方からEGRガスを供給する場合の夫々で異なる。
図2は、機関回転数と機関負荷とEGRフィードバック制御の制御モードとの関係を示した図である。また、図3は、各制御モードにおける制御方法を示した図である。
機関回転数及び機関負荷が共に低いとき(低回転低負荷領域)には、高圧EGR装置40のみを用いてEGRガスが供給される。この運転領域をHPL領域という。なお、冷却水温度が低いときにも高圧EGR装置40のみを用いてEGRガスが供給される。このときのEGRフィードバック制御は、エアフローメータ7により得られる吸入空気量が目標値となるように、高圧EGR弁42の開度を調節することにより行なわれる。吸入空気量の目標値は、内燃機関1の運転状態(例えば機関回転数及び機関負荷)に応じて決定される。このときに低圧EGR弁32は、全閉のまま維持される。
例えば、エアフローメータ7により得られる吸入空気量が目標値よりも少ない場合には、EGRガス量が目標値よりも多いとして、該EGRガス量を減少させるように高圧EGR弁42の開度を小さくする。また、例えば、エアフローメータ7により得られる吸入空気量が目標値よりも多い場合には、EGRガス量が目標値よりも少ないとして、EGRガス量を増加させるように高圧EGR弁42の開度を大きくする。
以下、高圧EGR装置40のみを用いてEGRガスを供給する制御モードをHPLモードという。なお、吸入空気量の目標値及びEGRガス量の目標値は、夫々ある程度の幅を持たせて目標範囲としても良い。また、センサ等によりEGRガス量を直接測定できる場合には、該EGRガス量が目標値若しくは目標範囲となるように高圧EGR弁42の開度を調節しても良い。
次に、機関回転数または機関負荷の少なくとも一方が高いとき(高回転領域、高負荷領域)には、低圧EGR装置30のみを用いてEGRガスが供給される。この運転領域をLPL領域という。このときのEGRフィードバック制御は、エアフローメータ7により得られる吸入空気量が目標値となるように、低圧EGR弁32の開度を調節することにより行なわれる。吸入空気量の目標値は、内燃機関1の運転状態(例えば機関回転数及び機関負荷)に応じて決定される。このときに高圧EGR弁42は、全閉のまま維持される。
例えば、エアフローメータ7により得られる吸入空気量が目標値よりも少ない場合には、EGRガス量が目標値よりも多いとして、該EGRガス量を減少させるように低圧EGR弁32の開度を小さくする。また、例えば、エアフローメータ7により得られる吸入空気量が目標値よりも多い場合には、EGRガス量が目標値よりも少ないとして、EGRガス量を増加させるように低圧EGR弁32の開度を大きくする。
以下、低圧EGR装置30のみを用いてEGRガスを供給する制御モードをLPLモードという。なお、吸入空気量の目標値及びEGRガス量の目標値は、夫々ある程度の幅を持たせて目標範囲としても良い。また、センサ等によりEGRガス量を直接測定できる場合には、該EGRガス量が目標値若しくは目標範囲となるように低圧EGR弁32の開度
を調節しても良い。
そして、HPL領域とLPL領域との間の領域をMPL領域という。MPL領域は、機関負荷が中程度のとき(中負荷領域)の運転領域である。そして、低圧EGR装置30及び高圧EGR装置40の両方を用いてEGRガスが供給される運転領域である。このときのEGRフィードバック制御は、エアフローメータ7により得られる吸入空気量が目標値となるように、低圧EGR弁32または高圧EGR弁42の一方の開度を調節する。吸入空気量の目標値は、内燃機関1の運転状態(例えば機関回転数及び機関負荷)に応じて決定される。また、このときの低圧EGR弁32または高圧EGR弁42の他方の開度は、内燃機関1の運転状態(例えば機関回転数及び機関負荷)に応じて決定される。つまり、低圧EGR弁32または高圧EGR弁42の一方はフィードバック制御され、他方はオープンループ制御される。例えば、以下に説明するEGRシステムの異常判定を行っていない場合には、高圧EGR弁42はフィードバック制御され、低圧EGR弁32はオープンループ制御される。
例えば、エアフローメータ7により得られる吸入空気量が目標値よりも少ない場合には、EGRガス量が目標値よりも多いとして、該EGRガス量を減少させるように低圧EGR弁32または高圧EGR弁42の一方の開度を小さくする。また、例えば、エアフローメータ7により得られる吸入空気量が目標値よりも多い場合には、EGRガス量が目標値よりも少ないとして、EGRガス量を増加させるように低圧EGR弁32または高圧EGR弁42の一方の開度を大きくする。何れの場合であっても、低圧EGR弁32または高圧EGR弁42の他方の開度はEGRガス量及び吸入空気量に関係なく決定される。
以下、低圧EGR装置30及び高圧EGR装置40の両方を用いてEGRガスを供給する制御モードをMPLモードという。なお、吸入空気量の目標値及びEGRガス量の目標値は、夫々ある程度の幅を持たせて目標範囲としても良い。また、センサ等によりEGRガス量を直接測定できる場合には、該EGRガス量が目標値若しくは目標範囲となるように低圧EGR弁32または高圧EGR弁42の一方の開度を調節しても良い。
ここで、低圧EGR通路31または高圧EGR通路41に排気中の粒子状物質が付着して該通路の断面積が小さくなったり、通路が詰まったりした場合には、低圧EGR通路31または高圧EGR通路41を流通するEGRガス量が正常時よりも減少する異常が発生する。HPLモード及びLPLモードのときには、一方のEGR装置からしかEGRガスが供給されていないため、この異常を比較的容易に判定することができる。
すなわち、HPLモードのときには、EGR率の目標値と実際の値とを比較して、例えばこの差が閾値を超えていた場合に高圧EGR装置40に異常があると判定することができる。このように、HPLモードのときのEGR率は、高圧EGR装置40から供給されるEGRガス量のみによって変化するため、EGR率が目標範囲から外れていれば、高圧EGR装置40に異常があると判定できる。また、高圧EGR弁42の開度をフィードバック制御しているときの補正量または開度が正常の範囲から外れた場合に、高圧EGR装置40に異常があると判定しても良い。
同様に、LPLモードのときにも、EGR率の目標値と実際の値とを比較して、例えばこの差が閾値を超えていた場合に低圧EGR装置30に異常があると判定することができる。すなわち、LPLモードのときのEGR率は、低圧EGR装置30から供給されるEGRガス量のみによって変化するため、EGR率が目標範囲から外れていれば、低圧EGR装置30に異常があると判定できる。また、低圧EGR弁32の開度をフィードバック制御しているときの補正量または開度が正常の範囲から外れた場合に、低圧EGR装置30に異常があると判定しても良い。
しかし、内燃機関1の運転状態によっては、LPLモードまたはHPLモードの何れか一方を実行することができない場合もある。そうすると、LPLモードまたはHPLモードの何れか一方において異常判定を行うことができなくなる。
これに対し本実施例では、低圧EGR装置30または高圧EGR装置40の何れか一方のEGR装置に異常がないと判定された後にMPLモードに移行して、該MPLモードの実行中に他方のEGR装置の異常判定を行う。すなわち、HPLモードまたはLPLモードに移行できない場合であっても、MPLモードに移行できる場合があるので、このような場合にMPLモードに移行して他方のEGR装置の異常判定を行う。以下、MPLモード時におけるEGRシステムの異常判定の手法について説明する。
例えば、HPLモードのときに高圧EGR装置40に異常がないと判定された後に、低圧EGR装置30に異常があるか否か判定するために、MPLモードに移行し、このMPLモード時に高圧EGR弁42をオープンループ制御し、低圧EGR弁32をフィードバック制御する。そして、低圧EGR装置30に異常がある場合には、EGR率が目標範囲から外れることにより、該低圧EGR弁32の開度が調節されるので、低圧EGR弁32の開度に基づいて低圧EGR装置30に異常があるか否か判定することができる。
ここで、図4は、高圧EGR弁42の開度、低圧EGR弁32の開度、及びEGR率の推移を示したタイムチャートである。図4は、HPLモードのときに高圧EGR装置40に異常がないと判定された後に、MPLモードに切り替えて低圧EGR装置30に異常があるか否か判定する場合を示している。図4中の低圧EGR弁開度における実線は低圧EGR通路31に詰まりがないときを示し、破線は低圧EGR通路31に詰まりがあるときを示している。
高圧EGR弁42の開度は、HPLモードのときにはフィードバック制御されるが、MPLモードに移行した後はオープンループ制御となる。また、MPLモードに移行した後に低圧EGR弁32の開度はフィードバック制御される。すなわち、MPLモードのときのEGRガス量の過不足は、低圧EGR弁32の開度を調節することにより解消される。ここで、高圧EGR装置40に異常がないことが確認されているため、EGRガス量の過不足があった場合には、それは低圧EGR装置30の異常によるものである。そして、低圧EGR通路31に詰まりが発生していない場合には、低圧EGR弁32の開度は、規定範囲内となる。
一方、低圧EGR通路31に詰まりが発生している場合には、気筒内に供給されるEGRガス量が不足するため、低圧EGR弁32の開度が大きくされる(破線参照)。すなわち、低圧EGRガス量を増加させてEGR率を目標値に合わせようとする。そして、例えば低圧EGR弁32の開度が閾値以上となった場合には、低圧EGRガス量が減少する異常があると判定する。このときには、低圧EGR弁32の開度を大きくすることにより、EGR率の実際の値が目標値に合わせられるため、EGR率は変化しない。
また、例えば、LPLモードのときに低圧EGR装置30に異常がないと判定された後に、高圧EGR装置40に異常があるか否か判定するために、MPLモードに移行し、このMPLモード時に低圧EGR弁32をオープンループ制御し、高圧EGR弁42をフィードバック制御する。そして、高圧EGR装置40に異常がある場合には、EGR率が目標範囲から外れることにより、高圧EGR弁42の開度が調節されるので、該高圧EGR弁42の開度に基づいて高圧EGR装置40に異常があるか否か判定することができる。
ここで、図5は、高圧EGR弁42の開度、低圧EGR弁32の開度、及びEGR率の
推移を示したタイムチャートである。図5は、LPLモードのときに低圧EGR装置30に異常がないと判定された後に、MPLモードに切り替えて高圧EGR装置40に異常があるか否か判定する場合を示している。図5中の高圧EGR弁開度における実線は高圧EGR通路41に詰まりがないときを示し、破線は高圧EGR通路41に詰まりがあるときを示している。
低圧EGR弁32の開度は、LPLモードのときにはフィードバック制御されるが、MPLモードに移行した後はオープンループ制御となる。また、MPLモードに移行した後に高圧EGR弁42の開度はフィードバック制御される。すなわち、MPLモードのときのEGRガス量の過不足は、高圧EGR弁42の開度を調節することにより解消される。ここで、低圧EGR装置30に異常がないことが確認されているため、EGRガス量の過不足があった場合には、それは高圧EGR装置40の異常によるものである。そして、高圧EGR通路41に詰まりが発生していない場合には、高圧EGR弁42の開度は、規定範囲内となる。
一方、高圧EGR通路41に詰まりが発生している場合には、気筒内に供給されるEGRガス量が不足するため、高圧EGR弁42の開度が大きくされる(破線参照)。すなわち、高圧EGRガス量を増加させてEGR率を目標値に合わせようとする。そして、例えば高圧EGR弁42の開度が閾値以上となった場合には、高圧EGRガス量が減少する異常があると判定する。このときには、高圧EGR弁42の開度を大きくすることにより、EGR率の実際の値が目標値に合わせられるため、EGR率は変化しない。
次に、本実施例に係るEGRシステムの異常を判定するフローについて説明する。図6は、本実施例に係るEGRシステムの異常を判定するフローを示したフローチャートである。図6に示すフローでは、EGRガスの流量が正常時よりも減少する異常を検出することができる。このルーチンはECU20により所定の時間毎に繰り返し実行される。なお、本実施例においては図6に示すルーチンを処理するECU20が、本発明における判定手段に相当する。
ステップS101では、EGRシステムの制御モードがMPLモードとなっているか否か判定される。例えば内燃機関1の運転状態と、図2に示した関係とから制御モードが判別される。最初にMPLモードとなっている場合には何れのEGR装置に異常があるのか判定できない。すなわち、本ステップSでは、EGRシステムの異常判定ができない状態であるか否か判定している。ステップS101で肯定判定がなされた場合には本ルーチンを終了させ、否定判定がなされた場合にはステップS102へ進む。
ステップS102では、EGRシステムの制御モードがHPLモードとなっているか否か判定される。すなわち、最初に異常の判定がなされるのが高圧EGR装置40であるか否か判定される。ステップS102で肯定判定がなされた場合にはステップS103へ進み、否定判定がなされた場合にはステップS112へ進む。
ステップS103では、高圧EGR装置40が正常であると判定されたか否か判定される。このときには、HPLモードであるため、高圧EGR装置40が正常であるか否かは容易に判定できる。ステップS103で肯定判定がなされた場合にはステップS104へ進み、否定判定がなされた場合には本ルーチンを終了させる。
ステップS104では、低圧EGR装置30の異常判定が完了しているか否か判定される。すなわち、高圧EGR装置40と、低圧EGR装置30と、の両方でシステムに異常があるか否か判定された後であれば、MPLモードでEGRシステムの異常を判定する必要はないため、MPLモードとする必要がないのか否か判定している。ステップS104
で肯定判定がなされた場合には本ルーチンを一旦終了させ、否定判定がなされた場合にはステップS105へ進む。
ステップS105では、EGRシステムの異常を判定するための前提条件が成立しているか否か判定される。例えば、MPLモードへ切替可能であることを前提条件の一つとする。また、例えば、EGRフィードバック制御が行われていなければ低圧EGR弁32若しくは高圧EGR弁42の開度からEGRシステムの異常を判定することは困難であるため、EGRフィードバック制御を行い得る状態であることを前提条件の一つとする。これらはECU20によりなされる制御であるため、ECU20により容易に判定できる。
また、EGRシステムの異常を判定するときに用いるセンサが正常でなければ誤った情報を基にEGRシステムの異常を判定してしまうので、センサが正常であることを前提条件の一つとする。センサが正常であるか否かは、他の周知の技術を用いて検知する。さらに、吸入空気量が多すぎたり又は少なすぎたりすると内燃機関1の運転状態が悪化してEGRシステムの異常を判定することが困難となるため、吸入空気量が基準範囲内であることを前提条件の一つとしても良い。
さらに、定常運転中であるか否か判定しても良い。すなわち、内燃機関1の機関回転数及び機関負荷が一定であるか否か判定しても良い。定常運転中でないとEGR率や下記の各種閾値が変化するため、EGRシステムの異常を判定することが困難であることによる。
これらの前提条件が全て成立しているときにステップS105で肯定判定がなされる。また、オープンループ制御することになる高圧EGR弁42の実際の開度を目標範囲内とすることができない場合には前提条件が成立していないとしても良い。これについては後述する。そして、ステップS105で肯定判定がなされた場合にはステップS106へ進み、否定判定がなされた場合にはEGRシステムの異常を判定することができないため本ルーチンを一旦終了させる。
ステップS106では、EGRシステムの制御モードをMPLモードへ切り替える。そして、ステップS107では、高圧EGR弁42をオープンループ制御し、低圧EGR弁32をフィードバック制御する。すなわち、エアフローメータ7により得られる吸入空気量が目標値となるように、低圧EGR弁32の開度を調節する。吸入空気量の目標値は、内燃機関1の運転状態(例えば機関回転数及び機関負荷)に応じて決定される。また、このときの高圧EGR弁42の開度は、内燃機関1の運転状態(例えば機関回転数及び機関負荷)に応じて決定される。
ステップS108では、低圧EGR弁32から低圧EGR装置30の異常を判定するための該低圧EGR弁32の閾値を算出する。閾値は、EGRシステムに異常がない場合において、低圧EGR弁32の開度が変化し得る範囲の上限値である。低圧EGR装置30に異常がなければ、低圧EGR弁32の開度は規定範囲内となり、低圧EGR装置30に異常があれば、低圧EGR弁32の開度は規定範囲外となる。すなわち、閾値は、低圧EGR装置30が正常であるといえる低圧EGR弁32の開度の上限値としても良い。また、低圧EGR弁32の開度は内燃機関1の運転状態(例えば機関回転数及び機関負荷)に応じて変化するため、閾値も同様に内燃機関1の運転状態に応じて変化させる。そして閾値は、予め実験等により求めておく。
ステップS109では、低圧EGR弁32の開度が閾値よりも大きいか否か判定される。本ステップでは、低圧EGR弁32の開度が異常といえる範囲にある否か判定している。また、ある程度の期間、同じ状態が続いたときに限り低圧EGR装置30に異常がある
と判定しても良い。すなわち本ステップでは、低圧EGR弁32の開度が閾値よりも大きく、且つこの状態が継続している期間が規定期間よりも長いか否か判定してもよい。この規定期間は、低圧EGR装置30の異常を判定するために要する期間として設定される。
ステップS109で肯定判定がなされた場合にはステップS110へ進んで、低圧EGR装置30に異常があると判定される。一方、ステップS109で否定判定がなされた場合には、ステップS111へ進んで、低圧EGR装置30は正常であると判定される。
次に、ステップS112では、低圧EGR装置30が正常であると判定されたか否か判定される。このときには、LPLモードであるため、低圧EGR装置30が正常であるか否かは容易に判定できる。ステップS112で肯定判定がなされた場合にはステップS113へ進み、否定判定がなされた場合には本ルーチンを終了させる。
ステップS113では、高圧EGR装置40の異常判定が完了しているか否か判定される。すなわち、高圧EGR装置40と、低圧EGR装置30と、の両方でシステムに異常があるか否か判定された後であれば、MPLモードでEGRシステムの異常を判定する必要はないため、MPLモードとする必要がないのか否か判定している。ステップS113で肯定判定がなされた場合には本ルーチンを一旦終了させ、否定判定がなされた場合にはステップS114へ進む。
ステップS114では、EGRシステムの異常を判定するための前提条件が成立しているか否か判定される。ステップS105と同様の処理が行われる。また、オープンループ制御することになる低圧EGR弁32の実際の開度を目標範囲内とすることができない場合には前提条件が成立していないとしても良い。これについては後述する。そして、ステップS114で肯定判定がなされた場合にはステップS115へ進み、否定判定がなされた場合にはEGRシステムの異常を判定することができないため本ルーチンを一旦終了させる。
ステップS115では、EGRシステムの制御モードをMPLモードへ切り替える。そして、ステップS116では、高圧EGR弁42をフィードバック制御し、低圧EGR弁32をオープンループ制御する。すなわち、エアフローメータ7により得られる吸入空気量が目標値となるように、高圧EGR弁42の開度を調節する。吸入空気量の目標値は、内燃機関1の運転状態(例えば機関回転数及び機関負荷)に応じて決定される。また、このときの低圧EGR弁32の開度は、内燃機関1の運転状態(例えば機関回転数及び機関負荷)に応じて決定される。
ステップS117では、高圧EGR弁42から高圧EGR装置40の異常を判定するための該高圧EGR弁42の閾値を算出する。閾値は、EGRシステムに異常がない場合において、高圧EGR弁42の開度が変化し得る範囲の上限値である。高圧EGR装置40に異常がなければ、高圧EGR弁42の開度は規定範囲内となり、高圧EGR装置40に異常があれば、高圧EGR弁42の開度は規定範囲外となる。すなわち、閾値は、高圧EGR装置40が正常であるといえる高圧EGR弁42の開度の上限値としても良い。また、高圧EGR弁42の開度は内燃機関1の運転状態(例えば機関回転数及び機関負荷)に応じて変化するため、閾値も同様に内燃機関1の運転状態に応じて変化させる。そして閾値は、予め実験等により求めておく。
ステップS118では、高圧EGR弁42の開度が閾値よりも大きいか否か判定される。本ステップでは、高圧EGR弁42の開度が異常といえる範囲にある否か判定している。また、ある程度の期間、同じ状態が続いたときに限り高圧EGR装置40に異常があると判定しても良い。すなわち本ステップでは、高圧EGR弁42の開度が閾値よりも大き
く、且つこの状態が継続している期間が規定期間よりも長いか否か判定してもよい。この規定期間は、高圧EGR装置40の異常を判定するために要する期間として設定される。
ステップS118で肯定判定がなされた場合にはステップS119へ進んで、高圧EGR装置40に異常があると判定される。一方、ステップS118で否定判定がなされた場合には、ステップS120へ進んで、高圧EGR装置40は正常であると判定される。
以上説明したように、本実施例によれば、HPLモードまたはLPLモードの何れか一方で低圧EGR装置30または高圧EGR装置40の一方の異常を判定した後に、MPLモードに移行して他方のEGR装置の異常を判定することができる。すなわち、HPLモードまたはLPLモードの他方の制御を行わなくても高圧EGR装置40及び低圧EGR装置30の両方について異常の有無を判定することができる。これにより、異常検出の機会を増やすことができる。また、MPLモードに切り替えることにより、排気の状態が悪化することを抑制できる。
なお、MPLモードにおけるオープンループ制御する方のEGR弁の開度を以下のようにして設定しても良い。すなわち、オープンループ制御する方のEGR弁の開度を、スモークの発生量または失火の発生量が許容値を超えない範囲で可及的に小さくしても良い。これにより、異常判定の精度をより高めることができる。ここで、MPLモード中にEGRシステムの異常を判定するときには、判定の対象となるEGR装置から供給されるEGRガス量を多くしたほうがSN比が高くなる。また、ロバスト性の高い判定が可能となる。すなわち、外乱があったとしても、判定の精度をより高くすることができる。
しかし、気筒内の全EGRガス量に対する高圧EGRガス量の比率が高くなると、気筒内の温度が高くなるためにスモークが発生し易くなる。また、低圧EGRガス量の比率が高くなると、気筒内の温度が低くなるために失火が発生し易くなる。従って、フィードバック制御しているほうのEGRガス量を単に多くすれば良いというものでもない。これに対し本実施例では、内燃機関1の運転状態(例えば機関回転数、機関負荷、EGR率、過給圧、各部温度など)から、失火及びスモークの発生量が許容範囲内となる高圧EGRガス量と低圧EGRガス量との比の範囲を算出する。そして、この比となるようなEGR弁の開度の範囲を目標範囲として算出する。そして、オープンループ制御をしているEGR弁の開度をこの目標範囲の下限値に設定する。これらの関係は予め実験等により求めておいても良い。
すなわち、オープンループ制御されているEGR弁の開度は、失火及びスモークの発生量が許容範囲内となるなかで最も小さくされる。これにより、フィードバック制御されているEGR弁の開度は比較的大きくなるので、上述のようにEGRシステムの異常を判定する精度を高めることができる。
なお、オープンループ制御するときのEGR弁の実際の開度を目標範囲内とすることができない場合には、EGRシステムの異常判定の処理を中止する。これは、オープンループ制御されているEGR弁の開度を前記上限値と下限値との間に設定できない場合、また該上限値と下限値とを算出することができない場合、さらには低圧EGRガス量と高圧EGRガス量との比を算出することができない場合、の何れか1つが当てはまるときに、EGRシステムの異常判定の処理を中止するとしても良い。内燃機関1の運転状態や他の制御状態によっては、このような場合も起こり得る。
例えば、内燃機関1の運転状態または他の制御の要求からEGR弁の開度が制限される場合には、オープンループ制御されている方のEGR弁の開度を前記上限値と下限値との間に設定できない場合もある。また、内燃機関1の運転状態によってはEGR弁を開いて
もEGRガスが流れなかったり、吸気が逆流したりする場合もあり、このような場合には、オープンループ制御されているEGR弁の開度を前記上限値と下限値との間に設定できない。また、このようなときには、EGR弁の開度の上限値と下限値とを算出することができなくなったり、または低圧EGRガス量と高圧EGRガス量との比を算出することができなくなったりもする。そして、このような場合にEGRシステムの異常判定を行うと、失火やスモークが発生する虞があるため、該異常判定を中止する。
なお、低圧EGRガス量と高圧EGRガス量との比は、EGR弁の上流側と下流側との差圧やEGR弁よりも下流側の温度によりEGRガスの流量を検出したり、吸気通路(インテークマニホールド)内のガス温度やEGR弁,吸気絞り弁の開度からモデルを用いて推定したりして得ることができる。これらの関係を予め実験等により求めてECU20に記憶させておいても良い。なお、低圧EGRガス量と高圧EGRガス量との比を求めるのには、周知の手法を用いることもできる。また、低圧EGRガス量と高圧EGRガス量との比の許容範囲は、法規などにより変わり得るため、オープンループ制御されているEGR弁の開度の下限値も法規などにより変わり得る。
図7及び図8は、低圧EGRガスと高圧EGRガスとの流量の比の推移を示したタイムチャートである。図7は、HPLモードからMPLモードに切り替えた場合を示し、図8は、LPLモードからMPLモードに切り替えた場合を示している。なお、低圧EGRガス量と高圧EGRガス量との比が0とは、気筒内のEGRガスは低圧EGRガスのみであることを示し、これはLPLモードのときを示している。また、この比が1とは、気筒内のEGRガスは高圧EGRガスのみであることを示し、これはHPLモードのときを示している。すなわち、高圧EGRガス量が多くなるほど図7及び8における低圧EGRガスと高圧EGRガスとの流量の比が大きくなるものとして表している。なお、低圧EGRガスと高圧EGRガスとの流量の比は、気筒内における全EGRガス量に対する高圧EGRガス量の割合としても良い。そして、図7及び図8中の一点鎖線はスモークの発生量が許容範囲となる限界であり、これよりも高圧EGRガスの比が高くなると、スモークの発生量が許容範囲を超える。また、二点鎖線は失火の発生量が許容範囲となる限界であり、これよりも低圧EGRガスの比が高くなると、失火の発生量が許容範囲を超える。そして本実施例では、低圧EGRガスと高圧EGRガスとの流量の比が一点鎖線と二点鎖線との間に入るようにEGR弁の開度が決定される。
ここで、HPLモードからMPLモードに切り替えられたときは、高圧EGR装置40に異常はないと判定されており、低圧EGR装置30に異常があるか否か判定する場合である。この場合には、低圧EGRガスの比を高くしたほうが判定精度を高めることができる。すなわち、低圧EGRガス量と高圧EGRガス量との比を、図7における0に近付ければ、低圧EGR装置30の異常判定の精度を向上させることができる。但し、低圧EGRガス量と高圧EGRガス量との比を小さくしすぎると、失火の発生量が許容範囲を超える虞があるため、低圧EGRガス量と高圧EGRガス量との比を失火の発生量が許容範囲となる限界値(図7における二点鎖線)とする。すなわち、高圧EGR弁42の開度をオープンループ制御するときには、該高圧EGR弁42の開度を、失火の発生量が許容範囲内となる中で可及的に小さくする。
また、LPLモードからMPLモードに切り替えられたときは、低圧EGR装置30に異常はないと判定されており、高圧EGR装置40に異常があるか否か判定する場合である。この場合には、高圧EGRガスの比を高くしたほうが判定精度を高めることができる。すなわち、低圧EGRガス量と高圧EGRガス量との比を、図8における1に近付ければ、高圧EGR装置40の異常判定の精度を向上させることができる。但し、低圧EGRガス量と高圧EGRガス量との比を大きくしすぎると、スモークの発生量が許容範囲を超える虞があるため、低圧EGRガス量と高圧EGRガス量との比をスモークの発生量が許
容範囲となる限界値(図8における一点鎖線)とする。すなわち、低圧EGR弁32の開度をオープンループ制御するときには、該低圧EGR弁32の開度を、スモークの発生量が許容範囲内となる中で可及的に小さくする。
このようにして、失火の発生量又はスモークの発生量が許容範囲を超えることを抑制しつつ、EGRシステムの異常判定の精度をより高めることができる。
なお、本実施例においては高圧EGR装置40と低圧EGR装置30との両方からEGRガスを供給しているときの高圧EGRガス量と低圧EGRガス量との比の許容範囲(目標範囲)またはオープンループ制御する方のEGR弁の開度の目標範囲を算出するECU20が、本発明における算出手段に相当する。
また、本実施例では、主にEGRガスの量が低下する異常について説明したが、EGRガスの量が増加する異常についても同様にして適用することができる。
1 内燃機関
2 気筒
3 吸気通路
4 排気通路
5 ターボチャージャ
5a コンプレッサ
5b タービン
6 第1吸気絞り弁
7 エアフローメータ
8 インタークーラ
9 第2吸気絞り弁
10 フィルタ
14 アクセルペダル
15 アクセル開度センサ
16 クランクポジションセンサ
20 ECU
21 圧力センサ
22 温度センサ
23 差圧センサ
30 低圧EGR装置
31 低圧EGR通路
32 低圧EGR弁
33 EGRクーラ
34 開度センサ
40 高圧EGR装置
41 高圧EGR通路
42 高圧EGR弁
44 開度センサ

Claims (9)

  1. 内燃機関の排気通路にタービンを有し且つ吸気通路にコンプレッサを有するターボチャージャと、
    前記タービンよりも上流の排気通路と前記吸気通路とを接続する高圧EGR通路と、前記高圧EGR通路を流通するEGRガス量を調節する高圧EGR弁と、を有し、排気の一部を高圧EGRガスとして吸気通路へ供給する高圧EGR装置と、
    前記タービンよりも下流の排気通路と前記吸気通路とを接続する低圧EGR通路と、前記低圧EGR通路を流通するEGRガス量を調節する低圧EGR弁と、を有し、排気の一部を低圧EGRガスとして吸気通路へ供給する低圧EGR装置と、
    前記高圧EGR弁の開度を検知する高圧EGR弁開度検知装置と、
    前記低圧EGR弁の開度を検知する低圧EGR弁開度検知装置と、
    を備えたEGRシステムの異常検出装置において、
    前記高圧EGR装置または前記低圧EGR装置の一方のEGR装置からEGRガスを供給しているときに、該一方のEGR装置に異常があるか否か判定し、該一方のEGR装置に異常がない場合には、前記高圧EGR装置と前記低圧EGR装置との両方からEGRガスを供給し、このときに前記一方のEGR装置が有するEGR弁をオープンループ制御しつつ、前記他方のEGR装置が有するEGR弁を気筒内のEGRガス量が該EGRガス量の目標範囲に向かうようにフィードバック制御しているときの該他方のEGR装置が有するEGR弁の開度から前記他方のEGR装置に異常があるか否か判定する判定手段を備えることを特徴とするEGRシステムの異常検出装置。
  2. 前記判定手段は、前記高圧EGR装置と前記低圧EGR装置との両方からEGRガスを供給しているときにおいて、前記高圧EGR弁をフィードバック制御しているときの該高圧EGR弁の開度が規定範囲外のときに前記高圧EGR装置に異常があると判定することを特徴とする請求項1に記載のEGRシステムの異常検出装置。
  3. 前記判定手段は、前記高圧EGR装置と前記低圧EGR装置との両方からEGRガスを供給しているときにおいて、前記低圧EGR弁をフィードバック制御しているときの該低圧EGR弁の開度が規定範囲外のときに前記低圧EGR装置に異常があると判定することを特徴とする請求項1または2に記載のEGRシステムの異常検出装置。
  4. 前記判定手段による判定時であって前記高圧EGR装置と前記低圧EGR装置との両方からEGRガスを供給しているときに前記一方のEGR装置が有するEGR弁をオープンループ制御するときの該EGR弁の開度の目標範囲を算出する算出手段を備え、
    前記判定手段は、前記他方のEGR装置に異常があるか否か判定しているときに前記一方のEGR装置が有するEGR弁をオープンループ制御するときの該EGR弁の開度を、前記目標範囲内で最も小さくすることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のEGRシステムの異常検出装置。
  5. 前記算出手段は、スモーク及び失火の発生が許容範囲内となるEGR弁の開度の範囲を目標範囲として算出することを特徴とする請求項4に記載のEGRシステムの異常検出装置。
  6. 前記判定手段による判定時であって前記高圧EGR装置と前記低圧EGR装置との両方からEGRガスを供給しているときに前記一方のEGR装置が有するEGR弁をオープンループ制御するときの該EGR弁の開度の目標範囲を算出する算出手段を備え、
    前記算出手段は、前記高圧EGR装置と、前記低圧EGR装置と、から供給されるEGRガス量の比の範囲であって、スモーク及び失火の発生が許容範囲内となる比の範囲を算出すると共に、該EGRガス量の比の範囲となる前記EGR弁の開度の範囲を目標範囲と
    して算出し、
    前記判定手段は、オープンループ制御するときのEGR弁の実際の開度を前記目標範囲内とすることができない場合には前記判定手段による判定を中止することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載のEGRシステムの異常検出装置。
  7. 内燃機関のターボチャージャのタービンよりも上流の排気通路と吸気通路とを接続する高圧EGR通路と、高圧EGR通路を流通するEGRガス量を調節する高圧EGR弁と、を有し、排気の一部を高圧EGRガスとして吸気通路へ供給する高圧EGR装置と、
    前記タービンよりも下流の排気通路と吸気通路とを接続する低圧EGR通路と、前記低圧EGR通路を流通するEGRガス量を調節する低圧EGR弁と、を有し、排気の一部を低圧EGRガスとして吸気通路へ供給する低圧EGR装置と、
    を備え、
    前記高圧EGR装置または前記低圧EGR装置の一方のEGR装置からEGRガスを供給しているときに、該一方のEGR装置に異常があるか否か判定する第1の工程と、
    前記第1の工程で一方のEGR装置に異常がないと判定された場合に、前記高圧EGR装置と前記低圧EGR装置との両方からEGRガスを供給し、このときに一方のEGR装置が有するEGR弁をオープンループ制御しつつ、前記他方のEGR装置が有するEGR弁を気筒内のEGRガス量が該EGRガス量の目標範囲に向かうようにフィードバック制御する第2の工程と、
    前記第2の工程を実行しているときの前記他方のEGR装置が有するEGR弁の開度から前記他方のEGR装置に異常があるか否か判定する第3の工程と、
    を含んで構成されることを特徴とするEGRシステムの異常検出方法。
  8. 前記第3の工程で、前記高圧EGR弁の開度が規定範囲外のときに前記高圧EGR装置に異常があると判定することを特徴とする請求項7に記載のEGRシステムの異常検出方法。
  9. 前記第3の工程で、前記低圧EGR弁の開度が規定範囲外のときに前記低圧EGR装置に異常があると判定することを特徴とする請求項7に記載のEGRシステムの異常検出方法。
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