JP4222167B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の加速運転状態におけるEGR弁の制御を行う制御装置に関する。
内燃機関から排出される排気ガス中の窒素酸化物(NOx)を低減させる装置として、排気再循環装置(以下、EGR装置という)が知られている。EGR装置は、排気ガスの一部を吸気通路へ再循環させて吸入空気と混合させることにより、燃焼時の最高温度を下げてNOxの低減を図るものである。
また、EGR装置では、内燃機関の運転状態に応じて、気筒内に送り込まれる吸入空気とEGRガスとの混合ガス量を決定している。具体的には、燃料の噴射量制御マップと関係づけて定められたEGR弁制御マップに従ってEGR弁の開度が求められる。
ところで、内燃機関の運転状態が急激な加速運転状態に移行すると、内燃機関の燃料噴射量は一気に増量する。しかし、燃料噴射量が増量してもシリンダ内に吸入される空気量はすぐに増加しないため、加速運転状態に移行した直後の内燃機関は、空気量が一時的に不足した状態になる。従って、内燃機関は、加速運転中にEGR装置による排気の再循環を実施すると、空気量不足によってスモークが発生する。
それに対し、EGR弁制御マップの他に、内燃機関の回転数とアクセル開度変化率との組み合わせに対応させてEGR弁を強制的にOFFする時間を定めたEGR強制OFF時間マップを設定し、このEGR強制OFF時間マップを使用して、内燃機関の加速時などにEGR弁を強制的にOFFさせる技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
しかし、上記従来技術においては、EGR強制OFF時間マップによって予め定められた時間が経過すると、EGR弁を開弁するため、運転状態によっては、EGR弁の適切な閉弁時間を設定することができず、例えば、過剰に早くEGR弁を開弁してしまうことにより内燃機関への吸入空気量が不足し、スモークが発生したり、あるいは、スモークの発生を出さないために、前述の吸入空気量の不足に併せて燃料噴射量を減少させる制御を行うことに起因して、ドライバビリティが悪化するなどの不具合があった。
特開平8−312466号公報 特開平11−36994号公報 特開2002−81348号公報 特開平9−21339号公報
本発明の目的とするところは、内燃機関における運転状態が加速運転状態に移行した場合に、スモークの発生を抑えるとともに、良好なドライバビリティを維持することができる技術を提供することである。
上記目的を達成するための本発明は、内燃機関の運転状態が加速運転状態に移行したことに伴い、EGR弁を閉弁するように制御している状態において、EGR弁を開弁したときに内燃機関に吸入される空気量を推定し、推定された開弁時吸入空気量が、内燃機関の運転状態から要求される要求吸入空気量よりも大きいと判定されたことを条件にEGR弁
を開弁することを最大の特徴とする。
より詳しくは、内燃機関の運転状態から該内燃機関に吸入されるべき要求吸入空気量を決定する吸入空気量決定手段と、
前記内燃機関の排気の一部を該内燃機関の吸気系に再循環させるとともに、EGR弁の開度によって前記再循環させる排気の量が制御されるEGR装置と、
前記内燃機関の運転状態に応じて前記EGR弁の開度を制御するとともに、前記内燃機関が所定の加速運転状態にあるときは、前記EGR弁を閉弁するEGR開度制御手段と、
前記内燃機関の加速運転状態において閉弁状態にあった前記EGR弁が開弁されるときに吸入される開弁時吸入空気量を推定する推定手段と、
前記推定手段により推定された開弁時吸入空気量が前記吸入空気量決定手段により決定された要求吸入空気量より大きいかどうかを判定する判定手段と、を備え、
前記内燃機関の加速運転状態においてEGR弁が閉弁状態にあるときに、前記判定手段により前記開弁時吸入空気量が前記要求吸入空気量より大きいと判定された場合は前記EGR弁の開弁が許可されることを特徴とする。
すなわち、本発明においては内燃機関の加速運転状態においてEGR弁が閉弁されている場合に、その開弁時期を、単に内燃機関の回転数とアクセル開度変化率などから求めるのではない。推定手段によって、EGR弁が開弁したときに吸入される開弁時吸入空気量を推定し、推定された開弁時吸入空気量が、内燃機関の運転状態に基づいて吸入空気量決定手段によって決定される要求吸入空気量より大きいと判断された場合に、EGR弁の開弁が許可される。
ここで、内燃機関の運転状態が加速運転状態に移行する場合、トルクを確保するために相当の燃料を噴射しなければならず、燃料噴射量は増加する。しかし、その燃料量に対して充分な空気量が吸入されないとスモークの発生量が増加してしまうことが分かっている。よって、内燃機関の加速運転状態においては、加速に対する要求を満たすため、燃料噴射量が増加されるとともに、スロットル弁の開弁動作や、過給機による過給動作に遅れが生じても充分な吸入空気量を確保するためにEGR弁を閉じる制御が行われている。
そして、その後、上記のスロットル弁の開弁動作や、過給機による過給動作における遅れを考慮しても、要求吸入空気量に対して充分な吸入空気量が確保できるようになったと判断した場合、NOx排出量を抑制するためにEGR弁を開弁してEGRガスを流入させ
る状態に移行する制御が行われる。しかし、この移行のためにEGR弁を開弁させるタイミングが早すぎると、スロットル弁の開弁動作や、過給機による過給動作の遅れによる吸入空気量の不足が充分に解消されておらず、要求燃料噴射量に対して充分な吸入空気量が確保されない場合がある。この場合、EGR弁を開弁することによりEGRガスの流入が流入したときの開弁時吸入空気量が、前記のスモークを補償する要求吸入空気量を下回ってしまう。この結果、スモークの発生量が増加してしまう不具合が生じる。
また、内燃機関においては、吸入空気量が要求吸入空気量に対して不足している場合、スモークの発生を抑制するために燃料噴射量が減量される空燃比最大噴射量制御が行われることが多い。この制御が行われる場合には、開弁時吸入空気量が要求吸入空気量より小さいと、要求される運転状態に達することができず、ショック・サージなどが発生し、ドライバビリティの悪化を引き起こすおそれがある。
しかし、本発明によれば、加速運転状態において閉弁しているEGR弁が開弁したときに、内燃機関の気筒に吸入される開弁時吸入空気量が推定手段により推定され、推定された開弁時吸入空気量が、内燃機関の運転状態に基づいて要求される要求吸入空気量より大きいと判断される場合にEGR弁が開弁される。従って、EGR弁の開弁時にスモークの
発生が増大することを抑制でき、また、空燃比最大噴射量制御が働いた場合にも、ドライバビリティが悪化する不具合を抑制することができる。
ここで、上記推定手段が、加速運転状態において閉弁されたEGR弁が開弁したときに吸入される開弁時吸入空気量を推定する方法として、以下の数式によって推定する方法を例示することができる。
Gnp=Gn×(1−EGRtrg) (E1)
ここにおいて、GnpはEGR開弁後の推定空気量を、EGRtrgは開弁後の目標EGR率
を、Gnは検出された吸入空気量を示している。
すなわち、上記の内燃機関の加速運転状態においてEGR弁を閉弁しているときにエアフローメータなどによって検出された吸入空気量に、EGR弁が開弁した後の目標EGR率を1から減じたもの、すなわちEGRガス以外の空気の占有率を乗じることにより、EGR弁の開弁後の開弁時吸入空気量を算出する。
このことにより、簡易な方法により開弁時吸入空気量を推定することができる。なお、数式(E1)におけるGnを検出するのは、内燃機関の加速運転状態の途中であるので、
実際にEGR弁を開弁した時点では、そのGnを検出したときと比較して内燃機関の運転
状態が変化している可能性がある。しかし、その変化の方向は、吸入空気量が増加する方向への変化であるので、その変化による誤差は、スモークを増加させる方向に働く誤差にはならない。従って、上記の方法で推定した開弁時吸入空気量を問題なく利用することができる。
ここで、EGR弁を開弁する直前には、EGR弁によって分離されていた排気系と吸気系の圧力差が大きくなっているので、EGR弁を開弁した瞬間に急激にEGRガスが吸気系に流れ込み、吸入空気量が瞬間的に減少してアンダーシュートが生じることがある。従って、開弁時吸入空気量を推定する場合に、数式(E1)のみによるのではなく、上記の吸入空気量の過渡的な減少を考慮に入れることにより、その過渡的な吸入空気量の変化における最小値をもって、開弁時吸入空気量としてもよい。
すなわち、上述した、開弁時吸入空気量を推定する方法において、EGR弁の開弁後のEGR弁の開口面積(リフト量)の見込み値と、EGR弁の開弁直前の吸気圧(過給機を備えた内燃機関である場合には過給圧)及び排気圧の差圧の値を取得し、それらの値と、数式(E1)の結果に対して乗じる補正係数との関係を示すマップを作成し、そのマップから取得された補正係数を数式(E1)で得られたGnpに乗じることにより、より正確に開弁時吸入空気量を推定することができる。
さらに、上記において開弁時吸入空気量を推定する場合に、EGR弁が開弁したときに流入するEGRガスの温度と、吸気管に流入する、EGRガスと混合される前の空気の温度と、EGR弁の開弁後のEGR率などを用いて、混合後の吸入空気温度を推定し、この吸入空気温度より、前記推定された開弁時吸入空気量を補正するようにしてもよい。
ここで、EGRガスの温度は、内燃機関の運転状態で変化するので、同じ目標EGR率や、同じEGR弁の開弁量でも、EGRガスの温度によって、EGRガスと吸気管に流入した空気の混合後のガス温度は変化する。そして、温度が高ければ空気密度が小さくなり空気の質量流量が減少する。従って、開弁時の吸入空気の温度を推定し、その温度によって数式(E1)で求められた開弁時吸入空気量を補正することにより、より正確に開弁時吸入空気量を推定することができる。
また、前述のように、数式(E1)で求められた開弁時吸入空気量を、EGR弁の開弁
後のEGR弁の開口面積(リフト量)の見込み値と、EGR弁の開弁直前の吸気圧(過給機を備えた内燃機関である場合には過給圧)及び排気圧の差圧の値によって補正したうえで、さらに、推定された開弁時の吸入空気の温度で補正することにより、さらに正確に開弁時吸入空気量を推定することができる。
また、本発明においては、上記のように、推定された開弁時吸入空気量と、要求吸入空気量とを比較するのではなく、推定された開弁時吸入空気量に基づいて、スモークを発生させない開弁時燃料噴射量を推定し、推定された開弁時燃料噴射量と、内燃機関の運転状態によって要求されている燃料噴射量とを比較してもよい。さらには、推定された開弁時吸入空気量に基づいて、スモークを発生させない開弁時燃料噴射量によって発生可能な開弁時発生可能トルクをさらに推定し、この開弁時発生可能トルクと、内燃機関の運転状態によって要求されている要求トルクとを比較してもよい。
このように、開弁時吸入空気量と要求吸入空気量を比較するのではなく、車輌制御上、制御を行ない易い、開弁時の燃料噴射量またはトルクと、内燃機関の運転状態から要求される燃料噴射量またはトルクとを比較することによりEGR弁の開弁時期を判断することにより、より簡易な制御により、スモークの発生を抑制することができる。
また、本発明においては、内燃機関の運転状態が加速運転状態に移行したことに伴い、EGR弁を閉弁している状態から、EGR弁を開弁しようとするときには、要求されているEGR弁開度よりも小さい開度でEGR弁を開弁し、さらに、開弁した後の吸入空気量の変化率を検出し、その吸入空気量の変化率により、EGR弁を要求開度まで開弁するかどうかを判定する構成としてもよい。
より詳しくは、内燃機関の運転状態から該内燃機関に吸入されるべき要求吸入空気量を決定する吸入空気量決定手段と、
前記内燃機関の排気の一部を該内燃機関の吸気系に再循環させるとともに、EGR弁の開度によって再循環させる前記排気の量が制御されるEGR装置と、
前記内燃機関の運転状態に応じて前記EGR弁の開度を制御するとともに、前記内燃機関が所定の加速運転状態にあるときは、前記EGR弁を閉弁するEGR開度制御手段と、
前記加速運転状態において閉弁されているEGR弁が開弁された後に前記内燃機関に吸入される吸入空気量の変化率を検出する吸入空気量変化率検出手段と、を備え、
前記加速運転状態において閉弁されているEGR弁を開弁するときに、前記EGR開度制御手段により要求される要求開度より小さい開度でEGR弁を開弁し、その後に前記吸入空気量変化率検出手段により検出された、吸入空気量の変化率が所定値より大きい場合に、前記EGR弁を前記要求開度まで、さらに開弁することとする。
すなわち、内燃機関の加速運転状態においてEGR弁を閉弁しているときには、内燃機関の回転数とアクセル開度変化率などから求めた開弁時にEGR弁を開弁する。しかし、内燃機関の運転状態から要求されるEGR弁開度までは開弁せず、要求開度より小さい開度までEGR弁を開弁する。そして、その状態で、吸入空気量の変化率を検出する。ここで、吸入空気量の変化率は、具体的には、エアフローメータからの出力信号を演算処理することにより検出してもよい。なお、ここで、吸入空気量はEGR弁の開弁時には急激に減少するので、吸入空気量の変化率は通常負の値をとり、吸入空気量の変化率が所定値より大きい場合とは、吸入空気量の減少割合の傾きが小さいことを意味している。
上記の発明においては、次に、検出された吸入空気量の変化率と所定値(負数)を比較する。この比較において、吸入空気量の変化率が所定値(負数)より大きい場合、換言すると、吸入空気量の減少の割合が小さい場合は、そのままEGR弁を要求開度まで開弁しても、吸入空気量は要求吸入空気量を下回ることがなく、スモークが発生するなどの不具
合が生じるおそれがないと判断できる。従って、この場合は要求開度までEGR弁を開弁する。一方、検出された空気量の変化率が、前記所定値(負数)以下である場合、換言すると、吸入空気量の減少の割合が大きい場合は、EGR弁を要求開度まで開弁すると吸入空気量が要求吸入空気量を下回る可能性があると判断できる。従ってこの場合は、再度EGR弁を閉弁するか、空気量の変化率が小さくなるまでそのときの開度を維持する。
なお、EGR弁を最初に開弁する際の開度については、例えば、EGR弁の制御可能な最小開度としてもよい。具体的には、EGR弁の開閉を行うためにステッパモータを用いている場合には、ステッパモータの1ステップ分の開度としてもよい。
こうすれば、従来の制御のように内燃機関の回転数とアクセル開度変化率などから求めた開弁時にEGR弁を開弁し、その後に実際の吸入空気量の変化率を検出することにより、実際の吸入空気量が要求空気量を下回らないようにEGR弁の開度を制御することができる。従って、より正確に、スモークの発生とドライバビリティの悪化を抑制することができる。
なお、本発明においては、内燃機関の運転状態が加速運転状態に移行したことに伴ない、EGR弁を閉弁するように制御している状態から、EGR弁を開弁したときに内燃機関に吸入される吸入空気量を推定し、推定された開弁時吸入空気量が、内燃機関の運転状態から要求される要求吸入空気量よりも大きいと判定された場合にEGR弁を開弁する構成において、EGR弁を開弁するときに、要求されているEGR弁開度よりも小さい開度でEGR弁を開弁し、さらに、開弁した後の吸入空気量の変化率を検出し、その吸入空気量の変化の値により、EGR弁を要求開度まで開弁するかどうかを判定する構成としてもよい。
こうすれば、吸入される開弁時吸入空気量が、内燃機関の運転状態に基づいて要求される要求吸入空気量より大きいと判断される場合にEGR弁が開弁されるうえに、実際の空気量の変化率を検出して、実際の吸入空気量が要求空気量を下回らないようにEGR弁の開度を制御することができる。従って、より正確に、スモークの発生とドライバビリティの悪化を抑制することができる。
なお、本発明において、加速運転状態とは、内燃機関の機関回転数、速度、アクセル開度などが急激に変化したときの他、車速が変化しなくても、例えば坂道などの影響で負荷が急激に変化したとき等も含んだ運転状態を意味する。また、本発明における課題を解決するための手段は、可能な限り組み合わせて使用することができる。
本発明にあっては、内燃機関における運転状態が加速運転状態に移行した場合に、スモークの発生を抑えるとともに、良好なドライバビリティを維持することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関とEGR装置の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、4つの気筒2を有する多気筒ディーゼル機関である。
内燃機関1は、各気筒2の燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射弁3を備えている。この燃料噴射弁3に駆動電圧が印加されると、燃料噴射弁3が開弁し、その結果、燃料噴射
弁3から気筒2の燃焼室へ燃料が噴射される。
次に、内燃機関1には、吸気枝管8が接続されており、吸気枝管8の各支管は、各気筒2の燃焼室と図示しない吸気ポートを介して連通している。前記吸気枝管8は、吸気管9と接続されている。前記吸気管9には、インタークーラ16と、遠心過給器(ターボチャージャ)15のコンプレッサハウジング15aとが取り付けられている。また、吸気管9には、吸気管9内を流れる空気の質量(吸入空気質量)に対応した電気信号を出力するエアフローメータ10及び、吸気管9に流入する空気の量を制御するスロットル弁5が取り付けられている。
一方、内燃機関1には、排気枝管18が接続され、排気枝管18の各枝管が各気筒2の燃焼室と排気ポート30を介して連通している。前記排気枝管18は、前記ターボチャージャ15のタービンハウジング15bと接続されている。また、該タービンハウジング15bは、排気管19と接続されている。
また、内燃機関1には、該内燃機関1から排出され排気枝管18を流れる排気の少なくとも一部を吸気枝管8へ再循環させるEGR装置40が設けられている。EGR装置40は、排気枝管18から吸気枝管8の集合部に至るよう形成されたEGR通路25と、電磁弁等からなりEGR通路25内を流れる排気(以下、EGRガスと称する)の流量を印加電圧の大きさに応じて調整するEGR弁26と、該EGR弁26より上流のEGR通路25に設けられ、該EGR通路25を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラ27とを備えている。また、EGR通路25には、通過するEGRガスの温度を検出する図示しないEGRガス温度センサが備えられている。
このように構成されたEGR装置40では、EGR弁26が開弁されると、排気枝管18内を流れる排気の一部が、前記EGR通路25を通り、EGRクーラ27によって冷却され、吸気枝管8の集合部へ流入する。吸気枝管8へ流入したEGRガスは、吸気枝管8の上流から流れてくる空気と混合されつつ各気筒2の燃焼室へ分配される。
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)35が併設されている。このECU35
は、CPU、ROM、RAM等を備えており、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態等を制御するユニットである。
ECU35には、エアフローメータ10や、ドライバによって要求されるアクセル開度を検出するアクセルポジションセンサ12などのセンサ類が電気配線を介して接続され出力信号がECU35に入力されるようになっている。一方、ECU35には、燃料噴射弁3、EGR弁26等が電気配線を介して接続され、上記各部がECU35によって制御されるようになっている。
また、ECU35に備えられたROMには各種プログラムが記憶されている。例えば、本実施例におけるEGR開弁判定ルーチンなどである。
図2を用いて、本実施例におけるEGR開弁判定ルーチンについて説明する。図2は本実施例におけるEGR開弁判定ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは上記したECU35に備えられたROMに記憶されたプログラムであり、内燃機関1の運転状態が加速運転状態となり、EGR弁26が閉じられたときに、所定時間毎に実行される。
本ルーチンが実行されると、まずS101において、EGR弁26が閉弁中かどうかが判断される。ここでEGR弁26が開弁されていると判断された場合にはS106に進み
、EGR弁開弁禁止フラグのOFF状態を継続させたうえで、本ルーチンを抜ける。一方、S101においてEGR弁26が閉弁中であると判断された場合にはS102に進む。
S102においては吸気管9へ流入する空気量が検出される。具体的には、エアフローメータ10からの出力信号をECU35が読み込み、演算処理されることにより検出される。あるいは、吸気枝管8の、EGR管25の合流部の下流側に、図示しない空気流量センサを備え、その空気流量センサの出力信号から空気量を検出するようにしてもよい。S102の処理が終わるとS103に進む。
S103においてはEGR弁26が開弁したときに気筒2に吸入される空気量である、開弁時吸入空気量が推定される。具体的には、以下の数式によって推定する。
Gnp=Gn×(1−EGRtrg) (E1)
ここでGnpは、開弁時吸入空気量である。また、EGRtrgは、EGR弁26の開弁後
の目標EGR率であり、内燃機関1の運転状態と、目標EGR率との関係を示したマップを用いて、内燃機関1に要求されている運転状態から求められる。また、Gnは、S10
2において検出された吸気管に流入する空気量である。なお、本実施例におけるEGR開度制御手段は、上記のマップから、目標EGR率を求めるECU35を含んで構成される。
S104においては、内燃機関1に要求される運転状態から、要求吸入空気量が導出される。この要求吸入空気量は、内燃機関1に要求される運転状態を達成するために要求される要求燃料噴射量に対し、燃焼時のスモークの発生を抑制するために要求される吸入空気量であり、内燃機関1の運転状態と、要求吸入空気量との関係を示したマップを用いて、内燃機関1に要求されている運転状態から求められる。ここで、本実施例における吸入空気量決定手段は、S104の処理を実行するECU35を含んで構成される。
S105においては、S103で推定された開弁時吸入空気量とS104で導出された要求吸入空気量の大きさが比較される。ここで、S105において、開弁時吸入空気量の大きさが要求吸入空気量の大きさ以上であると判断された場合には、EGR弁26を開弁してもスモークは発生しないと判断されるので、S106に進み、EGR弁開弁禁止フラグをOFFとしたうえで、本ルーチンを一旦終了する。すなわち、ここでEGR弁26を開弁させる。一方、要求吸入空気量の方が大きいと判断された場合には、この時点でEGR弁26を開弁すると、スモークが発生するおそれがあると判断されるので、S107に進み、EGR弁開弁禁止フラグのON状態を継続して、本ルーチンを一旦終了する。
次に、図3に示すタイムチャートを用いて上記のEGR開弁判定ルーチンを実施した場合の、内燃機関1の制御に関連する項目の変化について説明する。図3においては、図3(e)における(1)の時点で運転者の要求によりアクセル開度が大きくなった場合について説明している。ここでアクセル開度の変化を、アクセルポジションセンサ12の出力信号により検出すると、スロットル弁5のスロットル開度が増加されると同時に、図3(a)においてEGR開弁禁止フラグがONされ、図3(b)においてEGR弁26が閉弁される。
そのことにより、図3(c)における吸入空気量が増加を開始する。また、それと同時に図3(d)においては、燃料噴射量も増加する。ここにおいて、図3(c)の実線で示したラインは、スロットル弁5が開弁することにより増加した、吸気管9に流入される空気量と、EGR弁26の閉弁に伴ってEGRガスの量が減少したことにより増加した空気量の合計の吸入空気量である。また、このラインで示されるように、吸入空気量は、EGR弁26の閉弁後におけるEGRガス流動の遅れなどにより、図3(e)におけるアクセル開度の増加とともに直ちに、図3(c)において一点鎖線で示す要求吸入空気量まで増
加するのではなく、徐々に増加していく。
また、図3(c)において二点鎖線で示すのは、スロットル弁5の開弁による吸入空気量に相当する部分で、この運転状態においてEGR弁26を開弁すると全体の吸入空気量は、この延長線上に沿って変化することになる。換言すると、このラインは開弁時吸入空気量を示す。また、図3(d)における燃料噴射量も(1)で増加を開始するが、要求燃料噴射量まで急激に増加させると、スモークの発生の原因となるため、図3(c)の吸入空気量の増加と併せて遅れを伴って増加するよう制御される。
ここで、従来の制御においては、予め作成されたマップによって定められた時間が経過するとEGR弁26を開弁する。従って、例えば、図3(a)における(2)においてEGR開弁禁止フラグがOFFされ、図3(b)においてEGR弁26が開弁されると、この場合は、図3(c)の(2)の破線に示すように、開弁時吸入空気量が要求吸入空気量より大きくなる前にEGR弁26が開弁されることになり、吸入空気量が要求吸入空気量を下回ることになる。
そうすると、スモークが発生するおそれが生じてしまう。実際の制御においては、吸入空気量が要求吸入空気量を下回った場合、図3(d)に示すように燃料噴射量を減量することにより、スモークの発生を抑制する制御を行う。この結果、従来の制御においては、一時的に要求するトルクが得られず、ドライバビリティの悪化を招くことになる。
それに対して、本発明の本実施によれば、常に開弁時吸入空気量を推定しながら、吸入空気量を増加させ、図3(c)における(3)の時点に示すように、推定される開弁時吸入空気量が、要求吸入空気量より大きくなった時点で、初めてEGR開弁禁止フラグをOFFし、EGR弁26を開弁する。このことにより、図3(c)の実線のラインに示すように、吸入空気量は減少するが、その後、既に要求吸入空気量より大きくなっている開弁時吸入空気量のラインの延長線にならった増加をする。
従って、本実施例においては、図3(c)に示すように、EGR弁26の開弁時に吸入空気量が要求空気量を下回ることがなく、スモークの発生や、ドライバビリティの悪化を抑制することができる。
なお、本実施例においてはEGR弁26の開弁時の開口面積の見込み値、さらには、EGR弁26の閉弁時(開弁直前)の過給圧及び排気圧の差圧を用いて、EGR弁26の開弁時におけるEGRガスの急増による吸入空気量の過渡的な減少量を算出し、この減少量によって補正した値を開弁時吸入空気量としてもよい。
すなわち、数式(E1)を用いて算出したGnpは、EGR弁26の開弁後の目標EGR率から定常状態における開弁時吸入空気量を求めたものであるが、EGR弁26の開弁時の過渡状態においては、EGRガスが急激に吸気系に流れ込み、吸入空気の流入を妨げる現象がおきるために、定常状態における開弁時吸入空気量よりも少ない空気量しか内燃機関1の気筒2に吸入されない。また、EGR弁26の開弁時の過渡状態における吸入空気量は、EGR弁26の両側の、開弁時における圧力差の影響も受ける。
従って、EGR弁26の開度と、EGR弁26の開弁時の急激なEGRガスの流れ込みによる吸入空気量の減少分に相当する補正係数Klの関係を示したマップ及び、EGR弁
26の両側の圧力差と、その条件における吸入空気量の減少に相当する補正係数Kpとの関係を示したマップを作成しておき、図3におけるS103の開弁時吸入空気量の値を次式によって求めるようにしてもよい。
Gnp=Kl×Kp×Gn×(1−EGRtrg) (E2)
このことにより、開弁時吸入空気量の値をより正確に求めることができ、EGR弁26の開弁時のスモークの発生量をより正確に抑制することができる。さらには、ドライバビリティの悪化をより正確に抑制することができる。
また、本実施例においては、開弁時吸入空気量を推定するときに、EGR弁26が開弁したときに流入するEGRガスの温度と、吸気枝管8に流入するEGRガスと混合される前の空気の温度と、EGR弁26の開弁後のEGR率などを用いて、混合後の吸入空気量温度を推定し、この吸入空気量の温度より、前記推定された開弁時吸入空気量を補正するようにしてもよい。
具体的には、S103において、EGR管26に備えた図示しないEGRガス温度センサの出力からEGRガス温度を求め、吸気管9に備えた図示しない吸気温度センサの出力から吸気管9内の空気の温度を求め、さらに、EGR弁26の開弁後のEGR率を推定する。そして、これらの値と、EGRガスと吸気管9内の空気の混合後の吸入空気の温度との関係を示したマップから、混合後の吸入空気の温度を求める。そして、さらに求めた混合後の吸入空気の温度と、開弁時吸入空気量の補正係数Keとの関係をマップ化しておき
、そのマップを用いて、開弁時吸入空気量の補正係数Keを求める。
その場合、S103において、開弁時吸入空気量の値を次式によって求めるようにする。
Gnp=Ke×Gn×(1−EGRtrg) (E3)
このことにより、開弁時空気量の値をより正確に求めることができ、EGR弁26の開弁時のスモークの発生量をさらに正確に抑制することができ、ドライバビリティの悪化をさらに正確に抑制することができる。なお、ここでEGR弁26の開弁後のEGR率を推定する方法としては、エアフローメータ10から得られた現時点の空気量Gnと、(E1
)または(E2)で得られたGnpとを用いて、(E1)または(E2)によってEGRtrgを逆算する方法などを用いてもよい。
なお、本実施例において、推定手段及び判定手段は、上記のEGR開弁判定ルーチンを実行するECU35を含んで構成される。
次に実施例2について説明する。本実施例における内燃機関とEGR装置の概略構成については、実施例1において説明したものと同じであるので説明は省略する。ここでは、実施例1と異なる構成についてのみ説明し、実施例1と同じ構成については同じ符号を用いる。
本実施例においては、図2のS103において算出した開弁時吸入空気量に基づいて、この開弁時吸入空気量に対してスモークを発生させずに噴射可能な最大噴射量によって発生可能なトルクを推定する。そして、このトルクと、内燃機関1の運転状態によって要求される要求トルクとを比較し、前者の方が小さい場合には、EGR弁開弁禁止フラグをONするように制御する。
図4には、本実施例におけるEGR開弁判定ルーチンを示す。本ルーチンにおけるS101からS103までの処理は、図2に示した処理と同一である。本ルーチンにおけるS103において開弁時吸入空気量を推定した後、S404においては、推定された開弁時吸入空気量を用いて、スモークを出さずに発生させることができる最大のトルクである開弁時発生可能トルクを導出する。具体的には、吸入空気量と、その吸入空気量によってス
モークを出さずに発生可能である最大トルクとの関係をマップ化しておき、当該マップを用いて、開弁時発生可能トルクを導出する。
そして、S405において、S404で求められた開弁時発生トルクと、内燃機関1の運転状態において要求されている要求トルクとを比較する。ここで、開弁時発生可能トルクが要求トルク以上の大きさを有すると判断される場合には、EGR弁26と開弁してもドライバビリティが悪化することはないと判断され、S106に進み、EGR弁開弁禁止フラグがOFFされ、EGR弁26が開弁される。一方、S405において、開弁時発生可能トルクの方が小さいと判断された場合には、ここでEGR弁26を開弁すると要求トルクを発生させることができず、ドライバビリティが悪化すると判断し、S107に進んでEGR開弁禁止フラグのON状態を継続する。すなわち、EGR弁26の開弁を禁止する。
上記のように、本実施例においては、実施例1と異なり、比較の対象を吸入空気量からトルクに置き換えたものである。この場合、要求トルクと、開弁時発生可能トルクを比較することにより、ドライバビリティに直接的に影響するパラメータを使用することができるので、車輌制御上は望ましい制御と言える。
なお、本実施例においては、比較の対象を吸入空気量からトルクに置き換えた制御を行ったが、S404において、S103で推定された開弁時吸入空気量を用いて、スモークを出さずに噴射することができる最大の燃料噴射量である開弁時燃料噴射量を導出し、S405において、S404で求められた開弁時燃料噴射量と、内燃機関1の運転状態において要求されている要求燃料噴射量とを比較するような制御にしてもよい。こうすることによっても、ドライバビリティに直接的に影響するパラメータを使用することができ、車輌制御上望ましい制御を行うことができる。
次に実施例3について説明する。本実施例における内燃機関とEGR装置の概略構成については、実施例1において説明したものと同じであるので説明は省略する。ここでは、実施例1と異なる構成についてのみ説明し、実施例1と同じ構成については同じ符号を用いる。
本実施例においては、内燃機関1の加速運転状態において閉弁されているEGR弁26を開弁するときに、EGR弁26を制御可能最小開度まで開き、その後の吸入空気量の変化率を検出し、吸入空気量の減少の割合が大きい場合は再度EGR弁26を閉弁し、吸入空気量の減少の割合が小さい場合には、EGR弁26を要求EGR開度まで開弁する制御について説明する。
図5は、本実施例におけるEGR開弁判定ルーチンである。本ルーチンは、内燃機関1が加速運転状態にある場合に、EGR弁26が閉弁された場合に所定時間毎に実行されるルーチンである。本ルーチンが実行されるとまず、S501においてEGR開弁禁止フラグがOFFされているかどうかが判断される。ここで、EGR開弁禁止フラグがONされている場合は、EGR弁26は閉弁状態であるのでそのまま本ルーチンを一旦終了する。
一方、EGR開弁禁止フラグがOFFされている場合には、S502に進む。S502においては、EGR開弁禁止フラグがOFFされた直後かがどうかが判断される。具体的には、EGR開弁禁止フラグがOFFされたときにタイマをスタートさせ、タイマの値が所定値tより大きいかどうかで判断する。tは微小時間であり、概略、EGR弁26をステッパモータの1ステップ分開弁するのに必要な時間である。
S502でEGR開弁禁止フラグのOFF直後であると判断された場合には、S503に進み、EGR弁26を開弁するかどうかを判断する処理中であることを示すEGR復帰処理実施中フラグをONする。そして、S503の処理が終了すると、S504に進む。
S504においては、EGR弁26をEGR判定用開度まで開弁する。このEGR判定用開度は、具体的には、EGR弁26の制御可能最小開度であり、EGR弁26を作動させる図示しないステッパモータの1ステップ分に相当する開度である。ここで、EGR弁26をEGR判定用開度まで開弁するのは、一度に大きな開度までEGR弁26を開弁した場合に、吸入空気量が急激に減少し、スモークの発生の原因となることを回避するためである。S504の処理が終了すると本ルーチンを一旦終了する。
S502において、EGR開弁禁止フラグのOFF直後ではないと判断された場合は、S505に進む。S505においては内燃機関1への吸入空気量が検出される。具体的には、エアフローメータ10の出力信号をECU35内のCPUによって読み取ることによって検出される。S505の処理が終了するとS506に進む。
S506においては、EGR復帰処理中フラグがONされているかどうかが判断される。すなわち、EGR弁26がEGR判定用開度まで開弁されており、EGR弁26を目標EGR開度まで開弁すべきかどうかの判定処理中であるかどうかが判断される。
S506において、EGR復帰処理中フラグがONされていないと判断された場合には、EGR弁26を目標EGR開度まで開弁すべきかどうかの判定処理は終了していると判断されるので、S513に進み、目標EGR開度までEGR弁26を開弁させたのち、本ルーチンを終了する。一方、S506においてEGR復帰処理中フラグがONしていると判断される場合には、S507に進む。
S507においては、吸入空気量の変化率が算出される。具体的には、前回の本ルーチンの実施時においてS505で検出された吸入空気量と、今回の本ルーチンの実行においてS505において検出された吸入空気量との差分が算出され、その差分を、前回と今回の本ルーチンの実行に対する時間差で除すことによって算出される。S507の処理が終了するとS508に進む。
S508においては、EGR開弁禁止フラグがOFFされてから所定時間が経過しているかどうかが判断される。ここで、EGR開弁禁止フラグがOFFされてから所定時間が経過していないと判断された場合には、そのまま本ルーチンを終了する。これは、S504で、EGR弁26をEGR判定用開度まで開弁したのち、所定時間はその状態を保持し、その後EGR弁26を目標EGR開度まで開弁するのか、閉弁するのかを判断するように制御されることを意味している。
S508において、EGR開弁禁止フラグがOFFされてから所定時間が経過したと判断された場合には、その後EGR弁26を目標EGR開度まで開弁するのか、閉弁するのかを判断すべく、S509に進む。
S509においては、S507で算出された吸入空気量変化率が所定の判定値より大きいかどうかが判断される。ここで、所定の判定値とは、負の数値を示し、EGR弁26をEGR判定用開度まで開弁したときに、吸入空気量の変化率がその判定値以下である場合には、そのままEGR弁26の開弁を続けたとすれば、吸入空気量が、内燃機関1の運転状態から要求されている要求吸入空気量を下回ると判断される値である。
S509において、吸入空気量の変化率が上記判定値以下であると判断された場合には
、上記のように、そのままEGR弁26を開弁したままであると、吸入空気量が、内燃機関1の運転状態から要求されている要求吸入空気量を下回ると判断されるので、S510に進む。S510においては、EGR開弁量が0とされる。すなわち、EGR弁26が閉弁される。S510において、EGR弁26を閉弁した後には、S511に進みEGR開弁禁止フラグをONし、S512に進みEGR復帰処理実施中フラグをOFFしたのちに一旦本ルーチンを終了する。
一方、S509において吸入空気量の変化率が判定値より大きいと判断された場合には、EGR弁26を目標EGR開度まで開弁しても、吸入空気量が要求吸入空気量を下回ることがないと判断されるので、S514に進み、EGR復帰処理実施中フラグをOFFしたうえで、S515に進み、目標EGR開度まで、EGR弁26を開弁して本ルーチンを一旦終了する。
なお、本実施例において、吸入空気量変化率検出手段は、エアフローメータ10及び、上記のEGR開弁判断ルーチンにおいて吸入空気量変化率を算出する処理を行うECU35を含んで構成される。
次に、図6を用いて、本実施例におけるEGR開弁判定ルーチンによって、EGR弁26を開弁しようとする場合の、内燃機関1の制御に関連する項目の変化について説明する。図6は、本実施例におけるEGR開弁判定ルーチンを実施した場合の、EGR弁開度及び吸入空気量の変化を示したタイムチャートである。図6の(1)において、EGR開弁禁止フラグがOFFされたとすると、その直後にEGR弁26はEGR判定用開度まで開弁される。
すると、その時点からEGR弁26を通して、EGRガスが急激に吸気枝管8に流入するために、吸入空気量は減少を始める。そして、所定時間が経過した(2)の時点で、吸入空気量の変化率が判定値よりも大きいかどうかが判断される。(2)の時点で、吸入空気量の変化率が判定値より大きい場合、すなわち吸入空気量の減少の割合が小さい場合には、EGR弁26を目標EGR開度まで開弁しても、吸入空気量は、要求吸入吸気量を下回ることがないと判断されるので、EGR弁26は目標EGR開度まで開弁される。その場合、EGR弁26の開口面積が急激に増加するので、一時的に吸入空気量はさらに減少するが、要求吸入空気量を下回ることはなく、その後増加を始める。
一方、(2)の時点で、吸入空気量変化率が判定値以下である場合、すなわち、吸入空気量の減少の割合が大きい場合には、EGR弁26を目標EGR開度まで開弁すると、吸入空気量は、要求吸入空気量を下回ると判断されるので、EGR弁26を再度閉弁する。その場合、吸入空気量は即座に増加を始める。なお、本ルーチンでEGR弁26が再度閉弁された場合は、所定期間閉弁状態を継続したのち、EGR開弁禁止フラグがOFFされた後、再度本ルーチンを実行することとなる。
以上、説明したように、本実施例におけるEGR開弁判定ルーチンによれば、EGR弁26の開弁時期に、いきなり目標EGR開度までEGR弁26を開弁するのではなく、まず、EGR弁26のEGR判定用開度まで開弁する。そして、吸入空気量の変化率を検出することにより、目標EGR開度まで開弁しても、吸入空気量が要求吸入空気量を下回ることがないと判断されるときにだけ開弁を実施している。従って、実際の吸入空気量の変化率に基づいて、より正確に、スモークの発生量の増加及び、ドライバビリティの悪化を抑制することができる。
本発明に係る内燃機関とEGR装置の概略構成を示す図である。 本発明に係る実施例1におけるEGR開弁判定ルーチンを示すフローチャートである。 本発明に係る実施例1におけるEGR開弁判定ルーチンを実施した場合の内燃機関の制御に関連する項目の変化について示したタイムチャートである。 本発明に係る実施例2におけるEGR開弁判定ルーチンを示すフローチャートである。 本発明に係る実施例3におけるEGR開弁判定ルーチンを示すフローチャートである。 本発明に係る実施例3におけるEGR開弁判定ルーチンを実施した場合の内燃機関の制御に関連する項目の変化について示したタイムチャートである。
符号の説明
1・・・内燃機関
2・・・気筒
3・・・燃料噴射弁
5・・・スロットル弁
8・・・吸気枝管
9・・・吸気管
10・・・エアフローメータ
12・・・アクセルポジションセンサ
15・・・過給機
18・・・排気枝管
19・・・排気管
25・・・EGR通路
26・・・EGR弁
27・・・EGRクーラ
35・・・ECU
40・・・EGR装置

Claims (5)

  1. 内燃機関の運転状態から該内燃機関に吸入されるべき要求吸入空気量を決定する吸入空気量決定手段と、
    前記内燃機関の排気の一部を該内燃機関の吸気系に再循環させるとともに、EGR弁の開度によって再循環させる前記排気の量が制御されるEGR装置と、
    前記内燃機関の運転状態に応じて前記EGR弁の開度を制御するとともに、前記内燃機関が所定の加速運転状態にあるときは、前記EGR弁を閉弁するEGR開度制御手段と、
    前記内燃機関の加速運転状態において閉弁状態にあった前記EGR弁が開弁されるときに吸入される開弁時吸入空気量を推定する推定手段と、
    前記推定手段により推定された開弁時吸入空気量が前記吸入空気量決定手段により決定された要求吸入空気量より大きいかどうかを判定する判定手段と、を備え、
    前記内燃機関の加速運転状態においてEGR弁が閉弁状態にあるときに、前記判定手段により前記開弁時吸入空気量が前記要求吸入空気量より大きいと判定された場合は前記EGR弁の開弁が許可されることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記内燃機関の加速運転状態において閉弁状態にあったEGR弁が開弁された後に前記内燃機関に吸入される吸入空気量の変化率を検出する吸入空気量変化率検出手段をさらに備え、
    前記内燃機関の加速運転状態において閉弁状態にあったEGR弁を開弁するときに、前記EGR開度制御手段による制御において要求される要求開度より小さい開度でEGR弁を開弁し、その後に前記吸入空気量変化率検出手段により検出された、吸入空気量の変化率が所定値より大きい場合に、前記EGR弁を前記要求開度まで、さらに開弁することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 内燃機関の運転状態から該内燃機関に吸入されるべき要求吸入空気量を決定する吸入空気量決定手段と、
    前記内燃機関の排気の一部を該内燃機関の吸気系に再循環させるとともに、EGR弁の開度によって再循環させる前記排気の量が制御されるEGR装置と、
    前記内燃機関の運転状態に応じて前記EGR弁の開度を制御するとともに、前記内燃機関が所定の加速運転状態にあるときは、前記EGR弁を閉弁するEGR開度制御手段と、
    前記内燃機関の加速運転状態において閉弁状態にあったEGR弁が開弁された後に前記内燃機関に吸入される吸入空気量の変化率を検出する吸入空気量変化率検出手段と、を備え、
    前記内燃機関の加速運転状態において閉弁状態にあったEGR弁を開弁するときに、前記EGR開度制御手段による制御において要求される要求開度より小さい開度でEGR弁を開弁し、その後に前記吸入空気量変化率検出手段により検出された、吸入空気量の変化率が所定値より大きい場合に、前記EGR弁を前記要求開度まで、さらに開弁することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 前記吸入空気量変化率検出手段により検出された、吸入空気量の変化率が前記所定値以下の場合には、前記EGR弁を再度閉弁することを特徴とする請求項2または3に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記吸入空気量変化率検出手段により検出された、吸入空気量の変化率が前記所定値以下の場合には、前記EGR弁の開度を所定時間維持した後前記要求開度まで、さらに開弁することを特徴とする請求項2または3に記載の内燃機関の制御装置。
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