JP2011162062A - 鞍乗り型車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイドラジエータの排風効率を向上させる。
【解決手段】車体の前後方向へ平行にラジエータ17を配置し、サイドカウル20の設けた排風口32に臨ませる。サイドカウル20はアウターカウル21とインナーカウル22の二重構造とし、アウターカウル21の後縁部とインナーカウル22との間に後方へ向かって開放された第1〜第3の隙間を設ける。第1の隙間はラジエータ17と重なる位置、第2の隙間はラジエータ17の下方、第3の隙間はラジエータ17の上方に設ける。アウターカウル21の表面は流速の速い走行風がA矢示のように流れ、各隙間部分を負圧にするので、温排風が各隙間から吸い出され、第1の隙間からはB矢示、第2の隙間からはC矢示、第3の隙間からはD矢示のように車体後方へ排出されるため、ラジエータ17周囲のアウターカウル21内側部分における排風効率を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、ラジエータを覆うサイドカウルを設けた自動2輪車のような鞍乗り型車両において、ラジエータの温排風をサイドカウル内側から効率よく排出できるようにしたものに関する。
ラジエータをその受風面が車両前後方向と平行になるように車両側方へ配置した自動2輪車において、車体を覆うカウルの側面に排風口を設け、この排風口にラジエータを臨ませるとともに、このカウルの前面に導風口を設け、車体前方の導風口から走行風を取り込み、ラジエータを通して排風口から外側方へ流すことにより、ラジエータの温排風を排出する構造がある(特許文献1参照)。
特開平11−278344号公報
従来例構造によれば、ラジエータ排風をフロントカウル側面に出すことができる。特に、フロントカウル外側方は導風口付近よりも走行風の流速が高く負圧になるため、ラジエータの排風がカウル側面に出やすくなる。
ここで、従来例構造では、ラジエータの排風口から出た排風は後方へ流れるのみであり、排風口の上方や下方へは排風は流れにくい。しかしながら、カウルの側方は排風口の上方や下方でも走行風の流速が高いため、排風効率向上のため、排風口の後上方や後下方へも排風を流したい課題があった。
本発明の目的は、上記課題を解決するもので、車両側方に車両前後方向と平行となるようにラジエータが配され、車体前部から当該ラジエータの外側方をカウルで覆う鞍乗り型車両において、排風口の後上方や後下方へも排風を流して、ラジエータの排風効率を向上することにある。
上記課題を解決するため鞍乗り型車両に係る請求項1の発明は、 車体側方にラジエータを車両前後方向と平行になるように配し、このラジエータの外側方を左右のサイドカウルで覆うとともに、この左右のサイドカウルの内側に走行風を導入する導風口を設け、サイドカウル側面のラジエータと重なる位置に排風口を設けた鞍乗り型車両において、
前記サイドカウルは、アウターカウルと、このアウターカウルよりも車幅方向内側に配されるインナーカウルとを備え、
前記排風口は前記インナーカウルに設けられ、
前記ラジエータと前記アウターカウルとの間には後方に開放する第1の隙間が設けられ、
前記ラジエータの上方または下方のいずれか一方で、前記アウターカウルと前記インナーカウルとの間には、後方へ開放された第2の隙間が設けられることを特徴とする。
請求項2の発明は上記請求項1において、前記ラジエータの上方または下方のいずれか他方側で前記第2の隙間と反対側には、前記アウターカウルと前記インナーカウルとの間に、後方へ開放された第3の隙間が設けられることを特徴とする。
請求項3の発明は上記請求項1又は2において、前記インナーカウルの一部が前記ラジエータを支持するラジエータステーに取付けられていることを特徴とする。
請求項4の発明は上記請求項1〜3のいずれかにおいて、前記インナーカウルは、前記ラジエータの前側に配される前側インナーカウルと、前記ラジエータの後側に配される後側インナーカウルとを備え、
前記後側インナーカウルは、後側ほど車幅方向外側に張り出す反り返り部と、この反り返り部の後部から前下方に延出するアンダーカウル部とを有し、
前記アンダーカウル部の前部が、前記前側インナーカウルの下部に取付けられることを特徴とする。
請求項5の発明は上記請求項1〜4のいずれかにおいて、クランクケースとこのクランクケースから前上方へ延びるシリンダとを備えたエンジンを前輪と後輪の間に配置し、前記シリンダの側方へ前記ラジエータを配置するとともに、
前記第2の隙間を前記クランクケース前方かつ側方へ配置したことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、サイドカウルをアウターカウルとインナーカウルの2枚重ね構造にし、アウターカウルとラジエータとの間に後方へ開放された第1の隙間を設け、ここからラジエータを通過した温排風を速やかに後方へ排出するようにしたので、ラジエータ周囲におけるサイドカウル内側の排風効率を向上できる。
そのうえ、インナーカウルにおけるラジエータの排風口の上方又は下方部分とアウターカウルとの重なる部分に後方へ開放された第2の隙間を設け、ここから後方へ排風することで、排風口の後上方又は後下方のいずれか一方へも温排風を流すことができるので、温排風がこもりやすい排風口の上方又は下方部分の速やかな排風ができ、ラジエータの排風効率を向上することが可能となる。
請求項2の発明によれば、第2の隙間と反対側となるラジエータの下方または上方のいずれか他方側にも第3の隙間を設け、ここからも温排風を排出するようにしたので、ラジエータ排風効率をさらに向上することが可能となる。
請求項3の発明によれば、インナーカウルの一部をラジエータのステーへ取付けたので、ラジエータのステーをインナーカウルの取付部として兼用することができ、部品点数を抑制することができる。
請求項4の発明によれば、前側インナーカウルと後側インナーカウルとに分けることで、インナーカウルの形状の自由度を高めつつ、後側のインナーカウルで、ラジエータ排風機能と、アンダーカウル機能を兼用でき、部品点数を抑制できる。そのうえ、アンダーカウル部をインナーカウル部に取付けることで固定することができる。
請求項5の発明によれば、クランクケースとこのクランクケースから前上方へ延びるシリンダとを備えたエンジンを前輪と後輪の間に配置し、このシリンダの側方へラジエータを配置することにより、車体下部の左右幅を狭くして大きなバンク角を確保できるとともに、第2の隙間をクランクケース前方かつ側方へ配置することで、車体下部をラジエータの排風に利用できようになり、冷却性を向上させることができる。
本実施形態にかかる自動2輪車の左側面図 図1における車体前部のサイドカウル部分を拡大して示す図 図2においてサイドカウルを構成するアウターカウルを省いた図 サイドカウルの構成各部を分解してそれぞれの側面図を示す図 図2の5−5線断面図 図2の6−6線に沿う拡大断面図 図2の7−7線断面図 図2の8−8線断面図
以下、図面に基づいて一実施形態を説明する。図1は本実施形態にかかる自動2輪車の左側面図、図2は図1における車体前部のサイドカウル部分を拡大して示す図、図3は図2においてサイドカウルを構成するアウターカウルを省いた図、図4はサイドカウルの構成各部を分解してそれぞれの側面図を示す図である。自動2輪車は鞍乗り型車両の一例であり、本願発明の対象とする鞍乗り型車両は自動2輪車に限定されず、自動3・4輪車等種々可能である。なお、本願において、前後・左右・上下等の各方向は車両の使用状態を基準とする。
図1において、この自動2輪車の車体フレーム1は前後方向に配置されるメインフレーム1aとその後端部から下方へ延びるピボットフレーム1bをそれぞれ左右一対で備え、メインフレーム1aの前端部に設けたヘッドパイプ2にトップブリッジ3及びボトムブリッジ4を介して左右一対で設けられるフロントフォーク5を回動自在に支持するとともに、左右のフロントフォーク5の下端部間にて前輪6を支持する。7はフロントフェンダ、8はハンドルである。
車体フレーム1の下方には、エンジン10が支持され、ピボットフレーム1bにはリヤアーム11の前端部が揺動自在に支持され、リヤアーム11の後端部に後輪12が支持されている。エンジン10の上方には燃料タンク13が車体フレーム1上に支持され、燃料タンク13の後方にシート14が配置され、車体フレーム1から後方へ延出するシートレール15に支持される。シート14下方のシートレール15側方はリヤカウル16にて覆われる。シートレール15は中空に形成され、車体前部はサイドカウル20によって覆われる。サイドカウル20はヘッドパイプ2の前方及び左右を覆い、さらに後方のエンジン10の左右を覆う。
エンジン10は水冷式前後V型4サイクルエンジンであり、その冷却をするためのラジエタ17がエンジン10の側方に配置されている。ラジエータ17は受風面を車両の前後方向と平行に配置されるサイドラジエタであり、エンジン10の前方にて車体の左右に一対で配置され、それぞれ左右のメインフレーム1aに支持されるとともに、各ラジエータ17は受風面をサイドカウル20に囲まれて前端の導風口に連通する車体内方の空間に臨ませ、他面を車体外側方へ臨ませ、導風口から導入された走行風をラジエータ17に車体内方から車体外側方へ向かって通過させることにより冷却するようになっている。10aは前側シリンダ、10bは後側シリンダ、10cは排気管である。排気管10cはサイドカウル20の後方下部内に配置されている。
10dはクランクケースであり、前側シリンダ10aはクランクケース10dから前上方へ延び、後側シリンダ10bはクランクケース10dから後上方へ延びている。前側シリンダ10aの側方にはラジエータ17が配置されている。
図2及び図4に示すように、サイドカウル20はアウターカウル21とその内側へ一部が重なるように配置されるインナーカウル22で構成される。
アウターカウル21はヘッドパイプ2の前方からラジエータ17の側方までを覆い、外表面は滑らかな曲面をして走行風の整流面をなす。
ラジエータ17は大部分がアウターカウル21の内側に重なるとともに、後部は一部がアウターカウル21から外れて露出している。
アウターカウル21の本体部23は車体側面を覆い、その前部23aはヘッドパイプ2の前方から左右を覆い、その上部はスクリーン24に接続している。
アウターカウル21の下端部25は前輪6の側方を斜め下がり下方へ延び、その内側にはフロントフェンダ7の後部が入り込んでいる。下端部25の後部は前輪6の後方へ湾曲して車軸高さよりも下方まで延びている。
アウターカウル21のスクリーン24より後方部分における上端部26はヘッドパイプ2の上部側方を通って、燃料タンク13の側面上まで延び、上端部26の後端26aは燃料タンク13の前方下部の上に重なっている。
アウターカウル21の後縁部は略S字状をなし、前方へ湾曲する上部27aと、後方へ湾曲する下部27bを有する。上部27aの形成によりラジエータ17の側面後方上部を露出する。下部27bは、ラジエータ17の側面の外側方を横切り、ラジエータ17の後方へ延出し、ラジエータ17の側面後方下部を覆っている。下部27bからはさらに前方斜め下がりに傾斜する傾斜部27cになっている。
図3及び図4に示すように、インナーカウル22は前側インナーカウル30と後側インナーカウル31とに前後分割されている。
前側インナーカウル30は概ねラジエータ17よりも前方に配置される部分でアウターカウル21の下へ重なる部分であり、後側インナーカウル31は概ねラジエータ17よりも後方に配置される部分であり、前側インナーカウル30と後側インナーカウル31の接続部間にラジエータ17が臨むための排風口32が横長の略矩形状をなし、後方へ下り傾斜をなすように形成されている。
前側インナーカウル30はフロントフォーク5の側方を前方から後方へ斜め下がりに配置された本体部33と、この本体部33の前方上部から斜め上がり後方へ延びて燃料タンク13の側方前部へ至る腕部34を備え、腕部34と本体部33の上部との間に空間35を形成している。前側インナーカウル30はヘッドパイプ2から左右一対をなして後方へ延出するメインフレーム1aへ支持されている。
本体部33の下端部33aはアウターカウル21の下端部25内側へ重なり、腕部34はアウターカウル21の上端部26内側へ重なる。
本体部33の後部は排風口32の前縁部36と下縁前部37aをなす切り欠き状をなす。下縁前部37aは排風口32の下縁部37のうちの前方部分を形成する。実際の下縁部37は、下縁前部37aとその後端部へ前端がボルト止めで連結される下方延出部38と、後述する反り返り部46の延出部47とで構成される。
下方延出部38は略ブーメラン形状をなし、下部は前輪6の後方に沿って車軸位置より下方まで延びている。
後側インナーカウル31は排風口32の一部を形成する前部40と、前部40の後方に延びる後部41と、その一部で連続して排風口32の下方まで延びるアンダーカウル部42とを有する。前部40と後部41の間は後方へ湾曲する段差43をなし、前部40と後部41の境界をなす。段差43の外側方へ突出している部分は反り返り部46の最大突出部であり、後部41は段差43の最も車体内方へ入り込んだ部分と連続し、前部40よりも車体内方へ引き込んでいる。
前部40及びアンダーカウル部42を含む後部41は外表面が滑らかな曲面の整流面になっている。
前部40は排風口32の上縁部44と後縁部45をなすように切り欠き状に形成する。この上縁部44及び後縁部45が最も車体内方へ入り込んだ部分であり、前部40の外表面は段差43から上縁部44及び後縁部45に向かって下り傾斜の曲面をなす反り返り部46になっている。反り返り部46は上縁部44から上方並びに後縁部45から後方へ向かうほど側方へ張り出す曲面になっている。
反り返り部46の下端はラジエータ17の後部下方へ回り込む延出部47をなし、その先端に取付穴47aが設けられている。延出部47はその先端部をラジエータ17の支持金具18へ重ね、取付穴47aへ通したボルト19で結合することにより、ラジエータ17を介して車体フレームへ支持させることができる。このため、インナーカウル22の一部である延出部47を利用してインナーカウル22の取付部とし、これを支持金具18へ取付けることにより部品点数を削減できる。
また、延出部47はその先端部が下方延出部38の上部に近接し、排風口32の下縁部37における後部を形成している。
アンダーカウル部42の前縁部42aは斜め下がり前方へ延出する傾斜部をなし、この前縁部42aにはボス42bが設けられ、ここに下方延出部38の下端部が適宜結合手段にて取付け固定され、前側インナーカウル30と後側インナーカウル31の下部間が連結される。なお、後側インナーカウル31の後部41における後端上部には取付穴41a(図4)が設けられ、ここでボルト41b(図2)によりメインフレーム1aの後部側面に取付けられている。
アンダーカウル部42の前縁部42aは、下方延出部38の後縁部並びにこの上に重なるアウターカウル21の傾斜部27cに対して間隔をもって略平行するとともに、段差43分だけ車体内方へ引き込んでいるため、傾斜部27cとの間に側方及び後方へ向かって開放された下部排風口9をなす。この下部排風口9を通して、図1のE矢示のように熱気が車体後方へ排出される。ラジエータ17の下方の空間内には排気管10c等によって加温された熱気がこもりやすくなっている。
このように、インナーカウル22を前側インナーカウル30と後側インナーカウル31に分割することで、インナーカウル22の形状の自由度を高めつつ、後側インナーカウル31がラジエータ排風機能とアンダーカウル機能を兼用でき、部品点数を抑制できる。しかも、アンダーカウル部42は下方延出部38へ取り付けることにより固定できる。
後側インナーカウル31の前部40における前端部には前方突出部40aが設けられ、その先端部には取付穴40bが設けられている。一方、前側インナーカウル30には腕部34の下方に形成された空間35内にステー39が設けられ、その後端部に取付穴39aが設けられている。そこで、前方突出部40aをステー39へ重ね、取付穴40bと39aを重ねてボルト39bにて結合することにより、前側インナーカウル30と後側インナーカウル31の上部間が連結される。
なお、
前側インナーカウル30の腕部34には前後に取付部34a及び34bが設けられ、延出部47にも取付部47bが形成されている。一方、アウターカウル21の内面側対応位置である上端部26の前後及び下部には予め取付部材21a、21b及び21cが設けられており、これらの取付部材21a、21b及び21cを対応する取付部34a、34b及び取付部47bに対して取付けることにより、アウターカウル21を前側インナーカウル30の外表面へ着脱自在に取付けるようになっている。
図5は図2の5−5線断面図である。アウターカウル21の本体部23は、車体の左右へラジエータ17の前方から後方へ向かって外開き状に設けられ、ラジエータ17の外側方との間に空間を形成してラジエータ17側方の空間53に連通する排風路53aをなす。後縁部の下部27bはラジエータ17の前後方向略中間部に位置し、ラジエータ17の後部を露出させるとともに、下部27bとラジエータ17の間に第1の隙間50が形成されている。第1の隙間50は排風路53aと連通し、その排風口として後方を指向して開放されている。
本体部23の前端部はラジエータ17の前方を車体内方へ回り込み、前側インナーカウル30の本体部33における前端部と接続している。
前側インナーカウル30の本体部33は後方が外側方へ略直角に屈曲して排風口32の前縁部36をなし、ラジエータ17の前方に位置する。
ラジエータ17の後端部近傍には、後側インナーカウル31の反り返り部46における前縁部である排風口32の後縁部45が位置し、アウターカウル21の後縁部における下部27bよりも車体内方へ入り込んでいる。このため、アウターカウル21と反り返り部46は前後にずれて配置され、ラジエータ17及び排風口32の各一部が臨み、第1の隙間50の後方に間隔を持って反り返り部46の外表面が位置し、第1の隙間50に対して斜めに対面している。
サイドカウル20は車体の左右へ対称に設けられ、サイドカウル20の前端部には前方へ向かって開放された導風口20aが設けられている。これら左右のサイドカウル20に囲まれて前輪6とエンジン10の間における空間53へ連通している。
ラジエータ17も左右対称に配置され、それぞれは受風面を空間23へ臨ませ、車体中心CLに対して平行に配置され、他面を車体外側方へ向けて第1の隙間50へ臨ませている。前輪6及びフロントフェンダ7の左右を通って導風口20aから空間53へ導入された走行風は、ラジエータ17を車体内側から外側へ通過してラジエータ17にて熱交換するとともに、冷却後の温排風はB矢示のように第1の隙間50から車体後方へ排出される。
アウターカウル21の本体部23における外表面を整流されてA矢示方向へ流れる走行風は、流速が比較的高速であるため、アウターカウル21の後縁部における下部27bの後方が負圧になる。したがって、第1の隙間50は負圧になり、温排風を内方から外方へ吸い出しやすくなり、温排風はB矢示方向へ速やかに排出される。このためアウターカウル21の内側における排風効率が向上し、ラジエータ17の冷却効率を向上できる。また、反り返り部46は後方側が外側方へ張り出す傾斜する曲面になっているから、温排風を外向きに流れやすくするようガイドする。
左右のラジエータ17のうち、本実施形態では車体左側のラジエータ17に対してその車体内側に冷却ファン54が設けられ、空間53内の走行風をラジエータ17へ向かって車体内側から外方へ強制的に送風しており、これによっても冷却効率を向上させている。
なお、冷却ファン54は車体左側のラジエータ17にのみ設けられ、車体右側のラジエータ17には設けられず、部品点数を削減して車体のコンパクト及び軽量化を図っている。また、前側シリンダ10aは冷却ファンが設けられていない車体右側のラジエータ17に接近させて偏在配置し、車体左側のラジエータ17との間に冷却ファン54の配置空間を確保している。このため、エンジン10は車体中心CLに対して車体右側へ偏って配置されている。10bは後側シリンダである。
図6は図2の6−6線断面であり、ラジエータ17の上端近傍に位置する後側インナーカウル31の前部40における前縁部44と、ラジエータ17の外側面と、アウターカウル21の本体部23における後縁部の上部27aとの間に上方及び後方へ開放された第1の隙間50が形成されている。前部40は上方が外開き状をなす曲面をなして車体フレーム1の側方を覆っている。アウターカウル21の本体部23も上方が外開き状をなす曲面をなしてラジエータ17の外側方を覆っている
左右のメインフレーム1a間にはエアクリーナ56が配置されている。エアクリーナ56の上方は燃料タンク13にて覆われる。
このように、エアクリーナ56の下方にて温排風を第1の隙間50並びに後述する第3の隙間52から迅速に車体外部へ排出するので、エアクリーナ56に対する熱影響を抑制して吸気温の上昇を防ぐことができる。
図7は図2の7−7線に沿う拡大断面であり、車体左側部分を部分的に示す。反り返り部46の下部は、アウターカウル21の本体部23内側に間隔をもって略平行して配置され、本体部23と反り返り部46との間に空間を形成してラジエータ17下方の空間53に連通する排風路53bをなす。
アウターカウル21の本体部23における後縁部の下部27bは反り返り部46の後端部をなす段差43の近傍に位置し、ここに第2の隙間51が形成されている。第2の隙間51はクランクケース10dの前方かつ側方に配置されている(図2参照)。
第2の隙間51は排風路53bの開口部として斜め後方を指向して開放されている。第2の隙間51も本体部23の外表面をA矢示のように流れる流速の早い走行風によって負圧になるので、吸い出し効果により排風路53bの温排風が吸い出される。
このため、温排風は排風路53bから第2の隙間51を通ってC矢示のように流れて車体後方へ排出され、ラジエータ17の下方へこもりやすい熱気を速やかに排出するため、排風効率を向上させることができる。
そのうえ、クランクケース10dから前上方へ延びる前シリンダ10aの側方へラジエータ17を配置することにより、車体下部の左右幅を狭くして大きなバンク角を確保できるとともに、第2の隙間51をクランクケース10dの前方かつ側方へ配置することで、車体下部をラジエータ17の排風に利用できようになり、冷却性を向上させることができる。
図8は図2の8−8線断面を示す。アウターカウル21の本体部23と後側インナーカウル31の前部40は内外に間隔をもって重なり、相互間における空間を排風路53cとするとともに、アウターカウル21の後縁部における上部27aと後側インナーカウル31の前部40との間に第3の隙間52が形成され、排風路53cの排風口をなす。この第3の隙間52はラジエータ17の上方にて車体上方から後方へ向かって開放されている。
第3の隙間52も本体部23の外表面をA矢示のように流れる流速の早い走行風によって負圧になるので、吸い出し効果により排風路53cの温排風が吸い出される。
排風路53cはラジエータ17の上方における空間53と連通しており、温排風は排風路53cから第3の隙間52を通ってD矢示のように流れて車体後方へ排出され、ラジエータ17の上方へこもりやすい熱気を速やかに排出するため、排風効率を向上させることができる。
なお、アウターカウル21の本体部23と前側インナーカウル30の本体部33との間にも空間55が形成されている。この空間55は排風路53cの前部へ向かって開放されているため、空間55内の空気も排風路53cから第3の隙間52を通して車体後方へ排出できる。
このように、サイドカウル20を、内外に重なるアウターカウル21とインナーカウル22で構成し、アウターカウル21とラジエータ17との間に第1の隙間50、インナーカウル22との間に第2の隙間51及び第3の隙間52を設け、これらの隙間からサイドカウル2内側の温排風を速やかに車体後方へ排出できるので、サイドカウル20の内側に温排風がこもりにくくすることができる。しかも、本実施形態では、第1〜第3の隙間50〜52は連続してアウターカウル21の後縁部全体に沿って上下方向へ長く形成されるので、隙間面積を大きくして排風の効率を向上させることができる。
なお、この実施形態のように、第1〜第3の隙間50〜52を連続して形成せず、それぞれを分離して不連続に設けることもできる。この場合、第2の隙間51及び第3の隙間52のいずれか一方だけを設けるようにしてもよい。
1:車体フレーム、2:ヘッドパイプ、5:フロントフォーク、6:前輪、7:フロントフェンダ、10:エンジン、20:サイドカウル、20a:導風口、21:アウターカウル、22:インナーカウル、30:前側インナーカウル、31:後側インナーカウル、32:排風口、50:第1の隙間、51:第2の隙間、52:第3の隙間、53:空間

Claims (5)

  1. 車体側方にラジエータを車両前後方向と平行になるように配し、このラジエータの外側方を左右のサイドカウルで覆うとともに、この左右のサイドカウルの内側に走行風を導入する導風口を設け、サイドカウル側面のラジエータと重なる位置に排風口を設けた鞍乗り型車両において、
    前記サイドカウルは、アウターカウルと、このアウターカウルよりも車幅方向内側に配されるインナーカウルとを備え、
    前記排風口は前記インナーカウルに設けられ、
    前記ラジエータと前記アウターカウルとの間には後方に開放する第1の隙間が設けられ、
    前記ラジエータの上方または下方のいずれか一方で、前記アウターカウルと前記インナーカウルとの間には、後方へ開放された第2の隙間が設けられることを特徴とする鞍乗り型車両。
  2. 前記ラジエータの上方または下方のいずれか他方側で前記第2の隙間と反対側には、前記アウターカウルと前記インナーカウルとの間に、後方へ開放された第3の隙間が設けられることを特徴とする請求項1に記載した鞍乗り型車両。
  3. 前記インナーカウルの一部が前記ラジエータを支持するラジエータステーに取付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載した鞍乗り型車両。
  4. 前記インナーカウルは、前記ラジエータの前側に配される前側インナーカウルと、前記ラジエータの後側に配される後側インナーカウルとを備え、
    前記後側インナーカウルは、後側ほど車幅方向外側に張り出す反り返り部と、この反り返り部の後部から前下方に延出するアンダーカウル部とを有し、
    前記アンダーカウル部の前部が、前記前側インナーカウルの下部に取付けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載した鞍乗り型車両。
  5. クランクケースとこのクランクケースから前上方へ延びるシリンダとを備えたエンジンを前輪と後輪の間に配置し、前記シリンダの側方へ前記ラジエータを配置するとともに、
    前記第2の隙間を前記クランクケース前方かつ側方へ配置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載した鞍乗り型車両。
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