JP2011134564A - リチウムイオン二次電池、車両及び電池搭載機器 - Google Patents

リチウムイオン二次電池、車両及び電池搭載機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 製造容易で良好な電池特性を有するリチウムイオン二次電池、このリチウムイオン二次電池を搭載した車両及び電池搭載機器を提供する。
【解決手段】 リチウムイオン二次電池1は、正極集電板28及び正極活物質層21を有する帯状の正電極板20と、負極集電板38及び負極活物質層31を有する帯状の負電極板30と、を捲回してなる発電要素10を備え、正極活物質層と正極集電板との間の剥離強度、及び、負極活物質層と負極集電板との間の剥離強度について、幅方向DWについて、活物質層の特性を異ならせることにより、その幅方向DWの中央部21C,31Cに比して両側縁部21E,31Eを高くしてなる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、集電板及び活物質層を有する電極板(正電極板,負電極板)と、セパレータとを捲回してなる発電要素を備えるリチウムイオン二次電池、このリチウムイオン二次電池を搭載した車両及び電池搭載機器に関する。
近年、ハイブリッド自動車やノート型パソコン、ビデオカムコーダなどのポータブル電子機器の駆動用電源に、リチウムイオン二次電池が利用されている。
このようなリチウムイオン二次電池には、いずれも帯状の、負電極板と正電極板と、これらの間に介在してなるセパレータとを捲回した発電要素を備えるリチウムイオン二次電池(以下、単に電池という)が挙げられる。
このような電池に関連して、特許文献1では、長手方向に延びる帯状の集電体(正極集電板,負極集電板)のうち、その長手方向に直交する幅方向の中央に位置する面には、突起部が規則的に形成された第1の領域を、幅方向の両側縁に位置する面には、突起部がランダムに形成された第2の領域をそれぞれ形成したリチウム二次電池用電極(正電極板,負電極板)が開示されている。
特開2008−103231号公報
上述のリチウム二次電池用電極における集電体の第2の領域では、第1の領域よりも活物質(正極活物質層,負極活物質層)との密着性が高い。このため、充放電の際に、両端縁に位置する第2の領域で生じる、正極活物質層(又は負極活物質層)と正極集電板(又は負極集電板)との間の剥離を抑制することができ、電池のサイクル特性の低下を抑制できる。
しかしながら、特許文献1に記載のように、集電体(正極集電板,負極集電板)の表面を改質して、それぞれ特性の異なる第1の領域及び第2の領域を設け、その上に活物質(正極活物質層,負極活物質層)を配置した集電体を形成するのは困難である。
そこで、発明者らは、集電体(正極集電板,負極集電板)ではなく、正極活物質層,負極活物質層の特性の向上により、正極活物質層と正極集電板との間、及び、負極活物質層と負極集電板との間の少なくともいずれかの密着性を向上させることについて検討した。しかし、例えば、活物質層中の結着材量を多くして活物質層と集電板との間の剥離強度を全面にわたって高くした場合、これを用いた電池において、放電レート特性が低下してしまい好ましくない。結着材量を多くしたことにより、活物質層の全面にわたって、活物質層内のリチウムイオンの移動が妨げられたため、特に高レートの放電でその影響を受けたと考えられる。なお、放電レート特性とは、小さな(低レートの)放電電流値で電池を放電させたときの電池容量に対する、大きな(高レートの)放電電流値で電池を放電させたときの電池容量の割合(高レート容量維持率)で表される特性であり、その割合が大きい(高レートでも電池容量が低下しにくい)ほど好ましい。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、製造容易で良好な電池特性を有するリチウムイオン二次電池、このリチウムイオン二次電池を搭載した車両及び電池搭載機器を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、導電性を有する帯状の正極集電板、及び、この正極集電板上に配置され、正極活物質粒子と結着材とを含み、この正極集電板の長手方向に延びる帯状の正極活物質層を有する帯状の正電極板と、導電性を有する帯状の負極集電板、及び、この負極集電板上に配置され、負極活物質粒子と結着材とを含み、この負極集電板の長手方向に延びる帯状の負極活物質層を有し、上記正電極板と対向してなる帯状の負電極板と、上記正電極板と上記負電極板との間に介在してなるセパレータと、を捲回してなる発電要素を備えるリチウムイオン二次電池であって、上記正極活物質層と上記正極集電板との間の剥離強度、及び、上記負極活物質層と上記負極集電板との間の剥離強度の少なくともいずれかについて、上記長手方向に直交する幅方向について、活物質層の特性を異ならせることにより、その幅方向の中央部に比して両側縁部を高くしてなるリチウムイオン二次電池である。
上述の電池では、正極活物質層と正極集電板との間の剥離強度、及び、負極活物質層と負極集電板との間の剥離強度の少なくともいずれかについて、幅方向中央部に比して両側縁部を高くしてなる。これにより、当該活物質層について、剥離しやすいその幅方向両側縁部が、集電板から剥離するのを抑制することができる。
その一方で、剥離強度を高めたことで、リチウムイオンの移動のしやすさなどの電気的特性が低下しがちな両側縁部に比べ、中央部ではこのような特性の低下は生じにくいので、活物質層全体としては、良好な特性を得ることができる。
かくして、活物質層の剥離を抑制しつつも、良好な電池特性を有する電池とすることができる。
なお、剥離強度の測定手法としては、例えば、碁盤目試験や、電極板を液温が60℃のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に30日間浸漬する浸漬試験が挙げられる。このうち、碁盤目試験とは、例えば、市販の自動クロスカット剥離試験機を用いて、活物質層を貫通して集電板に達する切り傷を碁盤目状に付け、粘着テープを付着して引きはがしたときの表面の状態を観察し、その表面の状態から剥離強度を評価する分類表により評価する試験である。
また、活物質層の特性を異ならせる手法としては、幅方向中央部と幅方向両端縁部との剥離強度を異ならせるように、例えば、正極活物質層(或いは負極活物質層)中の結着材の量や、結着材の結晶化度や、結着材の分子量によって変える手法が挙げられる。
さらに、上述のリチウムイオン二次電池であって、前記正極活物質層及び前記負極活物質層のうち、前記剥離強度について、前記幅方向の前記中央部に比して前記両側縁部を高くした活物質層は、上記活物質層中の前記結着材の量を、上記中央部に比して上記両側縁で多くしてなるリチウムイオン二次電池とすると良い。
活物質層中の結着材の量を多くすると、活物質層と集電板との間の剥離強度を高くすることができる。このため、上述の電池では、活物質層と集電板との間の剥離強度について、幅方向の中央部に比して両側縁部で確実に高くすることができ、活物質層の剥離を確実に抑制しつつ、良好な電池特性を有する電池とすることができる。
又は、前述のリチウムイオン二次電池であって、前記正極活物質層及び前記負極活物質層のうち、前記剥離強度について、前記幅方向の前記中央部に比して前記両側縁部を高くした活物質層は、上記活物質層中の前記結着材の結晶化度を、上記中央部に比して上記両側縁部で高くしてなるリチウムイオン二次電池とすると良い。
活物質層中の結着材の結晶化度を高くすると結着材の粘性が高くなり、この活物質層と集電板との間の剥離強度を高くすることができる。このため、上述の電池では、活物質層と集電板との間の剥離強度について、幅方向の中央部に比して両側縁部で確実に高くすることができ、活物質層の剥離を確実に抑制しつつ、良好な電池特性を有する電池とすることができる。
なお、結晶化度を測定する測定手段としては、例えば、示差走査熱量計(DSC)を用いた融解熱測定が挙げられる。
又は、前述のリチウムイオン二次電池であって、前記正極活物質層及び前記負極活物質層のうち、前記剥離強度について、前記幅方向の前記中央部に比して前記両側縁部を高くした活物質層は、上記活物質層中の前記結着材の分子量を、上記中央部に比して上記両側縁部で大きくしてなるリチウムイオン二次電池とすると良い。
活物質層中の結着材の分子量を大きくすると結着材の粘性が高くなり、この活物質層と集電板との間の剥離強度を高くすることができる。このため、上述の電池では、活物質層と集電板との間の剥離強度について、幅方向の中央部に比して両側縁部で確実に高くすることができ、活物質層の剥離を確実に抑制しつつ、良好な電池特性を有する電池とすることができる。
或いは、本発明の他の態様は、前述のいずれかのリチウムイオン二次電池を搭載し、このリチウムイオン二次電池に蓄えた電気エネルギを動力源の全部又は一部に使用する車両である。
上述の車両は、良好な電池特性を有する電池を搭載しているので、安定した性能の動力源を有する車両とすることができる。
なお、車両としては、電池による電気エネルギを動力源の全部又は一部に使用する車両であれば良く、例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド鉄道車両、フォークリフト、電気車いす、電動アシスト自転車、電動スクータが挙げられる。
或いは、本発明の他の態様は、前述のいずれかのリチウムイオン二次電池を搭載し、このリチウムイオン二次電池に蓄えた電気エネルギを駆動エネルギ源の全部又は一部に使用する電池搭載機器である。
上述の電池搭載機器は、良好な電池特性を有する電池を搭載しているので、安定した性能の動力源を有する電池搭載機器とすることができる。
なお、電池搭載機器としては、電池を搭載し、これをエネルギ源の全部又は一部に使用する機器であれば良く、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、電池駆動の電動工具、無停電電源装置など、電池で駆動される各種の家電製品、オフィス機器、産業機器が挙げられる。
実施形態1,変形形態1,変形形態2にかかる電池の斜視図である。 実施形態1,変形形態1,変形形態2の正電極板の斜視図である。 実施形態1,変形形態1,変形形態2の負電極板の斜視図である。 変形形態1の正電極板,負電極板の説明図である。 実施形態2にかかる車両の説明図である。 実施形態3にかかる電池搭載機器の説明図である。
(実施形態1)
次に、本発明の実施形態1について、図面を参照しつつ説明する。
まず、本実施形態1にかかる電池1について、図1を参照して説明する。
この電池1は、帯状の正電極板20と、帯状の負電極板30と、正電極板20と負電極板30との間に介在させた帯状のセパレータ50とを捲回し、このセパレータ50に電解液60を含浸させた発電要素10を備えるリチウムイオン二次電池である(図1参照)。この電池1は、発電要素10を電池ケース80に収容してなる。
この電池ケース80は、共にアルミニウム製の電池ケース本体81及び封口蓋82を有する。このうち電池ケース本体81は有底矩形箱形であり、この電池ケース80と発電要素10との間には、樹脂からなり、箱状に折り曲げた絶縁フィルム(図示しない)が介在させてある。また、封口蓋82は矩形板状であり、電池ケース本体81の開口を閉塞して、この電池ケース本体81に溶接されている。この封口蓋82には、発電要素10と接続している正極集電部材91及び負極集電部材92のうち、それぞれ先端に位置する正極端子部91A及び負極端子部92Aが貫通しており、図1中、上方に向く蓋表面82aから突出している。これら正極端子部91A及び負極端子部92Aと封口蓋82との間には、それぞれ絶縁性の樹脂からなる絶縁部材95が介在し、互いを絶縁している。さらに、この封口蓋82には矩形板状の安全弁97も封着されている。
また、電解液60は、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とを、体積比でEC:DMC=3:7に調整した混合有機溶媒に、溶質としてLiPF6を添加し、リチウムイオンを1mol/lの濃度とした非水電解液である。
また、発電要素10は、帯状の正電極板20及び負電極板30が、帯状のセパレータ50を介して扁平形状に捲回されてなる捲回型の形態である(図1参照)。なお、この発電要素10では、正電極板20と負電極板30とが対向している。また、この発電要素10の正電極板20及び負電極板30はそれぞれ、クランク状に屈曲した板状の負極集電部材92又は正極集電部材91と接合している(図1参照)。
このうち、多孔性のポリプロピレンからなる帯状のセパレータ50は、正電極板20と負電極板30との間に介在して、これらを離間させている。このセパレータ50には、全体に上述した電解液60が含浸させてある。
また、正電極板20は、図2に示すように、長手方向DAに延びる帯状で、導電性を有するアルミニウムからなるアルミ箔28(箔厚は15μm)と、このアルミ箔28の両主面上に配置され、長手方向DLに延びる帯状の2つの正極活物質層21,21とを有している。
このうち正極活物質層21は、それぞれ、長手方向DLに直交する幅方向DWについて、この正極活物質層21の特性を異ならせてある。具体的には、図2に示すように、正極活物質層21は、幅方向DWの中央に位置する帯状の中央部21C、幅方向DWの両側縁に位置する2つの帯状の縁部21E,21E、及び、これら中央部21Cと縁部21Eとの間に位置する2つの帯状の中間部21M,21Mからなる。
これら中央部21C、縁部21E及び中間部21Mはいずれも、LiCoO2からなる正極活物質粒子24、カーボンブラックからなる導電材25、及び、結晶化温度が約140℃のポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなる結着材23を含む。但し、中央部21C、縁部21E及び中間部21Mでは、これら正極活物質粒子24、導電材25及び結着材23の重量比をそれぞれ異ならせてある。
具体的には、中央部21C内における、正極活物質粒子24、導電材25及び結着材23の重量比を、正極活物質粒子24:導電材25:結着材23=88:9:3としてある。また、縁部21E内における、それらの重量比を、正極活物質粒子24:導電材25:結着材23=85:6:9としてある。さらに、中間部21M内における、それらの重量比を、正極活物質粒子24:導電材25:結着材23=87:8:5としてある。即ち、正極活物質粒子24の量を中央部21C,中間部21M,縁部21Eの順に多く、つまり、中央部21Cから両側の縁部21E,21Eに向かうほど多くしてある。
一方、負電極板30は、図3に示すように、長手方向DAに延びる帯状で、導電性を有する銅からなる銅箔38(箔厚は15μm)と、この銅箔38の主面上に配置され、長手方向DLに延びる帯状の2つの負極活物質層31,31とを有している。
このうち負極活物質層31は、正極活物質層21と同様に、幅方向DWついて、この負極活物質層31の特性を異ならせてある。具体的には、図3に示すように、負極活物質層31は、幅方向DWの中央に位置する帯状の中央部31C、幅方向DWの両側縁に位置する2つの帯状の縁部31E,31E、及び、これら中央部31Cと縁部31Eとの間に位置する2つの帯状の中間部31M,31Mからなる。
これら中央部31C、縁部31E及び中間部31Mはいずれも、グラファイト粉末の負極活物質粒子34、及び、結晶化温度が約140℃のPVDFからなる結着材33を含む。但し、中央部31C、縁部31E及び中間部31Mでは、これら負極活物質粒子34及び結着材33の重量比をそれぞれ異ならせてある。
具体的には、中央部31C内における、負極活物質粒子34及び結着材33の重量比を、負極活物質粒子34:結着材33=965:35としてある。また、縁部31E内における、それらの重量比を、負極活物質粒子34:結着材33=905:95としてある。さらに、中間部31M内における、それらの重量比を、負極活物質粒子34:結着材33=935:65としてある。即ち、負極活物質粒子34の量を中央部31C,中間部31M,縁部31Eの順に多く、つまり、中央部31Cから両側の縁部31E,31Eに向かうほど多くしてある。
ところで、本発明者らは、上述した電池1の放電レート特性、サイクル特性、及び、活物質層における剥離の有無について評価すべく、電池1と同様の正極活物質層、負極活物質層、セパレータ及び電解液を用いた円筒形状の試料電池T1を用意した。
具体的に、まず、上述の結着材23を3g溶解したN−メチル−2−ピロリドン(NMP)125ml中に、上述の正極活物質粒子24を88g、及び、導電材25を9gそれぞれ投入し、均一になるよう混練して、第1正極ペースト(図示しない)を作製した(この第1正極ペーストにおける結着材23は3wt%である)。
同様にして、結着材23を5g溶解したNMP125ml中に、正極活物質粒子24を87g、及び、導電材25を8gそれぞれ投入し、均一になるよう混練して、第2正極ペースト(図示しない)を作製した(この第2正極ペーストにおける結着材23は5wt%である)。また、結着材23を9g溶解したNMP125ml中に、正極活物質粒子24を85g、及び、導電材25を6gそれぞれ投入し、均一になるよう混練して、第3正極ペースト(図示しない)を作製した(この第2正極ペーストにおける結着材23は9wt%である)。
これら第1,第2,第3正極ペーストを、長手方向に延びる帯状のアルミニウム製のアルミ箔(箔厚は15μm)に塗布し、乾燥させた。
具体的には、まず、第1正極ペーストを、アルミ箔の両主面の、長手方向に直交する幅方向の中央の位置に、30.0mmの幅寸法で帯状にそれぞれ塗布した。塗布後、アルミ箔上の第1正極ペーストを120℃で乾燥させた。
次いで、第2正極ペーストを、乾燥させた第1正極ペーストの幅方向両縁に隣接するように、片側の主面につき2条、7.5mmの幅寸法で帯状にそれぞれ塗布し、乾燥させた。さらに、第3正極ペーストを、アルミ箔の幅方向の両側縁に、第2正極ペーストの縁に隣接するように、片側の主面につき2条、1.5mmの幅寸法で帯状にそれぞれ塗布し、乾燥させた。かくして、第1,第2,第3正極ペーストを、幅方向に見て、第3正極ペースト、第2正極ペースト、第1正極ペースト、第2正極ペースト及び第3正極ペーストの順序で、アルミ箔の両主面上に並べた。
乾燥した各正極ペーストを、図示しないロールプレスで圧縮して高密度化し、上述した電池1にかかる正極活物質層21と同じ、アルミ箔上に、中央部、縁部及び中間部を有する正極活物質層(図示しない)を作製した。なお、この正極活物質層における、中央部,縁部,中間部の幅方向の寸法がそれぞれ30.0,7.5,3.5mmであり、正極活物質層の層厚が90μm、密度が1.6g/cm3である。
作製した正極活物質層を、アルミ箔と共に、52mm×720mmの形状に切断し(このうち、正極活物質層を担持した部位の寸法は52mm×680mm)、正電極板(図示しない)とした。
また一方で、上述の結着材33を3.5g溶解したNMP125ml中に、上述の負極活物質粒子34を96.5g投入し、混練して第1負極ペースト(図示しない)を作製した(この第1負極ペーストにおける結着材33は3.5wt%である)。
同様にして、結着材33を6.5g溶解したNMP125ml中に、負極活物質粒子34を93.5g投入して第2負極ペースト(図示しない)を、また、結着材33を9.5g溶解したNMP125ml中に、負極活物質粒子34を90.5g投入して第3負極ペースト(図示しない)を、それぞれ作製した(第2,第3負極ペーストにおける結着材33はそれぞれ6.5,9.5wt%である)。
これら第1,第2,第3負極ペーストを、長手方向に延びる帯状の銅製の銅箔CF(箔厚は15μm)に塗布した。
具体的には、第1負極ペーストを、銅箔の両主面の、長手方向に直交する幅方向の中央の位置に、30.0mmの幅寸法で帯状にそれぞれ塗布した。塗布後、銅箔上の第1負極ペーストを120℃で乾燥させた。
次いで、第2負極ペーストを、乾燥させた第1負極ペーストの幅方向両縁に隣接するように、片側の主面につき2条、7.5mmの幅寸法で帯状にそれぞれ塗布し、乾燥させた。さらに、第3負極ペーストを、銅箔の幅方向の両側縁に、第2負極ペーストの縁に隣接するように、片側の主面につき2条、1.5mmの幅寸法で帯状にそれぞれ塗布し、乾燥させた。かくして、第1,第2,第3負極ペーストを、幅方向に見て、第3負極ペースト、第2負極ペースト、第1負極ペースト、第2負極ペースト及び第3負極ペーストの順序で、銅箔の両主面上に並べた。
乾燥した各負極ペーストを、図示しないロールプレスで圧縮して高密度化し、上述した電池1にかかる負極活物質層31と同じ、銅箔上に、中央部、縁部及び中間部を有する負極活物質層(図示しない)を作製した。なお、この負極活物質層における、中央部,縁部,中間部の幅方向の寸法がそれぞれ30.0,7.5,5.0mmであり、負極活物質層の層厚が40μm、密度が1.2g/cm3である。
作製した負極活物質層を、銅箔と共に、55mm×740mmの形状に切断し(このうち、負極活物質層を担持した部位の寸法は55mm×720mm)、負電極板(図示しない)とした。
これら正電極板と負電極板との間に、厚みが30μmのポリエチレン製のセパレータ(図示しない)を介在させて積層し、これら正電極板、負電極板及びセパレータを捲回して、捲回型の発電要素(図示しない)を作製した。この発電要素を18650型円筒ケースに挿入し、上述の電解液60をその中に注入した後、封止して試料電池T1(図示しない)を製造した。
上述の試料電池T1のうち、製造して間もない新品(初期)のものの電池容量について測定した。具体的には、まず、25℃の温度環境下で、試料電池T1について、3.0〜4.1Vの電圧範囲で定電流充電及び定電流放電(共に0.1C)を、1組の充放電を1サイクルとして3サイクル繰り返した(コンディショニング)。
続いて、1.0Cの電流値で、4.1Vまで充電し、その後、25℃の温度環境下で、その電圧を保ちつつ電流値を徐々に低下させながら2.5時間保持した(定電流−定電圧充電)。さらに、25℃の温度環境下で、1/3Cの電流値で3.0Vとなるまで定電流放電を行い、放電した電池容量を測定した。なお、このときの電池容量を、「1/3C電池容量」とする。
次いで、再び上述の定電流−低電圧充電を行った後、電流値を20Cに変えて定電流放電を行い、電池容量を測定した。
そして、測定した各電池容量から、放電電流値が20Cにおける高レート容量維持率を算出した。この高レート容量維持率は、各放電電流値の電池容量を、1/3C電池容量で割ったもの(百分率)である。
さらに、上述の試験を行った試料電池T1について、3.0〜4.1Vの電圧範囲で定電流充電(電流値は2C)及び定電流放電(電流値は2C)を繰り返すサイクル試験を実施した。具体的には、60℃の温度環境下で、1組の充放電を1サイクルとして、500サイクルを連続して繰り返した。
その後、試料電池T1の電池容量を、上述と同様にして測定した。そして、サイクル試験後における試料電池T1のサイクル容量維持率を算出した。このサイクル容量維持率は、サイクル試験後の電池容量を、サイクル試験前の電池容量で割ったもの(百分率)である。
サイクル試験の後、正極活物質層及び負極活物質層のうち縁部付近の剥離の有無を確認した。具体的には、市販の自動クロスカット剥離試験機を用いて、各活物質層を貫通して集電板に達する切り傷を碁盤目状に付け、粘着テープを付着して引きはがしたときの表面の状態を観察し、分類表により各活物質層の剥離強度を判定した。なお、正極活物質層及び負極活物質層のいずれにも剥離が見られない場合には「剥離なし」、それ以外の場合には「剥離あり」とそれぞれ判定した。
この試料電池T1と同様にして、比較例である比較電池C1,C2も製作し、これらの電池についての電池特性(高レート容量維持率及びサイクル容量維持率)を、試料電池T1と同様に測定した。
但し、比較電池C1は、結着材23を9.0wt%含む第1正極ペーストを全体に用いた正極活物質層を有する点、及び、結着材33を9.5wt%含む第1負極ペーストを全体に用いた負極活物質層を有する点で試料電池T1と異なる。
また、比較電池C2は、結着材23を3.0wt%含む第3正極ペーストを全体に用いた正極活物質層を有する点、及び、結着材33を3.5wt%含む第3負極ペーストを全体に用いた負極活物質層を有する点で試料電池T1と異なる。
これら試料電池T1及び比較電池C1,C2の、正極活物質層及び負極活物質層における結着材の重量比率、正極活物質層及び負極活物質層のうち縁部付近の剥離の有無、サイクル容量維持率及び高レート容量維持率を表1に示す。
Figure 2011134564
表1によれば、剥離の有無について、試料電池T1と比較電池C1は、「剥離なし」の判定となった。一方、比較電池C2は、「剥離あり」の判定となった。また、試料電池T1及び比較電池C1の各サイクル容量維持率(84%及び75%)は、比較電池C2のサイクル容量維持率(37%)に比して明らかに高い。
試料電池T1と比較電池C1では、正極活物質層及び負極活物質層の縁部における結着材の重量比率を、それぞれ高くしてある(9.0wt%及び9.5wt%)。このように結着材の量を多くすることで、正極活物質層とアルミ箔との間、及び、負極活物質層と銅箔との間の剥離強度を上げることができ、それらの間での剥離を抑制することができたと考えられる。また、そのため、試料電池T1と比較電池C1では、サイクル特性の低下を抑制できたと考えられる。
さらに、試料電池T1と比較電池C1とを比較するに、試料電池T1の高レート容量維持率(72%)は、比較電池C1のそれ(45%)よりも高い。このことから、正極活物質層全体及び負極活物質層全体の結着材の重量比率をそれぞれ一様に高く(9.0wt%及び9.5wt%)した電池よりも、幅方向の中央部における結着材の重量比率を、縁部に比して低く(3.0wt%及び3.5wt%)した方が、高レート容量維持率を高くできる、即ち、放電レート特性の低下を抑制できることが判る。
これは、活物質層の全体にわたって結着材の重量比率を高くすると、活物質層の全面にわたって、正極活物質層及び負極活物質層内のリチウムイオンの移動が妨げられ、特に高レートの放電でその影響を受ける。これに対して、試料電池T1のように、活物質層のうちでも縁部(及び中間部)だけ、結着材の重量比率を高くする場合にはその影響が限られるためであると考えられる。
以上より、上述の試料電池T1、さらには試料電池T1と同じ構成の正極活物質層及び負極活物質層を用いた電池1では、正極活物質層及び負極活物質層のいずれについても、剥離しやすいその幅方向の縁部が、アルミ箔及び銅箔から剥離するのを抑制することができる。
その一方で、正極活物質層とアルミ箔との間、及び、負極活物質層と銅箔との間の各剥離強度を高めたことで、リチウムイオンの移動のしやすさなどの電気的特性が低下しがちな縁部に比べ、中央部ではこのような特性の低下は生じにくいので、正極活物質層及び負極活物質層全体としては、良好な特性を得ることができる。
かくして、試料電池T1及び電池1では、活物質層の剥離を抑制しつつも、良好な電池特性(サイクル特性、放電レート特性)を有する電池とすることができる。
また、上述の試料電池T1及び電池1では、正極活物質層及び負極活物質層の縁部の結着材の量を中央部に比して多くしているので、活物質層と集電板との間の剥離強度について、幅方向の中央部に比して縁部で確実に高くすることができる。従って、活物質層の剥離を確実に抑制しつつも、良好な電池特性を有する電池とすることができる。
次に、本実施形態1にかかる電池1の製造方法について説明する。
まず、試料電池T1とほぼ同様にして、発電要素10を作製する。具体的には、まず、前述した第1正極ペースト、第2正極ペースト及び第3正極ペーストを、アルミ箔28の両主面にそれぞれ塗布し、乾燥させて、これらを、アルミ箔28の幅方向DWに見て、第3正極ペースト、第2正極ペースト、第1正極ペースト、第2正極ペースト及び第3正極ペーストの順序で、アルミ箔28の両主面上に配置させた。これらを図示しないロールプレスで圧縮して高密度化し、正極活物質層21を作製し、帯状の正電極板20ができあがる(図2参照)。
また一方で、前述した第1負極ペースト、第2負極ペースト及び第3負極ペーストを、銅箔38の両主面にそれぞれ塗布し、乾燥させて、これらを、銅箔38の幅方向DWに見て、第3負極ペースト、第2負極ペースト、第1負極ペースト、第2負極ペースト及び第3負極ペーストの順序で、銅箔38の両主面上に配置させた。これらを図示しないロールプレスで圧縮して高密度化し、負極活物質層31を作製し、帯状の負電極板30ができあがる(図3参照)。
上述のように作製した正電極板20と負電極板30との間に、セパレータ50を介在させて捲回し、発電要素10とする。
その後は、正電極板20(アルミ箔28)及び負電極板30(銅箔38)にそれぞれ正極集電部材91及び負極集電部材92を溶接し、電池ケース本体81に挿入し、前述した電解液60を注入後、封口蓋82で電池ケース本体81を溶接で封口する。かくして、電池1が完成する(図1参照)。
(変形形態1)
次に、本発明の変形形態1にかかる電池101について、図1〜4を参照しつつ説明する。
本変形形態1は、正極活物質層及び負極活物質層における結着材の結晶化度を、中央部、中間部及び縁部の順に高くした点で、前述の実施形態1の電池1と異なり、それ以外は同様である。
そこで、実施形態1と異なる点を中心に説明し、同様の部分の説明は省略または簡略化する。なお、同様の部分については同様の作用効果を生じる。また、同内容のものには同番号を付して説明する。
本変形形態1にかかる電池101は、帯状の正電極板120と、帯状の負電極板130と、正電極板120と負電極板130との間に介在させた帯状のセパレータ50とを捲回し、このセパレータ50に電解液60を含浸させた発電要素110を備えるリチウムイオン二次電池である(図1参照)。
発電要素110は、実施形態1の電池1と同様、帯状の正電極板120及び負電極板130が、帯状のセパレータ50を介して扁平形状に捲回されてなる捲回型の形態である(図1参照)。このうち、正電極板120は、図2に示すように、電池1と同様のアルミ箔28と、このアルミ箔28の両主面上に配置され、長手方向DLに延びる帯状の2つの正極活物質層121,121とを有している。
この正極活物質層121は、実施形態1と同様、それぞれ、長手方向DLに直交する幅方向DWについて、この正極活物質層121の特性を異ならせてある。具体的には、図2に示すように、幅方向DWに、1条の中央部121C、2条の縁部121E,121E、及び、2条の中間部121M,121Mからなる。
これら中央部121C、縁部121E及び中間部121Mはいずれも、LiCoO2からなる正極活物質粒子24、カーボンブラックからなる導電材25、及び、結晶化温度が約140℃のPVDFからなる結着材(次述する中央部結着材123C,縁部結着材123E,中間部結着材123M)を含む。但し、中央部121C、縁部121E及び中間部121Mでは、これらに含まれる結着材(中央部結着材123C,縁部結着材123E,中間部結着材123M)の結晶化度をそれぞれ異ならせてある。
具体的に、中央部121C、縁部121E及び中間部121Mには、結晶化度が20〜30%の中央部結着材123C、40〜50%の縁部結着材123E、及び、30〜40%の中間部結着材123Mをそれぞれ含む。即ち、結着材123C,123M,123Eの結晶化度を中央部121C,中間部121M,縁部121Eの順に高く、つまり、中央部121Cから両側の縁部121E,121Eに向かうほど高くしてある。結着材の結晶化度が高いほど、結着材の粘性が高くなるので、正極活物質層121の剥離強度は、中央部121Cから縁部121Eに向かうほど高くなる。
また、負極活物質層131は、実施形態1と同様、それぞれ、長手方向DLに直交する幅方向DWについて、この負極活物質層131の特性を異ならせてある。具体的には、図3に示すように、幅方向DWに、1条の中央部131C、2条の縁部131E,131E、及び、2条の中間部131M,131Mからなる。
これら中央部131C、縁部121E及び中間部131Mはいずれも、グラファイト粉末の負極活物質粒子34、及び、結晶化温度が約140℃のPVDFからなる結着材(次述する中央部結着材133C,縁部結着材133E,中間部結着材133M)を含む。但し、中央部131C、縁部131E及び中間部131Mでは、これらに含まれる結着材(中央部結着材133C,縁部結着材133E,中間部結着材133M)の結晶化度をそれぞれ異ならせてある。
具体的に、中央部131C、縁部131E及び中間部131Mには、結晶化度が20〜30%の中央部結着材133C、40〜50%の縁部結着材133E、及び、30〜40%の中間部結着材133Mをそれぞれ含む。即ち、結着材133C,133M,133Eの結晶化度を中央部131C,中間部131M,縁部131Eの順に高く、つまり、中央部131Cから両側の縁部131E,131Eに向かうほど高くしてある。結着材の結晶化度が高いほど、結着材の粘性が高くなるので、負極活物質層131の剥離強度は、中央部131Cから縁部131Eに向かうほど高くされている。
なお、本変形形態1では、結着材をさらす最高温度の違いにより、この結着材の結晶化度を変える。
上述の結着材に用いるPVDFの結晶化温度は約140℃であるので、ペーストを加熱・乾燥して活物質層を形成するにあたり、例えば、結着材を、その結晶化温度よりも高い温度(例えば、160℃)にすることで、結晶化させることができる、即ち、比較的高い結晶化度を有する結着材にすることができる。逆に、結着材を、その結晶化温度を下回る温度(例えば、120℃)までしか上げないようにすることで、結晶化していない(或いはわずかに結晶化した)、即ち、比較的低い結晶化度を有する結着材にすることができる。
ところで、本発明者らは、実施形態1と同様にして、上述した電池1の放電レート特性、サイクル特性、及び、活物質層における剥離の有無について評価すべく、電池101と同様の正極活物質層、負極活物質層、セパレータ及び電解液を用いた円筒形状の試料電池T2を用意した。
具体的に、まず、上述の結着材(PVDF)を5g溶解したNMP125ml中に、上述の正極活物質粒子24を85g、及び、導電材25を10gそれぞれ投入し、均一になるよう混練して、正極ペースト121Pを作製した。
この正極ペースト121Pを、長手方向に延びる帯状のアルミニウム製のアルミ箔AF(箔厚は15μm)に塗布し、乾燥させた。
具体的には、まず、正極ペースト121Pを、図4(a)に示すように、アルミ箔AFの両主面の、幅方向DWの中央を含む45mmの幅寸法の間隔を空けて、3.5mmの幅寸法で帯状に2条塗布した。塗布後、この正極ペースト121Pを160℃で乾燥させた。乾燥温度が結着材の結晶化温度(約140℃)よりも高いので、この正極ペースト121Pの乾燥が進むと共に、正極ペースト121P内の結着材の結晶化が進む。これにより、この正極ペースト121Pは、結晶化度が40〜50%の縁部結着材123Eを含む、未圧縮の正極活物質層の縁部になる。
次いで、正極ペースト121Pを、図4(b)に示すように、幅方向DWの中央を含む30mmの幅寸法の間隔を空けつつ、縁部結着材123Eを含む、乾燥させた2条の正極ペーストが挟む内側に隣接させて、7.5mmの幅寸法で帯状に2条塗布した。塗布後、この正極ペースト121Pを140℃で乾燥させた。乾燥温度が結着材の結晶化温度とほぼ同じであるので、この正極ペースト121Pの乾燥が進むと共に、正極ペースト121P内の結着材の結晶化が進む(但し、上述した縁部結着材123Eほど結晶化は進まない)。これにより、この正極ペースト121Pは、結晶化度が30〜40%の中間部結着材123Mを含む、未圧縮の正極活物質層の中間部になる。
さらに、正極ペースト121Pを、中間部結着材123Mを含む、乾燥させた2条の正極ペーストが挟む内側に隣接させて、幅方向DWの中央を含む30mmの幅寸法で帯状に1条塗布した。塗布後、この正極ペースト121Pを120℃で乾燥させた。乾燥温度が結着材の結晶化温度よりも低いので、この正極ペースト121Pの乾燥が進むが、正極ペースト121P内の結着材の結晶化はあまり進まない。これにより、この正極ペースト121Pは、結晶化度が20〜30%の中央部結着材123Cを含む、未圧縮の正極活物質層の中央部になる。
かくして、未圧縮の正極活物質層を、幅方向DWに見て、縁部結着材123Eを含むもの、中間部結着材123Mを含むもの、中央部結着材123Cを含むもの、中間部結着材123Mを含むもの、及び、縁部結着材123Eを含むものの順序で、アルミ箔AFの両主面上に並べた。
この未圧縮の正極活物質層を、図示しないロールプレスで圧縮して高密度化し、上述した電池101にかかる正極活物質層121と同じ、アルミ箔AF上に、中央部、縁部及び中間部を有する正極活物質層(図示しない)を作製した。なお、この正極活物質層における、中央部,縁部,中間部の幅方向の寸法がそれぞれ30.0,7.5,3.5mmであり、正極活物質層の層厚が90μm、密度が1.6g/cm3である。
作製した正極活物質層を、アルミ箔と共に、52mm×720mmの形状に切断し(このうち、正極活物質層を担持した部位の寸法は52mm×680mm)、正電極板(図示しない)とした。
また一方で、上述の結着材33を7.5g溶解したNMP125ml中に、上述の負極活物質粒子34を92.5g投入し、混練して負極ペースト131Pを作製した。
この負極ペーストを、長手方向に延びる帯状の銅製の銅箔CF(箔厚は15μm)に塗布し、乾燥させた。
具体的には、まず、負極ペースト131Pを、図4(a)に示すように、銅箔CFの両主面の、幅方向DWの中央を含む45mmの幅寸法の間隔を空けて、3.5mmの幅寸法で帯状に2条塗布した。塗布後、この負極ペースト131Pを160℃で乾燥させた。これにより、この負極ペースト131Pは、結晶化度が40〜50%の縁部結着材133Eを含む、未圧縮の負極活物質層の縁部になる。
次いで、負極ペースト131Pを、図4(b)に示すように、幅方向DWの中央を含む30mmの幅寸法の間隔を空けつつ、縁部結着材133Eを含む、乾燥させた2条の負極ペーストが挟む内側に隣接させて、7.5mmの幅寸法で帯状に2条塗布した。塗布後、この負極ペースト131Pを140℃で乾燥させた。これにより、この負極ペースト131Pは、結晶化度が30〜40%の中間部結着材133Mを含む、未圧縮の負極活物質層の中間部になる。
さらに、負極ペースト131Pを、中間部結着材133Mを含む、乾燥させた2条の負極ペーストが挟む内側に隣接させて、幅方向DWの中央を含む30mmの幅寸法で帯状に1条塗布した。塗布後、この負極ペースト131Pを120℃で乾燥させた。これにより、この負極ペースト131Pは、結晶化度が20〜30%の中央部結着材133Cを含む、未圧縮の負極活物質層の中央部になる。
さらに、未圧縮の負極活物質層(縁部,中間部,中央部)を、図示しないロールプレスで圧縮して高密度化し、上述した電池101にかかる負極活物質層131と同じ、銅箔CF上に、中央部、縁部及び中間部を有する負極活物質層(図示しない)を作製した。なお、この負極活物質層における、中央部,縁部,中間部の幅方向の寸法がそれぞれ30.0,7.5,5.0mmであり、負極活物質層の層厚が40μm、密度が1.2g/cm3である。
作製した負極活物質層を、銅箔と共に、55mm×740mmの形状に切断し(このうち、負極活物質層を担持した部位の寸法は55mm×720mm)、負電極板(図示しない)とした。
これら正電極板と負電極板との間に、厚みが30μmのポリエチレン製のセパレータ(図示しない)を介在させて積層し、これら正電極板、負電極板及びセパレータを捲回して、捲回型の発電要素(図示しない)を作製した。この発電要素を18650型円筒ケースに挿入し、上述の電解液60をその中に注入した後、封止して試料電池T2(図示しない)を製造した。
上述の試料電池T2について、実施形態1と同様の測定を行った。
即ち、この試料電池T2のうち、製造して間もない新品(初期)のものの電池容量について測定した。具体的には、コンディショニングの後、1/3Cの電流値で3.0Vとなるまで定電流放電を行い、放電した電池容量(「1/3C電池容量」)を測定した。
次いで、電流値を20Cに変えて定電流放電を行って電池容量を測定した。この電池容量から高レート容量維持率を算出した。
さらに、上述の試験を行った試料電池T2について、実施形態1と同様のサイクル試験を実施した。
その後、試料電池T2の電池容量を、上述と同様にして測定した。そして、サイクル試験後における試料電池T2のサイクル容量維持率を算出した。
さらに、その後の正極活物質層及び負極活物質層のうち縁部付近の剥離の有無について、実施形態1と同様にして確認した。
この試料電池T2と同様にして、比較例である比較電池C3,C4も製作し、これらの電池についての電池特性(高レート容量維持率及びサイクル容量維持率)を、試料電池T2と同様に測定した。
但し、比較電池C3は、正極活物質層に結晶化度が40〜50%の結着材を含む点、及び、負極活物質層に結晶化度が40〜50%の結着材を含む点で試料電池T2と異なる。
また、比較電池C4は、正極活物質層に結晶化度が20〜30%の結着材を含む点、及び、負極活物質層に結晶化度が20〜30%の結着材を含む点で試料電池T2と異なる。
これら試料電池T2及び比較電池C3,C4の、正極活物質層及び負極活物質層における結着材の重量比率、正極活物質層及び負極活物質層のうち縁部付近の剥離の有無、サイクル容量維持率及び高レート容量維持率を表2に示す。
Figure 2011134564
表2によれば、剥離の有無について、試料電池T2と比較電池C3は、「剥離なし」の判定となった。一方、比較電池C4は、「剥離あり」の判定となった。また、試料電池T2及び比較電池C3の各サイクル容量維持率(88%及び78%)は、比較電池C4のサイクル容量維持率(62%)に比して高い。
試料電池T2と比較電池C3では、正極活物質層及び負極活物質層の縁部における結着材(縁部結着材123E,133E)の結晶化度を、それぞれ高くしてある(40〜50%)。このように縁部結着材123E,133Eの結晶化度を高くすることで、これら縁部結着材123E,133Eの粘性を高くすることができる。従って、正極活物質層とアルミ箔との間、及び、負極活物質層と銅箔との間の剥離強度を上げることができ、それらの間での剥離を抑制することができたと考えられる。また、そのため、試料電池T2と比較電池C3では、サイクル特性の低下を抑制できたと考えられる。
さらに、試料電池T2と比較電池C3とを比較するに、試料電池T2の高レート容量維持率(76%)は、比較電池C3のそれ(58%)よりも高い。このことから、正極活物質層全体及び負極活物質層全体の結着材の乾燥温度をそれぞれ一様に高く(160℃)した電池よりも、幅方向の中央部における結着材の乾燥温度を、縁部に比して低く(120℃)した方が、高レート容量維持率を高くできる、即ち、放電レート特性の低下を抑制できることが判る。
これは、活物質層の全体にわたって、結着材の結晶化度を高め、結着材の粘性を高くすると、活物質層の全面にわたって、正極活物質層及び負極活物質層内のリチウムイオンの移動が妨げられ、特に高レートの放電でその影響を受ける。これに対して、試料電池T2のように、活物質層のうち縁部(及び中間部)だけ、結着材の結晶化度を高くする場合にはその影響が限られるためであると考えられる。
以上より、上述の試料電池T2、さらには試料電池T2と同じ構成の正極活物質層及び負極活物質層を用いた電池101では、正極活物質層及び負極活物質層の縁部における結着材の結晶化度を中央部に比して高くしているので、活物質層と集電板との間の剥離強度について、幅方向の中央部に比して縁部で確実に高くすることができる。従って、活物質層の剥離を確実に抑制しつつも、良好な電池特性を有する電池とすることができる。
次に、本変形形態1にかかる電池101の製造方法について説明する。
まず、試料電池T2とほぼ同様にして、発電要素110を作製する。具体的には、まず、前述した正極ペースト121Pを、アルミ箔28の両主面の、幅方向DWの中央を含む所定の幅寸法の間隔を空けて帯状に2条塗布した。塗布後、アルミ箔28上の正極ペースト121Pを160℃で乾燥させた。
次いで、正極ペースト121Pを、縁部結着材123Eを含む、乾燥させた2条の正極ペーストが挟む内側に隣接させつつ、幅方向DWの中央を含む所定の幅寸法の間隔を空けて帯状に2条塗布した。塗布後、アルミ箔28上の正極ペースト121Pを140℃で乾燥させた。
さらに、正極ペースト121Pを、中間部結着材123Mを含む、乾燥させた2条の正極ペーストが挟む内側に隣接させて帯状に1条塗布した。塗布後、アルミ箔28上の正極ペースト121Pを120℃で乾燥させた。
かくして、未圧縮の正極活物質層を、幅方向DWに見て、縁部結着材123Eを含むもの、中間部結着材123Mを含むもの、中央部結着材123Cを含むもの、中間部結着材123Mを含むもの、及び、縁部結着材123Eを含むものの順序で、アルミ箔28の両主面上に並べた。
このような未圧縮の正極活物質層を、図示しないロールプレスで圧縮して高密度化し、正極活物質層121を作製し、帯状の正電極板120ができあがる(図2参照)。
また一方で、前述した負極ペースト131Pを、まず、銅箔38の両主面の、幅方向DWの中央を含む所定の幅寸法の間隔を空けて帯状に2条塗布した。塗布後、銅箔38上の負極ペースト131Pを160℃で乾燥させた。
次いで、負極ペースト131Pを、縁部結着材133Eを含む、乾燥させた2条の負極ペーストが挟む内側に隣接させつつ、幅方向DWの中央を含む所定の幅寸法の間隔を空けて帯状に2条塗布した。塗布後、銅箔38上の負極ペースト131Pを140℃で乾燥させた。
さらに、負極ペースト131Pを、中間部結着材133Mを含む、乾燥させた2条の負極ペーストが挟む内側に隣接させて帯状に1条塗布した。塗布後、銅箔38上の負極ペースト131Pを120℃で乾燥させた。
かくして、未圧縮の負極活物質層を、幅方向DWに見て、縁部結着材133Eを含むもの、中間部結着材133Mを含むもの、中央部結着材133Cを含むもの、中間部結着材133Mを含むもの、及び、縁部結着材133Eを含むものの順序で、銅箔38の両主面上に並べた。
このような未圧縮の負極活物質層を、図示しないロールプレスで圧縮して高密度化し、負極活物質層131を作製し、帯状の負電極板130ができあがる(図3参照)。
上述のように作製した正電極板120と負電極板130との間に、セパレータ50を介在させて捲回し、発電要素110とする。
その後は、正電極板120(アルミ箔28)及び負電極板130(銅箔38)にそれぞれ正極集電部材91及び負極集電部材92を溶接し、電池ケース本体81に挿入し、前述した電解液60を注入後、封口蓋82で電池ケース本体81を溶接で封口する。かくして、電池101が完成する(図1参照)。
(変形形態2)
次に、本発明の変形形態2にかかる電池201について、図1〜3を参照しつつ説明する。
本変形形態2は、正極活物質層及び負極活物質層における結着材の分子量を、中央部、中間部及び縁部の順に大きくした点で、前述の実施形態1の電池1と異なり、それ以外は同様である。
そこで、実施形態1と異なる点を中心に説明し、同様の部分の説明は省略または簡略化する。なお、同様の部分については同様の作用効果を生じる。また、同内容のものには同番号を付して説明する。
本変形形態2にかかる電池201は、帯状の正電極板220と、帯状の負電極板230と、正電極板220と負電極板230との間に介在させた帯状のセパレータ50とを捲回し、このセパレータ50に電解液60を含浸させた発電要素210を備えるリチウムイオン二次電池である(図1参照)。
発電要素210は、実施形態1の電池1と同様、帯状の正電極板220及び負電極板230が、帯状のセパレータ50を介して扁平形状に捲回されてなる捲回型の形態である(図1参照)。このうち、正電極板220は、図2に示すように、電池1と同様のアルミ箔28と、このアルミ箔28の両主面上に配置され、長手方向DLに延びる帯状の2つの正極活物質層221,221とを有している。
この正極活物質層221は、実施形態1と同様、それぞれ、長手方向DLに直交する幅方向DWについて、この正極活物質層221の特性を異ならせてある。具体的には、図2に示すように、幅方向DWに、1条の中央部221C、2条の縁部221E,221E、及び、2条の中間部221M,221Mからなる。
これら中央部221C、縁部221E及び中間部221Mはいずれも、LiCoO2からなる正極活物質粒子24、カーボンブラックからなる導電材25、及び、PVDFからなる結着材(次述する中央部結着材223C,縁部結着材223E,中間部結着材223M)を含む。但し、中央部121C、縁部121E及び中間部121Mでは、これらに含まれる結着材(中央部結着材223C,縁部結着材223E,中間部結着材223M)の分子量の大きさをそれぞれ異ならせてある。
具体的に、中央部221C、縁部221E及び中間部221Mには、分子量が28万の中央部結着材223C、分子量が100万の縁部結着材223E、及び、分子量が50万の中間部結着材223Mをそれぞれ含む。即ち、結着材223C,223M,223Eの分子量の大きさを中央部221C,中間部221M,縁部221Eの順に大きく、つまり、中央部221Cから両側の縁部221E,221Eに向かうほど大きくしてある。結着材の分子量が大きいほど、結着材の粘性が高くなるので、正極活物質層221の剥離強度は、中央部221Cから縁部221Eに向かうほど高くなる。
また、負極活物質層231は、実施形態1と同様、それぞれ、長手方向DLに直交する幅方向DWについて、この負極活物質層231の特性を異ならせてある。具体的には、図3に示すように、幅方向DWに、1条の中央部231C、2条の縁部231E,231E、及び、2条の中間部231M,231Mからなる。
これら中央部231C、縁部221E及び中間部231Mはいずれも、グラファイト粉末の負極活物質粒子34、及び、PVDFからなる結着材(次述する中央部結着材233C,縁部結着材233E,中間部結着材233M)を含む。但し、中央部231C、縁部231E及び中間部231Mでは、これらに含まれる結着材(中央部結着材233C,縁部結着材233E,中間部結着材233M)の分子量の大きさをそれぞれ異ならせてある。
具体的に、中央部231C、縁部231E及び中間部231Mには、分子量が28万の中央部結着材233C、分子量が100万の縁部結着材233E、及び、分子量が50万の中間部結着材233Mをそれぞれ含む。即ち、正極側と同様、結着材233C,233M,233Eの分子量の大きさを中央部231C,中間部231M,縁部231Eの順に大きく、つまり、中央部231Cから両側の縁部231E,231Eに向かうほど大きくしてある。このため、負極活物質層231の剥離強度は、正極活物質層221と同様に、中央部231Cから縁部231Eに向かうほど高くなる。
ところで、本発明者らは、実施形態1と同様にして、上述した電池201の放電レート特性、サイクル特性、及び、活物質層における剥離の有無について評価すべく、電池201と同様の正極活物質層、負極活物質層、セパレータ及び電解液を用いた円筒形状の試料電池T3を用意した。
具体的に、まず、上述の中央部結着材223C(分子量の大きさが28万)を5g溶解したNMP125ml中に、上述の正極活物質粒子24を85g、及び、導電材25を10gそれぞれ投入し、均一になるよう混練して、第1正極ペースト(図示しない)を作製した。
同様にして、上述の中間部結着材223M(分子量の大きさが50万)を5g溶解したNMP125ml中に、正極活物質粒子24を85g、及び、導電材25を10gそれぞれ投入し、均一になるよう混練して、第2正極ペースト(図示しない)を作製した。また、上述の縁部結着材223E(分子量の大きさが100万)を5g溶解したNMP125ml中に、正極活物質粒子24を85g、及び、導電材25を10gそれぞれ投入し、均一になるよう混練して、第3正極ペースト(図示しない)を作製した。
これら第1,第2,第3正極ペーストを用いて、実施形態1の試料電池T1と同様にして、上述した電池201にかかる正極活物質層221と同じ、アルミ箔上に、中央部、縁部及び中間部を有する正極活物質層(図示しない)を作製した。なお、この正極活物質層における、中央部,縁部,中間部の幅方向の寸法がそれぞれ30.0,7.5,3.5mmであり、正極活物質層の層厚が90μm、密度が1.6g/cm3である。
さらに、作製した正極活物質層を、アルミ箔と共に、52mm×720mmの形状に切断し(このうち、正極活物質層を担持した部位の寸法は52mm×680mm)、正電極板(図示しない)とした。
また一方で、上述の中央部結着材233C(分子量の大きさが28万)を5.5g溶解したNMP125ml中に、上述の負極活物質粒子34を92.5g投入し、混練して第1負極ペースト(図示しない)を作製した。
同様にして、上述の中間部結着材233M(分子量の大きさが50万)を5.5g溶解したNMP125ml中に、負極活物質粒子34を92.5g投入し、混練して第2負極ペースト(図示しない)を作製した。また、上述の縁部結着材233E(分子量の大きさが100万)を5.5g溶解したNMP125ml中に、負極活物質粒子34を92.5g投入し、混練して第3負極ペースト(図示しない)を作製した。
これら第1,第2,第3負極ペーストを用いて、実施形態1の試料電池T1と同様にして、上述した電池201にかかる負極活物質層231と同じ、銅箔上に、中央部、縁部及び中間部を有する負極活物質層(図示しない)を作製した。なお、この負極活物質層における、中央部,縁部,中間部の幅方向の寸法がそれぞれ30.0,7.5,5.0mmであり、負極活物質層の層厚が40μm、密度が1.2g/cm3である。
さらに、作製した負極活物質層を、銅箔と共に、55mm×740mmの形状に切断し(このうち、負極活物質層を担持した部位の寸法は55mm×720mm)、負電極板(図示しない)とした。
これら正電極板と負電極板との間に、厚みが30μmのポリエチレン製のセパレータ(図示しない)を介在させて積層し、これら正電極板、負電極板及びセパレータを捲回して、捲回型の発電要素(図示しない)を作製した。この発電要素を18650型円筒ケースに挿入し、上述の電解液60をその中に注入した後、封止して試料電池T3(図示しない)を製造した。
上述の試料電池T3について、実施形態1と同様の測定を行った。
即ち、この試料電池T3のうち、製造して間もない新品(初期)のものの電池容量について測定した。具体的には、コンディショニングの後、1/3Cの電流値で3.0Vとなるまで定電流放電を行い、放電した電池容量(「1/3C電池容量」)を測定した。
次いで、電流値を20Cに変えて定電流放電を行って電池容量を測定した。この電池容量から高レート容量維持率を算出した。
さらに、上述の試験を行った試料電池T3について、実施形態1と同様のサイクル試験を実施した。
その後、試料電池T3の電池容量を、上述と同様にして測定した。そして、サイクル試験後における試料電池T3のサイクル容量維持率を算出した。
さらに、その後の正極活物質層及び負極活物質層のうち縁部付近の剥離の有無について、実施形態1と同様にして確認した。
この試料電池T3と同様にして、比較例である比較電池C5も製作し、これらの電池についての電池特性(高レート容量維持率及びサイクル容量維持率)を、試料電池T3と同様に測定した。
但し、比較電池C5は、正極活物質層全体及び負極活物質層全体に、分子量が100万の結着材を含んでいる点で試料電池T3と異なる。
これら試料電池T3及び比較電池C5の、正極活物質層及び負極活物質層における結着材の重量比率、正極活物質層及び負極活物質層のうち縁部付近の剥離の有無、サイクル容量維持率及び高レート容量維持率を表3に示す。また、このほかに、比較電池C4のデータを表3に再掲する。
Figure 2011134564
表3によれば、剥離の有無について、試料電池T3と比較電池C5は、「剥離なし」の判定となった。一方、比較電池C4は、「剥離あり」の判定となった。また、試料電池T3及び比較電池C5の各サイクル容量維持率(86%及び77%)は、比較電池C4のサイクル容量維持率(62%)に比して高い。
試料電池T3と比較電池C5では、正極活物質層及び負極活物質層の縁部における結着材の分子量を、それぞれ大きくしてある(いずれも100万)。このように結着材の分子量を大きくすることで、縁部における結着材の粘性を高くすることができる。従って、正極活物質層とアルミ箔との間、及び、負極活物質層と銅箔との間の剥離強度を上げることができ、それらの間での剥離を抑制することができたと考えられる。また、そのため、試料電池T3と比較電池C5では、サイクル特性の低下を抑制できたと考えられる。
さらに、試料電池T3と比較電池C5とを比較するに、試料電池T3の高レート容量維持率(74%)は、比較電池C5のそれ(52%)よりも高い。このことから、正極活物質層全体及び負極活物質層全体の結着材の分子量をそれぞれ一様に大きく(100万)した電池よりも、幅方向の中央部における結着材の分子量を、縁部に比して小さく(28万)した方が、高レート容量維持率を高くできる、即ち、放電レート特性の低下を抑制できることが判る。
これは、活物質層の全体にわたって、結着材の分子量を大きくして、結着材の粘性を高くすると、活物質層の全面にわたって、正極活物質層及び負極活物質層内のリチウムイオンの移動が妨げられ、特に高レートの放電でその影響を受ける。これに対して、試料電池T3のように、活物質層のうち縁部(及び中間部)だけ、結着材の分子量を大きくする場合にはその影響が限られるためであると考えられる。
以上より、上述の試料電池T3、さらには試料電池T3と同じ構成の正極活物質層及び負極活物質層を用いた電池201では、正極活物質層及び負極活物質層の縁部における結着材の分子量を中央部に比して大きくしているので、活物質層と集電板との間の剥離強度について、幅方向の中央部に比して縁部で確実に高くすることができる。従って、活物質層の剥離を確実に抑制しつつも、良好な電池特性を有する電池とすることができる。
なお、電池201の製造方法は、実施形態1の電池1とほぼ同じであるので説明を省略する。
(実施形態2)
本実施形態2にかかる車両300は、前述した電池1,101,201を複数含むバッテリパック310を搭載したものである。具体的には、図5に示すように、車両300は、エンジン340、フロントモータ320及びリアモータ330を併用して駆動するハイブリッド自動車である。この車両300は、車体390、エンジン340、これに取り付けられたフロントモータ320、リアモータ330、ケーブル350、インバータ360、及び、矩形箱形状のバッテリパック310を有している。このうちバッテリパック310は、前述した電池1,101,201を複数収容してなる。
本実施形態2にかかる車両300は、良好な電池特性を有する電池1,101,201を搭載しているので、安定した性能の動力源を有する車両200とすることができる。
(実施形態3)
また、本実施形態3のハンマードリル400は、前述した電池1,101,201を含むバッテリパック410を搭載したものであり、図6に示すように、バッテリパック410、本体420を有する電池搭載機器である。なお、バッテリパック410はハンマードリル400の本体420のうち底部421に可能に収容されている。
本実施形態3にかかるハンマードリル400は、良好な電池特性を有する電池1,101,201を搭載しているので、安定した性能の動力源を有する電池搭載機器とすることができる。
以上において、本発明を実施形態1〜3及び変形形態1,2に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態1,変形形態1,2では、正極活物質層と正極集電板との間の剥離強度、及び、負極活物質層と負極集電板との間の剥離強度の両方について、活物質層の特性を異ならせることにより、幅方向の中央部に比して両側縁部を高くしてなる電池を示した。しかし、正極活物質層と正極集電板との間の剥離強度、又は、負極活物質層と負極集電板との間の剥離強度について、活物質層の特性を異ならせることにより、幅方向の中央部に比して両側縁部を高くしてなる電池としても良い。このような電池では、正極側の剥離強度、及び、負極側の剥離強度の両方について、幅方向の中央部に比して両側縁部を高くしていない電池に比べて、良好な電池特性(サイクル特性、放電レート特性)を有する電池とすることができることが判っている。
1,101,201 電池(リチウムイオン二次電池)
10,110,210 発電要素
20,120,220 正電極板
21,121,221 正極活物質層
21C,121C,221C 中央部
21E,121E,221E 縁部(両側縁部)
23,33 結着材
24 正極活物質粒子
28 アルミ箔(正極集電板)
30,130,230 負電極板
31,131,231 負極活物質層
31C,131C,231C 中央部
31E,131E,231E 縁部(両側縁部)
34 負極活物質粒子
38 銅箔(負極集電板)
50 セパレータ
123C,133C,223C,233C 中央部結着材(結着材)
123E,133E,223E,233E 縁部結着材(結着材)
123M,133M,223M,233M 中間部結着材(結着材)
300 車両
400 ハンマードリル(電池搭載機器)
DL 長手方向
DW 幅方向

Claims (6)

  1. 導電性を有する帯状の正極集電板、及び、この正極集電板上に配置され、正極活物質粒子と結着材とを含み、この正極集電板の長手方向に延びる帯状の正極活物質層を有する帯状の正電極板と、
    導電性を有する帯状の負極集電板、及び、この負極集電板上に配置され、負極活物質粒子と結着材とを含み、この負極集電板の長手方向に延びる帯状の負極活物質層を有し、上記正電極板と対向してなる帯状の負電極板と、
    上記正電極板と上記負電極板との間に介在してなるセパレータと、を捲回してなる発電要素を備える
    リチウムイオン二次電池であって、
    上記正極活物質層と上記正極集電板との間の剥離強度、及び、上記負極活物質層と上記負極集電板との間の剥離強度の少なくともいずれかについて、上記長手方向に直交する幅方向について、活物質層の特性を異ならせることにより、その幅方向の中央部に比して両側縁部を高くしてなる
    リチウムイオン二次電池。
  2. 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池であって、
    前記正極活物質層及び前記負極活物質層のうち、前記剥離強度について、前記幅方向の前記中央部に比して前記両側縁部を高くした活物質層は、
    上記活物質層中の前記結着材の量を、上記中央部に比して上記両側縁で多くしてなる
    リチウムイオン二次電池。
  3. 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池であって、
    前記正極活物質層及び前記負極活物質層のうち、前記剥離強度について、前記幅方向の前記中央部に比して前記両側縁部を高くした活物質層は、
    上記活物質層中の前記結着材の結晶化度を、上記中央部に比して上記両側縁部で高くしてなる
    リチウムイオン二次電池。
  4. 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池であって、
    前記正極活物質層及び前記負極活物質層のうち、前記剥離強度について、前記幅方向の前記中央部に比して前記両側縁部を高くした活物質層は、
    上記活物質層中の前記結着材の分子量を、上記中央部に比して上記両側縁部で大きくしてなる
    リチウムイオン二次電池。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池を搭載し、このリチウムイオン二次電池に蓄えた電気エネルギを動力源の全部又は一部に使用する車両。
  6. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池を搭載し、このリチウムイオン二次電池に蓄えた電気エネルギを駆動エネルギ源の全部又は一部に使用する電池搭載機器。
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