JPH04312238A - 制振性樹脂組成物およびこれを用いた制振性積層体 - Google Patents

制振性樹脂組成物およびこれを用いた制振性積層体

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JPH04312238A
JPH04312238A JP3077496A JP7749691A JPH04312238A JP H04312238 A JPH04312238 A JP H04312238A JP 3077496 A JP3077496 A JP 3077496A JP 7749691 A JP7749691 A JP 7749691A JP H04312238 A JPH04312238 A JP H04312238A
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weight
monomer
damping
glass transition
transition temperature
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JP3077496A
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Toshio Ogawa
小川 俊夫
Tatsuo Ishikawa
達夫 石川
Susumu Era
恵良 進
Yoshiyuki Mukoyama
向山 吉之
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は制振性が広い温度範囲に
おいて良好な樹脂組成物およびこれを用いた制振性積層
体に関する。更に詳しくは、本発明は自動車部品、電気
電子部品、オーディオ部品およびスポーツ部品など、広
い温度範囲において良好な制振性が求められている制振
材料分野において有用な制振性樹脂組成物およびこれを
用いた制振性積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】単一の熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂
からなる制振材料は、一般に、良好な制振性能を示す温
度範囲が狭いので、使用温度が広範囲になる場合に問題
となる。この問題を改善するため、例えば特開昭57−
185140号公報、特開昭61−162348号公報
等に見られるように損失係数のピーク温度が異なる種類
の樹脂を積層する方法、および特開平2−298553
号公報等にみられるようにガラス転移温度の異なる3種
類の樹脂からなる多段グラフト共重合樹脂を用いる方法
が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法は単一の
樹脂を用いた場合よりは良好な制振性能を示す温度が広
いものの、まだ不十分である。また、ガラス転移温度の
異なる樹脂の層の数を増やすことによって、制振性が広
い温度範囲において良好な樹脂組成物を得ることも考え
られるが、製造工程が煩雑となり好ましくない。そこで
、良好な制振性能を示す温度範囲が広く、生産性に優れ
る樹脂組成物について鋭意検討を行った結果、本発明を
完成した。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ゴム
成分の存在下または不存在下に、重合体のガラス転移温
度が−20℃以下となる単量体(I)を重合し、重合率
を50〜93重量%で停止することによって得られるゴ
ム状重合体30〜90重量%の存在下に、重合体のガラ
ス転移温度が60℃以上となる単量体(II)70〜1
0重量%を配合し、グラフト重合して得られるグラフト
重合体であって、かつ該単量体(II)のグラフト重合
が、まず単量体(II)のうち5〜30重量%を最初に
配合し、重合率50重量%以上まで重合し、その後残り
の単量体(II)を配合し、重合することによって得ら
れるグラフト重合体を含有してなる制振性樹脂組成物、
および、上記制振性樹脂組成物を硬質基材と積層してな
る制振性積層体に関する。
【0005】以下本発明を具体的に説明する。本発明に
おいて重要なことは、重合体のガラス転移温度が−20
℃以下となる単量体(I)の重合を特定の重合率で停止
し、更に、その存在下に重合体のガラス転移温度が60
℃以上となる単量体(II)をグラフト重合する際、単
量体(II)の一部(特定量)を最初に特定の重合率迄
重合し、その後、その残りの単量体(II)を重合する
ことである。これによって、ガラス転移温度が−20℃
以下から60℃以上に連続的に変化する層ができ、広い
温度範囲で良好な制振性能をもたせることができる。
【0006】単量体(I)は、ゴム成分の存在下または
不存在下に配合し、その重合は、重合率50〜93重量
%、好ましくは60〜80重量%で停止させる。ここで
、単量体(I)の重合率が50重量%未満ではガラス転
移温度が連続的に変化する層の形成が困難となり、広い
温度範囲で良好な制振性能を示さないだけでなく、樹脂
の耐熱性および流動性が低下する。一方、単量体(I)
の重合率が、93重量%を越えると、ガラス転移温度が
連続的に変化する層の割合が少なくなり、良好な制振性
能を示す範囲が狭くなる。
【0007】本発明において用いる単量体(I)として
はビニル系単量体の単独物または混合物があり、重合し
て得られる重合体のガラス転移温度が−20℃以下とな
り、得られる重合体がゴムとしての性質を示すものであ
れば用いることができる。制振性の面からは、重合して
得られる重合体のガラス転移温度が−100℃以上であ
ることが好ましい。具体的にはブタジエン、スチレンと
ブタジエンの混合物、アクリロニトリルとブタジエンの
混合物、イソプレン、クロロプレン、炭素数1〜13の
アルキル基を有するアクリル酸エステルと多官能性単量
体を主成分とする混合物等を使用することができる。
【0008】好ましい単量体(I)としては、炭素数1
〜13のアルキル基を有するアクリル酸エステルと多官
能性単量体とを主成分とする混合物が挙げられる。炭素
数1〜13のアルキル基を有するアクリル酸エステルと
してはエチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−
エチルヘキシルアクリレート等があり、このうちブチル
アクリレートが特に好ましい。多官能性単量体はアクリ
ル酸エステルの架橋及びグラフト反応の活性点のために
用いられ、単量体(I)中に好ましくは0.1〜20重
量%、特に好ましくは0.5〜10重量%用いられる。 0.1重量%未満では単量体(I)を重合して得られる
重合体の架橋およびグラフト反応が不十分となりガラス
転移温度の連続的に変化する層の形成が困難となる傾向
にある。一方20重量%を越えると得られる重合体のガ
ラス転移温度が上昇し該樹脂組成物の良好な制振性能を
示す温度幅が狭くなる傾向にある。多官能性単量体とし
ては、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレ
ングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジ
アクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート
、ジシクロペンタジエンアクリレート、ジシクロペンタ
ジエンメタクリレート、トリアクリルホルマール等の多
価ビニル化合物、トリアリルシアヌレート、トリアリル
イソシアヌレート、ジアリルフタレート等の多価アリル
化合物などが挙げられるが、これらのうちトリアリルシ
アヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジシクロペ
ンタジエンアクリレート及びジシクロペンタジエンメタ
クリレートが特に好ましい。またこの場合に少量の、ア
クリル酸エステルと共重合可能な他の単量体、例えばア
クリロニトリル、スチレン等を、ゴム状重合体の重合に
用いる単量体(I)中に0〜30重量%、好ましくは0
〜25重量%使用してもよい。30重量%を越えるとゴ
ム状重合体としての良好な特性が十分得られなくなる傾
向にある。
【0009】更に、上記のようにアクリル酸エステルを
単量体(I)として使用する場合は、ゴム成分としてジ
エン系ゴムの存在下で行うと成形品表面の光沢および低
温での耐衝撃性が向上するので好ましい。この場合、ア
クリルゴムの優れた制振性能および耐候性を保持するた
めにはジエン系重合体/アクリルゴム系重合体の重合に
用いる単量体混合物の比率は5/95〜40/60(重
量比)にするのが好ましい。ジエン系重合体としてはポ
リブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリ
ロニトリル−ブタジエン共重合体等が挙げられる。
【0010】次いで、得られる上記ゴム状重合体の存在
下に、重合体のガラス転移温度が60℃以上の単量体(
II)を配合し、グラフト重合するが、単量体(II)
のうち5〜30重量%を最初に配合し、重合する。 ここで単量体(II)のうち5重量%未満を最初に重合
すると、ガラス転移温度が連続的に変化する層の割合が
小さくなり、良好な制振性能を示す範囲が狭くなる。一
方、単量体(II)のうち30重量%を越える量を最初
に重合すると、ガラス転移温度が連続的に変化する層の
形成が困難となり、広い温度範囲で良好な制振性能を示
さなくなる。また、本発明においては、最初に重合する
単量体(II)の重合率を50重量%以上迄、好ましく
は50〜80重量%迄重合する。ここで重合率が50重
量%未満のときは、ガラス転移温度が連続的に変化する
層の形成が困難となり、広い温度範囲で良好な制振性能
を示さなくなる。
【0011】ゴム状重合体と単量体(II)の配合比率
は、ゴム状重合体(未反応の単量体(I)を含む)が3
0〜90重量%、好ましくは40〜85重量%に対し、
単量体(II)が70〜10重量%、好ましくは60〜
15重量%で使用される。ゴム状重合体の比率が30重
量%未満のときは低い温度での制振性能が劣り、ゴム状
重合体の比率が90重量%を越えると、高い温度での制
振性能が劣り、いずれも制振性能を示す温度範囲が狭く
なる。
【0012】単量体(II)としては、ビニル系単量体
の単独物または混合物があり、単量体(II)の重合に
より得られる重合体のガラス転移温度が60℃以上とな
るものであれば用いることができる。ここで、ガラス転
移温度が60℃未満のものでは広い温度範囲での制振性
能が得られない。同様の点から、ガラス転移温度が15
0℃以下となるものが好ましい。具体的には、スチレン
やスチレンとアクリロニトリル、メチルメタクリレート
、α−メチルスチレンから選ばれた1種類または2種類
以上の単量体との混合物、メチルメタクリレート、塩化
ビニル等が好ましいものとして挙げられる。
【0013】単量体(I)および単量体(II)を重合
する方法としては乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状
重合のいずれの方法も用いることが出来るが、ともに乳
化重合が特に好ましい。乳化重合に際し、乳化剤として
オレイン酸、ラウリル硫酸、ドデシルベンゼンスルホン
酸等のナトリウム塩およびカリウム塩に代表されるアニ
オン系乳化剤やポリオキシエチレンセチルエーテルなど
のノニオン系乳化剤を単量体に対して0.2〜5重量%
使用される。また、重合開始剤としては、通常の乳化重
合に用いられる、例えば、過硫酸塩やキュメンハイドロ
パーオキサイドとロンガリットおよび/または硫酸鉄等
のレドックス系重合開始剤が単量体に対して0.02〜
1重量%用いられる。さらに、必要に応じて、t−ドデ
シルメルカプタン等の連鎖移動剤が単量体に対して1重
量%以内で使用される。重合温度としては通常40℃〜
95℃が採用される。また、単量体(I)をゴム成分の
存在下に重合する場合、ゴム成分としてはジエン系ゴム
ラテックスを用いるのが好ましい。乳化重合後のラテッ
クスはカリミョウバン、硫酸マグネシウム、塩化カルシ
ウム等の塩または、硫酸、塩酸、酢酸等の酸によって凝
固され、脱水、乾燥の工程を経て樹脂粉末とされる。
【0014】こうして得られるグラフト重合体は、本発
明の制振性樹脂組成物の主成分とされ、必要に応じて他
の樹脂や添加剤等と混合することができる。
【0015】得られる本発明の制振性樹脂組成物は金属
板等の硬質基材と積層して、制振性積層体とすることが
できる。硬質基材として用いられる金属板の種類は特に
制限されないが、鉄、鋼鉄、合金鋼、高張力鋼、ステン
レス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、燐青銅、青
銅、真ちゅう、鉛等の板が特に好ましい。硬質基材とし
ては、金属板の他、硬質のプラスチックおよび繊維強化
プラスチックの板またはブロック、パーティクルボード
、木材、紙、スレート板、セメント板、煉瓦等の有機材
料、無機材料も用いることが出来る。
【0016】硬質基材と制振性樹脂組成物との積層は、
常法により行うことができるが、制振性樹脂組成物はシ
ートまたはブロック状の形状にするのが好ましい。また
、硬質基材と制振性樹脂組成物との接着は、熱融着およ
び接着剤を用いた接着方法が使用できる。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。なお、各特性
の測定方法は次のとおりである。 (1)重合率:重合体ラテックス中の残存モノマー量を
ガスクロマトグラフィーで測定し、仕込モノマー量と比
較して求めた。 (2)重量平均分子量:ゲルパーミエーションクロマト
グラフを用いて、アセトン可溶分のポリスチレン換算の
重量平均分子量を求めた。 (3)ガラス転移温度:厚さ1mmの試験片を切り出し
作成し、レオスペクトラーDVE−V4型動的粘弾性測
定装置(レオロジー社製)を用いて、振動数10Hz、
昇温速度2℃/分の条件でガラス転移温度を求めた。
【0018】(4)制振性能の測定 ・試験片の作成:長さ250mm、幅10mm、厚さ0
.5〜1mmの制振性樹脂板を長さ250mm、幅10
mm、厚さ0.8mmの鋼板で挾み、250℃で融着し
、拘束型試験片を作成した。 ・測定方法:試験片に0〜5kHzの範囲でランダムノ
イズを送り、各振動数の共振周波数を求める。各振動次
数の共振周波数(f0)と、それから振動レベルが3d
B低下した点の周波数(f1およびf2)を求め、下記
の計算式に従い、損失係数ηを計算する。
【数1】η=(f2−f1)/f0 ・樹脂単体の損失係数(η′)の算出 下記の計算式に従い、樹脂単体の損失係数(η′)を算
出した。
【数2】 ・測定条件:室温から100℃の温度範囲で、周波数1
kHzにおける制振性能を測定した。
【0019】実施例1 反応容器にアクリル酸ブチル1000重量部、トリアリ
ルイソシアヌレート20重量部および、過硫酸カリウム
0.6重量部、亜硫酸ナトリウム0.06重量部、脂肪
酸石鹸(花王石鹸(株)製、商品名:KSソープ)13
.1重量部を脱イオン水2000重量部に溶解したもの
を仕込み、混合撹拌した後、窒素置換し、60℃で3時
間重合させた後冷却して重合を停止させ、ゴム状重合体
ラテックスを得た。このときの重合率は72重量%であ
った。反応容器に上記ゴム状重合体ラテックス600重
量部(固形分および残存モノマー)を仕込み、これにス
チレン280重量部、アクリロニトリル120重量部、
キュメンハイドロパーオキサイド1.4重量部、t−ド
デシルメルカプタン1.6重量部からなる単量体混合物
のうち100重量部、脂肪酸石鹸(花王石鹸(株)製、
商品名:KSソープ)6.1重量部、ロンガリット1.
6重量部を1000重量部の脱イオン水に溶解した水溶
液のうち250重量部を仕込み、混合撹拌した後、窒素
置換し、65℃で2時間重合させた後(重合率55重量
%)、残りの単量体混合物および水溶液を2時間かけて
添加し、65℃で2時間、80℃で1時間重合した。得
られたラテックスを50℃のカリミョウバン水溶液で塩
析し脱水、乾燥してグラフト重合体パウダーを得た。ア
セトン可溶分の重量平均分子量は12万であった。この
パウダーを130℃でプレスし1mm厚のシートを得た
。このシートの動的粘弾性測定により、ゴム状重合体の
ガラス転移温度は−50℃、グラフトしたマトリックス
ポリマーのガラス転移温度は120℃であった。このシ
ートを鋼板に融着したものの制振特性のグラフを図1に
示す。
【0020】実施例2 反応容器にポリブタジエンラテックス((株)住友ノー
ガタック製、商品名:SN−800T、平均粒径0.3
5μm、ゲル含有量85重量%)300重量部(固形分
)、アクリル酸ブチル700重量部、トリアリルイソシ
アヌレート14重量部および、過硫酸カリウム0.4重
量部、亜硫酸ナトリウム0.04重量部、脂肪酸石鹸(
花王石鹸(株)製、商品名:KSソープ)9.2重量部
を脱イオン水1420重量部に溶解したものを仕込み、
混合撹拌した後、窒素置換し、65℃で4時間重合させ
た後冷却して重合を停止させ、ゴム状重合体ラテックス
を得た。このときの重合率は67重量%であった。 このゴム状重合体を実施例1のゴム状重合体ラテックス
のかわりに用いて実施例1と同様にしてグラフト重合体
を作成し、制振特性を測定した。その結果を図2に示す
。なお、実施例1と同様に測定したポリブタジエンのガ
ラス転移温度は−85℃、ゴム状重合体(ポリブタジエ
ンを除く)のガラス転移温度は−50℃、グラフトした
マトリックスポリマーのガラス転移温度は120℃であ
った。また、アセトン可溶分の重量平均分子量は13万
であった。
【0021】実施例3 実施例2と同じゴム状重合体ラテックス800重量部(
固形分及び残存モノマー)を仕込み、これにスチレン1
40重量部、アクリロニトリル60重量部、キュメンハ
イドロパーオキサイド0.7重量部、t−ドデシルメル
カプタン0.8重量部からなる単量体混合物のうち52
重量部、脂肪酸石鹸(花王石鹸(株)製、商品名:KS
ソープ)3.7重量部、ロンガリット0.9重量部を5
00重量部の脱イオン水に溶解した水溶液のうち150
重量部を仕込み、混合撹拌した後、窒素置換し、65℃
で2時間重合させた後(重合率60重量%)、残りの単
量体混合物および水溶液を2時間かけて添加し、65℃
で2時間、80℃で1時間重合した。得られたラテック
スを20℃のカリミョウバン水溶液で塩析し脱水、乾燥
してグラフト重合体パウダーを得た。このグラフト重合
体を用いて実施例1と同様にして制振特性を測定した。 その結果を図3に示す。なお、実施例1と同様に測定し
たポリブタジエンのガラス転移温度は−85℃、ゴム状
重合体(ポリブタジエンを除く)のガラス転移温度は−
50℃、グラフトしたマトリックスポリマーのガラス転
移温度は120℃であった。また、アセトン可溶分の重
量平均分子量は12万であった。
【0022】実施例4 実施例2と同じゴム状重合体ラテックス400重量部(
固形分及び残存モノマー)を仕込み、これにスチレン4
32重量部、アクリロニトリル168重量部、キュメン
ハイドロパーオキサイド2.1重量部、t−ドデシルメ
ルカプタン2.4重量部からなる単量体混合物のうち5
2重量部、脂肪酸石鹸(花王石鹸(株)製、商品名:K
Sソープ)11.1重量部、ロンガリット2.7重量部
を1500重量部の脱イオン水に溶解した水溶液のうち
500重量部を仕込み、混合撹拌した後、窒素置換し、
65℃で2時間重合させた後(重合率60重量%)、残
りの単量体混合物および水溶液を2時間かけて添加し、
65℃で2時間、80℃で1時間重合した。得られたラ
テックスを70℃のカリミョウバン水溶液で塩析し脱水
、乾燥してグラフト重合体パウダーを得た。このグラフ
ト重合体を用いて実施例1と同様にして制振特性を測定
した。その結果を図4に示す。なお、実施例1と同様に
測定したポリブタジエンのガラス転移温度は−85℃、
ゴム状重合体(ポリブタジエンを除く)のガラス転移温
度は−50℃、グラフトしたマトリックスポリマーのガ
ラス転移温度は120℃であった。また、アセトン可溶
分の重量平均分子量は14万であった。
【0023】実施例5 実施例3でポリブタジエンラテックスを日本ゼオン(株
)製UB−1001S(平均粒径0.1μm、ゲル含有
量85%)に変更した以外は実施例3と同様にして制振
特性を測定した。その結果を図5に示す。なお、実施例
1と同様に測定したポリブタジエンのガラス転移温度は
−85℃、ゴム状重合体(ポリブタジエンを除く)のガ
ラス転移温度は−50℃、グラフトしたマトリックスポ
リマーのガラス転移温度は120℃であった。また、ア
セトン可溶分の重量平均分子量は12万であった。
【0024】
【発明の効果】本発明の制振性樹脂組成物及びこれを用
いてなる制振性積層体は、優れた制振性を広い温度範囲
にわたって示すものであり、しかも生産性に優れるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における制振性樹脂及び制振
性積層板の制振特性を、測定温度と損失係数の関係によ
り示すグラフである。
【図2】本発明の実施例2における制振性樹脂及び制振
性積層板の制振特性を、測定温度と損失係数の関係によ
り示すグラフである。
【図3】本発明の実施例3における制振性樹脂及び制振
性積層板の制振特性を、測定温度と損失係数の関係によ
り示すグラフである。
【図4】本発明の実施例4における制振性樹脂及び制振
性積層板の制振特性を、測定温度と損失係数の関係によ
り示すグラフである。
【図5】本発明の実施例5における制振性樹脂及び制振
性積層板の制振特性を、測定温度と損失係数の関係によ
り示すグラフである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ゴム成分の存在下または不存在下に、
    重合体のガラス転移温度が−20℃以下となる単量体(
    I)を重合し、重合率を50〜93重量%で停止するこ
    とによって得られるゴム状重合体30〜90重量%の存
    在下に、重合体のガラス転移温度が60℃以上となる単
    量体(II)70〜10重量%を配合し、グラフト重合
    して得られるグラフト重合体であって、該単量体(II
    )のグラフト重合が、まず単量体(II)のうち5〜3
    0重量%を最初に配合し、重合率50重量%以上まで重
    合し、その後残りの単量体(II)を配合し、重合する
    ことによって得られるグラフト重合体を含有してなる制
    振性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】  単量体(I)が多官能性単量体0.1
    〜20重量%、炭素数1〜13のアルキル基を有するア
    クリル酸エステル50〜99.9重量%およびその他の
    単量体3〜30重量%からなる単量体混合物である請求
    項1記載の制振性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】  ゴム状重合体がジエン系ゴム5〜40
    重量%の存在下に単量体(I)95〜60重量%を重合
    して得られるものである請求項1または2記載の制振性
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】  請求項1、2または3記載の制振性樹
    脂組成物と硬質基材とを積層してなる制振性積層体。
  5. 【請求項5】  硬質基材が金属板である請求項4記載
    の制振性積層体。
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JP2009114231A (ja) * 2007-11-01 2009-05-28 Nippon Shokubai Co Ltd 制振材用エマルション組成物
JP2011148887A (ja) * 2010-01-21 2011-08-04 Kaneka Corp 熱可塑性エラストマー組成物
JP2013531115A (ja) * 2010-07-08 2013-08-01 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 熱可塑性組成物、その製造方法、およびそれより製造された物品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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