JP2011132634A - 多層ナノファイバシート - Google Patents

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Abstract

【課題】対象物の表面との密着性が向上したナノファイバシートを提供すること。
【解決手段】多層ナノファイバシートは、水溶性高分子化合物を含有するナノファイバを含む水溶性層と、水不溶性高分子化合物を含有するナノファイバを含む水不溶性層とが積層されてなる。水溶性層の割合が0.1〜80重量%であり、水不溶性層の割合が20〜99.9重量%であることが好適である。このナノファイバシートを、対象物の表面に付着させる場合には、対象物表面を液状物で湿潤させた状態下に、多層ナノファイバシートにおける水溶性層側の面を対象物表面に当接させ、該表面に付着させることが好適である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ナノファイバを含む多層構造のナノファイバシートに関する。
ナノファイバは、例えば、ナノサイズ効果を利用した高透明性などの光学特性が要求される分野に応用されている。一例として、ナノファイバの直径を可視光の波長以下にすることで、透明なファブリックを実現できる。また、ナノファイバの直径を可視光の波長と同じにすることで、構造発色を発現させることができる。また、超比表面積効果を利用して、高吸着特性や高表面活性が要求される分野や、超分子配列効果を利用して、引張強度等の力学的特性や高電気伝導性等の電気的特性が要求される分野でも検討がなされている。このような特徴を有するナノファイバは、例えば単繊維として用いられるほか、集積体(ファブリック)や複合材としても用いられている。
ナノファイバの応用例として、静電紡糸法によって得られる多糖類を主原料とし、直径が500nm以下である多糖類のナノスケールの繊維が提案されている(特許文献1参照)。同文献の記載によれば、この繊維は、再生医療における生体組織培養の基材及び生体組織の欠損、修復、再生、治療を目的とした生体材料(人工弁、人工臓器、人工血管、創傷被覆材等)の一部として用いられるとされている。
また、高分子化合物のナノファイバからなる網目状構造体に、化粧料や化粧料成分を保持させてなる化粧用シートも提案されている(特許文献2参照)。同文献の記載によれば、この化粧用シートは、顔面や手足に対する密着性や装着感を向上させることができ、また、保存性も向上させることができるとされている。
これらの技術のほか、静電紡糸法によって製造されたナノファイバを含むシートについての技術として、特許文献3及び4に記載の技術も知られている。しかし、上述した各技術にしたがい得られたシートを、例えば肌等の対象物表面に適用しようとしても、繊維形状を維持できない。また、密着性が良好でなく、すぐに剥がれてしまいやすい。密着性を高めるためにシートの一面に粘着層を設けることも考えられるが、シート自体が極めて薄いので、シートを肌に適用するときに粘着層どうしが貼り付きやすく、取り扱い性が良好でない。また、シートを肌に適用するときに、シートと肌との間に浮きが生じやすくなる。取り扱い性を高めることを目的として、粘着層の材料としてゲルを用い、シートの剛性を高めることも考えられるが、その場合にはシートが厚くなり、シートを肌に適用したときの感触が低下してしまう。
特開2005−290610号公報 特開2008−179629号公報 特表2004−532802号公報 国際公開第2009/031620号パンフレット
本発明は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得るナノファイバシートを提供するものである。
本発明は、水溶性高分子化合物を含有するナノファイバを含む水溶性層と、水不溶性高分子化合物を含有するナノファイバを含む水不溶性層とが積層されてなる多層ナノファイバシートを提供するものである。
また本発明は、前記の多層ナノファイバシートを、対象物の表面に付着させる多層ナノファイバシートの付着方法であって、
対象物表面を液状物で湿潤させた状態下に、多層ナノファイバシートにおける水溶性層側の面を対象物表面に当接させ、該表面に付着させる多層ナノファイバシートの付着方法を提供するものである。ここで、液状物とは水性及び油性の液体を含み、表面張力が高いほど好ましい。
本発明によれば、ナノファイバシート中に水溶性高分子化合物が含まれているので、該シートを液状物と併用して対象物の表面に適用すると、表面張力の作用によってシートが対象物の表面に良好に密着する。そして、水溶性高分子化合物が液状物に溶解し、溶解した水溶性高分子化合物がバインダとして作用して、シートと対象物の表面との密着性が維持される。
図1は、エレクトロスピニング法を実施するための装置を示す模式図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。本発明のナノファイバシートは、ナノファイバから構成されている。ナノファイバシートは、ナノファイバのみから構成されていることが好ましい。尤も、ナノファイバシートが、ナノファイバに加えて他の成分を含むことは妨げられない。ナノファイバは、その太さを円相当直径で表した場合、一般に10〜3000nm、特に10〜1000nmのものである。ナノファイバの太さは、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)観察によって測定することができる。
ナノファイバの長さは本発明において臨界的でなく、ナノファイバの製造方法に応じた長さのものを用いることができる。また、ナノファイバは、ナノファイバシートにおいて、一方向に配向した状態で存在していてもよく、あるいはランダムな方向を向いていてもよい。更に、ナノファイバは、一般に中実の繊維であるが、これに限られず例えば中空のナノファイバでもよい。あるいは中空のナノファイバが潰れて形成されるリボン状ナノファイバを用いることもできる。
ナノファイバシートにおいて、ナノファイバは、それらの交点において結合しているか、又はナノファイバどうしが絡み合っている。それによって、ナノファイバシートは、それ単独でシート状の形態を保持することが可能となる。ナノファイバどうしが結合しているか、あるいは絡み合っているかは、ナノファイバシートの製造方法によって相違する。
ナノファイバシートは多層構造のものである。例えばナノファイバシートは、水溶性層と水不溶性層とを有する2層構造のものであり得る。水溶性層は、水溶性高分子化合物を含有する水溶性ナノファイバからなる。水溶性層は、液状物と接触することで、該水溶性層を構成する水溶性高分子化合物が溶解して繊維形状が崩れ、対象物への密着性が発現する。一方、水不溶性層は、水不溶性高分子化合物を含有する水不溶性ナノファイバからなる。水不溶性層を構成するナノファイバは、該水不溶性層が液状物と接触しても繊維形状を維持している。水溶性層は、水不溶性高分子化合物を含有する水不溶性ナノファイバを含んでいないことが好ましい。また、水不溶性層は、水溶性高分子化合物を含有する水溶性ナノファイバを含んでいないことが好ましい。ナノファイバシートが、これらの2層を有していることで、該シートは、該シートを液状物と併用して対象物の表面に適用すると、水溶性層に含まれる水溶性ナノファイバ中の水溶性高分子化合物が液状物に溶解し、溶解した水溶性高分子化合物がバインダとして作用して、シートと対象物の表面との密着性が維持される。しかも水溶性高分子化合物が溶解した後のナノファイバシートには、水不溶性層が残存しているので、シートとしての形態が保たれている。
本明細書において「水溶性高分子化合物」とは、1気圧の環境下において、常温(20℃±15℃)の高分子化合物を、その10倍以上の重量の水に浸漬し、十分な時間(例えば少なくとも24時間)が経過した後に、浸漬した高分子化合物のうちの50重量%以上が溶解する程度に水に溶解可能な性質を有する高分子化合物をいう。「水不溶性高分子化合物」とは、1気圧の環境下において、常温(20℃±15℃)の高分子化合物を、その10倍以上の重量の水に浸漬し、十分な時間(例えば少なくとも24時間)が経過した後に、浸漬した高分子化合物のうちの80重量%以上が溶解しない程度に水に溶解しづらい性質を有する高分子化合物をいう。
ナノファイバシートにおける水溶性層の割合は0.1〜80重量%、特に1〜50重量%に設定することが好ましい。一方、水不溶性層の割合は20〜99.9重量%、特に50〜99重量%に設定することが好ましい。両層の割合をこの範囲内に設定することによって、ナノファイバシートと対象物との密着性が良好となるという有利な効果が奏される。また、水溶性層はその坪量が0.01〜50g/m2、特に0.1〜30g/m2であることが好ましい。一方、水不溶性層はその坪量が0.05〜100g/m2、特に0.1〜50g/m2であることが好ましい。
水溶性ナノファイバを構成する水溶性高分子化合物としては、例えばプルラン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ポリ−γ−グルタミン酸、変性コーンスターチ、β−グルカン、グルコオリゴ糖、ヘパリン、ケラト硫酸等のムコ多糖、セルロース、ペクチン、キシラン、リグニン、グルコマンナン、ガラクツロン、サイリウムシードガム、タマリンド種子ガム、アラビアガム、トラガントガム、変性コーンスターチ、大豆水溶性多糖、アルギン酸、カラギーナン、ラミナラン、寒天(アガロース)、フコイダン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の天然高分子、部分鹸化ポリビニルアルコール、低鹸化ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成高分子などが挙げられる。これらの水溶性高分子化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの水溶性高分子化合物のうち、ナノファイバの調製が容易である観点から、プルラン、部分鹸化ポリビニルアルコール、低鹸化ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド等の合成高分子を用いることが好ましい。
一方、水不溶性ナノファイバを構成する水不溶性高分子化合物としては、例えば、ポリビニルアルコール(ナノファイバー形成後に不溶化処理できる完全鹸化ポリビニルアルコール、後述する架橋剤と併用することでナノファイバー形成後に架橋処理できる部分鹸化ポリビニルアルコール)、ポリ(N−プロパノイルエチレンイミン)グラフト−ジメチルシロキサン/γ−アミノプロピルメチルシロキサン共重合体等のオキサゾリン変性シリコーン、ツエイン(とうもろこし蛋白質の主要成分)、ポリエステル、ポリ乳酸(PLA)、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸等のアクリル樹脂、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、ポリエチレンテフタレート、ポリブチレンテフタレート、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミドなどが挙げられる。これらの水不溶性高分子化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。あるいは、必要に応じ、水不溶性高分子化合物を架橋剤と組み合わせて用いることもできる。これらの水不溶性高分子化合物のうち、取り扱い性が良好な溶媒を用いることが出来る観点から、ナノファイバー形成後に不溶化処理できる完全鹸化ポリビニルアルコール、後述する架橋剤と併用することでナノファイバー形成後に架橋処理できる部分鹸化ポリビニルアルコール、ポリ(N−プロパノイルエチレンイミン)グラフト−ジメチルシロキサン/γ−アミノプロピルメチルシロキサン共重合体等のオキサゾリン変性シリコーン、ツエイン(とうもろこし蛋白質の主要成分)、水溶性ポリエステル、ポリビニルブチラール樹脂等を用いることが好ましい。
水溶性ナノファイバは、上述の水溶性高分子化合物のみから構成されていてもよく、あるいはこれらの高分子化合物に加えて他の成分を含んでいてもよい。そのような成分としては、例えば顔料、添料、香料、界面活性剤、粘着剤、帯電防止剤、発泡剤などが挙げられる。顔料は、ナノファイバを着色する目的で用いられる。同様に、水不溶性ナノファイバは、上述の水不溶性高分子化合物のみから構成されていてもよく、あるいはこれらの高分子化合物に加えて他の成分を含んでいてもよい。そのような成分としては、例えば上述した顔料のほか、架橋剤などが挙げられる。架橋剤は、例えば上述の部分鹸化ポリビニルアルコールを架橋して、これを不溶化する目的で用いられる。水溶性ナノファイバ及び水不溶性ナノファイバのいずれにおいても、任意に添加されるこれらの成分は、ナノファイバ中に、好ましくはそれぞれ0.01〜70重量%含有される。なお、水不溶性ナノファイバには、少量の水溶性高分子化合物が含まれていてもよい。尤も、水溶性高分子化合物の量は、水不溶性ナノファイバが水と接して該水溶性高分子化合物が水に溶け出した後でも、水不溶性ナノファイバがその繊維形態を維持し得る程度の量にとどまる。
ナノファイバシートにおける水溶性層及び水不溶性層の厚みは、ナノファイバシートの具体的な用途に応じて適切な範囲が設定される。ナノファイバシートを、例えばヒトの肌に付着させるために用いる場合には、水溶性層の厚みを0.01〜500μm、特に0.1〜100μmに設定し、水不溶性層の厚みを0.1〜1000μm、特に0.5〜500μmに設定することが好ましい。ナノファイバシート全体の厚みは、50nm〜1mm、特に500nm〜500μmに設定することが好ましい。ナノファイバシート全体の厚みは、接触式の膜厚計ミツトヨ社製ライトマチックVL−50A(R5mm超硬球面測定子)を使用して測定できる。測定時にシートに加える荷重は0.01Paとする。
本発明のナノファイバシートは、それ単独で用いることもでき、他のシートと積層した多層構造のシートとして用いることもできる。ナノファイバシートと併用される他のシートとしては、例えば使用前のナノファイバシートを支持してその取り扱い性を高めるための基材シートが挙げられる。ナノファイバシートを、基材シートと組み合わせて用いることで、剛性が低いナノファイバシートを、例えばヒトの肌等の対象物に付着させるときの操作性が良好になる。
ナノファイバシートの取り扱い性を向上させる観点から、基材シートは、そのテーバーこわさが0.01〜0.4mNm、特に0.01〜0.2mNmであることが好ましい。テーバーこわさは、JIS P8125に規定される「こわさ試験方法」により測定される。
テーバーこわさとともに、基材シートの厚みも、ナノファイバシートの取り扱い性に影響を及ぼす。この観点から、基材シートの厚みは、該基材シートの材質にもよるが、5〜500μm、特に10〜300μmであることが好ましい。基材シートの厚みは、ナノファイバシートの厚みと同様の方法で測定することができる。
ナノファイバシートを対象物に首尾良く転写させる観点から、基材シートは通気性を有することが好ましい。基材シートの通気性は、JIS P8117に規定される透気抵抗度(ガーレー)で表して、30秒/100ml以下、特に20秒/100ml以下であることが好ましい。
基材シートは、ナノファイバシートの上に直接積層されていることが好ましい。この場合、基材シートは、ナノファイバシートにおける水不溶性層の側に積層されることが好ましい。また基材シートは、ナノファイバシートに対して剥離可能に積層されていることも好ましい。このような構成とすることで、ナノファイバシートの水溶性層側の面を例えばヒトの肌に付着させた後に、基材シートをナノファイバシートから剥離除去して、ナノファイバシートを、ヒトの肌に残すことが可能になるという利点がある。
基材シートとしては、例えばポリオレフィン系の樹脂やポリエステル系の樹脂を始めとする合成樹脂製のフィルムを用いることができる。該フィルムを、ナノファイバシートに対して剥離可能に積層する場合には、該フィルムにおけるナノファイバシートとの対向面に、シリコーン樹脂の塗布やコロナ放電処理などの剥離処理を施しておくことが、剥離性を高める観点から好ましい。
基材シートとしては、メッシュシートを用いることもできる。メッシュシートを用いることで、上述したシリコーン樹脂の塗布等の剥離処理をことさら行わなくても、基材シートを、ナノファイバシートに対して剥離可能に積層することができる。この場合、メッシュの目開きは20〜200メッシュ/インチ、特に50〜150メッシュ/インチとすることが好ましい。また、メッシュの線径は、10〜200μm、特に30〜150μmであることが好ましい。メッシュシートを構成する材料としては、上述したフィルムを構成する材料と同様のものを特に制限なく用いることができる。
基材シートとしては、紙や不織布を用いることもできる。紙や不織布を用いることで、上述したシリコーン樹脂の塗布等の剥離処理をことさら行わなくても、基材シートを、ナノファイバシートに対して剥離可能に積層することができる。また、液状物を用いて対象物にナノファイバシートを転写するときに、余分な水分を吸収することもできる。
紙や不織布を構成する材料としては、例えば天然繊維状物として、植物繊維(コットン、カボック、木材パルプ、非木材パルプ、落花生たんぱく繊維、とうもろこしたんぱく繊維、大豆たんぱく繊維、マンナン繊維、ゴム繊維、麻、マニラ麻、サイザル麻、ニュージーランド麻、羅布麻、椰子、いぐさ、麦わら等)、動物繊維(羊毛、やぎ毛、モヘア、カシミア、アルカパ、アンゴラ、キャメル、ビキューナ、シルク、羽毛、ダウン、フェザー、アルギン繊維、キチン繊維、ガゼイン繊維等)、鉱物繊維(石綿等)が挙げられる。合成繊維状物としては、例えば半合成繊維(アセテート、トリアセテート、酸化アセテート、プロミックス、塩化ゴム、塩酸ゴム等)、金属繊維、炭素繊維、ガラス繊維等が挙げられる。また、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、デンプン、ポリビニルアルコール若しくはポリ酢酸ビニル又はこれらの共重合体若しくは変性体等からなる単繊維や、これらの樹脂成分を鞘部に有する芯鞘構造の複合繊維を用いることもできる。
本発明のナノファイバシートは、例えばエレクトロスピニング法を用い、平滑な基板の表面にナノファイバを堆積させることで好適に製造することができる。この場合、まず基板の表面に、水不溶性高分子化合物を含有するナノファイバを含む水不溶性層を形成し、次に水不溶性層の上に、水溶性高分子化合物を含有するナノファイバを含む水溶性層を形成する。
図1には、エレクトロスピニング法を実施するための装置30が示されている。この構造の装置30は、水不溶性層及び水溶性層のいずれの形成にも用いられる。エレクトロスピニング法を実施するためには、シリンジ31、高電圧源32、導電性コレクタ33を備えた装置30が用いられる。シリンジ31は、シリンダ31a、ピストン31b及びキャピラリ31cを備えている。キャピラリ31cの内径は10〜1000μm程度である。シリンダ31a内には、水不溶性ナノファイバの原料となる高分子化合物の溶液が充填されている。この溶液の溶媒は、高分子化合物の種類に応じ、水若しくは有機溶媒、又は水及び水と相溶性のある有機溶媒の混合溶媒とする。高電圧源32は、例えば10〜30kVの直流電圧源である。高電圧源32の正極はシリンジ31における高分子溶液と導通している。高電圧源32の負極は接地されている。導電性コレクタ33は、例えば金属製の板であり、接地されている。シリンジ31におけるニードル31cの先端と導電性コレクタ33との間の距離は、例えば30〜300mm程度に設定されている。図1に示す装置30は、大気中で運転することができる。運転環境に特に制限はなく、温度20〜40℃、湿度10〜50%RHとすることができる。
シリンジ31と導電性コレクタ33との間に電圧を印加した状態下に、シリンジ31のピストン31bを徐々に押し込み、キャピラリ31cの先端から高分子化合物の溶液を押し出す。押し出された溶液においては、溶媒が揮発し、溶質である高分子化合物が固化しつつ、電位差によって伸長変形しながらナノファイバを形成し、導電性コレクタ33に引き寄せられる。このとき、導電性コレクタ33の表面に基材層(図示せず)となるべきシートを配置しておくことで、該基材層の表面に水不溶性ナノファイバを堆積させることができる。このようにして形成された水不溶性ナノファイバは、その製造の原理上は、無限長の連続繊維となる。なお、中空のナノファイバを得るためには、例えばキャピラリ31cを二重管にして芯と鞘に相溶し合わない溶液を流せばよい。
上述の高分子化合物の溶液としては、例えば繊維形成後の処理によって水不溶性となる水溶性の高分子化合物とを含む水溶液を用いることができる。繊維形成後の処理によって水不溶性となる水溶性の高分子化合物としては、完全鹸化ポリビニルアルコールを用いることが有利である。完全鹸化ポリビニルアルコールは水溶性であるととともに、これを加熱することによって水不溶性に変化するからである。したがって、上述のエレクトロスピニング法によって水不溶性層を形成した後、あるいはナノファイバシート全体を製造した後に、加熱を行うことで、完全鹸化ポリビニルアルコールからなる水不溶性樹脂を含有するナノファイバを含む水不溶性層が得られる。加熱条件は、温度60〜300℃、時間1〜200分であることが好ましい。
また、上述の高分子化合物の溶液として、有機溶媒に溶解する水不溶性高分子化合物が有機溶媒に溶解した溶液が挙げられる。そのような有機溶媒と水不溶性高分子化合物との組み合わせとしては、例えばポリ乳酸とクロロホルムの組み合わせや、オキサゾリン変成シリコーンとエタノールとの組み合わせや、ツエイン、ポリビニルブチラール等とエタノールとの組み合わせ等が挙げられる。
水不溶性層が形成されたら、エレクトロスピニング法を一旦停止し、次に水溶性高分子が溶解してなる水溶液を用いて再びエレクトロスピニング法を行う。2度目のエレクトロスピニング法は、水不溶性層を構成する水不溶性ナノファイバの堆積面に対して行う。2回目のエレクトロスピニング法は、1回目のエレクトロスピニング法と同様の条件で行うことができる。
このようにして得られたナノファイバシートは、例えばヒトの皮膚、非ヒト哺乳類の皮膚や歯、枝や葉などの植物表面などに付着させて用いることができる。この場合、ナノファイバシートにおける水溶性層側の面又は対象物表面を液状物で湿潤させた状態下に、ナノファイバシートにおける水溶性層側の面を対象物表面に当接させる。これによって、表面張力の作用でナノファイバシートが対象物の表面に良好に密着する。そして、水溶性層中の水溶性高分子化合物が液状物に溶解し、溶解した水溶性高分子化合物がバインダとして作用して、ナノファイバシートと対象物の表面との密着性が維持される。
対象物の表面又はナノファイバシートにおける水溶性層側の面を湿潤状態にするためには、例えば各種の液状物を該面に塗布又は噴霧すればよい。塗布又は噴霧される液状物としては、水を含み、かつ5000mPa・s程度以下の粘性を有する物質が用いられる。そのような液状物としては、例えば水、水溶液及び水分散液等が挙げられる。また、O/WエマルションやW/Oエマルション等の乳化液、増粘剤で増粘された水性液なども挙げられる。具体的には、ナノファイバシートをヒトの肌に付着させる場合には、対象物である肌の表面を湿潤させるための液体として、化粧水や化粧クリームを用いることができる。
液状物の塗布又は噴霧によって対象物の表面又はナノファイバシートにおける水溶性層側の面を湿潤状態にする程度は、該液状物の表面張力が十分に発現し、かつ水溶性層中の水溶性高分子化合物が溶解する程度の少量で十分である。具体的には、ナノファイバシートの大きさにもよるが、その大きさが例えば3cm×3cmの正方形の場合、0.01ml程度の量の液状物を対象物の表面に存在させることで、ナノファイバシート10を容易に該表面に付着させることができる。また、水溶性層中の水溶性ナノファイバに含まれる水溶性高分子化合物を溶解させることができる。
ナノファイバシートと基材シートとが積層されて積層シートになっている場合には、該積層シートにおけるナノファイバシート側の面(この面は、水溶性層側の面である)を対象物の表面と対向させて、ナノファイバシートを該表面に当接させる。その後、基材シートをナノファイバシートから剥離除去することで、ナノファイバシートのみを対象物の表面に転写して付着させることができる。この方法によれば、剛性が低く取り扱い性が良好とは言えないナノファイバシートを、対象物の表面に首尾良く付着させることができる。
ナノファイバシートを対象物の表面に付着させた後には、該ナノファイバシートの周縁部の繊維結合をずらし、該ナノファイバシートと対象物表面との間の段差を緩和することが好ましい。これによって、ナノファイバシートと対象物表面との境目が見えづらくなり、ナノファイバシートと対象物との視覚上の一体感が高まる。ナノファイバシートの周縁部の繊維結合をずらすためには例えば、対象物表面に付着させた後に、液状物によって湿潤状態になっているナノファイバシートの周縁部に剪断力を加えればよい。剪断力を加えるためには、例えば指やヘラ等でナノファイバシートの周縁部を軽く擦ったり、撫でつけたりすればよい。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態においては、ナノファイバの製造方法として、エレクトロスピニング法を採用した場合を例にとり説明したが、ナノファイバの製造方法はこれに限られない。
また、図1に示すエレクトロスピニング法においては、形成されたナノファイバが板状の導電性コレクタ33上に堆積されるが、これに代えて導電性の回転ドラムを用い、回転する該ドラムの周面にナノファイバを堆積させるようにしてもよい。
また前記の説明においては、多層ナノファイバシートは水溶性層と水不溶性層との2層構造であったが、これに代えて、水溶性層と水不溶性層と水溶性層との3層構造となしてもよい。あるいは水溶性層と水不溶性層とを更に交互に積層して更に多層の構造となしてもよい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」は「重量%」を意味する。
〔実施例1〕
水不溶性高分子化合物の原料として完全鹸化ポリビニルアルコール(PVA117、クラレ(株)製、鹸化度:99%以上)を用いた。この完全鹸化ポリビニルアルコールを水と混合し、熱を加えることで溶解させ、以下の表1に示す組成のエレクトロスピニング(ES)用溶液を得た。この溶液を用い、図1に示す装置によって、ポリエチレンテレフタレートメッシュ(ボルティングクロス テトロン#120、東京スクリーン(株)製、テーバーこわさ:0.13mNm、線径63μm、目開き:120メッシュ/インチ)の表面に完全鹸化ポリビニルアルコールの層を形成した。この時点では、この層はまだ水不溶性になっていない。得られた層をポリエチレンテフタレートメッシュから剥離し、その厚みをライトマチックVL−50A((株)ミツトヨ)で測定したところ15μmであった。この層の製造条件は次の通りである。
印加電圧:28kV
キャピラリ−コレクタ間距離:185mm
水溶液吐出量:1.0ml/h
環境:25℃、38%RH
水溶性高分子化合物としてプルラン(林原商事(株))を用いた。このプルランを水に溶解して、以下の表1に示す組成のES用溶液を得た。この溶液を用い、前述と同様の製造条件を用いて、前述の完全鹸化ポリビニルアルコール層の上に水溶性層を形成した。得られた水溶性層をポリエチレンテフタレートメッシュから剥離し、その厚みをライトマチックVL−50A((株)ミツトヨ)で測定した。測定された厚みから、前述の完全鹸化ポリビニルアルコール層の厚みを引くことにより水溶性層の厚みを算出したところ0.7μmであった。
以上のようにして得られた多層構造のナノファイバシートを、200℃で30分間加熱処理し、完全鹸化ポリビニルアルコール層中の完全鹸化ポリビニルアルコールを水不溶化し、目的とするナノファイバシートを得た。SEM観察によるナノファイバの太さは水溶性層及び水不溶性層ともに100〜500nmであった。
〔実施例2〕
実施例1において、水溶性層及び水不溶性層の坪量を表1に示す値とする以外は、実施例1と同様にして、同表に示す厚みのナノファイバシートを得た。SEM観察によるナノファイバの太さは水溶性層及び水不溶性層ともに100〜500nmであった。
〔実施例3〕
水不溶性高分子化合物の原料として部分鹸化ポリビニルアルコール(PVA217、クラレ(株)、鹸化度:86.5〜89%)を用いた。また、部分鹸化ポリビニルアルコールの架橋剤として、オルガチックスTC−310((株)マツモト交商)を用いた。これらを用いて表1に示す組成のES用溶液を得た。また、水溶性層及び水不溶性層の坪量を表1に示す値とした。更に、部分鹸化ポリビニルアルコールを架橋剤で架橋するための熱処理の条件として、表1に示す条件を採用した。それ以外は実施例1と同様にして、同表に示す厚みのナノファイバシートを得た。SEM観察によるナノファイバの太さは水溶性層及び水不溶性層ともに100〜500nmであった。
〔実施例4〕
水溶性高分子化合物として部分鹸化ポリビニルアルコール(PVA217、クラレ(株)、鹸化度:86.5〜89%)を用いた。これを用いて表1に示す組成のES用溶液を得た。また、水溶性層及び水不溶性層の坪量を表1に示す値とした。それ以外は実施例1と同様にして、同表に示す厚みのナノファイバシートを得た。SEM観察によるナノファイバの太さは水溶性層及び水不溶性層ともに100〜500nmであった。
〔実施例5〕
水不溶性高分子化合物としてポリ乳酸(PLA)を用いた。クロロホルム81%及びジメチルホルムアミド19%を混合した溶媒にPLAを溶解させて、表1に示す組成のES用溶液を得た。この溶液を用い、図1に示す装置によって、ポリエチレンテレフタレートメッシュ(ボルティングクロス テトロン#120、東京スクリーン(株)、テーバーこわさ:0.13mNm、線径63mm、目開き:120メッシュ/インチ)の表面に水不溶性層を形成した。水不溶性層の製造条件は次の通りである。得られた水不溶性層の厚みは7.3μmであった。
印加電圧:18kV
キャピラリ−コレクタ間距離:170mm
水溶液吐出量:1.0ml/h
環境:25℃、38%RH
水溶性高分子化合物としてプルラン(林原商事(株))を用いた。このプルランを水に溶解して、表1に示す組成のES用溶液を得た。この溶液を用い、前述と同様の製造条件を用いて、前述の水不溶性層の上に水溶性層を形成した。得られた水溶性層の厚みは0.7μmであった。
このようにして層構造のナノファイバシートを得た。SEM観察によるナノファイバの太さは水溶性層及び水不溶性層ともに100〜1000nmであった。本実施例においては、実施例1と異なり、熱処理を行っていない。
〔比較例1〕
本比較例においては水溶性層を形成しなかった。すなわち、ES用溶液の組成を表2に示すものとし、また水不溶性層の坪量を表2に示す値とした。それ以外は、実施例1と同様にしてナノファイバシートを得た。得られたナノファイバシートの厚みは15μmであった。
〔比較例2〕
本比較例においては水溶性層を形成しなかった。すなわち、ES用溶液の組成を表2に示すものとし、また水不溶性層の坪量を表2に示す値とした。それ以外は、実施例3と同様にしてナノファイバシートを得た。得られたナノファイバシートの厚みは11μmであった。
〔比較例3〕
本比較例においては水溶性層を形成しなかった。すなわち、ES用溶液の組成を表2に示すものとし、また水不溶性層の坪量を表2に示す値とした。それ以外は、実施例5と同様にしてナノファイバシートを得た。得られたナノファイバシートの厚みは7.3μmであった。
〔比較例4〕
本比較例においては水不溶性層を形成しなかった。すなわち、ES用溶液の組成を表2に示すものとし、かつ加熱処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にしてナノファイバシートを得た。得られたナノファイバシートの厚みは0.7μmであった。
〔比較例5〕
本比較例においては水不溶性層を形成しなかった。すなわち、ES用溶液の組成を表2に示すものとし、また水不溶性層の坪量を表2に示す値とした。かつ加熱処理を行わなかった。これら以外は、実施例4と同様にしてナノファイバシートを得た。得られたナノファイバシートの厚みは13.4μmであった。
〔評価〕
実施例及び比較例で得られたナノファイバシートについて、以下の方法で、肌への密着性を評価した。また、繊維形態の維持性を評価した。その結果を表1及び表2に示す。
〔肌への密着性〕
25〜40歳の男女(合計3名)を被験者とし、該被験者の前腕内側部を、中性界面活性剤を用いて洗浄した後、ウエスを用いて水滴を除去した。そして20℃、50%RH環境下で十分な時間馴化させた後、φ70mmの範囲に、霧吹きを用いて0.05g程度のイオン交換水を満遍なく噴霧した。そこに、20×20mmの大きさのナノファイバシートを貼り付け、水が乾燥するまで放置した。その後に、ナノファイバシートの肌への密着性を以下の基準で評価した。
〔密着性〕
○:ナノファイバシートの四隅まで密着している
△:ナノファイバシートは密着しているが、一部剥がれやすい部分がある
×:ナノファイバシートの大部分が剥がれてしまう
〔繊維形態の維持性〕
ガラスの表面を、中性界面活性剤を用いて洗浄した後、ウエスを用いて水滴を除去した。そして20℃、50%RH環境下で十分な時間馴化させた後、φ70mmの範囲に、霧吹きを用いて0.05g程度のイオン交換水を満遍なく噴霧した。そこに、20×20mmの大きさのナノファイバシートを貼り付け、水が乾燥するまで放置した。イオン交換水によって繊維が溶解して繊維形態が消失すると、ナノファイバシートは透明になってしまう。また、溶解した水溶性高分子化合物が、水不溶性高分子化合物からなるナノファイバの隙間を埋めてしまい、該ナノファイバが繊維形態を維持できなくなると、やはり透明になってしまう。そこで、繊維形態の維持性を以下の基準で評価した。
○:乾燥後のナノファイバシートが不透明になる
△:乾燥後のナノファイバシートが半透明となる
×:ナノファイバシートが乾燥しても透明のままである
Figure 2011132634
Figure 2011132634
表1及び表2に示す結果から明らかなように、各実施例で得られたナノファイバシートは、肌への密着性が良好であり、かつ繊維形態の維持性も良好であることが判る。これに対して、水溶性層を有していない比較例1、2及び3のナノファイバシートは、繊維形態を維持しているが、肌への密着性に劣ることが判る。逆に、水不溶性層を有していない比較例4及び5のナノファイバシートは、肌への密着性は良好なものの、水と接触すると繊維形態を維持できないことが判る。
30 装置
31 シリンジ
32 高電圧源
33 導電性コレクタ

Claims (8)

  1. 水溶性高分子化合物を含有するナノファイバを含む水溶性層と、水不溶性高分子化合物を含有するナノファイバを含む水不溶性層とが積層されてなる多層ナノファイバシート。
  2. 水分の存在によって水溶性層の水溶性高分子化合物が溶解し、対象物への密着性が発現する請求項1記載の多層ナノファイバシート。
  3. 水溶性層の割合が0.1〜80重量%であり、水不溶性層の割合が20〜99.9重量%である請求項1又は2記載の多層ナノファイバシート。
  4. 水不溶性層が、繊維形成後の処理によって水不溶性となる高分子化合物を含む水溶液を用い、エレクトロスピニング法によって形成されたものである請求項1ないし3のいずれかに記載の多層ナノファイバシート。
  5. ナノファイバの直径が10〜3000nmである請求項1ないし4のいずれかに記載の多層ナノファイバシート。
  6. 水溶性高分子化合物がプルランであり、水不溶性高分子化合物がポリビニルアルコールである請求項1ないし5のいずれかに記載の多層ナノファイバシート。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の多層ナノファイバシートを、対象物の表面に付着させる多層ナノファイバシートの付着方法であって、
    対象物表面を液状物で湿潤させた状態下に、多層ナノファイバシートにおける水溶性層側の面を対象物表面に当接させ、該表面に付着させる多層ナノファイバシートの付着方法。
  8. 多層ナノファイバシートを対象物表面に付着させた後、該多層ナノファイバシートの周縁部の繊維結合をずらし、該多層ナノファイバシートと対象物表面との間の段差を緩和する請求項7記載の多層ナノファイバシートの付着方法。
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