JP2005023165A - 非晶質ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】加工性、耐衝撃性および透明性のバランスに優れた非晶質ポリエステル樹脂組成物を提供する。
【解決手段】非晶質ポリエステル系樹脂、ゴム状弾性体及びアクリル系高分子滑剤を含有し、非晶質ポリエステル系樹脂100質量部に対してアクリル系高分子滑剤0.1〜30質量部を含有することを特徴とする非晶質ポリエステル樹脂組成物である。本発明の非晶質ポリエステル樹脂組成物は加工性に優れ、透明性および耐衝撃性の何れをも満足する成形体を提供することができる。
【選択図】 なし
【解決手段】非晶質ポリエステル系樹脂、ゴム状弾性体及びアクリル系高分子滑剤を含有し、非晶質ポリエステル系樹脂100質量部に対してアクリル系高分子滑剤0.1〜30質量部を含有することを特徴とする非晶質ポリエステル樹脂組成物である。本発明の非晶質ポリエステル樹脂組成物は加工性に優れ、透明性および耐衝撃性の何れをも満足する成形体を提供することができる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工性および耐衝撃性と透明性のバランスに優れた新規な非晶質ポリエステル樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
非晶質ポリエステル系樹脂は透明性、機械的特性、ガスバリヤー性に優れていることから、ボトル、シート等の包装材料を中心に幅広く用いられている。このような非晶質ポリエステル系樹脂においては、最近の包装容器の大型化、形状の複雑化によって、より高い耐衝撃性、より良好な加工性が求められるようになってきている。
従来、非晶質ポリエステル系樹脂の耐衝撃性を高める目的で、非晶質ポリエチレンテレフタレート系樹脂にゴム状重合体及びゴム含有重合体を添加する試みが多く行われている。特に、ゴム状重合体粒子をガラス状重合体で取り囲んだ構造をとるコアシェル型グラフト重合体が、耐衝撃性の向上に効果を示すことが知られている。
【0003】
また、非晶質ポリエステル系樹脂の加工性を改良する目的で、非晶質ポリエチレンテレフタレート系樹脂に、滑剤および/またはコアシェル型グラフト重合体を添加する方法が試みられている(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、非晶質ポリエステル系樹脂の加工性を改良し、かつ透明性を良好に保持する目的で、非晶質ポリエチレンテレフタレート系樹脂に滑剤、およびコアシェル型グラフト重合体としてアクリルゴム系改質剤を添加する方法がある(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−200146号公報
【特許文献2】
特開2001−214044号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1あるいは2に記載のように、非晶質ポリエステル系樹脂に滑剤および/またはコアシェル型グラフト重合体を添加する方法では、加熱ロール等で賦形した際に樹脂がブリードアウトすることがある。また、加工性と耐衝撃性のバランスが十分でない。
【0006】
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、良好な加工性を保持しながら、耐衝撃性と透明性のいずれをも満足する非晶質ポリエステル樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、非晶質ポリエステル系樹脂組成物において、ゴム状弾性体およびアクリル系高分子滑剤を用いることにより耐衝撃性と透明性および加工性を同時に満足できることを見出した。
すなわち本発明の非晶質ポリエステル樹脂組成物は、(A)非晶質ポリエステル系樹脂、(B)ゴム状弾性体及び(C)アクリル系高分子滑剤を含有し、(A)非晶質ポリエステル系樹脂100質量部に対して(C)アクリル系高分子滑剤0.1〜30質量部を含有することを特徴とする。
また、本発明の(C)アクリル系高分子滑剤は、還元粘度が1L/g以下であり、アルキル基の炭素数が1以上18以下のメタクリル酸アルキルと、アルキル基の炭素数が1以上18以下のアクリル酸アルキルと、該メタクリル酸アルキル及び該アクリル酸アルキルの少なくとも一方と共重合可能なビニル系単量体とを含む単量体混合物が乳化重合したものであることが好ましい。
さらに、本発明の(B)ゴム状弾性体は、ジエン系またはオレフィン系ゴム、アクリル系ゴム、シリコーン/アクリル系ゴムのいずれかを含有することが好ましい。
本発明の非晶質ポリエステル樹脂組成物は、非晶質ポリエステル系樹脂を非晶質に維持する条件下で成形されることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の非晶質ポリエステル樹脂組成物は、(A)非晶質ポリエステル系樹脂、(B)ゴム状弾性体および(C)アクリル系高分子滑剤を含有する。
本発明に用いられる(A)非晶質ポリエステル系樹脂とは、結晶性が実質認められないか結晶性が低く、透明性の良好なポリエステル系樹脂である。
【0009】
前記(A)非晶質ポリエステル系樹脂としては、例えば、50モル%以上がテレフタル酸またはそのアルキルエステルであるジカルボン酸成分と、50モル%以上がエチレングリコールであるジオール成分とを縮重合させて得られるホモポリマーを用いることができる。
前記ホモポリマーの構成成分に加えて、ジカルボン酸成分の50モル%以下の範囲でテレフタル酸以外のジカルボン酸、例えばイソフタル酸あるいはハロゲン化テレフタル酸を共重合したコポリマーを用いることもできる。
ジオール成分の50モル%以下の範囲でポリ(アルキレングリコール)、具体的にはジエチレングリコール、またはC3〜C12のアルキレングリコール、例えば1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合したコポリマーを使用することもできる。
コモノマー(共重合成分)は、酸成分、ジオール成分の両方に使用してもよいし、どちらか一方にのみ使用してもよい。
また、前記ホモポリマーとコポリマーの混合物を用いてもよい。
【0010】
具体的には、イーストマンケミカル社製の商品名「PETG 6763」(テレフタル酸からなるジカルボン酸成分と、30モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールと70モル%のエチレングリコールからなるジオール成分とを共重合したコポリエステル)および商品名「Provista」(テレフタル酸からなるジカルボン酸成分と、30モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールと70モル%のエチレングリコールからなるジオール成分と、極めて少量の第3成分を共重合した溶融粘度の高いコポリエステル)等が市販されている。
【0011】
本発明において用いられる(B)ゴム状弾性体の重合形式は特に限定されるものではないが、ゴム状重合体粒子をガラス状重合体で取り囲んだ構造をとるコアシェル型グラフト重合体からなる改質剤を用いることが好ましい。
前記コアシェル型グラフト重合体のコア構成単位としては、ジエン系またはオレフィン系ゴム、アクリル系ゴム、シリコーン/アクリル系ゴムのいずれかを用いることが好ましい。
シェル構成単位としては特に制限はなく、一種または二種以上のビニル系単量体を用いることができるが、メタアクリル酸エステル、アクリル酸エステルを用いることが好ましい。
以下、コア構成単位がジエン系またはオレフィン系ゴム、アクリル系ゴム、シリコーン/アクリル系ゴムからなるコアシェル型グラフト重合体を、各々ジエン系またはオレフィン系、アクリル系、シリコーン/アクリル系改質剤と称する。
【0012】
例えば、ジエン系改質剤としては、ブタジエンおよびスチレンと少量の架橋モノマーとを重合させたジエン系ゴムからなるコア部に、前記ビニル系単量体がグラフト重合されシェル部が構成された改質剤である、三菱レイヨン社製の「メタブレンC−140A」、「メタブレンC−223A」、ローム・アンド・ハース社製の「EXL−2602」などが市販されている。
アクリル系改質剤は、代表的なものとして、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステルと少量の架橋モノマーとを重合させたアクリル系ゴムからなるコア部に、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、スチレンなどのビニル単量体がグラフト重合されシェル部が構成された多層構造のゴム粒子であり、例えば、三菱レイヨン社製の「メタブレンW−300」、呉羽化学社製の「HIA−80」、ローム・アンド・ハース社製の「EXL−3330」「EXL−2314」などとして市販されている樹脂が好適に用いられる。
また、シリコーン/アクリル系改質剤としては、アクリル系ポリマーとポリオルガノシロキサンとからなる複合ゴムにビニル単量体がグラフト重合されてなるものがあり、三菱レイヨン社製の「メタブレンS2001」、「メタブレンSRK200」、「メタブレンSX006」が市販されている。
【0013】
前記(B)ゴム状弾性体の、(A)非晶質ポリエステル系樹脂に対する添加量は、特に限定されるものではないが、(A)非晶質ポリエステル系樹脂100質量部に対し、(B)ゴム状弾性体が1〜50質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜20質量部である。添加量が1質量部未満の場合、耐衝撃性の向上効果があまり期待できなくなり、一方50質量部を超えると、非晶質ポリエステル系樹脂の本来持っている特性、例えば耐薬品性が失われる恐れがある。
【0014】
本発明に用いられる(C)アクリル系高分子滑剤としては、還元粘度が1L/g以下であるものが好ましい。本発明における(C)アクリル系高分子滑剤の還元粘度とは、100mLのクロロホルム中に(C)アクリル系高分子滑剤0.1gを溶解し、25℃にて測定したものとする。還元粘度が1L/gを超えると、例えばロール離形性などの特性が失われるため好ましくない。さらに、アルキル基の炭素数が1以上18以下のメタクリル酸アルキルと、アルキル基の炭素数が1以上18以下のアクリル酸アルキルと、前記メタクリル酸アルキル、アクリル酸アルキルの少なくとも何れかと共重合可能なビニル系単量体とを含む単量体混合物を乳化重合することにより得られるものが好ましい。
【0015】
アルキル基の炭素数が1以上18以下のメタクリル酸アルキルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル等を例示することができ、中でも、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチルが好ましい。
これらのメタクリル酸アルキルの(C)アクリル系高分子滑剤に占める割合は、得られる非晶質ポリエステル樹脂組成物の耐衝撃性と加工性の両立をさらに良好に実現するために、40質量%以上90質量%以下が好ましい。40質量%未満の場合はブリードアウトしやすくなることがあり、90質量%を超えた場合はアクリル系高分子滑剤としての効果が小さくなることがある。
【0016】
アルキル基の炭素数が1以上18以下のアクリル酸アルキルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル等を例示することができ、中でも、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチルが好ましい。
これらのアクリル酸アルキルの(C)アクリル系高分子滑剤に占める割合は、得られる非晶質ポリエステル樹脂組成物の十分な耐衝撃性と加工性との両立をさらに良好にするために、10質量%以上60質量%以下が好ましい。10質量%未満の場合はアクリル系高分子滑剤としての効果が小さくなることがあり、60質量%を超えた場合はブリードアウトしやすくなることがあることから、いずれの場合も好ましくない。
【0017】
前記メタクリル酸アルキル、アクリル酸アルキルの少なくとも何れかと共重合可能なビニル系単量体としては、アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル等の単官能性単量体;ビニルメタクリル酸、アリルメタクリル酸等のアルケニル(メタ)アクリル酸;シアヌル酸トリアリル等の多官能性単量体等を挙げることができる。
(C)アクリル系高分子滑剤の形態は特に限定されないが、例えば、最外層部分が相互に融着した状態のペレット状でも良く、また、パウダー状、グラニュー状等でもよい。
【0018】
(C)アクリル系高分子滑剤の(A)非晶質ポリエステル系樹脂に対する添加量は、(A)非晶質ポリエステル系樹脂100質量部に対し、(C)アクリル系高分子滑剤が0.1〜30質量部であり、より好ましくは0.1〜10質量部である。0.1質量部未満の場合、加工性の向上効果があまり期待できなくなり、30質量部を超えた場合、非晶質ポリエステル系樹脂の本来持っている特性、例えば透明性、機械的特性、ガスバリヤー性が失われる恐れがある。
【0019】
また、本発明の非晶質ポリエステル系樹脂組成物には、必要に応じ、非晶質ポリエステル樹脂組成物に通常使用される添加剤を添加してもよい。添加剤としては、例えば繊維状無機充填剤、抗酸化剤、熱安定剤、耐光性向上剤、紫外線吸収剤、滑剤、可塑剤、離型剤、帯電防止剤、摺動性向上剤、着色剤 等が挙げられ、これらを1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0020】
本発明の非晶質ポリエステル系樹脂組成物は、上述した(A)非晶質ポリエステル系樹脂、(B)ゴム状弾性体及び(C)アクリル系高分子滑剤を各々単独に製造したのちに、通常のブレンドに用いられるヘンシェルミキサー、タンブラーなど公知の装置を使用して混合したのち、通常の賦形に用いられる単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、加熱ロールなど公知の装置により賦形して樹脂組成物となすことにより製造されうる。
【0021】
本発明の非晶質ポリエステル樹脂組成物は、良好な加工性を保持し、耐衝撃性、透明性のいずれをも満足する。本発明の非晶質ポリエステル樹脂組成物によれば、容易に加工され、耐衝撃性と透明性のいずれをも満足する成形体を提供することができる。このような成形体は、例えばフィルム、シート等の包装材料、クレジットカード、IDカード等の用途に特に好適である。
【0022】
【実施例】
本発明の組成物を、実施例を挙げて説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
実施例および比較例においては、耐衝撃性、加工性、透明性の評価を下記の方法により行った。以下、「部」、「%」は、特に断らない限り質量部、質量%をそれぞれ表す。
[ジエン系改質剤B−1の製造]
(ゴム重合体ラテックスの合成)
1,3−ブタジエン(以下、Bdと略す):75部
スチレン(以下、Stと略す):25部
ジビニルベンゼン(以下、DVBと略す):4部
1,3−ブチレングリコールジメタクリレート(以下、1,3BDと略す):2部
ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド:0.4部
ピロリン酸ソーダ :1.5部
硫酸第一鉄:0.01部
デキストローズ :1部
オレイン酸カリウム(以下、POと略す):1部
脱イオン水:100部
前記組成の各仕込み成分を、耐圧オートクレーブ中に仕込み、攪拌しながら50℃で18時間反応させて、ゴム重合体ラテックスを製造した。
【0023】
(多段グラフト共重合体の合成)
ゴム重合体ラテックスを固形分として80部、PO 1.2部、ロンガリット0.4部および脱イオン水(全体として)150部を窒素置換したフラスコ内に仕込み、内温を70℃に保持して、メチルメタクリレート6部、エチルアクリレート2部およびクメンヒドロペルオキシド(以下、CHPと略す)0.16部の混合物を1時間かけて滴下した後、1時間保持した。その後、第二段目として、St9部およびCHP0.18部を1時間かけて滴下した後、1時間保持した。その後、第三段目としてメチルメタクリレート3部およびCHP0.06部を1時間かけて滴下した後、2時間保持して重合を終了させて、多段グラフト共重合体ラテックスを得た。
得られた多段グラフト共重合体ラテックスにブチル化ヒドロキシトルエン(以下、BHTと略す)を0.5部添加した後、0.2質量%の硫酸水溶液を添加し凝析させ、90℃で熱処理固化した。その後、凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥して粉末状のジエン系改質剤(B−1)を得た。
【0024】
[アクリル系改質剤B−2の製造]
(ゴム重合体ラテックスの合成)
攪拌機を備えたセパラブルフラスコに、蒸留水195部及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1部を投入し、窒素置換をしてから50℃に昇温後、硫酸第1鉄0.002部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.006部、ロンガリット0.26部及び蒸留水5部の混合液を投入した。次に、窒素置換したn−ブチルアクリレート70部、アリルメタクリレート0.70部及びtert−ブチルヒドロペルオキシド0.4部の混合液を仕込み、ラジカル重合を開始させ、内温70℃で2時間保持し重合を完了して、ゴム重合体ラテックスを得た。
【0025】
(グラフト共重合体の合成)
得られたゴム重合ラテックスに、tert−ブチルヒドロペルオキシド0.09部とメチルメタクリレート27部およびn−ブチルアクリレート2部との混合液を70℃にて15分間に渡り滴下し、その後70℃で4時間保持して、ゴムラテックスへのグラフト重合を完了した。メチルメタクリレートの重合率は、98.2%であった。
得られたグラフト共重合体ラテックスの一部を採取し、平均粒子径を測定したところ0.24μmであった。
このグラフト共重合体ラテックスを、塩化カルシウム1.5%の熱水200部中に滴下し、凝固、分離し洗浄した後、75℃で16時間乾燥し、粉末状のアクリル系改質剤(B−2)を得た。
【0026】
[シリコーン/アクリル系改質剤B−3の製造]
(ポリオルガノシロキサンラテックスの合成)
テトラエトキシシラン2部と、γ−メタクリロイルオキシプロピルジメトキシメチルシラン0.5部と、オクタメチルシクロテトラシロキサン97.5部とを混合し、シロキサン混合物100部を得た。これを、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.67部及びドデシルベンゼンスルホン酸0.67部を溶解した蒸留水200部に加え、ホモミキサーにて10,000rpmで予備攪拌した。その後、ホモジナイザーにより200kg/cm2の圧力で乳化、分散させ、オルガノシロキサンラテックスを得た。
得られたオルガノシロキサンラテックスを、コンデンサー及び攪拌機を備えたセパラブルフラスコに投入し、混合攪拌しながら80℃で5時間加熱した後、20℃で放置し、重合反応によりポリオルガノシロキサンラテックスを合成した。48時間後に水酸化ナトリウム水溶液を加えて反応槽のpHを7.0にし、重合を終了してポリオルガノシロキサンラテックスを得た。
得られたポリオルガノシロキサンラテックス(PDMS−1)の重合率は89.1%であり、平均粒子径は0.19μmであった。また、このPDMS−1をイソプロパノールで凝固乾燥し、固形物を取得後、トルエンで90℃、12時間抽出し、ゲル含量を測定したところ91.4%であった。
【0027】
(複合ゴムラテックスの合成)
次に、35部のPDMS−1を、攪拌機を備えたセパラブルフラスコに投入し、蒸留水175部を加え、窒素置換してから50℃に昇温した。その後、n−ブチルアクリレート68.6部、アリルメタクリレート1.4部及びtert−ブチルヒドロペルオキシド0.3部の混合液を投入し、30分間攪拌して、この混合液をPDMS−1に浸透させた。次いで、硫酸第1鉄0.002部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.006部、ロンガリット0.3部及び蒸留水10部の混合液を投入し、ラジカル重合を開始させ、内温70℃で2時間保持して重合を完了し、複合ゴムラテックスを得た。
得られた複合ゴムラテックスの一部を採取し、平均粒子径を測定したところ0.22μmであった。また、複合ゴムラテックスを乾燥し固形物を取得後、トルエンで90℃、4時間抽出し、ゲル含量を測定したところ95%であった。
【0028】
(グラフト共重合体の合成)
この複合ゴムラテックス320部に、メチルメタクリレート20部とtert−ブチルヒドロペルオキシド0.024部との混合液を60℃にて15分間に渡り滴下し、その後60℃で2時間保持して、複合ゴムラテックスへのグラフト重合を完了してグラフト共重合体を得た。
メチルメタクリレートの重合率は、97.1%であり、得られたグラフト共重合体ラテックスの平均粒径は0.23μmであった。
次に、得られたグラフト共重合体ラテックスを、2質量倍の5%塩化カルシウム水溶液に、40℃で添加し、その後、90℃まで昇温して凝固し、水による洗浄を繰り返した後、固形分を分離し、80℃で24時間乾燥して、粉末状のシリコーン/アクリル系改質剤(B−3)を得た。
【0029】
[アクリル系高分子滑剤(C−1)の製造]
攪拌機を備えたセパラブルフラスコに、蒸留水280部、ビニルコハク酸カリウム及びアリルコハク酸カリウムの混合物1.5部、過硫酸アンモニウム2部、メチルメタクリレート25部及びn−オクチルメルカプタン0.05部を投入し、窒素置換後65℃に昇温し2時間加熱攪拌した。続いて、n−ブチルメタクリレート25部、n−ブチルアクリレート25部及びn−オクチルメルカプタン0.5部の混合物を1時間に渡り滴下し、2時間攪拌した。その後、メチルメタクリレート25部及びn−オクチルメルカプタン0.03部の混合物を30分に渡り添加し、2時間攪拌して、共重合体ラテックスを得た。
得られた共重合体ラテックスを、0.5%硫酸水溶液200部に50℃で滴下し、凝固、分離し、洗浄後、75℃で16時間乾燥し、粉末状のアクリル系高分子滑剤(C−1)を得た。
なお、アクリル系高分子滑剤(C−1)の還元粘度(ηsp/c)は、0.5L/gであった。
【0030】
[実施例1]
非晶質ポリエステル系樹脂(イーストマンケミカル社製、商品名「イースター6763」)100質量部に対して、ジエン系改質剤(三菱レイヨン社製、商品名「C140A」)5質量部、アクリル系高分子滑剤(C−1)0.5質量部を添加し、ヘンシェルミキサーで予備混合し、加熱ロール(関西ロール社製、8インチ加熱ロール)にて溶融混練し非晶質ポリエステル樹脂組成物と成した。この非晶質ポリエステル樹脂組成物から厚さ0.5mmのシートを得た。
得られたシートを温度170℃でプレス成形し、透明性測定用試験片を得て、透明性の評価を行った。透明性は、ASTM D−1003に従って全光線透過率およびHAZEにより評価した。
一方、得られた非晶質ポリエステル樹脂組成物を3mmノッチ付き成形品と成し、アイゾッド衝撃強度をJIS K−7110に従い室温(23℃)にて測定することにより、耐衝撃性を評価した。
さらに、加工性の指標として、ロール離形性、加工時のブリード性、加速試験によるブリード性を評価した。
離形性の評価は、ロール加工時のロール離形性を目視により、以下のように判定することにより行った。
◎:非常に良好
○:良好
△:やや離形性が悪い
×:非常に離形性が悪い
加工時のブリード性の評価は、ロール加工時に目視で行った。また、加速試験によるブリード性の評価は、プレス成形品を80℃で3日間アニールした後の、成形品の状態で行った。
ブリード性の判定結果は、○、△、×で示し、
○:非常に良好
△:ややブリードアウトが見られる
×:ブリードアウトが多い
とした。
結果を表1に示す。
[実施例2、3]
ゴム状弾性体または滑剤の配合比率を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様の方法で評価を行った。結果を表1に示す。
【0031】
[比較例1、2]
ゴム状弾性体および滑剤を添加しない、あるいはアクリル系高分子滑剤(C−1)のみを添加する以外は、実施例1と同様の方法で評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例3、4]
滑剤としてモンタン酸ワックス(クラリアントジャパン社製、商品名「G431L」)を用いた、またはアクリル系高分子滑剤(C−1)の添加量を、表1に示すようにした以外は、実施例1と同様の方法で評価を行った。結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
表1に示すように、実施例1〜3は耐衝撃性および透明性のバランスが良好であり、特にロール賦形時のブリードアウトが少なくロール離形性に優れ、すなわち加工性に優れていた。
しかし、ゴム状弾性体および滑剤を添加しなかった比較例1は、離形性が非常に悪く、耐衝撃性に乏しかった。アクリル系高分子滑剤(C−1)のみを添加した比較例2は、やや離形性が悪く耐衝撃性に乏しかった。滑剤としてモンタン酸ワックス(クラリアントジャパン社製、商品名「G431L」)を用いた比較例3は、加工時、加速試験ともにブリードアウトが多く、加工性に劣っていた。
滑剤C−1の添加量を0.05質量部とした比較例4は、離形性が悪く、すなわち加工性に劣っていた。
【0034】
[実施例4、5]
ゴム状弾性体として前記B−1またはB−2を用い、ゴム状弾性体の配合比率を表2に示すようにした以外は、実施例1と同様の方法で評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例5、6]
滑剤としてモンタン酸ワックス(クラリアントジャパン社製、商品名「G431L」)を用いた以外は、実施例4および5と同様の方法で評価を行った。結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】
表2に示すように、実施例4、5は加工性、耐衝撃性および透明性のバランスが良好であった。
しかし、滑剤としてモンタン酸ワックス(クラリアントジャパン社製、商品名「G431L」)を用いた比較例5、6は、加工時、加速試験ともにブリードアウトが多く、加工性に劣っていた。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、加工性に優れ、成形体とした時の透明性および耐衝撃性の何れをも満足する非晶質ポリエステル樹脂組成物を提供することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工性および耐衝撃性と透明性のバランスに優れた新規な非晶質ポリエステル樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
非晶質ポリエステル系樹脂は透明性、機械的特性、ガスバリヤー性に優れていることから、ボトル、シート等の包装材料を中心に幅広く用いられている。このような非晶質ポリエステル系樹脂においては、最近の包装容器の大型化、形状の複雑化によって、より高い耐衝撃性、より良好な加工性が求められるようになってきている。
従来、非晶質ポリエステル系樹脂の耐衝撃性を高める目的で、非晶質ポリエチレンテレフタレート系樹脂にゴム状重合体及びゴム含有重合体を添加する試みが多く行われている。特に、ゴム状重合体粒子をガラス状重合体で取り囲んだ構造をとるコアシェル型グラフト重合体が、耐衝撃性の向上に効果を示すことが知られている。
【0003】
また、非晶質ポリエステル系樹脂の加工性を改良する目的で、非晶質ポリエチレンテレフタレート系樹脂に、滑剤および/またはコアシェル型グラフト重合体を添加する方法が試みられている(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、非晶質ポリエステル系樹脂の加工性を改良し、かつ透明性を良好に保持する目的で、非晶質ポリエチレンテレフタレート系樹脂に滑剤、およびコアシェル型グラフト重合体としてアクリルゴム系改質剤を添加する方法がある(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−200146号公報
【特許文献2】
特開2001−214044号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1あるいは2に記載のように、非晶質ポリエステル系樹脂に滑剤および/またはコアシェル型グラフト重合体を添加する方法では、加熱ロール等で賦形した際に樹脂がブリードアウトすることがある。また、加工性と耐衝撃性のバランスが十分でない。
【0006】
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、良好な加工性を保持しながら、耐衝撃性と透明性のいずれをも満足する非晶質ポリエステル樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、非晶質ポリエステル系樹脂組成物において、ゴム状弾性体およびアクリル系高分子滑剤を用いることにより耐衝撃性と透明性および加工性を同時に満足できることを見出した。
すなわち本発明の非晶質ポリエステル樹脂組成物は、(A)非晶質ポリエステル系樹脂、(B)ゴム状弾性体及び(C)アクリル系高分子滑剤を含有し、(A)非晶質ポリエステル系樹脂100質量部に対して(C)アクリル系高分子滑剤0.1〜30質量部を含有することを特徴とする。
また、本発明の(C)アクリル系高分子滑剤は、還元粘度が1L/g以下であり、アルキル基の炭素数が1以上18以下のメタクリル酸アルキルと、アルキル基の炭素数が1以上18以下のアクリル酸アルキルと、該メタクリル酸アルキル及び該アクリル酸アルキルの少なくとも一方と共重合可能なビニル系単量体とを含む単量体混合物が乳化重合したものであることが好ましい。
さらに、本発明の(B)ゴム状弾性体は、ジエン系またはオレフィン系ゴム、アクリル系ゴム、シリコーン/アクリル系ゴムのいずれかを含有することが好ましい。
本発明の非晶質ポリエステル樹脂組成物は、非晶質ポリエステル系樹脂を非晶質に維持する条件下で成形されることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の非晶質ポリエステル樹脂組成物は、(A)非晶質ポリエステル系樹脂、(B)ゴム状弾性体および(C)アクリル系高分子滑剤を含有する。
本発明に用いられる(A)非晶質ポリエステル系樹脂とは、結晶性が実質認められないか結晶性が低く、透明性の良好なポリエステル系樹脂である。
【0009】
前記(A)非晶質ポリエステル系樹脂としては、例えば、50モル%以上がテレフタル酸またはそのアルキルエステルであるジカルボン酸成分と、50モル%以上がエチレングリコールであるジオール成分とを縮重合させて得られるホモポリマーを用いることができる。
前記ホモポリマーの構成成分に加えて、ジカルボン酸成分の50モル%以下の範囲でテレフタル酸以外のジカルボン酸、例えばイソフタル酸あるいはハロゲン化テレフタル酸を共重合したコポリマーを用いることもできる。
ジオール成分の50モル%以下の範囲でポリ(アルキレングリコール)、具体的にはジエチレングリコール、またはC3〜C12のアルキレングリコール、例えば1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合したコポリマーを使用することもできる。
コモノマー(共重合成分)は、酸成分、ジオール成分の両方に使用してもよいし、どちらか一方にのみ使用してもよい。
また、前記ホモポリマーとコポリマーの混合物を用いてもよい。
【0010】
具体的には、イーストマンケミカル社製の商品名「PETG 6763」(テレフタル酸からなるジカルボン酸成分と、30モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールと70モル%のエチレングリコールからなるジオール成分とを共重合したコポリエステル)および商品名「Provista」(テレフタル酸からなるジカルボン酸成分と、30モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールと70モル%のエチレングリコールからなるジオール成分と、極めて少量の第3成分を共重合した溶融粘度の高いコポリエステル)等が市販されている。
【0011】
本発明において用いられる(B)ゴム状弾性体の重合形式は特に限定されるものではないが、ゴム状重合体粒子をガラス状重合体で取り囲んだ構造をとるコアシェル型グラフト重合体からなる改質剤を用いることが好ましい。
前記コアシェル型グラフト重合体のコア構成単位としては、ジエン系またはオレフィン系ゴム、アクリル系ゴム、シリコーン/アクリル系ゴムのいずれかを用いることが好ましい。
シェル構成単位としては特に制限はなく、一種または二種以上のビニル系単量体を用いることができるが、メタアクリル酸エステル、アクリル酸エステルを用いることが好ましい。
以下、コア構成単位がジエン系またはオレフィン系ゴム、アクリル系ゴム、シリコーン/アクリル系ゴムからなるコアシェル型グラフト重合体を、各々ジエン系またはオレフィン系、アクリル系、シリコーン/アクリル系改質剤と称する。
【0012】
例えば、ジエン系改質剤としては、ブタジエンおよびスチレンと少量の架橋モノマーとを重合させたジエン系ゴムからなるコア部に、前記ビニル系単量体がグラフト重合されシェル部が構成された改質剤である、三菱レイヨン社製の「メタブレンC−140A」、「メタブレンC−223A」、ローム・アンド・ハース社製の「EXL−2602」などが市販されている。
アクリル系改質剤は、代表的なものとして、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステルと少量の架橋モノマーとを重合させたアクリル系ゴムからなるコア部に、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、スチレンなどのビニル単量体がグラフト重合されシェル部が構成された多層構造のゴム粒子であり、例えば、三菱レイヨン社製の「メタブレンW−300」、呉羽化学社製の「HIA−80」、ローム・アンド・ハース社製の「EXL−3330」「EXL−2314」などとして市販されている樹脂が好適に用いられる。
また、シリコーン/アクリル系改質剤としては、アクリル系ポリマーとポリオルガノシロキサンとからなる複合ゴムにビニル単量体がグラフト重合されてなるものがあり、三菱レイヨン社製の「メタブレンS2001」、「メタブレンSRK200」、「メタブレンSX006」が市販されている。
【0013】
前記(B)ゴム状弾性体の、(A)非晶質ポリエステル系樹脂に対する添加量は、特に限定されるものではないが、(A)非晶質ポリエステル系樹脂100質量部に対し、(B)ゴム状弾性体が1〜50質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜20質量部である。添加量が1質量部未満の場合、耐衝撃性の向上効果があまり期待できなくなり、一方50質量部を超えると、非晶質ポリエステル系樹脂の本来持っている特性、例えば耐薬品性が失われる恐れがある。
【0014】
本発明に用いられる(C)アクリル系高分子滑剤としては、還元粘度が1L/g以下であるものが好ましい。本発明における(C)アクリル系高分子滑剤の還元粘度とは、100mLのクロロホルム中に(C)アクリル系高分子滑剤0.1gを溶解し、25℃にて測定したものとする。還元粘度が1L/gを超えると、例えばロール離形性などの特性が失われるため好ましくない。さらに、アルキル基の炭素数が1以上18以下のメタクリル酸アルキルと、アルキル基の炭素数が1以上18以下のアクリル酸アルキルと、前記メタクリル酸アルキル、アクリル酸アルキルの少なくとも何れかと共重合可能なビニル系単量体とを含む単量体混合物を乳化重合することにより得られるものが好ましい。
【0015】
アルキル基の炭素数が1以上18以下のメタクリル酸アルキルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル等を例示することができ、中でも、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチルが好ましい。
これらのメタクリル酸アルキルの(C)アクリル系高分子滑剤に占める割合は、得られる非晶質ポリエステル樹脂組成物の耐衝撃性と加工性の両立をさらに良好に実現するために、40質量%以上90質量%以下が好ましい。40質量%未満の場合はブリードアウトしやすくなることがあり、90質量%を超えた場合はアクリル系高分子滑剤としての効果が小さくなることがある。
【0016】
アルキル基の炭素数が1以上18以下のアクリル酸アルキルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル等を例示することができ、中でも、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチルが好ましい。
これらのアクリル酸アルキルの(C)アクリル系高分子滑剤に占める割合は、得られる非晶質ポリエステル樹脂組成物の十分な耐衝撃性と加工性との両立をさらに良好にするために、10質量%以上60質量%以下が好ましい。10質量%未満の場合はアクリル系高分子滑剤としての効果が小さくなることがあり、60質量%を超えた場合はブリードアウトしやすくなることがあることから、いずれの場合も好ましくない。
【0017】
前記メタクリル酸アルキル、アクリル酸アルキルの少なくとも何れかと共重合可能なビニル系単量体としては、アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル等の単官能性単量体;ビニルメタクリル酸、アリルメタクリル酸等のアルケニル(メタ)アクリル酸;シアヌル酸トリアリル等の多官能性単量体等を挙げることができる。
(C)アクリル系高分子滑剤の形態は特に限定されないが、例えば、最外層部分が相互に融着した状態のペレット状でも良く、また、パウダー状、グラニュー状等でもよい。
【0018】
(C)アクリル系高分子滑剤の(A)非晶質ポリエステル系樹脂に対する添加量は、(A)非晶質ポリエステル系樹脂100質量部に対し、(C)アクリル系高分子滑剤が0.1〜30質量部であり、より好ましくは0.1〜10質量部である。0.1質量部未満の場合、加工性の向上効果があまり期待できなくなり、30質量部を超えた場合、非晶質ポリエステル系樹脂の本来持っている特性、例えば透明性、機械的特性、ガスバリヤー性が失われる恐れがある。
【0019】
また、本発明の非晶質ポリエステル系樹脂組成物には、必要に応じ、非晶質ポリエステル樹脂組成物に通常使用される添加剤を添加してもよい。添加剤としては、例えば繊維状無機充填剤、抗酸化剤、熱安定剤、耐光性向上剤、紫外線吸収剤、滑剤、可塑剤、離型剤、帯電防止剤、摺動性向上剤、着色剤 等が挙げられ、これらを1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0020】
本発明の非晶質ポリエステル系樹脂組成物は、上述した(A)非晶質ポリエステル系樹脂、(B)ゴム状弾性体及び(C)アクリル系高分子滑剤を各々単独に製造したのちに、通常のブレンドに用いられるヘンシェルミキサー、タンブラーなど公知の装置を使用して混合したのち、通常の賦形に用いられる単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、加熱ロールなど公知の装置により賦形して樹脂組成物となすことにより製造されうる。
【0021】
本発明の非晶質ポリエステル樹脂組成物は、良好な加工性を保持し、耐衝撃性、透明性のいずれをも満足する。本発明の非晶質ポリエステル樹脂組成物によれば、容易に加工され、耐衝撃性と透明性のいずれをも満足する成形体を提供することができる。このような成形体は、例えばフィルム、シート等の包装材料、クレジットカード、IDカード等の用途に特に好適である。
【0022】
【実施例】
本発明の組成物を、実施例を挙げて説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
実施例および比較例においては、耐衝撃性、加工性、透明性の評価を下記の方法により行った。以下、「部」、「%」は、特に断らない限り質量部、質量%をそれぞれ表す。
[ジエン系改質剤B−1の製造]
(ゴム重合体ラテックスの合成)
1,3−ブタジエン(以下、Bdと略す):75部
スチレン(以下、Stと略す):25部
ジビニルベンゼン(以下、DVBと略す):4部
1,3−ブチレングリコールジメタクリレート(以下、1,3BDと略す):2部
ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド:0.4部
ピロリン酸ソーダ :1.5部
硫酸第一鉄:0.01部
デキストローズ :1部
オレイン酸カリウム(以下、POと略す):1部
脱イオン水:100部
前記組成の各仕込み成分を、耐圧オートクレーブ中に仕込み、攪拌しながら50℃で18時間反応させて、ゴム重合体ラテックスを製造した。
【0023】
(多段グラフト共重合体の合成)
ゴム重合体ラテックスを固形分として80部、PO 1.2部、ロンガリット0.4部および脱イオン水(全体として)150部を窒素置換したフラスコ内に仕込み、内温を70℃に保持して、メチルメタクリレート6部、エチルアクリレート2部およびクメンヒドロペルオキシド(以下、CHPと略す)0.16部の混合物を1時間かけて滴下した後、1時間保持した。その後、第二段目として、St9部およびCHP0.18部を1時間かけて滴下した後、1時間保持した。その後、第三段目としてメチルメタクリレート3部およびCHP0.06部を1時間かけて滴下した後、2時間保持して重合を終了させて、多段グラフト共重合体ラテックスを得た。
得られた多段グラフト共重合体ラテックスにブチル化ヒドロキシトルエン(以下、BHTと略す)を0.5部添加した後、0.2質量%の硫酸水溶液を添加し凝析させ、90℃で熱処理固化した。その後、凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥して粉末状のジエン系改質剤(B−1)を得た。
【0024】
[アクリル系改質剤B−2の製造]
(ゴム重合体ラテックスの合成)
攪拌機を備えたセパラブルフラスコに、蒸留水195部及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1部を投入し、窒素置換をしてから50℃に昇温後、硫酸第1鉄0.002部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.006部、ロンガリット0.26部及び蒸留水5部の混合液を投入した。次に、窒素置換したn−ブチルアクリレート70部、アリルメタクリレート0.70部及びtert−ブチルヒドロペルオキシド0.4部の混合液を仕込み、ラジカル重合を開始させ、内温70℃で2時間保持し重合を完了して、ゴム重合体ラテックスを得た。
【0025】
(グラフト共重合体の合成)
得られたゴム重合ラテックスに、tert−ブチルヒドロペルオキシド0.09部とメチルメタクリレート27部およびn−ブチルアクリレート2部との混合液を70℃にて15分間に渡り滴下し、その後70℃で4時間保持して、ゴムラテックスへのグラフト重合を完了した。メチルメタクリレートの重合率は、98.2%であった。
得られたグラフト共重合体ラテックスの一部を採取し、平均粒子径を測定したところ0.24μmであった。
このグラフト共重合体ラテックスを、塩化カルシウム1.5%の熱水200部中に滴下し、凝固、分離し洗浄した後、75℃で16時間乾燥し、粉末状のアクリル系改質剤(B−2)を得た。
【0026】
[シリコーン/アクリル系改質剤B−3の製造]
(ポリオルガノシロキサンラテックスの合成)
テトラエトキシシラン2部と、γ−メタクリロイルオキシプロピルジメトキシメチルシラン0.5部と、オクタメチルシクロテトラシロキサン97.5部とを混合し、シロキサン混合物100部を得た。これを、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.67部及びドデシルベンゼンスルホン酸0.67部を溶解した蒸留水200部に加え、ホモミキサーにて10,000rpmで予備攪拌した。その後、ホモジナイザーにより200kg/cm2の圧力で乳化、分散させ、オルガノシロキサンラテックスを得た。
得られたオルガノシロキサンラテックスを、コンデンサー及び攪拌機を備えたセパラブルフラスコに投入し、混合攪拌しながら80℃で5時間加熱した後、20℃で放置し、重合反応によりポリオルガノシロキサンラテックスを合成した。48時間後に水酸化ナトリウム水溶液を加えて反応槽のpHを7.0にし、重合を終了してポリオルガノシロキサンラテックスを得た。
得られたポリオルガノシロキサンラテックス(PDMS−1)の重合率は89.1%であり、平均粒子径は0.19μmであった。また、このPDMS−1をイソプロパノールで凝固乾燥し、固形物を取得後、トルエンで90℃、12時間抽出し、ゲル含量を測定したところ91.4%であった。
【0027】
(複合ゴムラテックスの合成)
次に、35部のPDMS−1を、攪拌機を備えたセパラブルフラスコに投入し、蒸留水175部を加え、窒素置換してから50℃に昇温した。その後、n−ブチルアクリレート68.6部、アリルメタクリレート1.4部及びtert−ブチルヒドロペルオキシド0.3部の混合液を投入し、30分間攪拌して、この混合液をPDMS−1に浸透させた。次いで、硫酸第1鉄0.002部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.006部、ロンガリット0.3部及び蒸留水10部の混合液を投入し、ラジカル重合を開始させ、内温70℃で2時間保持して重合を完了し、複合ゴムラテックスを得た。
得られた複合ゴムラテックスの一部を採取し、平均粒子径を測定したところ0.22μmであった。また、複合ゴムラテックスを乾燥し固形物を取得後、トルエンで90℃、4時間抽出し、ゲル含量を測定したところ95%であった。
【0028】
(グラフト共重合体の合成)
この複合ゴムラテックス320部に、メチルメタクリレート20部とtert−ブチルヒドロペルオキシド0.024部との混合液を60℃にて15分間に渡り滴下し、その後60℃で2時間保持して、複合ゴムラテックスへのグラフト重合を完了してグラフト共重合体を得た。
メチルメタクリレートの重合率は、97.1%であり、得られたグラフト共重合体ラテックスの平均粒径は0.23μmであった。
次に、得られたグラフト共重合体ラテックスを、2質量倍の5%塩化カルシウム水溶液に、40℃で添加し、その後、90℃まで昇温して凝固し、水による洗浄を繰り返した後、固形分を分離し、80℃で24時間乾燥して、粉末状のシリコーン/アクリル系改質剤(B−3)を得た。
【0029】
[アクリル系高分子滑剤(C−1)の製造]
攪拌機を備えたセパラブルフラスコに、蒸留水280部、ビニルコハク酸カリウム及びアリルコハク酸カリウムの混合物1.5部、過硫酸アンモニウム2部、メチルメタクリレート25部及びn−オクチルメルカプタン0.05部を投入し、窒素置換後65℃に昇温し2時間加熱攪拌した。続いて、n−ブチルメタクリレート25部、n−ブチルアクリレート25部及びn−オクチルメルカプタン0.5部の混合物を1時間に渡り滴下し、2時間攪拌した。その後、メチルメタクリレート25部及びn−オクチルメルカプタン0.03部の混合物を30分に渡り添加し、2時間攪拌して、共重合体ラテックスを得た。
得られた共重合体ラテックスを、0.5%硫酸水溶液200部に50℃で滴下し、凝固、分離し、洗浄後、75℃で16時間乾燥し、粉末状のアクリル系高分子滑剤(C−1)を得た。
なお、アクリル系高分子滑剤(C−1)の還元粘度(ηsp/c)は、0.5L/gであった。
【0030】
[実施例1]
非晶質ポリエステル系樹脂(イーストマンケミカル社製、商品名「イースター6763」)100質量部に対して、ジエン系改質剤(三菱レイヨン社製、商品名「C140A」)5質量部、アクリル系高分子滑剤(C−1)0.5質量部を添加し、ヘンシェルミキサーで予備混合し、加熱ロール(関西ロール社製、8インチ加熱ロール)にて溶融混練し非晶質ポリエステル樹脂組成物と成した。この非晶質ポリエステル樹脂組成物から厚さ0.5mmのシートを得た。
得られたシートを温度170℃でプレス成形し、透明性測定用試験片を得て、透明性の評価を行った。透明性は、ASTM D−1003に従って全光線透過率およびHAZEにより評価した。
一方、得られた非晶質ポリエステル樹脂組成物を3mmノッチ付き成形品と成し、アイゾッド衝撃強度をJIS K−7110に従い室温(23℃)にて測定することにより、耐衝撃性を評価した。
さらに、加工性の指標として、ロール離形性、加工時のブリード性、加速試験によるブリード性を評価した。
離形性の評価は、ロール加工時のロール離形性を目視により、以下のように判定することにより行った。
◎:非常に良好
○:良好
△:やや離形性が悪い
×:非常に離形性が悪い
加工時のブリード性の評価は、ロール加工時に目視で行った。また、加速試験によるブリード性の評価は、プレス成形品を80℃で3日間アニールした後の、成形品の状態で行った。
ブリード性の判定結果は、○、△、×で示し、
○:非常に良好
△:ややブリードアウトが見られる
×:ブリードアウトが多い
とした。
結果を表1に示す。
[実施例2、3]
ゴム状弾性体または滑剤の配合比率を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様の方法で評価を行った。結果を表1に示す。
【0031】
[比較例1、2]
ゴム状弾性体および滑剤を添加しない、あるいはアクリル系高分子滑剤(C−1)のみを添加する以外は、実施例1と同様の方法で評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例3、4]
滑剤としてモンタン酸ワックス(クラリアントジャパン社製、商品名「G431L」)を用いた、またはアクリル系高分子滑剤(C−1)の添加量を、表1に示すようにした以外は、実施例1と同様の方法で評価を行った。結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
表1に示すように、実施例1〜3は耐衝撃性および透明性のバランスが良好であり、特にロール賦形時のブリードアウトが少なくロール離形性に優れ、すなわち加工性に優れていた。
しかし、ゴム状弾性体および滑剤を添加しなかった比較例1は、離形性が非常に悪く、耐衝撃性に乏しかった。アクリル系高分子滑剤(C−1)のみを添加した比較例2は、やや離形性が悪く耐衝撃性に乏しかった。滑剤としてモンタン酸ワックス(クラリアントジャパン社製、商品名「G431L」)を用いた比較例3は、加工時、加速試験ともにブリードアウトが多く、加工性に劣っていた。
滑剤C−1の添加量を0.05質量部とした比較例4は、離形性が悪く、すなわち加工性に劣っていた。
【0034】
[実施例4、5]
ゴム状弾性体として前記B−1またはB−2を用い、ゴム状弾性体の配合比率を表2に示すようにした以外は、実施例1と同様の方法で評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例5、6]
滑剤としてモンタン酸ワックス(クラリアントジャパン社製、商品名「G431L」)を用いた以外は、実施例4および5と同様の方法で評価を行った。結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】
表2に示すように、実施例4、5は加工性、耐衝撃性および透明性のバランスが良好であった。
しかし、滑剤としてモンタン酸ワックス(クラリアントジャパン社製、商品名「G431L」)を用いた比較例5、6は、加工時、加速試験ともにブリードアウトが多く、加工性に劣っていた。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、加工性に優れ、成形体とした時の透明性および耐衝撃性の何れをも満足する非晶質ポリエステル樹脂組成物を提供することができる。
Claims (5)
- (A)非晶質ポリエステル系樹脂、(B)ゴム状弾性体及び(C)アクリル系高分子滑剤を含有し、(A)非晶質ポリエステル系樹脂100質量部に対して(C)アクリル系高分子滑剤0.1〜30質量部を含有することを特徴とする非晶質ポリエステル樹脂組成物。
- 前記(C)アクリル系高分子滑剤は、還元粘度が1L/g以下であり、アルキル基の炭素数が1以上18以下のメタクリル酸アルキルと、アルキル基の炭素数が1以上18以下のアクリル酸アルキルと、該メタクリル酸アルキル及び該アクリル酸アルキルの少なくとも一方と共重合可能なビニル系単量体とを含む単量体混合物が乳化重合したものであることを特徴とする請求項1に記載の非晶質ポリエステル樹脂組成物。
- 前記(B)ゴム状弾性体が、ジエン系またはオレフィン系ゴムを有することを特徴とする請求項1または2に記載の非晶質ポリエステル樹脂組成物。
- 前記(B)ゴム状弾性体がアクリル系ゴムを有することを特徴とする請求項1または2に記載の非晶質ポリエステル樹脂組成物。
- 前記(B)ゴム状弾性体がシリコーン/アクリル系ゴムを有することを特徴とする請求項1または2に記載の非晶質ポリエステル樹脂組成物。
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