JP2011181470A - 金属銅膜の製造方法及び金属銅パターン - Google Patents

金属銅膜の製造方法及び金属銅パターン Download PDF

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Abstract

【課題】耐酸化性、耐電食性を向上させた金属銅膜の製造方法及び金属銅パターンを提供する。
【解決手段】銅酸化物を含む銅系粒子から成る金属銅膜の製造方法において、銅酸化物を含む銅系粒子から成る層を基板表面に形成する工程と、前記銅系粒子から成る層をガス状のギ酸及び/又はホルムアルデヒドに接触させる工程とを有し、前記銅系粒子から成る層をギ酸、ホルムアルデヒドおよび酸素が存在しないガス中あるいは減圧下で110℃以上250℃以下で後加熱処理する工程、又は、前記銅系粒子から成る層を防錆作用のある薬剤の溶液あるいはガスに接触させる工程を有する、金属銅膜の製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、金属銅膜の製造方法及び金属銅パターンに関する。
金属銅は高い電気伝導性と熱伝導性を有し、導体配線材料、熱伝達材料、熱交換材料、放熱材料として広く用いられている。
一方、インクジェット、ジェットディスペンサ、ニードルディスペンサ、ディスペンサ、有版印刷はフォトレジスト工程を用いることなく任意の形状に液状の材料を塗布できるため、オンデマンド生産、省力化、省材料化、低コスト化の点から注目されている。特に、非接触で成形可能なインクジェット、ジェットディスペンサでは、段差や曲面、小面積への印刷が可能であり、有版印刷では不可能なパターン形成が可能である。例えば、液状の材料として、印刷Cuインクなどが使用されている。
印刷Cuインクを使用した場合、ギ酸ガスを用いた還元手法としてギ酸リフロー炉が、銅及びはんだ表面の酸化被膜の除去に効果があることが報告されている(例えば特許文献1参照)。しかし、印刷Cuインクの還元・金属化においては、銅酸化物の印刷インクのギ酸ガス処理では、生成した銅膜の急速な変色や、銅箔と比較して生成した銅膜の耐電食性が悪く、また、導体化層のFT−IR測定では、ギ酸由来のカルボン酸が検出されている。よって、印刷インクのギ酸ガス処理では、ギ酸あるいはギ酸銅が銅膜に残留し、配線を再酸化あるいは腐食させることにより耐酸化性、耐電食性に悪影響を与えていると考えられる。
特許第3734447号公報
すなわち本発明は、耐酸化性、耐電食性を向上させた金属銅膜の製造方法及び金属銅パターンを提供するものである。
本発明は以下の通りである。
(1) 銅酸化物を含む銅系粒子から成る金属銅膜の製造方法において、銅酸化物を含む銅系粒子から成る層を基板表面に形成する工程と、前記銅系粒子から成る層をガス状のギ酸及び/又はホルムアルデヒドに接触させる工程とを有し、前記銅系粒子から成る層をギ酸、ホルムアルデヒドおよび酸素が存在しないガス中あるいは減圧下で110℃以上250℃以下で後加熱処理する工程、又は、前記銅系粒子から成る層を防錆作用のある薬剤の溶液あるいはガスに接触させる工程を有する、金属銅膜の製造方法。
(2) 防錆作用のある薬剤が、イミダゾール系、トリアゾール系、チアゾール系、メルカプタン系、チオウレア系、ピロール系、ピラゾール系からなる群より選択される1種類、または2種類以上の混合物である、前記の金属銅膜の製造方法。
(3) 銅酸化物を含む銅系粒子から成る層を基板表面に形成する工程において、前記銅系粒子から成る層が印刷によりパターニングされて形成されることを特徴とする前記の金属銅膜の製造方法。
(4) パターニングに用いられる印刷(印刷法)が、インクジェット、スーパーインクジェット、スクリーン印刷、オフセット印刷、ジェットプリンティング印刷、ディスペンサ、ニードルディスペンサ、カンマコータ、スリットコータ、ダイコータ、及びグラビアコータからなる群より選択される何れか1種である、前記の金属銅膜の製造方法。
(5) 金属銅膜からなる金属銅パターンにおいて、前記金属銅膜が前記の金属銅膜の製造方法により製造されてなることを特徴とする金属銅パターン。
金属銅パターンとして、導体配線、金属銅バンプ、熱伝導路などが挙げられ、接合であってもよい。
本発明により、耐酸化性、耐電食性を向上させた金属銅膜の製造方法及び金属銅パターンを提供することが可能となった。
また、ギ酸ガス処理の後処理としてギ酸が存在しない環境で後加熱を行うことにより、配線または基板に吸着したギ酸残渣が除去され、銅箔同等以上の耐電食性が得られた。また、防錆作用のある薬剤で、作製した銅膜表面を処理することで、耐電食性はさらに向上できる。
WD(ウォータードロップ)試験用銅電極付き基板の表面模式図である。 Cuインク印刷試験片の表面模式図である。 ウォータードロップ試験の概略図である。 WD試験判定基準とIJ(インクジェット)−Cu導体化層の耐電食時間の関係を示すグラフである。
本発明の金属銅膜の製造方法は、銅酸化物を含む銅系粒子から成る金属銅膜の製造方法において、銅酸化物を含む銅系粒子から成る層を基板表面に形成する工程と、銅系粒子から成る層をガス状のギ酸及び/又はホルムアルデヒドに接触させる工程とを有している。さらに、銅系粒子から成る層をギ酸、ホルムアルデヒドおよび酸素が存在しないガス中あるいは減圧下で、110℃以上250℃以下で後加熱処理する工程、銅系粒子から成る層を防錆作用のある薬剤の溶液あるいはガスに接触させる工程のいずれか一方、あるいは両方を行う。なお、両方の工程を行う場合は、銅系粒子から成る層をギ酸、ホルムアルデヒドおよび酸素が存在しないガス中あるいは減圧下で、110℃以上250℃以下で後加熱処理する工程を行った後、銅系粒子から成る層を防錆作用のある薬剤の溶液あるいはガスに接触させる工程を行うことが好ましい。なお、ホルムアルデヒドにより処理する場合であっても、酸化されることでギ酸を生じるため、ギ酸についての議論がそのまま当てはまる。
(後加熱処理工程;加熱方法)
銅系粒子から成る層を、ガス状のギ酸及び/又はホルムアルデヒドに接触させた後、ギ酸残渣の除去方法としては無酸素ガス気流下での加熱、あるいは減圧下での加熱を用いることが出来る。無酸素ガス気流下での加熱としては、ギ酸ガス処理槽内でギ酸ガスを含まない無酸素ガスを供給しての加熱無酸素ガスオーブン、無酸素ガス気流下での熱源による加熱を用いることが出来る。減圧下での加熱では、減圧槽内でギ酸ガス処理した場合にはギ酸ガスの供給を停止しての減圧加熱、減圧オーブンを用いることが出来る。
無酸素ガスとしては、不活性ガスのような非酸化性雰囲気にあることを意味し、実質的に酸素分子を含まないもので(酸素濃度1000ppm以下)、窒素、二酸化炭素、水蒸気、水素、希ガス族元素、などが挙げられる。
(後加熱処理工程;加熱温度)
ギ酸残渣を除去するための温度として、110℃以上250℃以下であり、110℃以上200℃以下が好ましく、140℃以上200℃以下がより好ましい。110℃未満ではギ酸沸点に達しないため、ギ酸が気化しにくく除去しにくくなる。さらに140℃以上ではギ酸およびギ酸銅は熱分解し、より効率的に残留したギ酸を除くことができる。一方、250℃を超えると使用できる基板はガラスやセラミック、ポリイミドやPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)など特殊なものに限られるため好ましくない。さらに、200℃以下であればエポキシ基板、フェノール樹脂などの有機絶縁基板を使用できる。
(後加熱処理工程;処理時間)
処理時間は、ガス気流の状態、温度、減圧度、銅膜の形状に依存するが、通常1分以上1時間以下が好ましく、5分以上30分以下がより好ましい。処理の終点を、排気ガスのFT−IR、GC−MS、滴定によりギ酸の量を測定して決定してもよい。また、銅膜の反射FT−IR、TDS(昇温脱離ガス分析)により銅膜上に残留したギ酸を直接観察して、ギ酸が検出されなくなった時点をもって処理の終点を決定してもよい。
(防錆処理方法)
防錆作用を有する薬剤としては、例えばイミダゾール、ベンズイミダゾール、メチルベンズイミダゾール、ベンズイミダゾール−2−チオールなどのイミダゾール系、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、メチルトリアゾールなどのトリアゾール系、ベンズチアゾール−2−チオール、メルカプトベンゾチアゾール、2−[2−(ベンゾチアゾリル)チオ]プロピオン酸、2−[2−(ベンゾチアゾリル)チオ]ブチル酸などのチアゾール系、エチルメルカプタンなどのメルカプタン系、フェニルチオ尿素などのチオウレア系、ピロール系、ピラゾール系などが挙げられる。また、これらの誘導体、例えば、カルボキシルトリアゾール、ブチルエステルトリルトリアゾール、クロロベンゾトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、ナフトトリアゾールなどベンゾトリアゾール誘導体、トリルトリアゾールナトリウム塩、ベンゾトリアゾール銀塩、ベンゾトリアゾールモノエタノールアミン塩、ベンゾトリアゾールジエチルアミン塩、ベンゾトリアゾールシクロヘキシルアミン塩、ベンゾトリアゾールモルホリン塩、ベンゾトリアゾールジイソプロピルアミン塩、メチルベンゾトリアゾールシクロへキシルアミン塩などベンゾトリアゾール塩類などでもよい。前記記載のうち、トリアゾール系またはトリアゾール誘導体及び塩類が好ましく、ベンゾトリアゾールがより好ましい。
防錆作用を有する薬剤による処理方法としては、当該薬剤あるいはその溶液に浸漬または吹きかけ、あるいはガス化した薬剤への接触が用いられる。これを実現する手法として、ディップ、スプレーコータ、薬剤含浸紙への密着、ガス炉、ガスの導入が可能な減圧槽が使用できる。また、ギ酸ガス処理槽において、そのまま前述のギ酸を含まないガス雰囲気で加熱後、ガス化した該薬剤を導入して防錆処理を完了することも可能である。
(銅酸化物を含む銅系粒子から成る層(銅系粒子堆積層))
[銅酸化物を含む銅系粒子]
銅酸化物を含む銅系粒子は、銅酸化物のみ、あるいは銅酸化物と、金属状の遷移金属若しくは合金、又は金属元素を含む遷移金属錯体とを共に含有してなる層であり、本発明においては、ギ酸により処理する前に形成される層である。銅酸化物成分は、酸化第一銅及び/又は酸化第二銅が挙げられ、銅系粒子堆積層中において、該銅酸化物を成分として含む粒子(以下、銅酸化物粒子と呼ぶ。)として用いる態様と、遷移金属の表面を銅酸化物が被覆する粒子、すなわちコア部が遷移金属で、シェル部が銅酸化物であるコア/シェル構造を有する粒子(以下、「コア/シェル粒子」と呼ぶ。)として用いる態様とがある。
(コア/シェル構造を有する粒子)
コア部が遷移金属成分で、シェル部が銅酸化物であるコア/シェル構造を有する粒子は、遷移金属成分からなる粒子と銅酸化物粒子の複合化、遷移金属粒子上に銅酸化物を析出させる、遷移金属粒子上に銅を析出させた後に銅層を酸化する、金属銅粒子を作製後その表面を除酸化して銅酸化物のシェルを形成させることにより作製することができる。
特に、コア部の遷移金属が銅である場合、すなわちコア部及びシェル部の双方に銅が含まれる場合には、例えば、不活性ガス中のプラズマ炎に原料銅化合物を導入し、冷却用不活性ガスで急冷して製造することもできる。液中レーザアブレーションにより製造することもできる。例えば、銅系粒子は、還元作用を示さない有機溶剤中に分散させた金属化合物にレーザー光を攪拌下で照射して製造され、中心部が金属銅で表皮部が銅酸化物のコア/シェル構造を有している。
なお、本発明において使用されるコア/シェル構造を有する粒子は分散性、分散安定性、金属状の遷移金属又は合金の耐酸化性を向上させる目的で表面処理剤により被覆されていてもよい。この場合、ギ酸ガス処理前に表面処理剤を除去しておくと処理が効率よく進み好ましい。
本発明で用いる銅酸化物を含む銅系粒子の平均一次粒径は、10〜300nmであることが好ましい。分散性の観点から、15〜200nmであるとより好ましく、良好な分散性の継続から20〜100nmであるとさらに好ましい。平均粒径は、レーザー散乱法粒度分布測定装置によって測定することができる。
(銅酸化物を含む銅系粒子から成る層の形成方法)
前述銅酸化物を含む銅系粒子を含む分散液を調製し、該分散液を塗布液として基板上に塗布あるいは印刷し、乾燥することにより形成することができる。
(基板)
銅酸化物を含む銅系粒子から成る層(銅系粒子堆積層)は、基板上に形成され、当該基板の材料としては、具体的には、ポリイミド、ポリエチレンナフレタート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネートエステル樹脂、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリプロピレン、架橋ポリビニル樹脂、さらに前記樹脂を使用した繊維強化樹脂、無機粒子充填樹脂やガラス、セラミックス等からなるフィルム、シート板が挙げられる。
なお、本発明においては、比較的低温での焼結を可能としているため、耐熱性が低い基板を使用することができるなど、使用する基板の制約が少ない。
(ギ酸ガス処理)
[ギ酸ガス]
処理ガスとしてはギ酸を用いることができる。
液状のギ酸を沸点(100.75℃)である100℃以上に加熱、あるいはギ酸に無酸素ガスを導入し、発生したギ酸蒸気を被処理物に導いてもよい。もしくは減圧してガス状にした後、被処理物に導いてもよい。また、液状のギ酸が被処理物に付着すると被処理物の温度はギ酸の沸点である100℃に下がり導体化が進行せず、銅酸化物の一部はギ酸銅に溶け出し銅(I or II)元素含有インクの流失や塗布部以外への銅の析出が起こるため、液状のギ酸が被処理物に付かないようにすることが好ましい。このため、被処理物の配置や、高めの温度設定などを行うよう工夫する。
ギ酸ガス以外のガス成分は、ギ酸と反応しないものであれば特に制約はなく、ギ酸ガス以外のガス成分を含まなくてもよい。酸素を含む場合にはギ酸との加熱により爆発の危険があるため、酸素とギ酸ガスの比率が爆発範囲外であることが好ましい。よってギ酸の場合の比率は空気に混ぜた場合、18体積%以下あるいは51体積%以上である。
本発明では、ガス状のギ酸又はホルムアルデヒドに銅系粒子から成る層を接触させる。ホルムアルデヒドガスは、ギ酸の代わりにパラホルムアルデヒドを用いて発生させることができる。例えば、パラホルムアルデヒドを160℃に加熱し、これに無酸素ガスを導入して発生したホルムアルデヒド蒸気を被処理物に導いてもよい。
[処理条件]
ギ酸及び/又はホルムアルデヒドガスによる処理温度は、ギ酸及び/又はホルムアルデヒドガス処理により金属銅が析出する温度である120℃以上とし、反応速度の点から140℃以上が好ましい。処理温度の上限は基板の耐熱温度により規定される。
処理圧力は、特に制約無く大気圧、減圧、加圧いずれの条件でもよい。
ギ酸処理可能な装置として、アユミ工業株式会社製フラックスレスリフロー装置などが挙げられる。
(パターニングされた金属銅パターン)
本発明のパターニングされた金属銅パターンは、銅酸化物と、金属状の遷移金属若しくは合金、又は金属元素を含む遷移金属錯体とを共に含有してなる銅系粒子堆積層が印刷によりパターニングされており、該パターニングされた層を120℃以上において加熱したガス状のギ酸に接触させる処理法で処理して得られることを特徴としている。
すなわち、本発明のパターニングされた金属銅パターンは、本発明の金属銅膜において説明した銅系粒子堆積層の形成に際し、銅系粒子堆積層形成用の塗布液を配線パターン様に基板上に印刷して配線パターンとなる層を形成し、その配線パターンに対し、ギ酸ガスと熱を用いて処理し金属化するのである。
前記銅系粒子堆積層のパターニングに用いる印刷法は銅系粒子堆積層を任意の場所に付着させられる手法であればよく、このような手法として、インクジェット印刷、スーパーインクジェット印刷、スクリーン印刷、転写印刷、オフセット印刷、ジェットプリンティング法、ディスペンサ、ジェットディスペンサ、ニードルディスペンサ、カンマコータ、スリットコータ、ダイコータ、グラビアコータ、凸版印刷、凹版印刷、グラビア印刷、ソフトリソグラフ、ディップペンリソグラフ、粒子堆積法、スプレーコータ、スピンコータ、ディップコータ、電着塗装を用いることができ、中でも、インクジェット印刷、スーパーインクジェット印刷、スクリーン印刷、転写印刷、オフセット印刷、ジェットプリンティング法、ディスペンサ、ニードルディスペンサ、カンマコータ、スリットコータ、ダイコータ、及びグラビアコータからなる群より選択されるいずれか1種が好ましい。
本発明のパターニングされた金属銅パターンは、例えば、導体配線、金属銅バンプ、熱伝導路、接合は、基板密着性に優れ、低体積抵抗率で、基板ダメージなく印刷形成することができ、好適に利用することが可能である。ここでいう、接合材とは、金属・金属間を接着剤やロウ付けのように力学的に接着するものである。
(銅酸化物を含む銅系粒子を含む分散液;銅導体インク)
一次粒子径約70nmのCuO粒子を、平均分散粒径0.5μm、最大粒径1.5μm以下となるようにガンマブチロラクトンに分散して、銅導体インク(粘度5mPa・s、表面張力43mN/m)を作製した。
(絶縁インク)
エポキシ樹脂としてビスフェノールAノボラックエポキシ樹脂(N865、大日本インク製)を、その硬化剤としてノボラック型アルキルフェノール樹脂(VH−4170、大日本インク製)を、硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾールを成分とし、ガンマブチロラクトン溶液に均一に溶解し、絶縁インク(粘度10mPa・s、固形分25質量%)を作製した。
(Cu電極付き基板の作製)
日立化成工業株式会社製銅張り積層板MCL−E−679Fをポリイミドテープでマスキングし、あらかじめウォーターバスで約70℃に加熱した10質量%の過硫酸アンモニウム水溶液で、図1のようなパターン(銅箔電極)にエッチングした。その後、直ちに水洗しポリイミドテープを剥がした。超純水でリンスし、エアブローで基板表面の水滴を除去した後、40℃の乾燥機で2時間乾燥して銅箔電極付き基板を得た。
(Cu導体インク印刷試験片の作製)
銅箔電極付き基板に5分間UV−O照射し、電極間に絶縁インクをIJ(インクジェット)印刷して絶縁層付き印刷基板を得た。再度UV−O照射後、Cu導体インクを図2に示すような所望の配線パターン(銅酸化物を含む銅系粒子から成る層)をIJ印刷し、小片にカットしてIJ印刷櫛歯パターン試験片(IJ−Cu配線を有する試験片)を得た。
(耐電食性の評価)
IJ印刷櫛歯パターン試験片に、菊水電子工業株式会社(KIKUSUI)製直流安定化電源PMC18−2Aを使用し、1.5Vの電圧を印加し、ウォータードロップ試験(WD試験)を実施した。図3のように、櫛歯試験片の配線上に純水30μLを滴下した後、電圧印加直後からの電流値の時間変化を株式会社アドバンテスト(ADVANTEST)製微小電流計DIGITAL ELECTROMETER R8240を使用して測定した。試験時間上限は500秒とし、初期不良の影響を避けるためにn=3で実施した。
(WD試験評価基準の設定)
標準配線材料である銅箔の耐電食性を基準化した。前記方法と同様に銅箔のWD試験を実施した。電圧印加開始からの経過時間を横軸に、電流値を縦軸にとると試験開始後の電流値は1.0〜3.0×10−5Aで安定し、ある時間経過後に急激な電流値の立ち上がりを示した。急激な電流値の立ち上がりは電圧印加後のエレクトロケミカルマイグレーションにより生じたデンドライトが櫛歯間で短絡することで生じる。この短絡発生の判断に使用する電流値を1.0×10−4Aに設定し短絡するまでの時間をWD試験の耐電食時間とした。その結果、櫛歯スペース35〜60μmでの耐電食時間は下記表1に示すようになった。櫛歯スペースを横軸、耐電食時間を縦軸にとりプロットし、一次近似式を得て、これをWD試験の基準式とした。
基準式:1.3×櫛歯スペース(μm)−19.3
前記基準式を元に、耐電食性の評価を行った。評価は銅箔以上、銅箔同等、銅箔以下の3段階に分け、判定基準となる耐電食時間は下記表2に示すように設定した。
また、図4に、WD試験判定基準とIJ−Cu導体化層の耐電食時間の関係を示すグラフを示した。なお、図4中の×印は、表1の値である。
Figure 2011181470
Figure 2011181470
(実施例1)
(ギ酸ガス還元前処理工程)
ギ酸ガス還元前処理として櫛歯パターン試験片のIJ−Cu配線に原子状水素還元処理(以下HW処理)をして触媒金属(Cu)を付与した。HW処理にはユニバーサルシステムズ株式会社製Hot Wire処理装置UHW−100を使用した。触媒温度は株式会社チノー(CHINO)製赤外線放射温度計(IR−GZ01R)で測定した。
(ギ酸ガス還元処理工程)
洗気瓶にギ酸を約100mL入れ、窒素をバブリングしながら80℃のオイルバスで加熱してギ酸ガスの発生装置とした。ギ酸ガス発生装置はあらかじめ窒素を5分以上流通させ、内部の空気を窒素で置換した。オイルバスで加熱した平底のセパラブルフラスコの底部に処理温度の均一化を目的にアルミ板を敷き、これを処理槽とした。アルミ板の上に試験片を置き、この表面にクロメルアルメル熱電対をセットし、この温度を試験片の温度とした。試験片をセットしたセパラブルフラスコに窒素を流し、210℃のオイルバスで15分間加熱して試験片の温度が一定(175℃)になった後、ギ酸ガスの発生装置で発生させたギ酸ガスを含む窒素ガスをこのセパラブルフラスコに通じ、60分間処理した。
(後加熱処理工程)
ギ酸ガスの発生装置を外し、窒素を流しながら試験片温度を175℃に保ったまま15分間加熱した。その後、窒素を流しながら水浴につけて15分間冷却した後、試験片を取り出した。
(防錆処理工程)
さらに試験片の導体化したIJ−Cu配線を、ベンゾトリアゾール0.01質量%水溶液中に30秒浸漬し、超純水でリンス後40℃の乾燥機内で2時間乾燥し防錆処理試験片を得た。WD試験の結果、500秒間でのエレクトロマイグレーションは起きず耐電食性は極めて良好(500秒間での短絡なし:◎)であった。結果を表3に示した。
(実施例2)
後加熱処理工程を行わず、防錆処理工程のみを行った以外は実施例1と同様に実施した。WD試験の結果、スペース60μmで耐電食時間90秒となり、耐電食性は銅箔同等〜銅箔以上(○)であった(図4参照)。結果を表3に示した。
(実施例3)
防錆処理工程を行わず、後加熱処理工程のみを行った以外は実施例1と同様に実施した。WD試験の結果、スペース25μmで耐電食時間79秒となり、耐電食性は、銅箔同等〜銅箔以上(○)であった(図4参照)。結果を表3に示した。
(実施例4)
防錆処理工程を行わず、後加熱処理工程を110℃で行った以外は実施例1と同様に実施した。WD試験の結果、スペース70μmで耐電食時間80秒となり、耐電食性は、銅箔同等(○)であった(図4参照)。結果を表3に示した。
(実施例5)
防錆処理工程を行わず、後加熱処理工程を250℃で行った以外は実施例1と同様に実施した。WD試験の結果、スペース70μmで耐電食時間68秒となり、耐電食性は、銅箔同等(○)であった(図4参照)。結果を表3に示した。
(比較例1)
後加熱処理工程と防錆処理工程を何れも行わなかったこと以外は実施例1と同様に実施した。WD試験の結果、スペース40μmで耐電食時間9秒となり、耐電食性は銅箔以下(×)であった(図4参照)。結果を表3に示した。
(比較例2)
後加熱処理工程と防錆処理工程を行わず水洗を行ったこと以外は実施例1と同様に実施した。水洗は超純水に30秒浸漬後、大気中40℃の乾燥機内で2時間乾燥し水洗処理試験片を得た。WD試験の結果、配線の抵抗値は測定限界以上となり(40MΩ)、導通が無くなった。
(比較例3)
後加熱処理を行わなかった以外は実施例4と同様に実施した。導体化層が青色に変色し、IR測定により、ギ酸が導体化層表面に残存していることを確認した。
Figure 2011181470
ギ酸ガスによる処理後、後加熱処理、又は、防錆処理を行うことにより、銅酸化物を含む銅系粒子の銅導体インクを印刷し形成した銅配線(金属銅膜)が、銅箔同等以上の良好な耐電食性を示すことがわかった。
1.銅箔電極、2.基板、3.印刷配線、4.下地樹脂、5.純水、6.櫛歯試験片

Claims (5)

  1. 銅酸化物を含む銅系粒子から成る金属銅膜の製造方法において、銅酸化物を含む銅系粒子から成る層を基板表面に形成する工程と、前記銅系粒子から成る層をガス状のギ酸及び/又はホルムアルデヒドに接触させる工程とを有し、前記銅系粒子から成る層をギ酸、ホルムアルデヒドおよび酸素が存在しないガス中あるいは減圧下で110℃以上250℃以下で後加熱処理する工程、又は、前記銅系粒子から成る層を防錆作用のある薬剤の溶液あるいはガスに接触させる工程を有する、金属銅膜の製造方法。
  2. 防錆作用のある薬剤が、イミダゾール系、トリアゾール系、チアゾール系、メルカプタン系、チオウレア系、ピロール系、ピラゾール系からなる群より選択される1種類、または2種類以上の混合物である、請求項1記載の金属銅膜の製造方法。
  3. 銅酸化物を含む銅系粒子から成る層を基板表面に形成する工程において、前記銅系粒子から成る層が印刷によりパターニングされて形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の金属銅膜の製造方法。
  4. パターニングに用いられる印刷(印刷法)が、インクジェット、スーパーインクジェット、スクリーン印刷、オフセット印刷、ジェットプリンティング印刷、ディスペンサ、ニードルディスペンサ、カンマコータ、スリットコータ、ダイコータ、及びグラビアコータからなる群より選択される何れか1種である、請求項3に記載の金属銅膜の製造方法。
  5. 金属銅膜からなる金属銅パターンにおいて、前記金属銅膜が請求項3または4に記載の金属銅膜の製造方法により製造されてなることを特徴とする金属銅パターン。
JP2010047362A 2010-03-04 2010-03-04 金属銅膜の製造方法及び金属銅パターン Expired - Fee Related JP5645053B2 (ja)

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