JP2011157258A - ガラスプリフォームおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い体積精度を有し、表面品位に優れ、さらに低コストであるガラスプリフォームを提供する。
【解決手段】ガラス塊のモールドプレス成形体からなり、かつ、表面が未研磨であることを特徴とするガラスプリフォーム。または、溶融ガラスを成形して所定形状のガラス塊を製造し、少なくとも凹部または凸部を有する金型を用いて当該ガラス塊をモールドプレス成形する工程を含むことを特徴とするガラスプリフォームの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明はモールドプレス成形により得られるレンズ等の光学ガラスを製造するためのガラスプリフォームおよびその製造方法に関する。
近年、デジタルカメラの用途拡大および高機能化に伴い、使用されるレンズの形状も多様化しており、従来にも増して様々な形状のレンズの非球面化の要望が増えている。また、光ピックアップに使用される凸形状レンズについても、曲率半径の小さい急峻な形状が要求されている。
このようなレンズを作製するために、単なる球形状や楕円球形状のガラスプリフォームを使用すると、プレスによるガラスの変形量が大きくなるため、所望の形状を精度良く得ることが困難であった。そのため、ガラスの変形量を小さくする目的で、最終レンズ形状に近似した形状を有するガラスプリフォームが提案されている。従来、そのようなレンズ近似形状ガラスプリフォームは、ガラスインゴットから切り出したガラスを研削、研磨することによって作製するか、あるいはハンドプレスによる簡易プレスの後に研磨加工する方法が採られている。その他、高温のガラスゴブをプレス成型するダイレクトプレス法が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
特公平7−29781号公報
ガラスプリフォームを製造するに当たっては、目的とするレンズの厚さ、径、曲率など、いくつもの部位の寸法を精度良く作製する必要がある。研削、研磨によって複雑な形状のガラスプリフォームを作製する場合、寸法にバラツキが生じやすく、ガラスプリフォームとして最も重要な特性である体積精度が変動してしまうという問題が生じる。また、研磨で作製した場合、側面に研削面が残ってしまい、そこからガラス粉などの粉塵が発生して、レンズの鏡面品質に影響を与える懸念も持っている。またプレスした際に、その研削面がレンズ有効面に及んでしまった場合、不良となってしまう問題もある。また、当該方法は工程が煩雑であると同時に、研削、研磨による廃棄ガラスが増加するため、コストや環境面において問題がある。
ハンドプレスによりガラスプリフォームを作製する場合、プレス金型に離型剤を塗布する必要がある。離型剤はガラスに付着しやすく、プレス後に離型剤を除去するために研磨が必要となる。この場合も、既述の研削、研磨による方法と同様の問題が生じてしまう。
ダイレクトプレスによる製造方法では、高温のガラスゴブが低温の金型と接触するため、ガラスゴブのうち金型に接触する部分だけが急冷されて変形不十分となり、表面にシワが発生しやすくなる。また、ガラスゴブを金型に供給する際のガラスゴブ切断時にシャーマークが発生してしまうため、当該シャーマークをプレス後に研磨により除去する必要があるという問題がある。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、高い体積精度を有し、表面品位に優れ、さらに低コストであるガラスプリフォームを提供することを目的とする。
本発明者等は鋭意検討した結果、ガラス塊に対し特定の工程を施したガラスプリフォームにより、前記課題を解決できることを見出し、本発明として提案するものである。
すなわち、本発明は、ガラス塊のモールドプレス成形体からなり、かつ、表面が未研磨であることを特徴とするガラスプリフォームに関する。
本発明のガラスプリフォームは、金型を用いたモールドプレス成形により製造されるため、例えば非球面等の複雑な形状をガラス表面に形成する場合であっても寸法バラつきが小さい(体積精度に優れる)。さらに、モールドプレス成形後の研削および研磨工程を省略できるため表面精度が高い(例えば、研磨等による線状溝が少ない)。また、本発明のガラスプリフォームは、従来のダイレクトプレスにより作製したものと異なり、表面のシワやシャーマーク等の不具合を有しないため、表面品位に優れる。そのため、当該ガラスプリフォームをプレス成形して得られるレンズは、光学的な像の乱れの発生がほとんどない。
また、研削または研磨面から発生するガラス粉等のダストの問題がないため、当該ダストに起因する生産不良をなくすことが可能となる。
第二に、本発明のガラスプリフォームは、両凸、両凹、メニスカス、平凸および平凹から選択されるいずれかのレンズ近似形状を有することを特徴とする。
このように、ガラスプリフォームが目的とするレンズ形状に近似する形状を有することにより、モールドプレス成形時のガラス変形量を低減することができる。したがって、所望の形状を有するレンズを精度良く得ることが可能となる。
第三に、本発明のガラスプリフォームは、光学有効面が非球面形状であることを特徴とする。
光学有効面が非球面形状のガラスプリフォームを用いれば、非球面レンズを作製する場合、プレス成形時のガラスの変形量が小さくて済むため、プレス成形時間の短縮および寸法精度の向上に繋がるという利点がある。
第四に、本発明のガラスプリフォームは、ガラス塊のガラス転移点が700℃以下であることを特徴とする。
700℃以下という比較的低いガラス転移点を有するガラス塊を用いることにより、モールドプレス成形が容易となり、本発明のガラスプリフォームが得られやすくなる。
第五に、本発明のガラスプリフォームは、ガラスプリフォーム表面にプレス金型由来の点状または線状の突起部が転写されていることを特徴とする。
第六に、本発明のガラスプリフォームは、光学有効面以外の箇所にプレス金型由来の粗面が転写されていることを特徴とする。
当該構成のガラスプリフォームを用いてモールドプレス成形を行うことにより、作製されたレンズにも、光学有効面以外の箇所(例えば、レンズの側面部)に粗面が形成されやすくなる。これにより、当該粗面によりケラレによる光を拡散することが可能になったり、レンズ側面に塗布する外部光の侵入防止用の黒色塗装が接着しやすくなるため好ましい。
第七に、本発明のガラスプリフォームは、光学有効面と側面部との境界部分が凸曲面状であることを特徴とする。
ガラスプリフォームにおいて、光学有効面と側面部との境界部分に例えばエッジ状角部が形成されると、外部から衝撃が加わった際に当該角部にかかる応力が大きくなり、破損するおそれがある。微小な破損でも体積精度の悪化に繋がったり、破損したガラス片が粉塵となってガラスプリフォームの品質悪化の原因となる。なお、面取り加工により角部を取り除く方法も考えられるが、当該方法を採用した場合、工程数が増えるため生産効率やコストが上昇してしまう。また、ガラスプリフォームの体積精度の低下に繋がる。
第八に、本発明のガラスプリフォームは、表面に圧縮応力層が形成されていることを特徴とする。
ガラスプリフォームの表面に圧縮応力層が形成されていると、表面と内部との圧縮応力差によりガラスプリフォームが強化されるため、取扱い時の破損を低減することができる。
第九に、本発明は、前記いずれかのガラスプリフォームをモールドプレス成形してなる
ことを特徴とするレンズに関する。
第十に、本発明のレンズは、光学有効面以外の箇所にプレス金型由来の粗面が転写されていることを特徴とする。
第十一に、本発明は、溶融ガラスを成形して所定形状のガラス塊を製造し、少なくとも凹部または凸部を有する金型を用いて当該ガラス塊をモールドプレス成形する工程を含むことを特徴とするガラスプリフォームの製造方法に関する。
第十二に、本発明のガラスプリフォームの製造方法は、モールドプレス成形する前に、ガラス塊を10dPa・s以下の粘度となるように加熱することを特徴とする。
従来、ガラスプリフォームを用いて非球面レンズ等を製造する方法では、冷間で金型にガラスプリフォームをセットし、ガラスプリフォームと金型を同時に加熱し、ガラスプリフォームの軟化点付近まで温度が上昇したところでプレス成形を行っていた。そのため、プレス成形毎にガラスプリフォームと金型の加熱と冷却が必要となり、プレス成形に長時間を要していた。一方、本発明のガラスプリフォームの製造方法では、モールドプレス成形する前に、予めガラス塊を所定の粘度となるように加熱するため、プレス成形に要する時間を大幅に短縮することが可能となる。
本発明のガラスプリフォームの実施の形態を示す側面図である。
本発明のガラスプリフォームは、ガラス塊をモールドプレス成形してなるものであり、かつモールドプレス成形後に研磨処理されていないことを特徴とする。ガラス塊の形状は特に限定されないが、楕円形状、略球状であると所望の形状を有するガラスプリフォームが得られやすいため好ましい。
本発明のガラスプリフォームの形状は特に限定されないが、両凸、両凹、メニスカス、平凸および平凹から選択されるいずれかのレンズ近似形状であることが好ましい。目的とするレンズ形状に応じて、適宜ガラスプリフォームの形状を選択すればよい。
図1に本発明のガラスプリフォームの実施の形態を示す。図1の(a)は両凸形状、(b)は両凹形状、(c)はメニスカス形状、(d)は平凸形状、(e)は平凹形状のガラスプリフォームを示す図である。
なお、既述のように、本発明のガラスプリフォームをモールド成形してなるレンズは、光学有効面以外の箇所(例えば、レンズの側面部)にプレス金型由来の粗面が形成されていることが好ましい。ここで、ガラスプリフォームにおいても、光学有効面以外の箇所にプレス金型由来の粗面が形成されていてもよく、それにより、所望の粗面が形成されたレンズを容易に作製することが可能となる。ここで形成される粗面は、金型表面に形成された研磨等による粗面がモールドプレス成形時にガラス表面に転写されてできるものであることから、点状あるいは線状の突起部により形成される。一方、ガラスプリフォームの粗面を研磨により形成した場合は、凹状の点あるいは線が形成されることになる。例えば、図1の各ガラスプリフォーム1において、側面部Sに粗面が形成されていてもよい。なお、側面部Sは曲面形状であってもよい。
ガラスプリフォームの光学有効面は非球面形状であることが好ましい。非球面形状としては、例えば、縦断面形状が2次曲線であるものが挙げられる。具体的には、光学有効面部分の光軸を3軸直交XYZ座標系のZ軸と一致させたときに、一般に下記式(1)にて表される形状が挙げられる。ここで、kは2次曲線の形状を決めるコーニック係数、cは中心曲率(Rは中心曲率半径)である。
光学有効面が式(1)によって表されるガラスプリフォームにおいて、コーニック係数kが、−1<k<0、特に−1<k<−0.7の範囲を満たすことにより、形状が回転楕円面の非球面形状となる。
ガラス塊のガラス転移点は、モールドプレス成形を容易に行う観点から、700℃以下、650℃以下、640℃以下、特に630℃以下であることが好ましい。
ガラスプリフォームの光学有効面Lと側面部Sとの境界部分Bが凸曲面状であることが好ましい。凸曲面の曲率半径は10μm以上、100μm以上、500μm以上、特に1mm以上であることが好ましい。凸曲面の曲率半径が小さすぎると、外部から衝撃が加わった際に、境界部分Bにかかる応力が大きくなり、破損するおそれがある。
ガラスプリフォームの表面に圧縮応力層が形成されていることが好ましい。圧縮応力層における圧縮応力は0.1MPa以上、1MPa以上、10MPa以上、特に40MPa以上であることが好ましい。圧縮応力が小さすぎると、取扱い時に破損しやすくなる。
ガラス塊の材質は特に限定されず、例えば、SiO−B系ガラス、B−ZnO−La系ガラス、TeO−B−WO−La系ガラスなどがあげられる。なお「〜系ガラス」とは、該当する成分を必須成分として含有するガラスをいう。
ところで、本発明のガラスプリフォームは、表面に点状あるいは線状突起部が形成されている場合がある。これは、金型表面に形成された研磨傷等がモールドプレス成形時にガラス表面に転写されてできたものであり、モールドプレス成形により製造されたガラスプリフォームの特徴と言える。突起部の形状は、線状のものでは0.001〜10μmの線幅で突起の高さは0.001〜5μmである。点状のものでは直径が0.001〜10μm、高さは0.001〜5μmである。光学有効面に存在する突起部は小さい方が好ましく、その線幅および直径は2μm以下、さらに1μm以下が好ましく、0.5μm以下になるとより好ましい。
次に本発明のガラスプリフォームの製造方法について説明する。
まず、所望の組成を有するように調合したガラス原料を溶融し、溶融ガラスとする。次に、溶融ガラスをインゴットに成形して硝材を得る。さらに、得られた硝材を切断、研磨して所定形状(例えば、略球状)のガラス塊を作製する。
モールドプレス成形する前に、電気炉等を用いてガラス塊を予め加熱することが好ましい。ガラス塊の加熱は、ガラスの粘度が10dPa・s以下、107.6dPa・s以下、106.5dPa・s以下、特に105.4dPa・s以下となる温度で行うことが好ましい。ガラスの粘度が高すぎると、モールドプレス成形に要する時間が長くなる傾向がある。一方、ガラスの粘度が低すぎると、ガラスプリフォームが高温になり、金型も同時に高温になって劣化が進みやすくなる。次に加熱されたガラス塊を、ガラスの軟化点付近まで加熱された少なくとも凹部または凸部を有する金型内に充填し、所望の形状が形成されるまで圧力を印加しモールドプレス成形を行う。ここで、モールドプレス成形時の雰囲気は、金型の酸化による劣化を防止するため、真空または非酸化性であることが好ましい。非酸化性気体としては、例えば水素等の還元性ガス、あるいは窒素、アルゴン等の不活性ガスが挙げられる。なかでも、取扱いが比較的容易であり、かつ安価であることから窒素を用いることが好ましい。モールドプレス成形後、室温まで徐冷し、所定形状のガラスプリフォームを得る。
なおガラス塊は、上記製法以外に、溶融ガラスを逆円錐型の成形型上に滴下させて冷却しながら球あるいは楕円球形状等の略球状に成形されたものを用いても良い。この際、滴下成形されたガラスを室温まで一度冷却してから再度、ガラスの粘度が10dPa・s以下となる温度まで加熱してモールドプレスに供する以外に、滴下成形されたガラスの冷却過程でガラスの粘度が10dPa・s以下となる温度になった時点で金型へ移載し、モールドプレス成形に供する方法も採用できる。
プレス金型の材料としては、SUS系、カーバイド等の超硬金属、Co系、カーボン系などを用いることができる。離型膜が必要な場合は、Pt等の貴金属系、DLCなどのカーボン系、窒化物系の離型膜を使用することが可能である。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
SiO−B系の組成になるようにガラス原料を調合し、白金ルツボを用いて1300℃で2時間溶融した。溶融後、ガラス融液をインゴット状に成形し、アニールを行った。得られたインゴットについてガラス転移点を測定したところ500℃であった。
インゴットを所望の寸法に切断および研磨を行い、鏡面を有する球状のガラス塊を作製した。ガラス塊を電気炉内で粘度が105.3dPa・sとなる温度付近まで加熱し、ガラスの粘度が1010.3dPa・sとなる温度付近まで加熱されたメニスカス形状が形成される金型内に充填し、窒素雰囲気下で所望の形状が形成されるまで圧力を印加しモールドプレス成形を行った。モールドプレス成形後、室温まで徐冷し、図1(c)に示すような、メニスカス形状のガラスプリフォームを得た。
作製したガラスプリフォームの形状、寸法は次の通りであった。
外径:20.0mm
厚み(中心部):3.0mm
曲率半径1(凹面):−20.0mm
曲率半径2(凸面):−30.0mm
曲率半径3(境界部分B):700μm
同様の手順にて作製した10個のガラスプリフォームにつき体積バラツキを測定したところ、±0.1%以内であった。
なお、ガラスプリフォーム表面の圧縮応力層における圧縮応力は48MPaであった。圧縮応力の測定は光弾性法により行った。
得られたガラスプリフォームの表面は鏡面であり、シャーマークやシワ等の表面の起伏は存在しなかった。また、ガラスプリフォームの表面には金型の研磨跡に起因する線状突起が形成されていた。その線幅は0.5μmで高さは0.1μmであった。側面に接触する金型表面は鏡面であったため、得られたガラスプリフォームの側面部分も鏡面となった。
得られたガラスプリフォームを用いて、上記と同様の手法にてモールドプレス成形を行い、メニスカス形状のレンズを得た。この際、モールドプレス成形時の充填不足や割れは発生しなかった。また、得られたレンズの側面部分も鏡面となった。
(実施例2)
SiO−B系の組成になるようにガラス原料を調合して溶融し、ガラス融液をノズルから逆円錐形状の金型上に滴下して冷却しながら楕円球形状に成形した。得られた楕円球状のガラス塊を電気炉内で粘度が104.8dPa・sとなる温度付近まで加熱し、ガラスの粘度が108.6dPa・sとなる温度付近まで加熱された両凸形状が形成される金型内に充填し、窒素雰囲気下で形状が形成されるまで圧力を印加しモールドプレス成形を行った。モールドプレス成形後、室温まで徐冷し、図1(a)に示すような、両凸形状のガラスプリフォームを得た。モールドプレス時の充填不足や割れ、ガラスと金型の融着などの不良は発生しなかった。
作製したガラスプリフォームの形状、寸法は次の通りであった。
外径:25.0mm
厚み(中心部):5.0mm
曲率半径1:50.0mm
曲率半径2:−50.0mm
曲率半径3(境界部分B):1400μm
同様の手順にて作製した10個のガラスプリフォームにつき体積バラツキを測定したところ、±1%以内であった。
なお、ガラスプリフォーム表面の圧縮応力層における圧縮応力は12MPaであった。
得られたガラスプリフォームの表面は鏡面であり、シャーマークやシワ等の表面の起伏は存在しなかった。また、ガラスプリフォームの表面には金型の研磨跡に起因する線状突起が形成されていた。その線幅は0.1μmで高さは0.05μmであった。側面に接触する金型表面は粗面であったため、得られたガラスプリフォームの側面部分も粗面となった。粗面を形成する線状痕はプレスによる金型面が転写されてできたものであり、凸形状であった。
得られたガラスプリフォームを用いて、上記と同様の手法にてモールドプレス成形を行い、両凸形状のレンズを得た。この際、モールドプレス成形時の充填不足や割れは発生しなかった。また、得られたレンズの側面部分も粗面となった。
(実施例3)
実施例1で得られたガラス塊を用い、ガラス塊を電気炉内でガラスの粘度が104.6dPa・sとなる温度付近まで加熱した以外は、実施例1と同一条件でプレス成形を行い、ガラスプリフォームを作製した。この際、表面に非球面形状が形成されるよう、光学有効面に対応する箇所が非球面形状に加工された金型を使用した。
作製したガラスプリフォームの形状、寸法は次の通りであった。
外径:20.0mm
厚み(中心部):3.0mm
曲率半径1(凹面):−20.0mm
曲率半径2(凸面):−30.0mm
コーニック係数k:−0.790
同様の手順にて作製した10個のガラスプリフォームにつき体積バラツキを測定したところ、±1%以内であった。
得られたガラスプリフォームの表面は鏡面であり、シャーマークやシワ等の表面の起伏は存在しなかった。また、ガラスプリフォームの表面には金型の研磨跡に起因する線状突起が形成されていた。その線幅は0.1μmで高さは0.05μmであった。ガラスプリフォーム側面に接触する金型表面は粗面であったため、得られたガラスプリフォームの側面部分も粗面となった。粗面を形成する線状痕はプレスによる金型面が転写されてできたものであり、凸形状であった。
得られたガラスプリフォームを用いて、上記と同様の手法にてモールドプレス成形を行い、非球面メニスカス形状のレンズを得た。この際、モールドプレス成形時の充填不足や割れは発生しなかった。また、得られたレンズの側面部分も粗面となった。
1 ガラスプリフォーム
L 光学有効面
S 側面部
B 境界部分

Claims (12)

  1. ガラス塊のモールドプレス成形体からなり、かつ、表面が未研磨であることを特徴とするガラスプリフォーム。
  2. 両凸、両凹、メニスカス、平凸および平凹から選択されるいずれかのレンズ近似形状を有することを特徴とする請求項1に記載のガラスプリフォーム。
  3. 光学有効面が非球面形状であることを特徴とする請求項1または2に記載のガラスプリフォーム。
  4. ガラス塊のガラス転移点が700℃以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガラスプリフォーム。
  5. ガラスプリフォーム表面にプレス金型由来の点状または線状の突起部が転写されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガラスプリフォーム。
  6. 光学有効面以外の箇所にプレス金型由来の粗面が転写されていることを特徴とする請求項1〜5に記載のガラスプリフォーム。
  7. 光学有効面と側面部との境界部分が凸曲面状であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のガラスプリフォーム。
  8. 表面に圧縮応力層が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のガラスプリフォーム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のガラスプリフォームをモールドプレス成形してなることを特徴とするレンズ。
  10. 光学有効面以外の箇所にプレス金型由来の粗面が転写されていることを特徴とする請求項9に記載のレンズ。
  11. 溶融ガラスを成形して所定形状のガラス塊を製造し、少なくとも凹部または凸部を有する金型を用いて当該ガラス塊をモールドプレス成形する工程を含むことを特徴とするガラスプリフォームの製造方法。
  12. モールドプレス成形する前に、ガラス塊を10dPa・s以下の粘度となるように加熱することを特徴とする請求項11に記載のガラスプリフォームの製造方法。
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