JP2011124413A - 電子部品モジュールの製造方法及び電子部品モジュール - Google Patents

電子部品モジュールの製造方法及び電子部品モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP2011124413A
JP2011124413A JP2009281370A JP2009281370A JP2011124413A JP 2011124413 A JP2011124413 A JP 2011124413A JP 2009281370 A JP2009281370 A JP 2009281370A JP 2009281370 A JP2009281370 A JP 2009281370A JP 2011124413 A JP2011124413 A JP 2011124413A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electronic component
resin
conductive
collective substrate
component module
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009281370A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Tanaka
啓 田中
Akio Katsube
彰夫 勝部
Koichi Jinryo
康一 神凉
Shunsuke Kitamura
俊輔 北村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2009281370A priority Critical patent/JP2011124413A/ja
Publication of JP2011124413A publication Critical patent/JP2011124413A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L23/00Details of semiconductor or other solid state devices
    • H01L23/552Protection against radiation, e.g. light or electromagnetic waves
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L24/00Arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies; Methods or apparatus related thereto
    • H01L24/93Batch processes
    • H01L24/95Batch processes at chip-level, i.e. with connecting carried out on a plurality of singulated devices, i.e. on diced chips
    • H01L24/97Batch processes at chip-level, i.e. with connecting carried out on a plurality of singulated devices, i.e. on diced chips the devices being connected to a common substrate, e.g. interposer, said common substrate being separable into individual assemblies after connecting
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/10Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/15Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
    • H01L2224/16Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process of an individual bump connector
    • H01L2224/161Disposition
    • H01L2224/16151Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
    • H01L2224/16221Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
    • H01L2224/16225Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/93Batch processes
    • H01L2224/95Batch processes at chip-level, i.e. with connecting carried out on a plurality of singulated devices, i.e. on diced chips
    • H01L2224/97Batch processes at chip-level, i.e. with connecting carried out on a plurality of singulated devices, i.e. on diced chips the devices being connected to a common substrate, e.g. interposer, said common substrate being separable into individual assemblies after connecting
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/19Details of hybrid assemblies other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
    • H01L2924/191Disposition
    • H01L2924/19101Disposition of discrete passive components
    • H01L2924/19105Disposition of discrete passive components in a side-by-side arrangement on a common die mounting substrate

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

【課題】確実に電子部品をシールドすることができるとともに、低背化を伴う小型化を実現することができる電子部品モジュールの製造方法及び該製造方法を用いて製造した電子部品モジュールを提供する。
【解決手段】第1工程は、集合基板10を封止樹脂にて封止する。第2工程は、電子部品モジュール1の境界部分にて、封止樹脂の天面から、集合基板10に向かって切り込み部17を形成する。第3工程は、切り込み部17の開口部及び天面を覆うようにシート状の導電性樹脂18を載置する。第4工程は、所定の温度範囲で軟化し、加圧に対して導電性樹脂18よりも変形量の大きいシート状の絶縁性樹脂19を、導電性樹脂18上に載置する。第5工程は、圧力及び熱を加えることにより、集合基板10の少なくとも側面の一部及び天面を導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19で被覆する。第6工程は、それぞれの電子部品モジュール1に個片化する。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数の電子部品により複数の電子部品モジュールが形成された集合基板から、シールド層を有する電子部品モジュールを切り出す電子部品モジュールの製造方法及び該製造方法を用いて製造した電子部品モジュールに関する。
従来、電子部品モジュールを製造する場合、例えば、電子部品を搭載した基板上に、所定高さのグランド端子を設け、基板上に樹脂膜とシールド効果を有する導電膜とを積層した積層シートを配設した後、樹脂膜を軟化させることにより、グランド端子と導電膜とを導通させている(特許文献1参照)。
しかし、特許文献1に開示されている製造方法で製造して切り出した電子部品モジュールでは、側面にシールド層が形成されていないため、電界ノイズ及び電磁波ノイズが側面から侵入することを防ぐことができないという問題があった。
そこで、電子部品モジュールの側面にシールド層を形成する方法が検討されている。例えば、一方の面の電気接点と他方の面の接続パッドとを接続する一連のバイアホール及び一連の孔を有する基板に、少なくとも1つの電子部品の活性面側を取付け、該活性面の反対側の面に導電性の変形フィルムを付着する。そして、電子部品を鎧装して形成した堅固なアセンブリが変形フィルムと接触するように、他方の面から一連の孔を通じて変形フィルムを吸気する(特許文献2参照)。
特許文献2では、電極は電子部品の活性面を取り付けた基板表面に形成されており、一連の孔を通じて変形フィルムを吸気することにより、導電性の変形フィルムが電子部品に沿って基板表面の電極と接地する。電子部品モジュールは孔の部分で切断され、孔に充填された変形フィルムが外部と接触することになり、切断された孔の部分(電子部品の側面)へのノイズの侵入を防ぐことができる。
また、電磁波シールドを必要とする電子部品ではないが、樹脂フィルムを電子機能素子の側面まで充填して電子部品を製造する方法が開示されている(特許文献3参照)。具体的には、基板と、基板に設けられた複数の電子機能素子とを実装集合基板上に実装し、各電子機能素子上に樹脂フィルムを貼付して気体遮断性を有する袋に入れ、内部を減圧して密封する。そして、減圧された各電子機能素子間に樹脂フィルムを侵入させて、各電子機能素子を樹脂フィルムによって封止する。
さらに、基板上に実装する要素部品が完全にシールドされた電子部品モジュールとして、例えば基板上に配置された複数の部品が絶縁層で被覆され、絶縁層から露呈させた状態で基板上に設けられた接地用電極と、絶縁層の外側に形成され接地用電極に接続されたシールド層とを具備し、基板とシールド層の端面とが同一平面上に位置する回路モジュールが開示されている(特許文献4参照)。
特開2000−223647号公報 特開2001−176995号公報 国際公開第2005/071731号 特開2004−172176号公報
しかし、特許文献2では、孔を基板に形成するとともに電極を基板表面に形成しているため、電子部品モジュールの大きさを一定の大きさよりも小さくすることができず、同じ大きさの集合基板から切り出すことが可能な電子部品モジュール数が少なくなることから、製造費用の増大を招くという問題があった。なお、特許文献1でも、天面に形成されるシールド層(導電膜)と接地するように接地用端子(グランド端子)を設ける必要があり、接地用端子(グランド端子)分だけ必要となる基板面積が大きくなることから、同様の問題を有していた。
特許文献3では、電極と、空間部とが基板と実装集合基板との間に形成され、空間部の存在によって基板下の振動を妨げないようにしている。空間部を形成、すなわち樹脂フィルムの未充填空間を残すため、樹脂フィルムを基板と実装集合基板との狭い間隙に侵入させる必要がなく、袋の内部を減圧して外の大気との圧力差のみで樹脂フィルムを充填している。しかし、樹脂フィルムの狭い間隙への侵入性を高め、空気の巻き込み等によるボイドを防止し、電子部品を確実にシールドするためには、減圧だけでは不充分である。
特許文献4では、絶縁層上にシールド層が設けられ、基板上の接地用電極とシールド層とを接続し、シールド層と基板側面を同一平面上に形成してモジュールを平面方向に小型化するようにしている。しかし、特許文献4では、シールド層を導電性ペーストの塗布によって形成するため、一般に熱硬化性樹脂を主成分として含む導電性ペーストを熱硬化させる際に、導電性ペースト内に含まれる有機溶剤などの希釈液が蒸発してガス化し、シールド層内部にボイドが生じるおそれがある。また、平面方向の小型化を課題としたものであるため、低背化を実現するには不十分である。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、確実に電子部品をシールドすることができるとともに、低背化を伴う小型化を実現することができる電子部品モジュールの製造方法及び該製造方法を用いて製造した電子部品モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために第1発明に係る電子部品モジュールの製造方法は、複数の電子部品により複数の電子部品モジュールが形成された集合基板を封止樹脂にて封止する第1工程と、前記電子部品モジュールの境界部分にて、封止した封止樹脂の天面から、前記集合基板に向かって所定の深さを有する切り込み部を形成する第2工程と、前記切り込み部の開口部及び天面を覆うようにシート状の導電性樹脂を載置する第3工程と、所定の温度範囲で軟化し、加圧に対して前記導電性樹脂よりも変形量の大きいシート状の絶縁性樹脂を、前記導電性樹脂上に載置する第4工程と、前記導電性樹脂及び前記絶縁性樹脂が載置された前記集合基板に圧力及び熱を加えることにより、前記集合基板の少なくとも側面の一部及び天面を前記導電性樹脂及び前記絶縁性樹脂で被覆する第5工程と、被覆された前記集合基板を分離して、それぞれの電子部品モジュールに個片化する第6工程とを含む。
また、第2発明に係る電子部品モジュールの製造方法は、第1発明において、前記第2工程において形成する前記切り込み部は、封止した封止樹脂の天面から、前記集合基板の内部まで形成する。
また、第3発明に係る電子部品モジュールの製造方法は、第1又は第2発明において、前記第5工程は、前記導電性樹脂及び前記絶縁性樹脂が載置された前記集合基板を気体遮断性を有する袋に入れ、減圧パック装置により、前記集合基板を入れた前記袋の内部を減圧して密封し、減圧した前記袋内の前記集合基板に対し前記袋の外部から大気開放による圧力を加え、さらに熱を加える。
また、第4発明に係る電子部品モジュールの製造方法は、第1又は第2発明において、前記第5工程は、前記導電性樹脂及び前記絶縁性樹脂が載置された前記集合基板を気体遮断性を有する袋に入れ、減圧パック装置により、前記集合基板を入れた前記袋を開けた状態で加熱及び減圧し、加熱及び減圧しながら前記袋を密封した後、減圧した前記袋内の前記集合基板に対し前記袋の外部から大気開放による圧力を加え、さらに熱を加える。
また、第5発明に係る電子部品モジュールの製造方法は、第3又は第4発明において、前記第5工程は、大気開放による圧力を加えた後、密閉された槽内に充填された流体の圧力を上昇させる装置により、前記槽内に載置した前記袋内の前記集合基板に圧力及び熱を加える。
また、第6発明に係る電子部品モジュールの製造方法は、第1又は第2発明において、前記第5工程は、集合基板の天面側及び底面側から集合基板を挟んで圧力を加えるヒータプレス装置により、前記導電性樹脂及び前記絶縁性樹脂が載置された前記集合基板に圧力及び熱を加える。
また、第7発明に係る電子部品モジュールの製造方法は、第6発明において、前記ヒータプレス装置は、真空チャンバーを有し、真空環境下で前記導電性樹脂及び前記絶縁性樹脂が載置された前記集合基板に圧力及び熱を加える。
また、第8発明に係る電子部品モジュールの製造方法は、第1乃至第7発明のいずれか一つにおいて、前記集合基板の表面に配設してある電極パッドと接続するように前記集合基板上又は前記電子部品上に導電性ポストを形成し、該導電性ポストの上面を露出させ、かつ前記電子部品モジュールを覆うように、前記集合基板を封止樹脂にて封止し、前記切り込み部の開口部及び前記導電性ポストの上面を含む天面を覆うようにシート状の前記導電性樹脂及び前記絶縁性樹脂を載置した後、前記導電性樹脂及び前記絶縁性樹脂が載置された前記集合基板に圧力及び熱を加えることにより、前記導電性樹脂及び前記絶縁性樹脂を前記切り込み部に充填し、かつ前記導電性ポストの上面と前記導電性樹脂とを接続させる。
また、第9発明に係る電子部品モジュールは、第1乃至第8発明のいずれか一つの電子部品モジュールの製造方法を用いて製造してある。
第1発明では、シート状の導電性樹脂及びシート状の絶縁性樹脂が載置された集合基板に圧力及び熱を加えることにより、切り込み部にも導電性樹脂及び絶縁性樹脂を充分に充填することができ、電子部品モジュールの天面だけでなく少なくとも側面の一部にもシールド層及び絶縁性樹脂層を形成することができる。特に熱を加えることにより、導電性樹脂および絶縁性樹脂が軟化するため、切り込み部へ効果的に充填することができる。また、シート状の導電性樹脂上に載置した絶縁性樹脂が、加圧に対して導電性樹脂よりも変形量が大きいので、集合基板に圧力を加え絶縁性樹脂が切り込み部へ侵入する際に、導電性樹脂を切り込み部の深さ方向へ押し込むので、切り込み部に導電性樹脂を充分に充填するための時間を短くすることができる。さらに、シート状の導電性樹脂及びシート状の絶縁性樹脂が載置された集合基板に圧力及び熱を加えることにより、シールド層及び絶縁性樹脂層の薄膜化を図ることができ、ボイドの混入を未然に防止することができ、確実に電子部品をシールドすることが可能となる。また、電子部品モジュールの天面及び側面を被覆するシールド層及び絶縁性樹脂層の形成を1つの処理工程にて実施することができるので、生産性も向上する。絶縁性樹脂層は、シールド層の表面に形成されるので、シールド層を物理的・化学的に保護することができる。加えて、シート状の導電性樹脂及びシート状の絶縁性樹脂を用いることにより、取り扱いが容易となり、封止した封止樹脂の天面に薄膜のシールド層及び絶縁性樹脂層を容易に形成することができるので、電子部品モジュールを低背化することが可能となる。
第2発明では、切り込み部は、封止した封止樹脂の天面から、集合基板の内部まで形成するので、切り込み部に導電性樹脂を充填するだけで、回路基板の側方から露出している接地用電極とシールド層とを電気的に接続することが可能となる。
第3発明では、シート状の導電性樹脂及びシート状の絶縁性樹脂が載置された集合基板を気体遮断性を有する袋に入れ、減圧パック装置により、集合基板を入れた袋の内部を減圧して密封し、減圧した袋内の集合基板に対し袋の外部から大気開放による圧力を加え、さらに熱を加えることにより、袋の内外の圧力差により導電性樹脂及び絶縁性樹脂がより切り込み部に充填され易くなる。また、導電性樹脂等に発生するガス等は、減圧パック装置により減圧することにより導電性樹脂等の外に排出することができるので、ボイドの混入を未然に防止することができる。ヒータプレス装置にて真空環境下で加圧する場合と比較し、簡易な装置及び処理工程でシールド層及び絶縁樹脂層を形成することができる。さらに、気体遮断性を有する袋を使用することにより、集合基板の形状に沿って均等に外圧がかかり、集合基板が均等に加圧されることになる。
第4発明では、導電性樹脂及び絶縁性樹脂が載置された集合基板を気体遮断性を有する袋に入れ、減圧パック装置により、集合基板を入れた袋を開けた状態で加熱及び減圧し、加熱及び減圧しながら袋を密封した後、減圧した袋内の集合基板に対し袋の外部から大気開放による圧力を加え、さらに熱を加えることにより、切り込み部の一部に充填された導電性樹脂及び絶縁性樹脂層に含まれる溶剤成分を大気圧下より多く揮発蒸散させることができ、ボイドの混入を未然に防止することができる。なお、減圧によって袋内が真空状態になるまでは、シート状の導電性樹脂は封止した封止樹脂の天面に完全には圧着されていないので、切り込み部の一部に充填された導電性樹脂及び絶縁性樹脂に含まれる溶剤成分は、封止した封止樹脂とシート状の導電性樹脂との間及び絶縁性樹脂の表面から容易に揮発蒸散することができる。
第5発明では、大気開放による圧力を加えた後、密閉された槽内に充填された流体の圧力を上昇させる装置により、槽内に載置した袋内の集合基板に圧力及び熱を加えることにより、減圧した状態にて全方向から均等に圧力をさらに加えて加熱することができるので、切り込み部へ導電性樹脂及び絶縁性樹脂を効果的に充填するとともに、よりボイドの混入を未然に防止することが可能となる。
第6発明では、集合基板の天面側及び底面側から集合基板を挟んで圧力を加えるヒータプレス装置により、シート状の導電性樹脂及びシート状の絶縁性樹脂が載置された集合基板に圧力及び熱を加えることにより、切り込み部へ導電性樹脂及び絶縁性樹脂を効果的に充填することができるとともに、天面に形成されるシールド層及び絶縁性樹脂層の膜厚を制御することが容易となる。
第7発明では、ヒータプレス装置が真空チャンバーを有し、真空環境下でシート状の導電性樹脂及びシート状の絶縁性樹脂が載置された集合基板に圧力及び熱を加えることにより、ボイドの混入を未然に防止することができるので、より切り込み幅を狭くしてシールド層及び絶縁性樹脂層を薄膜化することができる。切り込み部の幅を狭くすることで、集合基板から切り出す電子部品モジュール数を多くすることができ、製造コストを抑制することも可能となる。
第8発明では、集合基板の表面に配設してある電極パッドと接続するように集合基板上又は電子部品上に導電性ポストを形成することにより、基板表面に電極を形成して基板に孔を形成することなく、電子部品モジュール当たりの基板面積を小さくすることが可能である。特に電子部品上に導電性ポストを形成する場合に、電子部品モジュール当たりの基板面積をより小さくすることが可能であり、低背化とともに電子部品モジュールを小型化することが可能となる。さらに、電子部品モジュールにおいて導電性ポストを介して電気信号が伝達される場合、側面の導電性樹脂を介して電気信号が伝達される場合と比較して電送路が短くなり、抵抗を小さくすることが可能となる。
第9発明では、第1乃至第8発明のいずれか一つの電子部品モジュールの製造方法を用いて製造した電子部品モジュールであるので、確実に電子部品をシールドすることができるとともに、低背化を伴う小型化を実現することができる。
上記構成によれば、シート状の導電性樹脂及びシート状の絶縁性樹脂が載置された集合基板に圧力及び熱を加えることにより、切り込み部にも導電性樹脂及び絶縁性樹脂を充分に充填することができ、電子部品モジュールの天面だけでなく少なくとも側面の一部にもシールド層及び絶縁性樹脂層を形成することができる。また、シート状の導電性樹脂上に載置した絶縁性樹脂が、加圧に対して導電性樹脂よりも変形量が大きいので、集合基板に圧力を加え絶縁性樹脂が切り込み部へ侵入する際に、導電性樹脂を切り込み部の深さ方向へ押し込むので、切り込み部に導電性樹脂を充分に充填するための時間を短くすることができる。さらに、シールド層及び絶縁性樹脂層の薄膜化を図ることができ、ボイドの混入を未然に防止することができ、確実に電子部品をシールドすることが可能となる。加えて、シート状の導電性樹脂及びシート状の絶縁性樹脂を用いることにより、取り扱いが容易となり、封止した封止樹脂の天面に薄膜のシールド層及び絶縁性樹脂層を容易に形成することができるので、電子部品モジュールを低背化することが可能となる。
本発明の実施の形態1に係る電子部品モジュールの構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る電子部品モジュールの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1に係る電子部品モジュールの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1に係る電子部品モジュールの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態2に係る電子部品モジュールの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態2に係る電子部品モジュールの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態3に係る電子部品モジュールの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態4に係る電子部品モジュールの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態5に係る電子部品モジュールの構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態5に係る電子部品モジュールの製造方法を説明するための断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る電子部品モジュールの構成を示す断面図である。本発明の実施の形態1に係る電子部品モジュール1は、一例として10.0mm×10.0mm×1.2mmの直方体形状をしており、セラミック、ガラス、エポキシ樹脂等からなる回路基板11と、回路基板11の上面に載置されている半導体素子、コンデンサ、抵抗、SAWフィルタ等の電子部品12、13とを備えている。
回路基板11は、例えば上面が長方形である厚さ略0.5mmの樹脂基板である。回路基板11の上面には、電子部品12、13との接合パッド(電極パッド)を兼ねた信号パターン(図示せず)を備え、回路基板11の側方から露出している接地用電極21が設けてある。回路基板11の信号パターンと各半導体素子、コンデンサ、抵抗等の電子部品12、13の端子とは、ボンディングワイヤ、ハンダ等により接続されている。
回路基板11及び電子部品12、13を覆うように回路基板11の上面に封止樹脂層14が形成されている。封止樹脂層14の天面及び側面には、電子部品12、13を電界ノイズ及び電磁波ノイズからシールドするシールド層15が形成されている。シールド層15は、回路基板11に設けた接地用電極21と電気的に接続している。さらに、シールド層15の表面には、シールド層15を物理的・化学的に保護する絶縁性樹脂層16が形成されている。
図2乃至図4は、本発明の実施の形態1に係る電子部品モジュール1の製造方法を説明するための断面図である。図2(a)は回路基板11に封止樹脂層14が形成された状態を、図2(b)は封止樹脂層14が形成された後に切り込み部17、17、・・・が形成された状態を、図2(c)はシート状の導電性樹脂18が載置された状態を、それぞれ示している。図3(d)はシート状の絶縁性樹脂19が載置された状態を、図3(e)は気体遮断性を有する袋20に集合基板10を入れて減圧して密封した状態を、図4(f)は袋20内の集合基板10に圧力を加えた状態を、図4(g)は圧力を加えた集合基板10を電子部品モジュール1に個片化した状態を、それぞれ示している。
まず、図2(a)に示すように、複数の電子部品12、12、・・・、13、13、・・・が載置されている回路基板11を複数切り出すことが可能な集合基板10の上部を覆うように、樹脂による封止樹脂層14を形成する。封止樹脂層14は、エポキシ樹脂等の液状の樹脂を、ディスペンサー塗布する、真空印刷塗布する、又はトランスファ成型方法等を用いることにより、一括して樹脂封止する。回路基板11及び電子部品12、12、・・・、13、13、・・・が封止されることにより、絶縁層が形成される。
次に、図2(b)に示すように、封止樹脂層14が形成された状態で、電子部品モジュール1として切り出す境界部分において、回路基板11の内部であって接地用電極21が露出する深さまで溝状の切り込み部17、17、・・・をブレード等を用いて除去形成する。切り込み部17、17、・・・は例えば幅0.3mm程度、深さ0.8mm程度である。切り込み部17は、切り込み部の側面17a、切り込み部の開口部17b、切り込み部の底面17cを有する。切り込み部17、17、・・・を形成することにより、接地用電極21を切り込み部の側面17aに確実に露出させることができ、後の工程にて導電性樹脂18と電気的に接続することができる。なお、切り込み部17、17、・・・は、封止樹脂層14の天面から回路基板11の内部であって接地用電極21が露出する深さまで切りしろを残して形成される場合に限定されるものではなく、封止樹脂層14の天面から回路基板11の底面まで形成しても良い。
次に、図2(c)に示すように、切り込み部の開口部17b、17b、・・・及び封止樹脂層14の天面を覆うようにシート状の導電性樹脂18を載置する。シート状の導電性樹脂18は、通常状態(常温等)で粘着性がなく乾いた状態であり、取り扱いが容易で、後の工程にて封止樹脂層14の天面及び側面に薄膜のシールド層15を容易に形成することができる。例えば、シート状の導電性樹脂18の膜厚は65μmである。
シート状の導電性樹脂18に含まれる導電性成分(フィラー)は、例えばAg、Cu、Ni等であり、導電性成分を含有する樹脂(バインダー)としては、例えばエポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂(以上は熱硬化性樹脂)、ポリオレフィン系樹脂(熱可塑性樹脂)等、加熱により、所定の温度範囲で軟化する樹脂である。以下、熱硬化性樹脂を例に説明する。
次に、図3(d)に示すように、シート状の導電性樹脂18の表面を覆うようにシート状の絶縁性樹脂19を載置する。シート状の絶縁性樹脂19は、所定の温度範囲で軟化し、加圧に対して導電性樹脂18よりも変形量が大きく、後の工程にてシールド層15の表面に薄膜の絶縁性樹脂層16を容易に形成することができる。絶縁性樹脂19としては、例えばエポキシ系樹脂である。
次に、図3(e)に示すように、気体遮断性を有する袋20にシート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19が載置された集合基板10を入れ、減圧パック装置(図示せず)を用いて、袋20内を減圧し、集合基板10を袋20内に密封する。また減圧パック装置は、例えば気体遮断性を有する袋内を減圧して密封(減圧パック)することができれば特に限定されない。袋20内の真空度は、例えば100Pa(0.8Torr)程度である。なお、袋20内の真空度が高いと、減圧に時間がかかるため、50〜500Pa(0.4〜4Torr)程度が望ましい。
次に、図4(f)に示すように袋の外部が大気開放状態であるので、気体遮断性を有する袋20内で減圧パックされた集合基板10には、樹脂封止された集合基板10の形状に沿って均等に外圧(減圧した袋20内の圧力と大気圧の差)がかかり、集合基板10が均等に加圧されることになる。そして、袋20内の集合基板10は、気体遮断性を有する袋20によって減圧した状態が保たれるので、袋20から取り出されるまで長時間加圧されることになり、導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19を長時間変形又は流動させることができる。長時間の変形又は流動により、切り込み部17(17a)、17(17a)、・・・に導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19を充分に充填することができ、集合基板10の少なくとも側面の一部及び天面を導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19で被覆する。
特に、絶縁性樹脂19は、加圧に対して導電性樹脂18よりも変形量が大きいため、集合基板10に圧力を加え絶縁性樹脂19が切り込み部17、17、・・・へ侵入する際に、導電性樹脂18を切り込み部17、17、・・・の深さ方向へ押し込むので、切り込み部17、17、・・・に導電性樹脂18を充分に充填するための時間を短くすることができる。
なお、袋20内で減圧パックされた集合基板10を、オーブン等を用いて加熱する。集合基板10を加熱することで、導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19が軟化し、流動性が向上する。集合基板10を加熱する温度は、例えば100℃程度である。なお、導電性樹脂18や絶縁性樹脂19に用いる樹脂によるが、80〜120℃程度が望ましい。
次に、電子部品モジュール1をオーブン等で加熱し、天面及び側面に載置した導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19を硬化させる。導電性樹脂18が硬化することにより、例えば膜厚5〜15μmのシールド層15が形成される。シート状の導電性樹脂18が熱硬化性樹脂の場合、ヒータプレス装置の加圧時間を長くすることで、加圧中に熱硬化を終了させることができる。また、ヒータプレス装置の加圧時間を短くして仮硬化し、取り出してオーブン等で加熱して本硬化させても良い。一方、シート状の導電性樹脂18が熱可塑性樹脂の場合はヒータプレス装置の加圧で貼り付け、ヒータプレス装置から取り出して冷却、もしくはヒータプレス装置自体を冷却して硬化させても良い。
最後に、図4(g)に示すように、ダイサー等を用いてシールド層15及び絶縁性樹脂層16が形成された集合基板10を切り込み部17(17a)、17(17a)、・・・にて切断する。集合基板10は、切断されて電子部品モジュール1に個片化される。なお、切り込み部17、17、・・・が形成された回路基板11に、底面側から回路基板11の内部であって切り込み部17、17、・・・に到達しない深さのブレイク用切り込み部(図示せず)を設けておいても良い。
以上のように本実施の形態1によれば、気体遮断性を有する袋20を用いて、シート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19が載置された集合基板10に圧力及び熱を加えることにより、切り込み部17、17、・・・にも充分に導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19を充填することができ、電子部品モジュール1の天面だけでなく少なくとも側面の一部にもシールド層15及び絶縁性樹脂層16を形成することができる。また、絶縁性樹脂19は、加圧に対して導電性樹脂18よりも変形量が大きいので、集合基板10に圧力を加え絶縁性樹脂19が切り込み部17、17、・・・へ侵入する際に、導電性樹脂18を切り込み部17、17、・・・の深さ方向へ押し込むので、切り込み部17、17、・・・に導電性樹脂18を充分に充填することができ、確実に電子部品12、13をシールドすることが可能となる。また、充填するための時間を短くすることができる。
さらに、電子部品モジュール1の天面及び側面を被覆するシールド層15及び絶縁性樹脂層16の形成を1つの処理工程にて実施することができるので、生産性も向上する。さらにまた、シート状の絶縁性樹脂19は、シート状の導電性樹脂18から剥離や除去をする必要がなく、絶縁性樹脂層16は、シールド層15の表面に形成されるので、シールド層15を物理的・化学的に保護することができ、電子部品モジュール1を吸着したり、電子部品モジュール1に印字したりすることが容易になる。
加えて、シート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19を用いることにより、取り扱いが容易となり、封止樹脂層14の天面に薄膜のシールド層15及び絶縁性樹脂層16を容易に形成することができる。また、シールド層15及び絶縁性樹脂層16の薄膜化、均一化を図ることができ、電子部品モジュール1を低背化することが可能となる。また、集合基板10の内部に設けてある接地用電極21に到達する切り込み部17、17、・・・に導電性樹脂18が侵入し、電子部品モジュール1の側面にシールド層15が形成され、形成されたシールド層15は接地用電極21と接触して電気的に接続することで、電子部品モジュール1当たりの回路基板11の面積を小さくすることが可能であり、低背化とともに電子部品モジュール1を小型化することが可能となる。
また、減圧パック装置により、集合基板10を入れた袋20の内部を減圧して密封し、袋20の内外の圧力差を利用して集合基板10に圧力を加えるので、集合基板10の形状に沿って均等に外圧がかかり、均等に加圧することができ、LTCC(低温同時焼成セラミックス)等の脆い回路基板11に対して加圧した場合に生じるクラック等の破損を防止することができる。さらに、集合基板10を入れた袋20の内部を減圧して密封した後に加圧が行われるので、切り込み部17、17、・・・に導電性樹脂18を充填する際に、切り込み部17、17、・・・の内部に気泡が残存する状態、ボイドの混入を未然に防止することができる。また、気体遮断性を有する袋20を用いて減圧するため、集合基板10を長時間加圧することが可能になるとともに、集合基板10が大型化しても袋20のサイズを大きくすれば対応が可能で、大型の真空チャンバー等を必要とせず安価に製造することが可能になる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る電子部品モジュール1の構成は、図1に示した実施の形態1に係る電子部品モジュール1の構成と同一であるため、同一の符号を付することで詳細な説明は省略する。
図5及び図6は、本発明の実施の形態2に係る電子部品モジュール1の製造方法を説明するための断面図である。図5(a)は集合基板10を入れた袋20内を減圧している状態を、図5(b)は減圧、加熱した状態で袋20の開口部を加熱シールしている状態を、図6(c)は減圧パック装置内を大気開放している状態を、それぞれ示している。
図5(a)に示すように、減圧パック装置を用いて、袋20内を減圧しつつ、集合基板10をヒータステージを用いて加熱する(減圧しながら加熱、又は加熱しながら減圧)。減圧しつつ集合基板10を加熱することにより、シート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19に含まれる溶剤成分を揮発蒸散させることができ、ボイドの混入を未然に防止することができる。例えばシート状の導電性樹脂18にシクロヘキサノン(大気圧での沸点は155℃)を0.1wt%含む場合、袋20を減圧して加熱することなく密封し、その後に硬化するために加熱(例えば170℃)したときには、硬化の過程でシクロヘキサノンが揮発蒸散することによりボイドが発生する。
これに対して、減圧パック装置で減圧しつつ導電性樹脂18の硬化温度以下の比較的低温(例えば120℃)で加熱した場合、樹脂の硬化を進行させることなく、減圧により真空度が低くなり沸点が155℃より低下しているシクロヘキサノンを揮発蒸散させることができ、ボイドの混入を未然に防止することが可能となる。また、加熱することにより、導電性樹脂および絶縁性樹脂が軟化するため、切り込み部17、17、・・・へ効果的に充填することができる。
同様に、封止樹脂層14、回路基板11、電子部品12、12、・・・、13、13、・・・、絶縁性樹脂19に発生するガス等は減圧パック装置により減圧することにより導電性樹脂18等の外に排出することができるので、ボイドの混入を未然に防止することができる。
図5(b)に示すように、減圧した袋20の開口部を加熱シール装置で加熱することで、袋20の内側の樹脂を溶着して、集合基板10を袋20内に密封する。また減圧パック装置は、例えば気体遮断性を有する袋内を減圧して密封(減圧パック)することができれば特に限定されない。
次に、図6(c)に示すように、袋20を密封した後、減圧パック装置内を大気開放することにより、気体遮断性を有する袋20内で減圧された集合基板10には、樹脂封止された集合基板10の形状に沿って均等に外圧がかかり、集合基板10が均等に加圧される。以降の処理は、実施の形態1で説明した処理と同じであるため、詳細な説明は省略する。
以上のように本実施の形態2によれば、シート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19が載置された集合基板10を気体遮断性を有する袋20に入れ、減圧パック装置により、集合基板10を入れた袋20内を減圧しつつ、袋20内の集合基板10を加熱することにより、切り込み部17、17、・・・の一部に充填された導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19に含まれる溶剤成分を大気圧下より多く揮発蒸散させることができ、ボイドの混入を未然に防止することができる。また、加熱することにより、導電性樹脂及び絶縁性樹脂が軟化するため、切り込み部17、17、・・・へ効果的に充填することができる。なお、減圧によって袋20内が真空状態になるまでは、シート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19は封止樹脂層14の天面に完全には圧着されていないので、切り込み部17、17、・・・の一部に充填されるシート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19に含まれる溶剤成分は、封止樹脂層14とシート状の導電性樹脂18との間及び絶縁性樹脂19の表面から容易に揮発蒸散することができる。
また、袋20の内部を減圧する時には、シート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19を加圧しないので、シート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19に含まれる溶剤成分が、導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19の表面から容易に揮発蒸散することができる。さらに、シート状の導電性樹脂18上に載置した絶縁性樹脂19が、加圧に対して導電性樹脂18よりも変形量が大きいので、集合基板10に圧力を加え絶縁性樹脂19が切り込み部17、17、・・・へ侵入する際に、導電性樹脂18を切り込み部17、17、・・・の深さ方向へ押し込むので、切り込み部17、17、・・・に導電性樹脂18を充分に充填するための時間を短くすることができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る電子部品モジュールの構成は、図1に示した実施の形態1に係る電子部品モジュール1の構成と同一であるため、同一の符号を付することで詳細な説明は省略する。
図7は、本発明の実施の形態3に係る電子部品モジュール1の製造方法を説明するための断面図である。図7(a)は封止樹脂層14が形成された後に切り込み部17、17、・・・が形成された状態を、図7(b)はシート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19が載置された状態を、図7(c)は減圧加圧オーブン装置22にて減圧した袋20内の集合基板10に圧力及び熱を加えている状態を、図7(d)は集合基板10への加圧及び加熱により切り込み部17、17、・・・に導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19が充分に充填された状態を、それぞれ示している。なお、図7(a)及び(b)はそれぞれ図2(b)及び図3(d)と同様である。
実施の形態1と同様にして、集合基板10の上部を覆うように、樹脂による封止樹脂層14を形成することにより、絶縁層が形成される。そして、図7(a)に示すように、封止樹脂層14が形成された状態で、電子部品モジュール1として切り出す境界部分において、回路基板11の内部であって接地用電極21が露出する深さまで溝状の切り込み部17、17、・・・をブレード等を用いて除去形成する。切り込み部17、17、・・・は、例えば幅0.3mm程度、深さ0.8mm程度である。切り込み部17は、切り込み部の側面17a、切り込み部の開口部17b、切り込み部の底面17cを有する。次に、図7(b)に示すように、切り込み部の開口部17b、17b、・・・及び封止樹脂層14の天面を覆うようにシート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19を載置する。なお、シート状の絶縁性樹脂19は、シート状の導電性樹脂18上に載置している。
次に、図7(c)に示すように、気体遮断性を有する袋20内で減圧パックされた集合基板10に対し、袋の外部を大気開放状態とすることにより加圧し、その後、減圧加圧オーブン装置22を用いて、さらに圧力及び熱を加える。減圧加圧オーブン装置22は、オートクレーブ等、密閉された槽内に充填された流体の圧力を上昇させる装置である。装置の密閉された槽内に充填される流体は、空気、水等である。例えば、オートクレーブにより、空気を用いてシート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19の硬化温度以下(例えば、100℃)にて圧力0.5MPa程度(0.3〜1.0MPa程度が望ましい)で加圧する。なお、流体に水を用いる場合、空気等を用いる装置よりも複雑な構成を要するが、空気等より安定して加圧することが可能となる。
減圧加圧オーブン装置22を用いて、袋20内のシート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19が載置された集合基板10にさらに圧力及び熱を加えることにより、例えば装置の槽内に充填された空気が3次元の全方向から集合基板10に均等に圧力をさらに加えることができるので、側面から圧が逃れることなく、適切に加圧することができる。また、3次元の全方向から圧力を加えるので、所定の方向に偏って圧力が加えられることがなく、均等に加圧することができる。例えば、集合基板10上での電極の段差等が原因で、鉛直方向(一軸方向)にのみ圧力を加える場合に集合基板10に生じる反り、割れ等を防ぐことができる。
次に、図7(d)に示すように、集合基板10に減圧加圧オーブン装置22を用いてさらに圧力とともに熱を加えることにより、切り込み部の開口部17b、17b、・・・及び封止樹脂層14の天面を覆うように載置されたシート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19が軟化して変形又は流動し、切り込み部17、17、・・・に侵入する。切り込み部17、17、・・・に侵入した導電性樹脂18は接地用電極21と接触して電気的に接続する。切り込み部の側面17a、17a・・・、切り込み部の底面17c、17c・・・及び封止樹脂層14の天面上では、導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19が薄膜状態となる。
導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19が薄膜状態となった後、集合基板10は減圧加圧オーブン装置22により熱が加えられ、導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19が硬化する。導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19が硬化することにより、例えば膜厚5〜15μmのシールド層15及び絶縁性樹脂層16が形成される。
硬化後は、実施の形態1と同様にして図4(g)に示したように、ダイサー等を用いてシールド層15及び絶縁性樹脂層16が形成された集合基板10を切り込み部17、17、・・・にて切断し、電子部品モジュール1、1、・・・に個片化する。なお、回路基板11にブレイク用切り込み部(図示せず)が形成されている場合には、ブレイク工法により集合基板10を切断しても良い。
以上のように本実施の形態3によれば、気体遮断性を有する袋20内で減圧パックされた集合基板10に対して、減圧加圧オーブン装置22を用いて、集合基板10にさらに圧力及び熱を加えることにより、切り込み部17、17、・・・に導電性樹脂18を充分に充填するための時間を短くすることができる。また、シールド層15及び絶縁性樹脂層16の薄膜化を図ることができ、ボイドの混入を未然に防止することができる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係る電子部品モジュールの構成は、図1に示した実施の形態1に係る電子部品モジュール1の構成と同一であるため、同一の符号を付することで詳細な説明は省略する。
図8は、本発明の実施の形態4に係る電子部品モジュール1の製造方法を説明するための断面図である。図8(a)は封止樹脂層14が形成された後に切り込み部17、17、・・・が形成された状態を、図8(b)はシート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19が載置された状態を、図8(c)はヒータプレス装置23を用いて樹脂封止された集合基板10に圧力及び熱を加えている状態を、図8(d)はシールド層15及び絶縁性樹脂層16が形成された集合基板10を切断した状態を、それぞれ示している。なお、図8(a)及び(b)はそれぞれ図2(b)及び図3(d)と同様である。
実施の形態1と同様にして、集合基板10の上部を覆うように、樹脂による封止樹脂層14を形成することにより、絶縁層が形成される。そして、図8(a)に示すように、封止樹脂層14が形成された状態で、電子部品モジュール1として切り出す境界部分において、回路基板11の内部であって接地用電極21が露出する深さまで溝状の切り込み部17、17、・・・をブレード等を用いて除去形成する。切り込み部17、17、・・・は例えば幅0.3mm程度、深さ0.8mm程度である。切り込み部17は、切り込み部の側面17a、切り込み部の開口部17b、切り込み部の底面17cを有する。次に、図8(b)に示すように、切り込み部の開口部17b、17b、・・・及び封止樹脂層14の天面を覆うようにシート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19を載置する。なお、シート状の絶縁性樹脂19は、シート状の導電性樹脂18上に載置している。
次に、図8(c)に示すように、ヒータプレス装置23を用いてシート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19が載置された集合基板10に圧力及び熱を加える。図8(c)では底面側を図示していないが、ヒータプレス装置23は、集合基板10の天面側及び底面側から集合基板10を挟んで鉛直方向に集合基板10に圧力(例えば、1〜5MPa程度)を加える。そして、圧力とともに熱(例えば、80〜120℃程度)を加えることにより、切り込み部の開口部17b、17b、・・・及び封止樹脂層14の天面を覆うように載置されたシート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19が軟化して変形又は流動し、切り込み部17、17、・・・に侵入する。切り込み部17、17、・・・に侵入した導電性樹脂18は接地用電極21と接触して電気的に接続する。切り込み部の側面17a、17a・・・、切り込み部の底面17c、17c・・・及び封止樹脂層14の天面上では、導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19が薄膜状態となる。
導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19が薄膜状態となった後、集合基板10をオーブン等で加熱し、導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19を硬化させる。導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19が硬化することにより、例えば膜厚5〜15μmのシールド層15及び絶縁性樹脂層16が形成される。シート状の導電性樹脂18が熱硬化性樹脂の場合、ヒータプレス装置23の加圧時間を長くすることで、加圧中に熱硬化を終了させることができる。また、ヒータプレス装置23の加圧時間を短くして仮硬化し、取り出してオーブン等で加熱して本硬化させても良い。一方、シート状の導電性樹脂18が熱可塑性樹脂の場合はヒータプレス装置23の加圧で貼り付け、ヒータプレス装置から取り出して冷却、もしくはヒータプレス装置23自体を冷却して硬化させても良い。
硬化後に、図8(d)に示すように、ダイサー等を用いてシールド層15及び絶縁性樹脂層16が形成された集合基板10を切り込み部17(17a)、17(17a)、・・・にて切断する。集合基板10は、切断されて電子部品モジュール1に個片化される。なお、切り込み部17、17、・・・が形成された回路基板11にも、底面側から回路基板11の内部であって切り込み部17、17、・・・に到達しない深さのブレイク用切り込み部(図示せず)を設けておいても良い。
以上のように本実施の形態4によれば、ヒータプレス装置23を用いて、シート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19が載置された集合基板10に圧力及び熱を加えることにより、切り込み部17、17、・・・にも導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19を充分に充填することができ、電子部品モジュール1の天面だけでなく側面にもシールド層15及び絶縁性樹脂層16を形成することができる。また、本実施の形態4によれば、シート状の導電性樹脂18上に載置したシート状の絶縁性樹脂19が、加圧に対して導電性樹脂18よりも変形量が大きいので、集合基板10に圧力を加え絶縁性樹脂19が切り込み部17、17、・・・へ侵入する際に、導電性樹脂18を切り込み部17、17、・・・の深さ方向へ押し込むので、切り込み部17、17、・・・に導電性樹脂18を充分に充填するための時間を短くすることができる。
さらに、ヒータプレス装置23を用いて、シート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19が載置された集合基板10に圧力及び熱を加えることにより、天面に形成されるシールド層15及び絶縁性樹脂層16の膜厚を制御することが容易となり、各電子部品モジュール1の高さのバラツキを抑えることができる。
また、真空チャンバー(図示せず)を有するヒータプレス装置を用いて真空環境下でシート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19が載置された集合基板10に圧力及び熱を加えても良い。真空チャンバーを有するヒータプレス装置を用いた場合、切り込み部17、17、・・・に導電性樹脂18を充分に充填するための時間をより短くすることができるとともに、より深い切り込み部に対しても導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19を充分に充填することが可能になる。さらにまた、切り込み部17、17、・・・の切り込み幅を狭くしてもシールド層及び絶縁性樹脂層を薄膜化することができるので、集合基板10から切り出す電子部品モジュール1の数を多くすることができ、製造コストを抑制することも可能となる。
(実施の形態5)
図9は、本発明の実施の形態5に係る電子部品モジュールの構成を示す断面図である。本発明の実施の形態5に係る電子部品モジュール101は、電子部品12上に導電性ポスト31を備えている点以外は、実施の形態1乃至4の電子部品モジュール1と同様の構成である。同一の構成は、同一の符号を付することで詳細な説明は省略する。なお、図9の例では、導電性ポスト31を電子部品12上に備えているが、電子部品13上に備えても良いし、電子部品12、13の双方、又は回路基板11に備えても良い。導電性ポスト31は、1つの電子部品モジュール101に少なくとも1つ形成されていれば良い。
導電性ポスト31は、その上面を含む上部を封止樹脂層14の天面から露出させて、電子部品12とシールド層15とを電気的に接続している。電子部品12は外部電極32を有し、外部電極32は、ハンダ等を介して回路基板11に設けられた接合パッド(電極パッド)34に電気的に接続される。また、電子部品12が接続された接合パッド34は、ビアホールなどにより回路基板11の内部に設けられた接地用電極21に接続されている。さらに、外部電極32は接合パッド34との接続面とは反対側で導電性ポスト31に接続されている。したがって、シールド層15は電子部品12に接続されている接合パッド33と導電性ポスト31とを介して、接地用電極21と電気的に接続されている。
シールド層15は、電子部品モジュール101の側面の下部を除いて封止樹脂層14の表面に形成されている。電子部品モジュール101の側面の一部でもシールド層15が形成されていることにより、封止樹脂層14の天面のみにシールド層15が形成されている場合と比較して、シールド効果を充分に高めることができる。もちろんシールド層15は、実施の形態1乃至4と同様に、電子部品モジュール101の側面すべてに形成しても良い。さらに、シールド層15の表面には、シールド層15を物理的・化学的に保護する絶縁性樹脂層16が形成されている。
図10は、本発明の実施の形態5に係る電子部品モジュール101の製造方法を説明するための断面図である。図10(a)は封止樹脂層14が形成された後に切り込み部17、17、・・・が形成された状態を、図10(b)はシート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19が載置された状態を、図10(c)はヒータプレス装置23にて樹脂封止された集合基板10に圧力及び熱を加えている状態を、図10(d)はシールド層15及び絶縁性樹脂層16が形成された集合基板10を切断した状態を、それぞれ示している。
まず、電子部品12、12、・・・上に導電性ポスト31、31、・・・を形成する。導電性ポスト31、31、・・・は、硬化性を有する導電性溶液の吐出及び固化を繰り返すことにより形成する。例えば、硬化性を有する導電性溶液として、導電性粉末を溶剤に分散した導電性溶液を用い、インクジェット法、ジェットディスペンサー法等によって導電性ポスト31、31、・・・を形成する。具体的には、インクジェット法、ジェットディスペンサー法等に用いるノズルの吐出口から、導電性溶液を複数回吐出し、導電性粉末を堆積させて固化することにより、所定の高さの導電性ポスト31、31、・・・を形成する。
また、導電性ペーストのような熱硬化性を有する導電性材料を、スクリーン印刷法等で所定箇所に複数回塗り重ねて固化することにより、導電性ポスト31、31、・・・を形成しても良い。導電性ペーストとしては、銀ナノペースト、銅ナノペースト等を用いる。上述した導電性溶液においても、同様のナノオーダーの銀、銅等の導電性粉末を用いても良い。
導電性ポスト31は、塗り重ねた導電性材料を所定温度で焼成して得られた焼結金属であることが好ましい。焼結金属は強度が高く、封止樹脂層14の硬化時の熱に対して変形し難いので、封止樹脂層14形成時等に導電性ポスト31の破損を抑制することができる。また、導電性ポスト31は、電子部品12側から天面側へ向かうにつれて、次第に断面が小さくなる形状にて形成されることが好ましい。次第に断面が小さくなる形状、いわゆるテーパ形状を有することにより、封止樹脂層14形成時等に導電性ポスト31を破損することなく、均一かつ平坦に封止樹脂層14を設けることできる。
後の工程でシート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19を載置する場合に、導電性ポスト31に上方から圧力が加えられるが、テーパ形状の導電性ポスト31は上方からの圧力に対して耐圧性が高く、上方からの圧力によって折れて破損するようなことがない。また、シート状の導電性樹脂18は、封止樹脂層14の天面から露出した導電性ポスト31の上面を覆うように載置されるので、露出した導電性ポスト31の断面が大きい場合、載置したシート状の導電性樹脂18が導電性ポスト31の上部で凸状になり易いが、露出した導電性ポスト31の断面が小さい場合には、凸状になり難く平坦に導電性樹脂18を載置することができる。
次に、導電性ポスト31、31、・・・の上面を露出させ、かつ複数の電子部品モジュール101、101、・・・が形成された集合基板10の上部を覆うように、樹脂による封止樹脂層14を形成する。封止樹脂層14は、エポキシ樹脂等の液状の樹脂を、ディスペンサー塗布する、真空印刷塗布する、シート状の樹脂をプレス装置等で圧着する、又はトランスファ成型方法等を用いることにより、一括して樹脂封止する。回路基板11及び電子部品12、12、・・・、13、13、・・・が封止されることにより、絶縁層が形成される。その際、封止樹脂層14は導電性ポスト31、31、・・・の上面が露出する厚みまで形成する。
なお、導電性ポスト31の上面が確実に封止樹脂層14から露出するように、封止樹脂層14を研磨するようにしても良い。例えば、導電性ポスト31の高さ、厳密には電子部品12の高さに導電性ポスト31の高さを加えた高さより、封止樹脂層14を厚く形成しておく。その後、形成した封止樹脂層14の所定の厚み分を、研磨ロール等で研磨することにより、導電性ポスト31の上面を封止樹脂層14の天面に確実かつ容易に露出させることができる。同時に、封止樹脂層14の表面を平坦化することも可能である。
次に、図10(a)に示すように、封止樹脂層14が形成された状態で、電子部品モジュール101として切り出す境界部分において、回路基板11に到達する手前の深さまで溝状の切り込み部17、17、・・・をブレード等を用いて除去形成する。切り込み部17、17、・・・は、例えば幅0.3mm程度、深さ0.8mm程度である。切り込み部17は、切り込み部の側面17a、切り込み部の開口部17b、切り込み部の底面17cを有する。切り込み部17、17、・・・は、実施の形態1乃至4と同様に、回路基板11の内部であって接地用電極21が露出する深さまで形成しても良い。本実施の形態5では、導電性ポスト31、31、・・・を介して、シールド層15と電子部品12、12、・・・に接続されている接合パッド33とが電気的に接続されるため、切り込み部の側面17a、17a、・・・で導電性樹脂18と接地用電極21とが電気的に接続しなくても良い。
次に、実施の形態1と同様にして図10(b)に示すように、切り込み部の開口部17b、17b、・・・及び導電性ポスト31、31、・・・の上面を含む封止樹脂層14の天面を覆うようにシート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19を載置する。導電性ポスト31、31、・・・は、上面が封止樹脂層14から露出しているので、シート状の導電性樹脂18と接触する。なお、シート状の絶縁性樹脂19は、シート状の導電性樹脂18上に載置している。
次に、実施の形態4と同様にして図10(c)に示すように、ヒータプレス装置23を用いてシート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19が載置された集合基板10に圧力及び熱を加える。圧力とともに熱を加えることにより、載置されたシート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19が軟化して変形又は流動し、切り込み部17、17、・・・に侵入する。切り込み部の側面17a、17a・・・、切り込み部の底面17c、17c・・・及び導電性ポスト31の上面を含む封止樹脂層14の天面上では、導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19が薄膜状態となる。なお、切り込み部17、17、・・・は回路基板11に到達する手前の深さまで形成されているため、切り込み部17、17、・・・に侵入した導電性樹脂18は接地用電極21とは接触せず、電気的に接続しない。
導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19が薄膜状態となった後、集合基板10をオーブン等で加熱し、導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19が硬化することにより、例えば膜厚5〜15μmのシールド層15及び絶縁性樹脂層16が形成される。シート状の導電性樹脂18が熱硬化性樹脂の場合、ヒータプレス装置23の加圧時間を長くすることで、加圧中に熱硬化を終了させることができる。また、ヒータプレス装置23の加圧時間を短くして仮硬化し、取り出してオーブン等で加熱して本硬化させても良い。一方、シート状の導電性樹脂18が熱可塑性樹脂の場合はヒータプレス装置23の加圧で貼り付け、ヒータプレス装置から取り出して冷却、もしくはヒータプレス装置23自体を冷却して硬化させても良い。
硬化後に、実施の形態1と同様にして図10(d)に示すように、ダイサー等を用いてシールド層15及び絶縁性樹脂層16が形成された集合基板10を切り込み部17(17a)、17(17a)、・・・にて切断する。回路基板11にブレイク用切り込み部(図示せず)が形成されている場合には、ブレイク工法により集合基板10を切断しても良い。集合基板10は、切断されて電子部品モジュール101に個片化される。なお、シールド層15は、電子部品モジュール101の側面すべてではなく、側面の下部を除く側面の一部に形成され、シールド層15は接地用電極21とは接触せず、電気的に接続しないが、導電性ポスト31、31、・・・を介して、シールド層15と電子部品12、12、・・・に接続されている接合パッド33とが電気的に接続される。
以上のように本実施の形態5によれば、ヒータプレス装置23を用いてシート状の導電性樹脂18及びシート状の絶縁性樹脂19が載置された集合基板10に圧力及び熱を加えることにより、切り込み部17、17、・・・にも導電性樹脂18及び絶縁性樹脂19を充分に充填することができ、電子部品モジュール101の天面だけでなく側面の一部にもシールド層15及び絶縁性樹脂層16を形成することができる。また、電子部品12上に導電性ポスト31を形成することにより、切り込み部17、17、・・・に侵入した導電性樹脂18と接地用電極21とを接触させず、電気的に接続しなくても、電子部品12に接続されている接合パッド33と導電性ポスト31とを介して接地用電極21と電気的に接続することができる。
なお、図9に示した本実施の形態5に係る電子部品モジュール101は、図10(a)に示したように導電性ポスト31、封止樹脂層14及び切り込み部17を形成した後はヒータプレス装置23を用いて実施の形態4と同様に製造しているが、実施の形態1乃至3と同様に製造することもできる。気体遮断性を有する袋20及び減圧パック装置を用いる場合、実施の形態1、2と同様にして電子部品モジュール101を製造することができ、実施の形態1,2と同様の効果を奏することができる。また、減圧加圧オーブン装置22を用いる場合、実施の形態3と同様にして電子部品モジュール101を製造することができ、実施の形態3と同様の効果を奏することができる。
1、101 電子部品モジュール
11 回路基板
12、13 電子部品
14 封止樹脂層
15 シールド層
16 絶縁性樹脂層
17 切り込み部
18 導電性樹脂
19 絶縁性樹脂
20 気体遮断性を有する袋
21 接地用電極
22 減圧加圧オーブン装置
23 ヒータプレス装置

Claims (9)

  1. 複数の電子部品により複数の電子部品モジュールが形成された集合基板を封止樹脂にて封止する第1工程と、
    前記電子部品モジュールの境界部分にて、封止した封止樹脂の天面から、前記集合基板に向かって所定の深さを有する切り込み部を形成する第2工程と、
    前記切り込み部の開口部及び天面を覆うようにシート状の導電性樹脂を載置する第3工程と、
    所定の温度範囲で軟化し、加圧に対して前記導電性樹脂よりも変形量の大きいシート状の絶縁性樹脂を、前記導電性樹脂上に載置する第4工程と、
    前記導電性樹脂及び前記絶縁性樹脂が載置された前記集合基板に圧力及び熱を加えることにより、前記集合基板の少なくとも側面の一部及び天面を前記導電性樹脂及び前記絶縁性樹脂で被覆する第5工程と、
    被覆された前記集合基板を分離して、それぞれの電子部品モジュールに個片化する第6工程と
    を含むことを特徴とする電子部品モジュールの製造方法。
  2. 前記第2工程において形成する前記切り込み部は、封止した封止樹脂の天面から、前記集合基板の内部まで形成することを特徴とする請求項1に記載の電子部品モジュールの製造方法。
  3. 前記第5工程は、前記導電性樹脂及び前記絶縁性樹脂が載置された前記集合基板を気体遮断性を有する袋に入れ、減圧パック装置により、前記集合基板を入れた前記袋の内部を減圧して密封し、減圧した前記袋内の前記集合基板に対し前記袋の外部から大気開放による圧力を加え、さらに熱を加えることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子部品モジュールの製造方法。
  4. 前記第5工程は、前記導電性樹脂及び前記絶縁性樹脂が載置された前記集合基板を気体遮断性を有する袋に入れ、減圧パック装置により、前記集合基板を入れた前記袋を開けた状態で加熱及び減圧し、加熱及び減圧しながら前記袋を密封した後、減圧した前記袋内の前記集合基板に対し前記袋の外部から大気開放による圧力を加え、さらに熱を加えることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子部品モジュールの製造方法。
  5. 前記第5工程は、大気開放による圧力を加えた後、密閉された槽内に充填された流体の圧力を上昇させる装置により、前記槽内に載置した前記袋内の前記集合基板に圧力及び熱を加えることを特徴とする請求項3又は4に記載の電子部品モジュールの製造方法。
  6. 前記第5工程は、集合基板の天面側及び底面側から集合基板を挟んで圧力を加えるヒータプレス装置により、前記導電性樹脂及び前記絶縁性樹脂が載置された前記集合基板に圧力及び熱を加えることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子部品モジュールの製造方法。
  7. 前記ヒータプレス装置は、真空チャンバーを有し、真空環境下で前記導電性樹脂及び前記絶縁性樹脂が載置された前記集合基板に圧力及び熱を加えることを特徴とする請求項6に記載の電子部品モジュールの製造方法。
  8. 前記集合基板の表面に配設してある電極パッドと接続するように前記集合基板上又は前記電子部品上に導電性ポストを形成し、
    該導電性ポストの上面を露出させ、かつ前記電子部品モジュールを覆うように、前記集合基板を封止樹脂にて封止し、
    前記切り込み部の開口部及び前記導電性ポストの上面を含む天面を覆うようにシート状の前記導電性樹脂及び前記絶縁性樹脂を載置した後、前記導電性樹脂及び前記絶縁性樹脂が載置された前記集合基板に圧力及び熱を加えることにより、前記導電性樹脂及び前記絶縁性樹脂を前記切り込み部に充填し、かつ前記導電性ポストの上面と前記導電性樹脂とを接続させることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電子部品モジュールの製造方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の電子部品モジュールの製造方法を用いて製造してあることを特徴とする電子部品モジュール。
JP2009281370A 2009-12-11 2009-12-11 電子部品モジュールの製造方法及び電子部品モジュール Pending JP2011124413A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009281370A JP2011124413A (ja) 2009-12-11 2009-12-11 電子部品モジュールの製造方法及び電子部品モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009281370A JP2011124413A (ja) 2009-12-11 2009-12-11 電子部品モジュールの製造方法及び電子部品モジュール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011124413A true JP2011124413A (ja) 2011-06-23

Family

ID=44288003

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009281370A Pending JP2011124413A (ja) 2009-12-11 2009-12-11 電子部品モジュールの製造方法及び電子部品モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011124413A (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012039104A (ja) * 2010-07-15 2012-02-23 Toshiba Corp 半導体パッケージとそれを用いた携帯通信機器
CN103134606A (zh) * 2013-02-06 2013-06-05 常州智梭传感科技有限公司 差分式声表面波温度传感器
CN103557987A (zh) * 2013-10-10 2014-02-05 软控股份有限公司 一种声表面波传感器封装结构
JP2015130484A (ja) * 2013-12-03 2015-07-16 東洋インキScホールディングス株式会社 電子素子およびシート材
JP2016527718A (ja) * 2013-07-16 2016-09-08 シンガポール科学技術研究庁Agency for Science, Technology and Research チップをウェハに対し集積する方法及びその装置
JP2017143210A (ja) * 2016-02-12 2017-08-17 住友ベークライト株式会社 電子部品封止体の製造方法、電子装置の製造方法
JP2017204643A (ja) * 2016-05-13 2017-11-16 ネペス カンパニー リミテッドNepes Co., Ltd. 半導体パッケージおよびその製造方法
JP2018056501A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 株式会社ディスコ 半導体パッケージの製造方法
CN108431946A (zh) * 2016-01-07 2018-08-21 赛灵思公司 具有加强件的堆叠的硅封装组件
WO2019044512A1 (ja) * 2017-08-31 2019-03-07 住友ベークライト株式会社 電磁波シールド用フィルム
JP2019087638A (ja) * 2017-11-07 2019-06-06 住友ベークライト株式会社 電子装置の製造方法
JP2019087639A (ja) * 2017-11-07 2019-06-06 住友ベークライト株式会社 電子装置の製造方法
JP2019220673A (ja) * 2018-06-14 2019-12-26 環旭電子股▲分▼有限公司 2回モールドによるSiPモジュールの製造方法及びSiPモジュール
JP2019220674A (ja) * 2018-06-14 2019-12-26 環旭電子股▲分▼有限公司 SiPモジュール及びその製造方法
KR102352495B1 (ko) * 2020-08-12 2022-01-18 정라파엘 기판의 밀봉 방법
JP7466010B2 (ja) 2022-09-19 2024-04-11 毅力科技有限公司 電子モジュール上に保護フィルムを形成するための方法

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9362196B2 (en) 2010-07-15 2016-06-07 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor package and mobile device using the same
US9721905B2 (en) 2010-07-15 2017-08-01 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor package and mobile device using the same
JP2012039104A (ja) * 2010-07-15 2012-02-23 Toshiba Corp 半導体パッケージとそれを用いた携帯通信機器
CN103134606A (zh) * 2013-02-06 2013-06-05 常州智梭传感科技有限公司 差分式声表面波温度传感器
JP2016527718A (ja) * 2013-07-16 2016-09-08 シンガポール科学技術研究庁Agency for Science, Technology and Research チップをウェハに対し集積する方法及びその装置
CN103557987A (zh) * 2013-10-10 2014-02-05 软控股份有限公司 一种声表面波传感器封装结构
JP2015130484A (ja) * 2013-12-03 2015-07-16 東洋インキScホールディングス株式会社 電子素子およびシート材
CN108431946A (zh) * 2016-01-07 2018-08-21 赛灵思公司 具有加强件的堆叠的硅封装组件
CN108431946B (zh) * 2016-01-07 2021-12-07 赛灵思公司 具有加强件的堆叠的硅封装组件
JP2017143210A (ja) * 2016-02-12 2017-08-17 住友ベークライト株式会社 電子部品封止体の製造方法、電子装置の製造方法
US10381312B2 (en) 2016-05-13 2019-08-13 Nepes Co., Ltd. Semiconductor package and method of manufacturing the same
CN107369671A (zh) * 2016-05-13 2017-11-21 Nepes株式会社 半导体封装及其制造方法
CN107369671B (zh) * 2016-05-13 2019-11-01 Nepes株式会社 半导体封装及其制造方法
JP2017204643A (ja) * 2016-05-13 2017-11-16 ネペス カンパニー リミテッドNepes Co., Ltd. 半導体パッケージおよびその製造方法
JP2018056501A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 株式会社ディスコ 半導体パッケージの製造方法
WO2019044512A1 (ja) * 2017-08-31 2019-03-07 住友ベークライト株式会社 電磁波シールド用フィルム
JP2019087638A (ja) * 2017-11-07 2019-06-06 住友ベークライト株式会社 電子装置の製造方法
JP2019087639A (ja) * 2017-11-07 2019-06-06 住友ベークライト株式会社 電子装置の製造方法
JP2019220673A (ja) * 2018-06-14 2019-12-26 環旭電子股▲分▼有限公司 2回モールドによるSiPモジュールの製造方法及びSiPモジュール
JP2019220674A (ja) * 2018-06-14 2019-12-26 環旭電子股▲分▼有限公司 SiPモジュール及びその製造方法
US10798814B2 (en) 2018-06-14 2020-10-06 Universal Scientific Industrial (Shanghai) Co., Ltd. SiP module and manufacturing method of the SiP module
KR102352495B1 (ko) * 2020-08-12 2022-01-18 정라파엘 기판의 밀봉 방법
JP7466010B2 (ja) 2022-09-19 2024-04-11 毅力科技有限公司 電子モジュール上に保護フィルムを形成するための方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011124413A (ja) 電子部品モジュールの製造方法及び電子部品モジュール
JP5273154B2 (ja) 電子部品モジュールの製造方法
JP4530110B2 (ja) 電子部品モジュールの製造方法
US9706661B2 (en) Electronic device module and manufacturing method thereof
CN110010587B (zh) 半导体装置的制造方法及半导体装置
JP2011151372A (ja) 電子部品モジュールの製造方法及び電子部品モジュール
CN101978490A (zh) 电子元器件组件及该电子元器件组件的制造方法
JP2008288610A (ja) 回路モジュールの製造方法
JP5321592B2 (ja) 電子部品モジュールの製造方法
JP5983426B2 (ja) モジュール基板
WO2013035819A1 (ja) 電子部品モジュール及び該電子部品モジュールの製造方法
US20140185248A1 (en) Module board
US10580711B2 (en) Electronic device mounting board and electronic package
KR20170097345A (ko) 전자 소자 모듈 및 그 제조 방법
JP2008258478A (ja) 電子部品装置およびその製造方法
JP2011151226A (ja) 電子部品モジュールの製造方法
JP2010272848A (ja) 電子部品の製造方法
JP6626752B2 (ja) 撮像素子実装用基板および撮像装置
JP2010278421A (ja) 電子部品の製造方法
JP2011119369A (ja) 電子部品モジュールの製造方法及び電子部品モジュール
TWI550728B (zh) 封裝結構及其製造方法
JP2000040762A (ja) 電子素子封止用パッケージ及び電子素子封止構体
US10930573B2 (en) Circuit module and manufacturing method therefor
US9166553B2 (en) Surface acoustic wave (SAW) device package and method for fabricating same
JP2011243922A (ja) 電子部品モジュールの製造方法