JP7302035B2 - ミラー較正方法、位置測定方法、リソグラフィ装置、及びデバイス製造方法 - Google Patents

ミラー較正方法、位置測定方法、リソグラフィ装置、及びデバイス製造方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
[0001] 本願は、2019年7月5日出願の欧州出願第19184747.4号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[0002] 本発明は、オブジェクトの位置を測定するように構成された干渉計システムのミラーを較正するための方法に関する。本発明は更に、干渉計システムを使用してオブジェクトの位置を測定するための方法、リソグラフィ装置、及びデバイス製造方法に関する。
[0003] リソグラフィ装置は、基板に所望のパターンを適用するように構築された機械である。リソグラフィ装置は、例えば集積回路(IC)の製造において使用可能である。リソグラフィ装置は、例えばパターニングデバイス(例えばマスク)のパターン(「設計レイアウト」又は「設計」と称されることも多い)を、基板(例えばウェーハ)上に提供された放射感応性材料(レジスト)層に投影し得る。
[0004] 半導体製造プロセスが進み続けるにつれ、回路素子の寸法は継続的に縮小されてきたが、その一方で、デバイス毎のトランジスタなどの機能素子の量は、「ムーアの法則」と通称される傾向に従って、数十年にわたり着実に増加している。ムーアの法則に対応するために、半導体産業はますます小さなフィーチャを作り出すことを可能にする技術を追求している。基板上にパターンを投影するために、リソグラフィ装置は電磁放射を用い得る。この放射の波長が、基板上にパターン形成されるフィーチャの最小サイズを決定する。現在使用されている典型的な波長は、365nm(i線)、248nm、193nm及び13.5nmである。例えば193nmの波長を有する放射線を使用するリソグラフィ装置よりも小さなフィーチャを基板上に形成するためには、4nm~20nmの範囲内、例えば6.7nm又は13.5nmの波長を有する極端紫外線(EUV)放射を使用するリソグラフィ装置が用いられ得る。
[0005] リソグラフィ装置は、通常、オブジェクトを位置決めするための位置決めシステムを備え、このシステムでは、オブジェクトの位置を測定するように構成された干渉計システムが使用される。干渉計システムの可能な構成において、第1の干渉計は、第1のミラー上で第1の測定ビームを誘導することによって、X方向のオブジェクトの位置を表す第1の位置信号を提供するように配置され、第2の干渉計は、第2のミラー上で第2の測定ビームを誘導することによって、X方向のオブジェクトの位置を表す第2の位置信号を提供するように配置され、第1のミラー及び第2のミラーはオブジェクトの対向側に配置され、主にY方向に延在する。
[0006] 第1及び第2のミラーは一般に、完全に平坦なミラー表面を画定しない、及び/又は完全にY方向に延在しない。オブジェクトの位置の正確な測定が必要な適用例の場合、不完全な第1及び第2のミラーは、こうした正確な測定の実施を妨げるか、又は、それぞれ第1及び第2の位置信号上の擾乱と見なされる可能性がある。したがって、第1及び/又は第2のミラーを較正すること、及び、不完全な第1及び/又は第2のミラーに対して第1及び第2の位置信号を補償するために、例えばミラーマップの形で、較正を使用することが望ましい場合がある。
[0007] 第1及び第2の干渉計は第1及び第2のミラーを較正する際に使用可能であるが、第1及び第2の干渉計をオブジェクトの対向側に配置することの欠点は、第1及び第2の位置信号が第1及び第2のミラーの対称形状に関する情報のみを提供し、非対称形状に関する情報はまったく又はほとんど提供しないことである。したがって、第1及び第2の干渉計を使用して第1及び/又は第2のミラーのミラー形状を完全に再構築することは不可能である。
[0008] 上記を考えれば、本発明の目的は、第1及び第2の干渉計を使用して、第1及び第2の干渉計の第1及び第2のミラーそれぞれのミラー形状を完全に再構築するための方法を提供することである。
[0009] 本発明の一実施形態に従い、オブジェクトの位置を測定するように構成された干渉計システムのミラーを較正するための方法が提供され、干渉計システムは第1の干渉計及び第2の干渉計を含み、第1の干渉計は、第1のミラー上で第1の測定ビームを誘導することによって、X方向のオブジェクトの位置を表す第1の位置信号を提供するように配置され、第2の干渉計は、第2のミラー上で第2の測定ビームを誘導することによって、X方向のオブジェクトの位置を表す第2の位置信号を提供するように配置され、第1のミラー及び第2のミラーはオブジェクトの対向側に配置され、Y方向に延在し、方法は下記のステップを含む。
a.オブジェクトが第1の回転向き及びZ方向の第1の位置にある間、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々についての第1の位置信号及び第2の位置信号を含む第1のデータセットを生成するステップ、
b.X方向に対して垂直な回転軸を中心とする第2の回転向きへとオブジェクトを傾斜させるステップ、
c.オブジェクトが第2の回転向き及びZ方向の第1の位置にある間、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々についての第1の位置信号及び第2の位置信号を含む第2のデータセットを生成するステップ、及び、
d.第1のデータセット及び第2のデータセットに基づいて、Y方向の第1のミラーの形状及び/又は第2のミラーの形状を決定するステップ。
[0010] 本方法の利点は、オブジェクトを傾斜させることに起因して、第1の測定ビームが第1のミラーに当たるロケーション、及び第2の測定ビームが第2のミラーに当たるロケーションは、互いに正反対にシフトし、それによって非対称形状に関する情報も取得できることである。したがって、第1の回転向きにおける測定値と第2の回転向きにおける測定値との組み合わせによって、対称形状及び非対称形状に関する情報を提供することが可能であり、したがって、第1のミラーの形状及び/又は第2のミラーの形状を完全に構築することが可能である。
[0011] ステップaの間、Y方向のオブジェクトの複数の位置は、結果として、第1のミラー上の測定ロケーションと第2のミラー上の測定ロケーションとの間の、第1のデータセットにおける第1のペアリング構成を生じさせる。ステップbにおける傾斜させることに起因して、第2のデータセットは、第1のミラー上の測定ロケーションと第2のミラー上の測定ロケーションとの間の、第2のペアリング構成を含むことになり、第2のペアリング構成は第1のペアリング構成とは異なり、したがって、ミラー形状に関する追加情報を提供する、対応する測定ロケーションについての異なる位置信号を生じさせる。
[0012] 一実施形態において、ステップcで使用されるY方向のオブジェクトの複数の位置は、第2のデータセットが、第1のデータセット内にもある(しかし、第2のデータセット内のような第2のペアリング構成の代わりに第1のペアリング構成において)、第1及び第2のミラー上の測定ロケーションを含むように選択される。
[0013] 一実施形態において、第1及び第2の干渉計のうちの少なくとも1つはマルチパス干渉計である。マルチパス干渉計は、基準ビームに干渉する前に、測定ビームを複数回、関連するミラーに向けて誘導する。マルチパス干渉計の利点は、それぞれのミラー上の測定ビームの位置でのシフトに対するオブジェクトの傾斜の効果が、単一パス干渉計と比べて大きいことである。
[0014] 一実施形態において、ステップdは、Y方向のオブジェクトの複数の位置のうちの1つにおける第1のデータセットの値を、Y方向のオブジェクトの複数の位置のうちの1つにおける第2のデータセットの値と比較することを含む。
[0015] 一実施形態において、ステップdは、第1のデータセット及び第2のデータセットから構築される線形最小二乗システムを解決することを含む。
[0016] 一実施形態において、ステップdは、非線形最小二乗解法に組み込まれる線形最小二乗システムを備え、各反復修正について、第1及び/又は第2の干渉計のピッチ誤差の値が決定され、結果として線形システムの更新が生じ、また、線形システムはピッチ誤差値が収束すると解決される。
[0017] 一実施形態において、オブジェクトを第2の回転向きへと傾斜させることで、結果として、基準として使用される他の位置センサ、例えば干渉計の測定ロケーションにおけるシフトが生じる。例えば、Y方向のオブジェクトの位置を測定する干渉計については。こうした場合、ステップbの間に、測定ロケーションにおけるシフトについて補償するために、オブジェクトの平行移動を追加することが可能であり得る。
[0018] 一実施形態において、X方向に対して垂直な回転軸はY方向に対して垂直であり、すなわち回転軸はZ方向に対して平行である。これは特に、較正が主にY方向で必要なときに有用である。
[0019] 一実施形態において、X方向に対して垂直な回転軸はY方向に対して平行であり、すなわち回転軸はZ方向に対して垂直である。これは特に、較正が主にZ方向で必要なときに有用である。
[0020] 一実施形態において、ステップdの前のステップは、第1のデータセットが、オブジェクトが第1の回転向き及び第2の位置にある間、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々について、第1の位置信号及び第2の位置信号も含むように、及び、第2のデータセットが、オブジェクトが第2の回転向き及び第2の位置にある間、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々について、第1の位置信号及び第2の位置信号も含むように、Z方向のオブジェクトの第2の位置に対して繰り返され、また、ステップdにおいて、第1のデータセット及び第2のデータセットは更に、Z方向の第1のミラー及び/又は第2のミラーの形状を決定するために使用される。これは特に、較正がY方向及びZ方向で必要なときに有用である。
[0021] 一実施形態において、方法は更に、
Y方向に対して平行に延在する更なる回転軸を中心にオブジェクトを傾斜させるステップ、及び、
オブジェクトが第1の回転向きにある間、第1のデータセットが、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々についてZ方向の第1の位置に対応する第1の位置信号、及び、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々についてZ方向の第2の位置に対応する第2の位置信号を含むように、また、オブジェクトが第2の回転向きにある間、第2のデータセットが、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々についてZ方向の第1の位置に対応する第1の位置信号、及び、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々についてZ方向の第2の位置に対応する第2の位置信号を含むように、ステップdの前のステップを繰り返すステップ、
を含む。
[0022] 更なる回転軸を中心にオブジェクトを傾斜させることの利点は、第1の測定ビームが第1のミラーに当たるロケーション、及び第2の測定ビームが第2のミラーに当たるロケーションが、Z方向に互いに反対にシフトし、それによって、Z方向の第1のミラーの形状及び/又は第2の形状の形状を再構築するための追加の情報を提供することである。
[0023] 一実施形態において、干渉計システムは第3の干渉計を含み、第3の干渉計は、第1のミラー上で第3の測定ビームを誘導することによって、X方向のオブジェクトの位置を表す第3の位置信号を提供するように配置され、第1及び第3の干渉計の組み合わせによって、Z方向に対して平行に延在する軸を中心とするオブジェクトの回転を測定することが可能であり、またステップdの前の方法は、オブジェクトが、第1、第2、及び第3の干渉計以外の他のセンサを使用して、Z方向に対して平行な軸を中心とする一定の回転向きで維持される間、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々についての第1の位置信号及び第3の位置信号を含む第3のデータセットを生成するステップを含み、また、ステップdにおいて、Y方向の第1のミラーの形状を決定するために第3のデータセットが使用される。利点は、第1及び第2の干渉計に起因するX方向の測定における冗長度と、第1及び第2の干渉計並びに他のセンサに起因するZ方向に対して平行に延在する軸を中心とする回転方向の測定における冗長度とが、組み合わされることである。
[0024] 一実施形態において、干渉計は更なる干渉計を含み、更なる干渉計は、更なる測定ビームをオブジェクト上の更なるミラーを介して外部ミラーへ誘導することによって、X及びZの両方向のオブジェクトの位置を表す更なる位置信号を提供するように配置され、オブジェクト上の更なるミラーはY方向に延在して、X及びYの両方向と非ゼロの角度を作り、更なるミラーは、更なる位置信号及び第1の位置信号を使用して取得されたZ方向の位置測定の精度を上昇させる目的で、第1のミラーと共に較正される。
[0025] 本発明の別の実施形態に従い、第1の干渉計を含む干渉計システムを使用して、オブジェクトの位置を測定するための方法が提供され、第1の干渉計は、第1の光学システム及び第1のミラーを有するマルチパス干渉計であり、第1の光学システムは、第1の測定ビームが少なくとも2つの別個の測定ロケーションにおいて第1のミラーに入射するように、第1の測定ビームを第1のミラーに向けて誘導するように構成され、第1のミラーは、オブジェクト上に配置され、第1の干渉計が、Y方向に対して垂直なX方向にオブジェクトの位置を測定できるようにするために主にY方向に延在し、方法は、Y方向の第1のミラーの形状を表すデータを含むミラーマップを使用し、方法は、下記のステップを含む。
a.Y方向のオブジェクトの位置を測定するステップ、
b.Z方向に対して平行に延在する軸を中心とするオブジェクトの回転位置を測定するステップであって、Z方向はX方向及びY方向の両方に対して垂直である、
c.Y方向の第1のミラー上の第1の測定ビームの少なくとも2つの別個の測定ロケーションの位置を決定するために、Y方向に測定された位置、及び、Z方向に対して平行な軸を中心とする測定された回転位置を使用するステップ、
d.X方向のオブジェクトの位置を測定するステップ、及び、
e.第1のミラーの形状について、X方向のオブジェクトの測定された位置を調整するために、ミラーマップと少なくとも2つの別個の測定ロケーションの決定された位置とを使用するステップ。
[0026] 本方法の利点は、X方向のオブジェクトの測定された位置の調整が、Z方向に対して平行に延在する軸を中心とする傾斜に起因した2つの別個の測定ロケーションのシフトを考慮に入れることである。
[0027] 一実施形態において、干渉計は第2の干渉計を含み、第2の干渉計は、第2の光学システム及び第2のミラーを有するマルチパス干渉計であり、第2の光学システムは、第2の測定ビームが少なくとも2つの別個の測定ロケーションにおいて第2のミラーに入射するように、第2の測定ビームを第2のミラーに向けて誘導するように構成され、第2のミラーは、第1のミラーの反対側のオブジェクト上に配置され、第2の干渉計が、X方向にオブジェクトの位置を測定できるようにするために主にY方向に延在し、ミラーマップは、前述のように本発明に従って第1のミラーを較正するための方法を使用して取得される。
[0028] 一実施形態において、ミラーマップは、Z方向に第1のミラーの形状を表すデータを含み、ステップeの前の方法は、下記のステップを含む。
Z方向のオブジェクトの位置を測定するステップ、
Y方向に対して平行に延在する軸を中心とするオブジェクトの回転位置を測定するステップ、及び、
Z方向の第1のミラー上の第1の測定ビームの少なくとも2つの別個の測定ロケーションの位置を決定するために、Z方向の測定された位置、及び、Y方向に対して平行な軸を中心とする測定された回転位置を使用するステップ。
[0029] 利点は、X方向のオブジェクトの測定された位置の調整が、Y方向に対して平行に延在する軸を中心とする傾斜に起因した2つの別個の測定ロケーションのシフトも考慮に入れることである。
[0030] 一実施形態において、ミラーマップは、前述のように本発明に従って、Y方向及びZ方向の両方に第1のミラーを較正するための方法を使用して取得される。
[0031] 更に別の実施形態に従い、
位置決めされるべきオブジェクト、
オブジェクトを位置決めするためのアクチュエータシステム、
干渉計システムを含む測定システムであって、干渉計システムは第1の干渉計及び第2の干渉計を含み、第1の干渉計は、第1のミラー上で第1の測定ビームを誘導することによって、X方向のオブジェクトの位置を表す第1の位置信号を提供するように配置され、第2の干渉計は、第2のミラー上で第2の測定ビームを誘導することによって、X方向のオブジェクトの位置を表す第2の位置信号を提供するように配置され、第1のミラー及び第2のミラーはオブジェクトの対向側に配置され、主にY方向に延在する、測定システム、及び、
測定システムの出力に基づいてアクチュエータシステムを駆動するための制御システム、
を備える、リソグラフィ装置が提供され、
制御システムは、前述のように本発明に従って、干渉計システムのミラーを較正するための方法を実施するように構成される。
[0032] 一実施形態において、リソグラフィ装置は更に、
放射ビームを調節するように構成された照明システム、
パターニングデバイスを支持するように構築されたサポートであって、パターニングデバイスはパターン付き放射ビームを形成するために放射の断面にパターンを付与することが可能である、サポート、
基板を保持するように構築された基板テーブル、及び、
基板のターゲット部分にパターン付き放射ビームを投影するように構成された投影システム、
を備え、オブジェクトはサポート又は基板テーブルである。
[0033] 一実施形態において、Y方向はスキャン方向である。
[0034] 更なる実施形態に従い、前述のように本発明に従って、リソグラフィ装置が使用されるデバイス製造方法が提供される。
[0035] 本発明の実施形態を、添付の概略図を参照して、単なる例示として以下に説明する。
リソグラフィ装置を示す概略図である。 図1のリソグラフィ装置の一部を示す詳細図である。 位置制御システムを示す概略図である。 干渉計システムの上面を示す概略図である。 マルチパス干渉計を示す概略図である。 ミラーを傾斜させた後の図5Aのマルチパス干渉計を示す概略図である。 オブジェクトの側面を示す概略図である。 図4の干渉計システムの側面を示す概略図である。 第1の回転位置における簡略化された干渉計システムの上面を示す概略図である。 第2の回転位置における簡略化された干渉計システムの上面を示す概略図である。
[0036] 本文献では、「放射」及び「ビーム」という用語は、紫外線(例えば、波長が365nm、248nm、193nm、157nm又は126nmの波長)及びEUV(極端紫外線放射、例えば、約5~100nmの範囲の波長を有する)を含む、すべてのタイプの電磁放射を包含するために使用される。
[0037] 「レチクル」、「マスク」、又は「パターニングデバイス」という用語は、本文で用いる場合、基板のターゲット部分に生成されるパターンに対応して、入来する放射ビームにパターン付き断面を与えるため使用できる汎用パターニングデバイスを指すものとして広義に解釈され得る。また、この文脈において「ライトバルブ」という用語も使用できる。古典的なマスク(透過型又は反射型マスク、バイナリマスク、位相シフトマスク、ハイブリッドマスク等)以外に、他のそのようなパターニングデバイスの例は、プログラマブルミラーアレイ及びプログラマブルLCDアレイを含む。
[0038] 図1は、リソグラフィ装置LAを概略的に示す。リソグラフィ装置LAは、放射ビームB(例えばUV放射、DUV放射、又はEUV放射)を調節するように構成された照明システム(イルミネータとも呼ばれる)ILと、パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持するように構築され、特定のパラメータに従ってパターニングデバイスMAを正確に位置決めするように構成された第1のポジショナPMに連結されたマスクサポート(例えばマスクテーブル)MTと、基板(例えばレジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構築された第2のポジショナPWに連結された基板サポート(例えばウェーハテーブル)WTと、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付与されたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ以上のダイを含む)上に投影するように構成された投影システム(例えば、屈折投影レンズシステム)PSと、を含む。
[0039] 動作中、照明システムILは、例えばビームデリバリシステムBDを介して放射源SOから放射ビームを受ける。照明システムILは、放射を誘導し、整形し、及び/又は制御するための、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、及び/又はその他のタイプの光学コンポーネント、又はそれらの任意の組み合わせなどの様々なタイプの光学コンポーネントを含むことができる。イルミネータILを使用して放射ビームBを調節し、パターニングデバイスMAの平面において、その断面にわたって所望の空間及び角度強度分布が得られるようにしてもよい。
[0040] 本明細書で用いられる「投影システム」PSという用語は、使用する露光放射、及び/又は液浸液の使用や真空の使用のような他のファクタに合わせて適宜、屈折光学システム、反射光学システム、反射屈折光学システム、アナモルフィック光学システム、磁気光学システム、電磁気光学システム、及び/又は静電気光学システム、又はそれらの任意の組み合わせを含む様々なタイプの投影システムを包含するものとして広義に解釈するべきである。本明細書で「投影レンズ」という用語が使用される場合、これは更に一般的な「投影システム」PSという用語と同義と見なすことができる。
[0041] リソグラフィ装置LAは、投影システムPSと基板Wとの間の空間を充填するように、基板の少なくとも一部を例えば水のような比較的高い屈折率を有する液体で覆うことができるタイプでもよい。これは液浸リソグラフィとも呼ばれる。液浸技法に関する更なる情報は、援用により本願に含まれる米国特許第6952253号に与えられている。
[0042] リソグラフィ装置LAは、2つ以上の基板サポートWTを有するタイプである場合もある(「デュアルステージ」とも呼ばれる)。こうした「マルチステージ」機械において、基板サポートWTを並行して使用するか、及び/又は、一方の基板サポートWT上の基板Wにパターンを露光するためこの基板を用いている間に、他方の基板サポートWT上に配置された基板Wに対して基板Wの以降の露光の準備ステップを実行することができる。
[0043] 基板サポートWTに加えて、リソグラフィ装置LAは測定ステージを含むことができる。測定ステージは、センサ及び/又はクリーニングデバイスを保持するように配置されている。センサは、投影システムPSの特性又は放射ビームBの特性を測定するよう配置できる。測定ステージは複数のセンサを保持することができる。クリーニングデバイスは、例えば投影システムPSの一部又は液浸液を提供するシステムの一部のような、リソグラフィ装置の一部をクリーニングするよう配置できる。基板サポートWTが投影システムPSから離れている場合、測定ステージは投影システムPSの下方で移動することができる。
[0044] 動作中、放射ビームBは、マスクサポートMT上に保持されている、例えばマスクのようなパターニングデバイスMAに入射し、パターニングデバイスMA上に存在するパターン(設計レイアウト)によってパターンが付与される。パターニングデバイスMAを横断した放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSはビームを基板Wのターゲット部分Cに集束させる。第2のポジショナPW及び位置測定システムIFを用いて、例えば、放射ビームBの経路内の集束し位置合わせした位置に様々なターゲット部分Cを位置決めするように、基板サポートWTを正確に移動させることができる。同様に、第1のポジショナPMと、場合によっては別の位置センサ(図1には明示的に図示されていない)を用いて、放射ビームBの経路に対してパターニングデバイスMAを正確に位置決めすることができる。パターニングデバイスMA及び基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を用いて位置合わせすることができる。図示されている基板アライメントマークP1、P2は専用のターゲット部分を占有するが、それらをターゲット部分間の空間に位置付けることも可能である。基板アライメントマークP1、P2は、これらがターゲット部分C間に位置付けられている場合、スクライブラインアライメントマークとして知られている。
[0045] 本発明を明確にするために、デカルト座標系が用いられる。デカルト座標系は、3つの軸、すなわちx軸、y軸、及びz軸を有する。3つの軸のそれぞれは、他の2つの軸と直交する。x軸を中心とする回転は、Rx回転と呼ばれる。y軸を中心とする回転は、Ry回転と呼ばれる。z軸を中心とする回転は、Rz回転と呼ばれる。x軸及びy軸は水平面を定義するのに対して、z軸は垂直方向にある。デカルト座標系は本発明を限定しているのではなく、明確化のためにのみ用いられる。代わりに、円筒座標系などの別の座標系を用いて本発明を明確にすることもある。デカルト座標系の向きは、例えばz軸が水平面に沿った成分を有するように異なることがある。
[0046] 図2は、図1のリソグラフィ装置LAの一部のより詳細な図を示す。リソグラフィ装置LAには、ベースフレームBF、バランスマスBM、メトロロジフレームMF、及び振動絶縁システムISが提供され得る。メトロロジフレームMFは投影システムPSを支持する。加えて、メトロロジフレームMFは位置測定システムPMSの一部を支持し得る。メトロロジフレームMFは、振動絶縁システムISを介してベースフレームBFによって支持される。振動絶縁システムISは、ベースフレームBFからメトロロジフレームMFへと振動が伝搬するのを防ぐか又は減少させるように配置される。
[0047] 第2のポジショナPWは、基板サポートWTとバランスマスBMとの間に駆動力を与えることによって、基板サポートWTを加速させるように配置される。駆動力は、基板サポートWTを所望の方向に加速させる。運動量の保存に起因して、駆動力はバランスマスBMにも印加され、等しい大きさであるが所望の方向とは反対の方向である。典型的には、バランスマスBMの質量は、第2のポジショナPW及び基板サポートWTの可動部分の質量よりもかなり大きい。
[0048] 一実施形態において、第2のポジショナPWはバランスマスBMによって支持される。例えば、第2のポジショナPWが、基板サポートWTをバランスマスBMの上方に浮かせるために平面モータを備える場合である。別の実施形態において、第2のポジショナPWはベースフレームBFによって支持される。例えば、第2のポジショナPWがリニアモータを備え、第2のポジショナPWが、基板サポートWTをベースフレームBFの上方に浮かせるためにガスベアリングなどのベアリングを備える場合である。
[0049] 位置測定システムPMSは、基板サポートWTの位置を決定するのに適した任意のタイプのセンサを備え得る。位置測定システムPMSは、マスクサポートMTの位置を決定するのに適した任意のタイプのセンサを備え得る。センサは、干渉計又はエンコーダなどの光センサであり得る。位置測定システムPMSは、干渉計及びエンコーダの複合システムを備え得る。センサは、磁気センサ、静電容量センサ、又は誘導センサなどの、別のタイプのセンサであってよい。位置測定システムPMSは、メトロロジフレームMF又は投影システムPSなどの基準に対する位置を決定し得る。位置測定システムPMSは、位置を測定すること、あるいは、速度又は加速度などの位置の時間導関数を測定することによって、基板テーブルWT及び/又はマスクサポートMTの位置を決定し得る。
[0050] 位置測定システムPMSは、エンコーダシステムを備え得る。エンコーダシステムは、例えば、2006年9月7日出願の米国特許出願第2007/0058173A1号から知られ、参照により本明細書に組み込まれる。エンコーダシステムは、エンコーダヘッド、格子、及びセンサを備える。エンコーダシステムは、1次放射ビーム及び2次放射ビームを受け取り得る。1次放射ビーム及び2次放射ビームのどちらも、同じ放射ビーム、すなわちオリジナル放射ビームから生じる。1次放射ビーム及び2次放射ビームのうちの少なくとも1つは、格子を用いてオリジナル放射ビームを回折することによって生み出される。1次放射ビーム及び2次放射ビームの両方が格子を用いてオリジナル放射ビームを回折することによって生み出される場合、1次放射ビームは2次放射ビームとは異なる回折次数を有する必要がある。異なる回折次数とは、例えば+1次、-1次、+2次、及び-2次である。エンコーダシステムは、1次放射ビーム及び2次放射ビームを複合放射ビームへと光学的に組み合わせる。エンコーダヘッド内のセンサは、複合放射ビームの位相又は位相差を決定する。センサは、位相又は位相差に基づいて信号を生成する。信号は、格子に対するエンコーダヘッドの位置を表す。エンコーダヘッド及び格子のうちの一方は、基板構造WT上に配置され得る。エンコーダヘッド及び格子のうちの他方は、メトロロジフレームMF又はベースフレームBF上に配置され得る。例えば複数のエンコーダヘッドはメトロロジフレームMF上に配置され、格子は基板サポートWTの頂面上に配置される。別の例では、格子は基板サポートWTの底面上に配置され、エンコーダヘッドは基板サポートWTの下に配置される。
[0051] 位置測定システムPMSは干渉計システムを備え得る。干渉計システムは、1998年7月13日出願の米国特許第6,020,964号から知られ、参照により本明細書に組み込まれる。干渉計システムは、ビームスプリッタ、ミラー、基準ミラー、及びセンサを備え得る。放射のビームは、ビームスプリッタによって基準ビーム及び測定ビームに分割される。測定ビームはミラーへと伝搬し、ミラーによってビームスプリッタへと後方反射される。基準ビームは基準ミラーへと伝搬し、基準ミラーによってビームスプリッタへと後方反射される。ビームスプリッタにおいて、測定ビーム及び基準ビームは複合放射ビームへと組み合わされる。複合放射ビームはセンサ上に入射する。センサは、複合放射ビームの位相又は周波数を決定する。センサは、位相又は周波数に基づいて信号を生成する。信号はミラーの変位を表す。一実施形態において、ミラーは基板サポートWTに接続される。基準ミラーはメトロロジフレームMFに接続され得る。一実施形態において、測定ビーム及び基準ビームは、ビームスプリッタではなく追加の光学素子によって、複合放射ビームへと組み合わされる。
[0052] 第1のポジショナPMは、ロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールを備え得る。ショートストロークモジュールは、小さな移動範囲にわたって高精度で、ロングストロークモジュールに対してマスクサポートMTを移動させるように配置される。ロングストロークモジュールは、大きな移動範囲にわたって相対的に低い精度で、投影システムPSに対してショートストロークモジュールを移動させるように配置される。ロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールを組み合わせることで、第1のポジショナPMは、大きな移動範囲にわたって高精度で、投影システムPSに対してマスクサポートMTを移動させることができる。同様に、第2のポジショナPWは、ロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールを備え得る。ショートストロークモジュールは、小さな移動範囲にわたって高精度で、ロングストロークモジュールに対して基板サポートWTを移動させることができる。ロングストロークモジュールは、大きな移動範囲にわたって相対的に低い精度で、投影システムPSに対してショートストロークモジュールを移動させるように配置される。ロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールの組み合わせることで、第2のポジショナPWは、大きな移動範囲にわたって高精度で、投影システムPSに対して基板サポートWTを移動させることができる。
[0053] 第1のポジショナPM及び第2のポジショナPWには各々、マスクサポートMT及び基板サポートWTをそれぞれ移動させるためのアクチュエータが提供される。アクチュエータは単一の軸、例えばy軸に沿って、駆動力を提供するための線形アクチュエータであり得る。複数の線形アクチュエータは、複数の軸に沿って駆動力を提供するために適用され得る。アクチュエータは、複数の軸に沿って駆動力を提供するための平面アクチュエータであり得る。例えば平面アクチュエータは、基板サポートWTを6自由度で移動させるように配置され得る。アクチュエータは、少なくとも1つのコイル及び少なくとも1つの磁石を備える電磁アクチュエータであり得る。アクチュエータは、少なくとも1つのコイルに電流を印加することによって、少なくとも1つの磁石に対して少なくとも1つのコイルを移動させるように配置される。アクチュエータは、それぞれマスクサポートMTへの基板サポートWTに結合される、少なくとも1つの磁石を有する磁石可動タイプのアクチュエータであり得る。アクチュエータは、それぞれマスクサポートMTへの基板サポートWTに結合される、少なくとも1つのコイルを有するコイル可動タイプのアクチュエータであり得る。アクチュエータは、音声コイルアクチュエータ、リラクタンスアクチュエータ、ローレンツアクチュエータ、又はピエゾアクチュエータ、あるいは任意の他の好適なアクチュエータであり得る。
[0054] リソグラフィ装置LAは、図3に概略的に示されるような位置制御システムPCSを備える。位置制御システムPCSは、セットポイントジェネレータSP、フィードフォワードコントローラFF、及びフィードバックコントローラFBを備える。位置制御システムPCSはアクチュエータACTに駆動信号を提供する。アクチュエータACTは、第1のポジショナPM又は第2のポジショナPWのアクチュエータであり得る。アクチュエータACTは、基板サポートWT又はマスクサポートMTを備え得るプラントPを駆動する。プラントPの出力は、位置又は速度又は加速度などの位置量である。位置量は、位置測定システムPMSを用いて測定される。位置測定システムPMSは、プラントPの位置量を表す位置信号である、信号を生成する。セットポイントジェネレータSPは、プラントPの所望の位置量を表す基準信号である、信号を生成する。例えば基準信号は、基板サポートWTの所望の軌道を表す。基準信号と位置信号の間の差は、フィードバックコントローラFBのための入力を形成する。入力に基づいて、フィードバックコントローラFBは、アクチュエータACTのための駆動信号の少なくとも一部を提供する。基準信号は、フィードフォワードコントローラFFのための入力を形成し得る。入力に基づいて、フィードフォワードコントローラFFは、アクチュエータACTのための駆動信号の少なくとも一部を提供する。フィードフォワードFFは、質量、堅牢性、共振モード、及び固有周波数などの、プラントPの動的特徴に関する情報を使用し得る。
[0055] 図4は、オブジェクトOBの位置を測定するように構成された干渉計システムの実践的実施形態を、例えば位置測定システムPMSの一部としての概略的に示し、オブジェクトOBは例えば基板サポートWT又はマスクサポートMTであり得る。
[0056] 干渉計システムは、第1の干渉計IF1及び第2の干渉計IF2を備える。第1の干渉計IF1は、第1のミラーFM上の第1の測定ビームMB1を誘導することによって、X方向にオブジェクトOBの位置を表す第1の位置信号PS1を提供するように配置される。第2の干渉計IF2は、第2のミラーSM上の第2の測定ビームMB2を誘導することによって、X方向にオブジェクトOBの位置を表す第2の位置信号PS2を提供するように配置される。第1のミラーFM及び第2のミラーSMは、オブジェクトOBの対向側に配置され、主にY方向に延在する。
[0057] 本実施形態において、干渉計は、第3の干渉計IF3、第4の干渉計IF4、及び第5の干渉計IF5も備える。第3の干渉計IF3は、第1のミラーFM上の第3の測定ビームMB3を誘導することによって、X方向にオブジェクトOBの位置を表す第3の位置信号PS3を提供するように配置される。第4の干渉計IF4は、第3のミラーTM上の第4の測定ビームMB4を誘導することによって、Y方向にオブジェクトOBの位置を表す第4の位置信号PS4を提供するように配置される。第5の干渉計IF5は、第3のミラーTM上の第5の測定ビームMB5を誘導することによって、Y方向にオブジェクトOBの位置を表す第5の位置信号PS5を提供するように配置される。第3のミラーTMは主に、X方向に延在する。
[0058] この図4には示されていないが、干渉計システムは、Z方向のオブジェクトOBの位置を表す位置信号を提供するように配置された干渉計を含み得、Z方向はX及びYの両方向に対して垂直であり、したがって、ミラー上の測定ビームを誘導することによって、図4の図平面に対して垂直である。
[0059] 干渉計は、それぞれの測定ビームが対応するミラーへ1回のみ誘導され、基準ビームに干渉するように後方反射される、単一パス干渉計であり得る。しかしながら、1つ以上、しかし好ましくはすべての干渉計は、それぞれの測定ビームが対応するミラーへ複数回誘導される、マルチパス干渉計であり得る。こうした干渉計の一例が、図5Aに概略的に示される。
[0060] 図5Aは、ビームスプリッタPRを備える干渉計IFを概略的に示す。干渉計IFは、ミラーMIを有するオブジェクトOBから距離Lにおいて位置決めされる。ビームスプリッタPRは、放射のビームを測定ビームMB及び基準ビームに分割するように構成される。図5Aは、測定ビームMBのコースのみを示す。測定ビームMBは、矢印A1及びA2によって示されるように、第1に図面の左側でミラーMIに向けて伝搬し、第1の測定ロケーションML1においてビームスプリッタPRに向けて後方反射される。次いで測定ビームMBは、矢印A3によって示されるように、ビームスプリッタの右側へと伝搬し、矢印A4によって示されるように、ミラーMIに向けて2回目に誘導され、第2の測定ロケーションML2においてビームスプリッタPRに向けて後方反射される。ビームスプリッタPRにおいて、測定ビームは最終的に、矢印A5によって示されるように誘導され、基準ビームと組み合わされて、干渉計IFに対するミラーMIの位置に関する情報を含む複合放射ビームを形成する。
[0061] 当業者であれば、図5Aの実施形態には2つの測定ロケーションのみが示されているが、3つ、4つ、又はそれ以上の別個の測定ロケーションを有するマルチパス干渉計も適用可能であることが明らかとなろう。
[0062] 第1及び第2の干渉計IF1、IF2は、干渉計システムの第1及び第2のミラーを較正するための方法において使用可能である。方法は、オブジェクトが第1の回転向き及びZ方向の第1の位置にある間、Y方向のオブジェクトOBの複数の位置の各々についての第1の位置信号PS1及び第2の位置信号PS2を含む第1のデータセットを生成するステップを含む。オブジェクトをY方向の複数の位置に位置決めすることは、第4及び/又は第5の干渉計IF4、IF5を用いて実行可能であり、またオブジェクトを、第1の回転向き及びZ方向の第1の位置で維持することは、第3、第4、及び/又は第5の干渉計、並びにZ方向の位置を測定する1つ以上のセンサを用いて実行可能である。しかしながらこれは、他のセンサを用いて実行することもできる。
[0063] この第1のデータセットは、Y方向の第1のミラーの形状及び/又は第2のミラーの形状に関する情報を提供するが、情報は対称形状のみに限定される。したがって、方法は更に、X方向に対して垂直な回転軸を中心とする第2の回転向きへとオブジェクトを傾斜させるステップと、その後、オブジェクトが第2の回転向き及びZ方向の第1の位置にある間、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々についての第1の位置信号PS1及び第2の位置信号PS2を含む第2のデータセットを生成するステップとを含む。
[0064] オブジェクトOBを傾斜させることの効果は、第1の干渉計IF1の第1の測定ビームMB1が第1のミラーFMに入射するロケーションがシフトすること、及び、第2の干渉計IF2の第2の測定ビームMB2が第2のミラーSMに入射するロケーションもシフトするが、第1の測定ビームMB1のロケーションのシフトとは反対の方向にシフトすることである。単一パス干渉計の場合、このシフトは既に存在しているが、図5Bを参照しながら説明するように、マルチパス干渉計の場合、効果は増大する。
[0065] 図5Bは図5Aのマルチパス干渉計IFを示し、ミラーMIは角度αにわたって傾斜されている。その結果、第1の測定ロケーションML1は、前述のように単一パス干渉計の測定ビームと同様にシフトする。しかしながら、第1の測定ビームMBは、第1の測定ロケーションML1における後方反射の後、2α傾斜されており、結果として第2の測定ロケーションML2における追加のシフトが生じる。図示される実施形態において、第1と第2の測定ロケーションML1とML2との間の距離は減少している。反対方向に傾斜させることで、結果として、第1と第2の測定ロケーションML1、ML2の間の距離は増加することになる。ミラーMIの傾斜に起因して、測定ビームは図5Aとは異なるロケーションにおいてビームスプリッタPRに戻る。図5Aに示されるようにミラーの傾斜がなく、結果として基準ビームとの重なりが最大になる場合のロケーションは、図5Bでは参照記号RBを用いて示される。ミラーMIの傾斜によって発生する異なるロケーションにおける測定ビームMBの戻りに起因して、参照記号OAによって示される領域における測定ビームと基準ビームとの間の重なりのみが存在する。測定ビームのこの重なり部分OAを、第1及び第2の測定ロケーションML1、ML2まで遡ることで、結果として第1の測定ロケーションML1における重なり部分OA’及び第2の測定ロケーションML2における重なり部分OA’’が生じる。これらの重なり部分OA’及びOA’’は、測定ビームと基準ビームとの組み合わせから生じる位置信号への寄与を有する、ミラーMIにおける部分であり、図5Aでは、測定ロケーションML1及びML2全体が位置信号への寄与を有する。したがって、測定ロケーション自体のシフトに加えて、矢印A6及びA7によって示されるように重なり部分の中心にもシフトが存在する。
[0066] したがって、第2のデータセットは、第1のデータセットにおける情報とは異なる、第1のミラーFM及び/又は第2のミラーSMの形状に関する情報を含み、それによって、第1及び/又は第2のミラーの対称形状並びに非対称形状に関する情報を取得すること、及びしたがって、第1及び第2のデータセットに基づいて、Y方向の第1のミラーの形状及び/又は第2のミラーの形状を決定することができる。
[0067] 第1及び第2のデータセットに基づいて、Y方向の第1のミラーの形状及び/又は第2のミラーの形状を決定することは、Y方向のオブジェクトの複数の位置のうちの1つにおける第1のデータセットの値を、Y方向のオブジェクトの複数の位置のうちの1つにおける第2のデータセットの値と比較することを、含み得る。
[0068] 一実施形態において、オブジェクトを第2の回転向きに傾斜させるために用いられる回転軸は、X方向に対して垂直及びY方向に対して垂直であり、すなわちZ方向に対して平行である。
[0069] 図4における第3の干渉計IF3の存在により、第1及び第3の干渉計IF1、IF3の組み合わせによる、Z方向に対して平行に延在する軸を中心とするオブジェクトOBの回転の測定が可能になる。Z方向に対して平行に延在する軸を中心とするオブジェクトOBの回転は、本実施形態における第4及び第5の干渉計IF4、IF5を使用して測定することも可能である。
[0070] 一実施形態において、第1のミラーFMに関する追加情報は、第4及び第5の干渉計あるいは任意の他のセンサ、又は第1、第2、及び第3の干渉計以外のセンサを使用して、オブジェクトOBが、Z方向に対して平行な軸を中心とする一定の回転向きで維持される間、Y方向のオブジェクトの複数の位置各々について、第1の位置信号PS1及び第3の位置信号PS3を含む第3のデータセットを生成することによって取得可能であり、第3のデータセットを使用して、Y方向の第1のミラーFMの形状が決定される。
[0071] 図6は、オブジェクトOBの対向側に第1のミラーFM及び第2のミラーSMを備えるオブジェクトOBの側面を概略的に示す。第1のミラーFMにおいて、Z方向の3つの高さレベルZ11、Z12、Z13が示されており、第2のミラーSMにおいても、第1のミラーFMにおける同じ高さレベルに対応するZ方向の3つの高さレベルZ21、Z22、Z23が示されている。
[0072] 一実施形態において、前述の方法は、少なくとも2つの高さレベル、好ましくはすべての高さレベルに対して、すなわち下記の組み合わせのうちの2つ以上に対して、繰り返される。
Figure 0007302035000001
[0073] 一実施形態において、オブジェクトOBは、Y方向に対して平行に、すなわち、X及びYの両方向に対して垂直に延在する、更なる回転軸を中心として傾斜される。これによって、第1のデータセットは、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々について、Z方向の第1の位置に対応する第1の位置信号PS1を含むことができ、また、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々について、Z方向の第2の位置に対応する第2の位置信号を含むことができる。したがって、第1及び第2の測定ビームがそれぞれのミラー上の異なる高さレベルに誘導される測定が実施される。図6の高さレベルに基づく可能な組み合わせを、下記に示す。
Figure 0007302035000002
[0074] 上記の高さレベルの組み合わせ各々について、第1の回転向き及び第2の回転向きに対して測定を繰り返すことも可能であることが明らかであり、Z方向に延在する回転軸を中心とする第1の回転向きからオブジェクトを傾斜させることによって、第2の回転向きに達する。
[0075] 第1のミラーFMの形状が、例えば第1の干渉計を使用して決定されると、情報はいわゆるミラーマップに記憶され得、ミラーマップは、第1のミラーFMの形状を補償するために、第1の干渉計IF1及び/又は第3の干渉計IF3に使用され得る。オブジェクトの傾斜が結果として測定ロケーションのシフトを生じさせるという洞察を使用して、ミラーマップ内のどのデータを補償に使用するべきかを決定することができる。したがって、干渉計システムを使用してオブジェクトの位置を測定するときは、Y方向のオブジェクトの位置、並びに、Z方向に対して平行に延在する軸を中心としたオブジェクトの回転位置又は回転向きを測定するべきである。次いでこれら2つの測定を使用して、Y方向の第1のミラーFM上の測定ビームの測定ロケーションの位置を決定することができる。X方向のオブジェクトの位置が、第1又は第3の干渉計を使用して測定されるとき、ミラーマップ、及び、第1のミラー上の測定ビームの測定ロケーションの決定された位置を使用して、第1のミラーの形状について、X方向のオブジェクトの測定された位置を調整することができる。
[0076] ミラーマップが、Z方向の第1のミラーの形状を表すデータも含むとき、Z方向のオブジェクトも位置の測定は、測定ロケーションの位置、及びしたがって、X方向のオブジェクトの測定された位置を調整するためにミラーマップからのどのデータを使用すべきかを、決定する際に役立ち得る。
[0077] 図7は、図4の干渉計システムの側面を概略的に示す。図4に示される干渉計のいくつかの要素は明瞭にするために図7には示されておらず、またその逆も同様であり、その結果、それらの側面図又は外面形状は異なり得る。図7には第1の干渉計IF1及び第2の干渉計IF2が示されており、それぞれ対応する第1及び第2の測定ビームMB1、MB2が第1及び第2のミラーFM、SMに誘導される。したがって、前述のように、第1の干渉計IF1によって提供される第1の位置信号PS1はX方向のオブジェクトの位置を表し、また第2の干渉計IF2によって提供される第2の位置信号PS2はX方向のオブジェクトの位置を表す。
[0078] 図7は更に、第6の干渉計IF6及び第7の干渉計IF7を示す。第6の干渉計IF6は、オブジェクトOB上の第4のミラーFOMを介して第5のミラーFIM上の第6の測定ビームMB6を誘導することによって、X及びZの両方向のオブジェクトOBの位置を表す第6の位置信号PS6を提供するように配置される。第7の干渉計IF7は、オブジェクトOB上の第6のミラーSIMを介して第7のミラーSEM上の第7の測定ビームMB7を誘導することによって、X及びZの両方向のオブジェクトOBの位置を表す第7の位置信号PS7を提供するように配置される。
[0079] 第5のミラーFIM及び第7のミラーSEは、例えば図2に示されるような測定フレームMF上のオブジェクトOBの外部に配置され、主にX方向に延在するZ方向の基準を形成する。第4のミラーFOM及び第6のミラーSIMはオブジェクトOB上に配置され、X方向と角度βを成しながら主にY方向に延在し、βは好ましくは45度である。したがって第6及び第7の測定ビームMB6、MB7は初期にそれらそれぞれの第6及び第7の干渉計によって、それぞれ第4及び第6のミラーFOM、SIMに向かってX方向に放出される。第4及び第6のミラーFOM、SIMは、第6及び第7の測定ビームMB6、MB7を第5及び第7のミラーFIM、SEMに向けて偏向し、第6及び第7の測定ビームMB6、MB7は、第4及び第6のミラーFOM、SIMに向けて後方反射される。次いで第4及び第6のミラーFOM、SIMは、第6及び第7の測定MB6、MB7をそれぞれ第6及び第7の干渉計IF6、IF7に向けて後方偏向する。第6及び第7の干渉計IF6、IF7はマルチであり得、この場合、第6及び第7の測定ビームは前述の光路を複数回たどり得る。
[0080] 第6及び第7の測定ビームMB6、MB7がX及びZの両方向に進むことに起因して、対応する光路長及びしたがってそれぞれの位置信号PS6、PS7は、X及びZの両方向のオブジェクトの位置に依存する。Z方向のみのオブジェクトの位置を表す信号を取得するために、X方向に関する情報のみを含む第1の位置信号PS1を第6の位置信号PS6から差し引いて、PSZ1=PS6-PS1を生み出し得る。同様に、第2の位置信号PS2を第7の位置信号PS7から差し引いて、PSZ2=PS7-PS2を生み出し得る。ここで位置信号PSZ1及びPSZ2は、Z方向のオブジェクトの位置を表す。
[0081] 位置信号PSZ1及びPSZ2は、ここでは2つの別の干渉計からの2つの異なる位置信号によって形成されるように示されるが、これらの位置信号は単一の干渉計を用いることによって形成することも可能であり、基準ビームはY方向及びZ方向に延在するミラー上に入射し、測定ビームはY方向に延在し、X方向と角度を成すミラー上に入射し、また、測定ビーム及び基準ビームは、干渉計において互いに干渉し合い、それによって自動的に、X及びZの両方向の位置情報からX方向の位置情報を差し引き、Z方向のオブジェクトの位置を表す単一の位置信号を生み出すことができる。
[0082] 図7に見られるように、各位置信号PSZ1、PSZ2は3つの不完全なミラーの形状及び向きに依存するため、すべてのミラーの較正が必要となり得る。これは、それぞれのミラー上の測定ロケーション間の異なる相互関係を用いてデータセットを生成することによって実施され得る。
[0083] ミラーを較正するために、X方向の異なる位置、Y方向の異なる位置、Z方向の異なる位置、Z方向に対して平行な回転軸を中心とする異なる回転向き、及び、Y方向に対して平行な回転軸を中心とする異なる回転向きにおける、位置測定を使用して、異なるデータセットが生成され、1つのミラー上の各測定ロケーションは、他のミラー上の異なる測定ロケーションと組み合わされ、それによって、ミラー又はミラーの組み合わせの局所形状を決定すること、及び、データセットの組み合わせを用いてミラーのグローバル形状を決定することが可能になる。
[0084] 一例において、オブジェクトが第1の回転向き、並びにZ方向及びX方向の第1の位置にある間、較正されるべきミラーに対応する少なくとも2つの位置信号、例えば、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々についての、第1の位置信号PS1、第2の位置信号PS2、第6の位置信号PS6、及び第7の位置信号PS7を含む、第1のデータセットが生成される。したがって、好ましくはすべての6度は固定され、Y方向の位置は変化する。
[0085] 更に、Y方向の位置が再度変化する間、同じ位置信号を含む第2のデータセットが生成される。第1と第2のデータセットの間の主な違いは、オブジェクトが異なる回転向き、すなわち第2の回転向きを有することであり、オブジェクトは、第1の回転向きに比べてX方向に対して垂直な回転軸を中心に傾斜される。したがってこの回転軸は、Y方向又はZ方向に対して平行であり得る。
[0086] Y方向の位置が再度変化する間、同じ位置信号を含む追加のデータセットが生成され得る。これらの追加のデータセットは別々のデータセットであり得るが、第1及び/又は第2のデータセットの拡張でもあり得る。各追加のデータセットは、X、Y、及び/又はZの異なる位置、及び/又は異なる回転向きを有し得る。Y方向のオブジェクトの位置が変化する間にデータセットを生成することは、Y方向のミラー形状に関する情報を取得するために有利である。しかしながら、位置における同じ変化は、例えば、主にX方向に延在する第5及び第7のミラーについてはX方向、及び、例えば第1、第2、第4、及び第6のミラーについてはZ方向などの、他の方向にも適用可能である。
[0087] 図8A及び図8Bは、干渉計システムの簡略化された上面図を示す。オブジェクトOBの位置を測定するために、3つの測定ビームの誘導先であるオブジェクトOBが示されている。第1の測定ビームMB1及び第2の測定ビームMB2はX方向に延在し、オブジェクトの対向側に当たる。第3の測定ビームMB3は、Y方向に延在する。図8Aは、オブジェクトOBの第1の回転向きに関する。図8Bは、オブジェクトOBの位置は維持しながら、オブジェクトの第2の回転向きに関する。図8Aに示される第1の回転向きと比較して、オブジェクトはZ方向に対して平行な回転軸を中心に時計回りに回転し、これはRz回転と称される。その結果として、第1、第2、及び第3の測定ビームMB1、MB2、MB3は、異なるロケーションでオブジェクトOBに当たる。このロケーションにおけるシフトは、SH1、SH2、SH3と示される。第1及び第2の測定ビームMB1、MB2について、このシフトは反対方向であり、この異なる特徴を用いて異なるデータセットが取得される。しかしながら、オブジェクトの位置がY方向に変化するときは、同じくオブジェクトを介してシフトSH3を受ける第3の測定ビームMB3が用いられる。したがって、オブジェクトBをZ方向に対して平行な回転軸を中心に傾斜させるだけでなく、シフトSH3に対応する距離ΔXにわたってオブジェクトをX方向に平行移動させることも、有益であり得、第3の測定ビームMB3は、第1の回転向きで生成されるデータセット及び第2の回転向きで生成されるデータセットの場合と同じロケーションで、オブジェクトOBに当たることになる。
[0088] 異なる較正測定値を用いて生成された異なるデータセットは、所望のミラーのミラー形状を見つけるために、線形最小二乗モデルに入力され得る。この線形最小二乗システムでは、例えば機械取り付けオフセット及び干渉計の光学系における内部欠陥から生じる、いわゆるピッチ誤差、すなわち偏差、特に測定ビームの所期の位置における測定ビームの平行移動誤差は、ゼロであると想定される。しかしながら実際には、このピッチ誤差は非ゼロであり、線形最小二乗システムの再構築能力を低下させる可能性がある。一実施形態において、線形システムを非線形最小二乗解法に組み込むことが提案される。各反復修正についてピッチ誤差の値が決定され、結果として線形システムが更新される。数回の反復修正の後、ピッチ誤差は収束するはずであり、線形システムを解決するための反復修正を終えることができる。非線形システムは、ピッチ誤差のみを考慮することによって簡略化され得、ミラー形状の再構築に著しい寄与を有する。
[0089] 本文ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に特に言及しているが、本明細書で説明するリソグラフィ装置には他の用途もあることを理解されたい。考えられる他の用途は、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンス及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造である。
[0090] 本明細書ではリソグラフィ装置に関連して本発明の実施形態について具体的な言及がなされているが、本発明の実施形態は他の装置に使用することもできる。本発明の実施形態は、マスク検査装置、メトロロジ装置、又はウェーハ(あるいはその他の基板)もしくはマスク(あるいはその他のパターニングデバイス)などのオブジェクトを測定又は処理する任意の装置の一部を形成してよい。これらの装置は一般にリソグラフィツールと呼ばれることがある。このようなリソグラフィツールは、真空条件又は周囲(非真空)条件を使用することができる。
[0091] 以上では光学リソグラフィと関連して本発明の実施形態の使用に特に言及しているが、本発明は、例えばインプリントリソグラフィなど、その他の適用例において使用されてもよく、文脈が許す限り、光学リソグラフィに限定されないことが理解されるであろう。
[0092] 文脈上許される場合、本発明の実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの任意の組み合わせにおいて実装することができる。本発明の実施形態は、1つ以上のプロセッサにより読み取られて実行され得る、機械可読媒体に記憶された命令として実装することも可能である。機械可読媒体は、機械(例えばコンピューティングデバイス)により読み取り可能な形態で情報を記憶又は伝送するための任意の機構を含むことができる。例えば機械可読媒体は、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、電気、光、音響又は他の形態の伝搬信号(例えば搬送波、赤外信号、デジタル信号など)、及び他のものを含むことができる。さらに、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令は、特定のアクションを実行するものとして本明細書で説明されることがある。しかしながら、そのような説明は単に便宜上のものであり、そのようなアクションは実際には、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令などを実行するコンピューティングデバイス、プロセッサ、コントローラ、又は他のデバイスから生じ、実行する際、アクチュエータ又は他のデバイスが物質世界と相互作用し得ることを理解すべきである。
[0093] 以上、本発明の特定の実施形態を説明したが、説明とは異なる方法でも本発明を実践できることは理解されよう。上記の説明は例示的であり、限定的ではない。したがって、請求の範囲から逸脱することなく、記載されたような本発明を変更できることが当業者には明白である。
条項
[0094]1.オブジェクトの位置を測定するように構成された干渉計システムのミラーを較正するための方法であって、干渉計システムは第1の干渉計及び第2の干渉計を含み、第1の干渉計は、第1のミラー上で第1の測定ビームを誘導することによって、X方向のオブジェクトの位置を表す第1の位置信号を提供するように配置され、第2の干渉計は、第2のミラー上で第2の測定ビームを誘導することによって、X方向のオブジェクトの位置を表す第2の位置信号を提供するように配置され、第1のミラー及び第2のミラーはオブジェクトの対向側に配置され、主にY方向に延在し、方法は、
a.オブジェクトが第1の回転向き及びZ方向の第1の位置にある間、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々についての第1の位置信号及び第2の位置信号を含む第1のデータセットを生成するステップ、
b.X方向に対して垂直な回転軸を中心とする第2の回転向きへとオブジェクトを傾斜させるステップ、
c.オブジェクトが第2の回転向き及びZ方向の第1の位置にある間、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々についての第1の位置信号及び第2の位置信号を含む第2のデータセットを生成するステップ、及び、
d.第1のデータセット及び第2のデータセットに基づいて、Y方向の第1のミラーの形状及び/又は第2のミラーの形状を決定するステップ、
を含む、方法。
[0095]2.第1及び第2の干渉計のうちの少なくとも1つはマルチパス干渉計である、条項1に記載の方法。
[0096]3.ステップdは、Y方向のオブジェクトの複数の位置のうちの1つにおける第1のデータセットの値を、Y方向のオブジェクトの複数の位置のうちの1つにおける第2のデータセットの値と比較することを含む、条項1又は2に記載の方法。
[0097]4.X方向に対して垂直な回転軸はY方向に対して垂直である、条項1から3のいずれかに記載の方法。
[0098]5.X方向に対して垂直な回転軸はY方向に対して平行である、条項1から3のいずれかに記載の方法。
[0099]6.ステップdの前のステップは、第1のデータセットが、オブジェクトが第1の回転向き及び第2の位置にある間、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々について、第1の位置信号及び第2の位置信号も含むように、及び、第2のデータセットが、オブジェクトが第2の回転向き及び第2の位置にある間、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々について、第1の位置信号及び第2の位置信号も含むように、Z方向のオブジェクトの第2の位置に対して繰り返され、ステップdにおいて、第1のデータセット及び第2のデータセットは更に、Z方向の第1のミラー及び/又は第2のミラーの形状を決定するために使用される、条項4に記載の方法。
[0100]7.方法は更に、
Y方向に対して平行に延在する更なる回転軸を中心にオブジェクトを傾斜させるステップ、及び、
オブジェクトが第1の回転向きにある間、第1のデータセットが、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々について、Z方向の第1の位置に対応する第1の位置信号、及び、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々について、Z方向の第2の位置に対応する第2の位置信号を含むように、オブジェクトが第2の回転向きにある間、第2のデータセットが、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々について、Z方向の第1の位置に対応する第1の位置信号、及び、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々について、Z方向の第2の位置に対応する第2の位置信号を含むように、ステップdの前のステップを繰り返すステップ、
を含む、条項6に記載の方法。
[0101]8.干渉計システムは第3の干渉計を含み、第3の干渉計は、第1のミラー上で第3の測定ビームを誘導することによって、X方向のオブジェクトの位置を表す第3の位置信号を提供するように配置され、第1及び第3の干渉計の組み合わせによって、Z方向に対して平行に延在する軸を中心とするオブジェクトの回転を測定することが可能であり、ステップdの前の方法は、オブジェクトが、第1、第2、及び第3の干渉計以外の他のセンサを使用して、Z方向に対して平行な軸を中心とする一定の回転向きで維持される間、Y方向のオブジェクトの複数の位置の各々についての第1の位置信号及び第3の位置信号を含む第3のデータセットを生成するステップを含み、ステップdにおいて、Y方向の第1のミラーの形状を決定するために第3のデータセットが使用される、条項1から7のいずれかに記載の方法。
[0102]9.第1の干渉計を含む干渉計システムを使用して、オブジェクトの位置を測定するための方法であって、第1の干渉計は、第1の光学システム及び第1のミラーを有するマルチパス干渉計であり、第1の光学システムは、第1の測定ビームが少なくとも2つの別個の測定ロケーションにおいて第1のミラーに入射するように、第1の測定ビームを第1のミラーに向けて誘導するように構成され、第1のミラーは、オブジェクト上に配置され、第1の干渉計が、Y方向に対して垂直なX方向にオブジェクトの位置を測定できるようにするために主にY方向に延在し、方法は、Y方向の第1のミラーの形状を表すデータを含むミラーマップを使用し、方法は、
a.Y方向のオブジェクトの位置を測定するステップ、
b.Z方向に対して平行に延在する軸を中心とするオブジェクトの回転位置を測定するステップであって、Z方向はX方向及びY方向の両方に対して垂直である、回転位置を測定するステップ、
c.Y方向の第1のミラー上の第1の測定ビームの少なくとも2つの別個の測定ロケーションの位置を決定するために、Y方向の測定された位置、及び、Z方向に対して平行な軸を中心とする測定された回転位置を使用するステップ、
d.X方向のオブジェクトの位置を測定するステップ、及び、
e.第1のミラーの形状について、X方向のオブジェクトの測定された位置を調整するために、ミラーマップと少なくとも2つの別個の測定ロケーションの決定された位置とを使用するステップ、
を含む、方法。
[0103]10.干渉計は第2の干渉計を含み、第2の干渉計は、第2の光学システム及び第2のミラーを有するマルチパス干渉計であり、第2の光学システムは、第2の測定ビームが少なくとも2つの別個の測定ロケーションにおいて第2のミラーに入射するように、第2の測定ビームを第2のミラーに向けて誘導するように構成され、第2のミラーは、第1のミラーの反対側のオブジェクト上に配置され、第2の干渉計が、X方向にオブジェクトの位置を測定できるようにするために主にY方向に延在し、ミラーマップは、条項1から4のいずれかに記載の方法を使用して取得される、条項9に記載の方法。
[0104]11.ミラーマップは、Z方向に第1のミラーの形状を表すデータを含み、ステップeの前の方法は、
Z方向のオブジェクトの位置を測定するステップ、
Y方向に対して平行に延在する軸を中心とするオブジェクトの回転位置を測定するステップ、及び、
Z方向の第1のミラー上の第1の測定ビームの少なくとも2つの別個の測定ロケーションの位置を決定するために、Z方向の測定された位置、及び、Y方向に対して平行な軸を中心とする測定された回転位置を使用するステップ、
を含む、条項9又は10に記載の方法。
[0105]12.ミラーマップは、条項6又は7に記載の方法を使用して取得される、条項11に記載の方法。
[0106]13.位置決めされるべきオブジェクト、
オブジェクトを位置決めするためのアクチュエータシステム、
干渉計システムを含む測定システムであって、干渉計システムは第1の干渉計及び第2の干渉計を含み、第1の干渉計は、第1のミラー上で第1の測定ビームを誘導することによって、X方向のオブジェクトの位置を表す第1の位置信号を提供するように配置され、第2の干渉計は、第2のミラー上で第2の測定ビームを誘導することによって、X方向のオブジェクトの位置を表す第2の位置信号を提供するように配置され、第1のミラー及び第2のミラーはオブジェクトの対向側に配置され、主にY方向に延在する、測定システム、及び、
測定システムの出力に基づいてアクチュエータシステムを駆動するための制御システム、
を備える、リソグラフィ装置であって、
制御システムは、条項1から8のいずれかに記載の方法を実施するように構成される、
リソグラフィ装置。
[0107]14.更に、
放射ビームを調節するように構成された照明システム、
パターニングデバイスを支持するように構築されたサポートであって、パターニングデバイスはパターン付き放射ビームを形成するために放射の断面にパターンを付与することが可能である、サポート、
基板を保持するように構築された基板テーブル、及び、
基板のターゲット部分にパターン付き放射ビームを投影するように構成された投影システム、
を備え、
オブジェクトはサポート又は基板テーブルである。
条項13に記載のリソグラフィ装置。
[0108]15.条項13又は14に記載のリソグラフィ装置を使用する、デバイス製造方法。

Claims (15)

  1. オブジェクトの位置を測定するように構成された干渉計システムのミラーを較正するための方法であって、干渉計システムは第1の干渉計及び第2の干渉計を含み、前記第1の干渉計は、第1のミラー上で第1の測定ビームを誘導することによって、X方向の前記オブジェクトの位置を表す第1の位置信号を提供するように配置され、前記第2の干渉計は、第2のミラー上で第2の測定ビームを誘導することによって、X方向の前記オブジェクトの前記位置を表す第2の位置信号を提供するように配置され、前記第1のミラー及び前記第2のミラーは前記オブジェクトの対向側に配置され、Y方向に延在し、前記方法は、
    a.前記オブジェクトが第1の回転向き及びZ方向の第1の位置にある間、前記Y方向の前記オブジェクトの複数の位置の各々についての前記第1の位置信号及び前記第2の位置信号を含む第1のデータセットを生成するステップ、
    b.前記X方向に対して垂直な回転軸を中心とする第2の回転向きへと前記オブジェクトを傾斜させるステップ、
    c.前記オブジェクトが前記第2の回転向き及び前記Z方向の前記第1の位置にある間、前記Y方向の前記オブジェクトの複数の位置の各々についての前記第1の位置信号及び前記第2の位置信号を含む第2のデータセットを生成するステップ、及び、
    d.前記第1のデータセット及び前記第2のデータセットに基づいて、前記Y方向の前記第1のミラーの形状及び/又は前記第2のミラーの形状を決定するステップ、
    を含み、
    前記オブジェクトは、リソグラフィ装置において、パターニングデバイスを支持するように構築されたサポート、又は、基板を保持するように構築された基板テーブルであり、
    前記X方向及び前記Y方向は、前記オブジェクトの主面に平行かつ互いに直交し、前記Z方向は、前記X方向及び前記Y方向に垂直である、
    方法。
  2. ステップaの間、前記Y方向の前記オブジェクトの前記複数の位置は、結果として、前記第1のミラー上の測定ロケーションと前記第2のミラー上の測定ロケーションとの間の、前記第1のデータセットにおける第1のペアリング構成を生じさせ、前記第2のデータセットは、前記第1のミラー上の測定ロケーションと前記第2のミラー上の測定ロケーションとの間の、第2のペアリング構成を含むことになり、前記第2のペアリング構成は前記第1のペアリング構成とは異なる、請求項1に記載の方法。
  3. ステップcで使用されるY方向の前記オブジェクトの前記複数の位置は、前記第2のデータセットが、前記第1のデータセット内にもある前記第1及び第2のミラー上の測定ロケーションを含むように選択される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記第1及び第2の干渉計のうちの少なくとも1つはマルチパス干渉計である、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. ステップdは、前記Y方向の前記オブジェクトの前記複数の位置のうちの1つにおける前記第1のデータセットの値を、前記Y方向の前記オブジェクトの前記複数の位置のうちの1つにおける前記第2のデータセットの値と比較することを含む、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
  6. ステップdは、前記第1のデータセット及び前記第2のデータセットから構築される線形最小二乗システムを解決することを含む、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記線形最小二乗システムは非線形最小二乗解法に組み込まれ、各反復修正について、前記第1及び/又は第2の干渉計のピッチ誤差の値が決定され、結果として前記線形システムの更新が生じ、前記線形システムは前記ピッチ誤差値が収束すると解決される、請求項6に記載の方法。
  8. ステップbは、前記第2の回転向きに対する前記オブジェクトの傾斜によって生じる前記第1及び第2の干渉計以外の位置センサの測定ロケーションにおけるX方向のシフトについて補償するための、前記オブジェクトのX方向の平行移動を含む、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記X方向に対して垂直な前記回転軸は前記Y方向に対して垂直である、請求項1から8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記X方向に対して垂直な前記回転軸は前記Y方向に対して平行である、請求項1から8のいずれかに記載の方法。
  11. ステップdの前のステップは、Z方向の前記オブジェクトの第2の位置に対して繰り返され、前記第1のデータセットが、前記オブジェクトが前記第1の回転向き及び前記第2の位置にある間、前記Y方向の前記オブジェクトの前記複数の位置の各々について、前記第1の位置信号及び前記第2の位置信号も含み、及び、前記第2のデータセットが、前記オブジェクトが前記第2の回転向き及び前記第2の位置にある間、前記Y方向の前記オブジェクトの前記複数の位置の各々について、前記第1の位置信号及び前記第2の位置信号も含み、ステップdにおいて、前記第1のデータセット及び前記第2のデータセットは更に、Z方向の前記第1のミラー及び/又は前記第2のミラーの形状を決定するために使用される、請求項9に記載の方法。
  12. 前記方法は更に、
    前記Y方向に対して平行に延在する更なる回転軸を中心に前記オブジェクトを傾斜させるステップ、及び、
    前記オブジェクトが前記第1の回転向きにある間、前記第1のデータセットが、前記Y方向の前記オブジェクトの前記複数の位置の各々について、前記Z方向の前記第1の位置に対応する前記第1の位置信号、及び、前記Y方向の前記オブジェクトの前記複数の位置の各々について、前記Z方向の前記第2の位置に対応する前記第2の位置信号を含むように、前記オブジェクトが前記第2の回転向きにある間、前記第2のデータセットが、前記Y方向の前記オブジェクトの前記複数の位置の各々について、前記Z方向の前記第1の位置に対応する前記第1の位置信号、及び、前記Y方向の前記オブジェクトの前記複数の位置の各々について、前記Z方向の前記第2の位置に対応する前記第2の位置信号を含むように、ステップdの前の前記ステップを繰り返すステップ、
    を含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記干渉計システムは第3の干渉計を含み、前記第3の干渉計は、前記第1のミラー上で第3の測定ビームを誘導することによって、X方向の前記オブジェクトの前記位置を表す第3の位置信号を提供するように配置され、前記第1及び前記第3の干渉計の組み合わせによって、前記Z方向に対して平行に延在する軸を中心とする前記オブジェクトの回転を測定することが可能であり、ステップdの前の方法は、前記オブジェクトが、第1、第2、及び第3の干渉計以外の他のセンサを使用して、前記Z方向に対して平行な前記軸を中心とする一定の回転向きで維持される間、前記Y方向の前記オブジェクトの前記複数の位置の各々についての前記第1の位置信号及び前記第3の位置信号を含む第3のデータセットを生成するステップを含み、ステップdにおいて、Y方向の前記第1のミラーの前記形状を決定するために前記第3のデータセットが使用される、請求項1から12のいずれかに記載の方法。
  14. 前記干渉計は更なる干渉計を含み、前記更なる干渉計は、更なる測定ビームを前記オブジェクト上の更なるミラーを介して外部ミラーへ誘導することによって、X及びZの両方向の前記オブジェクトの前記位置を表す更なる位置信号を提供するように配置され、前記オブジェクト上の前記更なるミラーはY方向に延在し、前記X及びの両方向と非ゼロの角度を作り、前記更なるミラーは、前記更なる位置信号及び前記第1の位置信号を使用して取得されたZ方向の位置測定の精度を上昇させる目的で、前記第1のミラーと共に較正される、請求項1から13のいずれかに記載の方法。
  15. 位置決めされるべきオブジェクト、
    前記オブジェクトを位置決めするためのアクチュエータシステム、
    干渉計システムを含む測定システムであって、干渉計システムは第1の干渉計及び第2の干渉計を含み、前記第1の干渉計は、第1のミラー上で第1の測定ビームを誘導することによって、X方向の前記オブジェクトの位置を表す第1の位置信号を提供するように配置され、前記第2の干渉計は、第2のミラー上で第2の測定ビームを誘導することによって、X方向の前記オブジェクトの前記位置を表す第2の位置信号を提供するように配置され、前記第1のミラー及び前記第2のミラーは前記オブジェクトの対向側に配置され、主にY方向に延在する、測定システム、及び、
    前記測定システムの出力に基づいて前記アクチュエータシステムを駆動するための制御システム、
    を備える、リソグラフィ装置であって、
    前記制御システムは、請求項1から14のいずれかに記載の前記方法を実施するように構成される、
    リソグラフィ装置。
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