JP2008201053A - 表面処理金属板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属板の片面又は両面に導電性皮膜を有する表面処理金属板において、前記導電性皮膜は、粒状のニッケルとバインダとを含有し、前記導電性皮膜の膜厚が、6μm以上20μm以下であり、前記導電性皮膜中に含まれるニッケル量が、前記バインダ固形分100質量部に対して、70〜350質量部であることを特徴とする表面処理金属板である。
【選択図】なし
Description
(1) 金属板の片面又は両面に導電性皮膜を有する表面処理金属板において、前記導電性皮膜は、粒状のニッケルとバインダとを含有し、前記導電性皮膜の膜厚が、6μm以上20μm以下であり、前記導電性皮膜中に含まれるニッケル量が、前記バインダ固形分100質量部に対して、70〜350質量部であることを特徴とする、表面処理金属板。
(2) 前記導電性皮膜中に含まれる粒状のニッケルの平均粒径が、2.1μm以下であることを特徴とする、(1)に記載の表面処理金属板。
(3) 80℃以上200℃以下の所定の温度で測定した波数600〜3000cm−1の領域における前記導電性皮膜を有する面の赤外線全放射率が、0.70以上であることを特徴とする、(1)又は(2)のいずれかに記載の表面処理金属板。
(4) 前記導電性皮膜が、カーボンブラックをさらに含有することを特徴とする、(1)〜(3)のいずれかに記載の表面処理金属板。
(5) 前記導電性皮膜が、ワックスをさらに含有することを特徴とする、(1)〜(4)のいずれかに記載の表面処理金属板。
市販の有機溶剤可溶型/非晶性ポリエステル樹脂(以下、ポリエステル樹脂と称す)である東洋紡績社製「バイロンGK890」(数平均分子量:11000、Tg:17℃)を有機溶剤(ソルベッソ150とシクロヘキサノンとを質量比で1:1に混合したもの)に溶解した。
INCO社製の「「Inco Type287」「Inco Type210」、日鉱金属社製の「NOVAMENT HCA−1」を用いた。粒度分布計(ベックマンコールター社製、LS−13320)を用いて測定したメディアン径(相対粒子量が50%となる粒径)を平均粒径とした。また、必要に応じて分級することによって、平均粒径を調整し使用した。
東海カーボン社製カーボンブラック「トーカブラック#7350F」を使用した。
ダイキン社製のポリテトラフルオロエチレン粒子「ルブロン(登録商標)L−5」を使用した。
図1に、導電性評価試験に使用した皮膜の電気抵抗測定装置の概略図を示す。表面処理金属板1の皮膜面上に、テスター2の測定針部3を針部間距離50mmで横に寝かすようにして接触させ、荷重は加えずに、テスター測定針の自重のみとした時の電気抵抗を測定した。
日本分光社製のフーリエ変換赤外分光光度計「VALOR−III」を用いて、作製した表面処理金属板の板温度を80℃にしたときの波数600〜3000cm−1の領域における赤外発光スペクトルを測定し、これを標準黒体の発光スペクトルと比較することで、表面処理金属板の全放射率を測定した。なお、標準黒体は、鉄板にタコスジャパン社販売(オキツモ社製造)の「THI−1B黒体スプレー」を30±2μmの膜厚でスプレー塗装したものを用いた。
である。
図2に示すドロービード試験機にて行った。図2において、11は両面に評価皮膜を施した試験片、12は凹面金型、3は凸面金型、4はロードセル、5は油圧シリンダである。図3は、図2のドロービード試験機の凹面金型及び凸面金型の拡大概略断面図である。図3に示すように、凸面のRは4mm、凹面のRは2mm、深さは6mm、幅は12mmである。
表1、2より、Niの形状、膜厚、Ni量が本発明の範囲(Niの形状:粒状、膜厚:6μm〜20μm、Ni量:バインダ固形分100質量部に対して70〜350質量部)に制御されているNo.1〜30は、いずれも優れた導電性、摺動性、放熱性を示した。膜厚を厚くすることによって、カーボンブラック等の放熱性を付与するための添加剤無しでも、高い放熱性が得られることが分かる。更には、Ni量が増加することによって、より優れた放熱性が得られることが分かった。一般的に金属は、80℃での600〜3000cm−1の領域における赤外線全放射率は低いが、本実施例ではニッケル粒子の表面が酸化され、酸化ニッケルとなったために、Niが増加することによって、全放射率が向上したと推定する。
Niの平均粒径については、本発明の導電性に優れた皮膜を作製する際の塗装作業性、塗装安定性を向上させるためである。通常、塗装する時は、塗料撹拌終了後ある一定時間放置してから塗装を開始し、それからある時間まで連続して塗装を行う。しかしながら、Niは比重が大きいために、放置中あるいは塗装中に、塗料中で沈降が起こり易い。Niの沈降が起こった場合、塗膜中にNiを安定して転写することが非常に困難となり、得られる皮膜の導電性が低下してしまう可能性がある。
カーボンブラックの添加は、放熱性の更なる向上のためである。No.65〜76より、例えば、カーボンブラック(表中ではCBと略す)を適量加えることによって、導電性、摺動性を低下させることなく、放熱性を更に向上できることが分かる。
本発明の導電性に優れた皮膜のワックスの含有については、摺動性を更に向上させるためである。No.77〜94より、例えば、ワックスとしてポリテトラフルオロエチレン粒子(表中ではPTFEと略す)を適量加えることによって、導電性、耐食性、放熱性を低下させることなく、更に摺動性を付与できることが分かる。
2 テスター
3 測定針部
11 試験片
12 凹面金型
13 凸面金型
14 ロードセル
15 油圧シリンダ
Claims (5)
- 金属板の片面又は両面に導電性皮膜を有する表面処理金属板において、
前記導電性皮膜は、粒状のニッケルとバインダとを含有し、
前記導電性皮膜の膜厚が、6μm以上20μm以下であり、
前記導電性皮膜中に含まれるニッケル量が、前記バインダ固形分100質量部に対して、70〜350質量部であることを特徴とする、表面処理金属板。 - 前記導電性皮膜中に含まれる粒状のニッケルの平均粒径が、2.1μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の表面処理金属板。
- 80℃以上200℃以下の所定の温度で測定した波数600〜3000cm−1の領域における前記導電性皮膜を有する面の赤外線全放射率が、0.70以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の表面処理金属板。
- 前記導電性皮膜が、カーボンブラックをさらに含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の表面処理金属板。
- 前記導電性皮膜が、ワックスをさらに含有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の表面処理金属板。
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