JP2011174640A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】タンクとのろう付け性を向上できるチューブを提供する。
【解決手段】チューブ本体21の内部を冷媒が流れ、かつ当該内部に冷媒との伝熱面積を増大させるインナーフィン27が配置される複数本のチューブ20と、チューブ20の長手方向の両端部が接続され、各々のチューブ20の冷媒流路と連通する一対のタンク30と、チューブ20の外表面に接合されて外気との伝熱面積を増大させるアウターフィン40とを備える熱交換器に関するものである。チューブ20は接続部29を有しており、この接続部29のろう付けに供される第1ろう材が、チューブ20とタンク30のろう付けに供される第2ろう材よりも、融点が低い。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用の空調装置に好適に用いられる熱交換器に関する。
熱交換器用チューブ(以下、単にチューブという)は、通常、アルミニウム合金を押出しすることにより製造されているが、押出しでは製造工程上、チューブの仕様の設定に制約がある。また、押出しはコストが高い。そこで、中空状のチューブ本体と、チューブ本体内部に設けられるフィンとを組合せたチューブが提案されている(例えば、特許文献1〜特許文献3)。
特許文献3に開示されたチューブ110を図9に示す。チューブ110は、流体が流れるとともに、長手方向(紙面の奥行き方向)と直交する断面が扁平状に形成されたチューブ本体120と、チューブ本体120内に配置され、流体との伝熱面積を増大させるインナーフィン125とを備え、チューブ本体120は、短径方向において所定の隙間を有して互いに対向する2つの平板部121、122と、長径方向の一端側において平板部121、122と一体に繋がって屈曲する屈曲部123と、長径方向の他端側において平板部121、122をかしめ及びろう付けにより接合される接合部124とを有している。チューブ110はさらに、インナーフィン125の一端部125aが屈曲部123の内壁に接触した状態で、他端部125bが接合部124に固定されている。
特許文献3のチューブ110は、以上の構成を備えているので、インナーフィン125のチューブ本体120からの飛び出し、及びインナーフィン125の潰れを確実に防止し、チューブ110の不良率を低減することができること、また、インナーフィン125の素材である板材とチューブ本体120の素材である板材とを予め接合する必要がないので、接合工数を低減することができること、が特許文献3に述べられている。
特公昭62−45477号公報 特開平10−306991号公報 特開2003−336989号公報
チューブ110は、別途作製されるタンク、アウターフィンとろう付けされることにより、熱交換器を構成する。
本発明者等は、接合部を有するチューブを用い熱交換器の作製を試みた。ところが、タンクとチューブの接合部のろう材が不足する不良が発生することがあった。ろう付け不良が発生すると、タンクを流れる冷媒がタンクとチューブの接続部に生じた隙間から漏れるおそれがある。
そこで本発明は、接合部を有するチューブをタンクに確実にろう付けできる熱交換器を提供することを目的とする。
本発明者等はろう付け不良が発生する原因を調べたところ、タンクとチューブの接合に消費されるべきろう材の一部が、ろう付けの際にチューブの接合部に流入していることを確認した。つまり、接合部はチューブ本体の両縁(以下、接合片)が重ね合わされているが、かしめを行っても接合片の境界には微小な隙間が残ることがあり、ろう付け時に溶融したろう材が毛細管現象によりこの隙間を長手方向に向けて流入するのである。
ここで、一対の接合片同士は、チューブの気密性、接合強度を確保するために、ろう付けされる。つまり、ろう付けの加熱に供される接合片の境界にもろう材が配設される。加熱前において、固体状のろう材が一対の接合片の間を隙間なく充填されていることが理想的ではある。しかし、上述したように、現実には微細な隙間が存在する。もっとも、ろう付け時に当該隙間は溶けたろう材により満たされるので、タンクとチューブの接合部からの当該隙間へのろう材の流入の余地はないはずである。
しかし、本発明者が確認したところ、ろう付けされている熱交換器には温度分布にバラツキが生じ、特にチューブについては、タンクとの接続部から長手方向に離れるにつれて温度が低くなり、タンクとタンクの中間位置の温度が最も低くなる。したがって、タンクとチューブの接続部ではろう材が溶けているにもかかわらず、当該接続部から離れた位置ではろう材が溶けないために隙間が残ったままとなっており、チューブとタンクの接続部で溶けたろう材がこの隙間に流入するのである。
通常、ろう付けはタンク、チューブ等の構成部品を熱交換器の形態に組み付けた後に、加熱炉内に組み付け体を配置してから加熱して行われる。ろう付け時の温度分布のバラツキを抑えるには、昇温速度を遅くすればよい。しかし、この解決手法は、熱交換器の生産効率を低下させる。
本発明者らは、ろう付け時の加熱炉内に温度分布にバラツキが存在することを利用して、ろう付けの際にチューブの隙間にろう材が流入するのを防ぐ手法を提案するものである。つまり、従来は熱交換器に用いられるろう材はろう付けする部位に関わらず単一種であったのに対して、本発明は昇温過程において温度が上がりにくいチューブの接合部のろう付けには融点の低いろう材を用いることを提案する。
本発明は、チューブ、一対のタンク及びアウターフィンを備える熱交換器に適用される。
チューブは、チューブ本体の内部を冷媒が流れ、かつ当該内部に冷媒との伝熱面積を増大させるインナーフィンが配置され、複数本のこのチューブが熱交換器に組み付けられる。
一対のタンクは、チューブの長手方向の両端部が第2ろう材によりろう付けして接続され、各々のチューブの冷媒流路と連通している。
アウターフィンは、チューブの外表面に接合されて外気との伝熱面積を増大させるものである。
さらに、長径方向と短径方向とを有する扁平状のチューブ本体は、短径方向に所定の隙間をおいて互いに対向して配置される第1側壁及び第2側壁と、長径方向の一方端において、第1側壁及び第2側壁を一体的に繋ぐ屈曲部と、長径方向の他方端において、第1側壁に連なる第1接合片と、第2側壁に連なる第2接合片とが第1ろう材によりろう付けされている。
そして本発明の熱交換器は、第1ろう材は第2ろう材よりも融点の低い材料で構成されていることを特徴としている。
本発明の熱交換器は、チューブの第1接合片と第2接合片の接合に用いられる第1ろう材の融点が、タンクとチューブのろう付けに用いられる第2ろう材よりも低い。そして、熱交換器をろう付けする際に、タンクとチューブの接続部よりも離れた位置におけるチューブの加熱温度が低くても、第1ろう材が溶けるので、第1接合片と第2接合片の境界の隙間を埋める。したがって、タンクとチューブの接合に用いられる第2ろう材は、第1接合片と第2接合片の境界への流入が阻止され、タンクとチューブの接続に適切に消費される。
本発明の熱交換器において、第1ろう材は、チューブ本体の内周側に設けられる第1ろう材層より供給し、第2ろう材は、タンクの外周側に設けられる第2ろう材層より供給できる。
また本発明の熱交換器において、チューブの第1接合片と第2接合片をともに円弧状とすれば、チューブの長径方向の両端部を円弧状にできる。したがって、タンクに設ける接続孔を、高い寸法精度で形成できる楕円状にできるので、ろう付けによるチューブとタンクの接続をより確実に行うことができる。
本発明によれば、チューブの第1接合片と第2接合片の接合に用いられる第1ろう材の融点が、タンクとチューブのろう付けに用いられる第2ろう材よりも低い。したがって、熱交換器をろう付けする際に、タンクとチューブの接続部よりも離れた位置におけるチューブの加熱温度が低くても、第2ろう材が溶ける以前に第1ろう材が溶けるので、第1接合片と第2接合片の境界の隙間を埋める。そのために、タンクとチューブの接合に用いられる第2ろう材は、第1接合片と第2接合片の境界への流入が阻止され、タンクとチューブの接続に適切に消費される。
本実施の形態に係る蒸発器(熱交換器)の正面図である。 本実施の形態に係る蒸発器の平面図である。 図2のA−A矢視断面(長手方向に直交する断面)を示す。 チューブとタンクの接続部の拡大写真である。 本実施の形態に係るチューブの製造手順を示す図である。 図2のB−B矢視断面を示す。 (a)はろう付け時の不具合を説明する図、(b)はろう付け時の温度分布を模式的に示す図である。 本発明が適用できる他の形態のチューブを示す断面図である。 特許文献3に開示されたチューブを示す断面図である。
以下本発明の熱交換器用チューブを車両用空調装置の蒸発器(熱交換器)10に適用した例に基づいて説明する。
蒸発器10は、図1、図2に示すように、冷媒が内部を流れる複数本のチューブ20と、チューブ20の長手方向の両端部が接続されて各チューブ20の冷媒流路と連通する一対のタンク30と、チューブ20の外表面に接合されて外気との伝熱面積を増大させるアウターフィン40とを備えている。チューブ20、タンク30及びアウターフィン40は、ろう付けにより一体化され蒸発器10を構成する。蒸発器10は、その前面(図1に描かれている面)が車両の進行方向を向いて配置されるものとする。
<チューブ20>
チューブ20は、図3に示すように、チューブ本体21とインナーフィン27とから構成される。チューブ本体21、インナーフィン27はともにアルミニウム合金(例えば、3003合金)から構成される。なお、チューブ本体21の裏(内側)面には、例えばAl−Si合金からなるろう材層BL1が形成されている。ろう材層BL1を構成するAl−Si合金の融点をT1℃とする。ろう材層BL1は、チューブ本体21とインナーフィン27のろう付けに供される。また、ろう材層BL1は、第1接合片25と第2接合片26のろう付けにも供される。このろう材層BL1は、チューブ本体21を構成するAl合金板とろう材層BL1を構成する例えばAl−Si合金板とをクラッド圧延することにより形成することができる。
チューブ本体21は、短径方向において互いに対向する第1側壁22と第2側壁23を備えている。第1側壁22、第2側壁23は、インナーフィン27が内挿できるだけの間隔をおいて平行に配置される。
第1側壁22と第2側壁23とは、長径方向の一端側において、円弧状の屈曲部24を介して一体に繋がっている。
長径方向の他端側に、第1側壁22は第1接合片25を備え、第2側壁23は第2接合片26を備えている。ともに円弧状の第1接合片25と第2接合片26とは、第1接合片25が内側、第2接合片26が外側になるように長径方向に重ねられ、略同心円上に配置される。
チューブ本体21内には、冷媒との伝熱面積を増大させるアルミニウム合金製のインナーフィン27が、第1側壁22、第2側壁23との間に配置されている。
インナーフィン27は、断面が波型形状をなしている。屈曲部24に対応するインナーフィン27の端部は、この例では屈曲部24まで達していないが、屈曲部24の内壁に接するようにしてもよい。
<タンク30>
タンク30は、図1、図2に示すように、両端に開口を有する筒状のタンク本体31と、タンク本体31の開口端に配置されるキャップ35とを備えている。タンク本体31の内部は、仕切り壁33により2つの流路32a、32bに区切られている。タンク本体31には、表裏を貫通する保持孔34a、34bがチューブ20に対応する数だけ空けられている。チューブ20の両端末を保持孔34a、34bに挿入することで、タンク30はチューブ20を保持する。
タンク30もアルミニウム合金から構成されており、タンク本体31の外周面にはろう材層BL2が形成されている。図4に示すように、ろう材層BL2は、チューブ20とタンク30の接続部にろう貯まりBPを形成して両者をろう付けする。ろう材層BL2も、チューブ20のろう材層BL1と同様に、タンク本体31を構成するAl合金板とろう材層BL2を構成する例えばAl−Si合金板とをクラッド圧延することにより形成することができる。ろう材層BL2を構成するAl−Si合金の融点をT2(℃)とする。ただし、T2は、ろう材層BL1を構成するAl−Si合金の融点T1よりも高い(T1<T2)。
<アウターフィン40>
アウターフィン40は、ロール状に巻かれたアルミニウム製のベアシート材を基材とし、これをコルゲート状に成形加工し、所定長さに切断することによって形成される。アウターフィン40は表裏両面にろう材層BL3(図示省略)を備えている。
チューブ20の製造方法を本発明は特定するものではないが、以下のような手順でロール成形法により製造するのが効率的である。
図5に示すように、ロール成形機(図示せず、以下同じ)により板材P(ろう材層BL1を含む)を折り曲げて第1側壁22、第2側壁23及び屈曲部24を備えるチューブ本体素体21aを成形する。次に、チューブ本体素体21aに、第1接合片25を先に形成しておく。
一方で、ロール成形機により板材を折り曲げてインナーフィン27を成形する。
次に、チューブ本体素体21aの所定位置にインナーフィン27を配置する。その後、第2側壁23の先端を湾曲させて第2接合片26を形成し、第1接合片25と第2接合片26を、第1接合片25を内側にして重ね合わせるとともにかしめ加工する。
かしめ加工が終了したチューブ20を長手方向(図5の紙面の奥行き方向)の所定寸法ごとに切断する。
切断により得られたチューブ20、別途作製されるタンク30及びアウターフィン40を図1、図2に示すように組み付けした後に、この組み付け体を加熱炉内に入れ、所定のろう付け温度T(℃)に加熱する。
図6に示されるように、接合部29は、第1接合片25と第2接合片26の境界が外部に露出している。そしてこの境界に隙間があると、ろう材層BL2から溶け出したろう材が矢印Xで示すようにこの隙間に流入するおそれがある。特に、ろう材層BL2が溶融した時点で第2接合片26に設けられたろう材層BL1が溶融していないと、ろう材層BL2から溶け出したろう材は、図7(a)の白抜き矢印Yに示すように、隙間を通ってチューブ20の中央に向かう。そうすると、チューブ20とタンク30に消費されるろう材の量が不足する。
ところで、加熱炉内に置かれた組み付け体は昇温過程で温度分布にバラツキが生じる。実際には、図7(b)に示すように、チューブ20については、タンク30との接続部Jから離れるにつれて温度が低くなり、一対のタンク30間の中間位置Cの温度が最も低くなる。本実施の形態では、この温度分布にバラツキが生じることを前提にして、チューブ20のろう材層BL1を、タンク30のろう材層BL2よりも融点の低い(T1<T2)アルミニウム合金で構成している。例えば、チューブ20とタンク30の接続部Jと、タンク30間の中間位置Cとの温度差がΔtだとすると、T1+Δt≦T2となるようにT1とT2を設定し、ろう材層BL1、BL2を構成するAl−Si合金を選択する。そうすることで、ろう材層BL2がろう材層BL1よりも先に溶けるのを阻止し、ろう材層BL2から溶融したろう材が接合部29の隙間に流入するのを防止できる。
ろう材層BL1、BL2を構成するAl−Si合金は、ろう付けを行う加熱炉の特性、昇温条件により適宜選択されるものであり、本発明において限定されるものではない。ろう材としては、以下のAl−Si合金(いずれもJIS規格)が知られており、例えば、ろう材層BL1として融点(液相線温度)の低いA4047合金を選択し、ろう材層BL2としてBA4047合金よりも融点の高いA4145合金を選択することができる。また、これら規格化された合金を選択する以外に、Zn等の合金の融点を下げる元素を添加したAl−Si合金を用いることもできる。
A4343 Al−7.5wt%Si 融点;615℃
A4045 Al−10wt%Si 融点;590℃
A4047 Al−12wt%Si 融点;580℃
A4145 Al−10%Si−4%Cu 融点;585℃
A4004 Al−10%Si−1.5%Cu 融点;591℃
以上のようにしてろう材層BL1、BL2を構成するAl−Si合金を選択してろう付け処理をすることにより、チューブ20(チューブ本体21)とインナーフィン27は、チューブ本体21に設けられるろう材層BL1から供給されるろう材によりろう付けされ、また、チューブ20とタンク30は、タンク30に設けられるろう材層BL2から供給されるろう材によりろう付けされる。さらに、チューブ20とアウターフィン40は、アウターフィン40に設けられるろう材層BL3から供給されるろう材によりろう付けされる。
本実施の形態によるチューブ20は、第1接合片25、第2接合片26が円弧状に湾曲した断面形状をなして同心円上に配置されているため、チューブ20の当該端部は、屈曲部24と同様に円弧状の外周面をなしている。したがって、チューブ20を受け入れる保持孔34a、34bは、長径方向の端部を円弧状にできる。この全体として楕円形状の保持孔34a、34bは、高い寸法公差で形成できるので、チューブ20の外形との嵌め合いも精度が高くなり、チューブ20とタンク30をより確実にろう付けすることができる。また、第1接合片25、第2接合片26は、円弧状に曲げ加工するだけで成形できるので、成形過程でろう材層BL1が剥離するおそれはほとんどない。
以上本発明による実施の形態を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、図8に示す形態のチューブ130、さらには図9に示す形態のチューブ110にも適用できる。図8に示すチューブ130は、インナーフィン27が、第1接合片25(第2接合片26)に対応する端部に、断面が円弧状の接合片28を備えている。接合片28は、第1接合片25と第2接合片26の間に挟まれた状態で、第1接合片25と第2接合片26と共にかしめにより機械的に固定されている。このチューブ130は、接合部29が第1接合片25、接合片28及び第2接合片26が重ね合わされ3層構造となっているために、強度が向上される。したがって、接合部29を蒸発器10の前面側に配置することにより、チューブ130の破損防止に寄与する。つまり、車両の走行中には、蒸発器10の前面に飛石が衝突することがあり、衝突の力が大きい場合には、チューブが破れて冷媒漏れを招くこともある。しかし、接合部29を蒸発器10の前面側に配置しておけば、チューブ130は、当該部分が3層構造であるので、飛石が衝突しても破れる可能性が低い。
本発明は、ろう材層を設ける部材を適宜変更できる。例えば、図8のチューブ130を用いる場合、チューブ130側ではなくインナーフィン27の表裏両面にろう材層を設けることもできる。また、チューブ本体21の表裏両面にろう材層を設け、タンク30のろう材層BL2を省くこともできる。この場合、表面に設けたろう材層が、チューブ20とタンク30のろう付けに供される。この場合には、チューブ本体21の表裏両面に形成するろう材層の融点に差異を設けることが前提となる。
10…蒸発器(熱交換器)
20…チューブ(熱交換器用チューブ)
21…チューブ本体、22…第1側壁、23…第2側壁、24…屈曲部、
25…第1接合片、26…第2接合片、27…インナーフィン、28…接合片、 29…接合部
30…タンク
40…アウターフィン

Claims (3)

  1. チューブ本体の内部を冷媒が流れ、かつ当該内部に前記冷媒との伝熱面積を増大させるインナーフィンが配置される複数本のチューブと、
    前記チューブの長手方向の両端部が接続され、各々の前記チューブの冷媒流路と連通する一対のタンクと、
    前記チューブの外表面に接合されて外気との伝熱面積を増大させるアウターフィンとを備える熱交換器であって、
    長径方向と短径方向とを有する扁平状の前記チューブ本体は、
    前記短径方向に所定の隙間をおいて互いに対向して配置される第1側壁及び第2側壁と、
    前記長径方向の一方端において、前記第1側壁及び前記第2側壁を一体的に繋ぐ屈曲部と、
    前記長径方向の他方端において、前記第1側壁に連なる第1接合片と、前記第2側壁に連なる第2接合片とが第1ろう材によりろう付けされ、
    前記チューブの長手方向の両端部が接続される部位において、前記タンクと前記チューブが第2ろう材によりろう付けされ、
    前記第1ろう材は前記第2ろう材よりも融点の低い材料で構成されていることを特徴とする熱交換器。
  2. 前記第1ろう材は、前記チューブ本体の内周側に設けられる第1ろう材層より供給され、
    前記第2ろう材は、前記タンクの外周側に設けられる第2ろう材層より供給される、
    請求項1に記載の熱交換器。
  3. ともに円弧状をなす前記第1接合片と前記第2接合片が、前記第1接合片が前記第2接合片の内側に配置されて接合される、
    請求項1又は2に記載の熱交換器。
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