JP2009297444A - 超音波診断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】連続波を利用して超音波を送受波して超音波プローブと装置本体との間で信号を無線で送受信する超音波診断装置を提供する。
【解決手段】変調器20は、周期的な信号に基づいてRF波に対して変調処理を施して連続波を発生する。変調器20から出力される連続波は、遅延回路26Iと遅延回路26Qにおいて遅延処理され、参照信号として受信ミキサ30の各ミキサに供給される。遅延回路26Iと遅延回路26Qは、目標位置の深さに応じた遅延量だけ連続波に遅延処理を施し、遅延された参照信号を出力する。これにより、目標位置からの受信信号と参照信号との間の相関を強めて復調処理が行われる。復調処理された信号は、超音波プローブ100から装置本体200へ無線送信される。そして、装置本体200のドプラ情報解析部80において目標位置からのドプラ情報が選択的に抽出される。
【選択図】図1
【解決手段】変調器20は、周期的な信号に基づいてRF波に対して変調処理を施して連続波を発生する。変調器20から出力される連続波は、遅延回路26Iと遅延回路26Qにおいて遅延処理され、参照信号として受信ミキサ30の各ミキサに供給される。遅延回路26Iと遅延回路26Qは、目標位置の深さに応じた遅延量だけ連続波に遅延処理を施し、遅延された参照信号を出力する。これにより、目標位置からの受信信号と参照信号との間の相関を強めて復調処理が行われる。復調処理された信号は、超音波プローブ100から装置本体200へ無線送信される。そして、装置本体200のドプラ情報解析部80において目標位置からのドプラ情報が選択的に抽出される。
【選択図】図1
Description
本発明は、超音波プローブと装置本体との間で信号を無線で送受信する超音波診断装置に関する。
本願発明者らは、超音波プローブで得られたエコーデータなどを装置本体へ無線送信するワイヤレス型の超音波診断装置を提案している(特許文献1参照)。ワイヤレス型の超音波診断装置では、超音波プローブの送信アンテナから、超音波信号などによって変調された無線信号が空間内へ送信される。そして、装置本体に設けられた受信アンテナによってその無線信号が受信され、受信された信号が装置本体内において復調されて画像処理などが行われる。
一方において、超音波診断装置の連続波を利用した技術として、連続波ドプラが知られている。連続波を利用した連続波ドプラは、パルス波を利用したパルスドプラに比べて一般に高速の速度計測の面で優れている。こうした事情などから、本願発明者は、連続波ドプラに関する研究を重ねてきた。その成果の一つとして、周波数変調処理を施した連続波ドプラ(FMCWドプラ)に関する技術を提案している(特許文献2参照)。
特許文献1に記載された無線化に関する技術や、特許文献2に記載された連続波に関する技術は、それまでにない超音波診断の可能性を秘めた画期的な技術である。本願発明者は、これらの画期的な技術の融合化についてさらに研究開発を重ねてきた。
本発明は、その研究開発の過程において成されたものであり、その目的は、連続波を利用して超音波を送受波して超音波プローブと装置本体との間で信号を無線で送受信する超音波診断装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の好適な態様である超音波診断装置は、超音波プローブと装置本体との間で信号を無線で送受信する超音波診断装置において、前記超音波プローブは、連続波の超音波送信信号を出力する超音波送信処理部と、超音波送信信号に対応した超音波を生体に送波して生体からの反射波を受波することにより超音波受信信号を得る送受波部と、実質的に超音波送信信号に等しい波形の参照信号を用いて超音波受信信号に対して復調処理を施すことにより超音波復調信号を得る超音波受信処理部と、超音波復調信号に対応した信号を装置本体へ無線送信する無線送信部と、を有し、前記装置本体は、前記超音波プローブから無線送信される信号を受信する無線受信部と、無線受信部によって受信された信号から超音波復調信号を復元する無線信号処理部と、復元された超音波復調信号から生体内情報を抽出する生体内情報抽出部と、を有することを特徴とする。
望ましい態様において、前記超音波送信処理部は、周期的な信号に基づいて変調処理された連続波の超音波送信信号を出力し、前記超音波受信処理部は、生体内の目標位置から得られる超音波受信信号と参照信号との間の相関関係を調整して復調処理を施し、これにより、前記生体内情報抽出部において目標位置からの生体内情報が選択的に抽出される、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記超音波診断装置は、目標位置の深さに応じた遅延量だけ参照信号を遅延処理することにより、目標位置から得られる超音波受信信号と参照信号との間の相関を強める、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記超音波診断装置は、前記超音波プローブと前記装置本体との間で参照信号の遅延量に関する信号を無線で送受信する、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記無線送信部は、超音波復調信号の同相成分と直交成分とを多重化した信号を無線送信し、前記無線信号処理部は、無線受信部によって受信された信号から超音波復調信号の同相成分と直交成分を分割して復元する、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記超音波プローブは、超音波復調信号の周波数スペクトラムを得るスペクトラム演算部をさらに有し、当該周波数スペクトラムに対応した信号を装置本体へ無線送信する、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記超音波送信処理部は、周期的な信号列に基づいた周波数シフトキーイングにより周波数を変化させて形成された連続波の超音波送信信号を出力することを特徴とする。
望ましい態様において、前記超音波送信処理部は、周期的な信号列に基づいた位相シフトキーイングにより位相を変化させて形成された連続波の超音波送信信号を出力する、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記超音波送信処理部は、搬送波信号に対して周波数変調処理を施すことにより形成された連続波の超音波送信信号を出力する、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記超音波送信処理部は、搬送波信号に対して位相変調処理を施すことにより形成された連続波の超音波送信信号を出力する、ことを特徴とする。
本発明により、連続波を利用して超音波を送受波して超音波プローブと装置本体との間で信号を無線で送受信する超音波診断装置が提供される。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。
図1には本発明に係る超音波診断装置の好適な実施形態が示されており、図1はその全体構成を示す機能ブロック図である。本実施形態の超音波診断装置は、超音波プローブ100と装置本体200で構成されており、超音波プローブ100で取得されたエコー情報が各種信号処理を経て無線信号で装置本体200へ送信される。
超音波プローブ100は、生体内へ超音波の送信波を連続的に送波する送信用振動子10と、生体内からの反射波を連続的に受波する受信用振動子12とを備えている。このように、送信および受信がそれぞれ異なる振動子で行われて、いわゆる連続波ドプラ法による送受信が実行される。なお、送信用振動子10と受信用振動子12の各々を1つの振動子で実現する場合には、ビームフォーマなどの機能を省略でき、超音波プローブ100の小型化や軽量化が可能になる。
本実施形態において利用される連続波は、周期的な信号に基づいて変調処理されることが望ましい。変調処理された連続波は、変調器20によって形成される。変調器20は、変調信号発生器24から供給される周期的な信号に基づいて、RF波発振器22から供給されるRF波に対して変調処理を施して連続波を発生する。変調器20における変調処理としては、周波数シフトキーイング(FSK)や位相シフトキーイング(PSK)などのデジタル変調処理と、周波数変調(FM)および位相変調(PM)などのアナログ変調処理が好適である。
電力増幅器14は、変調された連続波を電力増幅して送信用振動子10に供給する。そして、変調された連続波に対応する送信波が送信用振動子10から送波され、生体内からの反射波が連続的に受信用振動子12によって受波される。
前置増幅器16は、受信用振動子12から供給される受波信号に対して低雑音増幅等の受信処理を施し、受信RF信号を形成して受信ミキサ30へ出力する。受信ミキサ30は受信RF信号に対して直交検波を施して複素ベースバンド信号を生成する回路であり、2つのミキサ32,34で構成される。各ミキサは受信RF信号を所定の参照信号と混合する回路である。
受信ミキサ30の各ミキサに供給される参照信号は、変調された連続波(超音波送信信号)に基づいて生成される。つまり、変調器20から出力される連続波が遅延回路26Iと遅延回路26Qにおいて遅延処理され、遅延回路26Iにおいて遅延処理された連続波がミキサ32に供給され、遅延回路26Qにおいて遅延処理された連続波がミキサ34に供給される。
遅延回路26Iと遅延回路26Qは、目標位置の深さに応じた遅延量だけ連続波に遅延処理を施し、遅延された参照信号を出力する。遅延回路26Iと遅延回路26Qの各々は、例えば移相器あるいは遅延線などによって形成することができる。また、遅延回路26Iと遅延回路26Qの各々は、例えばn段のシフトレジスタによって形成することもできる。この場合、シフトレジスタのn段のタップから目標位置の深さに応じた遅延量のタップが選択され、選択されたタップから目標位置の深さに応じた参照信号(遅延処理された連続波)が出力される。
なお、遅延回路26Iと遅延回路26Qは、互いに連続波の位相をπ/2だけずらして遅延処理を行う。その結果、ミキサ32から同相信号成分(I信号成分)が出力され、ミキサ34から直交信号成分(Q信号成分)が出力される。そして、受信ミキサ30の後段に設けられるLPF(ローパスフィルタ)36,38によって、同相信号成分および直交信号成分の各々の高周波数成分がカットされて検波後の必要な帯域のみの復調信号が抽出される。
後に詳述するが、各ミキサで実行される受信RF信号と参照信号との混合処理の結果である受信ミキサ出力信号(復調信号)には、目標位置からの受信信号成分が多く含まれている。LPF36,38において、その目標位置からの受信信号成分に含まれている直流信号成分が抽出される。そして、ADC(アナログデジタルコンバータ)40,42によって、同相信号成分および直交信号成分の各々がアナログ信号からデジタル信号へ変換される。
FFT回路(高速フーリエ変換回路)44,46は、復調信号(同相信号成分および直交信号成分)の各々に対してFFT演算を実行する。その結果、FFT回路44,46において復調信号が周波数スペクトラムに変換される。なお、FFT回路44,46から出力される周波数スペクトラムは、回路の設定条件などにより周波数分解能δfの周波数スペクトラムデータとして出力される。
MUX(マルチプレクサ)48は、同相信号成分のデータと直交信号成分のデータを多重化する。MUX48は、例えば、FFT回路44から出力されるデータとFFT回路46から出力されるデータを時分割多重して1本のストリームを形成する。また、MUX48は、例えば、無線による送受信の周波数帯域内において、FFT回路44から出力されるデータ用の帯域とFFT回路46から出力されるデータ用の帯域とを割り当てるようにしてもよい。
なお、MUX48には、遅延量の信号も入力されている。この遅延量は、遅延回路26Iと遅延回路26Qにおける参照信号に対する遅延処理の遅延量であり、後に詳述するように、生体内の目標位置の深さに対応する量である。MUX48は、FFT回路44,46から出力される周波数スペクトラムのデータに加えて遅延量の信号(データ)も多重化する。
無線送信部50は、MUX48において多重化されたデータに対して、無線送信のための各種信号処理を施して無線送信信号を形成する。無線送信部50は、MUX48から出力されるデータに対して、例えば、無線送信用の変調処理を施す。無線送信用の変調処理としては、周波数シフトキーイング(FSK)や位相シフトキーイング(PSK)や振幅シフトキーイング(ASK)などのデジタル変調処理が好適である。但し、これらのデジタル変調処理以外の変調方式を利用してもよい。また、無線送信部50は、無線送信されるデータに対して、誤り訂正のための符号処理などを施してもよい。
無線送信部50において形成された無線送信信号は電力増幅され、送信アンテナ52から電波として送信される。送信アンテナ52は、例えば、平面アンテナである。
超音波プローブ100内の各部は、プローブ制御部60によって制御される。プローブ制御部60は、例えば、超音波の送信制御や受信制御や参照信号の遅延制御などを行う。
超音波プローブ100から送信された無線信号は、装置本体200の受信アンテナ72によって受信され無線受信部74に送られる。
無線受信部74は、受信された無線信号に前置増幅処理や電力増幅処理などを施し、さらに、無線送信用の変調処理が施された無線信号に対して無線受信用の復調処理を施す。これにより、超音波プローブ100の無線送信部50によって変調される前のデータ、つまりMUX48から出力されるデータが再生(復元)される。
DE−MUX(デマルチプレクサ)76は、無線受信部74から出力されるデータ、つまり、MUX48において多重化されたデータから、同相信号成分のデータと直交信号成分のデータを分割する。これにより、FFT回路44,46から出力される周波数スペクトラムデータが復元される。
ドプラ情報解析部80は、復調信号の周波数スペクトラムからドプラ情報を抽出する。その際、予め遅延回路26I,26Qによって、生体内の目標位置の深さに応じて参照信号と受信信号との間の遅延関係が調整されているため、目標位置からのドプラ情報が選択的に抽出される。遅延関係の調整と目標位置からのドプラ情報の抽出との関連については後に詳述する。ドプラ情報解析部80は、生体内の各深さ(各位置)ごとにドプラ情報を抽出して、例えば、超音波ビーム(音線)上の各深さごとに生体内組織の速度を算出し、リアルタイムで出力する。なお、超音波ビームを走査させて二次元的あるいは三次元的に生体内組織の各位置の速度を算出してもよい。
表示処理部82は、生体組織の深さ(位置)ごとの速度に基づいて、例えばドプラ波形や、深さ速度の情報を含むグラフなどを形成し、形成したドプラ波形やグラフなどを表示部84にリアルタイムで表示させる。
目標位置の深さは、超音波プローブ100から無線送信される遅延量のデータに基づいて装置本体200において確認される。なお、目標位置の深さに関するデータを装置本体200から超音波プローブ100へ無線送信し、超音波プローブ100のプローブ制御部60が装置本体200からの送信された深さデータに応じた遅延量で参照信号の遅延制御を行うようにしてもよい。
このように、本実施形態では、超音波プローブ100により連続波を利用して超音波を送受波し、さらに、超音波プローブ100と装置本体200との間で信号を無線で送受信する超音波診断装置を実現している。
なお、図1において超音波プローブ100内に設けられたFFT回路44,46を装置本体200のDE−MUX76の後段に移設してもよい。この場合にはMUX48においてADC40,42から出力されるデータが多重化され、DE−MUX76においてADC40,42から出力されるデータが復元されて、装置本体200側に移設されたFFT回路44,46において同相成分と直交成分の周波数スペクトラムが形成される。
また、図1において超音波プローブ100内に設けられたADC40,42とFFT回路44,46を装置本体200のDE−MUX76の後段に移設してもよい。この場合には、LPF36,38から出力される同相成分のアナログ信号と直交成分のアナログ信号がMUX48において多重化される。MUX48は、例えば、互いに周波数の異なる第1搬送波と第2搬送波を用いて、第1搬送波で同相成分のアナログ信号の無線送信信号を形成し、第2搬送波で直交成分のアナログ信号の無線送信信号を形成する。そして、DE−MUX76において、第1搬送波に対応した参照波を用いて同相成分のアナログ信号を復調し、第2搬送波に対応した参照波を用いて直交成分のアナログ信号を復調する。
超音波プローブ100からADC40,42やFFT回路44,46を無くすことにより、超音波プローブ100の小型化や軽量化が可能になる。
次に、本実施形態における目標位置の選択性について説明する。本実施形態では、変調処理された連続波に対応した超音波を送受波して超音波受信信号を得て、生体内の目標位置の深さに応じて参照信号と超音波受信信号との間の遅延関係を調整し、目標位置からの超音波受信信号と参照信号との間の相関を強めて復調処理を施すことにより、目標位置からの生体内情報としてドプラ情報を選択的に抽出する。変調器20における変調方式としては、周波数シフトキーイング(FSK)や位相シフトキーイング(PSK)などのデジタル変調処理と、周波数変調(FM)および位相変調(PM)などのアナログ変調処理が好適である。そこで、各変調方式ごとに位置選択性について説明する。
<周波数シフトキーイング(FSK)による位置選択性>
図2は、周波数シフトキーイング(FSK)により形成される連続波の超音波送信信号を説明するための図である。図2(I)には、変調信号発生器(図1の符号24)から出力される周期的な信号列の一例が示されている。変調信号発生器は、例えば図2(I)に示すような、ランダムに値を変化させた2値符号(擬似ランダム信号)を発生する。周期的な信号列である擬似ランダム信号の符号系列としては、PN(Pseudo Noise)系列、M系列、Gorey系列などパルス圧縮などで実用化されている符号系列を用いればよい。
図2は、周波数シフトキーイング(FSK)により形成される連続波の超音波送信信号を説明するための図である。図2(I)には、変調信号発生器(図1の符号24)から出力される周期的な信号列の一例が示されている。変調信号発生器は、例えば図2(I)に示すような、ランダムに値を変化させた2値符号(擬似ランダム信号)を発生する。周期的な信号列である擬似ランダム信号の符号系列としては、PN(Pseudo Noise)系列、M系列、Gorey系列などパルス圧縮などで実用化されている符号系列を用いればよい。
図2(II)には、FSK変調器として機能する変調器(図1の符号20)において形成される変調された連続波(超音波送信信号)が示されている。FSK変調器は、図2(I)の2値符号に基づいた周波数シフトキーイングにより、RF波(搬送波)に対してデジタル変調処理を施して連続波の送信信号を形成する。FSK変調器は、例えば2値符号が「1」のビット期間において周波数f1とし2値符号が「0」のビット期間において周波数f2とすることにより、図2(II)の超音波送信信号を形成する。
こうして、例えば図2(II)の超音波送信信号に対応した連続波の超音波が送信用振動子(図1の符号10)から出力され、受信用振動子(図1の符号12)を介して生体内から受信信号が得られる。
図3は、FSK変調器から出力される連続波の位相の変化を説明するための図である。周波数シフトキーイング(FSK)によりデジタル変調処理された信号を復調処理する際には、その信号の周波数を弁別すればよい。例えば図2(II)の連続波であれば、周波数f1と周波数f2を弁別することにより、図2(II)の信号から図2(I)の2値符号を復調することができる。単に周波数を弁別するだけであれば、符号に対応した各周波数の位相は特に決めなくてもよい。例えば、符号の切り替わりの時点で位相が不連続に変化しても、単に周波数を弁別するだけであれば問題はない。しかし、符号変化時に位相が不連続となると、その分だけ周波数帯域が広がってしまう。そこで、符号変化時に位相が連続的に変化するように各周波数と1ビットの時間長Tを決めておけば、より狭い帯域でFSK変調および復調を行うことが可能となる。
図3は、その条件を満足したときの連続波の位相変化を描いたものである。図3に示す連続波の位相変化は、2値符号の符号変化時に位相が連続的に変化し、2値符号が「1」のビット期間(周波数f1の期間)において連続波の位相が+φだけ変化し(φだけ進み)、2値符号が「0」のビット期間(周波数f2の期間)において連続波の位相が−φだけ変化する(φだけ遅れる)場合の連続波の位相変化である。
本実施形態では、変調器(図1の符号20)において形成された送信信号に対して遅延処理を施して参照信号を形成し、受信ミキサ(図1の符号30)においてその参照信号を用いて受信信号に対してミキサ処理(参照信号と受信信号の乗算)が行われる。このミキサ処理において、遅延処理された参照信号の位相に対応する深さ(目標位置の深さ)からの受信信号と参照信号との間の相関が強められて最大となり、その他の深さからの受信信号と参照信号との間の相関が極端に小さくなる。
図4から図6は、FSKの場合における位置選択性を説明するための図であり、図4から図6の各図には、目標位置からの受信信号(受信波)と参照信号(参照波)の各位相の時間変化の様子と、目標位置からの受信信号と参照信号との間の位相差の時間変化の様子が図示されている。図4から図6の各図において、位相φは、擬似ランダム信号の1ビットの期間Tにおける連続波の位相の変化である。そして、各図において位相差の時間変化については、φ=π/2の場合における変化も図示されている。
乗算器(図1の受信ミキサ30)は、受信信号と参照信号の両者の位相差に応じた結果(例えば電圧)を出力する。例えば、両者の位相差がπ/2,3π/2,−π/2,−3π/2の場合に乗算器の出力値が「0(ゼロ)」であり、両者の位相差が0(ゼロ),2πの場合に乗算器の出力値が「+1」であり、両者の位相差がπ,−πの場合に乗算器の出力値が「−1」となる。
なお、図4から図6の例においては、7ビットの周期で変化する擬似ランダムパターンを用いているが、装置を具現化する際には、例えば100〜200ビット程度の周期で変化する擬似ランダムパターンを用いることが望ましい。
図4は、参照信号の位相が目標位置からの受信信号と一致している場合の様子を示している。参照信号の位相が目標位置からの受信信号の位相と一致している場合には、両者の位相差は常に0(ゼロ)となる。両者の位相差が0の場合の乗算器(図1の受信ミキサ30)の出力を「+1」とすると、両者の位相が一致している場合に7ビットの期間内において得られる乗算器出力の合計値は「+7」となる。
これに対し、図5,図6は、参照信号の位相が目標位置からの受信信号と一致していない場合の様子を示している。
図5は、目標位置からの受信信号(実線)に対して、参照信号(破線)の位相がTだけ遅れている場合の様子を示している。この場合の両者の位相差は、図5の下段に示すとおりであり、φ=π/2の場合において、乗算器(図1の受信ミキサ30)の出力が常に「0(ゼロ)」となり、7ビットの期間内において得られる乗算器出力の合計値も「0(ゼロ)」となる。
また、図6は、目標位置からの受信信号(実線)に対して、参照信号(破線)の位相が2Tだけ遅れている場合の様子を示している。この場合の両者の位相差は、図6の下段に示すとおりであり、φ=π/2の場合において、乗算器(図1の受信ミキサ30)の出力は「+1」と「−1」をランダムに繰り返し、7ビットの期間内において得られる乗算器出力の合計値が「+1」となる。
このように、参照信号の位相が目標位置からの受信信号の位相と一致している場合には乗算器出力の合計値が「+7」と極端に大きくなり、両者の位相が一致していない場合には乗算器出力の合計値が「0」や「+1」と極端に小さくなる。
図7は、参照波の位相と乗算器出力との関係を示す図である。図7に示すグラフは、図4から図6の例に対応しており、図7に示すグラフの縦軸は、7ビットの期間内において得られる乗算器出力の合計値である。また、図7に示すグラフの横軸は、受信信号に対する参照波(参照信号)の位相、つまり、受信信号と参照信号の位相差を示している。なお、図7の横軸は、1ビットの時間であるTを基準単位とした場合の位相の相対的な大きさを示している。
参照信号と受信信号の位相差が0(ゼロ)の場合には、図4を利用して説明したように、乗算器出力の合計値は「+7」となる。したがって、図7において、参照波の位相が0の場合における乗算器出力値が「+7」となっている。また、図5,図6を利用して説明したように、位相差がTの場合における乗算器出力値は「0」となり、位相差が2Tの場合における乗算器出力値は「+1」となる。したがって、図7において、参照波の位相が1の場合における乗算器出力値は「0」となり、参照波の位相が2の場合における乗算器出力値は「+1」となっている。
図7には、参照波の位相を3,4,5,6,7,・・・とさらに変化させた場合の乗算器出力値も示している。乗算器出力値(7ビットの期間内の合計値)は、位相差が存在する場合に比べて、位相差が0(ゼロ)の場合に極端に大きな値「+7」を示していることがわかる。また、参照波の位相が相対値で7だけずれると、7ビットの周期の擬似ランダム信号が1周期分だけずれるため、乗算器出力値は、位相差が0の場合と同じく極端に大きな値「+7」を示す。
図8は、FSKの場合における復調信号を説明するための図であり、図8には、ミキサ処理により得られる復調信号の周波数スペクトラムが示されている。図8の復調信号は、相関が最大の場合における参照信号と受信信号の乗算結果に相当する。つまり、目標位置からの受信信号と、目標位置の深さに位相を合わせた参照信号との間の乗算結果が、図8の復調信号となる。
図8に示す復調信号には、直流信号成分と、RF信号の周波数f0の2倍の高調波成分が含まれている。なお、図2(II)に示したように、FSKによりデジタル変調された連続波の周波数は、例えば周波数f1と周波数f2をランダムに繰り返す。周波数f1と周波数f2の差が小さく、二つの周波数に対応したスペクトラムが周波数f0のスペクトラムとして重なって検出できる程度の場合には、図8のような周波数スペクトラムとなる。
ドプラ信号は、直流信号成分と周波数f0の2倍の高調波成分に付着した形で出現する。なお、LPF(図1の符号36,38)において、高調波成分がカットされて直流信号成分のみが抽出されるため、FFT回路(図1の符号44,46)においては、図8に示す直流信号成分と周波数f0の2倍の高調波成分のうち、直流信号成分の周波数スペクトラムのみが形成される。そして、ドプラ情報解析部(図1の符号80)において、図8に示す直流信号成分の周波数スペクトラムからドプラ信号が抽出され、ドプラシフト量などに基づいて、目標位置に存在する血流の流速などが算出される。受信ミキサ(図1の符号30)において、直交検波を施しているため、流速の極性を判断することもできる。直流信号成分の周波数スペクトラムからクラッタ信号を抽出して、目標位置に存在する血管壁の位置などを算出してもよい。
<位相シフトキーイング(PSK)による位置選択性>
図9は、位相シフトキーイング(PSK)により形成される連続波の送信信号を説明するための図である。図9(A)には、RF波発振器(図1の符号22)から出力されるRF信号(RF波)の波形が示されている。RF信号は、一定の周波数(例えば5MHz程度)の連続波である。図9(B)には、変調信号発生器(図1の符号24)から出力される周期的な信号列の一例が示されている。変調信号発生器は、例えば図9(B)に示すような、ランダムに値を変化させた2値符号(擬似ランダム信号)を発生する。
図9は、位相シフトキーイング(PSK)により形成される連続波の送信信号を説明するための図である。図9(A)には、RF波発振器(図1の符号22)から出力されるRF信号(RF波)の波形が示されている。RF信号は、一定の周波数(例えば5MHz程度)の連続波である。図9(B)には、変調信号発生器(図1の符号24)から出力される周期的な信号列の一例が示されている。変調信号発生器は、例えば図9(B)に示すような、ランダムに値を変化させた2値符号(擬似ランダム信号)を発生する。
図9(C)には、PSK変調器として機能する変調器(図1の符号20)において形成される変調された連続波(送信信号)が示されている。PSK変調器は、図9(A)のRF信号に対して、図9(B)の2値符号に基づいて、位相シフトキーイング(PSK)の変調処理を施す。PSK変調器は、2値符号が「1」のビット期間においてRF信号の位相をそのままとし、2値符号が「−1」のビット期間においてRF信号の位相を反転する(180度ずらす)ことにより、図9(C)の送信信号を形成する。こうして、例えば図9(C)の送信信号に対応した連続波の超音波が送信用振動子(図1の符号10)から出力され、受信用振動子(図1の符号12)を介して生体内から受信信号が得られる。
図10は、PSKの場合における位置選択性を説明するための図である。受信信号と参照信号の相関の鋭さは、変調信号発生器(図1の符号24)において形成される周期的な信号列のシーケンスに依存する。相関性を鋭くするためには、周期的な信号列である擬似ランダム信号の符号系列として、PN(Pseudo Noise)系列、M系列、Gorey系列など、パルス圧縮などで実用化されている符号系列を用いればよい。簡単な例として、n=3のPN符号を用いた場合の位置選択性について、図10を用いて説明する。
n=3の場合のPN符号の長さは7(=23―1)ビットである。このシーケンスを際限なく繰り返すので、この擬似ランダムパターンは繰り返し周期の逆数の線スペクトラムを持っている。この信号を用いて周波数f0の搬送波に0−πの2相でPSK変調をすると、その時間波形は、先に説明した図9(C)のようになる。
受信信号は、送信信号が目標の深さに応じた遅延時間だけ遅れ、また組織によって減衰した信号である。その減衰を無視すると、例えば図10の受信信号の波形が得られる。送信信号を遅延処理して得られる参照信号の位相をφ1〜φ6まで変化させて受信信号と乗算した結果(乗算器出力)が図10に示されている。
図10から、参照信号と受信信号の位相が一致したφ3の場合に、乗算器出力(ミキサ出力)の直流成分が最大になる。また、交流成分としては、搬送波およびその高調波成分のみとなるのも、参照信号と受信信号の位相が一致した場合の特徴である。図10から、位相がφ3以外の場合には、乗算器出力として正と負の電圧がランダムに発生するので、これらの平均電圧は非常に小さくなる。
参照信号と受信信号の位相が一致した場合の復調信号の周波数スペクトラムは、FSKの場合と同様であり、PSKの場合においても図8のようになる。そのため、PSKの場合にも、ドプラ情報解析部(図1の符号80)において、図8に示す直流信号成分の周波数スペクトラムからドプラ信号が抽出され、ドプラシフト量などに基づいて、目標位置に存在する血流の流速などが算出される。受信ミキサ(図1の符号30)において、直交検波を施しているため、流速の極性を判断することもできる。直流信号成分の周波数スペクトラムからクラッタ信号を抽出して、目標位置に存在する血管壁の位置などを算出してもよい。
<周波数変調(FM)および位相変調(PM)による位置選択性>
図1の変調器20においてアナログ変調処理を施す場合、例えば周波数変調(FM変調)や位相変調(PM変調)を施す場合、変調器20は、RF波発振器22から供給されるRF波、および、変調信号発生器24から供給される正弦波や鋸歯状波などの変調波に基づいて連続波を発生する。
図1の変調器20においてアナログ変調処理を施す場合、例えば周波数変調(FM変調)や位相変調(PM変調)を施す場合、変調器20は、RF波発振器22から供給されるRF波、および、変調信号発生器24から供給される正弦波や鋸歯状波などの変調波に基づいて連続波を発生する。
周波数f0のRF波(搬送波)に対して、周波数fmの正弦波によりFM変調を施したFMCW送信波は次式のように表現できる。次式において、Δfは周波数変動幅の0−P値(ゼロピーク値:最大周波数偏移)であり、最大周波数偏移Δfと変調周波数fmの比であるβはFMの変調指数である。
また、ドプラシフトを伴う場合のFMCW受信波は、生体における往復の減衰をαとすると次式で表現できる。なお、次式においてfmに対するドプラシフトは、f0のシフト分fdに比較して小さいので無視している。
数2式で表される受信波形は、受信用振動子12を介して受信される信号波形(受信RF信号)である。FMCWドプラでは、受信RF信号に対する復調処理において、FMCW送信波を参照信号として受信波と乗算を行う。図1を利用して説明したように、変調器20から出力される連続波(FM連続波)が遅延回路26I,26Qにおいて遅延処理され、参照信号としてミキサ32,34に供給される。遅延回路26Iと遅延回路26Qは、互いに連続波の位相をπ/2だけずらして遅延処理を行う。従って、ミキサ32へ供給される参照信号vrI(t)と、ミキサ34へ供給される参照信号vrQ(t)は、次式のように表現できる。
数3式において、φmrは、遅延回路26I,26Qにおける遅延処理により任意に設定できる参照信号の位相を示しており、φ0rは、任意に設定した参照信号の位相に対応して決まる搬送波の位相変化量を示している。
受信ミキサ30では、復調処理として直交検波が行われる。つまり、ミキサ32において、受信RF信号vR(t)と参照信号vrI(t)の乗算に相当する処理が実行され、また、ミキサ34において、受信RF信号vR(t)と参照信号vrQ(t)の乗算に相当する処理が実行される。
ミキサ32における受信RF信号vR(t)と参照信号vrI(t)の乗算vDI(t)は次式のように表現される。なお、次式の計算途中において、周波数2f0の成分が消去されている。これは、LPF36において除去される周波数成分である。
ここで、ベッセル関数に関する次の公式を利用する。
数5式の公式を用いると、数4式はさらに次式のように計算される。
一方、ミキサ34における受信RF信号vR(t)と参照信号vrQ(t)の乗算vDQ(t)は次式のように表現される。なお、次式の計算途中において、周波数2f0の成分が消去されている。これは、LPF38において除去される周波数成分である。
ここで、数6式のvDI(t)と数7式のvDQ(t)とに基づいて、複素ベースバンド信号を定義する。まず、vDI(t)とvDQ(t)に含まれている直流(DC)成分、変調周波数fmの偶数次高調波成分を次式のように表現する。
次に、vDI(t)とvDQ(t)に含まれている変調周波数fmの成分、変調周波数fmの奇数次高調波成分を次式のように表現する。
数8式と数9式から、直交検波後のベースバンド信号において、ドプラシフトfdを含んだドプラ信号は、DC成分と変調周波数fmの成分と変調周波数fmの高調波成分とからなる複数の成分の各々についての両側帯波として出現することがわかる。通信工学ではこの種の信号形式を両側帯波搬送波除去変調(Double-Sideband Suppressed-Carrier, DSB-SC)と呼んでいる。
ここで、受信信号と参照信号の位相を互いに揃えた場合、つまり、遅延回路26I,26Qにおける遅延処理によりφmrを調整してφmと一致させた場合(φmr=φm)を考える。φmrとφmを一致させた場合には、数4式におけるkが0となる。この結果を数5式のベッセル関数に適用すると、次式のように、0次のベッセル関数の値のみが1となり、それ以外のベッセル関数の値は0となる。
数10式に示す結果を数8式と数9式に適用すると次式のとおりとなる。
数11式は、参照波(参照信号)の位相φmrを送受信間の位相差φmに設定すると、圧縮変換により、直流付近のドプラ信号のみが抽出できることを示している。つまり、変調波fmとその高調波成分(2fm,3fm,・・・)の付近のドプラ信号は出現しない。
このように、ベースバンド信号は、受信波と参照波間の遅延時間が完全に一致している場合は、fmおよびその高調波成分は出現せず、数11式のように直流成分のみとなる。受信波と参照波間の遅延時間が一致していないと、両者の時間差により、変調波の高調波成分、つまりfmおよびその高調波成分が発生する。高調波成分は、受信波と参照波間の時間差が“0”からわずかでもずれると発生する。
こうした特徴から、周波数変調を利用する場合においても、受信波(受信信号)と参照波(参照信号)との間の位相関係を調整することにより、ベースバンド信号の直流および直流付近の信号成分に基づいて対象とする組織の速度情報を得ることができる。この意味において、この方式による超音波診断装置を位相シフト型FMCW超音波ドプラシステムと称することができる。
なお、周波数変調処理に換えて、周波数変調処理と同じ角度変調の方式として当業者において明らかな位相変調処理(PM処理)を利用してもよい。つまり、搬送波信号に対して位相変調処理を施すことにより、変調器20から出力されるFM連続波と同じ波形あるいは同等な波形を形成してもよい。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上述した本発明の好適な実施形態等は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。本発明は、その本質を逸脱しない範囲で各種の変形形態を包含する。例えば、変調された連続波のデータをメモリなどに記憶しておき、そのメモリから読み出されるデータに基づいて、当該連続波(超音波送信信号)を生成してもよい。
20 変調器、22 RF波発振器、24 変調信号発生器、26I,26Q 遅延回路、44,46 FFT回路、48 MUX、50 無線送信部、74 無線受信部、76 DE−MUX、80 ドプラ情報解析部。
Claims (10)
- 超音波プローブと装置本体との間で信号を無線で送受信する超音波診断装置において、
前記超音波プローブは、
連続波の超音波送信信号を出力する超音波送信処理部と、
超音波送信信号に対応した超音波を生体に送波して生体からの反射波を受波することにより超音波受信信号を得る送受波部と、
実質的に超音波送信信号に等しい波形の参照信号を用いて超音波受信信号に対して復調処理を施すことにより超音波復調信号を得る超音波受信処理部と、
超音波復調信号に対応した信号を装置本体へ無線送信する無線送信部と、
を有し、
前記装置本体は、
前記超音波プローブから無線送信される信号を受信する無線受信部と、
無線受信部によって受信された信号から超音波復調信号を復元する無線信号処理部と、
復元された超音波復調信号から生体内情報を抽出する生体内情報抽出部と、
を有する、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項1に記載の超音波診断装置において、
前記超音波送信処理部は、周期的な信号に基づいて変調処理された連続波の超音波送信信号を出力し、
前記超音波受信処理部は、生体内の目標位置から得られる超音波受信信号と参照信号との間の相関関係を調整して復調処理を施し、
これにより、前記生体内情報抽出部において目標位置からの生体内情報が選択的に抽出される、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項2に記載の超音波診断装置において、
目標位置の深さに応じた遅延量だけ参照信号を遅延処理することにより、目標位置から得られる超音波受信信号と参照信号との間の相関を強める、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項3に記載の超音波診断装置において、
前記超音波プローブと前記装置本体との間で参照信号の遅延量に関する信号を無線で送受信する、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
前記無線送信部は、超音波復調信号の同相成分と直交成分とを多重化した信号を無線送信し、
前記無線信号処理部は、無線受信部によって受信された信号から超音波復調信号の同相成分と直交成分を分割して復元する、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
前記超音波プローブは、超音波復調信号の周波数スペクトラムを得るスペクトラム演算部をさらに有し、当該周波数スペクトラムに対応した信号を装置本体へ無線送信する、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項2から6のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
前記超音波送信処理部は、周期的な信号列に基づいた周波数シフトキーイングにより周波数を変化させて形成された連続波の超音波送信信号を出力する、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項2から6のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
前記超音波送信処理部は、周期的な信号列に基づいた位相シフトキーイングにより位相を変化させて形成された連続波の超音波送信信号を出力する、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項2から6のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
前記超音波送信処理部は、搬送波信号に対して周波数変調処理を施すことにより形成された連続波の超音波送信信号を出力する、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項2から6のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
前記超音波送信処理部は、搬送波信号に対して位相変調処理を施すことにより形成された連続波の超音波送信信号を出力する、
ことを特徴とする超音波診断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008158346A JP2009297444A (ja) | 2008-06-17 | 2008-06-17 | 超音波診断装置 |
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JP2009297444A true JP2009297444A (ja) | 2009-12-24 |
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JP2008158346A Pending JP2009297444A (ja) | 2008-06-17 | 2008-06-17 | 超音波診断装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012024178A (ja) * | 2010-07-21 | 2012-02-09 | Konica Minolta Medical & Graphic Inc | 超音波診断装置 |
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- 2008-06-17 JP JP2008158346A patent/JP2009297444A/ja active Pending
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