JP2011143406A - Pcb廃棄物の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】PCBを処理する液処理装置の規模の極小化を果たしつつ、処理対象物の減容化及び資源化を図ることができ、しかもPCBを安全に処理可能なPCB廃棄物の処理方法を提供する。
【解決手段】PCB廃棄物であるコンデンサとトランスの各容器からPCBを抜油し、各容器に収納された内容物をそれぞれ取り出し、更にトランスの内容物をPCBが浸透した含浸物と残存付着した非含浸物とに分離して、コンデンサとトランスの各容器、及びトランスの非含浸物を、溶剤で洗浄処理する前処理工程と、コンデンサの内容物とトランスの含浸物をプラズマ溶融分解炉17で溶融処理し、コンデンサの内容物に残存付着したPCBと含浸物に浸透したPCBを分解処理するプラズマ処理工程と、前処理工程で、各容器から抜油したPCBと、各容器及びトランスの非含浸物の洗浄処理で回収したPCBを、分解する液処理工程とを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、PCB廃棄物、特にPCB含有電気機器(例えば、トランス又はコンデンサ)を無害化処理して資源化することに適したPCB廃棄物の処理方法に関する。
PCB(ポリ塩化ビフェニル)は、化学的に極めて安定な不燃性の物質であり、耐熱性、熱的安定性、及び絶縁性に優れた特性を有するため、主として、トランス(変圧器)又はコンデンサ(蓄電器)のような電気機器の絶縁油、更には化学プロセスにおける熱媒として広く用いられてきた。
しかし、PCBは生体環境への影響があることが明らかになり、現在ではその使用が禁止されている。このため、従前から使用されてきたPCB廃棄物であるトランス又はコンデンサを無害化処理する必要があった。
そこで、このようなPCB廃棄物の処理方法として、例えば、特許文献1には、PCB廃棄物からPCBを抜油し、PCB含浸性部材は真空加熱分離装置で処理し、またPCB非含浸性部材は溶剤洗浄装置で洗浄処理し、抜油したPCBと、真空加熱分離装置及び溶剤洗浄装置で分離されたPCBを、既存の液処理装置で処理する方法が開示されている。
特開2003−117517号公報
しかしながら、上記したPCB廃棄物の処理方法では、未だ解決すべき以下のような問題があった。
液処理装置は、PCB廃棄物から抜油したPCBと、真空加熱分離装置及び溶剤洗浄装置で分離したPCBとを処理しなければならず、処理するPCB廃棄物中の全PCB量に対応した処理能力とする必要がある。
また、真空加熱分離装置に投入され処理された処理物は、分別が困難な金属類と可燃物の混合物であり、また例え金属分を分離したとしても、残りの残渣はそのまま産業廃棄物として埋立処分されることになり、広大な処分場の確保が必要になる。
そして、液処理装置での生成物(固形物及び処理剤油)は、真空加熱分離装置で処理できないため、例えばそのまま焼却又は埋立のような産廃処分がなされることになる。
更に、PCB廃棄物を処理する際に発生する二次汚染物(例えば、廃活性炭、マスク、手袋、又はウエス)は、その無害化処理が行われるまで、封入容器(例えば、ドラム缶又はペール缶)に収納され保管されるが、真空加熱分離装置は、二次汚染物を封入容器と共に処理できない。このため、二次汚染物の処理の際、作業員が汚染物を封入容器から取り出し真空加熱分離装置に投入する必要があるので、その際にPCBに暴露する恐れがある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、例えば、PCB廃棄物を解体し分別する装置の簡素化、又はPCBを処理する液処理装置の規模の極小化を果たしつつ、処理対象物の減容化及び資源化を図ることができ、しかもPCBを安全に処理可能なPCB廃棄物の処理方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係るPCB廃棄物の処理方法は、PCB廃棄物であるコンデンサとトランスの各容器からPCBを抜油し、該各容器に収納された内容物をそれぞれ取り出し、更に前記トランスの内容物をPCBが浸透した含浸物と残存付着した非含浸物とに分離して、前記コンデンサと前記トランスの各容器、及び前記トランスの前記非含浸物を、溶剤で洗浄処理する前処理工程と、
前記コンデンサの前記内容物と前記トランスの前記含浸物をプラズマ溶融分解炉で溶融処理し、前記コンデンサの前記内容物に残存付着したPCBと前記含浸物に浸透したPCBを分解処理するプラズマ処理工程と、
前記前処理工程で、前記各容器から抜油したPCBと、該各容器及び前記トランスの前記非含浸物の洗浄処理で回収したPCBを、分解する液処理工程とを有する。
本発明に係るPCB廃棄物の処理方法において、前記プラズマ処理工程で処理するものは、予め封入容器に入れられ、該封入容器と共に前記プラズマ溶融分解炉で処理されることが好ましい。
また、本発明に係るPCB廃棄物の処理方法において、前記PCB廃棄物の処理の際に発生する二次汚染物を、前記プラズマ処理工程で処理することが好ましい。
本発明に係るPCB廃棄物の処理方法において、前記液処理工程でPCBを無害化処理して生成する処理済み油及び固形物を、前記プラズマ処理工程で処理することが好ましい。
そして、本発明に係るPCB廃棄物の処理方法において、前記液処理工程でPCBを処理して生成する処理済み油を、前記プラズマ溶融分解炉の立上げ時の昇温用熱源、及び該プラズマ溶融分解炉の下流側に配置された恒温チャンバ内の温度保定用バーナ燃料のいずれか1又は2に使用し、前記液処理工程でPCBを処理して生成する固形物を、前記プラズマ溶融分解炉の立上げ時の昇温用補助熱源として使用することが好ましい。
請求項1〜4記載のPCB廃棄物の処理方法は、PCB廃棄物の容器に収納された内容物の一部又は全部をプラズマ処理するので、従来のように、内容物からPCBを分離することなく、PCBを分解処理できる。これにより、例えば、液処理工程へ送られるPCB量はプラズマ処理する分を削減でき、液処理工程で使用する装置の処理容量を極小化できる。
また、内容物の一部又は全部をプラズマ処理するので、この内容物中の灰分は溶融してスラグ化し、資源化又は埋立処分する際でも大幅な減容化を図ることができる。
特に、このPCB廃棄物の処理方法は、PCB廃棄物の容器に収納された内容物を細分化するので、例えば、鉄又は銅のような非含浸物を最大限資源化し、プラズマ処理する量を抑制すれば、スラグを埋立処分する場合、その量を極小化できる。
また、請求項2記載のPCB廃棄物の処理方法は、プラズマ処理工程で処理するものは、予め封入容器に入れられ、封入容器と共にプラズマ溶融分解炉で処理するので、従来のように、封入容器に入れたものを取り出して処理することなくそのまま処理でき、作業員のPCB暴露の極小化を図ることができる。
請求項3記載のPCB廃棄物の処理方法は、二次汚染物もプラズマ処理工程で処理できるので、例えば、液処理工程へ送られるPCB量の増大を防止できる。
請求項4記載のPCB廃棄物の処理方法は、液処理工程で生成する処理済み油及び固形物をプラズマ処理工程で処理するので、産廃処分量の更なる極小化を図ることができる。
本発明の一実施の形態に係るPCB廃棄物の処理方法の説明図である。 同PCB廃棄物の処理方法に使用するプラズマ処理装置の説明図である。 変形例に係るPCB廃棄物の処理方法の説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係るPCB廃棄物の処理方法は、PCB廃棄物の一例であるPCB含有電気機器(例えば、トランス、リアクトル、又はコンデンサ)の容器からPCBを抜油し、この容器に収納された内容物(例えば、PCB廃棄物がトランスの場合はそのコア、コンデンサの場合はその素子)を取り出し、容器を溶剤で洗浄処理する前処理工程と、内容物をプラズマ溶融分解炉17で溶融処理し、PCBを分解処理するプラズマ処理工程と、前処理工程で、容器から抜油したPCBと容器の洗浄処理で回収したPCBを、それぞれ分解し無害化処理する液処理工程とを有する。なお、PCB廃棄物の容器から抜油されるPCBとは、PCBのみ、又はPCBを含む油を意味する。
この前処理工程は前処理装置で、プラズマ処理工程はプラズマ処理装置10で、液処理工程は液処理装置でそれぞれ行われる。なお、前処理装置、プラズマ処理装置10、及び液処理装置が、PCB廃棄物の処理設備を構成する。以下、詳しく説明する。
図1に示すように、PCB含有電気機器であるトランス(又はリアクトル)を、例えば、運搬車両を使用してPCB処理場へ搬入し、一時的に保管した後、前処理装置へ払い出す。以下、前処理装置で行う前処理工程について説明する。
トランスの容器を例えば穿孔し、抜油管にて真空吸引で抜油する。このように、容器内のPCBを抜油した後、例えば抜油管を使用して容器内に洗浄溶剤を流し込み、粗洗浄を行う。そして、容器の上蓋を取り外し、容器内に収納されたトランスのコア(内容物の一例)を取り出して、容器とコアとを分離する。この容器は、洗浄溶剤により、更に洗浄処理される。
ここで、溶剤を使用して洗浄処理した容器は、その卒業判定(PCB残存濃度が基準値以下か否かの判定)後、合格であれば払い出される。しかし、卒業判定の結果が不合格の場合には、合格判定がなされるまで再洗浄を繰り返す。
また、PCB含有電気機器であるコンデンサを前処理工程で処理する場合は、まず、コンデンサの容器を例えば穿孔し、容器内のPCBを抜油する。そして、容器の上部を切断し、容器内に収納されたコンデンサの素子(内容物の一例)を取り出して、容器と素子とを分離する。分離された容器、蓋、及び素子は、それぞれ洗浄溶剤にて粗洗浄を行う。更に、容器と蓋は、洗浄溶剤にて精密洗浄される。一方、取り出された素子は、必要に応じて破砕又は裁断してもよい。
次に、前処理工程で分離したトランスのコア(又は、コンデンサの素子)を、封入容器に投入してプラズマ処理装置10へ送り、プラズマ処理を行う。以下、プラズマ処理装置10について説明した後、これを使用するプラズマ処理工程について説明する。
図2に示すように、プラズマ処理装置10は、プラズマ溶融分解手段11、恒温チャンバ12、減温塔13、バグフィルタ14、触媒反応塔15、及び活性炭槽16を有している。このプラズマ溶融分解手段11は、プラズマ溶融分解炉(以下、単に溶融分解炉ともいう)17と処理物投入室18を有している。
処理物投入室18は、処理物を封入した封入容器(例えば、ドラム缶又はペール缶)19を溶融分解炉17へ移送するため、溶融分解炉17に隣接して設けられており、PCB廃棄物の容器から取り出した内容物、又は二次汚染物のPCB汚染物を充填した状態の封入容器19を、そのままの状態で投入する部屋である。
溶融分解炉17は、プラズマアークを発生させるための炉であり、その溶融分解炉17の天井部には、外部から炉内に装入されるプラズマトーチ20が装着されている。このプラズマトーチ20に連続的にガス(例えば、空気)を送り、これに電気的エネルギーを加えることで、非常に活性度が高く、中心温度が1万℃以上となるような高い温度のプラズマアークを発生させることができる。
また、溶融分解炉17には、必要に応じて炉内を観察するためのカメラを設けることも可能であり、炉内のPCB汚染物の処理状況に応じて、プラズマトーチ20を移動可能な構成にすることも可能である。
これによって、PCB汚染物に効率的にプラズマアークを照射し、PCB汚染物を処理できる。
使用に際しては、溶融分解炉17の炉内温度が、例えば、約1400℃程度に維持され、PCBはこの溶融分解炉17で分解されることになる。
溶融分解炉17の下部には、1個又は複数個のスラグ排出容器21が設けられており、生成したスラグが、スラグ排出容器21の中へ排出されるように構成されている。なお、符号33、34はそれぞれ、プッシャ、スラグ浴を表す。
恒温チャンバ12は、プラズマ溶融分解手段11の溶融分解炉17からの排気が供給されるチャンバである。この恒温チャンバ12内は、バーナ22によって、例えば、約1200℃程度に維持されており、恒温チャンバ12内に供給されたガスを、例えば数秒間滞留させるように構成されている。そのため、万一ダイオキシン類が排気中に存在していても、恒温チャンバ12により分解できる。
なお、ここでは、恒温チャンバ12の熱源として、バーナ22を例示したが、バーナの代わりにプラズマトーチを熱源として利用することも可能である。
減温塔13は、恒温チャンバ12から供給される排気を、例えば水又は空気により冷却するものであり、この冷却によって、ダイオキシン類が再合成することを防止できる。
バグフィルタ14は、排気中のダストを除去すると共に、その入口に粉末の活性炭を吹き込むことで、微量の有害有機物質を吸着し除去でき、また、消石灰も同様に吹き込むことで、排気中の例えばHClのような酸性成分を吸着させて除去できる。このように、バグフィルタ14は、排気中のダストの除去のみならず、有害有機物質及び酸性成分を除去する機能も備えている。
触媒反応塔15は、内部に触媒を備えており、排気中のダイオキシン類を分解すると共に、その入口にアンモニアガスを加えることで、NOxも分解できる。
活性炭槽16は、その内部に活性炭が充填されたものであり、プラズマ処理装置10の最終段階で、排気中に万一有害有機物質が残存していた場合、それを吸着するいわゆるセーフティネットとしての機能を有するものである。
また、バグフィルタ14と触媒反応塔15の間の流路26には、第一誘引ファン27が設けられており、活性炭槽16の下流側の流路28には、第二誘引ファン29が設けられている。更に、第一誘引ファン27と触媒反応塔15との間の流路から、減温塔13とバグフィルタ14との間の流路には、排気ガスを返送して循環させる循環流路30が設けられ、この循環流路30に循環ファン31が設けられている。
なお、PCB廃棄物の処理方法に使用するプラズマ処理装置は、以上に示した装置構成に限定されるものではなく、プラズマ溶融分解炉を備えていれば、他の構成のプラズマ処理装置を使用することも勿論可能である。
このプラズマ処理装置10では、例えば、ウエス、汚泥、又は小型の電気機器(例えば、安定器)のようなPCB汚染物を処理してもよい。そして、PCB廃棄物の処理の際に発生する二次汚染物、例えば、PCBが付着した廃活性炭、マスク、手袋、ウエス、布、紙、又は砂があれば、プラズマ処理工程で処理することが好ましい。これらの処理に際しては、PCB汚染物を封入している封入容器ごとプラズマ処理装置10で処理する。
また、このプラズマ処理装置10で発生したスラグ及び飛灰は、前記した容器の場合と同様の方法により卒業判定が行われる。その結果、合格すれば、搬出されて資源化したり、又は廃棄物として適正に処分でき、また不合格であれば、再びプラズマ処理を行う。なお、卒業判定で合格と判定された飛灰は、更に薬剤処理を行って固化し、廃棄処理する。
また、図1に示すように、前処理工程で、トランスの容器から抜油したPCBと、この容器の洗浄処理で回収したPCBは、それぞれ既存の液処理装置で処理される。以下、液処理装置で行う液処理工程について説明する。
回収されたPCBを、処理容器内で撹拌しながら、常圧のもと温度を例えば160℃以上170℃以下程度に調整し、脱塩素剤を添加して脱塩素分解する。この処理液中のPCB濃度を測定し、PCBの分解が完了したことを確認した後、更に、処理槽内へ送る。そして、処理槽内で撹拌しながら、常圧のもと温度を例えば80℃以上90℃以下程度に調整し、例えばフィルタープレスにより固液分離を行う。
このようにして回収した固形物である固形残渣と、液体である処理済み油は、前記した容器の場合と同様の方法により卒業判定が行われる。
その結果、合格すれば、PCBを無害化処理できたと判定し、固形残渣を産業廃棄物として処分し、また処理済み油をリサイクル品として資源化する。一方、不合格であれば、前記した方法と同様の方法で再度処理する。
なお、この液処理工程でPCBを無害化処理して生成する処理済み油及び固形物は、プラズマ処理工程で処理してもよい。特に、生成した処理済み油を、プラズマ溶融分解炉17の立上げ時の昇温用熱源、及びプラズマ溶融分解炉17の下流側に配置された恒温チャンバ12内の温度保定用バーナ22の燃料のいずれか1又は2に使用し、また、生成した固形物を、プラズマ溶融分解炉17の立上げ時の昇温用補助熱源として使用することもできる。
なお、別の前処理装置を使用して、容器から取り出したトランスのコアを、更にPCBが浸透した含浸物と残存付着した非含浸物とに解体し分別してもよい(図1の点線参照)。この場合、例えば、トランスのコアを構成するコイルの紙が含浸物となり、鉄心とコイルの銅が非含浸物となる。
そして、上記した非含浸物は、トランスの容器と共に洗浄溶剤で洗浄処理し、前記した卒業判定を行う。また、含浸物は、プラズマ処理装置10へ送られ、前記したように、含浸物をプラズマ溶融分解炉17で溶融処理し、この含浸物に浸透したPCBを分解処理する。
この場合、非含浸物の洗浄処理で回収したPCBは、容器から抜油したPCB、及び容器の洗浄処理で回収したPCBと共に、液処理工程で分解し無害化処理する。
また、図3に示すように、別の前処理装置を使用し、前記した方法で、トランスとコンデンサの各容器からPCBをそれぞれ抜油し、各容器内を粗洗浄した後、トランスとコンデンサをそれぞれ粗解体して、次のように処理してもよい。
コンデンサの容器から分離されたコンデンサの素子は、そのままプラズマ処理装置10へ送られる。また、トランスの容器から分離されたトランスのコアは、更にPCBが浸透した含浸物と残存付着した非含浸物とに分離される。前記したように、含浸物はコアを構成するコイルの紙であり、非含浸物は鉄心とコイルの銅である。
非含浸物は、トランスとコンデンサの各容器と共に洗浄溶剤で洗浄処理し、前記した卒業判定を行う。また、含浸物は、プラズマ処理装置10へ送られ、コンデンサの素子と共に、前記したように、含浸物と素子をプラズマ溶融分解炉17で溶融処理し、この含浸物に浸透したPCBと、素子に残存付着したPCBを分解処理する。
なお、非含浸物の洗浄処理で回収したPCBは、各容器から抜油したPCB、及び各容器の洗浄処理で回収したPCBと共に、液処理工程で分解し無害化処理する。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明のPCB廃棄物の処理方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
10:プラズマ処理装置、11:プラズマ溶融分解手段、12:恒温チャンバ、13:減温塔、14:バグフィルタ、15:触媒反応塔、16:活性炭槽、17:プラズマ溶融分解炉、18:処理物投入室、19:封入容器、20:プラズマトーチ、21:スラグ排出容器、22:バーナ、26:流路、27:第一誘引ファン、28:流路、29:第二誘引ファン、30:循環流路、31:循環ファン、33:プッシャ、34:スラグ浴

Claims (4)

  1. PCB廃棄物であるコンデンサとトランスの各容器からPCBを抜油し、該各容器に収納された内容物をそれぞれ取り出し、更に前記トランスの内容物をPCBが浸透した含浸物と残存付着した非含浸物とに分離して、前記コンデンサと前記トランスの各容器、及び前記トランスの前記非含浸物を、溶剤で洗浄処理する前処理工程と、
    前記コンデンサの前記内容物と前記トランスの前記含浸物をプラズマ溶融分解炉で溶融処理し、前記コンデンサの前記内容物に残存付着したPCBと前記含浸物に浸透したPCBを分解処理するプラズマ処理工程と、
    前記前処理工程で、前記各容器から抜油したPCBと、該各容器及び前記トランスの前記非含浸物の洗浄処理で回収したPCBを、分解する液処理工程とを有することを特徴とするPCB廃棄物の処理方法。
  2. 請求項1記載のPCB廃棄物の処理方法において、前記プラズマ処理工程で処理するものは、予め封入容器に入れられ、該封入容器と共に前記プラズマ溶融分解炉で処理されることを特徴とするPCB廃棄物の処理方法。
  3. 請求項1又は2記載のPCB廃棄物の処理方法において、前記PCB廃棄物の処理の際に発生する二次汚染物を、前記プラズマ処理工程で処理することを特徴とするPCB廃棄物の処理方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のPCB廃棄物の処理方法において、前記液処理工程でPCBを無害化処理して生成する処理済み油及び固形物を、前記プラズマ処理工程で処理することを特徴とするPCB廃棄物の処理方法。
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