JP2011121493A - 車両用ドアミラーの手動格納・電動格納共用ベース、手動格納式車両用ドアミラー、電動格納式車両用ドアミラー、手動格納式または電動格納式ドアミラーの選択的製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ベース32は車体固定部32aと回転支持部32bを具える。回転支持部32bは電動格納式ドアミラーの電動駆動機構70のシャフト74を立設固定するシャフト立設固定面76を具える。シャフト立設固定面76の中央部には手動格納式ドアミラーの回転部側に形成されたシャフト38を回転自在に挿通する中心穴56が形成されている。シャフト立設固定面76の外周側には、手動格納式ドアミラーの回転部側にシャフト38と同軸に形成された環状壁40を回転自在に収容する環状壁収容溝58が形成されている。
【選択図】図1
Description
この発明の手動格納・電動格納共用ベースを使用して構成したこの発明の手動格納式ドアミラーの実施の形態1を説明する。図1はこの実施の形態による手動格納式ドアミラーの構成を分解して示す。このドアミラーは右側用で、図1は背面側から見た状態を示す。図1ではハウジング(ミラーボデー)36の背面側に装着するハウジングカバー、ハウジング36の前面側空間37a(図4)内に固定配置する鏡面調整用アクチュエータ、鏡面角度を可変に該鏡面調整用アクチュエータに固定支持されるミラー板等は図示を省略している。このドアミラーは車体外側に取り付けられるベース32と、ベース32に対し回転軸Sの周り方向に回転自在に軸受支持されるハウジング支持部材34(フレーム)と、ハウジング支持部材34に固定支持されるハウジング36を具備する。ハウジング36はハウジング支持部材34を内部空間37の凹所42に収容してハウジング支持部材配置空間37baに配置し、ビス44でハウジング支持部材34に固定支持される。このようにハウジング支持部材34とハウジング36とを相互に連結固定して一体化してミラー回転部35が構成される。ハウジング支持部材34とハウジング36とを一体化した状態では、ハウジング支持部材34のシャフト38とその外周側の環状壁40はハウジング36の下面から下方に向けて突出する。このシャフト38と環状壁40をベース32の回転支持部32bに形成されたシャフト挿通孔56と環状壁収容溝58(図8、図9)にそれぞれ差し込み、次いでベース32の下面側からシャフト38にコイルばね46を短縮(圧縮)して嵌挿装着し、さらにシャフト38の下端部にプレート48を装着することにより、ハウジング支持部材34とベース32は相互に連結される。これによりハウジング36は手動操作でハウジング支持部材34を伴って、ストッパ40c(図7)で規制される角度範囲内で回転軸Sの周り方向に回転して格納位置(後方可倒位置)と復帰位置さらには前方側に倒れた位置(前方可倒位置)に変位可能となる。
(1)ハウジング36の凹所42にハウジング支持部材34を収容して、ハウジング支持部材34をハウジング支持部材配置空間37baに配置する。図3、図4、図5はこのときの状態を平面図、底面図、背面図でそれぞれ示す。
(2)ハウジング36の下面に形成された2個のねじ通し穴50(図4)にビス44(図1)をそれぞれ差し込んでハウジング支持部材34の下面のねじ穴にねじ込むことにより、ハウジング36とハウジング支持部材34とを相互に連結固定する。 図11はハウジング支持部材34とハウジング36の連結固定位置の断面(図4のB−B矢視位置の断面に相当)を示す。ハウジング支持部材34とハウジング36は、ハウジング36に形成されたねじ通し穴50からビス44を差し込んで、ハウジング支持部材34に形成されたねじ穴66にねじ込むことにより連結固定されている。
(3)ハウジング36の底面の丸穴52から下方に突出するシャフト38と環状壁40をベース32の回転支持部32bに形成されたシャフト挿通孔56と環状壁収容溝58にそれぞれ回転自在に差し込む(図6、図10、図11)。
(4)ベース32の下面側に突出したシャフト38にコイルばね46を嵌挿し、シャフト38の下端部にプレート48を装着して、シャフト38にコイルばね46を短縮状態に装着し、もってベース32にハウジング支持部材34を介してハウジング36を回転軸Sの周り方向に回転自在に連結して軸受支持する(図6、図10、図11)。
(5)ハウジング36の背面側のねじ通し穴33(図1)からねじ(図示せず)を差し込んで、ハウジング支持部材34のねじ穴43(図1)にねじ込んでハウジング36とハウジング支持部材34との連結を強固にする。
(6)ハウジング36の裏面側の開口(図1、図2、図3、図5に示すエッジ36cで囲まれた領域)にハウジングカバーを装着する。これによりハウジング支持部材34は、ハウジング36の下面から突出しているシャフト38および環状壁40を除く部分すなわち連結部39よりも上の部分がハウジング36の内部空間37に収容された状態となる。
(7)ハウジング36の前面側空間37aに鏡面調整用アクチュエータを装着し、該鏡面調整用アクチュエータにミラー板を装着する。
この発明の手動格納・電動格納共用ベースを使用して構成したこの発明の手動格納式ドアミラーの実施の形態2を図13〜図15に示す。これはクラッチのミラー回転部側部分54を環状壁40の頂部に形成し、クラッチのベース側部分60を環状壁収容溝58の底部に形成したものである。他の構成は実施の形態1と同じである。図13はハウジング36の凹所42(図2)にハウジング支持部材34を収容して(図3)ハウジング36の底面側から見た図(実施の形態1の図4に相当)、図14はベース32の回転支持部32bの平面図(実施の形態1の図8に相当)、図15はハウジング36が復帰位置にあるときに、回転軸Sを通る面で切断した断面図(実施の形態1の図6に相当)である。実施の形態1と共通する部分には同一の符号を用いる。これによれば、クラッチを配置するための径方向の専用幅が不要となるので、ベース32とハウジング支持部材34が相対回転する部分の径を小さくすることができる。この実施の形態のドアミラーは実施の形態1のドアミラーと同様に動作する。
前記手動格納式ドアミラーの実施の形態1で説明した手動格納・電動格納共用ベース32を使用して構成したこの発明の電動格納式ドアミラーの実施の形態を図16〜図23に示す。前記手動格納式ドアミラーの実施の形態1と共通する部分には同一の符号を用いる。図16はこの実施の形態による電動格納式ドアミラーの構成を分解して示す。このドアミラーは右側用で、図16は背面側から見た状態を示す。図16ではハウジング36の背面側に装着するハウジングカバー、鏡面調整用アクチュエータ、ミラー板等は図示を省略している。このドアミラーは車体外側に取り付けられるベース32と、電動駆動機構70と、取付部品72と、ハウジング36を具備する。取付部品72は電動駆動機構70とハウジング36との間に介在して電動駆動機構70をハウジング36に固定連結する働きをする。取付部品72はPA+GF樹脂等の硬質プラスチックによる一体成型品あるいはアルミ等の金属による一体鋳造品等で構成される。取付部品72は電動駆動機構70を上部の開口部72bから嵌め込んで収容する内部空間72aを有する。取付部品72の下面にはシャフト74(図22,図23)の下面74aaを下方に露出させる開口部72cが形成されている。取付部品72は下方に向けて突出する環状壁73を有する。環状壁73はベース32の環状壁収容溝58に非接触で収容される(図22、図23)。図17に示すように、環状壁73の外周面の周方向の一部の領域にはストッパ73aが径方向に突出して形成されている。ストッパ73aは、手動格納式ドアミラーの場合と同様に、図8のベース32の環状壁収容溝58のすぐ外周側位置で回転軸Sを中心とする周方向の一部の領域に形成されたストッパ移動溝63に収容されて、取付部品72の回転に伴ってストッパ移動溝63を移動し、ストッパ移動溝63の両端部63a,63bに当接して係止される。ストッパ73aが端部63aで係止される位置がハウジング36の前方可倒位置であり、ストッパ73aが端部63bで係止される位置がハウジング36の格納位置(後方可倒位置)である。ストッパ73aは環状壁73の外周面に形成されているので、環状壁73が無くストッパ73aがその基部だけで取付部品72に連結されている場合に比べて、ストッパ73aを強固に支持してストッパ73aが折れるのを防止することができる。なお上記の配置とは逆に、ストッパ移動溝63を環状壁収容溝58のすぐ内周側の位置に形成し、ストッパ73aを環状壁73の内周面に突出形成することもできる。図17に示すように、取付部品72の前面側には鏡面調整用アクチュエータの一部分をねじ止め支持するねじ穴67,69(図7のハウジング支持部材34のねじ穴29,31に相当)が形成されている。図16において、電動駆動機構70は取付部品72の内部空間72aに収容保持されて、取付部品72ごとハウジング36の凹所42に収容保持されて電動駆動機構配置空間37ba(手動格納式ドアミラーのハウジング支持部材配置空間と共通)に配置され、ビス44で取付部品72ごとハウジング36に固定支持される。このように取付部品72に収容された電動駆動機構70とハウジング36とを一体化してミラー回転部35が構成される。ベース32、ハウジング36、ハウジングカバーは前記手動格納式ドアミラーの実施の形態1で説明したものと同一のものである。なお電動駆動機構70がハウジング36の凹所42に直接収容保持されるように電動駆動機構70の外形および凹所42の内形を形成すれば、取付部品72を不要にすることができる。
(1)取付部品72の上部開口部72bからその内部空間72aに電動駆動機構70を嵌め込んで収容する。これにより電動駆動機構70の約下半分が内部空間72aに嵌り込んだ状態で、電動駆動機構70に取付部品72が装着される。このとき電動駆動機構70のシャフト74の基部74aの下面74aaは取付部品72の下部開口部72cから下方に露出した状態となる。
(2)取付部品72が装着された電動駆動機構70をハウジング36の凹所42に上方から収容する。図18、図19、図20はこのときの状態を平面図、底面図、背面図でそれぞれ示す。
(3)ハウジング36の下面に形成された2個のねじ通し穴50(図19)にビス44(図16)をそれぞれ差し込んで電動駆動機構70の下面のねじ穴にねじ込むことにより、ハウジング36と電動駆動機構70とを相互に連結固定する。 図22は電動駆動機構70とハウジング36の連結固定位置の断面(図19のD−D矢視位置の断面に相当)を示す。図22に示すように、電動駆動機構70とハウジング36は、ハウジング36に形成されたねじ通し穴50からビス44を差し込んで、取付部品72に形成されたねじ通し穴82を介して、電動駆動機構70に形成されたねじ穴84にねじ込むことにより連結固定される。
(4)ハウジング36の下面に露出しているシャフト74の基部74aをベース32のシャフト立設固定面76に、シャフト74の中心軸を回転軸Sに合わせて載置する。図21は取付部品72およびハウジング36を外してベース32の回転支持部32bに電動駆動機構70を載置した状態を示す。脚90と壁部77との係合およびピン79(図19)とピン収容穴81(図8、図9)との係合によりシャフト74の基部74aはベース32のシャフト立設固定面76に位置決めされる。
(5)ベース32の回転支持部32bの裏面側から、ねじ通し穴80(図8)にビス78(図16)を差し込み、シャフト74の下面74aaに形成されたねじ穴88(図19)にねじ込むことにより、シャフト74は回転支持部32bに立設固定される。これによりミラー回転部35は回転支持部32bに対し回転軸Sの周り方向に回転自在に連結される。図22、図23はこのときの状態を断面図で示す。
(6)ハウジング36の背面側のねじ通し穴33(図1)からねじ(図示せず)を差し込んで、取付部品72のねじ通し穴87(図16)に通して、電動駆動機構70のねじ穴89(図16)にねじ込んでハウジング36と取付部品72と電動駆動機構70との連結を強固にする。
(7)ハウジング36の裏面側の開口(図16、図18、図20に示すエッジ36cで囲まれた領域)にハウジングカバーを装着する。これにより電動駆動機構70は、ハウジング36の下面から突出しているシャフト74の基部74aを除く部分がハウジング36の内部空間37に収容された状態となる。
(8)ハウジング36の前面側空間37aに鏡面調整用アクチュエータを装着し、該鏡面調整用アクチュエータにミラー板を装着する。
手動格納式ドアミラーの実施の形態1で説明した手動格納・電動格納共用ベース32を複数個用意して、そのうちのあるものを手動格納式ドアミラーの実施の形態1で説明した手動格納式ドアミラーを製造するのに使用し、他のあるものを電動格納式ドアミラーの実施の形態で説明した電動格納式ドアミラーを製造するのに使用することができる。同様に、手動格納式ドアミラーの実施の形態2で説明した手動格納・電動格納共用ベース32を複数個用意して、そのうちのあるものを手動格納式ドアミラーの実施の形態2で説明した手動格納式ドアミラーを製造するのに使用し、他のあるものを電動格納式ドアミラーの実施の形態で説明したのと同様の電動格納式ドアミラーを製造するのに使用することができる。
Claims (8)
- 手動格納式ドアミラーおよび電動格納式ドアミラーに共用されるベースであって、車体外側に取り付けられる車体固定部と、該車体固定部に繋がって設けられ、ミラー回転部を回転自在に支持して格納位置と復帰位置に変位させる回転支持部とを具備し、
前記回転支持部の上面側に、
電動格納式ドアミラーの回転軸を構成する第1のシャフトを立設固定するシャフト立設固定面と、
前記シャフト立設固定面の中央部に形成され、手動格納式ドアミラーに使用する場合は前記ミラー回転部からその回転軸上を下方に向けて突出形成された第2のシャフトを回転自在に挿通し、電動格納式ドアミラーに使用する場合は前記シャフト立設固定面に立設固定された第1のシャフト内を通って下方に引き出されるハーネスを挿通する中心穴と、
前記中心穴よりも外周側の位置で該中心穴と同心の円形に形成され、手動格納式ドアミラーに使用する場合に、前記ミラー回転部の前記第2のシャフトよりも外周側の位置で該第2のシャフトと同軸に下方に向けて配置されたミラー回転部側の環状壁を回転自在に収容する環状壁収容溝と
を具備してなる車両用ドアミラーの手動格納・電動格納共用ベース。 - 前記回転支持部の前記中心穴よりも外周側の位置で上面側に露出して前記回転軸の周方向に延在して凹凸状に形成され、手動格納式ドアミラーに使用する場合に、該凹凸に対応して前記ミラー回転部側に凹凸状に形成されたクラッチのミラー回転部側部分と係合するクラッチのベース側部分を具備してなる請求項1記載の車両用ドアミラーの手動格納・電動格納共用ベース。
- 請求項1記載の手動格納・電動格納共用ベースと、
前記第2のシャフトおよび前記環状壁を具え、該第2のシャフトを前記ベースの前記シャフト立設固定面の中心穴に回転自在に挿通し、かつ該環状壁を前記ベース側の環状壁収容溝に回転自在に収容して該ベースに回転自在に支持されるミラー回転部と、
前記シャフト立設固定面の中心穴を通って前記ベースの下面側に突出する前記第2のシャフトに圧縮状態で嵌挿装着され、前記ベースと前記ミラー回転部との間に前記回転軸に沿って相互に突き合わす方向に付勢力を付与するばねと
を具備してなる手動格納式ドアミラー。 - 請求項2記載の手動格納・電動格納共用ベースと、
前記第2のシャフトおよび前記環状壁および前記クラッチのミラー回転部側部分を具え、該第2のシャフトを前記ベースの前記シャフト立設固定面の中心穴に回転自在に挿通し、かつ該環状壁を前記ベース側の環状壁収容溝に回転自在に収容して該ベースに回転自在に支持されるミラー回転部と、
前記シャフト立設固定面の中心穴を通って前記ベースの下面側に突出する前記第2のシャフトに圧縮状態で嵌挿装着され、前記ベースと前記ミラー回転部との間に前記回転軸に沿って相互に突き合わす方向に付勢力を付与して、前記クラッチのミラー回転部側部分とベース側部分どうしを圧接させるばねと
を具備してなる手動格納式ドアミラー。 - 前記ベースが前記環状壁収容溝の外周側または内周側に隣接してストッパ移動溝を有し、
前記ミラー回転部が前記環状壁の外周面または内周面に径方向に突出して形成されたストッパを有し、
該ストッパが前記ミラー回転部の回転に伴い前記ストッパ移動溝を移動して、該ストッパ移動溝の端部に当接して係止される請求項3または4記載の手動格納式ドアミラー。 - 請求項1または2記載の手動格納・電動格納共用ベースと、
前記シャフト立設固定面に立設固定される前記第1のシャフトと、
該第1のシャフトの軸回り方向に回転自在に支持され、内蔵する電動駆動機構による回転力を該第1のシャフトに伝達して該軸回り方向に回転駆動されるミラー回転部と
を具備してなる電動格納式ドアミラー。 - 前記ベースが前記環状壁収容溝の外周側または内周側に隣接してストッパ移動溝を有し、
前記ミラー回転部が環状壁と該環状壁の外周面または内周面に径方向に突出して形成されたストッパを有し、
該ストッパが前記ミラー回転部の回転に伴い前記ストッパ移動溝を移動して、該ストッパ移動溝の端部に当接して係止される請求項6記載の手動格納式ドアミラー。 - 請求項1または2記載の手動格納・電動格納共用ベースの1の個体を使用して請求項3から5のいずれか1つの手動格納式ドアミラーを製造し、請求項1または2記載の手動格納・電動格納共用ベースの別の1の個体を使用して請求項6または7記載の電動格納式ドアミラーを製造する手動格納式または電動格納式ドアミラーの選択的製造方法。
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