JP2011184175A - 印刷制御装置、方法及びプログラム - Google Patents

印刷制御装置、方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 空きの排出先の判定の確実性を向上させること。
【解決手段】 仕分けユニット114の各トレー116、117からシートが取り去られたことをセンサ120または121が検知した後、所定時間経過後、シートが取り去られたままである場合に、そのトレーが空き状態であると決定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、排出先の状態を確認して印刷済みのシートを排出させることのできる印刷制御装置、方法及びプログラムに関する。
従来、複数の排出先のそれぞれにシートの有無を検知するセンサを設け、空いている排出先を特定してその排出先にシートを排出させるものが知られている(特許文献1参照)。
特開平9−86783号公報
しかしながら、従来、ユーザがある排出先からシートを取り出すとセンサの出力に応じてすぐにシートがない状態であるとしてしまう。従って、ユーザが取り出すシートを間違え、そのシートを排出先に戻した場合、その排出先にはシートがあるにも拘わらず後続のシートをその排出先に排出させてしまう可能性がある。これを防ぐために、印刷直前まで排出先を決めずに、印刷直前、または印刷中に排出先を決めればその時点でシートのない排出先への排出が可能となる。しかし、その場合、例えば、印刷ジョブの発行元での排出先の把握が遅くなってしまったり、排出可能な排出先が存在しないにも拘わらず印刷を実行してしまったりすることがある。
本発明は、上述の問題点に鑑みなされたもので、空きの排出先の判定の確実性を向上させた印刷制御装置、方法及びプログラムを提供するものである。
上記課題を解決するため、本発明の印刷制御装置は、複数の排出先に印刷手段により印刷が行われたシートを排出する印刷制御装置であって、前記複数の排出先の1つに排出されたシートが取り去られたことを検知する検知手段と、前記検知手段が、シートが取り去られたことを検知してから所定時間経過した後、当該排出先からシートが取り去られた状態であることを判定する判定手段と、前記判定手段が、当該排出先からシートが取り去られた状態であることを判定した場合に、当該排出先が空き状態であると決定する決定手段とを有する。
本発明によれば、シートが排出先の1つから取り去られたことを検知した後、所定時間経過後もシートが取り去られた状態である場合に、その排出先が空き状態であると決定するので、空きの排出先の判定の確実性を向上させることができる。
本発明の実施形態の一例である画像形成装置の構成を示す図である。 図1の画像形成装置の制御に関わる構成を示すブロック図である。 印刷処理の流れ及び各処理の内容を示す図である。 トレー管理・監視の処理の流れを示すフローチャートである。 トレー管理・監視の処理の流れを示すフローチャートである。 トレー管理・監視の処理の流れを示すフローチャートである。 印刷ジョブの印刷処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。なお、この実施の形態で用いる装置の各構成要素の相対配置、装置形状等は、あくまで例示であり、それらのみに限定するものではない。
図1は、本実施形態における印刷制御装置の一例となる画像形成装置の概略構成を示す図である。図1の画像形成装置は、印刷機能のみを有したものを示すが、これに限らず、原稿上の画像を読取る読取装置をさらに備えて複写機として機能するものや他の機能を加えた複合装置としてもよい。また、印刷処理を行う記録材(被記録媒体または記録シート)としてロールシートを用いたものを例に説明するが、同一面への複数ページ分の印刷を途中で切断せずに続けて行える長尺の連続シートであれば、ロール状となったものには限らない。また、連続シートの切断は、画像形成装置が自動的に切断するものであってもよいし、ユーザがマニュアル指示を行って切断するものであってもよい。記録材の材質も紙には限らず、印刷処理可能なものであれば種々のものを用いることができる。また、画像形成装置は、連続シートへの印刷のみではなく、所定のサイズに予めカットされたカットシートへの印刷をも可能な画像形成装置としてもよい。また、印刷方式は後述する画像印刷用液体インクを用いたインクジェット方式による画像の印刷には限らない。記録剤として固形インクを用いてもよいし、トナーを用いた電子写真方式や昇華方式など種々のものを採用可能である。また、複数色の記録剤を用いたカラー記録を行うものには限らず、黒色(グレーを含む)のみによるモノクロ記録を行うものとしてもよい。また、印刷は、可視画像の印刷には限らず、不可視もしくは視認が困難な画像の印刷としてもよいし、一般的な画像以外の、例えば配線パターン、部品の製造における物理的パターン、DNAの塩基配列等のプリントなど種々のものの印刷としてもよい。つまり、記録剤を記録材に付与可能なものであれば種々のタイプの記録装置に適用可能である。また、図1の画像形成装置と接続された外部装置からの指示で当該画像形成装置における印刷処理の動作を制御させる場合、この外部装置が印刷制御装置となる。
図1は、記録材としてロールシート(搬送方向において印刷単位(1ページ)の長さよりも長い連続した連続シート)を用いた画像形成装置の全体構成の概略を示す断面図である。画像形成装置は、以下の構成要素101〜115を含み、これらが1つの筐体内に配置される。ただし、これらの構成要素を複数の筐体に分けて構成してもよい。
制御ユニット108は、コントローラ(CPUまたはMPUを含む)やユーザインターフェース情報の出力器(表示情報や音響情報などの発生器)、各種I/Oインターフェースを備えた制御部を内蔵し、画像形成装置全体の各種制御を司る。
ロールシートを供給するユニットとして上段シートカセット101aと下段シートカセット101bの2基を備える。使用者はロールシート(以下、シート)をマガジンに装着してから画像形成装置本体に装填する。上段シートカセット101aから引き出されたシートは図中a方向に、下段シートカセット101bから引き出されたシートは図中b方向にそれぞれ搬送される。いずれのカセットからのシートも図中c方向に進行して搬送ユニット102に到達する。搬送ユニット102は、複数の回転ローラ104を通して印刷処理中にシートを図中d方向(水平方向)に搬送する。給紙元のシートカセットを一方から他方に切り替える際は、既に引き出されているシートをカセット内に巻き戻し、新たに給紙させるシートがセットされているカセットから新たに給紙する。なお、本画像形成装置には、5インチ、6インチ、8インチ、12インチのロール幅を有したロールシートをカセット101a、101bにセット可能であるとする。
搬送ユニット102の上方にはヘッドユニット105が搬送ユニット102と対向して配置される。ヘッドユニット105では複数色(本実施形態では7色)分の独立した印刷ヘッド106がシートの搬送方向に沿って保持されている。本例ではC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、LC(ライトシアン)、LM(ライトマゼンタ)、G(グレー)、K(ブラック)の7色に対応した7つの印刷ヘッドを有す。もちろん、これら以外の色を用いたものでもよいし、これらの全てを用いる必要もない。本画像形成装置は、搬送ユニット102によるシートの搬送に同期させて、印刷ヘッド106からインクを吐出させてシート上に画像を形成する。なお、印刷ヘッド106はインクの吐出先が回転ローラ104と重ならない位置に配置される。インクはシートに直接吐出させるのに代え、中間転写体にインクを付与した後、そのインクをシートに付与することによって画像を形成させるものとしてもよい。これら搬送ユニット102、ヘッドユニット105、印刷ヘッド106を含んで印刷ユニットが構成されている。インクタンク109は各色のインクを独立して貯蔵する。インクタンク109からはチューブによって各色に対応して設けられたサブタンクまでインクが供給され、サブタンクから各印刷ヘッド106までチューブを介してインクが供給される。印刷ヘッド106は、印刷時の搬送方向d方向に沿って各色(本実施形態では7色)のラインヘッドが並んでいる。各色のラインヘッドは、継ぎ目無く単一のノズルチップで形成されたものであってもよいし、分割されたノズルチップが一列又は千鳥配列のように規則的に並べられたものであってもよい。本実施形態では、本装置が使用可能な最大サイズのシートの印刷領域の幅分をカバーする範囲にノズルが並んでいる所謂フルマルチヘッドとする。ノズルからインクを吐出するインクジェット方式は、発熱素子を用いた方式、ピエゾ素子を用いた方式、静電素子を用いた方式、MEMS素子を用いた方式等を採用することができる。印刷データに基づいて各ヘッドのノズルからインクが吐出されるが、吐出のタイミングは搬送用エンコーダ103の出力信号によって決定される。なお、本実施形態では記録剤としてインクを用いたインクジェット方式のプリンタに限定されない。サーマルプリンタ(昇華型、熱転写型など)、ドットインパクトプリンタ、LEDプリンタ、レーザープリンタなどの電子写真方式など、様々な印刷方式に適用可能である。
シートに画像が形成された後、当該シートは搬送ユニット102から、スキャナユニット107まで搬送される。スキャナユニット107では、シート上の印刷画像や特殊パターンを光学的に読取って印刷画像に問題がないかどうかの確認や、インクの吐出状態を含む本装置の状態確認等を行う。本実施形態では、画像の確認方法において、ヘッドの状態の確認するためのパターンを読み込むことによるインクの吐出状態を確認するものでもよいし、元画像との比較を行うことによる印刷の成否を確認するものでもよい。確認の方法は種々のものの中から適宜選択することが可能である。
シートはスキャナユニット107近傍からe方向に搬送され、カッタユニット110に導入される。カッタユニット110ではシートを所定の印刷単位の長さ毎に切断する。印刷する画像サイズに応じてこの所定の印刷単位の長さは異なる。例えばL版サイズの写真では搬送方向の長さは135mm、A4サイズでは搬送方向の長さは297mmとなる。カッタユニット110は、片面印刷の場合はページ単位でシートを切断するが、印刷ジョブの内容によってはページ単位で切断しない場合もある。また、カッタユニット110は両面印刷の場合、シートの第1面(たとえばおもて面)はページ単位で切断せずに所定の長さ分まで画像を連続して印刷し、第2面(たとえば裏面)を印刷した場合にページ単位で切断する。なお、カッタユニット110は、片面印刷や両面印刷の裏面印刷に際し、1枚の画像毎に切断するものに限らない。所定の長さ分搬送されるまで切断せず、所定の長さまで搬送された後で切断し、1枚(1頁)の画像毎に切り離すのは別のカッタ装置で手動操作等によって切断するものとしてもよい。またシートの幅方向に関しては、切断が必要な場合、別のカッタ装置を用いて切断することになる。
カッタユニット110から搬送されたシートは、ユニット内を図中f方向に搬送され、裏面印字ユニット111に搬送される。裏面印字ユニット111は、シートの片面のみに画像を印刷する場合に、シートの裏面に所定の情報を印刷させるためのユニットである。シートの裏面に印刷する情報としては、印刷画像毎に対応した文字、記号、コード等の情報(例えば、オーダー管理用番号等)が含まれる。裏面印字ユニット111は、印刷ヘッド106が両面印刷の印刷ジョブのための画像を印刷する場合、印刷ヘッド106が画像を印刷する領域以外に上記のような情報を印刷する。裏面印字ユニット111は、記録剤の押印、熱転写、インクジェットなどの方式を採用可能である。
裏面印字ユニット111を通ったシートは、次に乾燥ユニット112に搬送される。乾燥ユニット112は、インクが付与されたシートを短時間で乾燥させるために、ユニット内を図中g方向に通過するシートを温風(加温された気体(空気))で加熱するユニットである。なお、乾燥の方法は温風を用いるのに代え、冷風、ヒーターによる加温、待機させることのみによる自然乾燥、紫外光等の電磁波の照射など種々のものも採用可能である。印刷単位長さに切断されたシートは1枚ずつ乾燥ユニット112内を通過して、図中h方向に搬送されて仕分けユニット114に搬送される。
仕分けユニット114は、複数のトレー116、117、118、119(本実施形態では18個)を保持しており、印刷単位の長さ等に応じでシートの排紙先のトレーを区別する。各トレーにはトレー番号が割り当てられている。仕分けユニット114では、ユニット内を図中i方向に通過するシートを、各トレー上に設けられたセンサ120、121でトレーの空きやシートが満載か否かなどを確認しながら印刷画像毎に設定されたトレー番号に対応するトレーに排紙していく。センサ120、121はシートのエッジを検出するフォトインタラプタ等の光学的センサや、シートの重みを検出する圧電センサなど種々のシートセンサを採用可能である。また、センサ120、121の出力からは電気的ノイズやチャタリングによる影響が除去されているものが制御ユニット108に通知されるものとする。切断されたシートの排出先となるトレーは、印刷ジョブの発行元(ホスト装置)で特定のものが指定される場合や、画像形成装置側で空いているトレーが任意に指定される場合がある。1つのトレーには予め決められた枚数まで排紙可能である。この予め決められた枚数を超える印刷ジョブの場合、複数のトレーに跨って排紙される。トレーに対して排紙可能なシートの枚数やサイズ、種類などは、そのトレーの大きさ(タイプ)等によって異なっている。図1において縦(上下)に並んでいるトレー(以下、大トレー)群117は大サイズ(A4サイズ等、L版サイズより大きいもの)のシート、小サイズ(L版サイズ)の両方のシートの排紙が可能である。また、横(左右)に並んでいるトレー(以下、小トレー)群116は小サイズ(L版サイズ)のシートの排紙が可能であるが大サイズのシートの排紙はできない。そして、大トレーの方が小トレーより排紙可能なシートの出力枚数が多い。118は大トレー117が排出可能なシートサイズよりさらに大きいサイズ(例えば、A3サイズ)までのシートを排出可能なトレーであり、また小トレー116、大トレー117が使えない場合に使用される臨時トレーである。119は印刷ヘッド106の状態の検査等のパターンが印刷されたシートや、スキャナユニット107による読取りの結果、不良と判定されたシートなどを排出する退避トレーである。また、シート排紙中や排紙完了等の状態は、表示器を用いてユーザが識別可能にする(例えば、LED等を用いる)。例えば、トレーのそれぞれに互いに異なる色で発光する複数のLEDを設け、点灯しているLEDの色や点灯状態か点滅状態かなどによって各トレーの種々の状態をユーザに通知可能である。また、複数のトレーのそれぞれには優先順位を付すことができ、画像形成装置200は、印刷ジョブを実行するにあたり、空いている(シートが存在しない)トレーを、優先順位に従って順にシートの排出先として割り当てていく。デフォルトでは、大トレーは上のトレーほど優先順位が高く、小トレーは左側ほど優先順位が高い。また大トレーより、小トレーの優先順位が高い。この優先順位はユーザがシートを取り出しやすい位置の優先順位を高くしてやればよいが、ユーザによる操作等で適宜変更可能なものとする。
シート巻取りユニット113は、ページ毎に切断されずにおもて面が印刷されたシートの巻取りを行う。両面印刷の際にはまずおもて面に画像形成が行われたシートを、カッタユニット110でページ単位では切断せず、連続したおもて面の印刷が終了した後に切断する。おもて面が印刷されたシートは、ユニット内を図中のj方向に通過し、シート巻取りユニット113が巻取る。そして、一連のページ分のおもて面の画像形成が終了して、巻き取られたシートは、先のおもて面とは反対面を印刷可能な面にして、つまり印刷ヘッド106に対向させる面を反転させて、再度ユニットの図中のk方向に搬送される。このように搬送させることで、先のおもて面とは反対の裏面の画像の印刷を行わせる。通常の片面印刷の場合は、画像が印刷されたシートは、シート巻取りユニット113による巻取りを行わせずに仕分けユニット114に搬送される。
このように、両面印刷の際は、シート巻取りユニット113を用いてシートの巻取りを行い、シートを反転させて裏面の印刷を行うため、片面印刷のときと両面印刷のときとでは仕分けユニット114への排紙の際のシートの面が異なる。即ち、片面印刷の場合はシート巻取りユニット113を用いたシートの反転が行われないので、先頭ページの画像が印刷されたシートは先頭ページの画像が下を向いた状態で排紙される。そして1つの印刷ジョブが複数ページあるジョブの場合、先頭ページのシートからトレーに排紙され、以後後続のページへと順次排紙されシートが重なっていく。このような排紙をフェイスダウン排紙と呼ぶ。一方、両面印刷の場合はシート巻取りユニット113を用いたシートの反転が行われるので、先頭ページの画像が印刷されたシートは先頭ページの画像が上を向いた状態で排紙される。そして1つの印刷ジョブが複数枚のシートの出力を行うジョブの場合、最後のページを含むシートからトレーに排紙され、以後若いページのシートへと順次排紙されシートが重なっていき、最終的に先頭ページの画像が印刷されたシートが排紙される。このような排紙をフェイスアップ排紙と呼ぶ。
操作ユニット115は、ユーザが種々の操作を行ったり、ユーザに種々の情報を通知したりするためのユニットである。操作ユニット115はユーザが種々の操作を行うためのハードキーやタッチパネル、またユーザに種々の情報を提示(通知)するための表示部を含む。またユーザへの情報の提示は音声発生器からの音響情報に基づく音響(ブザー、音声等)を出力することによっても行うこともできる。また例えば、ユーザに指定された画像が印刷されたシートはどこのトレーに積載されているか、あるいは当該画像が印刷中か印刷終了かなど、オーダー毎の印刷状況の確認が可能である。また、インク残量や、シートの残量等、装置の各種状態の確認、ヘッドクリーニング等の装置メンテナンスの実施の指示を行うためにユーザが操作/確認可能である。また、操作ユニット115から、カセット101a、101bにセットされているロールシートのサイズ(ロール幅)、長さ、シート種(普通紙、光沢紙、コート紙、フィルム等のシートの材質)を内蔵するメモリに登録できる。
図2は、図1で示した画像形成装置における制御に関わる構成を説明するためのブロック図である。画像形成装置200は図1に示した画像形成装置である。
図2に示したメイン制御部201、画像処理部207、スキャナ制御部208、エンジン制御部209、モータ制御部210、ヘッド制御部211、ソーター制御部212が主に制御ユニット108に含まれる。これらは、システムバス214を介して互いに通信可能である。
メイン制御部201には、中央演算処理部(CPU)202、ROM203、RAM204、外部I/F205、HDD206が含まれ、これらはシステムバス213を介して互いに通信可能である。メイン制御部201は画像形成装置200全体の制御を司る。
CPU202は、マイクロプロセッサ(マイクロコンピュータ)形態の中央演算処理部であり、プログラムの実行やハードウェアの起動により画像形成装置200全体の動作を制御する。ROM203は、CPU202が実行するためのプログラムや画像形成装置200の各種動作に必要な固定データを格納する。RAM204は、CPU202がワークエリアとして用いられたり、種々の受信データの一時格納領域として用いられたり、各種設定データを記憶させたりする。外部I/F205は画像形成装置200に外部装置を接続するためのものである。外部I/F205はローカルI/FであってもネットワークI/Fであってもよい。また、外部I/F205は、有線による接続であっても無線による接続であっても構わない。HDD206は、CPU202等が実行するためのプログラム、印刷データ、画像形成装置200の各種動作に必要な設定情報を、内蔵するハードディスクに記憶させたり、読み出したりすることが可能である。なお、HDD206に代えて、他の大容量記憶装置としてもよい。
画像処理部207は、画像形成装置200で扱う印刷データ(例えば、ページ記述言語で表されたデータや画像ファイル)の画像データ(ビットマップ画像)への展開(変換)を含む各種画像処理を行う。入力された印刷データに含まれる画像データの色空間(たとえばYCbCr)を、標準的なRGB色空間(たとえばsRGB)に変換する。また、画像データに対し、有効な(画像形成装置200が印刷処理可能な)画素数への解像度変換、画像解析、画像補正等、様々な画像処理が必要に応じて施される。これらの画像処理によって得られた画像データは、内部のRAM、RAM204または、HDD206に格納される。なお、画像処理部207には、メイン制御部201と同様に、システムバスを介して互いに接続されたCPU、ROM、RAMが含まれ、ROMに格納されたプログラムに従い、CPUが上記のような画像処理を実行する。
スキャナ制御部208は、CPU202等から受信した制御コマンドに応じて、イメージセンサーの制御を行い、シート上の画像を読取り、赤(R)、緑(G)および青(B)色のアナログ輝度データを取得し、デジタルデータに変換する。イメージセンサーとしては、CCDイメージセンサーやCMOSイメージセンサー等を採用可能である。また、イメージセンサーはリニアイメージセンサーとしてもエリアイメージセンサーとしてもよい。また、スキャナ制御部208は、イメージセンサーの駆動指示、該駆動に基づくイメージセンサーの状況取得を行い、イメージセンサーから取得した輝度データを解析し、印刷ヘッド106からのインクの不吐やシートの切断位置の検出等を行う。スキャナ制御部208で画像が正しく印刷されていると判定されたシートは、シート上のインクの乾燥処理が施された後に、指定された仕分けユニットのトレーに排紙される。また、スキャナ制御部208にも、メイン制御部201と同様に、システムバスを介して互いに接続されたCPU、ROM、RAMが含まれ、ROMに格納されたプログラムに従い、CPUが上記のような読取処理を実行する。
エンジン制御部209は、CPU202等から受信した制御コマンドに応じて、印刷データに基づく画像をシート上に印刷する処理の制御を行う。エンジン制御部209は、印刷処理に際して、ヘッド制御部211、モータ制御部210、スキャナ制御部208及びソーター制御部212の制御を行い、一連の印刷処理を実行する。即ち、エンジン制御部209により印刷ヘッド106を用いたインクの付与、シートの搬送、イメージセンサーを用いた画像の成否、仕分けユニット114のトレーを用いたソートが制御される。制御コマンド、各種データ、ステータス信号等は、システムバス214を介してメイン制御部201と送受信する。またエンジン制御部209にも、メイン制御部201と同様に、システムバスを介して互いに接続されたCPU、ROM、RAMが含まれ、ROMに格納されたプログラムに従い、CPUが上記のような印刷処理を制御する。
モータ制御部210は、エンジン制御部209から受信した制御コマンドに応じて、給紙ローラの駆動指示、搬送ローラの駆動指示を行い、これらを動作させるモータの制御を行う。また、搬送ローラの回転状況取得等を行い、シートを適切な速度及び経路で搬送および停止させ、またシートを搬送させた長さを計測する。またモータ制御部210にも、メイン制御部201と同様に、システムバスを介して互いに接続されたCPU、ROM、RAMが含まれ、ROMに格納されたプログラムに従い、CPUが上記のようなモータ関係の処理を制御する。
ヘッド制御部211は、各色の印刷ヘッド106へのインク吐出指示や、記録媒体上でのドット位置(インクの着弾位置)を調整するための吐出タイミング設定、ヘッド駆動状態取得に基づく調整等を行う。エンジン制御部209から受信した制御コマンドに従い、印刷データに応じて印刷ヘッドの駆動制御を行い、印刷ヘッドからインクを吐出させシート上に画像を形成させる。またヘッド制御部211にも、メイン制御部201と同様に、システムバスを介して互いに接続されたCPU、ROM、RAMが含まれ、ROMに格納されたプログラムに従い、CPUが上記のような印刷ヘッド106を用いた処理を制御する。
ソーター制御部212は、シートを仕分けユニット114の各トレーに排出するため、エンジン制御部209から受信した制御コマンドに応じて、シートの搬送経路の指示、トレーの切替え指示などの制御を行う。また、ソーター制御部212は、各トレーのシート検出センサの出力に基づき、各トレー上のシートのあり/なしも検出可能である。またソーター制御部212にも、メイン制御部201と同様に、システムバスを介して互いに接続されたCPU、ROM、RAMが含まれ、ROMに格納されたプログラムに従い、CPUが上記のような仕分けユニット114を用いた処理を制御する。
ホスト装置215は、上述した外部装置に対応し、本画像形成装置200の外部に接続され、画像形成装置200に印刷を行わせるための画像データの供給源となる装置であり、種々の印刷ジョブのオーダーを発行する。ホスト装置215は、汎用のパーソナルコンピュータ(PC)として実現してもよいし、他のタイプのデータ供給装置としてもよい。他のタイプのデータ供給装置としては、画像をキャプチャーして画像データを生成する画像キャプチャー装置がある。画像キャプチャー装置は、原稿上の画像を読取って画像データを生成するリーダ(スキャナ)、ネガフィルムやポジフィルムを読取って画像データを生成するフィルムスキャナなどである。また、画像キャプチャー装置の他の例として静止画を撮影してデジタル画像データを生成するデジタルカメラ、動画を撮影して動画像データを生成するデジタルビデオもある。その他、ネットワーク上にフォトストレージを設置したり、着脱可能な可搬性メモリを挿入するソケットを設けたりし、フォトストレージや可搬性メモリに格納された画像ファイルを読み出して画像データに生成して印刷するものとしてもよい。また、汎用的なPCに代え、本画像形成装置専用の端末とするなど、種々のデータ供給装置としてもよい。これらのデータ供給装置は画像形成装置の構成要素としてもよいし、画像形成装置の外部に接続した別の装置としてもよい。また、ホスト装置215をPCとした場合、PCの記憶装置に、OS、画像データを生成するアプリケーションソフトウェア、画像形成装置200用のプリンタドライバがインストールされる。プリンタドライバは、本画像形成装置200を制御したり、アプリケーションソフトウェアから供給された画像データを画像形成装置200が扱える形式に変換して印刷データを生成したりする。また、印刷データから画像データへの変換をホスト装置215側で行ってから画像形成装置200に供給するようにしてもよい。なお、以上の処理の全てをソフトウェアで実現することは必須ではなく、一部または全部をハードウェアによって実現するようにしてもよい。ホスト装置215から供給される画像データやその他のコマンド、更にステータス信号等は、外部I/F205を介して画像形成装置200と送受信可能である。
なお、以上の例では、各機能ブロックがそれぞれCPUを備えるものとしたが、これには限らない。各機能ブロックのいくつかがCPUを備えず、メイン制御部201から、またはメイン制御部201及びエンジン制御部209からの制御で動作するものなどとしてもよい。また、各機能ブロックは図2に示した構成以外の分担のさせ方により個別の処理部または制御部として適宜分割したり、いくつかを統合したりするなど、種々の形態を採用可能である。また、メモリからのデータの読み出しにはDMAC(Direct Memory Access Controller)も用いることもできる。
次に、以上の構成において、画像形成装置200により印刷ジョブを実行する際の処理の流れについて説明する。
図3はメイン制御部201により使用すべきトレーを指定して印刷を実行する際の処理の大まかな流れ、そしてメイン制御部201及びソーター制御部212に含まれる機能を説明するための図である。
まず、メイン制御部201は、外部I/F205を介してホスト装置215等から印刷ジョブ(印刷指示301)を受け取ると、この印刷ジョブで使用すべきトレーを決定する処理(トレー指示305)を行う。メイン制御部201がトレー指示305を実行するにあたって、ソーター制御部212では、トレー監視308、トレー管理307、トレー状況通知309の各処理が行われる。トレー監視308は、各トレーに設けられたセンサ120、121の出力を常時監視しており、各トレーのシートの有無を、トレー管理307に通知する。トレー管理307はトレー監視308による通知の結果に基づく仕分けユニット114内の各トレーのシートの有無を管理する。トレー管理307は最初にシートがないと判断してから所定時間経過後もシートがないトレーを空き状態であるとする。トレー状況通知309は、トレー管理307が管理している各トレーのうちシートがなく空き状態にあるトレーのトレー番号をメイン制御部201に通知する。
トレー状況通知309から空き状態にあるトレーの通知を受けたメイン制御部201は、空き状態にあるトレーのうち、印刷ジョブで指定されているシートサイズのシートを排出可能なトレーを、各トレーの優先順位等を考慮して決定する(トレー指示305)。メイン制御部201は、トレー指示305において決定したトレーの情報をエンジン制御部209に通知し、そのトレーの予約を行わせる(トレー予約306)。
メイン制御部201は、トレー予約306が完了したことを確認すると、印刷ジョブに含まれる印刷データをエンジン制御部209が扱える形式に変換するために画像処理部207へ送る。画像処理部207は受け取った印刷データを画像データ(ビットマップ画像)に展開し、色空間変換、有効な画素数への解像度変換、画像解析、画像補正等、様々な画像処理を必要に応じて施す。そして、画像処理部207は画像処理が施された画像データに基づく画像をエンジン制御部209でシート上に印刷させるべく、この画像データをエンジン制御部209に送る。
エンジン制御部209はまずトレー予約306にて予約されたトレーの情報をソーター制御部212に通知し、該当するトレーの予約用LEDを点灯させ、このトレーが予約されていることをユーザに通知する。そして、302においてエンジン制御部209は印刷処理を開始する。即ち、エンジン制御部209ではスキャナ制御部208、モータ制御部210、ヘッド制御部211に駆動指示を与えて印刷が開始される。そして、片面印刷の場合は1ページ分の印刷を行う毎にシートをカッタユニット110で切断させ、トレー予約306で予約したトレーを選択し(303)、切断されたシートを排出させる。両面印刷の場合は、おもて面の画像は途中でシートを切断させずに複数ページ分を連続して印刷させた後、シートをカッタユニット110で切断させ、シート反転後、裏面の印刷を行う。そして裏面の印刷では1ページ毎にシートをカッタユニット110で切断させ、トレー予約306で予約したトレーを選択してシートを排出させる。ソーター制御部212では、トレー選択303における選択に従い、搬送経路を切り替え、選択されたトレーに印刷済みのシートが排出されるようにする。そして、エンジン制御部209が印刷ジョブに含まれていた全ての印刷対象の画像データに基づく画像の印刷を行い、ソーター制御部212がトレー予約306に対応するトレーを選択して印刷が行われたシートを排出し終えると、304で印刷処理を終了する。ここでトレーにシートが排出されたことはトレー監視308で検知し、そのトレーにシートが存在することがトレー管理307に通知される。また、トレーにシートが排出された場合、ソーター制御部212は、そのトレーのシート有LEDを発光させ、シートの存在をユーザに通知し、そのシートの取り出しを促す。ユーザによりシートが取り出されたことをトレー監視308がセンサ120または121の出力により検知し、トレー管理307に通知する。トレー管理307は所定時間以上、そのトレーにシートがない状態がと判断した後、所定時間経過後もシートがないと判断すると、メイン制御部201にそのトレーが空き状態にあることを通知する。
以上のように、ここではソーター制御部212でトレーの空き状況を監視し、最初にシートが存在しないと判断してから所定時間経過後も存在しないことをもって空き状態であると判定された後に、メイン制御部201にそれが通知される。そして、メイン制御部201ではトレー予約が行えた場合に印刷を開始させる。これにより、空き状態であることの確認の確度を上げ、それに従って印刷を開始させるので、印刷開始後に、トレーが空いていないために印刷処理が滞ってしまう可能性を低減させることができる。
次に、ソーター制御部212におけるトレーの管理・監視の処理の詳細について説明する。図4は、この場合の処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートは、ソーター制御部212のROMまたはHDD206に格納されている制御プログラムを、ソーター制御部212のCPUがRAMにロードし、それを実行することにより行われる処理の流れを示す。ただし、同様の処理を、メイン制御部201において、CPU202がROM203またはHDD206に格納されている制御プログラムをRAM204にロードしてそれを実行するものとしてもよい。
S401において、図3の303〜304の処理に従って印刷済みのシートがトレーに排出されると、トレー監視308ではシートが存在することをトレー管理307に通知する。そしてS402では、トレー管理307において管理している当該トレーの状態を「使用中」に変更する。
S403では、トレー監視308における監視に基づきS401でシートが排出されたトレーからユーザによりシートが取り去られるのを待つ。ここでは、センサ120または121の出力の変化(電気ノイズやメカのチャタリングの影響は除去されたもの)を検知することにより、シートが取り去られたと判断する。シートが取り去られたと判断されたらS404に進む。
S404では、センサ120または121からの出力に基づきシートがあると判断されてから規定時間待機する。この規定時間は予め画像形成装置200によって決めておくものでもよいし、ユーザが適宜指定するものであってもよい。
そして、規定時間が経過したらS405で再び該当するトレーからシートが取り去られているか判断する。ここで否定判定が行われる場合はユーザが一旦取り出したシートをトレーに戻した場合であり、S403に戻り、処理を繰り返す。一方、肯定判定を行った場合は、シートが取り去られたままであり、S406に進み、当該トレーが空き状態であると決定し、トレー管理307において管理している当該トレーの状態を「空きトレー」に変更する。なお、S406で空きトレーとなるまでは他の印刷ジョブで当該トレーにシートが排出されることはないので、S405でシートが存在している場合は、先の印刷ジョブによって印刷処理されたシートが置かれた場合である。
以上の処理は印刷ジョブを実行する毎に行われる。
以上のようなシーケンスを行うことにより、ユーザが誤ってトレーからシートを取り出し、その後、シートをトレーに戻した場合であっても、メイン制御部201が空きトレーとしてそのトレーに後続のシートを排出させようとしてシートの排出が滞らなくなる。
次に、ソーター制御部212におけるトレーの管理・監視の処理の別の例(例2)について説明する。図5は、この場合の処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートは、ソーター制御部212のROMまたはHDD206に格納されている制御プログラムを、ソーター制御部212のCPUがRAMにロードし、それを実行することにより行われる処理の流れを示す。ただし、同様の処理をメイン制御部201において制御してもよいのは上述の通りである。
S501〜503までは図4のS401〜403と同様であり、ここでの説明は省略する。
S504では、S501でシートを排出したトレーと同種のトレー群の使用率が規定比率より高いか判断する。即ち、S501でシートを排出したトレーが小トレーであれば小トレー群116の使用率、大トレーであれば大トレー群117の使用率が規定比率より高いか判断する。なお、使用率に代えて、使用しているトレーの数、空いているトレーの数を判断するようにしてもよい。
そして、使用率が規定比率より高い(空きトレーが規定数より少ない)と判断された場合、S504に進み、第1の規定時間待機する。一方、使用率が規定比率より以下(空きトレー数が規定数以上ある)と判断された場合、第2の規定時間待機する。ここで、第1の規定時間は第2の規定時間よりも短い時間とする。即ち、画像形成装置200が複数の印刷ジョブを受け付けている場合、空きトレーがないと印刷処理が滞ってしまうため、空きトレーが少ない場合の待機時間を短くし、印刷処理が滞ってしまう可能性や時間を低減させるものである。
S507、508は図4のS405、406とそれぞれ同様の処理を行う。
以上の処理により、トレー群の状況を考慮して、空きトレー不足となる可能性を低減しつつも、空きトレーと決定する処理の確度を向上させることができる。
次に、ソーター制御部212におけるトレーの管理・監視の処理のさらに別の例(例3)について説明する。図6は、この場合の処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートは、ソーター制御部212のROMまたはHDD206に格納されている制御プログラムを、ソーター制御部212のCPUがRAMにロードし、それを実行することにより行われる処理の流れを示す。ただし、同様の処理をメイン制御部201において制御してもよいのは上述の通りである。
S601〜603までは図4のS401〜403と同様であり、ここでの説明は省略する。
S604では、S601でシートを排出したトレーが大トレーであったか、小トレーであったか判断する。そして、小トレーであった場合、S605に進み、大トレーであった場合、S608に進む。
S605では、小トレー群116の使用率が規定比率より高いかどうか判断し、肯定判断を行った場合はS606に進み、否定判断を行った場合はS607に進む。使用率に代えて、使用しているトレーの数、空いているトレーの数を判断するようにしてもよい。S606では第1の規定時間待機し、S607では第2の規定時間待機する。第1の規定時間は第2の規定時間より短い時間とする。即ち、画像形成装置200が複数の印刷ジョブを受け付けている場合、空きトレーがないと印刷処理が滞ってしまうため、空きトレーが少ない場合の待機時間を短くし、印刷処理が滞ってしまう可能性や時間を低減させるものである。
S608では、大トレー群117の使用率が規定比率より高いかどうか判断し、肯定判断を行った場合はS609に進み、否定判断を行った場合はS610に進む。使用率に代えて、使用しているトレーの数、空いているトレーの数を判断するようにしてもよい。S609では第3の規定時間待機し、S610では第4の規定時間待機する。第3の規定時間は第1の規定時間より短い時間とし、第4の規定時間より短くする。即ち、大トレーは小サイズのシートも排出可能であるため、小トレーより早く空き状態であることを通知できるようにする。
S611、612は図4のS405、406とそれぞれ同様の処理を行う。
以上の処理により、トレー群の種類とその状況を考慮して、空きトレー不足となる可能性を低減しつつも、空きトレーと決定する処理の確度を向上させることができる。
以上のように、図4〜6のいずれかの処理によりトレーの空き情報を獲得し、印刷ジョブは実行される。
図7は、メイン制御部201により印刷ジョブを処理する際の処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートは、ROM203またはHDD206に格納されている制御プログラムを、CPU202がRAM204にロードし、それを実行することにより行われる処理の流れを示す。
S701では印刷ジョブの実行を指示するオーダーを受け付ける。このオーダーは例えばホスト装置215から外部I/F205を介して印刷ジョブとともに入力される。ここでの処理は図3の301に対応する。
そして、S702で図3のトレー状況通知309によりトレーの空き情報(シートが存在しないトレーの情報(トレー番号等)を獲得する。空きトレーは、図4〜6のいずれかの処理で獲得するほか、そもそもシートが存在しないトレーの情報を獲得する。
S703では、空いているトレーのうち、オーダー(印刷ジョブ)で指定されている出力サイズのシートを排出可能なトレーが選択される。ここでの処理は図3のトレー予約306に対応する。
そして、S704においてオーダーに含まれる全てのページの印刷が完了したと判断されるまで、S705における印刷処理及び選択されたトレーへのシートの排出を繰り返す。ここでは場合によっては途中で1つのシートを排出可能な枚数を超えることがあり、その場合、再度空きトレーの情報を獲得してトレーを選択する。または、S703で予め必要な数のトレーを選択しておく。ここでの処理は図3の302〜304までの処理に対応する。
S704で全てのページの印刷が完了したと判断した場合、S706で印刷の完了のための処理を行う。例えば、印刷完了を通知する情報をオーダーの発行元であるホスト装置215に送信したり、操作ユニット115に表示したりする。また、シートの排出されたトレーのLEDを発光させるなどする。
以上のように、本実施形態では、トレーに排出されたシートが取り去られたことを検知した後、即座にトレーが空きであるとせず、取り間違いに気付いたユーザが戻す可能性のある時間まで待機させるものである。従って、受け付けた印刷ジョブ(オーダー)を実行する前に空きトレーを指定する場合、印刷処理を行った後にトレーが空いていないような状況の発生を防止することができる。また、これによって予めトレーを指定しておけるので、高速な印刷処理(印刷から排紙まで)が可能となる。
なお、以上の説明において、印刷を行う部分を除いた、トレーの状況の確認及び選択等の処理をホスト装置や外付けコントローラなどの外部装置で実現し、それに従って画像形成装置に印刷を実行させるようにしてもよい。その際、外部装置は画像形成装置からステータス(現在のトレーの状況等の情報)を取得して上記処理を実行することが好ましい。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。また、プログラムは、1つのコンピュータで実行させても、複数のコンピュータが連動して実行するようにしてもよい。また、上記した処理の全てをソフトウェアで実現する必要はなく、一部または全部をハードウェアによって実現するようにしてもよい。
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(他の実施形態への応用、他の実施形態との組合せ等を含む)も可能である。

Claims (6)

  1. 複数の排出先に印刷手段により印刷が行われたシートを排出する印刷制御装置であって、
    前記複数の排出先の1つに排出されたシートが取り去られたことを検知する検知手段と、
    前記検知手段が、シートが取り去られたことを検知してから所定時間経過した後、当該排出先からシートが取り去られた状態であることを判定する判定手段と、
    前記判定手段が、当該排出先からシートが取り去られた状態であることを判定した場合に、当該排出先が空き状態であると決定する決定手段とを有することを特徴とする印刷制御装置。
  2. 前記複数の排出先の使用率を判断する判断手段を有し、前記判定手段は、前記判断手段により判断された使用率が所定の使用率より高い場合、当該使用率が前記所定の使用率より低い場合よりも前記所定時間を短い時間とすることを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
  3. 前記複数の排出先は、少なくとも種類の異なる2種類の排出先を含み、前記判断手段は排出先の種類毎に使用率を判断することを特徴とする請求項2に記載の印刷制御装置。
  4. 前記複数の排出先は、小サイズのシートは排出できるが大サイズのシートは排出できない第1の排出先と、小サイズのシートと大サイズのシートの両方を排出可能な第2の排出先とを含み、前記判定手段は、前記判断手段により判断された使用率が所定の使用率より高いと判断された場合の前記所定時間は、前記第2の排出先に対する前記所定時間を、前記第1の排出先に対する時間より短い時間とすることを特徴とする請求項3に記載の印刷制御装置。
  5. 複数の排出先に印刷手段により印刷が行われたシートを排出させる印刷制御方法であって、
    前記複数の排出先の1つに排出されたシートが取り去られたことを検知し、
    前記シートが取り去られたことを検知してから所定時間経過した後、当該排出先からシートが取り去られた状態であることを判定し、
    前記排出先からシートが取り去られた状態であることを判定した場合に、当該排出先が空き状態であると決定することを特徴とする印刷制御方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の印刷制御装置の各手段、または請求項5に記載の印刷制御方法をコンピュータにより実現することを特徴とするプログラム。
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