JP2011143683A - 複合構造部材 - Google Patents

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宏治 森
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伸之 奥田
Nozomi Kawabe
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Abstract

【課題】薄くても剛性が高く、固定対象に容易に取り付けられる複合構造部材を提供する。
【解決手段】複合構造部材1Aは、金属基材10Aと、樹脂成形体11と、金属基材10Aの一面を覆う樹脂フィルム層12とを具える。金属基材10Aは、その厚さが50μm以上の平板材をプレス成形した塑性加工材である。金属基材10Aと樹脂フィルム層12とは、樹脂成形体11の構成樹脂により接合されている。複合構造部材1Aは、金属基材10Aを具えることで、厚さを薄くしても、優れた強度や剛性を有することができる。複合構造部材1Aは、樹脂成形体11を具えることで、固定対象への取付部を当該樹脂成形体11に容易に形成できるため、取付作業性に優れる。複合構造部材1Aは、樹脂フィルム層12を具えることで、意匠性に優れる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気・電子機器類の筐体といった部品に適した、金属と樹脂との複合構造部材に関するものである。特に、薄くても剛性が高く、機器類本体などに容易に取り付けられる複合構造部材に関するものである。
携帯電話やノート型パーソナルコンピュータ、デジタルカメラといった携帯用電気・電子機器類の筐体といった部品の構成材料に、従来、軽量である樹脂が汎用されている。樹脂部材では、色や模様を容易に施せたり、種々の形状を容易に形成できたりするため意匠性に優れる。
一方、上記筐体などの部品の構成材料として、軽量で、比強度、比剛性に優れるマグネシウム合金が検討されている。マグネシウム合金からなる部品は、ダイカスト法やチクソモールド法による鋳造材(ASTM規格のAZ91合金)が主流であり、近年、ASTM規格のAZ31合金に代表される展伸用マグネシウム合金からなる板にプレス加工を施した部品が使用されつつある。特許文献1は、AZ91相当のマグネシウム合金からなる圧延板をプレス成形したプレス材を開示している。
上記マグネシウム合金などの金属部材では、上記樹脂部材と比較して強度や剛性に優れるため、厚さを薄くし易い。また、金属部材も、所望の塗装や特許文献1に記載されるような表面加工を行うことで意匠性を高められる。
特開2009-120877号公報
しかし、従来の構造部材では、高い強度や剛性を維持しつつ厚さを更に薄くすると共に、当該構造部材を機器類本体や他の部品などといった固定対象に取り付け易くすることが難しい。
樹脂部材では、射出成形などの金型成形により形成されることで形状の自由度が高く、上記固定対象に取り付けるためのツメ部や、ボルト孔用ボス、ネジ孔用ボスなどの取付部を容易に形成できる。従って、樹脂部材は、上記ツメ部を固定対象に引っ掛けたり、嵌め込んだり、ボルトやネジといった締付部材を用いたりすることで、上記固定対象に容易に取り付けられる。また、樹脂部材では、強度や剛性を高めるためのボスやリブなどの局所的な肉厚部分を容易に設けられる。しかし、樹脂部材では、高い強度や剛性を維持しつつ部材の全体的な厚さを薄くすることが難しい。
一方、金属部材では、上記ツメ部やボルト孔などの取付部を樹脂部材に比較して製造し難い。具体的には、プレス加工といった単純な加工方法で成形し難く、ダイカストなどを利用することである程度の類似形状の取付部を形成できるものの、形状を整えるために更に切削加工などの別加工が必要である。従って、金属部材では、取付部を含めた製造工程を考慮すると、生産性に劣る上に歩留まりも悪い。この点から、金属部材は、固定対象に取り付け難いと言える。
また、金属部材は、一般に、樹脂部材よりも上記ボスやリブなどを設け難い。更に、昨今、電気・電子機器類では、無線通信を行えるものが増えてきており、このような機能を有する機器類とする場合、筐体は、電磁波を遮蔽しない非金属部分を具えることが望まれる。加えて、種々の意匠に対応できるように塗装以外の手法であって、特に、塗装よりも容易に施すことができる手法の開発が望まれる。
そこで、本発明の目的は、薄くても剛性が高く、意匠性及び取付作業性に優れる複合構造部材を提供することにある。
本発明は、金属と樹脂との複合構造とすると共に、樹脂フィルム層を具える構成とすることで上記目的を達成する。本発明の複合構造部材は、金属基材と、樹脂成形体と、上記金属基材の表面の少なくとも一部を覆う樹脂フィルム層とを具える。特に、この複合構造部材では、上記金属基材の少なくとも一部の厚さが50μm以上であり、上記樹脂成形体の少なくとも一部が上記金属基材及び上記樹脂フィルム層の少なくとも一方に接合された構成である。
本発明複合構造部材は、金属基材と樹脂成形体との双方を具えることで、樹脂部材単体の場合に比較して、厚さが薄くても高い強度や剛性を有することができる。特に、本発明複合構造部材では、金属基材の少なくとも一部の厚さが50μm以上と厚いことで、例えば、ナノオーダーの金属薄膜を樹脂部材に設ける場合に比較して、高い強度や剛性を確保することができる。
かつ、本発明複合構造部材は、樹脂成形体に上述したツメ部やボルト孔などの取付部を容易に設けられることから、適宜ボルトなどの締付部材を利用して、固定対象に容易に取り付けられ、取付作業性にも優れる。
更に、本発明複合構造部材は、樹脂フィルム層として所望の意匠(色や模様など)を施した樹脂フィルムを利用することで当該複合構造部材を加飾することができる。従って、本発明複合構造部材は、意匠性に優れる。かつ、樹脂フィルムを金属基材に接合するだけで高い意匠性を有する本発明複合構造部材が得られるため、本発明複合構造部材は、生産性にも優れる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
[金属基材]
(形態・形状)
金属基材は、少なくとも一部の厚さが50μm(0.05mm)以上である部分を有する任意の形状のものが挙げられる。金属基材は、全体の厚さが実質的に均一的である板状材が代表的であり、その他、部分的に厚さが異なるもの:例えば、適宜な形状・個数の突起や凹みを有する板状材、適宜な形状・個数の貫通孔が設けられた孔あき板状材、所望の立体形状に成形されたもの:例えば、断面[状、断面L字状、筒状などが挙げられる。突起や屈曲部分を有することで強度や剛性を高めたり、突起や凹み、貫通孔を有することで、種々の意匠を形成することができる。
上記金属基材は、厚さが厚いほど、複合構造部材の強度や剛性が高められるため、0.1mm以上、更に0.5mm以上の部分を有することが好ましい。但し、複合構造部材中の金属基材の割合が高まることで、複合構造部材全体の重さが重くなる。従って、金属基材は、部分的に厚い箇所(厚さが2mm超の箇所)があってもよいが、その大部分(金属基材を平面視したときの金属基材の最大面積を100面積%とするとき、50面積%超)は、厚さが2mm以下であることが好ましく、0.3mm〜1.5mm程度が好ましい。
また、一つの複合構造部材において、複数の金属基材を具える形態とすることができる。各金属基材は、樹脂成形体及び樹脂フィルム層の少なくとも一方に接合されて、一つの複合構造部材に一体化された形態とすることができる。一つの複合構造部材に対して、強度の向上や電磁波シールドなどが望まれる部分が複数存在することがある。この形態では、複数の金属基材をそれぞれ個別に分散して具えることで、上記要求に対応することができる上に、軽量化と部材の強度の向上との両立をも図ることができる。
(製造方法)
金属基材は、鋳造、押出、圧延、鍛造、プレス(代表的には、曲げ加工や絞り加工)などの種々の工程を経て製造することができる。製造には、公知の製造条件を適宜利用することができる。得られた金属基材は、鋳造材、押出材、圧延材、鍛造材、プレス材、その他の塑性加工材、これらを素材として更に熱処理、研磨、矯正、切削、防食処理、及び特許文献1に記載されるような表面加工といった少なくとも一つの処理を施した処理材などの種々の形態が挙げられる。金属基材が鋳造材である場合、任意の立体形状を容易に形成できる。鋳造材などを素材として、この素材に押出、圧延、鍛造、プレスなどの塑性加工を施した金属基材は、加工硬化により、強度や剛性が更に高い。研磨、矯正、表面加工などを施した金属基材は、意匠性に優れる。防食処理を施した金属基材は、耐食性に優れる。また、熱処理を施すことで、組成の均質化や塑性加工による歪みの除去などを行え、切削により、所定の大きさや厚さの金属基材が得られる。所望の形状、形態となるように金属基材を適宜製造して利用するとよい。
(機械的強度)
〔ヤング率〕
金属基材は、ヤング率が40GPa以上であると、厚さを薄くしても、歪み難く高い剛性を有することができる。ヤング率は、主として金属の材質により決定され、同じ材質である場合、圧延などの塑性加工を施すことで更に高くなる傾向にある。ヤング率が50GPa以上、更に100GPa以上といったより高い材質や金属基材の形態を選択することで、金属基材を薄くしても高い剛性を有する複合構造部材とすることができる。
〔0.2%耐力〕
金属基材は、0.2%耐力が150MPa以上であると、厚さを薄くしても、凹みや変形などが生じ難く、長期に亘り所定の形状を維持することができる。0.2%耐力は、主として金属の材質により決定され、同じ材質である場合、圧延などの塑性加工を施すことで更に高くなる傾向にある。0.2%耐力が200MPa以上、更に250MPa以上といったより高い材質や金属基材の形態を選択することで、金属基材を薄くしても高い剛性を有する複合構造部材とすることができる。
〔熱膨張率〕
一様な材質からなる金属基材では、部分的に温度差が生じると、部分的に反りが生じる恐れがある。従って、樹脂成形体の成形時、一様な材質からなる金属基材において最高温度領域と最低温度領域との差が50℃以内、好ましくは15℃以内、更に好ましくは5℃以内、最も好ましくは当該金属基材の実質的に全体に亘り均一的な温度となるように、温度を制御することが好ましい。このような温度制御を行うことで、成形後に得られた複合構造部材の変形を抑制できる。
上記温度制御は、例えば、金属基材と樹脂成形体と樹脂フィルムとを一体化するために使用する金型において、金属基材が配置される側の金型に冷却手段を設けることが挙げられる。上記金型において金属基材が直接接触する又は樹脂フィルム層を介して接触する領域(以下、特定領域と呼ぶ)に冷却手段を設けることで、金属基材の全面の温度が均一的になり、局所的な温度上昇を緩和できる。具体的な冷却手段は、例えば、銅や銅合金といった熱伝導率が高い材料により上記特定領域の表面を形成したり、上記高熱伝導性材料からなる部材を上記特定領域に配置したりし、更に、上記高熱伝導性材料からなる部分の内部に冷媒を循環する循環機構を具える構成が挙げられる。或いは、上記温度制御は、上記金型の特定領域や金型全体にヒータといった加熱手段を設けて、この加熱手段により、金属基材の全面が均一的に加熱されるようにすることが挙げられる。金属基材、樹脂フィルム層、樹脂成形体の材質に応じて、冷却温度や加熱温度、冷却領域や加熱領域を適宜選択することができる。
また、金属基材の熱膨張率が8×10-6/K以上であると、金属基材と樹脂成形体と樹脂フィルムとを一体化するために収納した金型から開放したとき、金属基材に反りが生じ難く、所定の形状を維持し易い。熱膨張率は、主として金属の材質により決定される。熱膨張率が10×10-6/K以上、更に20×10-6/K以上といったより高い金属を選択することで、金属基材を薄くしても、複合構造部材は、所定の形状を維持し易い。
(成分)
金属基材を構成する金属の具体的な材質は、例えば、純マグネシウム、マグネシウム合金、純チタニウム、チタニウム合金、純アルミニウム、アルミニウム合金、純鉄、鉄合金(鋼、ステンレス鋼を含む)が挙げられる。これらの金属はいずれも、ヤング率:40GPa以上、0.2%耐力:150MPa以上、熱膨張率:8×10-6/K以上を満たし、剛性が高く、凹みや反りなどの変形が生じ難く、長期に亘り所定の形状を維持し易い。また、上記変形などが生じ難いことから、金属基材に基づく意匠(例えば、特許文献1に記載されるような表面加工による意匠)を長期に亘り維持することができる。
特に、金属基材の少なくとも一部が純マグネシウム、マグネシウム合金、純チタニウム、及びチタニウム合金の少なくとも一種から構成された形態であると、これらの金属が強度や剛性に優れることから、更なる薄肉化の要求に対応することができる。また、純マグネシウム、マグネシウム合金、純チタニウム、チタニウム合金は、鉄や鉄合金よりも軽量であることから、これらの金属から構成される金属基材を具えることで、軽量な複合構造部材とすることができる。
とりわけマグネシウムやマグネシウム合金は、比強度、比剛性が高いため、マグネシウムやマグネシウム合金からなる金属基材を具えることで、高強度で高剛性な複合構造部材とすることができる。マグネシウムは、Mg及び不純物からなるもの、マグネシウム合金は、例えば、Al,Zn,Mn,Si,Ca,Sr,Y,Cu,Ag,Sn,Li,Zr及び希土類元素(Yを除く)から選択される少なくとも1種の元素を合計で0.01質量%以上20質量%以下含有し、残部がMg及び不純物からなるものが挙げられる。特に、Alを含有するマグネシウム合金、例えば、ASTM規格におけるAZ系合金(Mg-Al-Zn系合金、Zn:0.2質量%〜1.5質量%)、AM系合金(Mg-Al-Mn系合金、Mn:0.15質量%〜0.5質量%)、AS系合金(Mg-Al-Si系合金、Si:0.6質量%〜1.4質量%)、Mg-Al-RE(希土類元素)系合金、AX系合金(Mg-Al-Ca系合金、Ca:0.2質量%〜6.0質量%)、AJ系合金(Mg-Al-Sr系合金、Sr:0.2質量%〜7.0質量%)は、耐食性に優れる上に強度といった機械的特性にも優れて好ましい。Alを7.5質量%超12質量%以下含有するマグネシウム合金、例えば、Mg-Al-Zn系合金では、AZ80合金、AZ81合金、AZ91合金、Mg-Al-Mn系合金では、AM100合金などは、耐食性に更に優れて好ましい。公知の組成のマグネシウム合金を利用してもよい。マグネシウム合金からなる金属基材は、その表面に化成処理や陽極酸化処理といった防食処理を施したものを利用すると、耐食性を高められる。この場合、防食処理層の上に、樹脂フィルム層を具える複合構造部材となる。
チタニウムは、Ti及び不純物からなるもの、チタニウム合金は、例えば、JIS H 4600(2007)に規定される各種の合金:6質量%アルミニウム-4質量%バナジウム-残部チタン及び不純物などが挙げられる。
或いは、金属基材の少なくとも一部が純アルミニウム、アルミニウム合金、純鉄、及び鉄合金から選択される少なくとも一種の金属から構成された形態とすることができる。純アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、鉄合金は、一般に、圧延やプレスなどの塑性加工の加工性に優れるため、所望の形状の塑性加工材を容易に形成することができる。純アルミニウム、アルミニウム合金は軽量であることから、純アルミニウムやアルミニウム合金からなる金属基材を具えることで軽量な複合構造部材とすることができる。純アルミニウムは、Al及び不純物からなるもの、アルミニウム合金は、例えば、JIS H 4000(2006)などに規定されている各種の合金:A1050、A5052、A5083などを利用することができる。純鉄や鉄合金は、一般に強度に優れることから、純鉄や鉄合金からなる金属基材を具えることで高強度な複合構造部材とすることができる。純鉄は、Fe及び不純物からなるもの、鉄合金は、例えば、炭素と鉄との合金である鋼、更にNiやCrを含むステンレス鋼、例えば、SUS304やSUS316などが代表的であり、その他、種々の合金、例えば、SS400やS45Cなどを利用することができる。
金属基材は、単一種の金属からなるものとしてもよいし、異なる複数種の金属からなるものとしてもよい。いずれの場合も、単一部材からなる形態としてもよいし、上述のように複数の金属基材を具える形態としてもよい。金属基材を複数種の異なる金属からなる単一部材とする場合、各金属からなる部材を溶接やロウ付け、圧接などにより一体化するとよい。複数種の金属からなる金属基材を具えることで、金属材質の違いによる意匠を表出することができ、意匠性に優れる複合構造部材とすることができる。
[樹脂成形体]
(形状)
樹脂成形体は、所望の用途に応じた任意の形状とすることができる。具体的には、樹脂成形体は、複合構造部材の主たる外観を構成する主体部としてもよいし、複合構造部材の一部、例えば、ツメ部やボルト孔、ネジ孔などの取付部、リブといった強度補強部、所望の意匠を形成するための意匠部、無線通信を行うための非金属部などに利用することができる。特に、樹脂成形体の少なくとも一部が上記取付部である複合構造部材は、電気・電子機器類の本体といった固定対象に容易に取り付けられる上に、上記金属基材に当該取付部を形成する場合よりも取付部を簡単に形成することができる。
樹脂成形体の大きさ、厚さは特に問わない。本発明複合構造部材は、上記金属基材を具えることで、例えば、樹脂成形体が薄い板状体であっても剛性に優れる。
また、一つの複合構造部材において、複数の樹脂成形体を具える形態とすることができる。各樹脂成形体は、金属基材及び樹脂フィルム層の少なくとも一方に接合されることで、一つの複合構造部材に一体化することができる。
(形成方法)
樹脂成形体は、射出成形、トランスファー成形、注型成形、押出成形、溶着などの各種の方法により形成することができる。樹脂成形体の形成と共に、金属基材及び樹脂フィルム層の一体化も図ることができるため、本発明複合構造部材は、生産性に優れる。上記形成には、公知の条件を適宜利用することができる。
(成分)
樹脂成形体は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、及びゴム材料の少なくとも1種により構成されたものが挙げられる。上記樹脂は、例えば、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂が挙げられる。上記ゴム材料は、天然ゴム、合成ゴム:例えば、イソプレンゴム、スチレンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴムなどが挙げられる。樹脂成形体の構成樹脂は、複合構造部材の剛性や強度、硬度、耐食性、耐久性、耐熱性などを考慮して、適宜選択することができる。上記構成樹脂は、剛性などの機械的特性や意匠性を高めるために金属フィラーや、セラミックスなどの非金属からなるフィラー、その他、カラーバッチなどを含有していてもよい。
樹脂成形体は、単一種の樹脂からなるものとしてもよいし、異なる複数種の樹脂からなるものとしてもよい。いずれの場合も、単一部材からなる形態としてもよいし、上述のように複数の樹脂成形体を具える形態としてもよい。樹脂成形体を複数種の樹脂からなる単一部材とする場合、各樹脂からなる部材を順次成形していくことで一体としたり、各樹脂からなる部材をそれぞれ別個に成形した後、接着剤により接合して一体としたりすることなどで製造できる。
[樹脂フィルム層]
(全体構成)
金属基材の少なくとも一部を覆う樹脂フィルム層は、代表的には、複合構造部材の外観の少なくとも一部を構成する。このような樹脂フィルム層を構成する樹脂フィルムは、例えば、ポリメチルメタクリレート(Polymethyl Methacrylate
:PMMA)樹脂、ポリアクリル酸ブチル樹脂、エチレン−アクリル共重合体樹脂、エチレン酢酸ビニル−アクリル共重合体樹脂などのアクリル樹脂からなるアクリルフィルムを好適に利用することができる。アクリルフィルムは、(1)透明アクリル樹脂の場合、透明性が高い、(2)熱や光に強く、例えば、屋外で使用しても退色や光沢の低下が少ない、(3)耐汚染性に優れる、といった特性を有することから、優れた外観を有する複合構造部材とすることができる。更に、アクリルフィルムは、深絞りなどの加工時の成形性にも優れるため、本発明複合構造部材を製造するにあたり、好適に利用することができる。アクリルフィルムの厚さは、耐候性などを十分に維持できるように50μm以上が好ましく、複合構造部材の薄肉化を考慮すると500μm以下が好ましく、70μm〜200μm程度が使用し易いと考えられる。市販のアクリルフィルムを利用することができる。
樹脂フィルム層が、例えば、有色不透明の樹脂フィルムで構成される場合、所望の色や模様の樹脂フィルムを利用することで意匠性を高められる。一方、樹脂フィルム層の可視光透過率が30%以上である場合、下地である金属基材が目視で確認できることから金属基材の金属質感を表出することができ、優れた金属質感を有する意匠性の高い複合構造部材とすることができる。可視光透過率が高いほど、金属質感が高められ、50%以上、特に70%以上がより好ましい。特に、透過性が高いアクリルフィルム、具体的には、可視光透過率:90%程度のアクリルフィルムを利用すると、金属質感をより表出し易い。樹脂フィルム層の可視光透過率は、複合構造部材から樹脂フィルム層を剥がしたり、切削により除去した後、分析することで調べられる。
上述のように樹脂フィルム層は、単一材料からなる単層構造のものを利用してもよいし、多層構造のものを利用してもよい。例えば、上記アクリルフィルムをベース部とし、当該ベース部の少なくとも一部に、所望の図柄や模様を印刷した印刷層、金属光沢などを表現するための薄膜層、薄膜層や印刷層を保護する保護層、上記各層を接合する接着層の少なくとも一つの層を具える樹脂フィルムを利用することができる。多層構造の樹脂フィルムを利用する場合、薄肉化やフィルムの製造性を考慮すると、この樹脂フィルムの合計厚さは2000μm以下が好ましく、特に、70μm〜200μm程度が使用し易いと考えられる。市販の多層構造の樹脂フィルムを利用することができる。
印刷層は、樹脂バインダーと着色インキとを用い、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法を利用することで形成することができる。樹脂バインダーには、例えば、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド系樹脂などの樹脂、着色インキには、所望の色の顔料や染料を着色剤として含有するものが挙げられる。印刷層を具える樹脂フィルム層を利用することで、種々の意匠に対応することができる。
薄膜層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの蒸着法、その他、めっき法などにより容易に形成することができる。材質は、例えば、アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛、ゲルマニウムなどの金属、上記金属の合金、上記金属の非金属化合物:例えば、硫化亜鉛、フッ化マグネシウム、酸化スズ、酸化インジウムスズなど、その他酸化ケイ素などの非金属化合物が挙げられる。金属からなる薄膜層を具える樹脂フィルム層を利用することで、金属光沢や金属質感を表出することができる。例えば、金属からなる薄膜層を具える樹脂フィルム層が樹脂成形体上に設けられている場合でも、金属質感を容易に表出できる。金属からなる薄膜層を具える樹脂フィルム層が金属基材上に設けられている場合、金属基材を保護したり、上記薄膜層の構成材質と金属基材の構成材質とが異なる場合、異なる複数種の金属により、複合構造部材の意匠性を高めたりすることができる。上記化合物からなる薄膜層を具える樹脂フィルム層を利用することで、可視光の透過性を高めたり、蛍光色を表出したり、フィルムの硬度などを高めたりすることができる。
上記保護層は、例えば、上述したアクリルフィルムの他、ポリプロピレンフィルム、熱可塑性エラストマーフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアミドフィルム、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンフィルム、アクリロニトリル−スチレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリウレタンフィルムなどを用いることができる。
金属からなる薄膜層と保護層とを接着する接着層は、例えば、2液性硬化ウレタン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、塩素含有ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル系共重合体樹脂などの樹脂を使用し、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法を利用することで形成することができる。その他、各層間を接合する接着層には、各層の構成材質に応じた適切な接着剤を適宜利用することができる。
(貫通孔)
本発明の一形態として、上記樹脂フィルム層が複数の貫通孔を具えており、上記各貫通孔の外接円の直径が5mm以下である形態が挙げられる。
上記樹脂フィルム層は、上記金属基材や上記樹脂成形体の少なくとも一部に樹脂フィルムを被せて接合することで形成される。この接合時、樹脂フィルムと金属基材や樹脂成形体との間において十分に脱気できず気泡が生じると、外観の不良を招く。これに対し、樹脂フィルムに微小な貫通孔を設けておけば、脱気し易く、気泡の発生を抑制し、良好な外観を有する複合構造部材とすることができる。上記貫通孔の形状は特に問わない。代表的には円形状が挙げられるが、楕円、三角形や四角、五角形などの多角形、その他、任意の形状を利用することができる。また、上記貫通孔の個数は、脱気に必要な個数を任意に選択することができる。更に、上記貫通孔の配置形態は特に問わないが、樹脂フィルムの一部に集中的に設けられているよりも、樹脂フィルム全体に亘って均一的に配置されていると、脱気を満遍なく行える上に、樹脂フィルムの強度の低下を抑制することができる。
上記各貫通孔の外接円をとったとき、その直径が小さ過ぎると、脱気を行い難く、5mm超では、樹脂フィルムの強度が低下する。特に、上記直径が5μm〜100μm程度であると脱気を十分に行える上に、貫通孔を形成し易く、利用し易いと期待される。樹脂フィルムを金属基材に対して耐食層としても機能させる場合、上記直径が大き過ぎると腐食要因となる水などが上記貫通孔を通過して金属基材に接触し、金属基材の耐食性の低下を招く。従って、樹脂フィルム層において金属基材を覆う箇所を耐食層としても機能させる場合、上記外接円の直径は100μm以下が好適である。耐食性を高めるには、上記直径は小さい方が好ましく、0.1μm未満とすることができるが、0.1μm以上が利用し易いと考えられる。また、上述のように樹脂フィルム層を耐食層として機能させる場合、貫通孔の個数が多過ぎても耐食性が低下することから、樹脂フィルム層において金属基材を覆う箇所の貫通孔の密度(単位面積あたりの個数)が30個/mm2以上500個/mm2以下であることが好ましい。或いは、樹脂フィルム層において金属基材を覆う箇所の貫通孔の面積割合が1%以上70%以下であることが好ましい。一方、樹脂フィルム層において樹脂成形体を覆う箇所は、5mm程度の貫通孔が開いていても耐食性に関与しないことから、100μm超としてもよい。このような比較的大きな貫通孔の少なくとも一つを模様(例えば、ドット柄)として機能させることができる。
[その他の構成]
(塗装層)
本発明の一形態として、上記樹脂フィルム層の少なくとも一部の上に、更に塗装層を具える形態が挙げられる。
樹脂フィルム層を下地として、更に塗装層を具えることで、強度や剛性、硬度を更に高めたり、耐水性などを向上することができる。また、更に塗装層を具えることで、金属基材や樹脂成形体の保護を図ったり、樹脂フィルム層とは異なる図柄や模様を施して、意匠性を高めたりすることができる。樹脂フィルム層を下地とすることで塗装を行う対象の表面が滑らかであることから、金属基材の表面に直接塗装を行う場合に比較して、塗装を均一的に行い易く、表面性状に優れた意匠性の高い複合構造部材とすることができる。
塗装は、有色不透明、有色透明、無色透明のいずれも利用することができる。有色不透明の場合、下地の樹脂フィルム層や金属基材を目視することができないが、所望の色や模様を施すことで、複合構造部材の意匠性を高められる。なお、塗装及び後述する接着剤において透明とは、可視光透過率が30%以上であることをいう。
(接着剤層)
本発明の一形態として、上記金属基材と上記樹脂フィルム層との間の少なくとも一部に接着剤層を具える形態が挙げられる。
樹脂フィルム層を構成する樹脂フィルムと金属基材とは、樹脂成形体の構成樹脂の一部を接着剤として機能させることで接合することができる。しかし、別途接着剤を利用することで、樹脂フィルムと金属基材とをより確実に接合できる。接着剤は、有色不透明のものを利用してもよいが、接着剤及び樹脂フィルムの双方、更に塗装層を具える場合は塗装層をも含めて全てが有色透明又は無色透明なものを利用すると、金属基材の金属質感を良好に表出することができ、金属質感の高い複合構造部材とすることができる。金属基材と樹脂フィルム層との間の全域に亘って接着剤層が存在すると、接合強度が高い。
[比重]
本発明複合構造部材は、その全体比重が5以下であると軽量であり、軽量であることが望まれる携帯用機器類の部品などに好適に利用できる。上記比重となるように、複合構造部材中の金属基材の含有割合や材質、或いは樹脂成形体の含有割合を適宜選択するとよい。金属基材の材質として、例えば、比重が大きいステンレス鋼(比重:約8)を利用する場合、金属基材の含有割合を比較的小さくすることで(樹脂成形体の含有割合を比較的大きくすることで)、複合構造部材の全体比重を5以下とすることができる。金属基材の材質として、特に、純マグネシウムやマグネシウム合金、純アルミニウムやアルミニウム合金といった軽量な金属を利用する場合、複合構造部材中の金属基材の含有割合が比較的高い場合でも、その全体比重を3以下、更に2以下とすることができる。
本発明複合構造部材は、薄くても剛性が高く、意匠性に優れる。
図1(I)は、実施形態1に係る複合構造部材の断面模式図、図1(II)〜図1(V)は、当該複合構造部材の製造工程を説明する説明図である。 図2(I)は、実施形態2に係る複合構造部材の断面模式図であり、図2(II),(III)は、当該複合構造部材の製造工程を説明する説明図である。 図3(I)は、実施形態3に係る複合構造部材の断面模式図であり、図3(II),(III)は、当該複合構造部材の製造工程を説明する説明図である。 図4(I)は、実施形態4に係る複合構造部材の断面模式図、図4(II)は、実施形態5に係る複合構造部材の断面模式図である。
以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。図面において同一符号は同一名称物を示す。
<実施形態1>
図1を参照して実施形態1の複合構造部材1Aを説明する。
[複合構造部材]
複合構造部材1Aは、板状の金属基材10Aと、樹脂成形体11と、板状の金属基材10Aの表面において一面を覆う樹脂フィルム層12とを具える積層構造体であり、樹脂成形体11の一部が樹脂フィルム層12、金属基材10Aに接合されて一体化されている。
この例に示す複合構造部材1Aは、底面部と、当該底面部の縁から立設されて対向配置される一対の短片部とを具える断面]状体であり、全体の厚さは均一的である(厚さ:1.0mm)。上記底面部の大きさ:幅250mm×長さ300mm、一つの短片部の大きさ:幅250mm×高さ5mmである。以下、各構成をより詳細に説明する。
金属基材10Aは、厚さ0.5mm(≧50μm)×幅240mmのマグネシウム合金からなる平板材をプレス成形により]状に屈曲させて形成した塑性加工材(プレス材)である(底面部の大きさ:幅240mm×長さ300mm、一つの短片部の大きさ:幅240mm×高さ1mm)。ここでは、上記平板材として、AZ91合金相当のAlを含有するマグネシウム合金(Al:8.3質量%〜9.5質量%含有)の双ロール鋳造材に圧延を施し、得られた圧延板に温間矯正を施したものを用意した(ヤング率:45GPa、0.2%耐力:260MPa、熱膨張率:25×10-6/K)。上記平板材の製造には、公知の条件を利用することができる。上記温間矯正後、研磨処理、ダイヤモンドカット・ヘアラインカット・エッチング・ブラスト・ロゴなどの所望の文字や図柄の印刷や刻印などの表面加工、防食処理などの各種の処理を施してもよい。上記表面加工を施すことで、金属基材10Aの金属質感を高められる。
樹脂成形体11は、]状の金属基材10Aの一面(内側面)の全面を覆うように成形された]状体である。ここでは、樹脂成形体の構成材質として、ポリカーボネートとABS樹脂とのポリマーアロイ(ポリカABS)に10質量%BN(窒化硼素)フィラーを添加したものを利用し、後述するように射出成形により形成している。金属基材10Aの一面を覆う箇所の厚さは、均一的であり、0.5mmである。また、最大厚さ(ここでは対向する一対の短片部分の厚さ)は、1.0mmである。なお、ボスやリブを具える樹脂成形体とする場合、厚さが1.0mm超であるボスやリブを設けてもよい。本例では、リブ(図示せず)を含めた複合構造部材1Aの全体比重が約1.4となるように樹脂成形体を形成している。複合構造部材の全体比重は、当該複合構造部材の構成要素の合計質量を当該複合構造部材の体積で除することで求められる。各構成要素の質量は、複合構造部材を分解して測定したり、当該構成要素の体積と当該構成要素の比重との積から演算により求めたりすることができる。
複合構造部材1Aの形状は、一例であり、適宜変更することができる。例えば、金属基材及び樹脂成形体を断面]状とする場合、金属基材において底面部から立設する短片部の高さと樹脂成形体において底面部から立設する短片部の高さとが等しい形態、複合構造部材の全体形状が底面部の全周縁から立設される短片部を具える形態(代表的には、矩形箱状体)、金属基材及び樹脂成形体の少なくとも一方の形状が底面部の全周縁から立設される短片部を具える形態、金属基材の底面部の長さが樹脂成形体の底面部の長さよりも短く、金属基材において底面部から立設する短片部と樹脂成形体において底面部から立設する短片部との間に隙間が存在する形態、更に、上記隙間に金属基材及び樹脂成形体の少なくとも一方から構成されるボスやリブを具える形態、などが挙げられる。
樹脂フィルム層12は、樹脂フィルムにより構成されている。ここでは、厚さ150μmの無色透明のポリメチルメタクリレートフィルムを用いている。この樹脂フィルム層12は、]状に形成された金属基材10A、及び金属基材10Aの対向する一対の短片部分に連続する樹脂成形体11の短片部分により形成される]状の複合体の一面(外側面)の全面を覆うように配置されて、樹脂成形体11の構成樹脂によって接合されている。
金属基材10Aは、上記外側面を上述のように無色透明の樹脂フィルム層12に覆われることで、金属基材10A自体の金属質感を十分に醸し出すことができ、複合構造部材1Aは、金属質感に優れる。また、金属基材10Aは、内側面及び端面を樹脂成形体11により覆われ、外側面を樹脂フィルム層12により覆われることで、耐食性にも優れる。
複合構造部材1Aは、底面部及び短片部の一部が、樹脂フィルム層12、金属基材10A、樹脂成形体11の三層積層構造であり、残部が樹脂成形体11及び樹脂フィルム層12から構成される。即ち、複合構造部材1Aは、樹脂のみから構成される部分を有する。
[製造方法]
上記構成を具える複合構造部材1Aは、例えば、以下のようにして製造することができる。
図1(II)に示すように、樹脂フィルム層12を構成する樹脂フィルム120を一方の金型100に配置した後、他方の金型101を押し付けて、樹脂フィルム120を金型100のキャビティに沿わす。
次に、図1(III)に示すように他方の金型101を一方の金型100から離し、樹脂フィルム120の所定の位置に金属基材10Aを配置する。
次に、一方の金型100側に他方の金型101を移動させて、図1(IV)に示すように両金型100,101により樹脂成形体11を形成する空間を形成する。ここでは、樹脂フィルム120は、所定の大きさの樹脂フィルム層12を構成可能な十分な大きさを有するものを用意し、両金型100,101を近接させた際、図1(IV)に示すように樹脂フィルム120の一部が両金型100,101により挟持されて、樹脂成形体11の形成中、両金型100,101により樹脂フィルム120が保持されるようにしている。こうすることで、樹脂成形体11の成形にあたり、樹脂フィルム120がずれることがなく、複合構造部材1Aを精度よく形成することができる。
上記両金型100,101の空間に、樹脂成形体11の構成樹脂を注入して、射出成形により樹脂成形体11を形成すると同時に、当該構成樹脂により、金属基材10Aと、樹脂フィルム120と、樹脂成形体11とを一体に接合する。上記構成樹脂が硬化したら、金型100,101を開き、樹脂フィルム120を適宜切断などすることで、樹脂フィルム層12を具える複合構造部材1Aが得られる。
なお、金属基材10Aの一面に接着剤(図示せず)を塗布したものを用意して、金型100に配置された樹脂フィルム120の所定の位置に、当該接着剤を具える金属基材10Aを配置させてもよい。或いは、図1(V)に示すように、樹脂フィルム120と金属基材10Aとを接着剤(図示せず)により予め接合し、樹脂フィルム120と金属基材10Aとを一体化した中間体を金型100に配置させた後、樹脂成形体11を形成してもよい。接着剤は、金属基材10A及び樹脂フィルム120のいずれに塗布してもよい。上記接着剤を利用する場合、金属基材と樹脂フィルム層との間に接着剤層(図示せず)を有する複合構造部材が得られる。このように接着剤を利用することで、樹脂成形体11の形成時、金属基材10Aと樹脂フィルム120とが実質的にずれることがなく、位置精度に優れる複合構造部材が得られる。また、接着剤層を有する複合構造部材は、金属基材と樹脂フィルム層との密着性に優れ、樹脂フィルムの剥離を抑制することができる。これら接着剤を利用する構成は、後述する実施形態にも適用することができる。
[効果]
上記構成を具える複合構造部材1Aは、樹脂のみから構成される樹脂部材に比較して、厚さを薄くしても(実施形態1Aの最大厚さ:1.0mm)、剛性や強度が高い。従って、複合構造部材1Aは、凹みや変形が生じ難く、長期に亘り所定の形状を維持することができる。特に、複合構造部材1Aでは、金属基材10Aがプレス加工による屈曲部分を具えることで、金属基材10A自体の剛性が高いことから、複合構造部材1A自体も剛性に優れる。その上、複合構造部材1Aでは、金属基材10Aの構成金属に軽量なマグネシウム合金を利用することで、複合構造部材1A全体の比重が2以下と小さい。
また、樹脂成形体11の一部、例えば、図1(I)において破線円で囲まれた樹脂のみより構成される部分などに、ツメ部やボルト孔、ネジ孔などの取付部を容易に形成することができる。このような取付部を具える複合構造部材とすることで、適宜ボルトやネジなどを用いて、或いは用いることなく、所定の固定対象に対して当該複合構造部材を容易に取り付けられ、この複合構造部材は、取付作業性に優れる。また、上記樹脂のみにより構成された非金属部分(非導電性部分)を有することで、無線通信などを行う電気・電子機器類の部品に複合構造部材1Aを好適に利用することができる。
更に、複合構造部材1Aは、加飾部材として機能する樹脂フィルム層12を具えることで、高品質な外観を有することができて意匠性に優れる上に、このような意匠性を高める構成を容易に形成できるため、生産性にも優れる。加えて、樹脂フィルム層12が金属基材10Aの防食層や表面保護層としても機能することから、複合構造部材1Aは、優れた外観を長期に亘り維持することができる。
<実施形態2,3>
図2を参照して実施形態2の複合構造部材1Bを、図3を参照して実施形態3の複合構造部材1Cを説明する。複合構造部材1B,1Cの基本的構成は、実施形態1の複合構造部材1Aと同様であり、金属基材10B,10Cの形態のみが異なる。ここでは、この相違点を説明し、その他の構成及び効果については説明を省略する。
複合構造部材1Bに具える金属基材10Bは、実施形態1に具える金属基材10Aに対してプレス成形を行っていない平板材である。このような平板材を金属基材10Bに利用することで、(1)金属基材を容易に製造できて生産性に優れる、(2)形状が簡単であるため、複合構造部材の製造にあたり金型への配置などを容易に行える、などの利点を有しており、経済性に優れる。
一方、複合構造部材1Cに具える金属基材10Cは、実施形態1に具える金属基材10Aと同様の]状のプレス材であり、底面部に円形状の貫通孔10hを具えており、貫通孔10h内に樹脂成形体11Cの構成樹脂が充填されている点が異なる。このような貫通孔10hを有する金属基材10Cを利用することで、金属基材10Cと樹脂成形体11Cとの接合面積、及び樹脂フィルム層12(樹脂フィルム120)と樹脂成形体11Cとの接合面積が増えるため、金属基材10C、樹脂フィルム層12、樹脂成形体11Cの三者の密着性を高められる。上記貫通孔を複数設けたり、孔の面積が大きい貫通孔としたり、貫通孔の形状を変えたりすることで、上記密着性を更に高め易い。従って、例えば、上述した接着剤を省略することができる。また、貫通孔10h内が樹脂のみからなる部分となり、複合構造部材1Cは、このような樹脂のみからなる部分を容易に形成できる。上記樹脂のみからなる部分は、上述のように非導電性部分として利用してもよいし、意匠として利用することもできる。更に、貫通孔10hにより、複合構造部材1C中の金属基材10Cの含有割合が低減されるため、この形態は、複合構造部材の軽量化を図ることができる。上記金属基材に設ける貫通孔の形状、個数、大きさなどは、上記密着性や意匠などを考慮して適宜選択することができる。
上記複合構造部材1B,1Cも実施形態1の複合構造部材1Aと同様に製造できる。即ち、金型100に樹脂フィルム120、金属基材10B又は金属基材10Cを配置した後、金型100,101間の空間に樹脂成形体11又は樹脂成形体11Cの構成樹脂を注入して硬化し、金属基材10B又は金属基材10C、樹脂フィルム120、樹脂成形体11又は樹脂成形体11Cを一体化することで複合構造部材1B,1Cを製造できる。
<実施形態4>
図4(I)を参照して実施形態4の複合構造部材1Dを説明する。実施形態1〜3ではいずれも、樹脂成形体が一つの連続する物体である形態を説明した。また、実施形態1〜3ではいずれも、樹脂成形体が金属基材と樹脂フィルム層との双方に接合された形態を説明した。これに対し、複合構造部材1Dは、複数の樹脂成形体11D1,11D2,11D3を具える。また、複合構造部材1Dは、金属基材10Dの一面にのみ樹脂フィルム層12が接合され、樹脂成形体11D1,11D2,11D3は、樹脂フィルム層12に接合されていない。
各樹脂成形体11D1,11D2,11D3はそれぞれ別の用途に利用でき、例えば、樹脂成形体11D1はツメ部やネジ穴、ボルト穴を設けた取付部(図4(I)ではボルト穴)、樹脂成形体11D2,11D3は、複合構造部材1Dの剛性を高めるためのリブ、などに利用することができる。この点は、後述する実施形態5についても同様である。
上記複合構造部材1Dも、基本的には実施形態1の複合構造部材1Aと同様にして製造することができる。但し、所望の形状の樹脂成形体11D1,11D2,11D3が金属基材10Dの所定の位置に形成されるように、適宜な形状の金型を用意する。また、樹脂フィルムと金属基材10Dとは接着剤により一体化する。このように金属基材10Dの任意の位置に、独立した複数の樹脂成形体を具える形態とすることができるため、複合構造部材の設計の自由度を増すことができる。
なお、実施形態4の複合構造部材1Dは、上述した金属基材・樹脂成形体・樹脂フィルム層の三者の接合状態、及び樹脂成形体の形態以外の点は、実施形態1の複合構造部材1Aと同様であり、上述した相違点以外の構成及び効果については説明を省略する。この点は、後述する実施形態5についても同様である。
<実施形態5>
図4(II)を参照して実施形態5の複合構造部材1Eを説明する。複合構造部材1Eは、金属基材10E1,10E2及び樹脂成形体11Eはそれぞれ、一面が樹脂フィルム層12に接合されているが、金属基材10E1,10E2と樹脂成形体11Eとは接合されていない。また、複合構造部材1Eは、複数の金属基材10E1,10E2を具える。
上記複合構造部材1Eも、基本的には実施形態1の複合構造部材1Aと同様にして製造することができる。但し、所望の形状の樹脂成形体11Eが樹脂フィルムの所定の位置に形成されるように、適宜な金型を用意する。また、樹脂フィルムと金属基材10E1,10E2とを接着剤により一体化する。このように樹脂フィルム層12により、独立した複数の金属基材10E1,10E2と樹脂成形体11Eとを一体化する形態とすることができるため、複合構造部材の設計の自由度を増すことができる。なお、この実施形態5において、上述した実施形態4のように樹脂成形体を複数具える形態とすることができる。
<実施形態6>
実施形態1〜5に具える樹脂フィルム層を構成する樹脂フィルムとして、微細な貫通孔(図示せず)を複数具えるものを利用することができる。例えば、樹脂フィルムの全面に亘って、外接円の直径が100μm以下である複数の貫通孔を均一的に具える樹脂フィルムを利用すると、樹脂フィルムと金属基材とを接合するにあたり、両者の間を十分に脱気できる。従って、両者間に気泡が介在されることを効果的に抑制でき、気泡の存在による外観不良の発生を低減できる。特に、樹脂フィルムにおける上記貫通孔の面積割合が1%〜10%程度の樹脂フィルムを利用し、この樹脂フィルムにより金属基材の表面を覆うことで、金属基材の耐食性を損なうことなく、上記気泡の発生を低減できる。
なお、樹脂フィルム層において樹脂成形体を覆う箇所では、耐食性を問わないため、上記貫通孔自体の大きさや上記面積割合が大きくてもよい。例えば、貫通孔の外接円の直径が2mm以下の範囲で貫通孔を大きくすると、脱気を更に行い易い。このように樹脂フィルムにより覆う対象によって、貫通孔の大きさや形状、面積割合を変化させることができる。上記貫通孔は、例えば、通気性を有する防水フィルムなどの製造条件などを利用して形成することができる。また、上記樹脂フィルム層を構成する樹脂フィルムに市販の孔あきフィルムを利用することができる。
<実施形態7>
上記実施形態1〜6では、金属基材としてAZ91合金相当のマグネシウム合金からなるものを利用したが、別の組成のマグネシウム合金を利用したり、純マグネシウムを利用したり、マグネシウム合金に代えて、チタニウムやチタニウム合金(例えば、ヤング率:90GPa〜150GPa、0.2%耐力:700MPa〜1,500MPa、熱膨張率:5×10-6/K〜30×10-6/Kを満たすもの)、アルミニウムやアルミニウム合金(例えば、ヤング率:50GPa〜500GPa、0.2%耐力:50MPa〜500MPa、熱膨張率:5×10-6/K〜30×10-6/Kを満たすもの)、鉄や鉄合金(例えば、ヤング率:100GPa〜250GPa、0.2%耐力:400MPa〜1,200MPa、熱膨張率:5×10-6/K〜30×10-6/Kを満たすもの)などを利用することができる。また、金属基材は、プレス材以外に、鋳造材や圧延材、鍛造材、これらに熱処理などの各種の処理を施した処理材などを利用することができる。
<実施形態8>
上記実施形態1〜7では、金属基材全体に亘って厚さが実質的に等しい構成を説明したが、金属基材は、部分的に厚さが異なる箇所、例えば、突起や凹みを有していてもよい。突起は、例えば、補強用リブとして機能させることができる。凹みは、例えば、意匠としたり、軽量化のために利用することができる。
<実施形態9>
上記実施形態1〜8では、無色透明な樹脂フィルム層を具える構成を説明したが、有色透明な樹脂フィルム層としたり、金属や化合物からなる薄膜層を具える樹脂フィルム層としたりすることで、種々の意匠に対応することができる。上記樹脂フィルムは市販のものを適宜利用することができる。
<実施形態10>
上記実施形態1〜9では、複合構造部材の外観の一部が樹脂フィルム層により構成される形態を説明したが、樹脂フィルム層の少なくとも一部の上に塗装層を更に具える形態とすることができる。更に塗装層を具えることで、複合構造部材の耐水性や硬度などを強化できる。また、塗装層と樹脂フィルム層とを混在させて、部分的に塗装層を具える形態とすると、両者による意匠を形成することができる。
なお、上述した実施形態は、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であり、上述した構成に限定されるものではない。特に、複合構造部材の全体の大きさや各構成要素の大きさ、厚さは一例に過ぎず、適宜変更することができる。例えば、金属基材の厚さを部分的に異ならせることができる。また、例えば、金属基材の一部が一対の樹脂フィルム層に挟まれた形態、即ち、金属基材の一面だけでなく、両面に樹脂フィルム層を具えることができる。
本発明複合構造部材は、各種の電気・電子機器類の部品、特に、携帯用や小型な電気・電子機器類の筐体、高強度や高剛性であることが望まれる種々の分野の部品に好適に利用することができる。
1A,1B,1C,1D,1E 複合構造部材
10A,10B,10C,10D,10E1,10E2 金属基材 10h 貫通孔
11,11C,11D1,11D2,11D3,11E 樹脂成形体 12 樹脂フィルム層
100,101 金型 120 樹脂フィルム

Claims (8)

  1. 金属基材と、樹脂成形体と、前記金属基材の表面の少なくとも一部を覆う樹脂フィルム層とを具え、
    前記金属基材の少なくとも一部の厚さが50μm以上であり、
    前記樹脂成形体の少なくとも一部は、前記金属基材及び前記樹脂フィルム層の少なくとも一方に接合されることを特徴とする複合構造部材。
  2. 前記樹脂フィルム層は、複数の貫通孔を具え、
    前記各貫通孔の外接円の直径が100μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の複合構造部材。
  3. 前記樹脂フィルム層の少なくとも一部の上に、更に塗装層を具えることを特徴とする請求項1又は2に記載の複合構造部材。
  4. 前記金属基材の少なくとも一部は、純マグネシウム及びマグネシウム合金の少なくとも一方から構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合構造部材。
  5. 前記金属基材の少なくとも一部は、純チタニウム及びチタニウム合金の少なくとも一方から構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合構造部材。
  6. 前記樹脂フィルム層は、可視光透過率が30%以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合構造部材。
  7. 前記金属基材と前記樹脂フィルム層との間の少なくとも一部に接着剤層を具えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の複合構造部材。
  8. 前記金属基材の少なくとも一部は、純アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、及び鉄合金から選択される少なくとも一種の金属から構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の複合構造部材。
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