JP6960835B2 - コンクリート梁と粘性制震壁との接合構造、およびコンクリート梁と粘性制震壁との接合方法 - Google Patents

コンクリート梁と粘性制震壁との接合構造、およびコンクリート梁と粘性制震壁との接合方法 Download PDF

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Description

本発明は、コンクリート梁と粘性制震壁との接合構造、およびコンクリート梁と粘性制震壁との接合方法に関する。
粘性制震壁は、薄くても大きな耐力を負担できることから、多くの鋼構造建物に採用されている。
粘性制震壁を鋼構造建物に組込む場合は、粘性制震壁と鋼構造建物の構造体(例えば梁)とをボルト接合することを基本としている。
これに対し、粘性制震壁をRC構造物に組込む場合は、その方法が確立されていない。このため、例えば、特許文献1に開示されているように、RC構造物の構造体(例えばRC梁)にアンカーで鋼材を固定し、この鋼材に粘性制震壁をボルト接合している。
また、例えば、特許文献2に開示されているように、上下のRC梁にPC鋼棒やネジ鉄筋等をアンカーボルトとして埋設し、このアンカーボルトに粘性制震壁をボルト接合している。
アンカーボルトを介してRC梁と粘性制震壁とを接合する場合、アンカーボルトをRC梁から上下に突出させている。このため、以下のように施工している。
まず、下階のRC梁を施工する。この下階のRC梁は、現場施工の梁としてもよいしプレキャストの梁としてもよい。
続いて、工場などでプレキャスト化した上階のRC梁に予め粘性制震壁を接合し、接合された上階のRC梁および粘性制震壁を下階のRC梁の上方に吊り込む。粘性制震壁を下階のRC梁の上部に載置させる際には、下階のRC梁から上側に突出したアンカーボルトを粘性制震壁の下端部に設けられたベースプレートの孔部に貫通させる。そして、ベースプレートを貫通したアンカーボルトにナットを締結して粘性制震壁を下階のRC梁に接合する。
または、以下のような施工方法することもある。
まず、下階のRC梁を施工する。この下階のRC梁は、現場施工の梁としてもよいしプレキャストの梁としてもよい。
続いて、粘性制震壁を下階のRC梁の上方に吊り込む。粘性制震壁を下階のRC梁の上部に載置させる際には、下階のRC梁から上側に突出したアンカーボルトを粘性制震壁の下端部に設けられたベースプレートの孔部に貫通させる。そして、ベースプレートを貫通したアンカーボルトにナットを締結して粘性制震壁を下階のRC梁に接合する。
続いて、上階のRC梁を施工する。上階のRC梁は、現場打ちとし、上階のRC梁の配筋時にアンカーボルトと粘性制震壁とを接合した後に、上階のRC梁のコンクリートを打設する。そして、上階のRC梁を脱型後、粘性制震壁の上端部に設けられたトッププレートを持ち上げて上階のRC梁から下側に突出したアンカーボルトを貫通させナットで締結し、粘性制震壁を上階のRC梁に接合する。
特開2001−295497号公報 特開2013−204284号公報
しかながら、特許文献1のように、RC部材にアンカーで固定された鋼材に粘性制震壁をボルト接合する場合、コストが嵩むとともに、鋼材の成だけ粘性制震壁の高さを小さくしなければならず、粘性制震壁の減衰性能が低下するという問題がある。
特許文献2のように、RC梁に埋設されたアンカーボルトに粘性制震壁をボルト接合する場合は、コストを抑えることができるとともに、粘性制震壁の高さを確保することはできるが、RC梁の施工とともに粘性制震壁を設置する必要があり、RC構造物の躯体に粘性制震壁を後付けで設置したり、設置された粘性制震壁を交換したりすることができないという問題がある。
そこで、本発明は、粘性制震壁の高さ寸法を確保することができるとともに、コンクリート構造物に対して粘性制震壁を後付けで設置したり、設置された粘性制震壁を交換したりすることが容易にできるコンクリート梁と粘性制震壁との接合構造、およびコンクリート梁と粘性制震壁との接合方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るコンクリート梁と粘性制震壁との接合構造は、下階のコンクリート梁と上階のコンクリート梁との間に粘性制震壁が接合されたコンクリート梁と粘性制震壁との接合構造において、前記粘性制震壁の下端部に設けられて前記下階のコンクリート梁の上側に配置されるベースプレートと、前記粘性制震壁の上端部に設けられて前記上階のコンクリート梁の下側に配置されるトッププレートと、前記下階のコンクリート梁に埋設され上下方向に延びる第1棒状鋼材と、前記第1棒状鋼材の上端部に接合され、上端部が前記下階のコンクリート梁の上端部よりも下側に配置されるように前記下階のコンクリート梁に埋設された第1接合ナットと、前記ベースプレートに形成された第1ボルト孔に挿通され、前記第1接合ナットに上側から締結される第1締結ボルトと、前記上階のコンクリート梁に埋設され上下方向に延びる第2棒状鋼材と、前記第2棒状鋼材の下端部に接合され、下端部が前記上階のコンクリート梁の下端部よりも上側に配置されるように前記上階のコンクリート梁に埋設された第2接合ナットと、前記トッププレートに形成された第2ボルト孔に挿通され、前記第2接合ナットに下側から締結される第2締結ボルトと、を有することを特徴とする。
また、本発明に係るコンクリート梁と粘性制震壁との接合方法は、下階のコンクリート梁と上階のコンクリート梁との間に粘性制震壁を接合するコンクリート梁と粘性制震壁との接合方法において、前記下階のコンクリート梁には、上下方向に延びる第1棒状鋼材と、前記第1棒状鋼材の上端部に接合され上端部が前記下階のコンクリート梁の上端部よりも下側に配置された第1接合ナットと、が埋設され、前記上階のコンクリート梁には、上下方向に延びる第2棒状鋼材と、前記第2棒状鋼材の下端部に接合され下端部が前記上階のコンクリート梁の下端部よりも上側に配置された第2接合ナットと、が埋設され、下階のコンクリート梁と上階のコンクリート梁との間に前記粘性制震壁を設置する粘性制震壁設置工程と、前記粘性制震壁の下端部に設けられたベースプレートの第1ボルト孔に第1締結ボルトを挿通させて前記第1接合ナットに上側から締結して前記ベースプレートを前記下階のコンクリート梁に接合するベースプレート接合工程と、前記粘性制震壁の上端部に設けられたトッププレートの第2ボルト孔に第2締結ボルトを挿通させて前記第2接合ナットに下側から締結して前記トッププレートを前記上階のコンクリート梁に接合するトッププレート接合工程と、を有することを特徴とする。
本発明では、下階のコンクリート梁の上端面から第1接合ナットが突出せず、上階のコンクリート梁の下端面から第2接合ナットが突出していない。これにより、下階のコンクリート梁と上階のコンクリート梁との間に粘性制震壁を搬入する際に粘性制震壁が第1接合ナットおよび第2接合ナットと干渉することがない。このため、既に構築されている下階のコンクリート梁と上階のコンクリート梁との間であっても、粘性制震壁を立設させた状態で搬入して設置することができる。
また、既に設置されている粘性制震壁を下階のコンクリート梁と上階のコンクリート梁との間から撤去する場合でも、第1締結ボルトを第1接合ナットから外し、第2締結ボルトを第2接合ナットから外せば、粘性制震壁を第1接合ナットおよび第2接合ナットと干渉せずに搬出することができる。
これらのことにより、本発明では、コンクリート構造物に対して粘性制震壁を後付けで設置したり、設置された粘性制震壁を交換したりすることが容易にできる。
また、本発明では、下階のコンクリート梁に埋設された第1接合ナット、および上階のコンクリート梁に埋設された第2接合ナットを介して下階のコンクリート梁および上階のコンクリート梁に粘性制震壁を接合するため、粘性制震壁を接合するために下階のコンクリート梁の上側および上階のコンクリート梁の下側に鋼材を設ける場合に比べて、粘性制震壁の高さ寸法を下階のコンクリート梁の上端面から上階のコンクリート梁の下端面までの範囲で大きく確保することができる。
また、本発明では、下階のコンクリート梁および上階のコンクリート梁を製作する際に、型枠から第1棒状鋼材および第2棒状鋼材や、第1接合ナットおよび第2接合ナットが突出しないため、下階のコンクリート梁および上階のコンクリート梁を容易に製作することができる。
また、本発明に係るコンクリート梁と粘性制震壁との接合方法では、前記粘性制震壁は、下端部に前記ベースプレートが設けられた下側部材と、上端部に前記トッププレートが設けられ前記下側部材と上下方向に相対変位可能に設けられた上側部材と、前記下側部材と前記上側部材との間に充填された粘性体と、を有し、前記下側部材と前記上側部材とを上下方向に近接させて前記粘性制震壁の高さ寸法を縮めた状態に仮固定する仮固定工程を行った後に前記粘性制震壁設置工程を行い、前記粘性制震壁設置工程の後に前記トッププレート接合工程を行い、前記トッププレート接合工程の後に前記下側部材と前記上側部材との仮固定を解除する仮固定解除工程を行い、前記仮固定解除工程の後に前記ベースプレート接合工程を行い、前記トッププレート接合工程では、前記粘性制震壁を持ち上げた状態で前記トッププレートを前記上階のコンクリート梁に接合し、前記仮固定解除工程では、持ち上げられた状態の前記下側部材と前記上側部材との仮固定を解除して、前記下側部材を前記下階のコンクリート梁の上部に自沈させ、前記ベースプレート接合工程では、前記下階のコンクリート梁の上部に自沈したベースプレートを前記下階のコンクリート梁に接合するようにしてもよい。
仮固定工程において下側部材と上側部材とを上下方向に近接させて粘性制震壁の高さ寸法を縮めた状態に仮固定することにより、下階と上階との間において粘性制震壁を容易に設置することができる。
なお、既に所定の階に構築された上階コンクリート梁および下階コンクリート梁それぞれに上記の特許文献2のようなアンカーボルトが埋設されている場合、下側部材と上側部材とを上下方向に近接させても、下側部材と上側部材とを上下方向に近接可能な寸法が、例えば上側部材に形成されたルーズ孔と下側部材に接合されてルーズ孔に貫通するボルトとのクリアランスなどから30mm以下であると、粘性制震壁が上階のコンクリート梁および下階のコンクリート梁から突出したアンカーボルトと干渉してしまい、粘性制震壁を後付で設置したり、設置された粘性制震壁を交換したりすることができない。
本発明では、上述しているように下階のコンクリート梁の上端面から第1接合ナットが突出せず、上階のコンクリート梁の下端面から第2接合ナットが突出していないため、下側部材と上側部材とを上下方向に近接させる寸法にかかわらず、粘性制震壁を上階のコンクリート梁と下階のコンクリート梁との間に後付で設置したり、設置された粘性制震壁を交換したりすることができる。
本発明によれば、粘性制震壁の高さ寸法を確保することができるとともに、コンクリート構造物に対して粘性制震壁を後付けで設置したり、設置された粘性制震壁を交換したりすることが容易にできる。
本発明の実施形態によるコンクリート梁と粘性制震壁との接合構造の一例を示す正面図である。 本発明の実施形態によるコンクリート梁と粘性制震壁との接合構造の一例を示す側面図である。 図1のA−A線断面図である。 下階のコンクリート梁の上側部分および下側部分を説明する図である。 上階のコンクリート梁の上側部分および下側部分を説明する図である。
以下、本発明の実施形態によるコンクリート梁と粘性制震壁との接合構造、およびコンクリート梁と粘性制震壁との接合方法について、図1乃至図5に基づいて説明する。
図1乃至図3に示すように、本実施形態による粘性制震壁2は、RC構造の建物11に設置されていて、設置階のRC梁3と設置階の上の階のRC梁4との間に配置されている。以下では、設置階のRC梁3を下階のコンクリート梁3とし、設置階の上の階のRC梁4を上階のコンクリート梁4とする。
粘性制震壁2は、壁面が鉛直面となるように設けられている。以下では、粘性制震壁2における壁面に沿った水平方向を幅方向とし、幅方向に直交する水平方向を厚さ方向とする。粘性制震壁2は、幅方向が下階のコンクリート梁3および上階のコンクリート梁4が延びる方向と同じ方向となる向きに設置されている。
粘性制震壁2は、箱部(下側部材)21と、箱部21の内部に設けられた抵抗板(上側部材)22と、箱部21の内部に充填された粘性体23と、を有している。
箱部21は、上方に開口する箱状の箱部本体24と、箱部本体24の底板部241と一体に設けられ箱部本体24よりも厚さ方向の両側それぞれに突出するベースプレート25と、を有している。箱部21およびベースプレート25は、鋼板などで形成されている。
箱部本体24は、平板状で板面が水平面となる向きに配置され平面視形状が幅方向に長い長方形となる底板部241と、底板部241の外縁部全体から上側に延びる角筒部242と、を有している。
ベースプレート25は、平板状で板面が水平面となる向きに設置されている。ベースプレート25は、平面視形状が幅方向に長い長方形状に形成されている。
ベースプレート25には、上下方向に貫通する第1ボルト孔251が粘性制震壁2の幅方向および厚さ方向に間隔をあけて複数形成されている。第1ボルト孔251は、箱部本体24の厚さ方向の両側においてベースプレート25の幅方向の全体にわたって幅方向に間隔をあけて複数配列されている。
抵抗板22は、平板状で板面が粘性制震壁2の厚さ方向を向く鉛直面となる向きで箱部本体24の内部に挿入される抵抗板本体26と、抵抗板本体26の上縁部から厚さ方向の両側それぞれに突出するトッププレート27と、を有している。抵抗板本体26およびトッププレート27は、鋼板などで形成され、互いに接合されている。
抵抗板本体26は、抵抗板本体26は、箱部本体24の内部に挿入可能な大きさに形成され、箱部本体24に上側から挿入された状態で、箱部本体24と上下方向および水平の幅方向に相対移動可能に構成されている。
トッププレート27は、平板状で板面が水平面となる向きに設置されている。トッププレート27は、平面視形状が幅方向に長い長方形状に形成されている。
トッププレート27には、上下方向に貫通する第2ボルト孔271が粘性制震壁2の幅方向および厚さ方向に間隔をあけて複数形成されている。第2ボルト孔271は、抵抗板本体26の厚さ方向の両側においてトッププレート27の幅方向の全体にわたって幅方向に間隔をあけて複数配列されている。
トッププレート27は、箱部本体24の内部に入り込まない大きさに形成されている。
粘性体23は、箱部本体24の内部に充填されている。詳細には、粘性体23は、箱部本体24の底板部241の上面および角筒部242の内周面と、抵抗板本体26の外周面との間に配置されている。箱部21の上端には拡幅した貯留部211が設けられ、粘性体23が箱部21の上端部近傍まで充填されている。
粘性制震壁2は、ベースプレート25が下階のコンクリート梁3に固定されることで箱部21が下階のコンクリート梁3に接合され、トッププレート27が上階のコンクリート梁4に固定されることで抵抗板22が上階のコンクリート梁4に接合される。本実施形態では、ベースプレート25と下階のコンクリート梁3との間、およびトッププレート27と上階のコンクリート梁4との間それぞれに無収縮モルタル6が配されている。
箱部21が下階のコンクリート梁3に接合され、抵抗板22が上階のコンクリート梁4に接合されると、箱部21の底板部241と抵抗板22の下縁部とが離間し、箱部21の角筒部242の上縁部と抵抗板22のトッププレート27とが離間し、箱部21と抵抗板22とが相対変位可能な状態となる。
箱部21は、下階のコンクリート梁3とともに挙動する。抵抗板22は、上階のコンクリート梁4とともに挙動する。
粘性体23は、地震などによって下階のコンクリート梁3と上階のコンクリート梁4とが相対変位し、箱部21と抵抗板22とが相対変位した際のエネルギーを吸収するように構成されている。
本実施形態では、箱部21および抵抗板22に、互いの上下方向の相対変位を拘束するように仮固定する仮固定治具5を着脱可能に構成されている。仮固定治具5で仮固定された粘性制震壁2は、箱部21と抵抗板22とが近接した状態に拘束され、下階のコンクリート梁3と上階のコンクリート梁4との間に設置された状態の粘性制震壁2よりも高さ寸法が小さくなっている。
下階のコンクリート梁3は、鉄筋コンクリートの第1コンクリート部31と、第1コンクリート部31の内部において上下方向に延びる第1PC鋼棒(第1棒状鋼材)32と、第1PC鋼棒32の上端部に連結された第1上側接合ナット33と、第1PC鋼棒32の下端部に連結された第1下側接合ナット34と、を有している。第1上側接合ナット33および第1下側接合ナット34は、第1PC鋼棒32と同軸に設けられている。
第1PC鋼棒32は、下階のコンクリート梁3の長さ方向および幅方向に間隔をあけて複数配列されている。下階のコンクリート梁3の上部には、ベースプレート25が設置される。複数の第1PC鋼棒32は、ベースプレート25の複数の第1ボルト孔251それぞれの鉛直方向の下側に配置されるように配列されている。
第1PC鋼棒32は、長さ寸法(上下方向の寸法)が第1コンクリート部31の高さ寸法(上下方向の寸法)よりも短くなるように形成されている。第1PC鋼棒32の上端部は、第1コンクリート部31の上端部よりも下側に配置され、第1PC鋼棒32の下端部は、第1コンクリート部31の下端部よりも上側に配置されている。
図4に示すように、第1PC鋼棒32の外周面の上端部近傍および下端部近傍には、ネジ部321,322が形成されている。
本実施形態では、第1PC鋼棒32は、アンボンド処理されずに、第1コンクリート部31に埋設された状態となっている。
第1上側接合ナット33は、複数の第1PC鋼棒32それぞれの上端部に連結されている。複数の第1上側接合ナット33は、ベースプレート25の複数の第1ボルト孔251それぞれの鉛直方向の下側に配置されるように配列されている。
第1上側接合ナット33は、第1PC鋼棒32と同軸でネジ孔331が上下方向に貫通する向きに設けられていて、第1上側接合ナット33は、下部側が第1PC鋼棒32の上端部近傍のネジ部321に螺合している。
第1上側接合ナット33の上部側には、第1上側締結ボルト(第1締結ボルト)35が上側から螺合可能に構成されている。
第1上側接合ナット33は、上端部が第1コンクリート部31の上端部と同じ高さとなるように第1コンクリート部31の内部に配置されている。すなわち、第1上側接合ナット33は、第1コンクリート部31の上端面から上方に突出していない。
第1下側接合ナット34は、複数の第1PC鋼棒32それぞれの下端部に連結されている。
第1下側接合ナット34は、第1PC鋼棒32と同軸でネジ孔341が上下方向に貫通する向きに設けられていて、上部側が第1PC鋼棒32の下端部近傍のネジ部322に螺合している。第1下側接合ナット34の下部側には、第1下側締結ボルト36が下側から螺合可能に構成されている。
第1下側接合ナット34は、下端部が第1コンクリート部31の下端部と同じ高さとなるように第1コンクリート部31の内部に配置されている。すなわち、第1下側接合ナット34は、第1コンクリート部31の下端面から下方に突出していない。
第1上側接合ナット33および第1下側接合ナット34は、一般的な構造用鋼材よりも高強度とするために、S45C引抜き材などが使用されている。
上階のコンクリート梁4は、鉄筋コンクリートの第2コンクリート部41と、第2コンクリート部41の内部において上下方向に延びる第2PC鋼棒(第2棒状鋼材)42と、第2PC鋼棒42の下端部に連結された第2下側接合ナット43と、第2PC鋼棒42の上端部に連結された第2上側接合ナット44と、を有している。第2下側接合ナット43および第2上側接合ナット44は、第2PC鋼棒42と同軸に設けられている。
第2PC鋼棒42は、上階のコンクリート梁4の長さ方向および幅方向に間隔をあけて複数配列されている。上階のコンクリート梁4の下部には、トッププレート27が設置される。複数の第2PC鋼棒42は、トッププレート27の複数の第2ボルト孔271それぞれの鉛直方向の上側に配置されるように配列されている。
第2PC鋼棒42は、長さ寸法(上下方向の寸法)が第2コンクリート部41の高さ寸法(上下方向の寸法)よりも短くなるように形成されている。第2PC鋼棒42の上端部は、第2コンクリート部41の上端部よりも下側に配置され、第2PC鋼棒42の下端部は、第2コンクリート部41の下端部よりも上側に配置されている。
図5に示すように、第2PC鋼棒42の外周面の下端部近傍および上端部近傍には、ネジ部421,422が形成されている。
本実施形態では、第2PC鋼棒42は、アンボンド処理されずに、第2コンクリート部41に埋設された状態となっている。
第2下側接合ナット43は、複数の第2PC鋼棒42それぞれの下端部に連結されている。複数の第2下側接合ナット43は、トッププレート27の複数の第2ボルト孔271それぞれの鉛直方向の上側に配置されるように配列されている。
第2下側接合ナット43は、第2PC鋼棒42と同軸でネジ孔431が上下方向に貫通する向きに設けられていて、上部側が第2PC鋼棒42の下端部近傍のネジ部421に螺合している。第2下側接合ナット43の下部側には、第2下側締結ボルト(第2締結ボルト)45が下側から螺合可能に構成されている。
第2下側接合ナット43は、下端部が第2コンクリート部41の下端部と同じ高さとなるように第2コンクリート部41の内部に配置されている。すなわち、第2下側接合ナット43は、第2コンクリート部41の下端面から下方に突出していない。
第2上側接合ナット44は、複数の第2PC鋼棒42それぞれの上端部に連結されている。
第2上側接合ナット44は、第2PC鋼棒42と同軸でネジ孔441が上下方向に貫通する向きに設けられていて、下部側が第2PC鋼棒42の上端部近傍のネジ部422に螺合している。第2上側接合ナット44の上部側には、第2上側締結ボルト46が上側から螺合可能に構成されている。
第2上側接合ナット44は、上端部が第2コンクリート部41の上端部と同じ高さとなるように第2コンクリート部41の内部に配置されている。すなわち、第2上側接合ナット44は、第2コンクリート部41の上端面から上方に突出していない。
第2下側接合ナット43および第2上側接合ナット44は、一般的な構造用鋼材よりも高強度とするために、S45C引抜き材などが使用されている。
上述したように、粘性制震壁2は、ベースプレート25が下階のコンクリート梁3に固定されることで箱部21が下階のコンクリート梁3に接合され、トッププレート27が上階のコンクリート梁4に固定されることで抵抗板22が上階のコンクリート梁4に接合される。
このとき、ベースプレート25は、その第1ボルト孔251が下階のコンクリート梁3の第1上側接合ナット33の上部に配置され、第1上側締結ボルト35が第1ボルト孔251に上方から挿通されて第1上側接合ナット33に螺合して接合されることで下階のコンクリート梁3に固定されている。
トッププレート27は、その第2ボルト孔271が上階のコンクリート梁4の第2下側接合ナット43の下部に配置され、第2下側締結ボルト45が第2ボルト孔271に下方から挿通されて第2下側接合ナット43に螺合して接合されることで上階のコンクリート梁4に固定されている。
粘性制震壁2が建物11の連続する上下階に設置される場合は、下階に設けられる粘性制震壁2における上階のコンクリート梁4が、上階に設けられる粘性制震壁2の下階のコンクリート梁3に相当し、上階に設けられる粘性制震壁2の下階のコンクリート梁3が下階に設けられる粘性制震壁2における上階のコンクリート梁4に相当する。
このため、連続する上下階の間のコンクリート梁(図1乃至図3では上階のコンクリート梁4とする)のPC鋼棒(第2PC鋼棒42)の下側に接合された接合ナット(第2下側接合ナット43)には、下階の粘性制震壁2のトッププレート27を固定するための第2下側締結ボルト45が締結され、連続する上下階の間のコンクリート梁(上階のコンクリート梁4)のPC鋼棒(第2PC鋼棒42)の上側に接合された接合ナット(第2上側接合ナット44)には上階の粘性制震壁2のベースプレート25を固定するための第1上側締結ボルト35が締結されることになる。
下階のコンクリート梁3および上階のコンクリート梁4と粘性制震壁2との接合方法(コンクリート梁と粘性制震壁との接合方法)について説明する。
下階のコンクリート梁3および上階のコンクリート梁4は、既に構築されているものとする。
まず、仮固定治具5で粘性制震壁2の箱部21と抵抗板22とを仮固定する仮固定工程を行う。
このとき、箱部21の内部には粘性体23が充填された状態とする。
続いて、粘性制震壁2を設置階に搬入し、下階のコンクリート梁3と上階のコンクリート梁4との間に設置する粘性制震壁設置工程を行う。
粘性制震壁設置工程では、設置階に搬入された粘性制震壁2を立設した状態とし、水平方向(粘性制震壁2の壁面直交方向)に移動させて下階のコンクリート梁3と上階のコンクリート梁4との間に設置する。
このとき、ベースプレート25の複数の第1ボルト孔251それぞれが下階のコンクリート梁3の第1上側接合ナット33の直上に位置し、トッププレート27の複数の第2ボルト孔271それぞれが上階のコンクリート梁4の第2下側接合ナット43の直下に位置するように粘性制震壁2下階のコンクリート梁3と上階のコンクリート梁4との間に設置する。
続いて、粘性制震壁2のトッププレート27を上階のコンクリート梁4に接合するトッププレート接合工程を行う。
トッププレート接合工程では、粘性制震壁2を上方に上げてトッププレート27を上階のコンクリート梁4の下面に当接させる。そして、第2下側締結ボルト45をトッププレート27の第2ボルト孔271に下方から挿通し、第2下側接合ナット43に螺合させて接合する。これにより、トッププレート27が上階のコンクリート梁4に固定される。
続いて、箱部21と抵抗板22との仮固定を解除する仮固定解除工程を行う。
仮固定解除工程では、仮固定治具5を撤去して箱部21と抵抗板22との仮固定を解除する。これにより、箱部21が自沈(自重で下降)し、箱部21のベースプレート25が下階のコンクリート梁3の上端面と当接する。なお、箱部21の内部には粘性体23が充填されているため、箱部21はゆっくりと下降する。
続いて、粘性制震壁2のベースプレート25を下階のコンクリート梁3に接合するベースプレート接合工程を行う。
ベースプレート接合工程では、第1上側締結ボルト35をベースプレート25の第1ボルト孔251に下方から挿通し、第1上側接合ナット33に螺合させて接合する。これにより、ベースプレート25が下階のコンクリート梁3に固定される。
このようにして粘性制震壁2が下階のコンクリート梁3と、上階のコンクリート梁4との間に設置される。
なお、下階のコンクリート梁3と、上階のコンクリート梁4との間に設置されている粘性制震壁2を撤去する場合は、以下のように行う。
まず、粘性制震壁2のトッププレート27を上階のコンクリート梁4から外すトッププレート取り外し工程を行う。
トッププレート取り外し工程では、トッププレート27を上階のコンクリート梁4に接合している第2下側締結ボルト45を第2下側接合ナット43から外す。これにより、抵抗板22が自沈する。なお、箱部21の内部には粘性体23が充填されているため、抵抗板22はゆっくりと下降する。
続いて、粘性制震壁2のベースプレート25を下階のコンクリート梁3から外すベースプレート取り外し工程を行う。
ベースプレート取り外し工程では、ベースプレート25を下階のコンクリート梁3に接合している第1上側締結ボルト35を第1上側接合ナット33から外す。これにより、粘性制震壁2が下階のコンクリート梁3および上階のコンクリート梁4から外れた状態となる。
続いて、粘性制震壁2を下階のコンクリート梁3と上階のコンクリート梁4との間から搬出する粘性制震壁搬出工程を行う。
粘性制震壁搬出工程では、粘性制震壁2を水平方向(粘性制震壁2の壁面直交方向)に移動させて下階のコンクリート梁3と上階のコンクリート梁4との間から搬出する。
下階のコンクリート梁3と上階のコンクリート梁4との間から搬出された粘性制震壁2をそのまま若しくは解体した後に建物11から撤去する。
なお、粘性制震壁2を解体せずにそのまま撤去する場合は、必要に応じて仮固定治具5で箱部21と抵抗板22とを仮固定してもよい。
次に、上述した本実施形態によるコンクリート梁と粘性制震壁との接合構造、およびコンクリート梁と粘性制震壁との接合方法の作用・効果について図面を用いて説明する。
上述した本実施形態によるコンクリート梁に対する粘性制震壁2の接合構造では、下階のコンクリート梁3の上端面から第1接合ナットが突出せず、上階のコンクリート梁4の下端面から第2接合ナットが突出していない。これにより、下階のコンクリート梁3と上階のコンクリート梁4との間に粘性制震壁2を搬入する際に粘性制震壁2が第1接合ナットおよび第2接合ナットと干渉することがない。このため、既に構築されている下階のコンクリート梁3と上階のコンクリート梁4との間であっても、粘性制震壁2を立設させた状態で搬入して設置することができる。
また、既に設置されている粘性制震壁2を下階のコンクリート梁3と上階のコンクリート梁4との間から撤去する場合でも、第1上側締結ボルト35を第1接合ナットから外し、第2下側締結ボルト45を第2接合ナットから外せば、粘性制震壁2を第1接合ナットおよび第2接合ナットと干渉せずに搬出することができる。
これらのことにより、本発明では、コンクリート構造物に対して粘性制震壁2を後付けで設置したり、設置された粘性制震壁2を交換したりすること容易にできる。
また、本実施形態では、下階のコンクリート梁3に埋設された第1接合ナット、および上階のコンクリート梁4に埋設された第2接合ナットを介して下階のコンクリート梁3および上階のコンクリート梁4に粘性制震壁2を接合するため、粘性制震壁を接合するために下階のコンクリート梁3の上側および上階のコンクリート梁4の下側に鋼材を設ける場合に比べて、粘性制震壁2の高さ寸法を下階のコンクリート梁3の上端面から上階のコンクリート梁4の下端面までの範囲で大きく確保することができる。
また、本実施形態では、下階のコンクリート梁3および上階のコンクリート梁4を製作する際に、型枠から第1PC鋼棒32および第2PC鋼棒42や、第1接合ナットおよび第2接合ナットが突出しないため、下階のコンクリート梁3および上階のコンクリート梁4を容易に製作することができる。
また、本実施形態では、箱部21と抵抗板22とを上下方向に近接させた状態に仮固定する仮固定工程を行った後に粘性制震壁設置工程を行い、粘性制震壁設置工程の後にトッププレート接合工程を行い、トッププレート接合工程の後に箱部21と抵抗板22との仮固定を解除する仮固定解除工程を行い、仮固定解除工程の後にベースプレート接合工程を行っている。そして、トッププレート接合工程では、粘性制震壁2を持ち上げた状態でトッププレート27を上階のコンクリート梁4に接合し、仮固定解除工程では、箱部21と抵抗板22との仮固定とを解除して、箱部21を下階のコンクリート梁3の上部に自沈させている。
これにより、仮固定工程において箱部21と抵抗板22とを上下方向に近接させた状態に仮固定することにより、粘性制震壁2の上下方向の寸法(高さ寸法)を小さくすることができるため、下階と上階との間において粘性制震壁2を容易に移動させることができる。
RC構造に粘性制震壁などを取り付ける方法としてジョイント用ナットを用いることがある。これは、ジョイントナットにアンカー筋を一体化してRC部材(例えば腰壁や垂れ壁)に定着しようとするものである。しかしながら、この方法ではアンカー筋が太径になるに従い定着長も大きくなるため、梁成内に収まらない可能性がある。
これに対し、本実施形態では、コンクリート梁の上下に粘性制震壁のトッププレート27やベースプレート25が締結ボルトおよび締結ナットを介してPC鋼棒に一体化されている。これにより、PC鋼棒がコンクリート梁に定着されていなくても、粘性制震壁のトッププレート27やベースプレート25が支圧板として機能するため、粘性制震壁からの反力を処理することができる。
このように、第1PC鋼棒32および第2PC鋼棒42にアンボンド処理を行わなくても問題がないため、第1PC鋼棒32および第2PC鋼棒42にアンボンド処理を行わないことにより、工期短縮およびコストダウンを図ることができる。
以上、本発明によるコンクリート梁と粘性制震壁との接合構造、およびコンクリート梁と粘性制震壁との接合方法の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記の実施形態では、粘性制震壁2は、ベースプレート25が設けられた箱部21と、トッププレート27が設けられて箱部21の内部に配置された抵抗板22と、箱部21に充填された粘性体23と、を有する構成であるが、ベースプレート25が設けられた板状の下側部材と、トッププレート27が設けられ下側部材と重なるように配置された板状の上側部材と、下側部材と上側部材との間に充填された粘性体23と、を有する構成としてもよい。
また、上記の実施形態では、粘性制震壁2の箱部21と抵抗板22とを仮固定するように構成されているが、仮固定しない構成としてもよい。
また、上記の実施形態では、第1PC鋼棒32および第2PC鋼棒42にアンボンド処理を行っていないが、アンボンド処理を行ってもよい。なお、図面の説明を簡略化するために各ボルトの座金(ワッシャ−)を省略したが、通常のボルト接合と同様に使用してもよい。
また、上記の実施形態では、既に構築された下階のコンクリート梁3と上階のコンクリート梁4との間に粘性制震壁2を設置しているが、下階のコンクリート梁3を構築した後に、上階のコンクリート梁4の構築とともに粘性制震壁2を設置してもよい。例えば、上階のコンクリート梁4をプレキャスト部材とし、上階のコンクリート梁4に粘性制震壁2を接合した状態で上階のコンクリート梁4および粘性制震壁2を建物11に吊り込むようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、下階のコンクリート梁3には第1PC鋼棒32が埋設されているが、第1PC鋼棒32に代わってネジ鉄筋が埋設されていてもよい。同様に、上記の実施形態では、上階のコンクリート梁4には第2PC鋼棒42が埋設されているが、第2PC鋼棒42に代わってネジ鉄筋が埋設されていてもよい。
2 粘性制震壁
3 下階のコンクリート梁
4 上階のコンクリート梁
5 仮固定治具
11 建物
21 箱部(下側部材)
22 抵抗板(上側部材)
23 粘性体
25 ベースプレート
27 トッププレート
32 第1PC鋼棒(第1棒状鋼材)
33 第1上側接合ナット(第1接合ナット)
35 第1上側締結ボルト(第1締結ボルト)
42 第2PC鋼棒(第2棒状鋼材)
43 第2下側接合ナット(第2接合ナット)
45 第2下側締結ボルト(第2締結ボルト)
251 第1ボルト孔
271 第2ボルト孔

Claims (3)

  1. 下階のコンクリート梁と上階のコンクリート梁との間に粘性制震壁が接合されたコンクリート梁と粘性制震壁との接合構造において、
    前記粘性制震壁の下端部に設けられて前記下階のコンクリート梁の上側に配置されるベースプレートと、
    前記粘性制震壁の上端部に設けられて前記上階のコンクリート梁の下側に配置されるトッププレートと、
    前記下階のコンクリート梁に埋設され上下方向に延びる第1棒状鋼材と、
    前記第1棒状鋼材の上端部に接合され、上端部が前記下階のコンクリート梁の上端部よりも下側に配置されるように前記下階のコンクリート梁に埋設された第1接合ナットと、
    前記ベースプレートに形成された第1ボルト孔に挿通され、前記第1接合ナットに上側から締結される第1締結ボルトと、
    前記上階のコンクリート梁に埋設され上下方向に延びる第2棒状鋼材と、
    前記第2棒状鋼材の下端部に接合され、下端部が前記上階のコンクリート梁の下端部よりも上側に配置されるように前記上階のコンクリート梁に埋設された第2接合ナットと、
    前記トッププレートに形成された第2ボルト孔に挿通され、前記第2接合ナットに下側から締結される第2締結ボルトと、を有することを特徴とするコンクリート梁と粘性制震壁との接合構造。
  2. 下階のコンクリート梁と上階のコンクリート梁との間に粘性制震壁を接合するコンクリート梁と粘性制震壁との接合方法において、
    前記下階のコンクリート梁には、上下方向に延びる第1棒状鋼材と、
    前記第1棒状鋼材の上端部に接合され上端部が前記下階のコンクリート梁の上端部よりも下側に配置された第1接合ナットと、が埋設され、
    前記上階のコンクリート梁には、上下方向に延びる第2棒状鋼材と、
    前記第2棒状鋼材の下端部に接合され下端部が前記上階のコンクリート梁の下端部よりも上側に配置された第2接合ナットと、が埋設され、
    下階のコンクリート梁と上階のコンクリート梁との間に前記粘性制震壁を設置する粘性制震壁設置工程と、
    前記粘性制震壁の下端部に設けられたベースプレートの第1ボルト孔に第1締結ボルトを挿通させて前記第1接合ナットに上側から締結して前記ベースプレートを前記下階のコンクリート梁に接合するベースプレート接合工程と、
    前記粘性制震壁の上端部に設けられたトッププレートの第2ボルト孔に第2締結ボルトを挿通させて前記第2接合ナットに下側から締結して前記トッププレートを前記上階のコンクリート梁に接合するトッププレート接合工程と、を有することを特徴とするコンクリート梁と粘性制震壁との接合方法。
  3. 前記粘性制震壁は、下端部に前記ベースプレートが設けられた下側部材と、
    上端部に前記トッププレートが設けられ前記下側部材と上下方向に相対変位可能に設けられた上側部材と、
    前記下側部材と前記上側部材との間に充填された粘性体と、を有し、
    前記下側部材と前記上側部材とを上下方向に近接させて前記粘性制震壁の高さ寸法を縮めた状態に仮固定する仮固定工程を行った後に前記粘性制震壁設置工程を行い、
    前記粘性制震壁設置工程の後に前記トッププレート接合工程を行い、
    前記トッププレート接合工程の後に前記下側部材と前記上側部材との仮固定を解除する仮固定解除工程を行い、
    前記仮固定解除工程の後に前記ベースプレート接合工程を行い、
    前記トッププレート接合工程では、前記粘性制震壁を持ち上げた状態で前記トッププレートを前記上階のコンクリート梁に接合し、
    前記仮固定解除工程では、持ち上げられた状態の前記下側部材と前記上側部材との仮固定を解除して、前記下側部材を前記下階のコンクリート梁の上部に自沈させ、
    前記ベースプレート接合工程では、前記下階のコンクリート梁の上部に自沈したベースプレートを前記下階のコンクリート梁に接合することを特徴とする請求項2に記載のコンクリート梁と粘性制震壁との接合方法。
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