JP2011148887A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents
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Abstract
【構成】本発明は、架橋ゴム粒子含有重合体60〜99重量部、及び熱可塑性硬質樹脂1〜40重量部を含む熱可塑性エラストマー組成物であって、前記架橋ゴム粒子の体積平均一次粒子径が1nm〜3000nmであり、かつ、前記熱可塑性硬質樹脂が、ポリエステル、ポリカーボネート、及びポリアミドからなる群から選ばれる1種以上である熱可塑性エラストマー組成物に関する。前記架橋ゴム粒子は好ましくは、多官能性単量体2〜10重量%を含む架橋ゴム用単量体100重量%の架橋アクリルゴム重合体の粒子である。
【選択図】なし
Description
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、架橋ゴム粒子含有重合体60〜99重量部、及び熱可塑性硬質樹脂1〜40重量部を含み、前記架橋ゴム粒子の体積平均一次粒子径が1nm〜3000nmである熱可塑性エラストマー組成物である。
本発明のエラストマー組成物は、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法、カレンダー成形法、インフレーション成形法、回転成形法、プレス成形法等の方法で熱成形された成形体として使用に供される。
本発明に係る熱可塑性硬質樹脂は、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の成形体において、好ましくは前記シェル層を形成するシェル重合体と共に、上述の海島構造の海となる部分であり、上述したように耐熱性ポリエステル、ポリカーボネート、及びポリアミドからなる群から選ばれる1種以上であることを要し、高温での圧縮永久歪みの観点から、耐熱性ポリエステル、ポリアミドの場合は、その融点が150℃以上であることが好ましく、より好ましくは170℃以上であること、さらに好ましくは190℃以上であること、特に好ましくは200℃以上である。また、ポリカーボネートの場合は、そのガラス転移温度が120℃以上であることが好ましく、より好ましくは130℃以上、さらに好ましくは140℃以上である。
本発明に用いるポリアミド樹脂(A)は、酸アミド結合(−CONH−)を有する重合体であれば限定されないが、例えば、ジアミンと二塩基酸との重縮合により得られる重合体、ジホルミルなどのジアミン誘導体と二塩基酸との重縮合により得られる重合体、ジメチルエステルなどの二塩基酸誘導体とジアミンとの重縮合により得られる重合体、ジニトリル又はジアミドとホルムアルデヒドとの反応により得られる重合体、ジイソシアナートと二塩基酸との重付加により得られる重合体、アミノ酸又はその誘導体の自己縮合により得られる重合体、ラクタムの開環重合により得られる重合体などが挙げられる。また、これらのポリアミド樹脂は、ポリエーテルブロックを含有していてもよい。
前記ポリエステルとは、ジカルボン酸、又はジカルボン酸のアルキルエステルのような誘導体と、ジオールとの重縮合物によって得られたものや、一分子中にカルボン酸、又はカルボン酸のアルキルエステルのような誘導体と水酸基とを共に有する単量体を重縮合したもの、一分子中に環状エステル構造を有する単量体を開環重合したものである、飽和ポリエステル樹脂である。
前記ポリカーボネートとは、二価フェノールと、ホスゲン、又はカーボネート前駆体と、を反応させて得られるポリカーボネート樹脂を主成分とする樹脂である。
本発明に係る架橋ゴム粒子含有重合体は、体積平均一次粒子径が1nm〜3000nmの架橋ゴム粒子を含む重合体であって、好ましくは、ガラス転移温度が25℃以下の本発明に係る架橋ゴム粒子60〜100重量%からなるコア層、及びシェル重合体0〜40重量%からなるシェル層からなるコアシェル重合体100重量%である。
本発明に係る架橋ゴム粒子は乳化重合法、分散重合法、マイクロ懸濁重合法、懸濁重合法などによって調製できるが、目的とする一次粒子径とするために、乳化重合法、分散重合法、マイクロ懸濁重合法が好ましく、揃った一次粒子径とするために、乳化重合法、分散重合法が好ましい。
乳化重合で平均一次粒子径を揃えて重合できるので更に好ましくは50〜800nm、特に好ましくは200〜300nmとすることである。混練レベルの低い混練機を用いる場合は、架橋ゴム粒子の分散性の観点から、体積平均粒子径は100〜3000nmが好ましく、より好ましくは、300〜2000nmが好ましい。加えて、この一次粒子径は揃っていることが好ましく、体積平均粒子径の変動係数は100以下が好ましく、より好ましくは70以下、さらに好ましくは30以下、さらに好ましくは10以下、さらに好ましくは5以下、さらに好ましくは1以下、特に好ましくは0.5以下である。
本発明に係る架橋ゴム用単量体100重量%は、耐油性、及び圧縮永久歪みを小さくする観点から、本発明の架橋ゴム用単量体を好ましくはアクリルゴムとした場合には、アクリル酸エステル化合物30〜99.9重量%、多官能性単量体0.1〜10重量%、及びこれらと共重合可能な不飽和単量体0〜69.9重量%からなることが好ましく、より好ましくは、アクリル酸エステル化合物50〜99.5重量%、多官能性単量体0.5〜5重量%、及びこれらと共重合可能な不飽和単量体0〜49.5重量%とすること、さらに好ましくは、アクリル酸エステル化合物60〜99重量%、多官能性単量体1〜5重量%、及びこれらと共重合可能な不飽和単量体0〜39重量%とすること、特に好ましくは、アクリル酸エステル化合物70〜98重量%、多官能性単量体2〜5重量%、及びこれらと共重合可能な不飽和単量体0〜28重量%とすることである。
前記架橋ゴム用単量体に用いられるアクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ベヘニル等の炭素数が1〜22のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル類;アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル等の炭素数が1〜22のアルキル基を有し、ヒドロキシル基を有するアクリル酸エステル類;アクリル酸グリシジル等のエポキシ基を有するアクリル酸エステル類;アクリル酸メトキシメチル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシメチル、アクリル酸エトキシエチル等の炭素数が1〜22のアルキル基を有し、アルコキシル基を有するアクリル酸エステル類が挙げられる。前記アクリル酸エステル類のアルキル基の炭素数については必ずしも制限されるものではないが、例えば炭素数が22を超えると重合性が劣る場合があるため、アルキル基の炭素数が22以下のアクリル酸エステル類が好適に使用されうる。中でも、重合性が優れ、安価で汎用的に用いられている、アルキル基の炭素数が12以下のアクリル酸エステル類が好適に使用される。特に耐油性、圧縮永久歪みの観点から、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸メトキシメチル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシメチル、アクリル酸エトキシエチルが好適に使用され得る。なお、これらは単独で用いても良く、2種以上組み合わせても良い。
前記ビニルシアン化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられるが、硬さの観点から好ましくは、アクリロニトリルである。
前記多官能性モノマーとしては、ブタジエンは含まれず、アリル(メタ)アクリレート、アリルアルキル(メタ)アクリレート等のアリルアルキル(メタ)アクリレート類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の多官能性(メタ)アクリレート類;ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、グリシジルジアリルイソシアヌレート、ジビニルベンゼン等が挙げられる。特に好ましくはアリルメタアクリレート、トリアリルイソシアヌレート、ジビニルベンゼン(DVB)である。
前記これらと共重合可能な不飽和単量体としては、前記(メタ)アクリル酸エステル化合物、前記ビニルシアン化合物、及び前記多官能性単量体以外の二重結合を有する化合物であって、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、1−又は2−ビニルナフタレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン等のビニルアレーン類;アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、メサコン酸等のビニルカルボン酸類;塩化ビニル、臭化ビニル、クロロプレン等のハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のアルケン類等が挙げられる。耐油性、熱可塑性硬質樹脂との接着性の観点から好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸である。これらのビニル系モノマーは、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記シェル重合体は、シェル重合体用単量体を重合してなる重合体、即ち、シェル重合体用単量体の重合体である。
前記シェル重合体用単量体に用いられる(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル等の炭素数が1〜22のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル等の炭素数が1〜22のアルキル基を有し、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシメチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル等の炭素数が1〜22のアルキル基を有し、アルコキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。前記(メタ)アクリル酸エステル類のアルキル基の炭素数については必ずしも制限されるものではないが、例えば炭素数が22を超えると重合性が劣る場合があるため、アルキル基の炭素数が22以下の(メタ)アクリル酸エステル類が好適に使用されうる。中でも、重合性が優れ、安価で汎用的に用いられている、アルキル基の炭素数が12以下の(メタ)アクリル酸エステル類が好適に使用される。特に耐油性、圧縮永久歪みの観点から、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシメチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルが好適に使用され得る。加えて、熱可塑性硬質樹脂との接着性の観点からグリシジル基、酸基、ヒドロキシル基等のポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステルと反応しうる官能基を有する単量体を使用することが好ましい。なお、これらは単独で用いても良く、2種以上組み合わせても良い。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、通常使用される配合剤を適宜添加することができる。そのような添加剤としては、難燃剤、難燃助剤、滴下防止剤、繊維強化剤、充填剤、酸化防止剤、顔料、導電性付与剤、加水分解抑制剤、増粘剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、流動性改良剤、離型剤、相溶化剤、熱安定剤等が挙げられる。
硬さ試験はJIS K−6253に準じて、タイプAデュロメータ硬さ試験で、厚さ2.0mmの試験片を3枚重ねた試験片に、1.0kgの荷重をかけ、荷重が試験片の加圧面に密着してから1秒以内の標準硬さを読み取ることで実施した。
永久ひずみ試験はJIS K−6262に準じて、大形試験片を用い、70℃もしくは150℃、22時間、試験片を圧縮する割合25%の条件で実施し、圧縮解除後、23℃、30分放置後の圧縮変形残存量を、前記25%を100%として測定した。
(耐油性試験)
耐油性試験はJIS K−6258に準じて、サンプルをJISの規定によるNo.3油に、70℃、72時間浸漬し、浸漬前後の重量変化率を測定することで実施した。
(架橋ゴム粒子含有重合体Aのラテックスの作製)
温度計、攪拌機、還流冷却器、窒素流入口、単量体と乳化剤の添加装置を有するガラス反応器に、脱イオン水140重量部、パルミチン酸カリウム0.05重量部を仕込み、窒素気流中で攪拌しながら40℃に昇温した。次にブチルアクリレート(以下BAとも言う)8.39重量部、アリルメタクリレート(以下、AMAとも言う)0.11重量部、クメンハイドロパーオキサイド0.02重量部の混合物を仕込み、その10分後にエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.006重量部と硫酸第一鉄・7水和塩0.001重量部を蒸留水5重量部に溶解した混合液、およびホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム0.2重量部を仕込んだ。60分攪拌後、そこにパルミチン酸カリウム0.08重量部仕込んだ。10分攪拌後、そこにBA80.44重量部、AMA1.06重量部およびクメンハイドロパーオキサイド0.2重量部からなる単量体の混合物を360分を要して滴下した。また、前記の単量体混合物の添加とともに、1,0重量部のパルミチン酸カリウムを5重量%濃度の水溶液にしたものを360分にわたり連続的に追加した。単量体混合物添加終了後、60分攪拌を続け、架橋ゴム粒子のラテックスを得た。
架橋ゴム粒子含有共重合体Aのラテックスを温度30℃に冷却し、加圧ノズルの一種である旋回流式円錐ノズルでノズル径0.6mmを用い、噴霧圧力3.7kg/cm2にて、塔底部液面からの高さ5m、直径60cmの円筒状の装置中に、体積平均液滴径が約200μmの液滴となるように噴霧した。それと同時に、35重量%濃度の塩化カルシウム水溶液を、塩化カルシウム固形分がコアシェル重合体Aの固形分100重量部に対し5〜15重量部となるように二流体ノズルにて空気と混合しながら、液滴径0.1〜10μmで噴霧した。塔内を落下したラテックス液滴は、塔底部にて30℃の1.0重量%濃度の塩化カルシウム水溶液を入れた受槽に投入され、これを回収した。
架橋ゴム粒子含有重合体A粉末70重量部と融点が220℃の6ナイロン(宇部興産製 UBEナイロン1013B)30重量部を混合し、日本製鋼所製TEX44を用い、C2−3/C4/C5/C6−7/C8/C9/DIE=220/220/230/230/240/240/240℃、スクリュー回転数70rpm、クマエンジニアリング社製のフィーダー、アキュレート型式102を用い回転数400rpmの条件でペレット化を行った。
得られた成形体から各種評価試験片の切り出しを行い、硬さ試験、永久ひずみ試験、及び耐油性試験を実施した。試験結果を表2に後述する各実施例、及び各比較例の結果と共に示す。
(架橋ゴム粒子含有重合体Bのラテックスの作製)
温度計、攪拌機、還流冷却器、窒素流入口、単量体と乳化剤の添加装置を有するガラス反応器に、脱イオン水140重量部、パルミチン酸カリウム0.05重量部を仕込み、窒素気流中で攪拌しながら40℃に昇温した。次にブチルアクリレート(以下BAとも言う)8.33重量部、アリルメタクリレート(以下、AMAとも言う)0.17重量部、クメンハイドロパーオキサイド0.02重量部の混合物を仕込み、その10分後にエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.006重量部と硫酸第一鉄・7水和塩0.001重量部を蒸留水5重量部に溶解した混合液、およびホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム0.2重量部を仕込んだ。60分攪拌後、そこにパルミチン酸カリウム0.08重量部仕込んだ。10分攪拌後、そこにBA79.87重量部、AMA1.63重量部およびクメンハイドロパーオキサイド0.2重量部からなる単量体の混合物を360分を要して滴下した。また、前記の単量体混合物の添加とともに、1.0重量部のパルミチン酸カリウムを5重量%濃度の水溶液にしたものを360分にわたり連続的に追加した。単量体混合物添加終了後、60分攪拌を続け、架橋ゴム粒子のラテックスを得た。
実施例1と同様の方法で白色樹脂粉末を調製した。
実施例1と同様の方法で厚さ2.0mmの成形板を得た。
実施例1と同様の方法で評価した。
(架橋ゴム粒子含有重合体Cのラテックスの作製)
温度計、攪拌機、還流冷却器、窒素流入口、単量体と乳化剤の添加装置を有するガラス反応器に、脱イオン水140重量部、パルミチン酸カリウム0.05重量部を仕込み、窒素気流中で攪拌しながら40℃に昇温した。次にブチルアクリレート(以下BAとも言う)8.07重量部、アリルメタクリレート(以下、AMAとも言う)0.43重量部、クメンハイドロパーオキサイド0.02重量部の混合物を仕込み、その10分後にエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.006重量部と硫酸第一鉄・7水和塩0.001重量部を蒸留水5重量部に溶解した混合液、およびホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム0.2重量部を仕込んだ。60分攪拌後、そこにパルミチン酸カリウム0.08重量部仕込んだ。10分攪拌後、そこにBA77.42重量部、AMA4.08重量部およびクメンハイドロパーオキサイド0.2重量部からなる単量体の混合物を360分を要して滴下した。また、前記の単量体混合物の添加とともに、1.0重量部のパルミチン酸カリウムを5重量%濃度の水溶液にしたものを360分にわたり連続的に追加した。単量体混合物添加終了後、クメンハイドロパーオキサイド0.1重量部を添加し、さらに60分攪拌を続けて重合を完結させ、架橋ゴム粒子のラテックスを得た。
実施例1と同様の方法で白色樹脂粉末を調製した。
実施例1と同様の方法で厚さ2.0mmの成形板を得た。
実施例1と同様の方法で評価した。
(架橋ゴム粒子含有重合体Dのラテックスの作製)
温度計、攪拌機、還流冷却器、窒素流入口、単量体と乳化剤の添加装置を有するガラス反応器に、脱イオン水140重量部、パルミチン酸カリウム0.05重量部を仕込み、窒素気流中で攪拌しながら40℃に昇温した。次にブチルアクリレート(以下BAとも言う)8.33重量部、アリルメタクリレート(以下、AMAとも言う)0.17重量部、クメンハイドロパーオキサイド0.02重量部の混合物を仕込み、その10分後にエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.006重量部と硫酸第一鉄・7水和塩0.001重量部を蒸留水5重量部に溶解した混合液、およびホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム0.2重量部を仕込んだ。60分攪拌後、そこにパルミチン酸カリウム0.08重量部仕込んだ。10分攪拌後、そこにBA89.67重量部、AMA1.83重量部およびクメンハイドロパーオキサイド0.2重量部からなる単量体の混合物を360分を要して滴下した。また、前記の単量体混合物の添加とともに、1.0重量部のパルミチン酸カリウムを5重量%濃度の水溶液にしたものを360分にわたり連続的に追加した。単量体混合物添加終了後、クメンハイドロパーオキサイド0.1重量部を添加し、さらに60分攪拌を続けて重合を完結させ、架橋ゴム粒子のラテックスを得た。単量体成分の重合転化率は99.1%であった。
実施例1と同様の方法で白色樹脂粉末を調製した。
実施例1と同様の方法で厚さ2.0mmの成形板を得た。
実施例1と同様の方法で評価した。
実施例1と同様の方法で白色樹脂粉末を調製した。
コアシェル重合体Aをファナック社製FANUC AUTOSHOT−MODEL 100Bを用い、ノズル温度240℃、シリンダー温度はノズルに近い側から250℃、230℃、195℃、金型温度80℃で射出成型を行ったが、金型の端部まで樹脂が流れず成形不良となった。
成形不良であったため、評価は行わなかった。
動的架橋した熱可塑性エラストマーであるエクソンモービル社製Santprene211−75を、ファナック社製FANUC AUTOSHOT−MODEL 100Bを用い、ノズル温度210℃、シリンダー温度はノズルに近い側から200℃、190℃、180℃、金型温度60℃で射出成型を行い、厚さ2.0mmの成型板を得て、実施例1と同様の方法で評価した。
アクリルゴムと、ナイロン6を組み合わせた動的架橋熱可塑性エラストマーであるゼオンケミカルL.P社製ゼオサーム(登録商標)ZEOTHERM110−70Bを、ファナック社製FANUC AUTOSHOT−MODEL 100Bを用い、ノズル温度240℃、シリンダー温度はノズルに近い側から250℃、230℃、195℃、金型温度80℃で射出成型を行い、厚さ2.0mmの成型板の作成を試みたが平滑な表面の成型板は得られなかった。得られた表面が平滑でない成型板を、実施例1と同様の方法で評価した。
熱可塑性コポリエステル系エラストマーである東レ・デュポン(株)製ハイトレル(登録商標)Hytrel5557を、ファナック社製FANUC AUTOSHOT−MODEL 100Bを用い、ノズル温度240℃、シリンダー温度はノズルに近い側から250℃、230℃、195℃、金型温度80℃で射出成型を行い、厚さ2.0mmの成型板を得て、実施例1と同様の方法で評価した。
Claims (6)
- 架橋ゴム粒子含有重合体60〜99重量部、及び熱可塑性硬質樹脂1〜40重量部を含む熱可塑性エラストマー組成物であって、
該架橋ゴム粒子の体積平均一次粒子径が1nm〜3000nmであり、かつ、
該熱可塑性硬質樹脂が、ポリエステル、ポリカーボネート、及びポリアミドからなる群から選ばれる1種以上である熱可塑性エラストマー組成物。 - 前記架橋ゴム粒子含有重合体が、ガラス転移温度が25℃以下の架橋ゴム粒子60〜100重量%からなるコア層、及びシェル重合体0〜40重量%からなるシェル層からなるコアシェル重合体100重量%である請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記架橋ゴム粒子が、ブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリルゴム、及び、シリコンゴムからなる群から選ばれる1種以上の粒子である請求項1、又は2に記載の熱可塑性エラストマー組成物
- 前記架橋ゴム粒子が、アクリル酸エステル30〜99.9重量%、多官能性単量0.1〜10重量%、及びこれらと共重合可能な不飽和単量体0〜69.9重量%からなる架橋ゴム用単量体100重量%の重合体の粒子である請求項3に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記架橋ゴム用単量体中の前記多官能性単量体が、2〜5重量%であることを特徴とする請求項4に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記熱可塑性エラストマー組成物の成形体の圧縮永久歪みであって、JIS−K6262(70℃、22時間)に準拠して測定された圧縮永久歪みが、60%以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
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