JP2011142165A - 位置決め装置、露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

位置決め装置、露光装置及びデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 弾性振動モードの変形形状およびアクチュエータ配置に誤差があった場合でも、実機において弾性振動モードの影響を低減することを目的とする。
【解決手段】 本発明の位置決め装置は、平面を有する天板と、前記平面に対して垂直な方向に駆動し前記天板を移動させる複数のアクチュエータと、を備える位置決め装置において、前記天板の周波数応答を測定して、前記天板の弾性振動の共振周波数においてピークが検出された際に、前記ピークを低減するように前記複数のアクチュエータの推力分配比率を調整する制御手段を有することを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、半導体露光装置、液晶露光装置、計測装置及び加工装置等に搭載される位置決め装置に関する。
露光装置に用いられるウエハステージ、レチクルステージは、微細な回路パターンを正確に転写するため、高い位置決め精度が必要とされる。そのため、ステージの位置制御系には高い制御帯域が要求される。
また、生産性の向上のために、高加速度、高速移動が必要とされている。そのためには、大推力のアクチュエータが必要となるが、アクチュエータの発熱も増加してしまい、ひいては位置決め精度の悪化につながってしまう。そのため、必要推力の低減のため、ステージを極限まで軽量化することが必要とされている。しかしながら、ステージを軽量化すると、ステージ構造体の弾性振動モードの固有値が低下するため、位置制御系のゲイン余裕、位相余裕が減少し、弾性振動モードの発振が起こりやすくなる。そのため制御帯域の向上が困難となる。
特許文献1には、低固有値のステージで高い制御帯域を達成するためのステージ構成が示されている。この構成では、ステージの弾性振動モードの節にZアクチュエータを配置するか、あるいは相互に打ち消し合う位置にZアクチュエータを配置し推力を分配するようにしている。これにより、低次の弾性振動モードの影響を受けることなく、高い制御帯域を実現できる。
また、特許文献2にも、1次ねじれモードを励振しないように、4本のZアクチュエータに推力を分配する例が示されている。
特開2005−150615号公報 特開2008−300828号公報
従来技術においては、弾性振動モードの変形形状が既知であるとして、アクチュエータの配置と各アクチュエータへの推力分配比率を決定している。弾性振動モードの変形形状はFEM(Finite Element Method)シミュレーションによって求めることができるが、シミュレーションによって求められた変形形状と実機(実際の装置)の変形形状とは完全には一致せず、誤差が生じる。さらには、アクチュエータの配置においても、製造誤差により、設計値と実機における配置には誤差が生じる。従って、シミュレーション結果や設計値に基づいてアクチュエータ配置と推力分配比率を決定しても、完全に弾性振動モードの影響をなくすことはできない。
一方、実機の弾性振動モードの変形形状を測定する手法としては、インパクトハンマによって加振した振動を加速度計で計測するモーダル解析等がある。しかし、この手法は手間がかかる上に測定精度が低く、アクチュエータ位置における変形形状を正確に測定することは困難である。そのため、実機上で測定した変形形状に基づいて推力分配比率を決定したとしても、精度をよくすることは難しい。また、従来技術においては、変形形状が正確に求められない場合の実機上での調整方法は示されていなかった。そのため、人手によって試行錯誤的に行なうしかなく、時間と手間が掛かるとともに、調整の結果として性能が向上することも保証されていなかった。
本発明は上述の点を考慮し、弾性振動モードの変形形状およびアクチュエータ配置に誤差があった場合でも、実機において弾性振動モードの影響を低減することを目的とする。
本発明の位置決め装置は、平面を有する天板と、前記平面に対して垂直な方向に駆動し前記天板を移動させる複数のアクチュエータと、を備える位置決め装置において、前記天板の周波数応答を測定して、前記天板の弾性振動の共振周波数においてピークが検出された際に、前記ピークを低減するように前記複数のアクチュエータの推力分配比率を調整する制御手段を有することを特徴とする。
また、平面を有する天板と、前記平面に対して垂直な方向に駆動して前記天板を移動させる複数のアクチュエータと、を備える位置決め装置における前記複数のアクチュエータの推力分配比率の調整方法は、前記天板の周波数応答を測定する工程と、前記測定で前記天板の弾性振動の共振周波数においてピークが検出されたかを確認する工程と、前記ピークが確認された際に、前記ピークを低減するように前記複数のアクチュエータの推力分配比率を調整する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、実機上にて測定した周波数応答に基づいて、Z、θx、θyの各軸毎に、Zアクチュエータに対する推力分配比率を調整する。そのことにより、設計・製造上の誤差があった場合でも、弾性振動モードの影響を低減することが可能となる。
第1実施形態におけるステージの概略構成図 ステージ制御系のブロック図 ステージの弾性振動モード形状の例を示す図 推力分配比率調整工程のフローチャート 調整例を示す図 アクチュエータ5本を配置した時の調整方法を示す図 第2実施形態におけるステージの概略構成図 第3実施形態におけるステージ天板形状の変形例を示す図 露光装置の概略構成図
(第1実施形態)
図1は第1実施形態におけるステージの概略構成図である。また、図2は、ステージ制御系のブロック図である。このブロック図では、Z、θx、θy軸についてのみ示してあるが、実機の制御系にはX、Y、θz軸も含まれる。ここで、θx、θy、θzは、それぞれX、Y、Z軸回りの回転を示す。
ステージ天板1は、位置決め装置であるステージにおいて被処理体が載置される部分であり、略正方形状平板である。軽量化のために天板の内部は空洞になっており、たとえば、上板と下板の間を、リブや梁によって接続した構造となっている。ステージの位置を計測するために、ステージの4角のうち3カ所に、Z方向の変位を計測するエンコーダE1、E2、E4を搭載している。エンコーダE1、E2、E4の計測値は、所定の座標変換を行うことにより、ステージのZ、θx、θy変位に変換される。エンコーダは4個以上を搭載して、ステージ位置に応じて切り替えて使用してもよい。あるいは、位置計測のために、ステージの外周部にレーザ干渉計のビームを反射するためのミラーを搭載することもできる。
天板には、ステージを6自由度に駆動するアクチュエータを搭載する。アクチュエータとしては、リニアモータや電磁石のような非接触アクチュエータが振動伝達の低減の観点から望ましい。例えば、Z、θx、θyの3軸方向に移動させるために、4本のアクチュエータZ1、Z2、Z3、Z4が設置される。ここでは、4本のアクチュエータZ1、Z2、Z3、Z4が、それぞれ垂直に駆動することで、ステージ天板1をZ、θx、θyの3軸方向に移動させる。
位置制御手段は座標変換されたZ、θx、θy変位と目標位置の差から各軸の指令を生成する。生成された各軸の指令は、推力分配行列によって、各ZアクチュエータZ1、Z2、Z3、Z4の推力に分配される。
図3は、天板が正方形平板形状である場合の、弾性振動モードの変形形状を示す図である。ねじれモードは、一方の対角の頂点ペアが上がり、他方の対角の頂点ペアが下がる形状である。正方形状平板では、通常、最も固有振動数の低い1次振動モードとしてねじれモードが現れる。ねじれモードの節は、対向する辺の中央を結ぶ直線状になる。2次湾曲モードは、中央が上がり(あるいは下がり)、四隅が下がる(あるいは上がる)形状である。湾曲モードの節は、角の丸い菱形形状になる。3次曲げモードは、四隅はほとんど上下せず、対向する2辺の中央が下がり、他方の2辺の中央が上がる形状である。曲げモードの節は、対角線上にくる。なお、モード形状と固有値の順序は、天板の設計により入れ替わることがある。
4本のZアクチュエータは、ねじれモードに対しては節の位置に配置せず、互いに交差する第1方向と第2方向とにそれぞれ延びる節によって分けられる4つの領域それぞれに1つずつ配置する。その場合、概ねステージ天板の対角線上に配置することになる。適切に4本のZアクチュエータへの推力を分配すれば、ねじれモードを励振しないようにすることができる。このとき、湾曲モードと曲げモードの節の交点に4本のZアクチュエータを配置しておけば、さらに、湾曲モードと曲げモードを励振しないようにすることができる。このようにすると、制御性能に対して影響の大きい低次弾性振動モードの影響をなくすことができるので、軽量化によって弾性振動モードの固有値(共振周波数)が低下しても、制御性能が悪化することがない。4次以上の弾性振動モードは周波数が比較的高いため、ノッチフィルタやローパスフィルタによって、共振ピークを抑えることができ、その場合の制御性能に対する影響は軽微である。
式(1)は、各ZアクチュエータZ1、Z2、Z3、Z4の発生する推力と、モード座標系におけるZ、θx、θy各剛体軸の推力・トルク、およびモード座標系におけるねじれモードm1の励振力との対応を示している。
Figure 2011142165
ここで、lxn(n=1〜4)はアクチュエータZnとステージ天板重心のX軸方向の距離、lynはアクチュエータZnとステージ天板重心のY軸方向の距離である。φnはアクチュエータZnの位置におけるに対するねじれモードのモーダルパラメータである。φnはアクチュエータZnの推力によるのねじれモード励振度合いの係数であるとともに、アクチュエータZnの位置における変形変位(モードシェイプ)を表している。lxn、lynは設計値から、φnはFEMシミュレーションによって求めることができる。
Mの逆行列inv(M)が、Z、θx、θy各軸の指令rZ、rθx、rθyに対する各アクチュエータへの推力分配行列となり、inv(M)の各項の値が推力分配比率を表している。例えば、m(z1/z)は、Z軸の指令をアクチュエータZ1に対して分配する比率を表している。
Figure 2011142165
このとき、Mとinv(M)の積は単位行列となる(式(3))ため、Z、θx、θy、m1軸の各指令は、その軸にしか作用しない。さらに、ねじれモードに対する指令rm1は0とするので、推力分配行列によって分配されたZ1、Z2、Z3、Z4の推力によっては、ねじれモードは励振されない。
Figure 2011142165
しかし、設計値およびFEMシミュレーションと実機の状態の間には誤差が生じる。すなわち、行列Mの実機における値をMrとすると、設計値およびFEMシミュレーションに基づくMと、実機のMrは完全には一致しない。そのため、Mrとinv(M)の積は式(3)のように単位行列とはならず、式(3’)のE’のように非対角項に0以外の値(*)を持つことになる。従って、Z、θx、θy各軸の指令をinv(M)によって分配した場合、ねじれモードを励振してしまう。
Figure 2011142165
ねじれモードを励振しないようにするためには、実機のMrに合わせてinv(M)を求める必要がある。しかし、実機のMrの各項(lxnr、lynr、φnr)を直接求めることは困難である。実機のφnを測定する手法としては、インパクトハンマによって加振した振動を加速度計で計測するモーダル解析等がある。しかし、大まかな変形形状を確認することはできるが、調整に用いることができるほどの精度で測定することは困難である。また、lxn、lynを求めるためには、重心座標を正確に求める必要があるが、ステージが実機に組み込まれた状態での測定は困難であり、専用の測定装置を用意する必要がある。
そのため、Mrを正確に求めて、その逆行列としてinv(Mr)を求めることはできない。そこで、inv(M)を初期値として実機の応答を測定し、その測定結果に基づいてinv(M)がinv(Mr)に近づくように、inv(M)の各項を直接調整する。以下に、調整手順を具体的に説明する。
図4には、調整手順のフローチャートを示す。調整手順は、大きく4つの工程からなる(図4(a))。工程1は、Z軸指令の分配比率の調整である。工程2は、θx軸指令の分配比率の調整である。工程3は、θy軸指令の分配比率の調整である。工程4は、非干渉化の調整である。
以下に、各工程の手順を説明する。
工程1のZ軸指令の分配比率(inv(M)の1列目)の調整について説明する(図4(b))。
S1ではZ軸の周波数応答を測定する。ここで測定される周波数応答は、式(3’)において、rZのみを入力したときの、Zとm1の出力により生じるZ軸位置変位を求めたものとなる。すなわち、ここで測定される周波数応答には、式(3’)の行列E’の1行1列および4行1列の要素の影響が含まれる。これは、モード座標では剛体Z変位とねじれモードm1変形は分離されているが、物理的に計測されるZ変位およびその周波数応答には双方が含まれるためである。具体的には式(4.1)に示す。
Figure 2011142165
このときに求める周波数応答は、具体的には図2におけるZ軸位置変位/Z軸位置目標値、Z軸位置変位/Z軸位置偏差、Z軸位置変位/Z軸力指令のいずれかであればよい。ここで、Z軸位置偏差は、Z軸位置目標値とZ軸位置変位との差である。また、Z軸力指令は、図2において位置制御手段から出力される信号のZ成分である。いずれを用いたとしても、推力分配行列を用いたときにねじれモードの共振ピークが励振されるかどうかは確認できる。たとえば、Z軸位置変位/Z軸位置目標値であれば、位置制御を行なっている状態で、Z軸の目標位置に、ランダムノイズまたはチャープsin信号を印加したときのZ軸変位を計測し、FFT演算を行なうことで求めることができる。または、sin波形を周波数掃引し、応答の振幅と位相から求めることもできる。
S2では、ねじれモードの共振周波数において、周波数応答にピークが立っているかどうかを確認する。共振周波数のおおよその値はFEMシミュレーションによって求めることができる。ねじれモードが励振されている時は、rz入力に対して、ねじれモードに加振力が加わり変形が生じている状態であり、式(4.1)においてm1≠0となっている。これは、行列E’の4行1列が0でない、すなわち、
Figure 2011142165
となっているために起こる。
ねじれモードが励振されていると、共振周波数においてねじれモードの変形が最大となり、周波数応答にピークを生じる。従って、ピークが立っていれば後のS4で分配比率調整を行なう。共振周波数でピークが立っていなければ、ねじれモードは励振されていないので、調整の必要はなく、調整は終了となる。
S3では、ノッチ(反共振)がピークよりも低い周波数に現れるか、高い周波数に現れるかを確認する。これにより、計測位置におけるねじれモード変形がZ剛体変位に対して同相で励振されている(ノッチが低い周波数に現れる)か、逆相で励振されている(ノッチが高い周波数に現れる)かがわかる。なお、同じ励振状態であっても、エンコーダ切り替えを行なう等により計測点の位置が変わると、計測される変形の位相が変わってしまうので注意が必要である。
S4では、Zアクチュエータのrz入力に対する分配比率を調整する。すなわち、式(2)をrz入力のみとした時の式(2.1)
Figure 2011142165
から、inv(M)の要素のうちrzに対応する要素である1列目のm(z1/z)、m(z2/z)、m(z3/z)、m(z4/z)を調整する。具体的には、図1のZアクチュエータを対角ペアZ1、Z3とZ2、Z4に分け、一方の対角ペアへの分配比率を増加し、他方の対角ペアへの分配比率を減らす。例えば、inv(M)のm(z1/z)、m(z3/z)の絶対値を大きくし、m(z2/z)、m(z4/z)の絶対値を小さく変更する。どちらのペアの比率を増やすかは、励振状態が同相であるか逆相であるかにより決定する。どれだけ比率を変更するかは、ピークの高さに応じて決定する。
アクチュエータのペアの決定について説明する。この調整は、式(4.1)においてm1=0とするため、Z軸指令からねじれモードへの影響を表す式(3’)または式(4.1)の行列E’の4行1列の要素が0となるように、すなわち、式(4.3)が成立するように行なう。
Figure 2011142165
多項式を0とするためには、正の値を持つ項の和の絶対値と負の値を持つ項の和の絶対値が等しければよい。すなわち、式(4.3)を成立させるためには、m(Zn/Z)・φnrの符号が同じ項同士をペアとして、ペア同士の絶対値が等しくなるようにm(Zn/Z)を調整すればよい。Z軸に駆動する時の駆動力はすべてのアクチュエータが同じ方向である。すなわちm(Zn/Z)(n=1〜4)の符号はすべて同じてある。一方、変形形状を表すφnはアクチュエータの位置に応じて位相が異なるため、φ1r、φ3rとφ2r、φ4rとは符号が異なる。従って、この場合は、Z1とZ3、Z2とZ4をそれぞれペアにすればよい。このとき、式(4.4)のように、共通の係数kで一律に調整し、k* m(Z1/Z)、k* m(Z3/Z)または(1/k)* m(Z2/Z)、(1/k)* m(Z4/Z)を調整後の値とすると、簡便に調整を行なえる。
Figure 2011142165
なお、m(Zn/Z)を個別に調整することもできる。また、ペアの一方だけを変更することで調整することも可能であるが、式(3’)のE’の1行1列の値、すなわちZ軸に対するゲインが変わってしまうため、好ましくない。式(4.4)のように調整すれば、式(3’)のE’の1行1列の値も避けることができる。
その後、再びS1に戻って周波数応答を測定し、ピークが最小となるまで前述の調整を繰り返す。
以上により、Z軸指令によりねじれモードを励振しない分配比率を決定することができる。ピークの高さと、ノッチとの周波数の関係で、分配比率の変更を決定することができるので、自動化が可能である。
工程2のθx軸指令の分配比率(inv(M)の2列目)の調整について説明する。基本的な手順は工程1と同じであるので、異なっている部分について説明する。
S1では、θx軸の周波数応答を測定する。ここで測定される周波数応答は、式(3’)において、rθxのみを入力したときの、θxとm1の出力により生じるθx軸位置変位を求めたものとなる。
S2では、ねじれモードのピークが立っているかを確認する。
S3では、ピークとノッチの周波数の関係により、ねじれモードがθx剛体変位に対して同相で励振されている(低い周波数)か、逆相で励振されている(高い周波数)か、を確認する。
S4では、Zアクチュエータのrθx入力に対する分配比率(inv(M)の2列目)を調整する。具体的には、図1のステージ天板1のY軸に平行な中心線を挟んで片側ペアZ1、Z4への分配比率を増加し、他方のペアZ2、Z3への分配比率を減らす。例えば、inv(M)のm(z1/θx)、m(z4/θx)の絶対値を大きくし、m(z2/θx)、m(z3/θx)の絶対値を小さく変更する。どちらのペアの比率を増やすかは、励振状態が同相であるか逆相であるかにより決定する。どれだけ比率を変更するかは、ピークの高さに応じて決定する。
アクチュエータのペアの決定について説明する。この調整は、θx軸指令からねじれモードへの影響を表す式(3’)のE’の4行2列の要素が0となるように、すなわち、式(5)が成立するように行なう。
Figure 2011142165
式(5)を成立させるためには、m(Zn/θx)・φnrの符号が同じ項同士をペアとしてm(Zn/θx)を調整すればよい。θx軸に駆動する時の駆動力は、X軸を挟んでY軸のプラス側とマイナス側で符号が反転している。すなわち、m(Z1/θx)、m(Z2/θx)とm(Z3/θx)、m(Z4/θx)の符号は異なる。一方、変形形状を表すφはアクチュエータの位置に応じて位相が異なるため、φ1r、φ3rとφ2r、φ4rとは符号が異なる。従って、この場合は、Z1とZ4、Z2とZ3をペアにすればよい。
その後、再びS1に戻って周波数応答を測定し、ピークが最小となるまで調整を繰り返す。
以上により、θx軸指令によりねじれモードを励振しない分配比率を決定することができる。
工程3のθy軸指令の分配比率(inv(M)の3列目)の調整について説明する。基本的な手順は工程1と同じであるので、異なっている部分について説明する。
S1では、θy軸の周波数応答を測定する。ここで測定される周波数応答は、式(3’)において、rθyのみを入力したときの、θyとm1の出力により生じるθy軸位置変位を求めたものとなる。
S2では、ねじれモードのピークが立っているかを確認する。
S3では、ピークとノッチの周波数の関係により、ねじれモードがθy剛体変位に対して同相で励振されている(低い周波数)か、逆相で励振されている(高い周波数)か、を確認する。
S4では、Zアクチュエータのrθy入力に対する分配比率(inv(M)の3列目)を調整する。具体的には、図1のステージ天板1のX軸に平行な中心線を挟んで片側ペアZ1、Z2への分配比率を増加し、他方のペアZ3、Z4への分配比率を減らす。例えば、inv(M)のm(z1/θy)、m(z2/θy)の絶対値を大きくし、m(z3/θy)、m(z4/θy)の絶対値を小さく変更する。どちらのペアの比率を増やすかは、励振状態が同相であるか逆相であるかにより決定する。どれだけ比率を変更するかは、ピークの高さに応じて決定する。
アクチュエータのペアの決定について説明する。この調整は、θy軸指令からねじれモードへの影響を表す式(3’)のE’の4行3列の要素が0となるように、すなわち、式(6)が成立するように行なう。
Figure 2011142165
θy軸に駆動する時の駆動力は、Y軸を挟んでX軸のプラス側とマイナス側で符号が反転している。すなわち、m(Z1/θy)、m(Z4/θy)とm(Z2/θy)、m(Z3/θy)の符号は異なる。一方、変形形状を表すφは位相が異なるため、φ1r、φ3rとφ2r、φ4rとは符号が異なる。式(6)を成立させるためには、m(Zn/θy)・φnrの符号が同じ項同士をペアとしてm(Zn/θy)を調整すればよい。従って、この場合は、Z1とZ2、Z3とZ4をペアにすればよい。
その後、再びS1に戻って周波数応答を測定し、ピークが最小となるまで調整を繰り返す。
以上により、θx軸指令によりねじれモードを励振しない分配比率を決定することができる。
以上の工程により、Z、θx、θy各軸の指令が、それぞれねじれモードを励振しない状態に調整することができる。これは、式(3’)であったものが、式(7)に示すように4行目の非対角項が0となるように、inv(M)の各係数が調整された状態である。各軸毎の指令が、ねじれモードを励振しないので、それらの線形和として全軸に対する指令が同時に与えられても、ねじれモードを励振しないことが保証される。また、1、2、3の工程は相互に影響しないので、任意の順序で実行することができる。
Figure 2011142165
工程4の非干渉化の調整について説明する。これまでの手順により、ねじれモードを励振しない分配比率を求めることができたが、Z、θx、θy各軸間の干渉については、調整によって変わってしまう可能性がある。すなわち、式(7)における4行目以外の非対角項は0になるとは限らない。これにより、例えば、Z軸を駆動しようとしたときに、θx軸が同時に駆動されてしまうことがあり得る。そこで、調整のために、非干渉化行列Dを導入する。Dの初期値は単位行列である。
Figure 2011142165
Dは具体的には、以下のようになる。対角項は1である。非対角項は、ある軸の駆動指令を他の軸に対して分配する比率である。
Figure 2011142165
例えば、Z軸を駆動しようとしたときに、θx軸が同時に駆動されてしまった場合、Dのd(θx/Z)の項に値を設定することにより、θx軸に駆動を相殺する指令を発生させることができる。具体的には、Z軸に正方向のステップ駆動指令を与えたときに、θxに正方向の過渡変位が発生した場合は、マイナスの値をd(θx/Z)に設定する。また、Z軸指令に対するθx軸変位の周波数応答を計測し、ゲインが最も低くなるように調整することもできる。
他の非対角項についても同様に調整できる。
なお、本工程は、工程1、2、3が全て終了した後で行なう必要がある。非干渉化行列Dは、Z、θx、θy各軸の指令の比率を再分配しているだけである。従って、工程1、2、3で各軸指令がねじれモードを励振しないように(すなわち式(7)の状態に)調整されていれば、非干渉化行列Dの調整に関わらず、ねじれモードを励振しないことが保証される。ここまでの調整結果として、Mr・inv(M)・Dの積が4列目を除き単位行列となるように調整される(式(10))ため、Z、θx、θyの各軸指令により、ねじれモードを励振せず、かつ各軸を独立に駆動することが可能となる。
Figure 2011142165
なお、rm1の入力は常に0であるので、rm1に関する項は省略可能である。従って、最終的には、inv(M)とDの積を求めて4行3列の推力分配行列として用いることができる。
本調整手順では、各工程において、測定値と調整するパラメータが1対1で決まっており、また、各工程間で後戻りの必要がないため、効率的に調整ができる。また、調整工程を、容易に自動化できる。さらに、パラメータ測定のための専用測定装置を用意する必要がなく、実機上に周波数応答測定機能と調整機能を用意しておくだけでよいため、キャリブレーション工程やメンテナンス時等に、実機上にて短時間で再調整を行なうことも可能である。なお、性能上問題なければ、工程1、2、3、4の一部の工程を省略することもできる。例えば、θxについて推力分配比率の調整を必要としない場合には、工程2を省略することができる。
次に、工程1(Z軸指令の分配比率(inv(M)の1列目)の調整)の調整例を、図5を用いて具体的に説明する。Z変位は、エンコーダE1、E2、E4で計測され、座標変換によって、天板中心のZ変位に変換されているとする。このとき、エンコーダが等間隔であれば、天板中心のZ変位は、概ね(E2+E4)/2となり、E1はほとんど寄与しない。
S1:Z軸の周波数応答を測定する。図5(a)は、S1で求められたZ軸の位置変位/位置偏差の周波数応答(すなわち開ループ周波数応答)のゲイン特性である。なお、ピークが判別できれば、閉ループ周波数応答を用いてもよい。
S2:ねじれモードの共振ピークを確認する。この例では、ピークが立っているため、調整の必要がある。
S3:ピークとノッチの周波数の関係を確認する。この例では、周波数の低い方から、ノッチ、ピークの順に並んでいる。これは、計測されたねじれモードがZ剛体変位と同相であることを示している。同相であるとは、Z軸方向にプラスに駆動したときに、計測点すなわちE2、E4の位置でのねじれモード変位がプラス方向であることを示している(図5(b))。逆に、E1での変位はマイナス(逆相)となる。なお、同じ変形状態であっても、エンコーダ切り替えを行なう等して計測点の位置が変わると、計測される変形の位相が変わってしまうので、注意が必要である。
S4:位相関係を考慮して、Zアクチュエータへの分配を変更する。Z軸プラス方向に駆動する時は、すべてのアクチュエータに対してプラスの指令を与える。そのときに、E2、E4の領域にあるアクチュエータZ2、Z4の発生力が相対的に強く、逆にZ1、Z3の発生力が相対的に弱くなっていると、ねじれモードが同相に変位することになる。従って、対角ペアZ2、Z4への分配割合を減じ、一方の対角ペアZ1、Z3への分配割合を増すことによって、ねじれモードを変形させないようにすることができる。具体的には、inv(M)のm(z1/z)、m(z3/z)の絶対値を大きくし、m(z2/z)、m(z4/z)の絶対値を小さく変更する。
その後、再び周波数応答を測定し、図5(c)の実線の様にピークが検出されなくなるか、あるいは、許容値以下になるまで、調整を繰り返す。
θx、θy軸での調整も同様に行なうことができるが、分配調整するアクチュエータの組み合わせが異なる。
なお、5本以上のZアクチュエータを用いる場合であっても、等価的に4本と見なすことによって、同様に調整を行なうことができる。具体的には、ねじれモードの節で囲まれた1つの領域にある2本のアクチュエータに対して、同じ推力を分配するという制限を加えることで、等価的に2本の中点にある1つのアクチュエータと見なすことができる。例えば、図6に示したように、5本のアクチュエータを配置した場合、同じ領域にあるZ4とZ5を、仮想的に中間にあるZ4’と見なし、Z1、Z2、Z3、Z4’の4本のアクチュエータに対して調整する。Z4’に対して割り当てられた推力分配比率は、実際にはZ4とZ5が半分ずつ受け持つことになる。
また、天板の形状は、ねじれモード変形が生じる形状であれば、略正方形平板形状にかぎるものではない。
さらに、ここまでは、ねじれモードを対象として説明を行なってきたが、ねじれモード以外の変形モードに対しても適用することができる。すなわち、4本のアクチュエータの組み合わせとして4自由度があるので、剛体変位3自由度(Z、θx、θy)に加えて、1自由度を任意の1つの変形モードに対して用いることができる。これは、式(1)において、m1、およびφnを対象とするモードの値に置き換えて考えれば同じ調整手順を用いることができる。だたし、調整するアクチュエータのペアは、この時の各φnの位相に応じて決定することになる。
以上説明したように、実機上にて測定した周波数応答特性に基づき、分配比率を調整することにより、設計・製造上の誤差があっても、Z、θx、θy各軸の指令により、ねじれモードが励振されず、かつ各軸間の干渉も発生しない分配比率を決定することができる。従って、ねじれモードの固有値を下げても制御性能が悪化しないため、ステージを軽量化することができ、さらにはスループットの向上を図ることができる。
(第2実施形態)
図7は第2実施形態における天板の概略構成図である。第1実施形態とはアクチュエータの配置が異なり、天板に対して菱形となるように配置されている。これは、曲げモードに対しては、節で囲まれた4つの領域それぞれに1つずつ配置する。曲げモードについては、推力分配行列によって適切に推力を分配することで、励振しないようにすることができる。さらに、ねじれモードと湾曲モードの節の交点に配置することによって、ねじれモードと湾曲モードについては、励振しないようにすることができる。
この時の推力分配行列の決定は、式(1)におけるねじれモードm1を曲げモードm3に置き換えた式(1’)に基づき、第1実施形態と同様に決定することができる。この式でのΦn(n=1〜4)は、曲げモードに対するモーダルパラメータである。
Figure 2011142165
曲げモードにおいては、ねじれモードとは分配調整するアクチュエータの組み合わせが異なる。
Z軸の駆動では、全アクチュエータの駆動力の符号が同一であるので、曲げモード変形の位相が同じになる対角ペア(Z1とZ3、およびZ2とZ4)毎の調整によって、曲げモードの調整が可能である。θx軸の駆動では、Z2,Z4はほぼ軸上にあるため駆動にほとんど寄与しない。また、X軸回りに回転させるため、X軸を挟んでY軸プラス側Z3とマイナス側Z1で駆動力の符号が逆転する。そのため、駆動力の符号を考慮して曲げモードへの影響を考えると、θxの調整においては、Y軸挟んで片側Z1と反対側Z3で、一方の比率を増やし他方を減らす調整を行なえばよい。同様に、θyの調整に置いては、X軸を挟んで片側Z2と反対側Z4で調整を行なえばよい。
また、第1実施形態と第2実施形態とでは、アクチュエータの配置が45°回転している。したがって、45°回転した座標軸X’、Y’、θx’、θy’を定義すれば、座標軸とアクチュエータの配置および、曲げモードの変形位相の関係は、第1実施形態のねじれモードと全く同じになる。従って、周波数応答の測定をZ、θx’、θy’について行なえば、調整工程および、調整時のアクチュエータペアの組み合わせも、第1実施形態と全く同じく行なうことも可能である。
以上述べたように、ねじれモードと同様に曲げモードについても、実機上にて測定した周波数応答特性に基づき、分配比率を調整することができる。これにより、設計上の制約でアクチュエータを曲げモードの腹の位置に配置せざるを得ない場合でも、制御性能の悪化を抑え、ステージを軽量化することができ、さらにはスループットの向上を図ることができる。
(第3実施形態)
図8は第3実施形態における、ステージ天板形状の変形例である。
図8(a)は、天板の四隅を切り落とした、略8角形形状となっている。本形状では、第1実施形態の四角形状に比べると、天板の共振周波数を高く設計することができる。
図8(b)は、天板の四隅を張り出した形状となっている。本形状では、天板の質量の増加を最小限に抑えつつ、エンコーダ間の距離を大きく取ることができる。そのため、エンコーダ計測の場合には、傾き方向(θx、θy軸)の計測分解能を向上することができる。
このような形状においても、ねじれモードや曲げモードは低い周波数で発生する。そのため、推力分配行列を調整してこれらのモードを励振しないようにすることで、制御性能の悪化を抑え、ステージを軽量化することができ、さらにはスループットの向上を図ることができる。また、ステージ天板の形状については、これまで示した形状に限られるものではなく、平板状であれば本発明の調整方法を適用可能である。
(第4実施形態)
図9は第4実施形態として、本発明を適用可能な露光装置の一例を示す概略構成図である。
露光装置本体10は図9に示すように、照明装置7、レチクルを搭載したレチクルステージ6、投影光学系5、ウエハを搭載したウエハステージ4とを有する。露光装置は、レチクルに形成された回路パターンをウエハに投影露光するものであり、ステップアンドリピート投影露光方式またはステップアンドスキャン投影露光方式であってもよい。
照明装置7は回路パターンが形成されたレチクルを照明し、光源部と照明光学系とを有する。光源部は、例えば、光源としてレーザを使用する。レーザは、波長約193nmのArFエキシマレーザ、波長約248nmのKrFエキシマレーザ、波長約157nmのF2エキシマレーザなどを使用することができる。しかし、レーザの種類はエキシマレーザに限定されず、例えば、YAGレーザを使用してもよいし、そのレーザの個数も限定されない。光源にレーザが使用される場合、レーザ光源からの平行光束を所望のビーム形状に整形する光束整形光学系、コヒーレントなレーザ光束をインコヒーレント化するインコヒーレント化光学系を使用することが好ましい。また、光源部に使用可能な光源はレーザに限定されるものではなく、一又は複数の水銀ランプやキセノンランプなどのランプも使用可能である。
照明光学系はマスクを照明する光学系であり、レンズ、ミラー、ライトインテグレーター、絞り等を含む。
投影光学系5は、複数のレンズ素子のみからなる光学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の凹面鏡とを有する光学系(カタディオプトリック光学系)を使用することができる。また、複数のレンズ素子と少なくとも一枚のキノフォームなどの回折光学素子とを有する光学系、全ミラー型の光学系等を使用することもできる。
レチクルステージ6およびウエハステージ4は、たとえばアクチュエータによって移動可能である。ステップアンドスキャン投影露光方式の場合には、それぞれのステージは同期して移動する。また、レチクルのパターンをウエハ上に位置合わせするためにウエハステージおよびレチクルステージの少なくともいずれかに別途アクチュエータを備える。
ウエハステージ4は、ウエハステージ天板1とXY方向に移動可能な粗動ステージ2とを含む。ウエハステージ天板1は、粗動ステージ2上に搭載され、粗動ステージ2は、定盤3上に設置されている。図9では、粗動ステージの駆動手段として、可動子8と固定子9とによって構成されるアクチュエータを例に示している。しかし、駆動手段はこれに限らず、粗動ステージ2の底面と定盤3の上面とで平面モータを構成しても良い。平面モータの構成は特に限定されず、公知の平面モータを使用することができる。
ここで、ウエハステージ天板1は第1実施形態において説明した構成を取ることにより、ねじれ弾性振動モードの影響をなくすことがでる。そのため、高い制御性能を維持したまま軽量化が可能となり、高精度と高いスループットを両立することができる。また、レチクルステージ6においても、第1実施形態において説明した構成を取ることができ、同様に高精度と高いスループットを両立することができる。
制御装置11は、露光装置全体の動作制御を行うものであり、一つでなく複数にその役割を分散させてもよい。第1−3実施形態に記載の調整の制御を制御装置11に実行させても良いが、ステージが制御装置を備える場合は、その制御装置が調整を実行するようにしても良い。
(デバイス製造方法)
デバイス(半導体集積回路素子、液晶表示素子等)は、前述の実施形態の露光装置を使用して感光剤を塗布した基板(ウエハ、ガラス基板等)を露光する工程と、その基板を現像する工程と、他の周知の工程と、を経ることにより製造される。
1 ステージ天板
2 粗動ステージ
4 ウエハステージ
11 制御装置
Z1、Z2、Z3、Z4 Zアクチュエータ
E1、E2、E4 Zエンコーダ

Claims (14)

  1. 平面を有する天板と、前記平面に対して垂直な方向に駆動して前記天板を移動させる複数のアクチュエータと、を備える位置決め装置において、
    前記天板の周波数応答を測定して、前記天板の弾性振動の共振周波数においてピークが検出された際に、前記ピークを低減するように前記複数のアクチュエータの推力分配比率を調整する制御手段を有する位置決め装置。
  2. 前記アクチュエータは、前記天板に発生する弾性振動の節によって分けられる複数の領域の前記弾性振動の腹の部分に少なくとも1つずつ配置されることを特徴とする請求項1に記載の位置決め装置。
  3. 前記制御手段は、前記複数の領域のうち、前記天板の移動方向と弾性振動とが同相に変位する領域に配置された前記アクチュエータの推力分配比率を低減するとともに、前記天板の移動方向と弾性振動とが逆相に変位する領域に配置された前記アクチュエータの推力分配比率を増加することを特徴とする請求項2に記載の位置決め装置。
  4. 前記複数の領域は、前記天板に発生する弾性振動の互いに交差する第1方向と第2方向とにそれぞれ延びる節によって分けられる4つの領域であることを特徴とする請求項2または3に記載の位置決め装置。
  5. 前記天板に発生する弾性振動は、ねじれ振動であることを特徴とする請求項4に記載の位置決め装置。
  6. 前記天板に発生する弾性振動は、曲げ振動であることを特徴とする請求項4に記載の位置決め装置。
  7. 前記制御手段は、前記平面に垂直な方向における前記天板の目標位置を振動させ、前記4つの領域のうち対角する領域に配置された前記アクチュエータをペアとして、一方のペアの推力分配比率を増加し他方のペアの推力分配比率を低減することを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の位置決め装置。
  8. 前記制御手段は、前記第1方向に延びる軸回り方向における前記天板の目標位置を振動させ、前記第2方向に延びる軸で分けられる領域に配置された前記アクチュエータをそれぞれペアとして、一方のペアの推力分配比率を増加し他方のペアの推力分配比率を低減することを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項に記載の位置決め装置。
  9. 前記制御手段は、前記第2方向に延びる軸回り方向における前記天板の目標位置を振動させ、前記第1方向に延びる軸で分けられる領域に配置された前記アクチュエータをそれぞれペアとして、一方のペアの推力分配比率を増加し他方のペアの推力分配比率を低減することを特徴とする請求項4乃至8のいずれか1項に記載の位置決め装置。
  10. 前記制御手段は、前記平面に垂直な方向および前記第1方向に延びる軸回り方向および前記第2方向に延びる軸回り方向における前記天板の位置決めの際に用いる前記アクチュエータの推力分配比率を求めたあとで、前記平面に垂直な方向および前記第1方向に延びる軸回り方向および前記第2方向に延びる軸回り方向における前記天板の移動が互いに干渉しないように前記各方向への駆動指令の分配比率を求めることを特徴とする請求項9に記載の位置決め装置。
  11. 前記天板は、略正方形状であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の位置決め装置。
  12. 平面を有する天板と、前記平面に対して垂直な方向に駆動して前記天板を移動させる複数のアクチュエータと、を備える位置決め装置における前記複数のアクチュエータの推力分配比率の調整方法において、
    前記天板の周波数応答を測定する工程と、
    前記測定で前記天板の弾性振動の共振周波数においてピークが検出されたかを確認する工程と、
    前記ピークが確認された際に、前記ピークを低減するように前記複数のアクチュエータの推力分配比率を調整する工程と、
    を含むことを特徴とする推力分配比率の調整方法。
  13. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の位置決め装置を備えることを特徴とする露光装置。
  14. 請求項13に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
    前記露光された基板を現像する工程と、を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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