JP2011147397A - コンバイン - Google Patents

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Abstract

【課題】ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)21のメンテナンス性を改良したコンバインを提供すること。
【解決手段】脱穀装置7とグレンタンク8などの駆動部の動力源となるエンジン11の排ガスを外部へ導く排ガス配管20に設けた排ガス中の微粒子を濾過するフィルタ21をグレンタンク8の漏斗状の傾斜壁面の下部外側の空間、又は内側の特定区画内に配置することで、フィルタ21のメンテナンスが行い易い領域であるという利点がある。
【選択図】図1

Description

本発明は、植立穀稈を刈り取って穀粒を回収するコンバインに関する。
コンバインにはディーゼルエンジンを原動機として用いる場合が多いか、従来、ディーゼルエンジンにおいては、排気ガス中の黒煙を主体とする粒子状物質等を捕集して、排気ガスを浄化するディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter)をマフラーに備えた構成を採用しているものがある。
前記パティキュレートフィルタ(DPF)では一定量以上の粒子状物質を捕集すると、DPFが目詰まりして排気ガスの流れの圧力損失が大きくなるため、DPFを装着したマフラーをエンジンの近傍に配置してDPFに高温の排気ガスを通してDPFを捕集された粒子状物質(黒煙成分)、及び一部の未燃焼物質(白煙成分)等を連続して燃焼させて除去する構成が、例えば特許文献1に開示されている。
特開2000−352303号公報
前記特許文献1記載の発明では、エンジンの近傍にDPFを配置すると粒子状物質等が燃焼除去できるが、エンジン設置部にDPFを装着するため、DPFをメンテナンスする際にエンジン部分を開放する必要があった。
そこで、本発明はDPFのメンテナンス性を改良したコンバインを提供することである。
上記課題は次の解決手段により解決できる。
請求項1記載の発明は、穀稈を処理する脱穀装置(7)と、該脱穀装置(7)で脱穀された穀粒を一時的に貯留して下部に漏斗状の傾斜壁面を有するグレンタンク(8)と、これらの脱穀装置(7)とグレンタンク(8)の駆動部の動力源となるエンジン(11)と、該エンジン(11)の排ガスを外部へ導く排ガス配管(20)と、該排ガス配管20に設けた排ガス中の微粒子を濾過するフィルタ(21)とを備えたコンバインにおいて、
前記フィルタ(21)を前記グレンタンク(8)の漏斗状の傾斜壁面の下部外側の空間に配置したことを特徴とするコンバインである。
請求項2記載の発明は、前記フィルタ(21)を前記グレンタンク(8)と一体的に開放可能な構成とすることを特徴とする請求項1記載のコンバインである。
請求項3記載の発明は、前記フィルタ(21)を前記グレンタンク(8)と一体的に開放した状態で前記フィルタ(21)と前記エンジン(11)及び前記フィルタ(21)に接続された前記排ガス配管(20)の部分が互いに分離可能な構成とすることを特徴とする請求項2記載のコンバインである。
請求項1記載の発明によれば、エンジン11の排ガスを外部へ導く排ガス配管20に設けた排ガス中の微粒子を濾過するフィルタ21をグレンタンク8の漏斗状の傾斜壁面の下部外側の空間に配置したので、DPF21のメンテナンスが行い易い領域であるという利点がある。DPF21がグレンタンク8内部に装着されている場合には、グレンタンク8下部の漏斗状部分は機体外側側面に取り外し可能なカバー8bを備えており、該カバー8bを取り外すことによってDPF21のメンテナンスを容易に行うことができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、前記フィルタ21を含む排ガス配管20の部分をグレンタンク8と一体にオープン可能になるので、フィルタ21のメンテナンスはグレンタンク8のオープンでよりやり易くなる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、グレンタンク8と一体にフィルタ21部分を機体に支持された排ガス配管20の部分とは切り離してオープン可能になるので、フィルタ21のメンテナンスが容易でである。
本発明の一実施例の穀類の収穫作業を行うコンバインの右側面図である。 図1のコンバインの平面図である。 図1のコンバインの他の実施例のグレンタンク内部を含む部分の背面図である。 図1のコンバインの他の実施例のグレンタンク内部を含む部分の背面図である。 本発明の一実施例の穀類の収穫作業を行うコンバインの平面図である。 図5のコンバインの左側面図である。 本発明の一実施例の穀類の収穫作業を行うコンバインの平面図である。 本発明の一実施例の穀類の収穫作業を行うコンバインの平面図である。 図8のコンバインの右側面図である。 本発明のコンバインの一実施例のDPFとエンジンの配置関係を示す平面図(図10(a))と側面図(図10(b))である。 本発明のコンバインの一実施例のDPFとエンジンの配置関係を示す平面図(図11(a))と側面図(図11(b))である。 本発明のコンバインの一実施例のDPFとエンジンの配置関係を示す平面図(図12(a))と側面図(図12(b))である。 本発明のコンバインの一実施例のDPFとエンジンの配置関係を示す平面図(図13(a))と側面図(図13(b))である。 本発明のコンバインの一実施例のDPFとエンジンの配置関係を示す平面図(図14(a))と側面図(図14(b))である。 本発明のコンバインの一実施例のDPFとエンジンの配置関係を示す平面図(図15(a))と側面図(図15(b))である。 本発明のコンバインの一実施例のDPFとエンジンの配置関係を示す平面図(図16(a))と側面図(図16(b))である。
本発明の実施例を図面と共に説明する。
図1と図2に示すコンバインの走行フレーム2の下部には、ゴムなどの可撓性材料を素材として無端帯状に成型した左右一対のクローラ4を持ち、乾田はもちろんのこと、湿田においてもクローラ4が若干沈下するだけで自由に走行できる構成の走行装置3を備え、走行フレーム2の前部には刈取装置6を、走行フレーム2の上部には脱穀装置7とグレンタンク8をそれぞれ搭載している。またグレンタンク8の前側には操縦席10と該操縦席10の下部にエンジン11を搭載している。
なお、本明細書ではコンバインの前進方向を前、後進方向を後、前進方向に向かって左右方向をそれぞれ左、右という。
刈取装置6は、図示しない刈取昇降シリンダの伸縮作用により刈取装置6の全体を昇降して、圃場に植生する穀稈を所定の高さで刈取りができる構成としている。刈取装置6の前端下部に分草具12を、その背後に傾斜状にした穀稈引き起こし装置14を、その後方底部には刈刃(図示せず)を配置している。刈刃と脱穀装置7のフィードチェン15の始端部との間に、図示しない前部搬送装置、扱深さ調節装置、供給搬送装置などを順次穀稈の受継搬送と扱深さ調節とができるように配置している。
エンジン11の排気は排気ガス配管20の中間部に配置されたマフラー中に装着されるDPF(DPF21を装着したマフラー部分をDPFと呼ぶ)を通り、外部に排出される。本実施例の構成では図3のグレンタンク8内部を含む部分の背面図に示すように排ガス配管20のDPF21設置部をグレンタンク8の基部側の傾斜壁面の外側の走行フレーム2の上に配置している。グレンタンク8は基部側は図3に示すように機体左右方向が傾斜しているので、前記グレンタンク8の傾斜壁面の外側の走行フレーム2の上には空間があり、この空間部分にDPF21を設置することができる。そして該DPF21の設置部分は機体の外部にあるので、DPF21のメンテナンスが行い易い領域であるという利点がある。
また図4に示すグレンタンク内部を示す機体背面図のようにDPF21をグレンタンク8の内部に設けた区画室8a内に配置しても良い。この場合はグレンタンク8の内部の穀粒がDPF21を通る高温の排ガスにより加熱されて穀粒の乾燥に役立ち、湿った穀粒がグレンタンク8の内側でブリッジを形成し難くなる。また、区画室8aの一部にカバー8bを設けているので、該カバー8bを取り外すことによってDPF21のメンテナンスをし易くなる。
また、図2に示すようにDPF21を含む排ガス配管20の部分をグレンタンク8と一体にオープン可能とすることで、DPF21のメンテナンスはグレンタンク8のオープンでよりやり易くなる。このときDPF21部分の排ガス配管20を機体に支持された排ガス配管20とは互いに分離可能な構成とすることで、よりDPF21のメンテナンスが容易となる。
図5のコンバインの平面図と図6のコンバイン側面図に示すように、エンジン11からの排気ガスを外部に導く排ガス配管20とDPF21を脱穀装置7の上側でグレンタンク8に隣接する位置に設置すると、脱穀装置7の設置領域を有効に活用でき、高温部であるエンジン11の排ガス配管20を外気に触れる位置に配置できるので排ガスの冷却効果を促進させるだけでなく、脱穀装置7の上側という比較的高い位置に排ガス配管20を設置することができるため、排ガス配管20に藁屑で掛り難くなり、また高温の排ガス配管20に人間が触れ難くなるので安全である。
また、図7のコンバインの平面図に示す例のように脱穀装置7の内部に排塵処理胴を取り付けない場合には、前記DPF21を含む排ガス配管20部分を排塵処理胴があった空間部、すなわち扱胴の横側に(扱室とは隔壁等により区画する)配置しても良い。この場合はDPF21の設置領域が嵩張らない。
図8のコンバインの平面図と図9のコンバインの側面図に示すように、DPF21を含む排ガス配管20を操縦席を覆うキャビン23の後側壁面に固定し、後側で長手方向を左右に向けて配置しても良い。この場合も前記DPF21を含む排ガス配管20の設置箇所としてデッドスペースを有効活用でき、またエンジン排ガスの冷却が容易に行え、DPF21のメンテナンスが容易に行える。
図10(a)のエンジン11部分の平面図と図10(b)のエンジン11の設置部分の側面図に示すように、DPF21を含む排ガス配管20部分をエンジン11の上側に長手方向を左右に向けて配置しても良い。この場合も前記DPF21を含む排ガス配管20部分箇所としてエンジン11の設置スペースを有効活用できる。
図11(a)のエンジン11部分の平面図と図11(b)のエンジン11部分の側面図に示すように、DPF21を含む排ガス配管20をエンジン11の上側に長手方向を前後に向けて配置しても良い。この場合も前記DPF21を含む排ガス配管20の設置箇所としてエンジン設置スペースを有効活用できる。
図12(a)のエンジン11部分の平面図と図12(b)のエンジン11部分の側面図に示すように、DPF21を含む排ガス配管20部分をエンジン11の冷却ファン25から離れた位置であって、エンジン11の後壁側のエンジン11の排気部より離れた側の一方の側壁側にDPF21の長手方向を上下にして配置しても良い。この場合も前記DPF21を含む排ガス配管20部分箇所としてエンジン設置スペースを有効活用できる。
図13(a)のエンジン11部分の平面図と図13(b)のエンジン部分の側面図に示すように、DPF21を含む排ガス配管20をエンジン11の冷却ファン25から離れた位置であって、エンジン11の上側にDPF21の長手方向を左右に配置しても良い。この場合も前記DPF21をエンジン室のあるスペースを有効活用できる。
図14(a)のエンジン11部分の平面図と図14(b)のエンジン11部分の側面図に示すように、DPF21を含む排ガス配管20をエンジン11の冷却ファンから離れた位置であって、エンジン11の後壁側にDPF21の長手方向を左右に配置しても良い。この場合も前記DPF21を含む排ガス配管20の設置箇所としてエンジン設置スペースを有効活用できる。
図15(a)のエンジン11部分の平面図と図15(b)のエンジン11部分の側面図に示すように、DPF21を含む排ガス配管20をエンジン11の冷却ファン25から離れた位置であって、エンジン11の排気部より離れた側の一方の側壁側にDPF21の長手方向を前後にして配置しても良い。この場合も前記DPF21を含む排ガス配管20の設置箇所としてエンジン設置スペースを有効活用できる。
図16(a)のエンジン11部分の平面図と図16(b)のエンジン11部分の側面図に示すように、DPF21を含む排ガス配管20をエンジン11の冷却ファン25から離れた位置であって、エンジン11の後壁側のエンジン11の排気部より離れた側の一方の側壁側にDPF21の長手方向を前後にして配置しても良い。この場合も前記DPF21を含む排ガス配管20の設置箇所としてエンジン設置スペースを有効活用できる。
本発明の脱穀装置はコンバインなどの収穫した穀粒の処理装置に利用できる。
2 走行フレーム
3 走行装置 4 クローラ
6 刈取装置 7 脱穀装置
8 グレンタンク 8a 区画室
8b カバー 10 操縦席
11 エンジン 12 分草具
14 穀稈引き起こし装置 15 フィードチェン
20 排気ガス配管
21 DPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)
23 キャビン 25 冷却ファン

Claims (3)

  1. 穀稈を処理する脱穀装置(7)と、該脱穀装置(7)で脱穀された穀粒を一時的に貯留して下部に漏斗状の傾斜壁面を有するグレンタンク(8)と、これらの脱穀装置(7)とグレンタンク(8)の駆動部の動力源となるエンジン(11)と、該エンジン(11)の排ガスを外部へ導く排ガス配管(20)と、該排ガス配管(20)に設けた排ガス中の微粒子を濾過するフィルタ(21)とを備えたコンバインにおいて、
    前記フィルタ(21)を前記グレンタンク(8)の漏斗状の傾斜壁面の下部外側の空間に配置したことを特徴とするコンバイン。
  2. 前記フィルタ(21)を前記グレンタンク(8)と一体的に開放可能な構成とすることを特徴とする請求項1記載のコンバイン。
  3. 前記フィルタ(21)を前記グレンタンク(8)と一体的に開放した状態で前記フィルタ(21)と前記エンジン(11)及び前記フィルタ(21)に接続された前記排ガス配管(20)の部分が互いに分離可能な構成とすることを特徴とする請求項2記載のコンバイン。
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