JP2011147525A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】連続波を利用して選択的に目標位置から生体内情報を抽出する技術において複数の超音波ビームから並列的に生体内情報を抽出する。
【解決手段】変調処理された連続波に基づいて、第1送信ビームフォーマ16Aは、第1超音波ビームの送信信号を形成し、第2送信ビームフォーマ16Bは、第2超音波ビームの送信信号を形成する。ビーム合成部14において第1超音波ビームと第2超音波ビームの送信信号が合成される。第1受信ビームフォーマ18Aは、第1超音波ビームに沿った受信信号を形成し、受信ミキサ30Aは、目標位置に応じて遅延処理された参照信号を用いて第1超音波ビームの受信信号を復調処理する。一方、第2受信ビームフォーマ18Bは、第2超音波ビームに沿った受信信号を形成し、受信ミキサ30Bは、目標位置に応じて遅延処理された参照信号を用いて第2超音波ビームの受信信号を復調処理する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波診断装置に関し、特に、連続波を利用する超音波診断装置に関する。
超音波診断装置の連続波を利用した技術として、連続波ドプラが知られている。連続波ドプラでは、例えば、数MHzの正弦波である送信波が生体内へ連続的に放射され、生体内からの反射波が連続的に受波される。反射波には、生体内における運動体(例えば血流など)によるドプラシフト情報が含まれる。そこで、そのドプラシフト情報を抽出して周波数解析することにより、運動体の速度情報を反映させたドプラ波形などを形成することができる。
連続波を利用した連続波ドプラは、パルス波を利用したパルスドプラに比べて一般に高速の速度計測の面で優れている。こうした事情などから、本願の発明者は、連続波ドプラに関する研究を重ねてきた。その成果の一つとして、特許文献1において、周波数変調処理を施した連続波ドプラ(FMCWドプラ)に関する技術を提案している。
一方、連続波ドプラでは、連続波を利用していることにより位置計測が困難である。例えば、従来の一般的な連続波ドプラの装置(FMCWドプラを利用しない装置)では、位置計測を行うことができなかった。これに対し、本願の発明者は、特許文献2〜4において、変調処理された連続波を用いることにより、選択的に生体内組織の所望の位置からドプラ情報を抽出することができる極めて画期的な技術を提案している。
特開2005−253949号公報 特開2008−289851号公報 特開2009−291294号公報 特開2009−297351号公報
特許文献1〜4に記載された連続波の技術は、それまでにない超音波診断の可能性を秘めた画期的な技術である。本願発明者は、この画期的な技術の改良についてさらに研究開発を重ねてきた。特に、連続波を利用して選択的に目標位置から生体内情報を抽出する技術に注目して研究開発を重ねてきた。
本発明は、その研究開発の過程において成されたものであり、その目的は、連続波を利用して選択的に目標位置から生体内情報を抽出する技術において、複数の超音波ビームから並列的に生体内情報を抽出することにある。
上記目的にかなう好適な超音波診断装置は、周期的な信号に基づいて変調処理された第1連続波を用いて第1超音波ビームに対応した第1送信信号を形成し、周期的な信号に基づいて変調処理された第2連続波を用いて第2超音波ビームに対応した第2送信信号を形成する送信処理部と、前記第1送信信号と前記第2送信信号を合成した合成送信信号に基づいた超音波を生体に送波し、生体から超音波を受波することにより合成受信信号を得る超音波送受部と、前記合成受信信号に基づいて第1超音波ビームに対応した第1受信信号と第2超音波ビームに対応した第2受信信号を形成する受信処理部と、生体内の第1目標位置との間の相関関係を調整しつつ前記第1受信信号に対して復調処理を施すことにより第1復調信号を形成し、生体内の第2目標位置との間の相関関係を調整しつつ前記第2受信信号に対して復調処理を施すことにより第2復調信号を形成する復調処理部と、前記第1復調信号から第1目標位置に対応した生体内情報を抽出し、前記第2復調信号から第2目標位置に対応した生体内情報を抽出する生体内情報抽出部と、を有することを特徴とする。
望ましい具体例において、前記超音波診断装置は、互いに周期性を異ならせた変調処理により前記第1連続波と前記第2連続波を形成する変調処理部をさらに有する、ことを特徴とする。
望ましい具体例において、前記変調処理部は、第1変調信号と第2変調信号との間の位相差を調整してから、第1変調信号を用いて搬送波を変調処理することにより第1連続波を形成し、第2変調信号を用いて搬送波を変調処理することにより第2連続波を形成することを特徴とする。
望ましい具体例において、前記変調処理部は、第1符号を繰り返す信号列を用いたデジタル変調処理により第1連続波を形成し、第2符号を繰り返す信号列を用いたデジタル変調処理により第2連続波を形成する、ことを特徴とする。
望ましい具体例において、前記変調処理部は、周波数変調処理と位相変調処理とPSK変調処理とFSK変調処理のうちのいずれかの変調処理により第1連続波を形成し、当該第1連続波とは異なる前記いずれかの変調処理により第2連続波を形成する、ことを特徴とする。
望ましい具体例において、前記変調処理部は、前記第1目標位置と前記第2目標位置の深さの差に応じて、第1変調信号と第2変調信号との間の位相差を調整する、ことを特徴とする。
望ましい具体例において、前記変調処理部は、第1符号を繰り返す信号列と当該第1符号とは異なる符号パターンの第2符号を繰り返す信号列を用いる、ことを特徴とする。
本発明により、連続波を利用して選択的に目標位置から生体内情報を抽出する技術において、複数の超音波ビームから並列的に生体内情報を抽出することが可能になる。
本発明の実施において好適な超音波診断装置の全体構成を示す図である。 複数の超音波ビームを利用した生体内情報の抽出を示す概念図である。 変調信号の位相調整を説明するための図である。 デジタル変調処理における信号列の位相調整を説明するための図である。 複数の目標位置を対象とした処理を説明するための図である。
図1は、本発明の実施において好適な超音波診断装置の全体構成を示す図である。送信用振動子10は、生体内へ超音波を連続的に送波し、受信用振動子12は、生体内からの超音波を連続的に受波する。このように、送信および受信がそれぞれ異なる振動子で行われて、いわゆる連続波ドプラ法による送受信が実行される。なお、送信用振動子10は複数の振動素子を備えており、これら複数の振動素子が制御されて超音波の送信ビームが形成される。また、受信用振動子12も複数の振動素子を備えており、これら複数の振動素子により得られた信号が処理されて受信ビームが形成される。
図1の超音波診断装置で利用される連続波は、周期的な信号に基づいた変調処理により形成される。変調処理部20A,20Bは、周期的な信号を用いて、RF波発振器22から供給されるRF波に対して変調処理を施して連続波を発生する。変調処理部20A,20Bにおける変調処理としては、周波数変調(FM)および位相変調(PM)などのアナログ変調処理と、位相シフトキーイング(PSK)や周波数シフトキーイング(FSK)などのデジタル変調処理が好適である。変調処理部20A,20Bにおける変調処理やそれにより形成される連続波の波形等については後に詳述する。
第1送信ビームフォーマ(第1送信BF)16Aは、第1超音波ビームに対応した送信信号を形成する。第1送信ビームフォーマ16Aには、変調処理部20Aから、変調処理された連続波の送信信号(第1連続波)が供給され、第1送信ビームフォーマ16Aは、その送信信号に対して、送信用振動子10が備える各振動素子に応じた遅延処理を施して各振動素子に対応した送信信号を形成する。
また、第2送信ビームフォーマ(第2送信BF)16Bは、第2超音波ビームに対応した送信信号を形成する。第2送信ビームフォーマ16Bには、変調処理部20Bから、変調処理された連続波の送信信号(第2連続波)が供給され、第2送信ビームフォーマ16Bは、その送信信号に対して、送信用振動子10が備える各振動素子に応じた遅延処理を施して各振動素子に対応した送信信号を形成する。
そして、ビーム合成部14において、第1超音波ビームに対応した送信信号と第2超音波ビームに対応した送信信号が合成される。例えば、各振動素子ごとに2つのビームに対応した2つの送信信号が加算される。こうして、合成された送信信号が送信用振動子10の複数の振動素子に供給され、送信用の第1超音波ビームと第2超音波ビームが並列的に(例えば同時に)形成される。なお、ビーム合成部14から出力される各振動素子に対応した送信信号に対して、必要に応じて電力増幅処理が施されてもよい。
受信用振動子12が備える複数の振動素子から得られる複数の受波信号は、第1受信ビームフォーマ(第1受信BF)18Aと第2受信ビームフォーマ(第2受信BF)18Bへ出力される。なお、各振動素子から得られる受波信号に対して低雑音増幅等の処理を施してから、第1受信ビームフォーマ18Aと第2受信ビームフォーマ18Bに複数の受波信号が供給されてもよい。
第1受信ビームフォーマ18Aは、受信用振動子12が備える複数の振動素子から得られる複数の受波信号を整相加算処理して、受信用の第1超音波ビームに沿った受信信号を形成する。つまり、第1受信ビームフォーマ18Aは、各振動素子から得られる受波信号に対してその振動素子に応じた遅延処理を施し、複数の振動素子から得られる複数の受波信号を加算処理する。こうして、受信用の第1超音波ビームに沿った受信信号(受信RF信号)が形成され、後段の受信ミキサ30Aへ出力される。
受信ミキサ30Aは、第1受信ビームフォーマ18Aから出力される受信RF信号、つまり、第1超音波ビームに対応した受信RF信号に対して直交検波を施して複素ベースバンド信号を生成する回路であり、2つのミキサ32A,34Aで構成される。各ミキサは受信RF信号を所定の参照信号と混合(乗算)する回路である。
受信ミキサ30Aの各ミキサに供給される参照信号は、変調処理部20Aから出力される変調された連続波に基づいて生成される。つまり、変調処理部20Aから出力される連続波が遅延回路25Aにおいて遅延処理され、ミキサ32Aには遅延処理された連続波が参照信号として直接供給され、一方、ミキサ34Aには遅延処理された連続波がπ/2シフト回路26Aを経由して参照信号として供給される。
π/2シフト回路26Aは、遅延処理された参照信号の位相をπ/2だけずらす回路である。この結果、2つのミキサ32A,34Aの一方から同相信号成分(I信号成分)が出力されて他方から直交信号成分(Q信号成分)が出力される。そして、受信ミキサ30Aの後段に設けられたLPF(ローパスフィルタ)36A,38Aにより、同相信号成分および直交信号成分の各々の高周波数成分がカットされ、検波後の必要な帯域のみの復調信号が抽出される。
この復調処理において、遅延回路25Aは、第1超音波ビーム上の目標位置の深さに応じた遅延量だけ連続波に遅延処理を施し、遅延された参照信号を出力する。これにより、後に詳述するように、目標位置に対応した復調信号が得られる。
FFT処理部(高速フーリエ変換処理部)40Aは、復調信号(同相信号成分および直交信号成分)の各々に対してFFT演算を実行する。その結果、FFT処理部40Aにおいて、第1超音波ビームから得られる復調信号が周波数スペクトラムに変換される。
第1受信ビームフォーマ18AからFFT処理部40Aにおける第1超音波ビームに関する処理と並行して、第1超音波ビームに関する処理と同様に、第2受信ビームフォーマ18BからFFT処理部40Bにおいて、第2超音波ビームに関する処理が実行される。
つまり、第2受信ビームフォーマ(第2受信BF)18Bにおいて、受信用振動子12が備える複数の振動素子から得られる複数の受波信号から、受信用の第2超音波ビームに沿った受信信号(受信RF信号)が形成され、受信ミキサ30Bにおいてその受信信号が復調処理される。
受信ミキサ30Bの各ミキサに供給される参照信号は、変調処理部20Bから出力される変調された連続波に基づいて生成される。つまり、変調処理部20Bから出力される連続波が遅延回路25Bにおいて遅延処理され、ミキサ32Bには遅延処理された連続波が参照信号として直接供給され、一方、ミキサ34Bには遅延処理された連続波がπ/2シフト回路26Bを経由して参照信号として供給される。そして、LPF(ローパスフィルタ)36B,38Bにより、同相信号成分および直交信号成分の各々の高周波数成分がカットされ、検波後の必要な帯域のみの復調信号が抽出される。
この復調処理において、遅延回路25Bは、第2超音波ビーム上の目標位置の深さに応じた遅延量だけ連続波に遅延処理を施し、遅延された参照信号を出力する。これにより、後に詳述するように、目標位置に対応した復調信号が得られる。そして、FFT処理部40Bにおいて、第2超音波ビームから得られる復調信号が周波数スペクトラムに変換される。
ドプラ情報解析部50は、周波数スペクトラムに変換された復調信号からドプラ信号を抽出する。後に詳述するが、図1の超音波診断装置では、遅延回路25A,25Bにおける遅延処理により目標位置が設定され、これにより、ドプラ情報解析部50において目標位置からのドプラ信号が選択的に抽出される。つまり、第1超音波ビーム上の目標位置からのドプラ信号と第2超音波ビーム上の目標位置からのドプラ信号が抽出される。そしてドプラ情報解析部50は、例えば、時間的に変化するドプラ信号の表示波形を形成する。
表示部52は、ドプラ情報解析部50において形成されたドプラ信号の波形などを表示する。なお、図1に示す超音波診断装置内の各部は、システム制御部60によって制御される。つまり、システム制御部60は、送信制御や受信制御や表示制御などを行う。
以上、概説したように、図1の超音波診断装置では、変調処理された連続波に対応した超音波を送受して受信信号を得て、生体内の目標位置の深さに応じて参照信号と受信信号との間の遅延関係を調整し、目標位置からの受信信号と参照信号との間の相関を強めて復調処理を施すことにより、目標位置からの生体内情報としてドプラ情報を選択的に抽出している。そこで、図1の超音波診断装置による位置選択性について説明する。なお、既に図1に示した構成(部分)については、以下の説明において図1の符号を利用する。
変調処理部20A,20Bにおける変調方式としては、例えば、周波数変調(FM)などが好適である。そこで、変調波として正弦波を用いてFM変調処理する場合における位置選択性について説明する。また、第1超音波ビームに関する位置選択性と第2超音波ビームに関する位置選択性は、共に同じ原理で個別的に実現されるため、以下においては、第1超音波ビームに関する位置選択性を中心に説明する。
周波数fのRF波(搬送波)に対して、周波数fの正弦波によりFM変調を施したFMCW送信波は次式のように表現できる。次式において、Δfは周波数変動幅の0−P値(ゼロピーク値:最大周波数偏移)であり、最大周波数偏移Δfと変調周波数fの比であるβはFMの変調指数(変調度)である。
Figure 2011147525
また、ドプラシフトを伴う場合のFMCW受信波は、生体における往復の減衰をαとすると次式で表現できる。なお、次式において、fに対するドプラシフトは、fのシフト分fに比べて小さいので無視している。
Figure 2011147525
数2式で表される受信波形は、超音波振動子を介して受信される信号波形(受信RF信号)である。FMCWドプラでは、受信RF信号に対する復調処理において、FMCW送信波を参照信号として受信波と乗算を行う。つまり、変調処理部20Aから出力される変調処理された連続波が参照信号として利用され、遅延回路25Aにおいて遅延処理され、ミキサ32Aには遅延処理された連続波が直接供給され、ミキサ34Aには遅延処理された連続波がπ/2シフト回路26Aを経由して供給される。したがって、ミキサ32Aへ供給される参照信号vrI(t)と、ミキサ34Aへ供給される参照信号vrQ(t)は、次式のように表現できる。
Figure 2011147525
数3式において、φmrは、遅延回路25Aにおける遅延処理により任意に設定できる参照信号の位相を示しており、φ0rは、任意に設定した参照信号の位相に対応して決まる搬送波の位相変化量を示している。
受信ミキサ30Aでは、復調処理として直交検波が行われる。つまり、ミキサ32Aにおいて受信RF信号v(t)と参照信号vrI(t)の乗算に相当する処理が実行され、また、ミキサ34Aにおいて受信RF信号v(t)と参照信号vrQ(t)の乗算に相当する処理が実行される。
ミキサ32Aにおける受信RF信号v(t)と参照信号vrI(t)の乗算vDI(t)は次式のように表現される。なお、次式の計算途中において、周波数2fの成分が消去されている。これは、LPF36Aによって除去される。
Figure 2011147525
ここで、ベッセル関数に関する次の公式を利用する。
Figure 2011147525
数5式の公式を用いると、数4式はさらに次式のように計算される。
Figure 2011147525
一方、ミキサ34Aにおける受信RF信号v(t)と参照信号vrQ(t)の乗算vDQ(t)は次式のように表現される。なお、次式の計算途中において、周波数2fの成分が消去されている。これは、LPF38Aによって除去される。
Figure 2011147525
ここで、数6式のvDI(t)と数7式のvDQ(t)とに基づいて、複素ベースバンド信号を定義する。まず、vDI(t)とvDQ(t)に含まれている直流(DC)成分、変調周波数fの偶数次高調波成分を次式のように表現する。
Figure 2011147525
次に、vDI(t)とvDQ(t)に含まれている変調周波数fの成分、変調周波数fの奇数次高調波成分を次式のように表現する。
Figure 2011147525
数8式と数9式から、直交検波後のベースバンド信号において、ドプラシフトfを含んだドプラ信号は、DC成分と変調周波数fの成分と変調周波数fの高調波成分とからなる複数の成分の各々についての両側帯波として出現することがわかる。
ここで、受信信号と参照信号の位相を互いに揃えた場合、つまり、遅延回路25Aにおける遅延処理によりφmrを調整してφと一致させた場合(φmr=φ)を考える。φmrとφを一致させた場合には、数4式におけるkが0となる。この結果をベッセル関数に適用すると、第1次ベッセル関数の性質により、次式のように、0次のベッセル関数の値のみが1となり、それ以外のベッセル関数の値は0となる。
Figure 2011147525
数10式に示す結果を数8式と数9式に適用すると次式のとおりとなる。
Figure 2011147525
数11式は、参照波(参照信号)の位相φmrを送受信間の位相差φに設定すると、圧縮変換により、DC成分(直流信号成分)に対応したドプラ信号のみが抽出できることを示している。
上述した数2式の受信波形は、ある深さからの受信信号の波形である。これに対し、FMCW送信波を利用して、実際に受信用振動子12において得られる受信信号は、複数の深さからの信号が混在した受信信号である。受信ミキサ30Aにおいては、複数の深さからの信号が混在した受信信号と参照信号との乗算に相当する処理が実行される。
数8式などに現れた直流信号成分に対応したドプラ信号の振幅を支配するJ(kβ)は、第1次ベッセル関数の性質により、kβが0のときに最大値である1となり、kβが0からずれると急激に小さくなる。そのため、遅延回路25Aにおいてφmrを調整し、目標位置から得られる受信信号のφと一致させると、目標位置におけるJ(kβ)が最大値である1となり、目標位置以外におけるJ(kβ)が極端に小さな値となる。したがって、遅延回路25Aにおいてφmrを調整し、目標位置から得られる受信信号のφと一致させることにより、目標位置におけるドプラ信号(直流付近の信号成分)を選択的に抽出することができる。
このように、遅延回路25Aにより参照信号と受信信号との間の遅延関係を調整し、目標位置からの受信信号と参照信号との間の相関を強めて、受信ミキサ30Aにおいて復調処理を施すことにより、第1超音波ビーム上の目標位置からの生体内情報としてドプラ情報を選択的に抽出することができる。同様に、遅延回路25Bにより参照信号と受信信号との間の遅延関係を調整し、目標位置からの受信信号と参照信号との間の相関を強めて、受信ミキサ30Bにおいて復調処理を施すことにより、第2超音波ビーム上の目標位置からの生体内情報としてドプラ情報を選択的に抽出することができる。
図2は、複数の超音波ビームを利用した生体内情報の抽出を示す概念図である。第1超音波ビーム71は、第1送信ビームフォーマ16Aと第1受信ビームフォーマ18Aにおいて形成される超音波ビームであり、第2超音波ビーム72は、第2送信ビームフォーマ16Bと第2受信ビームフォーマ18Bにおいて形成される超音波ビームである。第1超音波ビーム71と第2超音波ビーム72の間の角度はθである。また、第1超音波ビーム71に沿って示される複数の山状の波形は、第1超音波ビーム71に関する復調処理の結果を示しており、第2超音波ビーム72に沿って示される複数の山状の波形は、第2超音波ビーム72に関する復調処理の結果を示している。
第1超音波ビーム71に関する処理において、遅延回路25Aで深さdに対応した遅延量だけ参照信号が遅延処理されると、例えば深さdまでの超音波の往復の伝播時間だけ参照信号が遅延処理されると、受信ミキサ30Aにおける復調処理により深さdの信号が選択的に抽出される。例えば、図2に示すように、第1超音波ビーム71上において深さdに対応した復調信号が他の深さに比べて極端に大きな電力となる。第1送信ビームフォーマ16Aと第1受信ビームフォーマ18Aにおいて、深さdを焦点として第1超音波ビーム71を形成すると、深さdに関する位置選択性はさらに高められる。
同様に、第2超音波ビーム72に関する処理において、遅延回路25Bで深さdに対応した遅延量だけ参照信号が遅延処理されると、第2超音波ビーム72上で深さdに対応した復調信号が他の深さに比べて極端に大きな電力となる。また、深さdを焦点として第2超音波ビーム72を形成すると深さdに関する位置選択性はさらに高められる。
超音波ビームの焦点を制御することによる目標位置の絞込みと、参照信号の遅延処理による目標位置の選択のため、目標位置(深さd,d)に関する位置選択性は非常に高められ、実用的には十分な精度を発揮することが期待される。但し、以下に説明する手法により、さらに位置選択の精度を高めることも可能である。
受信用振動子12において得られる超音波の受波信号には、第1超音波ビーム71に関する信号成分と第2超音波ビーム72に関する信号成分が混在している。第1受信ビームフォーマ18Aにおいては、第1超音波ビーム71に関するビーム形成が行われるため、その結果として得られる受信RF信号は、第1超音波ビーム71に関する受信RF信号が支配的となる。しかし、理論的には、第2超音波ビーム72に関する受信RF信号も含まれている。第2受信ビームフォーマ18Bにおける処理でも同様であり、第2超音波ビーム72に関する受信RF信号が支配的となるものの、第1超音波ビーム71に関する受信RF信号も完全には除去されない。
そのため、例えば、受信ミキサ30Aにおける復調処理により深さdの信号を選択的に抽出すると、第1超音波ビーム71上の深さdにおける信号の電力が支配的であるものの、第2超音波ビーム72上の深さdにおける信号も選択対象となってしまう。2本の超音波ビームの各々において焦点が制御され、2本の超音波ビームが角度θだけ離れているため、第1超音波ビーム71に関する復調結果に、第2超音波ビーム72の信号が混入する割合(混入率)は極めて小さいが、この混入率は、2つの変調処理部20A,20Bにおいて利用される変調信号の位相を適宜に調整することにより、さらに低下させることができる。
図3は、変調信号の位相調整を説明するための図である。図3(A)には、変調処理部20Aから出力される第1連続波が図示されている。第1連続波は、RF波に対して正弦波の変調信号によりFM変調を施したFMCW送信波(数1式参照)である。また、図3(B)には、変調処理部20Bから出力される第2連続波が図示されている。第2連続波もRF波に対して正弦波の変調信号によりFM変調を施したFMCW送信波である。
図3(C)には、変調処理部20Aにおいて利用される変調信号(実線)と変調処理部20Bにおいて利用される変調信号(破線)が図示されている。実線と破線の変調信号は共に同じ周波数の正弦波であり互いに位相が反転関係にある。
図3(C)に示すように、第1連続波と第2連続波の変調信号の位相を送信時に反転させておくことにより、第1超音波ビームと第2超音波ビームの互いに同じ深さから得られる受信信号に関する変調の周期性も反転する。そのため、例えば、第1超音波ビーム上において深さdを選択し、参照信号を遅延処理して復調信号を抽出した場合に、その参照信号と第2超音波ビーム上の深さdの信号との間の相関は小さいため(位相が反転関係にあるため)、第2超音波ビーム上の深さdの信号が含まれる割合(混入率)を小さくすることができる。なお、第1連続波と第2連続波の変調信号の位相を完全に反転させなくてもよく、例えば、位相を比較的大きくずらしておく程度でもよい。
また、第1超音波ビームと第2超音波ビームにおいて互いに異なる深さを選択する場合には、2箇所の深さの差に応じて送信時の変調信号の位相を調整すればよい。
図3(D)には、第1超音波ビームの深さdから得られる受信信号の周期(実線)と第2超音波ビームの深さdから得られる受信信号の周期(破線)が図示されている。図3(D)に示す第1超音波ビームの受信信号の周期(実線)は、図3(C)に示す送信時の変調信号(実線)が時間τだけ遅延されたものである。時間τは、深さdまでの超音波の往復伝播時間である。一方、図3(D)に示す第2超音波ビームの受信信号の周期(破線)は、図3(C)に示す送信時の変調信号(破線)が時間τだけ遅延されたものである。時間τは、深さdまでの超音波の往復伝播時間である。
第1超音波ビームと第2超音波ビームで互いに異なる深さを選択した場合には、図3(D)に示すように、第1超音波ビームにおいて選択された受信信号の位相と第2超音波ビームにおいて選択された受信信号の位相が比較的近い関係になる可能性がある。そこで、このような場合には、互いに異なる深さの差(d−d)に応じて、送信時の変調信号の位相が調整される。
図3(C´)には、変調処理部20Aにおいて利用される位相調整された変調信号(実線)と、変調処理部20Bにおいて利用される位相調整された変調信号(破線)が図示されている。そして、この位相調整によって得られる受信信号の周期が図3(D´)に図示されている。図3(D´)には、第1超音波ビームの深さdから得られる受信信号の周期(実線)と第2超音波ビームの深さdから得られる受信信号の周期(破線)が図示されている。
図3(D´)では、第1超音波ビームにおいて選択された受信信号の位相と第2超音波ビームにおいて選択された受信信号の位相が反転関係にある。そのため、第1超音波ビーム上において深さdを選択し、参照信号を遅延処理して復調信号を抽出した場合に、その参照信号と第2超音波ビーム上の深さdの信号との間の相関は小さいため(位相が反転関係にあるため)、第2超音波ビーム上の深さdの信号が含まれる割合(混入率)を小さくすることができる。なお、図3(D´)に示すように受信信号の位相を完全に反転させなくてもよく、例えば、位相を比較的大きくずらしておく程度の制御でもよい。
以上、変調処理部20A,20Bにおける変調方式として、周波数変調処理について説明したが、他の変調方式を利用することもできる。例えば、周波数変調処理に代えて、周波数変調処理と同じ角度変調の方式として一般的によく知られている位相変調処理(PM処理)を利用してもよい。つまり、搬送波信号に対して位相変調処理を施すことにより、変調処理部20A,20Bから出力されるFM連続波と同じ波形あるいは同等な波形を形成してもよい。
また、周波数変調処理に代えて、例えば、特許文献3(特開2009−291294号公報)に記載された位相シフトキーイング(PSK)や、特許文献4(特開2009−297351号公報)に記載された周波数シフトキーイング(FSK)などのデジタル変調処理を利用して、位置選択性を実現してもよい。
例えば、PSKを利用する場合には、特許文献3に記載された位置選択性の原理を利用する。つまり、変調処理部20A,20Bは、一定の符号(PNパターンなど)を繰り返す周期的な信号列を用いて、RF波発振器22から供給されるRF波に対して、PSKの変調処理を施す。そして、PSKの場合においても、変調処理部20A,20Bで形成された送信信号に対して遅延処理を施して参照信号を形成し、受信ミキサ30A,30Bにおいて、その参照信号を用いて受信信号に対してミキサ処理が行われる。これにより、遅延処理された参照信号の位相に対応する深さ(目標位置の深さ)からの受信信号と参照信号との間の相関が強められて最大となり、その他の深さからの受信信号と参照信号との間の相関が極端に小さくなる。なお、FSKを利用する場合には、特許文献4に記載された位置選択性の原理を利用すればよい。
また、PSKやFSKのデジタル変調処理を利用する場合にも、2つの変調処理部20A,20Bにおける変調信号(周期的な信号列)の位相を適宜に調整することにより、既に説明した混入率をさらに低下させることができる。
図4は、デジタル変調処理における信号列の位相調整を説明するための図である。図4(A)には、変調処理部20Aから出力されるPSK処理された第1連続波が図示されている。また、図4(B)には、変調処理部20Bから出力されるPSK処理された第2連続波が図示されている。
図4(C)には、変調処理部20Aにおいて利用される信号列と、変調処理部20Bにおいて利用される信号列が図示されている。第1符号のPNパターンを繰り返す信号列が変調処理部20Aで利用され、第2符号のPNパターンを繰り返す信号列が変調処理部20Bで利用される。第1符号と第2符号は、例えば同一のPNパターンである。但し、第1符号を繰り返す信号列と第2符号を繰り返す信号列は、互いに位相が反転関係にある。つまり、PNパターン長の半分だけ互いに時間的にずらされている。
これにより、図3(C)の場合と同様な原理により、第1超音波ビームと第2超音波ビームの互いに同じ深さから得られる受信信号に関する信号列の周期性が反転され、互いに同じ深さから得られる受信信号間の混入率が低下する。なお、第1超音波ビームと第2超音波ビームで互いに異なる深さを選択する場合には、図3(C´)の場合と同様な原理により、互いに異なる深さの差(d−d)に応じて、送信時の変調列の位相を調整すればよい。
なお、第1符号と第2符号のパターンを異ならせて、第1超音波ビームと第2超音波ビームとの間の相関を弱めることにより、混入率を低下させるようにしてもよい。また、第1超音波ビームにおいてFM変調を利用し、第2超音波ビームにおいてPSK処理を利用するなど、互いに異なる変調処理を利用して、第1超音波ビームと第2超音波ビームとの間の相関を弱めてもよい。
さらに、各超音波ビームごとに、複数の目標位置の各々を焦点として受信ビームを形成しつつ、複数の目標位置の各々に対応した復調信号を得る態様も可能である。例えば、図1に示す受信用振動素子12の後段に、メモリバンクAとメモリバンクBを設けておき、複数の振動素子に対応した複数の受波信号を、メモリバンクAとメモリバンクBに記憶する。そして、例えばセレクタなどにより、メモリバンクAまたはメモリバンクBが適宜選択され、選択されたメモリバンクから、複数の振動素子に対応した複数の受波信号が読み出され、第1受信ビームフォーマ18Aと第2受信ビームフォーマ18Bへ出力される。
図5は、複数の目標位置を対象とした処理を説明するための図である。複数の振動素子から得られる複数の受波信号は、周期TごとにメモリバンクAとメモリバンクBへ交互に記憶される。周期Tは、送信信号である連続波の変調の周期であり、変調処理部20A,20Bにおいて利用される変調信号の周期に対応している。周期Tは、例えば超音波ビーム1本の期間に対応付けられる。上記の記憶処理により、図5に示すように、例えば、周期Tp1の期間の複数の受波信号がメモリバンクAに記憶され、次の周期Tp2の期間の複数の受波信号がメモリバンクBに記憶される。
周期Tp1の期間の複数の受波信号がメモリバンクAに記憶されると、メモリバンクAから周期Tp1の期間の複数の受波信号が読み出されて、第1受信ビームフォーマ18Aと第2受信ビームフォーマ18Bの2つの受信ビームフォーマへ供給される。
各受信ビームフォーマは、複数の深さ、つまり超音波ビームに沿った互いに異なる複数の目標位置の各々を焦点として、各目標位置に対応した受信ビーム信号を形成する。図5においては、互いに異なる9個の目標位置を焦点とする例が示されている。なお、超音波ビーム1本あたりの焦点の個数は、例えば数十から数百程度でもよい。各受信ビームフォーマは、期間dにおいて、深さ(目標位置)dを焦点として、深さdに対応した受信ビーム信号を形成する。
深さdに対応した受信ビーム信号が形成されると、各受信ミキサ(30Aまたは30B)において、深さ(目標位置)dに対応した復調処理が行われる。つまり、各受信ミキサは、深さdに対応した参照信号を利用して、深さdに対応した受信ビーム信号に対して復調処理を施す。さらに、復調処理された受信ビーム信号に対して、各FFT処理部(40Aまたは40B)においてFFT演算が実行される。深さdに対応した受信ビーム信号に対するこれらの処理は、図5に示す期間φで実行される。
各受信ビームフォーマは、期間dにおいて深さdに対応したビーム形成処理を完了させると、その直後に続く期間dにおいて深さdに対応したビーム形成処理を実行する。深さdに対応した受信ビーム信号が形成されると、各受信ミキサにおいて深さdに対応した復調処理が行われ、さらに各FFT処理部においてFFT演算が実行される。深さdに対応した受信ビーム信号に対するこれらの処理は、図5に示す期間φで実行される。
各受信ビームフォーマは、その後も周期Tp1に対応した複数の受波信号に基づいて、期間dから期間dの各々において、深さdから深さdの各々に対応したビーム形成処理を実行する。また、各深さに対応した受信ビーム信号が形成されると、期間φから期間φの各々において、各深さに対応した復調処理等が実行される。
周期Tp1に対応した複数の受波信号に対するビーム形成処理とそれに引き続く復調処理等は、周期Tp2の期間内に完了される。つまり、周期Tp2に対応した複数の受波信号がメモリバンクBに記憶される記憶処理の期間内に、周期Tp1に対応した複数の受波信号に対する信号処理を完了させる。
周期Tp2に対応した複数の受波信号がメモリバンクBに記憶されると、メモリバンクBから周期Tp2に対応した複数の受波信号が読み出されて各受信ビームフォーマへ供給する。
各受信ビームフォーマは、周期Tp2に対応した複数の受波信号に基づいて、超音波ビームに沿った互いに異なる複数の目標位置の各々を焦点として、各目標位置に対応した受信ビーム信号を形成する。また、各受信ビームフォーマにおいて各深さに対応した受信ビーム信号が形成されると、各受信ミキサとその後段の各部において、各深さに対応した復調処理等が実行される。
周期Tp2に対応した複数の受波信号に対するビーム形成処理とそれに引き続く復調処理等は、周期Tp2の後の図示しない周期Tp3の期間内に完了される。つまり、周期Tp3に対応した複数の受波信号がメモリバンクAに記憶される記憶処理の期間内に周期Tp2に対応した複数の受波信号に対する信号処理を完了させる。
このように、図5に示す例においては、複数の受波信号を2系統に分けて記憶し、記憶された2系統の受波信号を選択的に利用してビーム形成処理と復調処理等を施している。そのビーム形成処理においては、複数の深さ(目標位置)の各々を焦点として次々に受信ビーム信号が形成され、さらに、その復調処理においては、複数の深さ(目標位置)に対応した参照信号が順に利用され、複数の目標位置の各々に対応した復調信号が次々に抽出される。これにより、複数の目標位置(深さ)に受信ビームの焦点を合わせたダイナミックフォーカスを実現することが可能になる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上述した本発明の好適な実施形態は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。本発明は、その本質を逸脱しない範囲で各種の変形形態を包含する。例えば、変調された連続波のデータをメモリなどに記憶しておきこのメモリから読み出されるデータに基づいて、当該連続波を生成してもよい。
16A 第1送信ビームフォーマ、16B 第2送信ビームフォーマ、18A 第1受信ビームフォーマ、18B 第2受信ビームフォーマ、20A,20B 変調処理部、25A,25B 遅延回路、40A,40B FFT処理部、50 ドプラ情報解析部。

Claims (7)

  1. 周期的な信号に基づいて変調処理された第1連続波を用いて第1超音波ビームに対応した第1送信信号を形成し、周期的な信号に基づいて変調処理された第2連続波を用いて第2超音波ビームに対応した第2送信信号を形成する送信処理部と、
    前記第1送信信号と前記第2送信信号を合成した合成送信信号に基づいた超音波を生体に送波し、生体から超音波を受波することにより合成受信信号を得る超音波送受部と、
    前記合成受信信号に基づいて第1超音波ビームに対応した第1受信信号と第2超音波ビームに対応した第2受信信号を形成する受信処理部と、
    生体内の第1目標位置との間の相関関係を調整しつつ前記第1受信信号に対して復調処理を施すことにより第1復調信号を形成し、生体内の第2目標位置との間の相関関係を調整しつつ前記第2受信信号に対して復調処理を施すことにより第2復調信号を形成する復調処理部と、
    前記第1復調信号から第1目標位置に対応した生体内情報を抽出し、前記第2復調信号から第2目標位置に対応した生体内情報を抽出する生体内情報抽出部と、
    を有する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1に記載の超音波診断装置において、
    互いに周期性を異ならせた変調処理により前記第1連続波と前記第2連続波を形成する変調処理部をさらに有する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項2に記載の超音波診断装置において、
    前記変調処理部は、第1変調信号と第2変調信号との間の位相差を調整してから、第1変調信号を用いて搬送波を変調処理することにより第1連続波を形成し、第2変調信号を用いて搬送波を変調処理することにより第2連続波を形成する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項2に記載の超音波診断装置において、
    前記変調処理部は、第1符号を繰り返す信号列を用いたデジタル変調処理により第1連続波を形成し、第2符号を繰り返す信号列を用いたデジタル変調処理により第2連続波を形成する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  5. 請求項2に記載の超音波診断装置において、
    前記変調処理部は、周波数変調処理と位相変調処理とPSK変調処理とFSK変調処理のうちのいずれかの変調処理により第1連続波を形成し、当該第1連続波とは異なる前記いずれかの変調処理により第2連続波を形成する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  6. 請求項3に記載の超音波診断装置において、
    前記変調処理部は、前記第1目標位置と前記第2目標位置の深さの差に応じて、第1変調信号と第2変調信号との間の位相差を調整する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  7. 請求項4に記載の超音波診断装置において、
    前記変調処理部は、第1符号を繰り返す信号列と当該第1符号とは異なる符号パターンの第2符号を繰り返す信号列を用いる、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
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