JP2011153421A - モジュール構造物、プラント、モジュール構造物を用いたプラントの建設工法 - Google Patents

モジュール構造物、プラント、モジュール構造物を用いたプラントの建設工法 Download PDF

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Abstract

【課題】本設の操作架台が計画されておらず配管モジュールが計画できない小部屋においても屋外でモジュール化すると共に、据付用の足場にもなる支持材でモジュールを構成することにより、他の作業の効率化が図れ、プラントの建設工期を短期化可能なモジュール構造物、プラント、モジュール構造物を用いたプラントの建設工法を提供することを目的としている。
【解決手段】本発明のモジュール構造物10は、プラントを構成する小部屋に配置する設備機器部品130と、前記設備機器部品130を前記小部屋の設計箇所に棒状部材で仮支持するとともに、前記小部屋内で複数の前記棒状部材を立体的に多段に組み合わせた仮サポートと、クレーンフックで吊り上げる天秤から前記設備機器部品又は前記仮サポートを吊り下げる吊り具と、を備えたことを特徴としている。
【選択図】図2

Description

本発明は、特に原子力発電などのプラント建設に好適なモジュール構造物、プラント、モジュール構造物を用いたプラントの建設工法に関する。
原子力発電プラントなどのプラントは、鉄筋コンクリート構造の建屋であり、設備機器毎など複数の小部屋に区分けされている。従来のプラントの建設工法は、大別すると、プラント建屋を設備機器の取り付け毎など任意に区分けした小部屋を複数形成する工程と、形成した各小部屋内に据え付ける配管・設備機器の取り付け工程がある。
図10は従来のプラント建設の説明図である。図10(a)に示すようにプラント建屋を区分けした小部屋1は、コンクリートを打設した床面2が完了した後、壁面3を形成するための作業用足場5を組み立てる。そしてコンクリートを打設した壁面3が完了した後、小部屋内の設備機器の取り付け作業を行っている。配管・設備機器を構成する部品(以下設備機器部品という)4の搬入は、後に天井面となる開口から大型クレーンを用いて小部屋1内に取り付ける設備機器部品4の搬入を行っている。そして小部屋内の設備機器の据え付けが完了した後、小部屋1の天井面にコンクリートを枠型に打設して形成している。
このような従来の建設工法では次のような課題があった。
(1)小部屋1の壁面3を施工した際のコンクリート壁打設用の作業用足場5が屋内に残っているため、天井面の開口スペースが小さくなる。従ってコンクリート壁打設用の作業用足場5と大型クレーンで吊り下げられた設備機器部品が互いに干渉してしまい小部屋内に搬入する物量が制約されてしまう。また1回の搬入量が制限されるため、大型クレーンを用いた搬入を複数行わなければならない場合がある。
(2)図10(b)に示すように壁面3の近辺に設備機器を取り付ける際に、予め設置したコンクリート壁打設用の作業用足場5を移動させてから取り付け作業を行わなければならず、作業用足場を移動する作業が多発する。このような足場の移動は、単なる移動のみではなく解体及び組み立てを行うことがあり、建築工程が一端中断してしまう。
(3)大型クレーンによる搬入は、設備機器部品を一時的に床面に仮置きしている。このため設備機器の施工が進むに従って仮置きする場所が確保できなくなり前述同様に建築工程が一端中断してしまう。
一方、建設工期を短縮化するために予め設備機器部品を取り付けたモジュール構造物を適用した建設工法がある。このようなプラント設備の建設工法として特許文献1、2が開示されている。
特許文献1に開示された配管モジュール工法は、予め外部の工場で機器、配管等を構造体に組み付けてユニット化しておき、機器室の床を施工した後、ユニットを搬送して、据え付けし、配管、空調ダクト等を連結させて、工事の容易、迅速化を図っている。
特許文献2に開示された配管モジュール工法は、モジュール製作用架台の内部で天秤に吊下手段を介して構成部品を吊るし、構成部品の吊下状態を保ちながら、モジュール製作用架台ごとクレーン吊り上げ箇所まで移動し、クレーンで天秤を引き上げて設置場所に移送している。また構成部品を吊下部材により空中で保持することにより、構成部品の外側に仮設補強材を設ける必要がなく、製作する手間と撤去する手間を省くことができる。
特開昭62−228975号公報 特開2000−72379号公報
しかしながら特許文献1に開示の配管モジュール工法は、工場で本設の操作架台に各種の機器類、配管類を設計箇所に組み付けて本設し、現場に搬入して、配管モジュールごと溶接等により固定している。このため、小部屋において本設の操作架台が計画されていない現場には、配管を正規の位置に設定することができず、モジュール工法が適用することができないエリアが多々あった。また工場から現場までは遠距離のため搬送できるモジュールの大きさ、重量に制約があること、及びこれらの搬送のためのコストが上昇するなどの問題があった。
特許文献2に開示の配管モジュール工法は、吊下手段で配管モジュールを吊り下げることにより、構成部品の転倒防止用の部材や仮設補強材を設ける必要がなく、形成又は分解の手間を省略化させることができる。しかし吊下手段は、地上高さが同じ配管部品であれば吊り下げ可能であるが、平面視して上下に重なる構成部品は吊り下げることができない。このため、適用対象が限定されてしまうという問題がある。また構成部品の重なりが多い場合には、位置合わせの精度が得られない問題があった。またモジュール製作用架台は、内部で配管モジュールを組立て可能とし、組み立てられた配管モジュールを走行レールに沿ってクレーン可動範囲に移動可能としているのみであり、配管モジュールを取り付けるプラントの小部屋の内部空間を想定したものではない。
そこで上記従来技術の問題点を解決するため、本発明は、本設の操作架台が計画されておらず配管モジュールが計画できない小部屋においても屋外でモジュール化することができ、小部屋の形成と並行して設備機器部品の据付作業を行いプラントの建設工期を短期化することができるモジュール構造物、プラント、モジュール構造物を用いたプラントの建設工法を提供することを目的としている。
本発明のモジュール構造物は、プラントを構成する小部屋に配置する設備機器部品と、前記設備機器部品を前記小部屋の設計箇所に棒状部材で仮支持するとともに、前記小部屋内で前記棒状部材を立体的に多段に組み合わせてなる仮サポートと、クレーンフックで吊り上げる天秤から前記設備機器部品又は前記仮サポートを吊り下げる吊り具と、を備えたことを特徴としている。
この場合において、前記モジュール構造物は、前記小部屋の内部空間と同じ大きさであって、上面で前記天秤を仮支持する外枠フレーム内で形成し、吊上げる前に前記天秤から前記外枠フレームを取り外すことを特徴としている。
このような構成により、外枠フレームを除くと天秤から吊り下げられたモジュール構造物は、小部屋よりも一回り小さくなり、外枠フレームに相当する空きスペースがクリアランスとなり、小部屋の壁面を形成する補強板(型枠)を容易に取り付けることができる。また外枠フレームは、小部屋の寸法に合わせて組み合わせているため設備機器部品を仮置きする際の目安とすることができる。
また前記吊り具はチェーンブロックであることを特徴としている。
このような構成により、設備機器部品を任意の高さの取り付け位置に調整することができると共に、配管等の配置に片寄りがあっても、チェーンブロックの張力を調整することで水平方向のバランスを確保することができる。
本発明のプラントは、前記モジュール構造物をプラントの複数の小部屋に搬入し、前記設備機器部品同士を接続して形成したことを特徴としている。
このような構成によりモジュール構造物をユニットとして予め形成しておき、プラントの下層の小部屋から順番に搬入することにより、下層から建設し、少なくとも下層の天井面が形成された後であれば上層の小部屋にモジュール構造物を搬入することができ、プラントの工期を大幅に短期化することができる。
本発明のモジュール構造物を用いたプラントの建設工法は、クレーンで吊り上げる天秤を仮支持する外枠フレーム内で、プラントを構成する小部屋に配置する設備機器部品を設計箇所に仮支持し、前記設備機器部品の取り付け位置及び前記小部屋を形成するための足場を構成する仮サポートと、クレーンフックで吊り上げる天秤から前記設備機器部品又は前記仮サポートを吊り下げ仮支持する吊り具と、からなるモジュール構造物を配置箇所のクレーン可動範囲内で形成する工程と、前記外枠フレームを前記天秤から取り外す工程と、前記モジュール構造物を前記小部屋の床面を施工した設備機器の配置箇所に搬入する工程と、前記設備機器部品の取り付けと並行して前記小部屋の壁面又は天井面を形成する工程と、前記壁面又は天井面を形成した後、前記モジュール構造物の中で前記仮サポートを解体し撤去する工程と、を有することを特徴としている。
本発明のモジュール構造物は、本設の操作架台が計画されていない、即ち小部屋の空中に配管などの設備機器部品を据付ける場合、仮サポートにより仮組みし、仮サポートは立体的に形成されているモジュール構造物を用いているため、機器、配管等を据え付けと並行して小部屋の壁面及び天井面の施工作業を行うことができる。従ってプラント建設の小部屋の壁面を建築する前から、搬入することにより、壁面の形成と並行して設備機器部品の据付作業を行うことができプラント建設工期の大幅な短期化を図ることができる。またモジュール構造物は設備機器部品を仮支持しているため、小部屋に搬入して本設する際に埋込金物等の基礎や、既設配管との位置調整をすることが容易である。
またモジュール構造物のサポート部材は、設備機器部品を仮支持すると共に、据付作業及び建設兼用の足場を構成しているため、前記据付けと平行して小部屋の施工作業を行うことができると共に、据え付け箇所に新たに足場を設ける必要がなく、建設工期の短期化を図ることができる。
プラントの説明図である。 本発明のモジュール構造物の説明図である。 モジュール構造物の斜視図である。 モジュール構造物の製造方法の説明図である。 モジュール構造物の製造方法の説明図である。 本発明の係るモジュール構造物を用いたプラントの建設工法のフローチャートである。 モジュール構造物の搬入から壁面形成までの工程説明図である。 天井面形成からモジュール構造物の仮サポートの搬出までの工程説明図である。 モジュール構造物を用いたプラントの建設工法の説明図である。 従来のプラント建設の説明図である。
本発明のモジュール構造物、プラント、モジュール構造物を用いたプラントの建設工法の実施形態を添付の図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
図1はプラント設備の説明図である。図2は本発明に係るモジュール構造物の説明図である。図3はモジュール構造物の斜視図である。
図1に示すように、本発明のモジュール構造物を適用するプラントは一例として、原子力発電プラントを対象として以下説明する。原子力発電プラント100は、中心部の原子炉圧力容器120のほか多数の設備機器から構成されており、原子炉圧力容器120の周囲には、設備機器毎など複数に区分けされた小部屋140が形成されている。小部屋140には、各種の設備機器および多数の配管(設備機器部品130)が取り付けられる。
本発明のモジュール構造物10は、小部屋140の内部空間に大型クレーン160を用いて搬入可能な形状に形成されている。
図2、図3に示すようにモジュール構造物10は、設備機器部品130と、仮サポート30と、吊り具40を主な基本構成としている。
本発明のモジュール構造物10は大型クレーン160のフック161とワイヤー162を介して連結した天秤20から吊り下げられている。
天秤20は大型クレーン160のフックで吊り上げるワイヤーの吊りピース22を上面に形成し、下面に後述する吊り具40のフック24が複数形成されている。本実施形態の天秤20は複数の鋼材を井桁状に接合しているが、天秤の形状はモジュール構造物を吊り上げることができればよく、このほか例えば平面視して矩形状に形成してもよい。
仮サポート30は、小部屋140に配置される設備機器部品130を設計箇所(小部屋140の内部空間)に仮支持する部材である。仮サポート30は、棒状部材であり、一例として建設現場で通常使用される円筒状の足場パイプや角形鋼管を用いることができ、また大型クレーン160での吊上げられた設備機器部品130の荷重に耐えうる強度を要するため、角形寸法50mm×50mm〜100mm×100mmの範囲の鋼管を任意に選択して用いることができる。
仮サポート30は、後述する仮支持手段50を用いて設備機器部品130を仮支持している。また仮サポート30は、小部屋に搬入した後は、小部屋内の足場として利用できるものである。仮サポート30は、水平サポート32と垂直サポート34からなり、複数の棒状部材を格子状、即ち複数の水平サポート32と垂直サポート34を互いに任意の間隔と角度で立体的に多段に組み合わせて形成し、設備機器部品130を仮支持すると共に、建築用足場として用いることができる。
なお水平サポート32と垂直サポート34の連結は着脱可能なクランプ35を用いている。
仮支持手段50は、立体的な多段に組み合わせた仮サポート30に設備機器部品を仮支持する固定手段であり、設備機器部品130の形状に合わせて一例としてU字金具、ワイヤー等を用いることができる。
吊り具40は、天秤から設備機器部品130又は仮サポート30を吊り下げるものであり、一例としてチェーンブロックを用いることができる。チェーンブロックを用いることにより設備機器部品を任意の高さの取り付け位置に調整することができると共に、天秤で吊り上げた際に配管等の配置に片寄りがあっても、チェーンブロックの張力を調整することで水平方向のバランスを確保することができる。
次に上記構成によるモジュール構造物の製造方法について以下説明する。
図4及び図5はモジュール構造物の製造方法の説明図である。
図4(1)に示すように、まずモジュール構造物を吊り下げる天秤を外枠フレーム60で仮支持する。外枠フレーム60は、モジュール構造物10を搬入するプラントの小部屋の大きさ(縦、横、奥行)と同じ大きさに予め設定されている。外枠フレーム60は、図2,3に示すように箱状に形成された枠体である。外枠フレーム60は、上面で天秤20を支持するため、所定の強度を備え、一例としてH型鋼材を用いた複数の水平フレーム62及び垂直フレーム64からなる。水平及び垂直フレーム62,64を組み合わせて、小部屋の内部空間に相当する箱状に形成している。水平フレーム62及び垂直フレーム64の組み立ては、モジュール構造物10を吊り上げる直前で取り外しできるように、着脱可能な締結手段(不図示)を用いて仮組みしている。
外枠フレーム60は図1に示すようにモジュール構造物10を仮置きする組立エリア内に配置している。天秤20は外枠フレーム60の上面に着脱可能な固定手段によって仮支持している。天秤20を外枠フレーム60の上面に取り付けることにより小部屋の天井面と同じ高さに位置合わせすることができる。
なお、図4に示す天秤20の大きさは外枠フレーム60の上面と同じ大きさに形成されているが、必ずしも同じ大きさに限られず、小部屋の上面よりも大きくてもよい。
次に図4(2)に示すように天秤20のフック24に複数の吊り具40を固定する。設備機器部品130を小部屋の内部空間に仮支持する仮サポート30を仮組みする。設備機器部品130を設計箇所、即ち小部屋140の内部空間で設備機器部品130が正規の取り付け姿勢を保持できるように仮支持させる。ここで仮サポート30は小部屋と同じ大きさに形成された外枠フレーム60からはみ出さないように内側で仮組みしている。仮サポート30を水平サポート32と垂直サポート34を箱状に仮支持手段50で組み合わせた仮サポート30を吊り下げる。小部屋の上部に取り付けられる設備機器部品130を仮サポート30に仮組みし、又は吊り具40から直接吊り下げる。外枠フレームは、小部屋の寸法に合わせて組み合わせているため設備機器部品を仮置きする際の目安とすることができる。
図4(3)に示すように小部屋の上方に取り付けられる設備機器部品130の仮支持が終わった後、上方の設備機器部品130aと平面視して重なる位置にある下方の設備機器部品130bは、取り付け位置に水平サポート32を垂直サポート34に組み合わせてから、水平サポート32にワイヤー等を用いて仮支持させている。
図4(4)に示すようにさらに下方の設備機器部品130cを仮サポート30に仮支持する場合、U字金具等の仮支持手段50を用いることができる。また平面視して上方の設備機器部品と重ならない位置にある下方の設備機器部品は、吊り具40となるチェーンブロックの長さを調整して直接吊り下げるようにすることもできる。
図5(1)に示すように、小部屋に取り付けられるすべての設備機器部品130は、上方に取り付けられる設備機器部品130から順番に仮サポート30又は吊り具40によって仮支持させることができる。このように形成されたモジュール構造物10は、外枠フレーム60からはみ出さないように形成されている。
図5(2)に示すように天秤20の吊りピース22に固定されたワイヤー162に大型クレーン160のフック161を固定する。
図5(3)に示すようにモジュール構造物10を吊り上げる直前で外枠フレーム60を天秤20から取り外す。
外枠フレームが取り外されたモジュール構造物10は、多段に立体的に組み合わされた仮サポート30により自立している。
上記構成による本発明のモジュールを用いたプラントの建設工法について以下説明する。
図6はプラントの建設工法のフローチャートである。図7はモジュール構造物の搬入から小部屋の壁面を形成するまでの工程説明図である。図8は小部屋の天井面形成からモジュール構造物の仮サポートの搬出までの工程説明図である。
プラント建屋周辺には大型クレーン160でモジュール構造物10を吊り上げて小部屋140に搬入する際に、図1に示すようにモジュール構造物10を仮置きする組立てエリア150がある。本発明のモジュール構造物10は、このエリア内に配置された外枠フレーム60内で形成させている。これにより、外部の工場からモジュールを輸送する場合に比べて、機器類を固定する手段が簡便なもので済み、後々の位置調整、位置変更にも容易に対応可能となる他、プラント建屋外部の工場等で予め組立ててから建屋周辺まで搬送手段により持ち込む場合に比べて輸送費を削減することができる。モジュール構造物10の組立ては、前述の図4、図5に示したように搬入する小部屋140の内部空間に合わせた箱状の外枠フレーム60内で形成する(ステップ1)。
モジュール構造物10を形成した後、モジュール構造物10を小部屋に搬入する直前で、外枠フレーム60を天秤20から取り外す(ステップ2)。
次に図7(a)に示すように、床面142のコンクリート施工が完了したプラントの小部屋140に大型クレーン160を用いて、前記モジュール構造物10を搬入(先入れ)する(ステップ3)。このとき小部屋140は、少なくとも床面142が形成された状態である。また小部屋140は、本設の操作架台が計画されていないケースを示している。即ち本設の操作架台はフレームにコンクリートを打設して小部屋140の壁面を構成するものであり、設備機器部品がそのまま設計箇所に固定(本設)される架台となる。しかし本発明のモジュール構造物10は、本設される架台を構成しない仮設架台である。また仮サポート30は、設備機器部品130を仮支持するほかに、立体的に多段に仮組みされているため据付作業の作業用足場及び小部屋の壁面又は天井面を形成する際の建設用足場として用いることができる。
小部屋140にモジュール構造物10を搬入した後、吊り具40に吊り下げられている仮サポート30及び設備機器部品130のワイヤーを取り外す。そして大型クレーン160で、天秤20のみを吊上げ、小部屋140から撤去する。これにより、設備機器部品130を仮支持する必要最小限の仮サポート30が小部屋140内に残る。また天秤20及び外枠フレーム60に相当するスペースがモジュール構造物の側面及び上面に形成されるため、小部屋の壁面又は天井面を形成する際のクリアランスとなり、作業スペースを確保することができる。
また大型クレーン160による設備機器部品130の搬入回数を低減することができる。さらにモジュール構造物10の作業用足場を構成する仮サポート30は、搬入した後、直ちに壁面の形成及び設備機器部品130の取り付けに兼用することができる。
図7(b)に示すように小部屋140の壁面144を形成する際にコンクリートを打設する型枠145をモジュール構造物10の外周に設置する(ステップ4)。本発明のモジュール構造物は、側面に外枠フレーム60に相当するクリアランスがあるため、型枠145を容易に配置することができる。
またモジュール構造物10の上面スペースに天井面から設備機器部品130を追加することもできる。そして型枠145にコンクリートを流し込みコンクリートの壁面144を形成する。
図7(c)に示すようにコンクリートの打設後、型枠を撤去する。次に天井面を形成するための型枠147をモジュール構造物10の上面に取り付ける。この工程と並行して、壁面144の塗装と、設備機器部品130の接続作業を行うと共に、小部屋140の低層エリアでは、設備機器部品130の据え付け作業を行う(ステップ5)。
次に図8(a)に示すように天井面用の型枠147にコンクリートを打設して天井面146を形成する。打設した後、天井面146の塗装を行う(ステップ6)。天井面146の塗装は立体的に組み合わされた仮サポート30を足場として用いることができる。
図8(b)に示すように小部屋140内の残りの全設備機器部品130の据え付け作業を行い、据え付け後の設備機器を塗装及び保温する(ステップ7)。
最後に図8(c)に示すようにモジュール構造物の中で仮サポート30を構成する水平サポート32及び垂直サポート34を解体して建屋内から搬出し、小部屋140内の設備機器の据え付けが終了する(ステップ8)。
以上、本発明のモジュール構造物及びプラントの建設工法は、原子力発電プラントを対象に説明したが、プラントはこれに限らず、各種工業用プラントに適用可能である。
図9はモジュール構造物を用いたプラントの建設工法である。図示のように、原子力発電プラント100では、下層の小部屋A、Bからモジュール構造物10を搬入し、小部屋の壁面144及び天井面146を形成する。この作業と並行して小部屋内では設備機器部品130の据え付け作業を行っている。天井面146が形成されたプラントの上層では、小部屋C,Dにモジュール構造物を搬入する。なおモジュール構造物は、予め壁面144が形成された小部屋140や、あるいは重量物となる設備機器130dが予め据付けられた小部屋140に搬入することもできる。このような場合であっても、小部屋140の壁面144との間にはクリアランスがあるため、塗装及び設備機器部品の据え付け作業を行うことができる。
このような本発明のモジュール構造物及びプラントの建設工法によれば、小部屋に配置する設備機器部品を設計箇所に仮支持したモジュール構造物を搬入して、小部屋内で設備機器部品の据え付けと並行して小部屋の壁面及び天井面の形成及び塗装作業を行うことができる。またモジュール構造物をユニットとして予め形成しておき、プラントの下層の小部屋から順番に搬入することにより、下層から建設し、少なくとも下層の天井面が形成された後であれば上層の小部屋にモジュール構造物を搬入することができ、プラントの工期を大幅に短期化することができる。
本発明のモジュール構造物及びプラントの建設工法は、原子力発電プラントのほか各種プラントの建設に適用可能である。
1………小部屋、2………床面、3………壁面、4………設備機器部品、5………作業用足場、10………モジュール構造物、20………天秤、22………吊りピース、24………フック、30………仮サポート、32………水平サポート、34………垂直サポート、35………クランプ、40………吊り具、50………仮支持手段、60………外枠フレーム、62………水平フレーム、64………垂直フレーム、100………原子力発電プラント、120………原子炉圧力容器、130………設備機器部品、140………小部屋、142………床面、144………壁面、145………型枠、146………天井面、147………型枠、150………組立てエリア、160………大型クレーン、161………フック、162………ワイヤー。

Claims (5)

  1. プラントを構成する小部屋に配置する設備機器部品と、
    前記設備機器部品を前記小部屋の設計箇所に棒状部材で仮支持するとともに、前記小部屋内で複数の前記棒状部材を立体的に多段に組み合わせてなる仮サポートと、
    クレーンフックで吊り上げる天秤から前記設備機器部品又は前記仮サポートを吊り下げる吊り具と、
    を備えたことを特徴とするモジュール構造物。
  2. 請求項1に記載のモジュール構造物は、
    前記小部屋の内部空間と同じ大きさであって、上面で前記天秤を仮支持する外枠フレーム内で形成し、吊上げる前に前記天秤から前記外枠フレームを取り外すことを特徴とするモジュール構造物。
  3. 前記吊り具はチェーンブロックであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のモジュール構造物。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のモジュール構造物をプラントの複数の小部屋に搬入し、前記設備機器部品同士を接続して形成したことを特徴とするプラント。
  5. クレーンで吊り上げる天秤を仮支持する外枠フレーム内で、プラントを構成する小部屋に配置する設備機器部品を設計箇所に仮支持し、前記設備機器部品の取り付け位置及び前記小部屋を形成するための足場を構成する仮サポートと、クレーンフックで吊り上げる天秤から前記設備機器部品又は前記仮サポートを吊り下げ仮支持する吊り具と、からなるモジュール構造物を配置箇所のクレーン可動範囲内で形成する工程と、
    前記外枠フレームを前記天秤から取り外す工程と、
    前記モジュール構造物を前記小部屋の床面を施工した設備機器の配置箇所に搬入する工程と、
    前記設備機器部品の取り付けと並行して前記小部屋の壁面又は天井面を形成する工程と、
    前記壁面又は天井面を形成した後、前記モジュール構造物の中で前記仮サポートを解体し撤去する工程と、
    を有することを特徴とするモジュール構造物を用いたプラントの建設工法。
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