JP2006054115A - 電池用電極板の製造方法、電池用電極板、及び、それを用いた二次電池。 - Google Patents

電池用電極板の製造方法、電池用電極板、及び、それを用いた二次電池。 Download PDF

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Abstract

【課題】電極活物質の欠落を防止すると共に電池容量の向上に寄与する電池用電極板の製造方法を提供する。
【解決手段】正極板の製造方法は、正極活物質、導電剤及び結着剤を混合した正極合剤Pを正極側集電体101aに塗布した後、裁断部位に塗布した正極合剤Pにおける結着剤の濃度が、非裁断部位に塗布した正極合剤Pにおける結着剤の濃度に対して相対的に高くなるように、裁断パターンに沿って結着剤溶液Pを塗布する塗布ステップと、正極側集電体101aに塗布された正極合剤P及び結着剤溶液Pを乾燥させて溶媒成分を除去する乾燥工程と、正極合剤Pが所定密度となるように圧縮する圧縮する工程と、正極合剤Pが塗布された正極側集電体101aを所定形状に裁断する裁断工程と、を有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、電極活物質及び結着剤を混合した電極合剤をシート状の集電体に塗布し裁断して製造される電池用電極板の製造方法、電池用電極板、及び、それを用いた二次電池に関する。
一般的に、リチウムイオン二次電池の電極板は、電極活物質を、バインダ(結着剤)及び導電剤と共に混合してスラリー(電極合剤)とし、これをシート状の集電体の両面に塗布した後、当該スラリーの溶媒成分を蒸発・乾燥させて電極活物質を集電体上に固着させる。次いで、この電極活物質が所定密度となるように圧縮した後、所定形状に裁断することにより製造される。
この電極板の製造過程において、集電体に対する電極活物質の結着性が劣ると、上述の裁断工程や、後工程である電極積層工程や電池ケースへの収容工程等において、電極板の切断端面(縁部)で電極活物質が欠落し、電池の容量劣化、内部短絡等を生じさせる場合がある。
これに対し、スラリー作製時にバインダの添加量を単に増加させることにより、集電体に対する電極活物質の結着性を向上させる方法が考えられる。しかしながら、この方法では、バインダの添加量を増加させるに伴って、スラリーにおける電極活物質の添加量が減少するので、電池容量が減少する弊害が発生する。
また、絶縁性物質粒子同士をバインダで結合した絶縁性物質粒子集合体層により電極板の縁部をコーティングすることにより、電極活物質の欠落を防止する方法が従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この方法では、裁断工程後に電極板の縁部をコーティングすることとなるため、裁断工程での電極活物質の欠落を防止することは出来ない。
国際公開第98/38688号パンフレット
本発明は、電極活物質の欠落を防止すると共に電池容量の向上に寄与する電池用電極板の製造方法、電池用電極板、及び、それを用いた二次電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、少なくとも電極活物質及び結着剤を混合した電極合剤をシート状の集電体に塗布する塗布ステップと、前記電極合剤が塗布された前記集電体を所定形状に裁断する裁断ステップと、を有する電池用電極板の製造方法であって、前記塗布ステップにおいて、前記裁断ステップで裁断される裁断部位に塗布される前記電極合剤における結着剤の濃度が、前記裁断ステップで裁断されない非裁断部位に塗布される前記電極合剤における結着剤の濃度に対して相対的に高くなるように、前記集電体に前記電極合剤を塗布する電池用電極板の製造方法が提供される。
また、上記目的を達成するために、本発明によれば、少なくとも電極活物質及び結着剤を混合した電極合剤が、シート状の集電体に塗布された電池用電極板であって、前記集電体に塗布された前記電極合剤のうち、当該集電体の縁部に塗布された前記電極合剤における結着剤の濃度が、当該集電体の中央部に塗布された前記電極合剤における結着剤の濃度に対して相対的に高くなっている電池用電極板が提供される。
さらに、上記目的を達成するために、本発明によれば、少なくとも電極活物質及び結着剤を混合した電極合剤をシート状の集電体に塗布した電極板を有する発電要素が、外装部材に収容されて封止され、前記電極板に接続された電極端子が前記外装部材の外周縁から導出した二次電池であって、前記集電体に塗布された前記電極合剤のうち、当該集電体の縁部に塗布された前記電極合剤における結着剤の濃度が、当該集電体の中央部に塗布された前記電極合剤における結着剤の濃度に対して相対的に高くなっている二次電池が提供される。
本発明では、電極合剤を塗布された集電体を所定形状に裁断する前に、裁断される部位に塗布された電極合剤における結着剤の濃度を予め高くしておく。これにより、裁断工程前に裁断部位の結着性を向上させることが出来るので、電極積層工程や電池ケースへの収容工程のみならず、裁断工程で発生する電極活物質の欠落を防止することが可能となる。
また、一般的な二次電池では、充放電に伴って電極活物質が膨張・収縮を繰り返すことにより、電極板の縁部で電極活物質の欠落が発生する場合がある。これに対し、本発明では、電極板の縁部に塗布された電極合剤における結着剤の濃度を選択的に高くしておくことにより、電極板の縁部での結着性を高めることが出来るので、二次電池の充放電に伴う電極活物質の欠落を防止することが可能となる。
さらに、電極板の縁部に塗布された電極合剤においてのみ結着剤の添加量を増加させることにより、当該電極板の中央部に塗布された電極合剤においては、結着剤の添加量を減少させ、その分、電極活物質の量を増加させることが出来るので、二次電池の電池容量の向上にも寄与する。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
先ず、本実施形態に係る電極板を用いた二次電池について説明する。図1は本発明の実施形態に係る二次電池の全体を示す上部平面図、図2は図1のII-II線に沿った断面図、図3(A)は本発明の実施形態に係る電極板の縁部の拡大断面図、図3(B)はそれに対応する従来の電極板の縁部の拡大断面図である。
本実施形態に係る二次電池10は、リチウム系の平板状の積層タイプの薄型二次電池であり、図1及び図2に示すように、3枚の正極板101と、5枚のセパレータ102と、3枚の負極板103と、正極端子104と、負極端子105と、上部外装部材106と、下部外装部材107と、特に図示しない電解質と、から構成されている。このうちの正極板101、セパレータ102、負極板103及び電解質を特に発電要素108と称する。
発電要素108を構成する正極板101は、正極端子104まで延びている正極側集電体101aと、当該集電体101aの一部の両主面にそれぞれ形成された正極層101b、101cと、を有している。
この正極板101の正極側集電体101aは、例えば、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔、銅箔、又は、ニッケル箔等の電気化学的に安定した金属箔である。
また、この正極板101の正極層101b、101cは、正極活物質P11、導電剤P12及び結着剤P13を混合したスラリー(正極合剤)Pを正極側集電体101aの一部の両主面に塗布し、乾燥及び圧縮することにより形成されている。
さらに、本実施形態では、図3(A)に示すように、正極板101において正極側集電体101aに塗布された正極合剤Pのうち、当該正極板101の四方の縁部(図3(A)にて「結着剤追加塗布部位」で示す部位)に塗布された正極合剤Pにおける結着剤P13の濃度が、当該正極板101の中央部に塗布された正極合剤Pにおける結着剤P13の濃度に対して相対的に高くなっている。なお、図3(A)及び図3(B)における網掛けの濃さは、結着剤P13の濃度を示しており、網掛けが濃い方が結着剤P13の濃度が高く、網掛けが薄い方がその濃度が低いことを示している。また、同図では、正極側集電体101aの一方の主面のみに正極合剤Pが塗布されているが、実際には、正極側集電体101aの両方の主面に正極合剤Pが塗布されている。
ここで、図3(B)に示すような一般的な二次電池では、充放電に伴って正極活物質が膨張・収縮を繰り返すことにより正極板の縁部で正極活物質が欠落する場合がある。これに対し、本実施形態では、図3(A)に示すように、正極板101の縁部に塗布された正極合剤Pにおいて結着剤P13の濃度が高くなっていることにより、正極側集電体101aへの正極活物質P11の結着性が高くなっているので、二次電池10の充放電に伴う正極活物質P11の欠落を防止することが可能となっている。
また、正極板101の縁部に塗布された正極合剤Pにおいてのみ結着剤P13の添加量を増加させることにより、当該正極板101の中央部に塗布された正極合剤Pにおいては、結着剤P13の添加量を減少させ、その分、正極活物質P11の量を増加させることが出来るので、二次電池10の電池容量を向上させることも可能となる。
発電要素108を構成する負極板103は、負極端子105まで延びている負極側集電体103aと、当該集電体103aの一部の両主面にそれぞれ形成された負極層103b、103cと、を有している。
この負極板103の負極側集電体103aは、例えば、ニッケル箔、銅箔、ステンレス箔、又は、鉄箔等の電気化学的に安定した金属箔である。
また、この負極板103の負極層103b、103cは、上記の正極活物質のリチウムイオンを吸蔵及び放出する負極活物質、導電剤及び結着剤を混合したスラリー(負極合剤)を負極側集電体103aの一部の両主面に塗布し、乾燥及び圧縮することにより形成されている。
さらに、本実施形態では、図3(A)にて説明した正極板101と同様に、負極板103において負極側集電体103aに塗布された負極合剤のうち、当該負極板103の四方の縁部に塗布された負極合剤における結着剤の濃度が、当該負極板103の中央部に塗布された正極合剤における結着剤の濃度に対して相対的に高くなっている。
このように、負極板103の縁部の負極合剤における結着剤の濃度を高くすることにより、負極側集電体103aへの負極活物質の結着性が高まるので、二次電池10の充放電に伴う負極活物質の欠落を防止することが可能となる。特に、二次電池の充放電に伴って大きく膨張・収縮する負極側では、この効果は顕著である。
また、負極板103の縁部に塗布された負極合剤においてのみ結着剤の添加量を増加させることにより、当該負極板103の中央部に塗布された負極合剤においては、結着剤の添加量を減少させ、その分、負極活物質の量を増加させることが出来るので、二次電池10の電池容量を向上させることも可能となる。
発電要素108のセパレータ102は、上述した正極板101と負極板103との短絡を防止するもので、電解質を保持する機能を備えても良い。このセパレータ102は、例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン等から構成される微多孔性膜であり、過電流が流れると、その発熱によって層の空孔が閉塞され電流を遮断する機能をも有する。
なお、本発明の発電要素に用いられるセパレータは、ポリオレフィン等の単層膜のみに限られず、ポリプロピレン膜をポリエチレン膜でサンドイッチした三層構造や、ポリオレフィン微多孔膜と有機不織布等を積層したものを用いることも出来る。このようにセパレータを複層化することで、過電流の防止機能、電解質保持機能及びセパレータの形状維持(剛性向上)機能等の諸機能を付与することが出来る。
以上の発電要素108は、セパレータ102を介して正極板101と負極板103とが交互に積層されている。そして、3枚の正極板101は、正極側集電体101aを介して、金属箔製の正極端子104にそれぞれ接続される一方で、3枚の負極板103は、負極側集電体103aを介して、同様に金属箔製の負極端子105にそれぞれ接続されている。
なお、発電要素108の正極板101、セパレータ102、及び、負極板103は、本発明では上記の枚数に何ら限定されず、例えば、1枚の正極板101、3枚のセパレータ102、及び、1枚の負極板103でも発電要素108を構成することが出来、必要に応じて、正極板、セパレータ及び負極板の枚数を選択して構成することが出来る。
正極端子104も負極端子105も電気化学的に安定した金属材料であれば特に限定されないが、正極端子104としては、上述の正極側集電体101aと同様に、例えば、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔、銅箔、又は、ニッケル箔等を挙げることが出来る。また、負極端子105としては、上述の負極側集電体103aと同様に、例えば、ニッケル箔、銅箔、ステンレス箔、又は、鉄箔等を挙げることが出来る。また、本実施形態では、電極板101、103の集電体101a、103aを構成する金属箔自体を電極端子104、105まで延長することにより、電極板101、103を電極端子104、105に直接接続しているが、電極板101、103の集電体101a、103aと、電極端子104、105とを、集電体101a,103aを構成する金属箔とは別の材料や部品により接続しても良い。
発電要素108は、上部外装部材106及び下部外装部材107(外装部材)に収容されて封止されている。本実施形態における上部外装部材106及び下部外装部材107は、何れも、特に図示しないが、二次電池10の内側から外側に向かって、例えば、ポリエチレン、変性ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、又は、アイオノマー等の耐電解液性及び熱融着性に優れた樹脂フィルムから構成されている内側層と、例えば、アルミニウム等の金属箔から構成されている中間層と、例えば、ポリアミド系樹脂又はポリエステル系樹脂等の電気絶縁性に優れた樹脂フィルムで構成されている外側層と、の三層構造となっている。従って、上部外装部材106及び下部外装部材107は何れも、例えば、アルミニウム箔等の金属箔の一方の面(二次電池10の内側面)を耐電解液性及び熱融着性に優れた樹脂でラミネートし、他方の面(二次電池10の外側面)を電気絶縁性に優れた樹脂でラミネートした、樹脂−金属薄膜ラミネート材で構成されている。
このように、外装部材106、107が樹脂層に加えて金属層を具備することにより、外装部材106、107自体の強度向上を図ることが出来る。また、外装部材106、107の内側層を、例えば、ポリエチレン、変性ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、又は、アイオノマー等の樹脂で構成することにより、金属製の電極端子104、105との良好な融着性を確保することが出来る。なお、図1及び図2に示すように、封止された外装部材106、107の一方の端部から正極端子104が導出し、当該他方の端部から負極端子105が導出することとなるが、二次電池10内部の封止性を維持するために、電極端子104、105と外装部材106、107とが接触する部分に、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどから構成されたシールフィルムを介在させても良い。このシールフィルムは、正極端子104及び負極端子105の何れにおいても、外装部材106、107を構成する樹脂と同系統の樹脂で構成することが熱融着性の観点から好ましい。
これらの外装部材106、107によって、上述した発電要素108、正極端子104の一部及び負極端子105の一部を包み込み、当該外装部材106、107により形成される空間に、有機液体溶媒に過塩素酸リチウム(LiClO)やホウフッ化リチウム(LiBF)、六フッ化リン酸リチウム等(LiPF)のリチウム塩を溶質とした液体電解質に注入しながら、外装部材106、107により形成される空間を吸引して真空状態とした後に、外装部材106、107の外周縁を熱プレスにより熱融着して封止する。
有機液体溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)やエチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)等のエステル系溶媒を挙げることが出来るが、本発明の有機液体溶媒はこれに限定されることなく、エステル系溶媒に、γ−ブチラクトン(γ−BL)、ジエトシキエタン(DEE)等のエーテル系溶媒その他の混合、調合した有機液体溶媒を用いることも出来る。
以下に、本実施形態に係る電極板の製造方法について説明する。
図4は本発明の実施形態に係る電極板の製造工程を示す全体工程図、図5(A)〜図5(F)は本発明の実施形態に係る電極板の製造工程を示す概略斜視図であり、図5(A)はスラリー塗布工程前の集電体を示す図、図5(B)はスラリー塗布工程を示す図、図5(C)は結着剤溶液塗布工程を示す図、図5(D)は乾燥工程を示す図、図5(E)は圧縮工程を示す図、図5(F)は裁断工程を示す図であり、図6(A)は本発明の実施形態に係る電極板の裁断部位の拡大断面図、図6(B)はそれに対応する従来の電極板の裁断部位の拡大断面図である。
本実施形態に係る製造方法により正極板101を製造する場合には、先ず、図4に示すスラリー製造工程S10において、例えば、ニッケル酸リチウム(LiNiO)やマンガン酸リチウム(LiMnO)、コバルト酸リチウム(LiCoO)等のリチウム複合酸化物やカルコゲン(S、Se、Te)化物等の正極活物質P11と、カーボンブラック等の導電剤P12と、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレン−プロピレン−ジエチレン共重合体(EPDM)等の結着剤P13と、をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶剤を用いて実質的に均一に混合してスラリーP(正極合剤)を作製する。ここで、本実施形態では、正極合剤Pが正極側集電体101aから表面剥離しない程度まで、正極合剤Pにおける結着剤P13の添加量が減量され、その分、正極活物質P11の添加量が増量されている。
なお、本実施形態に係る製造方法により負極板103を製造する場合には、スラリー製造工程において、例えば、非晶質炭素、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、又は、黒鉛等の負極活物質に、有機物焼成体の前駆体材料としてのスチレンブタジエンゴム樹脂粉末の水性ディスパージョンを混合し、乾燥させた後に粉砕することで、炭素粒子表面に炭化したスチレンブタジエンゴムを担持させたものを主材料とし、これにアクリル樹脂エマルジョン等の結着剤をさらに混合してスラリー(負極合剤)を作製する以外は、正極板101の場合と基本的に同様である。この場合にも、負極合剤が負極側集電体103aから表面剥離しない程度まで、負極合剤における結着剤の添加量が減量され、その分、負極活物質の添加量が増量されている。
次いで、スラリー塗布工程S20において、図5に示すように、スラリー製造工程S10で作製された正極合剤Pを、正極側集電体101aの一部の両主面に、例えばドクターブレード等を用いて所定の厚さで塗布する。その後、結着剤溶液塗布工程S25において、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解させた結着剤溶液Pを、裁断パターン(図5(C)では所定幅を持った短冊形状)に沿って、チューブノズル等を用いて加圧押出して塗布する。
この際、正極合剤Pも結着剤溶液Pも十分な粘度を有しているため、両者の混合は極めて狭い範囲内に留まり、後述する裁断工程S50で裁断される裁断部位に限定される。この結着剤溶液Pが塗布される部位(図6(A)に示す「結着剤追加塗布部位」)の幅は、塗布精度、裁断精度及び電極幅等から決定されるが、例えば電気自動車用等の大型電池では、その電極板の幅が大きいために約10mm程度である。
なお、この結着剤溶液塗布工程S25は、スラリー塗布工程S20の前に行っても良く、スラリー塗布工程S20前後の2度に亘って行っても良く、或いは、後述する裁断工程S50の後に行っても良い。
正極合剤P及び結着剤溶液Pを塗布したら、乾燥工程S30において、正極合剤Pが塗布された正極側集電体101aを乾燥器内に通過させることにより、約130℃〜約150℃の高温で乾燥して、熱風気流中で正極合剤P及び結着剤溶液Pから溶媒成分を除去する。
次いで、圧縮工程S40において、正極側集電体101aに塗布された正極合剤Pが所定密度及び厚さとなるようにロールプレス等を用いて圧縮し、裁断工程S50において、裁断パターンに従ってスリッタ等を用いて所定形状に裁断した後、ロール状に巻き取られる等して積層工程等の次工程に送られる。
ここで、裁断工程S50における裁断の際、図6(B)に示すような一般的な正極板では、裁断される裁断部位において正極活物質の結着性に劣る場合があり、裁断時に正極活物質P11が欠落する場合がある。これに対し、本実施形態では、裁断される裁断部位(図6(A)に示す「結着剤追加塗布部位」)に塗布された正極合剤Pにおける結着剤P13の濃度が、裁断されない非裁断部位に塗布された正極合剤Pにおける結着剤P13の濃度に対して相対的に高くなっており、当該裁断部位の正極活物質P11の結着性が向上しているので、正極活物質P11の欠落が防止される。なお、図6(A)及び図6(B)において網掛けの濃さは、結着剤P13の濃度を示しており、網掛けが濃い方が結着剤P13の濃度が高く、網掛けが薄い方がその濃度が低いことを示している。また、同図では、正極側集電体101aの一方の主面のみに正極合剤Pが塗布されているが、実際には、正極側集電体101aの両方の主面に正極合剤Pが塗布される。
また、この正極板101は、上述のように発電要素108として、セパレータ102や負極板103と共に積層され、さらに外装部材106、107に収容されることとなるが、電極板の裁断部位(縁部)における正極活物質P11の結着性が向上していることにより、電極積層工程や収容工程での正極活物質P11の欠落が防止される。
さらに、正極板101の裁断部位(縁部)における正極活物質P11の結着性が向上していることにより、二次電池10の充放電に伴う正極活物質P11の欠落が防止される。
また、電極板の裁断部位(縁部)に塗布した正極合剤Pにおいてのみ結着剤P13の添加量を増加させ、当該電極板の中央部に塗布した正極合剤Pにおいては、結着剤P13の添加量を減少させ、その分、正極活物質P11の量を増加させることが出来るので、二次電池10の電池容量の向上にも寄与する。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。例えば、上述の実施形態では、電極板を積層するタイプの薄型の二次電池に使用するように説明したが、本発明では特にこれに限定されず、電極板を捲回するタイプの二次電池に使用しても良い。また、上述の実施形態では、チューブノズルを用いて電極板の裁断部位に結着剤溶液を塗布したが、本発明では特にこれに限定されず、例えば、電極合剤が塗布された電極板を裁断した後に、結着溶剤を溜めた槽に必要部位を浸漬することにより、結着剤溶液を塗布しても良く、或いは、電極板を積層した後に当該槽に浸漬しても良い。
図1は、本発明の実施形態に係る二次電池の全体を示す上部平面図である。 図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。 図3(A)は、本発明の実施形態に係る電極板の縁部の拡大断面図であり、図3(B)は、それに対応する従来の電極板の縁部の拡大断面図である。 図4は、本発明の実施形態に係る電極板の製造工程を示す全体工程図である。 図5(A)〜図5(F)は、本発明の実施形態に係る電極板の製造工程を示す概略斜視図である。 図6(A)は、本発明の実施形態に係る電極板の裁断部位の拡大断面図であり、図6(B)は、それに対応する従来の電極板の裁断部位の拡大断面図である。
符号の説明
10…二次電池
101…電極板
101a…正極側集電体
101b、101c…正極層
…正極合剤
11…正極活物質
12…導電剤
13…結着剤
…結着剤溶液
102…セパレータ
103…負極板
103a…負極側集電体
103b、103c…負極層
104…正極端子
105…負極端子
106…上部外装部材
107…下部外装部材
108…発電要素

Claims (6)

  1. 少なくとも電極活物質及び結着剤を混合した電極合剤をシート状の集電体に塗布する塗布ステップと、
    前記電極合剤が塗布された前記集電体を所定形状に裁断する裁断ステップと、を有する電池用電極板の製造方法であって、
    前記塗布ステップにおいて、前記裁断ステップで裁断される裁断部位に塗布される前記電極合剤における結着剤の濃度が、前記裁断ステップで裁断されない非裁断部位に塗布される前記電極合剤における結着剤の濃度に対して相対的に高くなるように、前記集電体に前記電極合剤を塗布する電池用電極板の製造方法。
  2. 前記塗布ステップにおいて、前記集電体に前記電極合剤を塗布した後に、前記裁断部位に結着剤のみを塗布する請求項1記載の電池用電極板の製造方法。
  3. 前記塗布ステップにおいて、前記裁断部位に結着剤のみを塗布した後に、前記集電体に前記電極合剤を塗布する請求項1又は2記載の電池用電極板の製造方法。
  4. 少なくとも電極活物質及び結着剤を混合した電極合剤をシート状の集電体に塗布する塗布ステップと、
    前記電極活物質が塗布された前記集電体を所定形状に裁断するステップと、を有する電池用電極板の製造方法であって、
    前記裁断ステップの後に、前記裁断ステップで裁断された裁断部位に塗布された前記電極合剤における結着剤の濃度が、前記裁断ステップで裁断されない非裁断部位に塗布された前記電極合剤における結着剤の濃度に対して相対的に高くなるように、前記集電体の前記裁断部位に結着剤のみをさらに塗布する電池用電極板の製造方法。
  5. 少なくとも電極活物質及び結着剤を混合した電極合剤が、シート状の集電体に塗布された電池用電極板であって、
    前記集電体に塗布された前記電極合剤のうち、当該集電体の縁部に塗布された前記電極合剤における結着剤の濃度が、当該集電体の中央部に塗布された前記電極合剤における結着剤の濃度に対して相対的に高くなっている電池用電極板。
  6. 少なくとも電極活物質及び結着剤を混合した電極合剤をシート状の集電体に塗布した電極板を有する発電要素が、外装部材に収容されて封止され、前記電極板に接続された電極端子が前記外装部材の外周縁から導出した二次電池であって、
    前記集電体に塗布された前記電極合剤のうち、当該集電体の縁部に塗布された前記電極合剤における結着剤の濃度が、当該集電体の中央部に塗布された前記電極合剤における結着剤の濃度に対して相対的に高くなっている二次電池。
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