JP2011169711A - 放射線検査処理装置、放射線検査処理方法および放射線検査処理プログラム - Google Patents

放射線検査処理装置、放射線検査処理方法および放射線検査処理プログラム Download PDF

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貴行 村越
Tsunetaka Murata
恒隆 村田
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聡 高橋
Hirohiko Endo
弘彦 遠藤
Mikinari Nozaki
美紀也 野崎
Yoshihisa Osugi
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Abstract

【課題】放射線の経路に存在する隙間に依存しない内部欠陥の評価指標を得る。
【解決手段】放射線検査処理装置であって、金属製品における着目位置に対して複数の異なる経路によって放射線を透過させる照射手段と、前記着目位置を透過する前記放射線の透過量を前記経路のそれぞれについて検出する検出手段と、前記透過量を平均した平均透過量を算出する平均透過量算出手段と、を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、放射線検査処理装置、放射線検査処理方法および放射線検査処理プログラムに関する。
従来、この種の放射線検査処理装置では、金属製品に放射線を照射し、当該放射線の透過量を検出するとともに、当該検出した透過量に基づいて内部欠陥の有無を判定していた(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−105794号公報
金属製品では、金属結晶粒がわずかな隙間を含んで集合している。特に圧延等の機械加工を行っていない鋳造製品では、隙間が多く含まれやすい。この隙間には、金属製品に含まれていても問題のない大きさのものと、金属製品の品質に問題を来す程度の大きさの内部欠陥とが含まれる。金属製品を透過した放射線の透過量には内部欠陥を含むすべての隙間の厚みが反映されるため、透過量が大きければ放射線が透過した経路に内部欠陥が存在する可能性が高いと言える。しかし、金属製品において内部欠陥よりも小さい隙間が均一に存在するとは限らないため、透過量に基づいて精度よく内部欠陥の有無を判定することができなかった。すなわち、放射線が透過した経路に偶然内部欠陥よりも小さい隙間が多く存在していた場合にも透過量が大きくなるため、透過量が大きいことをもって内部欠陥が存在すると判定することはできない。逆に、放射線が透過した経路に偶然内部欠陥よりも小さい隙間がわずかしか存在していない場合には透過量は小さくなるため、透過量が小さいことをもって内部欠陥が存在しないと判定することができない。このように透過量は経路に存在するすべての隙間の厚みに依存するため、内部欠陥の有無を精度よく判定することができないという問題があった。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたもので、放射線の経路に存在する隙間に依存しない内部欠陥の評価指標を得ることが可能な放射線検査処理装置、放射線検査処理方法および放射線検査処理プログラムの提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明では、金属製品における着目位置に対して複数の異なる経路によって放射線を透過させ、各経路について着目位置を透過する放射線の透過量を検出する。そして、透過量を平均することにより平均透過量を算出する。以上のように、着目位置を複数の経路によって透過した放射線の透過量を平均するため、透過量の経路依存度を軽減することができる。着目位置に内部欠陥が存在するのであれば、どの経路の透過量も大きくなるため、当該透過量を平均した平均透過量は大きくなる。一方、いずれかの経路に存在する隙間の全厚み(経路上に存在する各隙間の厚みの合計値)が多かった/少なかった場合でも、他の経路の透過量も含めて平均することにより、その影響を軽減することができる。すなわち、放射線の経路に存在する内部欠陥を含む隙間の全厚みの変動によるノイズを除去し、着目位置における内部欠陥の有無を強く反映させた評価指標として平均透過量を得ることができる。
本発明では、ある着目位置に対して複数の異なる経路によって放射線を透過させることができれば良く、放射線源を移動させても良いし、金属製品を移動させても良い。これらの双方を移動させても良い。放射線は、金属製品を透過することができれば良く、X線でもγ線でも良い。透過量平均は、相加平均であっても良いし、相乗平均であっても良い。相加平均とすれば、計算が容易となる。平均透過量によれば内部欠陥の状況を精度よく把握することができるため、平均透過量を表示装置や印刷媒体に出力するようにしても良い。着目位置は、金属製品内において内部欠陥が存在するか否かを判定する対象となる位置であり、金属製品内の任意の位置から予め選択された位置を着目位置として設定しておけば良い。
ここで、照射手段は金属製品の着目位置に放射線を照射することができれば良く、放射線が着目位置を透過するように構成すれば良い。従って、照射手段は開放管であっても良いし、密閉管であってもよく特に限定されない。むろん、金属製品の着目位置を放射線の照射範囲に配置するための手段として、各種の手段を採用可能である。例えば、着目位置を放射線の照射範囲に配置するX−Yステージであっても良いし、金属製品をクランプして搬送するロボットであってもよく、種々の構成を採用可能である。
検出手段においては、着目位置を透過した放射線の透過量を検出することができれば良く、種々の構成を採用することが可能である。例えば、放射線をシンチレータで受け止め、可視光に変換した後にCCD、CMOS等のセンサで可視光を受光する構成(X線イメージ・インテンシファイア)等を採用することができる。
本発明において単一の着目位置について逐次放射線を透過させても良いが、複数の着目位置について同時に放射線を透過させると効率的である。金属製品に対して放射状に放射線を照射すると、金属製品における複数の着目位置においてそれぞれ異なった透過角で放射線が透過することとなる。また、金属製品において放射線が照射される照射位置を変化させることにより、金属製品における複数の着目位置における放射線の透過角もそれぞれ変化することとなる。すなわち、放射線の照射位置を変化させることにより、複数の着目位置をそれぞれ通過する放射線の経路を、透過角が異なるものへと変化させることができる。この場合も、金属製品を移動させても良いし、放射線源を移動させても良い。なお、放射線が放射状でなく平行に照射される場合には、照射位置でなく、照射角度を変化させることにより、着目位置を透過する放射線の経路を異ならせることができる。
各着目位置に対応する画素を有する画像データを利用することにより、平均透過量の算出を各着目位置について並行して行うことができる。まず、複数の着目位置を透過した放射線が投影される投影領域における複数の投影位置において透過量を検出し、各投影位置に対応する画素が透過量に対応づけられた透過量画像データを生成する。放射線の経路を異ならせるごとに透過量画像データを生成しておけば、経路ごとの透過量画像データを得ることができる。次に、各経路の前記透過量画像データにおいて同一の前記着目位置に対応する画素を、前記照射位置に基づいて特定する。そして、同一の着目位置に対応する画素の前記透過量を平均することにより、各画素が平均透過量に対応づけられた平均透過量画像データを生成する。平均透過量画像データの各画素は各投影位置と各着目位置に対応するため、平均透過量画像データの各画素の平均透過量を参照することにより、各着目位置についての平均透過量を得ることができる。
経路ごとの透過量画像データから平均透過量画像データを得るための手法の一例として、経路ごとの透過量画像データをオフセットし、当該オフセットした透過量画像データの平均画像を算出する手法が挙げられる。金属製品に対して照射する放射線の照射位置を変化させると、投影領域において各着目位置を透過した放射線が投影される投影位置が全体的にシフトすることとなる。これに対して、各経路についての透過量画像データの画素位置をオフセットさせることにより、当該シフトを相殺する。投影位置や照射位置や放射線源の位置関係によれば、経路ごとに放射線の照射位置を変化させた際に、各着目位置を透過した放射線の投影位置がシフトする方向と距離を推定することができる。従って、推定されたシフトの方向と距離とを相殺するように各経路の透過量画像データをオフセットさせる方向と距離を設定することができる。このように各経路の透過量画像データをオフセットしておけば、各経路の透過量画像データにおいて同一の投影位置を示す画素を同一の着目位置に対応させることができる。従って、オフセット後の各経路の透過量画像データにおいて同一の投影位置を示す画素についての透過量を平均する、すなわち平均画像を算出することにより、各着目位置についての平均透過量を得ることができる。
なお、投影領域は複数の投影位置が分布する領域であれば良く、複数の投影位置が1次元的に分布する線状の領域であっても良いし、複数の投影位置が2次元的に分布する面状の領域であっても良い。なお、放射線の照射位置を経路ごとに変化させても、投影領域において各着目位置を透過した放射線が投影される投影位置が変化しないように、照射位置の変化に追従して投影領域を移動させても良い。この場合、前記オフセットは不要となる。
着目位置を投影領域に平行な着目面上に分布するとした場合、金属製品における平面上の着目位置について内部欠陥の有無等を判断することができる。例えば、金属製品の使用状態や形状に基づいてある平面上に内部応力が集中することが判明している場合に、当該平面を着目面とするのが望ましい。なお、金属製品における着目面以外の部位については、前記シフトと前記オフセットの方向と距離が互いに相殺する関係とはならない。従って、仮に着目面以外の部位に内部欠陥が存在していても、平均透過量画像データにおける当該内部欠陥の像はぼやけたものとなる。反対に着目面に内部欠陥が存在している場合には、平均透過量画像データにおける当該内部欠陥の像は鮮鋭となる。このように、平均透過量画像データによれば着目面に存在する内部欠陥の像を画像として認識することができるため、平均透過量画像データに基づく画像を表示装置や印刷媒体に出力しても良い。
以上説明したように、平均透過量によれば内部欠陥の状況を精度よく判断することができるが、平均透過量に基づいて金属製品についての良否判定を行うようにしても良い。平均透過量によれば精度よく良否判定を行うことができる。
以上は、本発明が装置として実現される場合について説明したが、かかる装置を実現する方法やプログラム、当該プログラムを記録した媒体としても発明は実現可能である。また、以上のようなX線検査処理装置は単独で実現される場合もあるし、ある方法に適用され、あるいは同方法が他の機器に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想としてはこれに限らず、各種の態様を含むものである。従って、ソフトウェアであったりハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。また、ソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であっても良いし光磁気記録媒体であっても良いし、今後開発されるいかなる記録媒体においても同様である。
本発明にかかるX線検査装置の概略ブロック図である。 X線検査処理のフローチャートである。 照射位置データを示す図である。 平均透過量画像データが得られるまでの課程を示す模式図である。 X線が金属製品を透過する様子を示す図である。 平均透過量画像とそのヒストグラムを示す図である。 平均透過量画像とモデル画像を示す図である。 変形例においてX線の経路を異ならせる様子を示す図である。 変形例におけるX線検査処理のフローチャートである。
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)本発明の構成:
(2)X線検査処理:
(3)変形例:
(1)本発明の構成:
図1は本発明の放射線検査装置の一実施形態にかかるX線検査装置の概略ブロック図である。同図において、このX線検査装置は、X線撮像機構部10とX線撮像制御部20とを備えている。X線撮像機構部10は、照射手段としてのX線発生器11と、位置決め機構12と、検出手段としてのX線検出器13とを備えている。X線撮像制御部20は、X線制御部21と位置決め機構制御部22と透過量画像取得部23とCPU24と入力部25と出力部26とメモリ27とを備えている。この構成において、CPU24は、メモリ27に記録された図示しないプログラムを実行し、各部を制御し、また所定の演算処理を実施することができる。
メモリ27はデータを記憶可能な記憶媒体であり、予め照射位置データ27aと撮像条件データ27bとを記憶している。また、X線検査処理によってメモリ27には透過量画像データ27cと平均透過量画像データ27dとが記憶される。撮像条件データ27bは、X線発生器11にてX線を発生させる際の条件を示すデータであり、X線管に対する印加電圧や撮像時間等を指定する情報を含む。照射位置データ27aは、金属製品としての鋳造製品30にX線を照射すべき複数の照射位置を定義するデータである。なお、メモリ27はデータを記憶することができれば良く、RAMやEEPROM,HDD等種々の記憶媒体を採用可能である。
X線制御部21は、前記撮像条件データ27bに基づいてX線発生器11を制御し、放射状のX線を発生させることができる。位置決め機構制御部22は位置決め機構12と接続されており、当該位置決め機構12を制御する。位置決め機構12は、X−Yステージであって逐次搬送される鋳造製品30を所望の位置へと搬送する。鋳造製品30を搬送するべき搬送位置はX線の照射位置に基づいて特定でき、当該照射位置は照射位置データ27aによって定義されている。照射位置データ27aには、鋳造製品30における複数の照射位置が定義されており、X−Yステージは各照射位置にX線の中央光軸が交差するように鋳造製品30を逐次搬送する。
透過量画像取得部23はX線検出器13と接続されており、同X線検出器13が出力する検出値によって鋳造製品30を透過したX線の強度、すなわち放射線の透過量を検出する。本実施形態では、X線検出器13としてX線イメージ・インテンシファイアを使用する。X線検出器13は、X線を検出する平面状の検出面13aを備えており、検出面13aの一部が投影領域とされる。X線検出器13は、投影領域における複数の投影位置に対応するCCDセンサ13bを備えており、当該CCDセンサ13bが検出したX線の透過量の2次元分布を示す透過量画像データ27cを生成する。透過量画像データ27cは各CCDセンサ13bが備えられた各投影位置に対応する複数の画素によって構成される画像データであり、各画素にはCCDセンサ13bが検出したX線の透過量が対応づけられる。透過量画像取得部23は、多軸ロボットが各照射位置にX線の中央光軸が交差するように鋳造製品30を逐次搬送させるごとに、X線検出器13が検出するX線の強度に基づく透過量画像データ27cを取得する。その結果、照射位置データ27aに定義された複数の照射位置のそれぞれについて透過量画像データ27cが取得されることとなる。
出力部26は平均透過量画像等を表示するディスプレイであり、入力部25は利用者の入力を受け付ける操作入力機器である。すなわち、利用者は入力部25を介して種々の入力を実行可能であるし、CPU24の処理によって得られる種々の演算結果や平均透過量画像データ27d、鋳造製品30の良否判定結果等を出力部26に表示することができる。
CPU24は、メモリ27に蓄積された各種制御プログラムに従って所定の演算処理を実行可能であり、鋳造製品30の良否判定を行うために、図1に示す平均透過量画像取得部24aと内部欠陥検出部24bと良否判定部24cとに従った制御演算を実行する。CPU24は平均透過量画像取得部24aの処理により、各照射位置に対応する透過量画像データ27cをオフセットさせてメモリ27に記憶する。さらに、CPU24は平均透過量算出手段としての平均透過量画像取得部24aの処理により、オフセットした各透過量画像データ27cの平均画像を算出し、該平均画像を示す平均透過量画像データ27dを生成する。なお、本実施形態において平均透過量画像取得部24aの処理により、CPU24は透過量が少ないほど明るいことを示す明度へとX線の透過量を変換する。CPU24は内部欠陥検出部24bの処理により、平均透過量画像データ27dとモデル画像とに基づいて鋳造製品30における内部欠陥を検出する。CPU24は良否判定手段としての良否判定部24cの処理により、当該検出した内部欠陥に基づいて、鋳造製品30が良品であるか不良品であるかを判定する。
(2)X線検査処理:
次に、X線検査装置による金属製品のX線検査処理を説明する。図2は、当該X線検査処理を示すフローチャートである。X線検査装置は、工場の生産ラインで生産された鋳造製品30を逐次搬送し、位置決め機構12によって検査対象としての鋳造製品30をクランプさせ、当該鋳造製品30についての検査処理を開始する。当該検査処理においては、まず、CPU24が照射位置カウンタCを0にリセットし、メモリ27の所定領域に記憶された透過量画像データ27cをクリアする(ステップS100)。次に、CPU24は、照射位置データ27aを参照することにより、照射位置カウンタCに対応する照射位置を取得する(ステップS105)。
図3Aは、照射位置データ27aを示す図である。照射位置データ27aは、照射位置カウンタC(=0〜16)ごとに鋳造製品30の照射位置を定義する。図3Bに示すように、X線発生器11はX線を放射状に照射する。位置決め機構12は、当該X線の中央光軸CAが鋳造製品30の上面(X線発生器11側の面)が垂直に交差するように鋳造製品30を搬送する。本実施形態のX線検査装置は、X線の中央光軸CA方向の厚みが30mm(一定)の直方体状の鋳造製品30を良否判定対象とする。X線発生器11の放射線焦点から鋳造製品30の上面までのワーク距離L1を300mmとする。X線発生器11の放射線焦点からX線検出器13の検出面13a(投影領域PA)までの投影距離L2を600mmとする。照射位置は、鋳造製品30の上面に平行な着目面SPにおいてX線の中央光軸CAが交差すべき位置を表す。また、鋳造製品30の上面から着目面SPまでの深さを、深さzと表記する。本実施形態において、深さzは3mmである。
鋳造製品30の着目面SP上における任意の着目位置を着目面SP上の直交座標(a,b)によって表す。本実施形態のX線検出器13は、直径9インチの検出面13aを有するX線イメージ・インテンシファイアである。X線検出器13は、当該検出面13aのうち中央の正方領域からの出力像のみをX線検出器13がCCDセンサ13bによって撮像する。すなわち、検出面13aのうち中央の正方領域が投影領域PAとされる。投影領域P1はE×Emmの正方形であり、投影領域PAの出力像をX線検出器13のCCDセンサ13bが撮像することによりX線検出器13はF×F画素の透過量画像データ27cを生成する。X線発生器11によるX線の放射角は、投影距離L2における放射範囲が投影領域PAよりも十分に大きくなる角度とされている。本実施形態では、投影領域P1の大きさE,Fをそれぞれ60mm,882画素とする。
図3Aに示すように照射位置カウンタCが0である場合における着目面SPの照射位置は、初期照射位置(a0,b0)となる。照射位置カウンタCが1以上である場合の着目面SPの照射位置(aC,bC)は、初期照射位置(a0,b0)を中心とした半径Rの円周上の点であって、当該円周を16等分する点に存在する。照射位置カウンタCが1以上である場合には、中央光軸CAが交差する照射位置(aC,bC)は初期照射位置(a0,b0)から移動方向θ(=(C−1)×π/8)に移動距離Rだけ移動する。なお、本実施形態において半径Rは5mmに設定される。本実施形態では、照射位置(aC,bC)を中央光軸CAの交差位置によって定義したが、照射範囲の外縁等によって照射位置(aC,bC)を定義しても良い。
ステップS110において、CPU24が各部を制御して鋳造製品30の着目面SPの照射位置(aC,bC)に放射線の中央光軸CAが交差するように、鋳造製品30を搬送する。すなわち、CPU24が前記位置決め機構制御部22に指示を出力し、位置決め機構制御部22はこの指示に応じて鋳造製品30の着目面SPの照射位置(aC,bC)に放射線の中央光軸CAが交差するように位置決め機構12を制御する。この搬送においては、鋳造製品30が中央光軸CAに垂直な方向のみに搬送され、投影領域PAに対して鋳造製品30の着目面SPが常に平行、かつ、着目面SPと投影領域PAとの距離が一定に維持される。
ステップS110にて照射位置カウンタCに対応する照射位置(aC,bC)に中央光軸CAが交差するように鋳造製品30を搬送すると、X線検出器13と透過量画像取得部23は、透過量画像データ27cを撮像・取得する(ステップS115)。すなわち、CPU24は前記撮像条件データ27bをX線制御部21に受け渡す。X線制御部21はこの撮像条件データ27bに従ってX線発生器11に関する条件設定を行い、X線を照射させる。照射されたX線は着目面SPを含むX線の経路によって鋳造製品30を透過し、X線検出器13の投影領域PAに到達する。ステップS115において、透過量画像取得部23はX線検出器13の出力像、すなわち透過量画像データ27cをX線検出器13から取得する。透過量画像データ27cの各画素の画素位置を座標(x,y)で表記することとする。透過量画像データ27cの各画素は、投影領域PAにおいてE/Fmmの均等間隔の直交格子点上に存在する投影位置に対応し、透過量I(x,y)が対応づけられている。なお、着目面SPにおける任意の着目位置Pと、透過量画像データ27cの各画素の画素位置(x,y)を定義する軸(a軸とx軸、b軸とy軸)の方向はそれぞれ一致することとする。透過量画像データ27cが取得できると、CPU24は平均透過量画像取得部24aの処理により透過量画像データ27cをオフセットする(ステップS120)。
ステップS120のオフセットにおいては、照射位置(aC,bC)に対する現在の照射位置の移動方向θと移動距離Rとが考慮される。ここで、X線発生器11の放射線焦点と着目面SPと投影領域PAとの位置関係を考えると、着目面SPにおける移動距離Rは、投影領域PAにおける物理的なシフト距離r=(L2×R)/(L1+z)に相当し、当該シフト距離rは透過量画像データ27c上におけるシフト距離d=r×F/E画素分の距離に相当する。従って、放射線の中央光軸CAが交差する照射位置を移動方向θへ移動距離Rだけ移動させた場合には、着目面SPの像は透過量画像データ27cにおいてシフト方向θへd画素分のシフト距離だけシフトすることとなる。ステップS120では、当該シフト方向・距離を相殺するように透過量画像データ27cをオフセットする。具体的には、透過量画像データ27cを構成する各画素の画素位置(x,y)を、シフト方向θの逆方向(θ+π)へシフト距離dだけ移動した座標に修正すれば良い。なお、照射位置カウンタCが0である場合には、前記シフトは生じないためオフセットは実質的に行われないこととなる。
ステップS125において、CPU24はオフセット後の透過量画像データ27cをメモリ27に記憶する。透過量画像データ27cはメモリ27の所定領域に記憶される。当該所定領域に透過量画像データ27cがすでに記憶されている場合、CPU24は、すでに記憶されている透過量画像データ27cの各画素の透過量I(x,y)に対して、新たに記憶する透過量画像データ27cの各画素の透過量I(x,y)を加算する。ステップS130において、CPU24は照射位置カウンタCが16であるか否かを判定する。照射位置カウンタCが16でない場合には、ステップS135において、CPU24は照射位置カウンタCに1を加算し、ステップS110に戻る。以上のループ処理を実行することにより、X線検査装置は、各照射位置(aC,bC)についての透過量画像データ27cを逐次撮像し、当該透過量画像データ27cの透過量をメモリ27の所定領域において逐次累積していくことができる。
なお、図2のフローチャートでは、図示の便宜上ステップS120,S125の処理の後にステップS130→S135→S110の処理を実行するように示しているが、ステップS120,S125と並行してステップS130を実行することができる。これにより、X線検査装置は、ステップS120,S125の画像処理演算の期間に、ステップS110における鋳造製品30の搬送を行わせることができる。従って、鋳造製品30の搬送待ちが生じることが防止でき、処理の効率化を図ることができる。ステップS130において照射位置カウンタCの値が16であった場合には、CPU24は平均透過量画像取得部24aの処理により、メモリ27に累積されている透過量画像データ27cの各画素の透過量I(x,y)を17で除算する(ステップS140)。これにより、平均透過量Iave(x,y)が算出され、CPU24は各画素に平均透過量Iave(x,y)が対応づけられた平均透過量画像データ27dを得ることができる。
図4は、CPU24が平均透過量画像データ27dを得るまでの課程を示す模式図である。まず、CPU24は照射位置カウンタCが0のときに撮像された透過量画像データ27cをメモリ27に記憶する。最初の段階(ステップS100)において、メモリ27の透過量画像データ27cがクリアされているため、照射位置カウンタCが0の透過量画像データ27cはそのままメモリ27に記憶されることとなる。また、照射位置カウンタCが0のときに撮像された透過量画像データ27cは、実質的にオフセットされない。その後、照射位置カウンタCが1以上のときに撮像された透過量画像データ27cがオフセットされた上でメモリ27に逐次加算されていく。照射位置カウンタCが1以上のときに撮像された透過量画像データ27cでは照射位置(aC,bC)の移動によって着目面SPの像がシフトすることとなるが、オフセットを行うことにより当該シフトを相殺し、照射位置(aC,bC)を移動させない場合と同様の画素位置(x,y)に着目面SPの像を移動させることができる。従って、オフセット後の透過量画像データ27cの各画素の透過量I(x,y)を逐次加算していくことにより、着目面SP上の同一の着目位置Pを透過したX線の透過量I(x,y)同士を加算していくことができる。
最終的に17個(図4ではC=0,1,5,9,13のみ図示。)の透過量画像データ27cについての透過量I(x,y)が合計された透過量画像データ27cがメモリ27上に記憶される。当該合計された透過量画像データ27cを17で除算することにより、着目面SP上の同一の着目位置Pを透過したX線の透過量I(x,y)の平均値としての平均透過量Iave(x,y)を得ることができる。すなわち、17個の透過量画像の平均画像が算出できる。平均画像を算出することにより、複数の着目位置Pについて並行して平均透過量Iave(x,y)を得ることができる。なお、オフセットにより、もとの透過量画像データ27cの端の領域の画素は欠乏することとなるため、当該領域よりも内側の領域についてのみ画素を有する平均透過量画像データ27dが得られる。
図5Aは、ステップS110において中央光軸CAの照射位置を変化させたことにより、着目面SP上の任意の着目位置Pを透過するX線の経路が変化する様子を示す模式図である。図5Aでは照射位置カウンタC=0,1,9であるときの着目位置Pを示している。照射位置カウンタC=1,9の各状態において、着目位置Pはシフト距離(±R)だけ紙面左右にずれた位置に移動しており、着目位置Pに対してX線が傾いて入射することとなる。ステップS110において照射位置(aC,bC)を変化させることにより、着目位置Pを透過するX線の透過角、すなわちX線の経路を異なるものとすることができる。本実施形態では、照射位置(aC,bC)が1mm移動するごとに着目位置PにおけるX線の透過角は約0.29radずつ変化することとなる。照射位置(aC,bC)の移動量Rを大小させることにより、透過角の振り角を大小させることができる。従って、鋳造製品30における隙間の分布傾向(周期性等)に応じて、移動量Rの大きさを設定するのが望ましい。
図5Bは、着目位置P付近の金属結晶組織を模式的に示す図である。図5Bに示すように着目位置Pを透過するX線の透過角を変化させることよって、着目位置Pを透過するX線の経路に存在する隙間の全厚み(経路上の各隙間の厚みの合計値)も変化することとなる。本実施形態では、着目位置Pを透過する17通りのX線の経路について得られた透過量I(x,y)の平均透過量Iave(x,y)を算出している。いずれかの経路において、偶然、着目位置P以外に存在する隙間の全厚みが大きかったり小さかったりした場合でも、その影響を軽減した平均透過量Iave(x,y)を得ることができる。すなわち、各経路における隙間の全厚みの差による透過量I(x,y)のバラツキの影響を軽減した平均透過量Iave(x,y)を得ることができる。従って、着目位置Pに存在する隙間(内部欠陥)についての情報は失うことなく、他の部分の隙間の全厚みに起因するバラツキを抑えた平均透過量Iave(x,y)を得ることができる。なお、着目位置Pにおける透過角が大きいほどX線が透過する鋳造製品30の実効的な厚みが大きくなるが、本実施形態では透過角の変化が微小であるため実効的な厚みの変化は無視することとする。むろん、透過角の変化が大きい場合には、実効的な厚みの変化をキャンセルするように透過量I(x,y)を補正しても良い。
図6Aは、設計厚みが30mmの鋳造製品30の厚みを計測した場合の平均透過量Iave(x,y)の分布傾向を示すヒストグラムである。横軸は着目位置Pの実厚みを示し、縦軸が度数(着目位置Pの数)を示している。このヒストグラムは、照射位置カウンタCが0のときの初期照射位置(a0,b0)についてのみX線検査処理を実行することにより得られた平均透過量画像データ27dの各画素の平均透過量Iave(x,y)を集計したものに相当する。照射位置カウンタCが0の照射位置についてのみ透過量画像データ27cを撮像しているため、実質的に透過量I(x,y)の平均はしていないこととなる。なお、X線検査処理によって得られた平均透過量Iave(x,y)を、所定の変換式により実厚みに換算して示している。
図6Aに示すように、実厚みは設計厚みの30mmに達していない。設計厚みと実厚みの差は、X線が鋳造製品30を垂直に透過したときの経路に存在する隙間の全厚みに対応する。実厚みが異常に小さい場合にはX線の経路に厚みが一定以上の隙間、すなわち内部欠陥が存在すると考えることができる。従って、実厚み(平均透過量Iave(x,y))と破線で示す下限値とを比較することにより、内部欠陥の有無を判定することができる。ところが、実厚みのバラツキが大きい場合には、内部欠陥の有無と、その他の隙間の全厚みのバラツキとが弁別できなくなり、誤判定が生じる確率が高くなってしまう。特に、経路方向の厚みの小さい内部欠陥の有無を判定するためには、実線で示す平均値に近い下限値を使用する必要があり、誤判定が生じる確率がより高くなってしまう。
図6Bは、照射位置カウンタCが0,1,5,9,13の各照射位置(aC,bC)について上述のX線検査処理を実行することにより得られた平均透過量画像データ27dの各画素の平均透過量Iave(x,y)に相当する実厚みの分布を示している。すなわち、図6Bは、初期照射位置(a0,b0)に対して上・下・左・右の4方向に照射位置(aC,bC)を変化させるごとに撮像して得られた5個の透過量I(x,y)を平均した平均透過量Iave(x,y)に基づく実厚みを示している。5個の異なる経路を透過したX線の透過量I(x,y)を平均することにより、個々の経路に存在する隙間の厚みの差に起因する平均透過量Iave(x,y)のバラツキを軽減することができる。図6C,6Dは、それぞれ照射位置カウンタCが0,1,3,5,7,9,11,13,15、および、0〜16の照射位置(aC,bC)について上述のX線検査処理を実行することにより得られた平均透過量画像データ27dの各画素の平均透過量Iave(x,y)に相当する実厚みの分布を示している。図6Cは9個の異なる経路を透過したX線の透過量I(x,y)を平均した実厚みの分布を示しており、図6Dは17個の異なる経路を透過したX線の透過量I(x,y)を平均した実厚みの分布を示している。図6A〜6Dに示すように、平均する透過量I(x,y)の個数を増加させることにより、平均透過量Iave(x,y)のバラツキを軽減することができる。
図6E〜6Hは、図6A〜6Dに分布を示した平均透過量Iave(x,y)による平均透過量画像(明度換算画像)を示している。平均する透過量I(x,y)の数の増加により平均透過量Iave(x,y)のバラツキが軽減されることにより、徐々に平均透過量画像の濃淡が緩和されている。従って、図6G,6Hにおいて、着目位置Pに内部欠陥が存在する場合には、鮮鋭にその陰影を認識することができる。なお、明度とは、平均透過量Iave(x,y)が小さければ小さいほど大きくなる値であり、平均透過量画像における平均透過量Iave(x,y)の分布を可視化するために各画素の平均透過量から変換されたものである。また、明度が小さいほど、実厚みが小さいことを示す。平均透過量画像の画像上では、着目面SPの深さz以外に存在する隙間の陰影はぼかされることとなる。着目面SP以外の深さzについては画素位置(x,y)のシフト距離とオフセット距離とが相殺する関係にないからである。このように、平均透過量Iave(x,y)によれば着目面SP上の着目位置Pに存在する隙間(内部欠陥)のみを精度よく評価することができるため、着目面SPは検査対象位置として着目すべき深さzに設定すべきである。例えば、鋳造製品30において最も内部応力が集中しやすい箇所等に設定すべきである。鋳造製品30にねじ穴が設けられる場合には、ねじ穴が存在する深さに着目面SPを設ければ良い。
平均透過量画像データ27dが取得できると、次にCPU24は内部欠陥検出部24bの処理により、内部欠陥の検出を行う(ステップS150)。ここでは、モデル画像を使用して内部欠陥の検出を行う。図7Aは検査対象の鋳造製品30についての平均透過量画像を示し、図7Bはモデル画像を示している。それぞれ横軸が座標xを示し、縦軸が明度を示している。
モデル画像は、内部欠陥がないことが既知の鋳造製品30に対してステップS140までの処理を行うことにより用意されていても良いし、検査対象の鋳造製品30について得られた平均透過量画像に基づいて用意しても良い。後者の場合、検査対象の鋳造製品30についての平均透過量Iave(x,y)に対して空間周波数に関するローパスフィルタをかけることによりモデル画像を作成しても良いし、平均透過量Iave(x,y)の空間変化からその包絡線を形成することによりモデル画像を作成しても良い。さらに、本実施形態のように鋳造製品30の設計厚みが一定である場合には、各画素の平均透過量Iave(x,y)から全画素の平均透過量Iave(x,y)の平均値を減算することにより差分を得ても良い。本実施形態では厚みが一様な鋳造製品30を検査することとしたが、モデル画像を用いることにより、厚みが一様でない複雑な形状の鋳造製品30を検査することができる。図7Cに示すように、CPU24は内部欠陥検出部24bの処理により、平均透過量画像からモデル画像の差分を算出する。そして、CPU24は、当該差分が閾値よりも大きい画素については、当該画素に対応する着目位置Pに内部欠陥が存在すると判定する。本実施形態では、CPU24は良否判定部24cの処理により、いずれかの画素に対応する着目位置Pに内部欠陥が存在する場合には鋳造製品30が不良品である旨の判定をする(ステップS160)。なお、内部欠陥は着目面SP内において略円形状の一定範囲を占めるため、差分が下限値よりも大きい画素群が略円形状に現れた場合に不良品であると判定しても良い。
図6A〜6Dのヒストグラムにおける実線の平均値と破線の下限値との差が、内部欠陥の判定を行う前記閾値に相当する。判定しようとする内部欠陥の大きさ(閾値)を小さくしようとすると、下限値よりも紙面左側における分布確率が増大し、内部欠陥がないにも拘わらず不良品であると判定される確率も増大することとなる。本実施形態(図6D)では、分布のバラツキが低減されているため、下限値よりも紙面左側における分布確率を小さくすることができる。従って、一定の大きさを有する内部欠陥を判定する際における誤判定の確率を小さくすることができるとともに、誤判定の確率を低く維持したまま判定する内部欠陥の大きさを小さくすることができる。なお、図6A〜6Dに示すように平均透過量Iave(x,y)を算出する透過量I(x,y)の個数が大きいほど分布のバラツキが低減されるため、検査時間の制限が許す限りにおいて、できるだけ多くの経路について透過量I(x,y)を得ておくことが望ましい。
(3)変形例:
図8は、変形例においてX線の経路を異ならせる様子を示す図である。図8のようにX線発生器111が平行X線を照射する場合にも、本発明を適用することができる。金属製品130に対して平行X線が照射される角度が変化するように、X線発生器111または金属製品130を矢印で示すように相対的に傾斜させれば良い。なお、上述の実施形態では、放射状のX線に対して中央光軸CAに垂直な方向に鋳造製品30を移動させるようにしたが、中央光軸CAに垂直な方向以外に鋳造製品30を移動させるようにしても良い。さらに、上述の実施形態では、各透過量画像データ27cをオフセットすることとしたが、照射位置に追従するようにX線検出器13の投影領域PAを移動させることによりオフセットを省略するようにしても良い。
上述のように平均透過量Iave(x,y)によれば内部欠陥の有無を精度よく評価することができる。従って、出力部26により平均透過量Iave(x,y)やその最大値を表示・印刷するようにしても良い。また、出力部26により図6E〜6Hに示す平均透過量画像を表示・印刷するようにしても良い。このようにすることにより、使用者が平均透過量Iave(x,y)に基づいて内部欠陥の有無を精度よく判定することが可能となる。なお、前記実施形態では鋳造製品の検査を行うこととしたが、鋳造以外の手法によって製造された金属製品でも内部に隙間が含まれる場合には本発明を適用することができる。
図9は、変形例にかかるX線検査処理のフローチャートである。本変形例では、ステップS1125においてすべての透過量画像データ27cをメモリ27の異なる領域に記憶した後に、各透過量画像データ27cをオフセットし(ステップS1120)、平均画像を算出する(ステップS1140)こととしている。この場合、オフセット前の各透過量画像データ27cをメモリ27に記憶しておくことができるため、当該記憶した各透過量画像データ27cを複数の深さzにおける着目面SPに着目してオフセットすることができる。シフト距離r=(L2×R)/(L1+z)を複数の深さzについて算出しておき、各シフト距離rで透過量画像データ27cをオフセットさせる。そして、各シフト距離rによってオフセットした透過量画像データ27c同士を平均することにより、複数の深さzに着目した平均透過量画像データ27dを得ることができる。複数の深さzに着目した平均透過量画像データ27dのそれぞれに基づいて同様に良否判定を行うことができる。例えば、内部応力が集中する面が複数ある場合には、各面の深さzについて内部欠陥の有無を判定することができる。
10…X線撮像機構部、11…X線発生器、12…位置決め機構、13…X線検出器、20…X線撮像制御部、21…X線制御部、22…位置決め機構制御部、23…透過量画像取得部、24…CPU、24a…平均透過量画像取得部、24b…内部欠陥検出部、24c…良否判定部、26…入力部、27…出力部、27…メモリ、27a…照射位置データ、27b…撮像条件データ、27c…透過量画像データ、27d…平均透過量画像データ、30…鋳造製品。

Claims (7)

  1. 金属製品における着目位置に対して複数の異なる経路によって放射線を透過させる照射手段と、
    前記着目位置を透過する前記放射線の透過量を前記経路のそれぞれについて検出する検出手段と、
    前記透過量を平均した平均透過量を算出する平均透過量算出手段と、を備える放射線検査処理装置。
  2. 前記照射手段は、前記金属製品に対して放射状に照射し、前記金属製品において前記放射線が照射される照射位置を変化させることにより、複数の前記着目位置を透過する前記放射線の前記経路を異ならせる、請求項1に記載の放射線検査処理装置。
  3. 前記検出手段は、複数の前記着目位置を透過する前記放射線の前記経路を異ならせるごとに、複数の前記着目位置を透過した前記放射線が投影される投影領域における複数の投影位置において前記透過量を検出し、各投影位置に対応する画素に前記透過量が対応づけられた透過量画像データを各経路について生成し、
    前記平均透過量算出手段は、前記照射位置に基づいて同一の前記投影位置を示す前記画素が同一の前記着目位置に対応するように各経路の前記透過量画像データをオフセットし、当該オフセットした前記透過量画像データの平均画像を算出することにより、各画素に前記平均透過量が対応づけられた平均透過量画像データを生成する、請求項2に記載の放射線検査処理装置。
  4. 前記投影領域は平面であり、前記着目位置は前記投影領域に平行な着目面上に分布する、請求項3に記載の放射線検査処理装置。
  5. 前記平均透過量画像データに基づいて前記金属製品についての良否判定を行う良否判定手段を備える、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の放射線検査処理装置。
  6. 金属製品における着目位置に対して複数の異なる経路によって放射線を透過させる照射工程と、
    前記着目位置を透過する前記放射線の透過量を前記経路のそれぞれについて検出する検出工程と、
    前記透過量を平均した平均透過量を算出する平均透過量算出工程と、を含む放射線検査処理方法。
  7. 金属製品における着目位置に対して複数の異なる経路によって放射線を透過させる照射機能と、
    前記着目位置を透過する前記放射線の透過量を前記経路のそれぞれについて検出する検出機能と、
    前記透過量を平均した平均透過量を算出する平均透過量算出機能と、をコンピュータに実現させる放射線検査処理プログラム。
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