JP2000288510A - 有害物質分解方法および有害物質分解装置 - Google Patents

有害物質分解方法および有害物質分解装置

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JP2000288510A
JP2000288510A JP11130450A JP13045099A JP2000288510A JP 2000288510 A JP2000288510 A JP 2000288510A JP 11130450 A JP11130450 A JP 11130450A JP 13045099 A JP13045099 A JP 13045099A JP 2000288510 A JP2000288510 A JP 2000288510A
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plasma
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decomposing
frequency induction
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Motofumi Tanaka
元史 田中
Mina Sakano
美菜 坂野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ダイオキシン等の有害ガスの発生を大幅に低減
できるとともに際結合を効果的に防止する処理を可能と
し、しかも装置規模の簡易化およびメンテナンス等の問
題も生じることが少なく実用に好適な有害物質分解方法
および有害物質分解装置を提供する。 【解決手段】有害物質を含んだ被処理物を高周波誘導プ
ラズマ中に高速で投入して瞬時にガス状態まで分解さ
せ、プラズマ熱流からの流出直後に急速冷却して有害物
質の再結合阻止状態下で灰分の固化、ならびに排出を行
わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は高周波誘導プラズマ
を利用した有害物質分解方法および有害物質分解装置に
係り、特に塩化水素やダイオキシン類等の有害物質を発
生させずに廃棄物等を分解処理する場合に好適な技術に
関するものである。
【従来の技術】近年産業廃棄物や一般廃棄物等の発生量
が増大し、一般的な焼却炉等で焼却した場合には、廃ガ
ス中に塩化水素やダイオキシン類等をはじめとする様々
な有害ガス成分が混入し、それが十分に除去されずに放
出されるという問題が生じている。このような有害ガス
等の放出を防止する手段として、燃焼後の廃ガスを活性
炭や消石灰などの助剤を排ガス中に吹き込んでこれらに
吸着、吸収させる処理方式が多く用いられているが(特
開平4−277006号公報等)、必ずしも十分に除去
することができない。このため、燃焼等を極めて高温で
行うことや、廃棄物や有害成分を含んだ灰などを溶融さ
せることによって有害成分を分解除去させる試み等も行
われている。このような高温処理の一手法として、黒鉛
電極式のプラズマアーク炉で被処理物を溶融させ、ダイ
オキシン類等の発生を大幅に抑制する等の新たな提案等
も行われている。また、このほかにダイオキシン類を含
んだ焼却灰などを250℃〜500℃で加熱しダイオキ
シン類を分解する、加熱脱塩化法(特開平10−109
076号公報等)も提案されている。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た高温溶融処理法においては、灰中のダイオキシン類が
溶融により溶融排ガス中へ移行するため、2次燃焼炉に
よる完全分解が必要である。ダイオキシン類は発生後に
300℃程度で再結合するため、2次燃焼炉での排ガス
は超急冷しないと再結合して完全には除去できない。こ
のため、急冷却塔等の改善等も行われているが、ダイオ
キシン類はガスに偏流があっても再合成する。再合成し
たダイオキシン類は粒子に吸着せず、気体で存在するた
め、前記の吸収式除去方法を利用しても吸着性が悪く、
例えば活性液等を吹き込む必要があり、装置が極めて大
型化する。また、溶融炉等として電極プラズマ方式のも
のを採用した場合には、装置の複雑大型化のほか、電極
消耗等によるメンテナンス上の手間やコストも大きく、
実用上での問題もある。また、加熱脱塩素化法では、ダ
イオキシン類の塩素だけがはずれた、前駆物質が残留す
ることなどが問題となっている。本発明はこのような事
情に鑑みてなされたものであり、ダイオキシン類等の有
害ガスの発生を大幅に低減できるとともに再結合を効果
的に防止する処理を可能とし、しかも装置規模の簡易化
およびメンテナンス等の問題も生じることが少なく実用
に好適な有害物質分解方法および有害物質分解装置を提
供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、有害物質を含んだ被処理物
を高周波誘導プラズマ中に高速で投入して瞬時に原子あ
るいはガス状態まで分解させ、プラズマ熱流からの流出
直後に急速冷却して前記有害物質の再結合阻止状態下で
無害化成分の固化、ならびに排出を行わせることを特徴
とする有害物質分解方法を提供する。請求項2の発明で
は、有害物質を含んだ被処理物を1000℃以上、20
000℃以下の高周波誘導プラズマ中に高速で投入して
瞬時に原子あるいはガス状態まで分解させ、プラズマ熱
流からの流出直後に100℃以下に急速冷却して前記有
害物質の再結合阻止状態下で無害化成分の固化、ならび
に排出を行わせることを特徴とする有害物質分解方法を
提供する。請求項3の発明では、請求項1または2記載
の有害物質分解方法において、有害物質がダイオキシン
類などの有機ハロゲン化合物であることを特徴とする有
害物質分解方法を提供する。請求項4の発明では、1ま
たは2記載の有害物質分解方法において、有害物質が無
機ハロゲン化合物であることを特徴とする有害物質分解
方法を提供する。請求項5の発明では、請求項1または
2記載の有害物質分解方法において、有害物質が細菌で
あることを特徴とする有害物質分解方法を提供する。請
求項6の発明では、請求項1〜5のいずれかに記載の有
害物質分解方法において、プラズマガスとして酸化性の
ガス、還元性のガスまたは水蒸気の少なくともいずれか
を用いることを特徴とする有害物質分解方法を提供す
る。請求項7の発明では、請求項1〜6のいずれかに記
載の有害物質分解方法において、有害物質を含んだ被処
理物は固体、液体もしくは気体のまたはそれらの混合物
いずれかであることを特徴とする有害物質分解方法を提
供する。請求項8の発明では、請求項6に記載の有害物
質分解方法において、対象固体が焼却灰、焼却飛灰、溶
融飛灰、汚染土壌、汚染残渣、汚泥、製鋼ダスト、化学
機器、または医療廃棄物であることを特徴とする有害物
質分解方法を提供する。請求項9の発明では、請求項7
に記載の有害物質分解方法において、対象液体が、工場
廃水、洗煙廃水、洗灰廃水、冷却水、写真廃液、医療廃
液、化学機器、汚染地下水、汚泥処理場廃水のすくなく
ともいずれかであることを特徴とする有害物質分解方法
を提供する。請求項10の発明では、請求項7に記載の
有害物質分解方法において、対象気体が、工場排ガス、
焼却排ガス、冷媒ガス、処理場排ガスのすくなくともい
ずれかであることを特徴とする有害物質分解方法を提供
する。請求項11の発明では、有害物質を含んだ被処理
物を高速で供給する供給手段と、供給された前記被処理
物を瞬時に原子あるいはガス状態まで分解させる高周波
誘導プラズマ装置と、この高周波誘導プラズマ装置に直
結され、分解により生成されたガスをプラズマ熱流から
の流出直後に急速冷却して前記有害物質の再結合阻止状
態下で無害成分の固化、ならびに排出を行わせる冷却手
段および回収装置とを備えたことを特徴とする有害物質
分解装置を提供する。請求項12の発明では、有害物質
を含んだ被処理物を高速で供給する供給手段と、供給さ
れた前記被処理物を1000℃以上、20000℃以下
の高周波誘導プラズマにより瞬時に原子あるいはガス状
態まで分解させる高周波誘導プラズマ装置と、この高周
波誘導プラズマ装置に直結され、分解により生成された
ガスをプラズマ熱流からの流出直後に100℃以下に急
速冷却して前記有害物質の再結合阻止状態下で無害化成
分の固化、ならびに排出を行わせる冷却手段および回収
装置とを備えたことを特徴とする有害物質分解装置を提
供する。請求項13の発明では、請求項10または11
記載の有害物質分解装置において、有機塩素系化合物や
無機ハロゲン化合物、細菌などの有害物質を含んだ焼却
灰、焼却飛灰、溶融飛灰、汚染土壌、汚染残渣、汚泥、
製鋼ダスト、化学機器、医療廃棄物などの固体、または
工場廃水、洗煙廃水、冷却水、工場廃液、医療廃液、化
学機器などの液体、または工場排ガス、焼却排ガス、冷
媒ガス、処理場排ガスなどの気体、またはこれらの混合
物を被処理物として供給する供給手段と、供給される前
記被処理物を導入する反応炉と、この反応炉内にプラズ
マ熱流を形成する高周波誘導プラズマ形成手段と、この
高周波誘導プラズマ形成手段に外部から電力を供給する
高周波電源と、このプラズマトーチにプラズマガスを供
給するガス供給手段とを備えたことを特徴とする有害物
質分解装置を提供する。
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る有害物質分解
方法および有害物質分解装置の実施形態について、図面
を参照して説明する。図1は、本実施形態による有害物
質分解装置の構成を示す概略図である。この有害物質分
解装置は、図1に示すように、大別して、有害物質を含
んだ被処理物を供給する供給手段1と、供給された被処
理物を瞬時に原子あるいガス状態まで分解させる高周波
誘導プラズマ装置2と、この高周波誘導プラズマ装置2
に直結され、分解により生成されたガスをプラズマ熱流
からの流出直後に急速冷却して有害物質の再結合阻止状
態下で灰分の固化、ならびに排出を行わせる冷却手段3
および回収装置4、さらに排ガスを処理する排ガス処理
系統5等を備えている。供給手段1は被処理物を貯溜す
るホッパ6と、このホッパ6から被処理物を高速で高周
波誘導プラズマ装置2に供給する被処理物投入装置7
と、この被処理物投入装置7に接続された供給配管8お
よび被処理物導入ノズル9等を有する。高周波誘導プラ
ズマ装置2は、被処理物を導入する反応炉10と、この
反応炉10内にプラズマ熱流を形成する高周波誘導プラ
ズマ形成手段としてのコイル11およびプラズマトーチ
12と、コイル11に外部から電力を供給する高周波電
源13と、プラズマトーチ12にプラズマガスを供給す
るガス供給手段としてのプラズマガスボンベ、プラズマ
ガス流量計15等を備えている。プラズマトーチ12で
発生するプラズマ16は、1000℃以上、20000
℃以下の高温となる。冷却手段3および回収装置4は反
応炉10と一体に構成されており、冷却手段3は、プラ
ズマ熱流の下流側に向かって設けられた冷却ガスノズル
17と、この冷却ガスノズル17に冷却ガスを供給する
冷却ガス供給装置18とを有している。なお、冷却ノズ
ルの向きはどの方向でもよい。また、冷却方法としてガ
ス吹込以外に、水噴霧なども使える。回収装置4は、冷
却ガスノズル17のさらに下流側に位置する回収タンク
19として設けられ、この回収タンク19は反応炉10
に一体に連結されている。また、排ガス処理系統5は、
排ガス配管20、排ガス分離装置21、排ガス処理装置
22等を有し、排ガス分離装置21は、連絡配管23を
介してプラズマガス供給系統に連絡されている。なお、
排ガス配管20の先端側には、図示しないが煙突等が設
けられている。被処理物の性質により排ガス処理系統5
は種々の構成をとり得る。次に、上記の装置を使用して
行う有害物質分解方法について説明する。13からの供
給電力により、反応炉で1000℃以上、20000℃
以下の高周波誘導プラズマ16を発生させ、そこに供給
手段1から被処理物投入ノズル9を介して被処理物を投
入する。被処理物としては、固体(粉粒状のもの)、液
体、気体、これらの混合物等のいずれも適用することが
できる。本実施形態では、被処理物の一例として、一般
ゴミと固形燃料(RDF)との混合物を焼却した焼却灰
を投入した。投入量は5〜8g/minとした。プラズ
マガスとしては、アルゴンガスおよび水素ガス(70:
7 l/min)を適用し、投入電力20kwとした。
次に、冷却手段によりプラズマ16の後流に側に冷却ガ
ス(空気:25℃、供給量50l/min)を供給し
た。観察結果によると、プラズマ温度約10000°
で、被処理物のプラズマ通過速度が約6m/sであっ
た。そして被処理物はプラズマ16内で瞬時にガス化
し、プラズマ後流側で約300℃になり、冷却ガスによ
って100℃に急冷された。この温度処理によって灰分
24が回収タンク19内に貯溜され、排ガスは排ガス配
管20から排出された。この結果、灰分24および排ガ
スの処理結果は、以下の通りであった。 (1)処理前の被処理物のダイオキシン初期濃度 6.7(ng−TEQ/g) (2)プラズマ処理後の灰分に含有されていたダイオキ
シン濃度 0.38(ng−TEQ/g) (3)結果 ダイオキシン除去率 94.3% 前駆物質であるクロロフェノール等の残留もなかった。
したがって、ダイオキシン類の除去が極めて効果的に行
われたことが確認できた。また、排ガス中には、殆どダ
イオキシン類が含有されていなかった。 (4)分析 以上の結果は、次の理由によるものと考えられる。高周
波プラズマ処理によると、プラズマ径が広く、被処理物
がプラズマ中に滞留する時間が長くなる。したがって、
ダイオキシン類等の原子レベルまでの分解が十分に行え
るようになる。これにより、加熱離脱塩素化法や溶融処
理法のように脱塩素が主の処理方式に比べ、冷却過程で
のダイオキシン類の再合成の確率は大幅に低減される。
但し、原子レベルまで分解されたとしても、後の冷却が
緩慢に行われる場合には、分解したダイオキシン類が或
る温度範囲(条件によるが例えば300℃前後)で再結
合する可能性がある。しかし、本発明においては、プラ
ズマ熱流の直後で急速冷却するため、ダイオキシン類の
再結合の機会を与えず、再結合を有効かつ確実に阻止し
て冷却固化できるものと認められる。また、高周波誘導
プラズマの利用により、直流プラズマ等と異なり、電極
酸化の問題がなく、その交換とうの作業も不要であり、
さらに安全性の面からも優れたものとなり、実用性も高
いものとなる。なお、本発明は以上の実施形態で示した
ほか、種々の変形、応用等が可能である。例えば被処理
物として、種々の物を対象とすることができる。例示す
ると、対象固体として、焼却灰、焼却飛灰、溶融飛灰、
汚染土壌、汚染残渣、汚泥、製鋼ダスト、化学機器、ま
たは医療廃棄物等が挙げられる。また対象液体として、
工場廃水、洗煙廃水、洗灰廃水、冷却水、写真廃液、医
療廃液、化学機器、汚染地下水、汚泥処理場廃水等が挙
げられる。さらに対象気体として、工場排ガス、焼却排
ガス、冷媒ガス、処理場排ガス等が挙げられる。これら
の固体、液体、気体の別は、特に処理効果に大きな変化
はない。また、処理温度については、被処理物を100
0℃以上、20000℃以下で高周波誘導プラズマ中に
高速で投入することで瞬時に原子化またはガス化でき
る。この場合、従来の手法では溶融が主である。溶融さ
せた場合には、蒸気中でダイオキシン類が再結合する等
により除去困難となる。また、有害物質として除去でき
る能力はダイオキシン類などの有機系塩素化合物に限ら
ず、無機ハロゲン化合物、細菌等の各種有害物質も除去
できる。また、プラズマガスとしては、酸化性のガス、
還元性のガスまたは水蒸気等がいずれも適用できる。
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明によれ
ば、ダイオキシン類等の有害ガスの発生を大幅に低減で
きるとともに再結合を効果的に防止する処理を可能と
し、しかも装置規模の簡易化およびメンテナンス等の問
題も生じることが少なく実用に好適な有害物質分解方法
および有害物質分解装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を説明するための装置の概
略構成図。
【符号の説明】
1 供給手段 2 高周波誘導プラズマ装置 3 冷却手段 4 回収装置 5 排ガス処理系統 6 ホッパ 7 被処理物封入装置 8 供給配管 9 被処理物導入ノズル 10 反応炉 11 コイル 12 プラズマトーチ 13 高周波電源 14 プラズマガスボンベ 15 プラズマガス流量計 16 プラズマ 17 冷却ガスノズル 18 冷却ガス供給装置 19 回収タンク 20 排ガス配管 21 排ガス分解装置 22 排ガス処理装置 23 連絡配管 24 灰分
【手続補正書】
【提出日】平成11年7月13日(1999.7.1
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 有害物質分解方法および有害物質分解
装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高周波誘導プラズマ
を利用した有害物質分解方法および有害物質分解装置に
係り、特に塩化水素やダイオキシン類等の有害物質を発
生させずに廃棄物等を分解処理する場合に好適な技術に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年産業廃棄物や一般廃棄物等の発生量
が増大し、一般的な焼却炉等で焼却した場合には、廃ガ
ス中に塩化水素やダイオキシン類等をはじめとする様々
な有害ガス成分が混入し、それが十分に除去されずに放
出されるという問題が生じている。
【0003】このような有害ガス等の放出を防止する手
段として、燃焼後の廃ガスを活性炭や消石灰などの助剤
を排ガス中に吹き込んでこれらに吸着、吸収させる処理
方式が多く用いられているが(特開平4−277006
号公報等)、必ずしも十分に除去することができない。
【0004】このため、燃焼等を極めて高温で行うこと
や、廃棄物や有害成分を含んだ灰などを溶融させること
によって有害成分を分解除去させる試み等も行われてい
る。このような高温処理の一手法として、黒鉛電極式の
プラズマアーク炉で被処理物を溶融させ、ダイオキシン
類等の発生を大幅に抑制する等の新たな提案等も行われ
ている。
【0005】また、このほかにダイオキシン類を含んだ
焼却灰などを250℃〜500℃で加熱しダイオキシン
類を分解する、加熱脱塩化法(特開平10−10907
6号公報等)も提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た高温溶融処理法においては、灰中のダイオキシン類が
溶融により溶融排ガス中へ移行するため、2次燃焼炉に
よる完全分解が必要である。ダイオキシン類は発生後に
300℃程度で再結合するため、2次燃焼炉での排ガス
は超急冷しないと再結合して完全には除去できない。
【0007】このため、急冷却塔等の改善等も行われて
いるが、ダイオキシン類はガスに偏流があっても再合成
する。再合成したダイオキシン類は粒子に吸着せず、気
体で存在するため、前記の吸収式除去方法を利用しても
吸着性が悪く、例えば活性液等を吹き込む必要があり、
装置が極めて大型化する。
【0008】また、溶融炉等として電極プラズマ方式の
ものを採用した場合には、装置の複雑大型化のほか、電
極消耗等によるメンテナンス上の手間やコストも大き
く、実用上での問題もある。
【0009】また、加熱脱塩素化法では、ダイオキシン
類の塩素だけがはずれた、前駆物質が残留することなど
が問題となっている。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、ダイオキシン類等の有害ガスの発生を大幅
に低減できるとともに再結合を効果的に防止する処理を
可能とし、しかも装置規模の簡易化およびメンテナンス
等の問題も生じることが少なく実用に好適な有害物質分
解方法および有害物質分解装置を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、有害物質を含んだ被処理物
を高周波誘導プラズマ中に高速で投入して瞬時に原子あ
るいはガス状態まで分解させ、プラズマ熱流からの流出
直後に急速冷却して前記有害物質の再結合阻止状態下で
無害化成分の固化、ならびに排出を行わせることを特徴
とする有害物質分解方法を提供する。
【0012】請求項2の発明では、有害物質を含んだ被
処理物を1000℃以上、20000℃以下の高周波誘
導プラズマ中に高速で投入して瞬時に原子あるいはガス
状態まで分解させ、プラズマ熱流からの流出直後に10
0℃以下に急速冷却して前記有害物質の再結合阻止状態
下で無害化成分の固化、ならびに排出を行わせることを
特徴とする有害物質分解方法を提供する。
【0013】請求項3の発明では、請求項1または2記
載の有害物質分解方法において、有害物質がダイオキシ
ン類などの有機ハロゲン化合物であることを特徴とする
有害物質分解方法を提供する。
【0014】請求項4の発明では、1または2記載の有
害物質分解方法において、有害物質が無機ハロゲン化合
物であることを特徴とする有害物質分解方法を提供す
る。
【0015】請求項5の発明では、請求項1または2記
載の有害物質分解方法において、有害物質が細菌である
ことを特徴とする有害物質分解方法を提供する。
【0016】請求項6の発明では、請求項1〜5のいず
れかに記載の有害物質分解方法において、プラズマガス
として酸化性のガス、還元性のガスまたは水蒸気の少な
くともいずれかを用いることを特徴とする有害物質分解
方法を提供する。
【0017】請求項7の発明では、請求項1〜6のいず
れかに記載の有害物質分解方法において、有害物質を含
んだ被処理物は固体、液体もしくは気体のまたはそれら
の混合物いずれかであることを特徴とする有害物質分解
方法を提供する。
【0018】請求項8の発明では、請求項6に記載の有
害物質分解方法において、対象固体が焼却灰、焼却飛
灰、溶融飛灰、汚染土壌、汚染残渣、汚泥、製鋼ダス
ト、化学機器、または医療廃棄物であることを特徴とす
る有害物質分解方法を提供する。
【0019】請求項9の発明では、請求項7に記載の有
害物質分解方法において、対象液体が、工場廃水、洗煙
廃水、洗灰廃水、冷却水、写真廃液、医療廃液、化学機
器、汚染地下水、汚泥処理場廃水のすくなくともいずれ
かであることを特徴とする有害物質分解方法を提供す
る。
【0020】請求項10の発明では、請求項7に記載の
有害物質分解方法において、対象気体が、工場排ガス、
焼却排ガス、冷媒ガス、処理場排ガスのすくなくともい
ずれかであることを特徴とする有害物質分解方法を提供
する。
【0021】請求項11の発明では、有害物質を含んだ
被処理物を高速で供給する供給手段と、供給された前記
被処理物を瞬時に原子あるいはガス状態まで分解させる
高周波誘導プラズマ装置と、この高周波誘導プラズマ装
置に直結され、分解により生成されたガスをプラズマ熱
流からの流出直後に急速冷却して前記有害物質の再結合
阻止状態下で無害成分の固化、ならびに排出を行わせる
冷却手段および回収装置とを備えたことを特徴とする有
害物質分解装置を提供する。
【0022】請求項12の発明では、有害物質を含んだ
被処理物を高速で供給する供給手段と、供給された前記
被処理物を1000℃以上、20000℃以下の高周波
誘導プラズマにより瞬時に原子あるいはガス状態まで分
解させる高周波誘導プラズマ装置と、この高周波誘導プ
ラズマ装置に直結され、分解により生成されたガスをプ
ラズマ熱流からの流出直後に100℃以下に急速冷却し
て前記有害物質の再結合阻止状態下で無害化成分の固
化、ならびに排出を行わせる冷却手段および回収装置と
を備えたことを特徴とする有害物質分解装置を提供す
る。
【0023】請求項13の発明では、請求項10または
11記載の有害物質分解装置において、有機塩素系化合
物や無機ハロゲン化合物、細菌などの有害物質を含んだ
焼却灰、焼却飛灰、溶融飛灰、汚染土壌、汚染残渣、汚
泥、製鋼ダスト、化学機器、医療廃棄物などの固体、ま
たは工場廃水、洗煙廃水、冷却水、工場廃液、医療廃
液、化学機器などの液体、または工場排ガス、焼却排ガ
ス、冷媒ガス、処理場排ガスなどの気体、またはこれら
の混合物を被処理物として供給する供給手段と、供給さ
れる前記被処理物を導入する反応炉と、この反応炉内に
プラズマ熱流を形成する高周波誘導プラズマ形成手段
と、この高周波誘導プラズマ形成手段に外部から電力を
供給する高周波電源と、このプラズマトーチにプラズマ
ガスを供給するガス供給手段とを備えたことを特徴とす
る有害物質分解装置を提供する。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る有害物質分解
方法および有害物質分解装置の実施形態について、図面
を参照して説明する。
【0025】図1は、本実施形態による有害物質分解装
置の構成を示す概略図である。
【0026】この有害物質分解装置は、図1に示すよう
に、大別して、有害物質を含んだ被処理物を供給する供
給手段1と、供給された被処理物を瞬時に原子あるいガ
ス状態まで分解させる高周波誘導プラズマ装置2と、こ
の高周波誘導プラズマ装置2に直結され、分解により生
成されたガスをプラズマ熱流からの流出直後に急速冷却
して有害物質の再結合阻止状態下で灰分の固化、ならび
に排出を行わせる冷却手段3および回収装置4、さらに
排ガスを処理する排ガス処理系統5等を備えている。
【0027】供給手段1は被処理物を貯溜するホッパ6
と、このホッパ6から被処理物を高速で高周波誘導プラ
ズマ装置2に供給する被処理物投入装置7と、この被処
理物投入装置7に接続された供給配管8および被処理物
導入ノズル9等を有する。
【0028】高周波誘導プラズマ装置2は、被処理物を
導入する反応炉10と、この反応炉10内にプラズマ熱
流を形成する高周波誘導プラズマ形成手段としてのコイ
ル11およびプラズマトーチ12と、コイル11に外部
から電力を供給する高周波電源13と、プラズマトーチ
12にプラズマガスを供給するガス供給手段としてのプ
ラズマガスボンベ、プラズマガス流量計15等を備えて
いる。プラズマトーチ12で発生するプラズマ16は、
1000℃以上、20000℃以下の高温となる。
【0029】冷却手段3および回収装置4は反応炉10
と一体に構成されており、冷却手段3は、プラズマ熱流
の下流側に向かって設けられた冷却ガスノズル17と、
この冷却ガスノズル17に冷却ガスを供給する冷却ガス
供給装置18とを有している。なお、冷却ノズルの向き
はどの方向でもよい。また、冷却方法としてガス吹込以
外に、水噴霧なども使える。回収装置4は、冷却ガスノ
ズル17のさらに下流側に位置する回収タンク19とし
て設けられ、この回収タンク19は反応炉10に一体に
連結されている。
【0030】また、排ガス処理系統5は、排ガス配管2
0、排ガス分離装置21、排ガス処理装置22等を有
し、排ガス分離装置21は、連絡配管23を介してプラ
ズマガス供給系統に連絡されている。なお、排ガス配管
20の先端側には、図示しないが煙突等が設けられてい
る。被処理物の性質により排ガス処理系統5は種々の構
成をとり得る。
【0031】次に、上記の装置を使用して行う有害物質
分解方法について説明する。
【0032】13からの供給電力により、反応炉で10
00℃以上、20000℃以下の高周波誘導プラズマ1
6を発生させ、そこに供給手段1から被処理物投入ノズ
ル9を介して被処理物を投入する。
【0033】被処理物としては、固体(粉粒状のも
の)、液体、気体、これらの混合物等のいずれも適用す
ることができる。
【0034】本実施形態では、被処理物の一例として、
一般ゴミと固形燃料(RDF)との混合物を焼却した焼
却灰を投入した。投入量は5〜8g/minとした。
【0035】プラズマガスとしては、アルゴンガスおよ
び水素ガス(70:7 l/min)を適用し、投入電
力20kwとした。
【0036】次に、冷却手段によりプラズマ16の後流
に側に冷却ガス(空気:25℃、供給量50l/mi
n)を供給した。
【0037】観察結果によると、プラズマ温度約100
00°で、被処理物のプラズマ通過速度が約6m/sで
あった。
【0038】そして被処理物はプラズマ16内で瞬時に
ガス化し、プラズマ後流側で約300℃になり、冷却ガ
スによって100℃に急冷された。この温度処理によっ
て灰分24が回収タンク19内に貯溜され、排ガスは排
ガス配管20から排出された。この結果、灰分24およ
び排ガスの処理結果は、以下の通りであった。
【0039】(1)処理前の被処理物のダイオキシン初
期濃度 6.7(ng−TEQ/g) (2)プラズマ処理後の灰分に含有されていたダイオキ
シン濃度 0.38(ng−TEQ/g) (3)結果 ダイオキシン除去率 94.3% 前駆物質であるクロロフェノール等の残留もなかった。
【0040】したがって、ダイオキシン類の除去が極め
て効果的に行われたことが確認できた。
【0041】また、排ガス中には、殆どダイオキシン類
が含有されていなかった。
【0042】(4)分析 以上の結果は、次の理由によるものと考えられる。
【0043】高周波プラズマ処理によると、プラズマ径
が広く、被処理物がプラズマ中に滞留する時間が長くな
る。したがって、ダイオキシン類等の原子レベルまでの
分解が十分に行えるようになる。これにより、加熱離脱
塩素化法や溶融処理法のように脱塩素が主の処理方式に
比べ、冷却過程でのダイオキシン類の再合成の確率は大
幅に低減される。但し、原子レベルまで分解されたとし
ても、後の冷却が緩慢に行われる場合には、分解したダ
イオキシン類が或る温度範囲(条件によるが例えば30
0℃前後)で再結合する可能性がある。
【0044】しかし、本発明においては、プラズマ熱流
の直後で急速冷却するため、ダイオキシン類の再結合の
機会を与えず、再結合を有効かつ確実に阻止して冷却固
化できるものと認められる。
【0045】また、高周波誘導プラズマの利用により、
直流プラズマ等と異なり、電極酸化の問題がなく、その
交換とうの作業も不要であり、さらに安全性の面からも
優れたものとなり、実用性も高いものとなる。
【0046】なお、本発明は以上の実施形態で示したほ
か、種々の変形、応用等が可能である。
【0047】例えば被処理物として、種々の物を対象と
することができる。例示すると、対象固体として、焼却
灰、焼却飛灰、溶融飛灰、汚染土壌、汚染残渣、汚泥、
製鋼ダスト、化学機器、または医療廃棄物等が挙げられ
る。また対象液体として、工場廃水、洗煙廃水、洗灰廃
水、冷却水、写真廃液、医療廃液、化学機器、汚染地下
水、汚泥処理場廃水等が挙げられる。さらに対象気体と
して、工場排ガス、焼却排ガス、冷媒ガス、処理場排ガ
ス等が挙げられる。これらの固体、液体、気体の別は、
特に処理効果に大きな変化はない。
【0048】また、処理温度については、被処理物を1
000℃以上、20000℃以下で高周波誘導プラズマ
中に高速で投入することで瞬時に原子化またはガス化で
きる。この場合、従来の手法では溶融が主である。溶融
させた場合には、蒸気中でダイオキシン類が再結合する
等により除去困難となる。
【0049】また、有害物質として除去できる能力はダ
イオキシン類などの有機系塩素化合物に限らず、無機ハ
ロゲン化合物、細菌等の各種有害物質も除去できる。
【0050】また、プラズマガスとしては、酸化性のガ
ス、還元性のガスまたは水蒸気等がいずれも適用でき
る。
【0051】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明によれ
ば、ダイオキシン類等の有害ガスの発生を大幅に低減で
きるとともに再結合を効果的に防止する処理を可能と
し、しかも装置規模の簡易化およびメンテナンス等の問
題も生じることが少なく実用に好適な有害物質分解方法
および有害物質分解装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を説明するための装置の概
略構成図。
【符号の説明】 1 供給手段 2 高周波誘導プラズマ装置 3 冷却手段 4 回収装置 5 排ガス処理系統 6 ホッパ 7 被処理物封入装置 8 供給配管 9 被処理物導入ノズル 10 反応炉 11 コイル 12 プラズマトーチ 13 高周波電源 14 プラズマガスボンベ 15 プラズマガス流量計 16 プラズマ 17 冷却ガスノズル 18 冷却ガス供給装置 19 回収タンク 20 排ガス配管 21 排ガス分解装置 22 排ガス処理装置 23 連絡配管 24 灰分
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/70 B09B 3/00 ZAB Fターム(参考) 2E191 BA11 BA12 BA13 BB01 BB02 BD18 4C058 AA20 AA27 BB06 CC02 CC04 CC05 EE26 KK06 KK45 KK46 4D002 AA17 AA21 BA07 BA13 BA20 4D004 AA36 AA37 AA41 AA43 AA48 AA50 AB05 AB06 AB07 AB10 CA24 CA32 CA43 CA45 CB31 CB42 CB43 CB50 CC01 CC03 DA03 DA06

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有害物質を含んだ被処理物を高周波誘導
    プラズマ中に高速で投入して瞬時に原子あるいはガス状
    態まで分解させ、プラズマ熱流からの流出直後に急速冷
    却して前記有害物質の再結合阻止状態下で無害化成分の
    固化、ならびに排出を行わせることを特徴とする有害物
    質分解方法。
  2. 【請求項2】 有害物質を含んだ被処理物を1000℃
    以上、20000℃以下の高周波誘導プラズマ中に高速
    で投入して瞬時に原子あるいはガス状態まで分解させ、
    プラズマ熱流からの流出直後に100℃以下に急速冷却
    して前記有害物質の再結合阻止状態下で無害化成分の固
    化、ならびに排出を行わせることを特徴とする有害物質
    分解方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の有害物質分解方
    法において、有害物質がダイオキシン類などの有機ハロ
    ゲン化合物であることを特徴とする有害物質分解方法。
  4. 【請求項4】 1または2記載の有害物質分解方法にお
    いて、有害物質が無機ハロゲン化合物であることを特徴
    とする有害物質分解方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載の有害物質分解方
    法において、有害物質が細菌であることを特徴とする有
    害物質分解方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の有害物
    質分解方法において、プラズマガスとして酸化性のガ
    ス、還元性のガスまたは水蒸気の少なくともいずれかを
    用いることを特徴とする有害物質分解方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の有害物
    質分解方法において、有害物質を含んだ被処理物は固
    体、液体もしくは気体のまたはそれらの混合物いずれか
    であることを特徴とする有害物質分解方法。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の有害物質分解方法にお
    いて、対象固体が焼却灰、焼却飛灰、溶融飛灰、汚染土
    壌、汚染残渣、汚泥、製鋼ダスト、化学機器、または医
    療廃棄物であることを特徴とする有害物質分解方法。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の有害物質分解方法にお
    いて、対象液体が、工場廃水、洗煙廃水、洗灰廃水、冷
    却水、写真廃液、医療廃液、化学機器、汚染地下水、汚
    泥処理場廃水のすくなくともいずれかであることを特徴
    とする有害物質分解方法。
  10. 【請求項10】 請求項7に記載の有害物質分解方法に
    おいて、対象気体が、工場排ガス、焼却排ガス、冷媒ガ
    ス、処理場排ガスのすくなくともいずれかであることを
    特徴とする有害物質分解方法。
  11. 【請求項11】 有害物質を含んだ被処理物を高速で供
    給する供給手段と、供給された前記被処理物を瞬時に原
    子あるいはガス状態まで分解させる高周波誘導プラズマ
    装置と、この高周波誘導プラズマ装置に直結され、分解
    により生成されたガスをプラズマ熱流からの流出直後に
    急速冷却して前記有害物質の再結合阻止状態下で無害成
    分の固化、ならびに排出を行わせる冷却手段および回収
    装置とを備えたことを特徴とする有害物質分解装置。
  12. 【請求項12】 有害物質を含んだ被処理物を高速で供
    給する供給手段と、供給された前記被処理物を1000
    ℃以上、20000℃以下の高周波誘導プラズマにより
    瞬時に原子あるいはガス状態まで分解させる高周波誘導
    プラズマ装置と、この高周波誘導プラズマ装置に直結さ
    れ、分解により生成されたガスをプラズマ熱流からの流
    出直後に100℃以下に急速冷却して前記有害物質の再
    結合阻止状態下で無害化成分の固化、ならびに排出を行
    わせる冷却手段および回収装置とを備えたことを特徴と
    する有害物質分解装置。
  13. 【請求項13】 請求項10または11記載の有害物質
    分解装置において、有機塩素系化合物や無機ハロゲン化
    合物、細菌などの有害物質を含んだ焼却灰、焼却飛灰、
    溶融飛灰、汚染土壌、汚染残渣、汚泥、製鋼ダスト、化
    学機器、医療廃棄物などの固体、または工場廃水、洗煙
    廃水、冷却水、工場廃液、医療廃液、化学機器などの液
    体、または工場排ガス、焼却排ガス、冷媒ガス、処理場
    排ガスなどの気体、またはこれらの混合物を被処理物と
    して供給する供給手段と、供給される前記被処理物を導
    入する反応炉と、この反応炉内にプラズマ熱流を形成す
    る高周波誘導プラズマ形成手段と、この高周波誘導プラ
    ズマ形成手段に外部から電力を供給する高周波電源と、
    このプラズマトーチにプラズマガスを供給するガス供給
    手段とを備えたことを特徴とする有害物質分解装置。
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