JP2011181840A - パワー素子を備えた半導体装置の製造方法 - Google Patents

パワー素子を備えた半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電子線照射等の後に行う水素アニール時に水素が十分にデバイスを構成する半導体のダメージ部分まで到達し、ダメージ回復が行えるようにすると共に、表面電極の劣化を抑制することができるようにする。
【解決手段】IGBTが形成されたセル領域全面に形成された表面電極11に含まれるバリアメタル12の第1金属膜12aをチタン(Ti)ではなく、ニッケル(Ni)やコバルト(Co)等のVIII族の金属材料により構成する。これにより、水素アニールの際に、電子線照射等によってダメージを受けたシリコン表面に水素が到達するようにできる。また、バリアメタル12の第1金属膜12aを構成する金属材料が水素と結合しないようにできる。したがって、水素アニール時に水素が十分にシリコン表面のダメージ部分まで到達し、ダメージ回復が行えるようにすることができると共に、表面電極11の劣化を抑制することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、表面電極がセル領域の全域を覆うように構成される縦型パワー素子を備えた半導体装置の製造方法に関するものである。
従来より、縦型のIGBTやパワーMOSFET等の縦型のパワー素子を備えた半導体装置では、パワー素子が形成されたセル領域の表面を全域覆うように表面電極(エミッタ電極もしくはソース電極)が形成される。この表面電極の電極材料としては、主にアルミニウム(Al)等が用いられる。しかしながら、アルミニウムを直接シリコン上に形成すると、アロイスパイク、すなわちアルミニウムとシリコンとの固相拡散による突起状の反応物が生成され、良好なオーミック接触が行えなくなる。このため、シリコンとアルミニウムとの間にバリアメタルを配置することでアロイスパイクが形成されることを防止している。バリアメタルとしては、一般的にはチタンと窒化チタンの二層構造(Ti/TiN)等のようにチタンを含有する金属材料が採用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−200792号公報
スイッチング素子等が備えられる半導体装置では、ライフタイム調整を行ってデバイス特性を制御するために、デバイス形成後に電子線照射やHe(ヘリウム)線照射、もしくはX線照射が行われる。このとき、電子線照射等によってシリコン表面にダメージを与え、デバイス特性に影響を与えるため、電子線照射等を行った後に、水素(H2)アニールを行うことでダメージ回復を行っている。
しかしながら、パワー素子のように、表面電極がセル領域の表面を全域覆うように形成された構造では、水素アニール時に水素がシリコン中のダメージ部に十分に届かず、十分にダメージ回復を行うことができない。これについて、図4を参照して説明する。
図4は、水素アニール時の様子を示した表面電極部分の断面図である。この図に示されるように、シリコンJ1の表面にTi膜J2とTiN膜J3およびAl膜J4が順に積層されることで表面電極J5が構成されている。水素アニール時には、水素がAl膜J4上からTiN膜J3およびTi膜J2を通過することでシリコンJ1に到達する。ところがシリコンJ1の表面に形成されたTi膜J2中のTiと水素とが結合してTiHを形成するため、Ti膜J2中に水素が吸蔵され、水素がシリコンJ1まで十分に到達しなくなる。
このため、シリコンJ1中のダメージを十分に回復することができなくなる。また、水素が吸蔵されたTi膜J2は、TiHとなることで脆化し、機械的強度が劣化してしまうという問題も発生する。
本発明は上記点に鑑みて、電子線照射等の後に行う水素アニール時に水素が十分にデバイスを構成する半導体のダメージ部分まで到達し、ダメージ回復が行えるようにすると共に、表面電極の劣化を抑制することができるパワー素子を備えた半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、不純物領域(3、5、6)に接触させられるバリアメタル(12)を形成する工程と、バリアメタル(12)を介して不純物領域(3、5、6)の上に形成されるアルミニウムを含む金属にて構成される電極膜(13)を形成する工程とを行うことにより、バリアメタル(12)および電極膜(13)を有する表面電極(11)を形成する工程と、表面電極(11)を形成したのち、電子線照射、ヘリウム照射もしくはX線照射を行う照射工程と、照射工程の後で水素アニールを行う工程とを含み、バリアメタル(12)を形成する工程では、不純物領域(3、5、6)に接触させられるVIII族の金属材料で構成される第1金属膜(12a)を形成する工程を行うことを特徴としている。
このように、縦型のパワー素子が形成されたセル領域全面に形成された表面電極(11)に含まれるバリアメタル(12)の第1金属膜(12a)をチタン(Ti)ではなく、VIII族の金属材料により構成している。このため、水素アニールの際に、電子線照射等によってダメージを受けたシリコン表面に水素が到達するようにできる。また、バリアメタル(12)の第1金属膜(12a)を構成する金属材料が水素と結合しないようにできる。したがって、電子線照射等の後に行う水素アニール時に水素が十分にシリコン表面のダメージ部分まで到達し、ダメージ回復が行えるようにすることができると共に、表面電極(11)の劣化を抑制することができる縦型のパワー素子を備えた半導体装置を製造することができる。
例えば、請求項2に記載したように、第1金属膜(12a)を形成する工程では、VIII族の金属材料として、ニッケルもしくはコバルトを用いることができる。
また、請求項3に記載したように、第1金属膜(12a)を形成する工程の後、第1金属膜(12a)をシリサイド化するための熱処理工程を行うようにすれば、より表面電極(11)と不純物領域(3、5、6)との間の接触抵抗の低抵抗化を図ることが可能となる。
さらに、バリアメタル(12)を単層構造とするのではなく、請求項4に記載したように、第1金属膜(12a)の上に、窒化チタンにて構成される第2金属膜(12b)を形成することで多層構造としても良い。このように、窒化チタンにて構成される第2金属膜(12b)を備えることにより、バリアメタル(12)の緻密性を向上させ、機械的強度を高くすることが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる縦型のパワー素子を備えた半導体装置の断面図である。 図1に示す縦型のパワー素子を備えた半導体装置の製造工程を示した断面図である。 水素アニール時の様子を示した表面電極部分の断面図である。 従来構造での水素アニール時の様子を示した表面電極部分の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1に、本実施形態にかかる縦型のパワー素子を備えた半導体装置として、IGBTを備えた半導体装置の断面図を示す。以下、この図を参照して、本実施形態にかかるIGBTを備えた半導体装置について説明する。
図1に示す半導体装置は、IGBT等が備えられたセル領域とその外周を囲む外周領域に備えられた耐圧構造により構成されるが、図1ではセル領域の一部についてのみ図示してある。
図1に示されるように、p+型コレクタ層1の表面に、p+型コレクタ層1よりも低不純物濃度で構成されたn-型ドリフト層2が備えられている。例えば、p+型コレクタ層1は、p型不純物濃度が1×1017〜1×1020cm-3程度、n-型ドリフト層2は、n型不純物濃度が1×1014cm-3程度に設定されている。
また、n-型ドリフト層2の表層部には、p型ベース領域3が形成されている。このp型ベース領域3は、例えば厚さが5μm程度、不純物濃度が1×1017〜1×1018cm-3程度とされている。
そして、このp型ベース領域3を貫通してn-型ドリフト層2まで達するように、複数個のゲート用トレンチ4が形成され、このゲート用トレンチ4によってp型ベース領域3が複数個に分離されている。具体的には、ゲート用トレンチ4は複数所定のピッチ(間隔)で形成されており、例えば、図1の奥行き方向(紙面垂直方向)において各ゲート用トレンチ4が平行に延設されたストライプ構造、もしくは並行に延設されたのちその先端部において引き回されることで環状構造とされている。
隣接するゲート用トレンチ4によってp型ベース領域3が複数に分割され、分割された各p型ベース領域3の表層部において、ゲート用トレンチ4の側面に接するようにn+型エミッタ領域5が形成されていると共に、ゲート用トレンチ4の側面から離間した位置にボデーp層6が形成されている。n+型エミッタ領域5は、p型ベース領域3の最表面に形成されることで露出させられており、表面でのn型不純物濃度が1×1020cm-3程度とされている。ボデーp層6は、n+型エミッタ領域5よりも深い位置に形成されているが、表面でのp型不純物濃度が1×1020cm-3程度とされている。これらn+型エミッタ領域5とボデーp層6はp型ベース領域3よりも高濃度とされている。
+型エミッタ領域5は、n-型ドリフト層2よりも高不純物濃度で構成され、p型ベース領域3内において終端しており、かつ、ゲート用トレンチ4の側面に接するように配置されている。より詳しくは、ゲート用トレンチ4の長手方向に沿って棒状に延設され、ゲート用トレンチ4の先端よりも内側で終端した構造とされている。
各ゲート用トレンチ4内は、各ゲート用トレンチ4の内壁表面を覆うように形成されたゲート絶縁膜7と、このゲート絶縁膜7の表面に形成されたドープトPoly−Si等により構成されるゲート電極8とにより埋め込まれている。
これらのうち、各ゲート電極8は、図1とは別断面において互いに電気的に接続され、BPSGなどで構成される層間絶縁膜9上に形成されたドープトPoly−Si層(図示せず)などを通じてゲート配線(図示せず)に電気的に接続されている。
また、IGBT形成領域に形成されたゲート用トレンチ4とは異なる位置、具体的には各ゲート用トレンチ4の間には、コンタクト用トレンチ10が形成されている。このコンタクト用トレンチ10は、ゲート用トレンチ4よりも浅く、かつ、n+型エミッタ領域5およびボデーp層6を貫通してボデーp層6の下方に位置しているp型ベース領域3に達する深さとされている。例えば、コンタクト用トレンチ10は、深さが1〜1.5μm、幅が1〜1.5μmとされる。
また、層間絶縁膜9やn+型エミッタ領域5の表面上およびコンタクト用トレンチ10内を埋め込むように表面電極11が形成されている。この表面電極11は、IGBTにおけるエミッタ電極として機能するものであり、n+型エミッタ領域5に電気的に接続されていると共に、コンタクト用トレンチ10を通じてボデーp層6およびp型ベース領域3とも電気的に接続されている。表面電極11は、不純物濃度が高濃度であるn+型エミッタ領域5およびボデーp層6とはオーミック接触させられ、不純物濃度が低濃度であるp型ベース領域3とはショットキー接触させられている。
表面電極11は、縦型のIGBTが形成されたセル領域全域を覆うように形成され、複数の金属膜の多層構造によって構成されている。具体的には、表面電極11は、第1金属膜12aとこの表面に形成した第2金属膜12bとによって構成されるバリアメタル12と、バリアメタル12を介してn+型エミッタ領域5およびボデーp層6に電気的に接続された第3金属膜13とによって構成されている。第1金属膜12aは、VIII族の金属原子、例えばニッケル(Ni)やコバルト(Co)等によって構成されている。第2金属膜12bは、バリアメタル12の緻密性を向上させ、機械的強度を高めるために備えられ、窒化チタン(TiN)によって構成されている。第3金属膜13は、アルミニウム(Al)によって構成されている。
さらに、p+型コレクタ層1の裏面側には、裏面電極14が形成されている。裏面電極14は、IGBTにおけるコレクタ電極として機能するものであり、p+型コレクタ層1aに対して共にオーミック接触させられている。
なお、図1中には示していないが、IGBTが形成されたセル領域の周囲を囲む外周領域に備えられる耐圧構造としては、リサーフ層やガードリングなどがある。これらの耐圧構造が構成される外周領域の上には、上述したゲート電極8から引き回された配線およびパッド部等が形成され、これらの領域の内側に表面電極11が備えられた構造となっている。このような構造により、本実施形態にかかるIGBTを備えた半導体装置が構成されている。
そして、IGBTが形成されたセル領域におけるp型ベース領域3内やn-型ドリフト層2内に、電子線照射等によってライフタイムキラーが形成されることでライフタイム調整が行われている。また、第1金属膜12aに接触しているシリコン(n+型エミッタ領域5、ボデーp層6およびp型ベース領域3等)にも水素アニール時に水素が到達しており、電子線照射等によるダメージが回復させられた状態となっている。
続いて、図1に示した本実施形態の縦型のIGBTを備えた半導体装置の製造方法について、図2に示す製造工程を示した断面図に基づいて説明する。なお、本実施形態のIGBTを備えた半導体装置の製造工程のうち、素子部における不純物層の形成工程やトレンチゲート構造の形成工程等、つまり表面電極形成工程よりも前の工程までは従来と同様であるため、素子部における不純物層の形成工程やトレンチゲート構造の形成工程終了後からの工程に関して主に説明する。
まず、従来と同様の手法によって、n-型ドリフト層2の裏面にp+型コレクタ領域1を形成した半導体基板を用いて、n-型ドリフト層2の表面にp型ベース領域3を形成したのち、イオン注入および活性化処理などによってn+型エミッタ領域5、ボデーp層6を形成する。そして、マスクを用いた選択エッチングによってゲート用トレンチ4を形成したのち、ゲート絶縁膜7およびゲート電極8の形成工程を行ったり、層間絶縁膜9の形成工程やコンタクト用トレンチ10の形成工程を行う。そして、層間絶縁膜9の表面の丸め処理等を行う。これにより、図2(a)に示すように、表面電極11が形成される前の段階まで完了する。そして、図2(b)に示す表面電極形成工程を行う。
具体的には、まず、メタルスパッタによって第1金属膜12aを形成する。例えば、図示しないスパッタ装置のチャンバー内に層間絶縁膜6まで形成した試料を設置し、チャンバー内を室温としてアルゴン(Ar)ガスを導入する。そして、アルゴンガスの圧力を7mtorr(0.93Pa)の減圧雰囲気とし、DCパワーを3kWとして、ニッケル(Ni)ターゲットとしたスパッタを行う。これにより、例えば50nmの膜厚でニッケル(Ni)で構成される第1金属膜12aを成膜することができる。
続いて、同じチャンバー内でのメタルスパッタによって第2金属膜12bを形成する。例えば、チャンバー内における基板温度を250℃とし、アルゴンガスに加えて窒素(N2)を導入し、DCパワーを6kWとして、チタン(Ti)ターゲットとしたスパッタを行う。これにより、ターゲットとなるチタン表面がチャンバー内に発生した窒化ラジカルによって窒化された状態となるため、スパッタによって窒化チタン(TiN)が打ち出され、第2金属膜12bとして成膜される。これにより、例えば100nmの膜厚で窒化チタン(TiN)で構成される第2金属膜12bを成膜することができる。
さらに、同じチャンバー内でのメタルスパッタによって第3金属膜13を成膜する。例えば、アルゴンガスを導入し、DCパワーを調整すると共に基板温度を高温にし、アルミニウム(Al)をターゲットとしたスパッタを行う。例えば、まず基板温度を150℃、DCパワーを10kWとして2μm成膜したのち、今度は基板温度を420℃、DCパワーを2kWとして1μm成膜し、さらに基板温度を420℃、DCパワーを10kWとして2μm成膜することで、合計5μmの膜厚で第3金属膜13を成膜することができる。
このようにして、第1〜第3金属膜12a、12b、13にて構成された表面電極11が形成される。次に、第3金属膜13の表面にレジスト(図示せず)を成膜したのち、ホト工程によってレジストのうちの不要部分を開口させる。そして、レジストでマスクした状態で第1〜第3金属膜12a、12b、13をウェットエッチングによりパターニングする。その後、表面電極11の表面のレジストを除去したのち、450℃、30分間の熱処理を行うことでAlシンターを行う。
この後、図示しないが、ポリイミド等で構成される保護膜を表面電極11の表面に成膜したのち保護膜をパターニングして表面電極11のうちのパッド部を露出させる。そして、図2(c)に示すように、電子線照射装置などを用いて、表面電極11の上から電子線照射、He線照射もしくはX線照射を行うことで、IGBTのライフタイム調整を行う。この電子線照射等によって表面電極11の下地となるシリコン表面にダメージが与えられることになる。
このため、電子線照射等を行った後、アニール装置を用いて水素(H2)アニールを行うことでダメージ回復を行う。例えば、アニール装置内を380℃、水素ガスのみを導入しつつ2〜3Paの減圧雰囲気とし、60分間の水素アニールを行う。
図3は、この水素アニール時の様子を示した表面電極部分の断面図である。この図に示されるように、表面電極11が形成された上から水素が入り込むことになるため、表面電極11を構成する各種金属材料を経てシリコン表面に水素が到達することになる。しかしながら、本実施形態では、バリアメタル12の第1金属膜12aをチタン(Ti)ではなくニッケル(Ni)やコバルト(Co)等のVIII族の金属原子にて構成している。このため、第1金属膜12a内に水素が吸蔵されることはなく、確実にシリコン表面まで水素が到達するようにできる。そして、第1金属膜12aを構成する金属材料と水素とが結合してしまわないため、第1金属膜12aを構成する金属材料が脆化してしまうことを抑制することも可能となる。
なお、この後、スパッタ装置内に半導体基板の裏面側を上方に向けた状態で設置したのち、アルミニウムをスパッタによって成膜することにより裏面電極14を形成し、さらに例えば450℃、30分間の熱処理を行うことでAlシンターを行う。これにより、図1に示したIGBTを備えた半導体装置が完成する。
以上説明したように、本実施形態の縦型のIGBTを備えた半導体装置では、IGBTが形成されたセル領域全面に形成された表面電極11に含まれるバリアメタル12の第1金属膜12aをチタン(Ti)ではなく、ニッケル(Ni)やコバルト(Co)等のVIII族の金属材料により構成している。このため、水素アニールの際に、電子線照射等によってダメージを受けたシリコン表面に水素が到達するようにできる。また、バリアメタル12の第1金属膜12aを構成する金属材料が水素と結合しないようにできる。
したがって、電子線照射等の後に行う水素アニール時に水素が十分にシリコン表面のダメージ部分まで到達し、ダメージ回復が行えるようにすることができると共に、表面電極11の劣化を抑制することができる縦型のパワー素子を備えた半導体装置を製造することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、表面電極11における電極膜を構成する第3金属膜13の構成材料としてアルミニウムを用いているが、純粋なアルミニウムである必要は無く、アルミニウムに対してシリコンや銅などの添加物を含んだ材料であっても構わない。つまり、アルミニウム合金や純粋なアルミニウムなど、アルミニウムを含む金属材料によって電極膜となる第3金属膜13が構成されていれば構わない。
また、上記実施形態では、表面電極11のうちシリコン表面に形成される第1金属膜12aをニッケル(Ni)やコバルト(Co)等のVIII族の金属材料により構成している場合について説明したが、熱処理によってこれらをシリコンと化合させ、金属シリサイドとしても構わない。
また、上記実施形態では、表面電極11がセル領域全域に形成されるパワー素子の一例としてIGBTを例に挙げて説明したが、コレクタ領域1の導電型をn型にした縦型のパワーMOSFETに対しても本発明を適用することができる。
さらに、上記実施形態では、第1導電型をn型とし、第2導電型をp型とする半導体装置について説明したが、各導電型を反転させた構造としても良い。つまり、上記実施形態では、nチャネル型のIGBTを例に挙げたが、pチャネル型のIGBTであっても構わない。勿論、縦型のパワーMOSFETに関しても、nチャネル型とpチャネル型のいずれに対して本発明が適用されても良い。
1 p+型コレクタ層
2 n-型ドリフト層
3 p型ベース領域
4 ゲート用トレンチ
5 n+型エミッタ領域
6 ボデーp層
7 ゲート絶縁膜
8 ゲート電極
9 層間絶縁膜
10 コンタクト用トレンチ
11 表面電極
12 バリアメタル
12a 第1金属膜
12b 第2金属膜
13 第3金属膜(電極膜)
14 下部電極

Claims (4)

  1. シリコンにて構成された半導体基板(1、2)に対して縦型のパワー素子を構成する不純物領域(3、5、6)を形成したのち、前記半導体基板(1、2)の表面側に該不純物領域(3、5、6)に対して電気的に接続される表面電極(11)を形成すると共に、前記半導体基板(1、2)の裏面側に裏面電極(14)を形成してなる縦型のパワー素子を備えた半導体装置の製造方法において、
    前記不純物領域(3、5、6)に接触させられる前記バリアメタル(12)を形成する工程と、前記バリアメタル(12)を介して前記不純物領域(3、5、6)の上に形成されるアルミニウムを含む金属にて構成される電極膜(13)を形成する工程とを行うことにより、前記バリアメタル(12)および前記電極膜(13)を有する前記表面電極(11)を形成する工程と、
    前記表面電極(11)を形成したのち、電子線照射、ヘリウム照射もしくはX線照射を行う照射工程と、
    前記照射工程の後で水素アニールを行う工程とを含み、
    前記バリアメタル(12)を形成する工程では、前記不純物領域(3、5、6)に接触させられるVIII族の金属材料で構成される第1金属膜(12a)を形成する工程を行うことを特徴とする縦型のパワー素子を備えた半導体装置の製造方法。
  2. 前記第1金属膜(12a)を形成する工程では、前記VIII族の金属材料として、ニッケルもしくはコバルトを用いることを特徴とする請求項1に記載の縦型のパワー素子を備えた半導体装置の製造方法。
  3. 前記第1金属膜(12a)を形成する工程の後、前記第1金属膜(12a)をシリサイド化するための熱処理工程を含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載の縦型のパワー素子を備えた半導体装置の製造方法。
  4. 前記バリアメタル(12)を形成する工程では、前記第1金属膜(12a)の上に、窒化チタンにて構成される第2金属膜(12b)を形成する工程を含んでいることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の縦型のパワー素子を備えた半導体装置の製造方法。
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