JP2011116243A - 車両のバッテリ配設構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】前後輪の最適な重量配分を実現しながら、前方から衝撃荷重を受けたときに車室の変形を防止する。
【解決手段】前輪2または後輪4の少なくとも一方を駆動するモータ11と、該モータ11に電力を供給するバッテリ12と、車室内空間5と該車室内空間5よりも前側の空間9とを仕切るダッシュパネル18と、車室内空間5と該車室内空間5よりも下側の空間とを仕切るフロアパネル20とを備え、該フロアパネル20に車両前後方向に延びるトンネル部22が上方へ突設された車両1において、バッテリ12を、少なくとも一部がダッシュパネル18よりも前側に配置するとともに、前方からの荷重によって少なくとも一部がトンネル部22内に案内されるように、後退可能に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両のバッテリ配設構造に関し、主として電気自動車の分野に属する。
車両の前輪と後輪にかかる重量配分(前後重量配分)は、車両の加速時と減速時の慣性力等に大きな影響を与え、当該車両の走行性や操縦安定性を左右する。そのため、車両に搭載される各種機器の配置は、適切な前後重量配分となるように設計される。例えば、FF式(フロントエンジン・フロントドライブ式)のガソリン自動車では、前後重量配分が約6:4となるようにエンジンや燃料タンク等の機器が配置されることが多い。
ところで、電気自動車においても、FF式のガソリン自動車と同様の前後重量配分とすることを求められることがある。その場合に、電気自動車では、エンジンや燃料タンクが搭載されない代わりに、大型のバッテリが搭載されるため、このバッテリの配置によって前後重量配分が大きく変わり、その配置が車両の走行性や操縦安定性を左右することになる。
電気自動車において、バッテリは、車両後部のトランクルーム又は車両前部のダッシュパネル前方の空間に搭載されることが多いが、それ以外にも様々なバッテリの配置が考えられる。例えば、特許文献1には、フロアパネルにおいてダッシュパネルからリアシート近傍まで延びるセンターコンソールが形成され、該センターコンソールにバッテリが収容される構成が開示されている。
特開2007−39004号公報
しかし、電気自動車において、ダッシュパネル前方の空間にバッテリを収容すると重量配分が前輪側に偏りすぎてしまい、トランクルームにバッテリを収容すると重量配分が後輪側に偏りすぎてしまう。
また、特許文献1の技術のようにセンターコンソールにバッテリを収容する場合、バッテリの配置はダッシュパネルとリアシートとの間に限られてしまうため、前後重量配分の自由度が低くなる。そのため、例えば6:4等の最適な重量配分に対して、後輪側の荷重が大きくなりやすい。
したがって、バッテリの少なくとも一部をダッシュパネルよりも前側に配置することで、FF式のガソリン自動車と同様の前後重量配分を得ることが考えられる。
一方で、車体前部におけるダッシュパネル前方のスペースは、前方からの衝撃荷重に対して緩衝機能を果たすことが求められる。そのため、前方から衝撃荷重を受けたときに、バッテリがダッシュパネルの前方に存在することは好ましくない。つまり、前方からの衝撃荷重により車体前部が変形して衝撃を吸収しようとするときに、剛性の高いバッテリがその変形を妨げ、その結果、衝撃があまり吸収されずに車室側に伝達され、車室を変形させるおそれがある。
そこで、本発明は、前後輪の最適な重量配分を実現しながら、前方から衝撃荷重を受けたときに車室の変形を防止することができる車両のバッテリ配設構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る車両のバッテリ配設構造は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、
前輪または後輪の少なくとも一方を駆動するモータと、該モータに電力を供給するバッテリと、車室内空間と該車室内空間よりも前側の空間とを仕切るダッシュパネルと、車室内空間と該車室内空間よりも下側の空間とを仕切るフロアパネルとを備え、
該フロアパネルに車両前後方向に延びるトンネル部が上方へ突設された車両のバッテリ配設構造であって、
前記バッテリは、少なくとも一部が前記ダッシュパネルよりも前側に配置されているとともに、前方からの荷重によって少なくとも一部が前記トンネル部内に案内されるように、後退可能に設けられていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、
前記バッテリは、前記ダッシュパネルの前後両側に亘って配設され、
該ダッシュパネルよりも後側において前記バッテリは前記トンネル部に収容されていることを特徴とする。
さらに、請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、
前記車両は、前記フロアパネル上に配設されたフロントシートと、前記フロアパネル上において前記フロントシートよりも後側に配設されたリアシートと、を備え、
前記トンネル部は、前記ダッシュパネルから後方に向かって前記フロントシートのシートバックの下端側方部まで延びるように配設されていることを特徴とする。
またさらに、請求項4に記載の発明は、前記請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、
前記バッテリは、該バッテリの前端部よりも後端部が低くなるように傾斜して配設されていることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項4に記載の発明において、
前記ダッシュパネルよりも前側において、前記前輪に連結されたドライブシャフトが車幅方向に沿って配置され、
前記バッテリの少なくとも一部は、前記ドライブシャフトの上方に配置されていることを特徴とする。
さらに、請求項6に記載の発明は、前記請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発明において、
前記バッテリは、前輪用のサスペンションを支持するサスペンション支持部材により、車両前後方向にスライド可能に支持されていることを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明によれば、バッテリの少なくとも一部がダッシュパネルよりも前側に配置されることにより、前後輪の最適な重量配分を実現しながら、前方からの荷重によってバッテリの少なくとも一部がフロアパネルのトンネル部内に案内されるようにバッテリが後退可能であることにより、乗員の安全性を良好に維持することができる。つまり、前方から衝撃荷重を受けたときに、剛性の高いバッテリが後退することにより、車体前部の変形がバッテリによって阻害されることを抑制することができる。そのため、車体前部の衝撃吸収機能を良好に維持することができ、乗員の安全性を確保することができる。また、後退したバッテリは、フロアパネルのトンネル部内に案内されるため、バッテリが車室内空間に侵入することを確実に防止することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、バッテリがダッシュパネルの前後両側に亘って配設されるため、バッテリ全体をダッシュパネルの前方に配置する場合に比べて、バッテリ容量の拡大を図ることができる。しかも、ダッシュパネルよりも後側においてバッテリはフロアパネルのトンネル部に収容されるため、フロアパネルの上昇が抑えられ、車室内空間を狭めることなくバッテリ容量を拡大させることができる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、フロアパネルのトンネル部が、ダッシュパネルから後方に向かってフロアシートのシートバックの下端側方部まで延びるように配設されているため、トンネル部内におけるバッテリの収容スペース及び後退スペースを可及的に確保しつつ、リアシートの足元空間がトンネル部により狭められることを回避でき、後席の快適性を良好に維持することができる。
またさらに、請求項4に記載の発明によれば、バッテリの前端部よりも後端部が低くなるようにバッテリが傾斜して配設されているため、前方から衝撃荷重を受けたとき、バッテリの自重を利用してバッテリを確実に後退させることができる。
一方、請求項5に記載の発明によれば、バッテリの少なくとも一部がドライブシャフトの上方に配置されているため、バッテリとドライブシャフトとの干渉を回避しつつ、バッテリを可及的に前方へ張り出させることができ、バッテリ容量の拡大に貢献することができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、バッテリがサスペンション支持部材によりスライド可能に支持されるため、バッテリ専用の支持部材の使用を省略することができ、部品点数の増加を抑制することができる。
第1の実施形態に係るバッテリ配設構造を備えた車両を側方から見た断面図である。 図1に示す車両の底面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB−B線断面図である。 図1のC−C線断面図である。 サスペンション支持部材に対するバッテリの取付け状態を示す分解斜視図である。 図6に示す取付け状態を示す拡大断面図である。 第2の実施形態に係るバッテリ配設構造を備えた車両を側方から見た断面図である。 図8に示す車両の底面図である。 第3の実施形態に係るバッテリ配設構造を備えた車両の底面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
[第1の実施形態]
図1の断面図および図2の底面図は、第1の実施形態に係るバッテリ配設構造を備えた車両1を示す。ただし、図2は、後述の台座52の一部の図示を省略した一部破断底面図である。また、図3〜図5は、それぞれ図1のA−A線断面図、B−B線断面図、C−C線断面図である。
図1及び図2に示すように、車両1は、前輪2を駆動するモータ11と、該モータ11に電力を供給するバッテリ12とを備えた電気自動車である。
車両1の車幅方向両端部には、左右一対のサイドシル28,30がそれぞれ前後方向に沿って延設されている。また、これらのサイドシル28,30よりも車幅方向内側には、左右一対のサイドフレーム24,26がそれぞれ前後方向に沿って延設されている。各サイドフレーム24,26の後述のダッシュパネル18よりも前方部分は、フロントサイドフレーム25,27となっている。
図3に示すように、各サイドフレーム24,26は、例えば、上方に開放した断面略コ字形の鋼材からなり、これらのサイドフレーム24,26上にフロアパネル20が支持されている。該フロアパネル20は、車室内空間5と該車室内空間5よりも下側の空間とを仕切るようにして左右のサイドシル28,30間に亘って設けられている。
図1に戻って、フロアパネル20上には、フロントシート6と、該フロントシート6よりも後側に配置されたリアシート8とが設けられている。
また、フロアパネル20の前端部から立ち上がるようにして、車室内空間5と該車室内空間5よりも前側の空間とを仕切るダッシュパネル18が設けられている。さらに、フロアパネル20の車幅方向中央部には、前後方向に延びるトンネル部22が上方へ突設されている。該トンネル部22は、ダッシュパネル18から後方に向かってフロントシート6のシートバック6aの下端側方部まで延びるように配設されている。すなわち、トンネル部22は、フロントシート6よりも後側へ突出することなく設けられているため、リアシート8の足元空間が狭められることがなく、後席の快適性が良好に維持されるようになっている。また、トンネル部22は、後方に向かうに連れて低くなるように天井面が傾斜して設けられている。
前記のモータ11は、車両1におけるダッシュパネル18の前方の空間9に配設されたモータユニット10に設けられている。該モータユニット10は、モータ11の他に、該モータ11の駆動力を後述のドライブシャフト14に伝達するための図示しない差動装置およびギヤを有する。ただし、モータユニット10には、左右の前輪2に個別に連結される2つのモータを設けるようにしてもよく、この場合は差動装置およびギヤを設ける必要がない。また、モータユニット10に2つのモータを設ける場合、該2つのモータは、バッテリ12の左右両側に配設することが望ましい。
また、前記の空間9には、モータユニット10と左右の各前輪2とを連結するドライブシャフト14が車幅方向に沿って配置されている。さらに、該空間9には、左右の前輪2に連結されたステアリングシャフト16が車幅方向に沿って配置されている。本実施形態において、ステアリングシャフト16は、ドライブシャフト14の前方に配置されており、モータユニット10は、ステアリングシャフト16との干渉を避けるようにして、前端が後端よりも上側に配置されるように傾斜して配置されている。
また、前記のバッテリ12は細長い形状を有し、車両前後方向に沿って配設されている。図6に示すように、バッテリ12の下面には複数のボルト65〜68が突設されており、該ボルト65〜68によって、バッテリ12は、前輪用のサスペンション(図示せず)を支持するサスペンション支持部材32に固定されるようになっている。
サスペンション支持部材32は、前輪用のサスペンションを支持するサブフレーム34と、バッテリ12を支持するバッテリ支持部43とを備え、サブフレーム34とバッテリ支持部43とは一体的に設けられている。
サブフレーム34は、平面視において方形枠状の所謂ペリメータフレームであり、前後方向に延びる左右一対の縦メンバ35,36と、左右の縦メンバ35,36間に亘って車幅方向に延びる前後一対の横メンバ37,38とを有する。また、サブフレーム34は、前部横メンバ37の車幅方向両端部からそれぞれ立ち上がる一対の立ち上がり部39,40と、該立ち上がり部39,40の上端からそれぞれ前方へ延びる一対の連結部41,42とを有する。サブフレーム34は、一対の連結部41,42と、後部横メンバ38の車幅方向両端部とにおいて、例えばボルトを用いてフロントサイドフレーム25,27の下面に固定される。本実施形態において、サブフレーム34は断面ロ字形の鋼材からなるが、サブフレーム34の断面形状はこれに限定されず、例えば断面コ字形であってもよい。
一方、バッテリ支持部43は、サブフレーム34から後方へ延びるように設けられており、フロアパネル20の下側に配置されている。バッテリ支持部43は、サブフレーム34の後部横メンバ38から後方へ延びる左右一対の縦メンバ44,46と、該縦メンバ44,46の後端部間に亘って車幅方向に延びる横メンバ48(図1及び図2参照)とを有する。これらの縦メンバ44,46及び横メンバ48は例えば断面ロ字形の鋼材からなる。なお、バッテリ支持部43の後端部は、車幅方向に延びるクロスメンバ50を介して左右のサイドフレーム24,26に連結されている(図2参照)。
バッテリ支持部43の上面には、バッテリ12を固定するための台座52が取り付けられている。台座52は、例えば、金属板を台状に加工して形成されている。台座52は、前後方向に延びる左右一対のベース部53,54と、該ベース部53,54の車幅方向内側の端部からそれぞれ立ち上がる一対の立ち上がり部55,56と、該立ち上がり部55,56の上端部間に亘って設けられた上面部58とを有する。
左側のベース部53はバッテリ支持部43の左側の縦メンバ44の上面に、右側のベース部54は右側の縦メンバ45の上面に、それぞれ例えば溶接により固定されている。
各立ち上がり部55,56は、後方に向かうに連れて低くなるように形成されており、これにより、上面部58は、後方に向かうに連れて低くなるように傾斜して配置されるようになっている。この上面部58の傾斜角度は、上述のトンネル部22の天井面の傾斜角度と等しくなっており、図3〜図5に示すように、上面部58からトンネル部22の天井面までの高さは、トンネル部22の前端部から後端部にかけて略一定となっている。
台座52の上面部58には、バッテリ12の上述のボルト65〜68に対応する位置において、ボルト65〜68を挿通させるための挿通穴61〜64が形成されている。図6及び図7に示すように、台座52にバッテリ12を固定する際は、バッテリ12の下面の各ボルト65〜68を、それぞれに対応する台座52の各挿通穴61〜64に上側から挿通させた後、下側からナット69〜72をねじ込んで締め付けることで行う。
各挿通穴61〜64は、車両前後方向に長い長穴で構成されている。そのため、挿通穴61〜64に挿通されたボルト65〜68は、挿通穴61〜64内で車両前後方向に沿ってスライド可能となっている。台座52にバッテリ12が固定された状態において、バッテリ12の各ボルト65〜68は、それぞれ対応する挿通穴61〜64の前端部に挿通された状態でナット69〜72により締結されており、車両1が前方から衝撃荷重を受けたとき、各ボルト65〜68は、挿通穴61〜64内において後退可能となっている。
このように、バッテリ12は、台座52上を車両前後方向にスライド可能なようにサスペンション支持部材32により支持されている。そのため、バッテリ専用の支持部材の使用を省略することができ、部品点数の増加を抑制することができる。
図1に示すように、上記のようにサスペンション支持部材32に取り付けられたバッテリ12は、ダッシュパネル18の前後両側に亘って配設されている。そのため、前輪2と後輪4の重量配分の自由度が確保され、例えば6:4等の最適な前後重量配分を得ることができる。よって、車両1の良好な走行性や操縦安定性を得ることができる。また、バッテリ12の前端部はドライブシャフト14の上方に配置されている。そのため、バッテリ12とドライブシャフト14との干渉を回避しつつ、バッテリ12を可及的に前方へ張り出させることができ、バッテリ容量の拡大に貢献することができる。なお、本実施形態において、バッテリ12は、前端部から後端部にかけて略同一の断面形状を有するが、本発明では、バッテリ12の前端部の形状を、ドライブシャフト14の上方へ回避するようにしてバッテリ12のその他の部分の形状と異ならせてもよい。
さらに、バッテリ12は、ダッシュパネル18よりも後側においてトンネル部22に収容されている。そのため、ダッシュパネル18の前後に亘ってバッテリ12を配置しつつ、フロアパネル20の上昇が抑えられ、車室内空間5を狭めることなくバッテリ12の容量を拡大させることができる。
また、バッテリ12は、トンネル部22内においてバッテリ12の後方に所要の後退スペースを残した状態で配設されている。そのため、車両1が前方から衝撃荷重を受けたとき、バッテリ12は、トンネル部22内において図1及び図2の二点鎖線で示す位置まで後退可能となっている。すなわち、バッテリ12の後退がトンネル部22の後壁に阻害されたり、後退したバッテリ12がトンネル部22後方の車室内空間5に侵入したりすることを回避することができる。また、前方から衝撃荷重を受けたとき、該荷重を受ける前にダッシュパネル18よりも前方に配置されていたバッテリ部分の一部又は全部は、トンネル部22内に案内され、これにより、車室内空間5へのバッテリ12の侵入を確実に防止することができる。
さらに、バッテリ12は、該バッテリ12の前端部よりも後端部が低くなるように傾斜して配設されている。そのため、前方から衝撃荷重を受けたとき、バッテリ12の自重を利用してバッテリ12を確実に後退させることができる。しかも、バッテリ12の傾斜角度はトンネル部22の天井面の傾斜角度に等しくなっているため、後退したバッテリ12をトンネル部22内に確実に案内することができる。
以上のように、本実施形態では、前方から衝撃荷重を受けたとき、剛性の高いバッテリ12が後退するようになっているため、車体前部の変形がバッテリ12によって阻害されることを抑制することができる。そのため、車体前部の衝撃吸収機能が良好に維持され、車室の変形を防止することができるため、乗員の安全性が良好に維持される。
また、図2に示すように、ダッシュパネル18の前方の空間9では、モータ10の後端部が、車両前後方向においてバッテリ12と重複して配置されているため、バッテリ12をダッシュパネル18よりも前方へ張り出させつつ、バッテリ12の側方のスペースを有効利用してモータ10を配置することができる。
なお、第1の実施形態では、台座52の長穴61〜64を介してバッテリ12がサスペンション支持部材32に固定されることで、バッテリ12が後退可能となっているが、バッテリ12を後退可能とするための構成はこれに限定されるものでない。バッテリ12を後退可能とするためのその他の構成としては、例えば、サスペンション支持部材32に対するバッテリ12の固定に、前方から衝撃荷重を受けたときに破断するボルトを使用し、該ボルトが破断したときにバッテリ12が後退するようにしてもよい。また、この場合、バッテリ12とサスペンション支持部材32との間に、バッテリ12を後方へスライドさせながらトンネル部22内に案内するレールを介在させることが好ましい。
[第2の実施形態]
図8の断面図および図9の底面図は、第2の実施形態に係るバッテリ配設構造を備えた車両201を示す。
図8及び図9に示すように、第2の実施形態では、モータ10に電力を供給するバッテリ212全体がダッシュパネル18の前方に配置されている。このバッテリ212は、前方からの荷重によって少なくとも一部がトンネル部22内に案内されるように後退可能に設けられている。そのため、第1の実施形態と同様、車体前部の衝撃吸収機能がバッテリ212により阻害されることを回避できるため車室の変形が防止されるとともに、後退したバッテリ212が車室内空間5に侵入することを防止することができる。なお、図8及び図9の二点鎖線は、後退後のバッテリ12の配置の一例を示している。
また、バッテリ212は、該バッテリ212の前端部よりも後端部が低くなるように傾斜して配設されている。このバッテリ212の傾斜角度は、トンネル部22の天井面の傾斜角度に等しくなっている。よって、前方から衝撃荷重を受けたとき、バッテリ212は、該バッテリ212の自重を利用して確実にトンネル部22内に案内される。
なお、第2の実施形態において、バッテリ212を支持するための構成は特に限定されないが、例えば、所定の部材を介してバッテリ212をサスペンション支持部材32に固定し、前方から衝撃荷重を受けたときは、バッテリ212の固定に用いるボルトが破断することで、バッテリ212を後退可能とすることが考えられる。
また、第2の実施形態において、その他の構成は第1の実施形態と同様であり、図8及び図9において、第1の実施形態と同様の機能を有する部材には同符号を付している。
[第3の実施形態]
図10の底面図は、第3の実施形態に係るバッテリ配設構造を備えた車両301を示す。
図10に示すように、第3の実施形態では、前輪2を駆動するモータ310の構成が、第1及び第2の実施形態に係るモータ10と異なり、その他の構成は第2の実施形態と同様である。すなわち、本実施形態においても、バッテリ212は、前方からの荷重によって少なくとも一部がトンネル部22内に案内されるように後退可能に設けられている。なお、図10の二点鎖線は、後退後のバッテリ12の配置の一例を示している。また、図10において、第1及び第2の実施形態と同様の機能を有する部材には同符号を付している。
本実施形態に係るモータ310はインホイールモータであり、左右の前輪2それぞれに直結されている。そのため、モータ310の動力を前輪2に直接伝達することができるため、第1及び第2の実施形態に係るドライブシャフト14の使用を省略することができる。よって、車両1におけるダッシュパネル18の前方の空間9において、バッテリ212の配置の自由度が向上し、前後輪の最適な重量配分を一層容易に実現することができる。
なお、第3の実施形態で使用されるバッテリは、第2の実施形態と同様のバッテリ212に限定されるものでなく、第1の実施形態と同様のバッテリ12を使用することを妨げないものとする。
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、前輪駆動用のモータ10に電力を供給するバッテリ12について説明したが、本発明は、後輪駆動用または四輪駆動用のモータに電力を供給するバッテリにも等しく適用することができる。
以上のように、本発明によれば、車輪駆動用のモータと、該モータに電力を供給するバッテリとを備えた車両において、前後輪の最適な重量配分を実現しながら、前方から衝撃荷重を受けたときに車室の変形を防止することが可能となるから、この種の車両の製造産業分野において好適に利用される可能性がある。
1 車両
2 前輪
4 後輪
5 車室内空間
6 フロントシート
8 リアシート
11 モータ
12 バッテリ
14 ドライブシャフト
18 ダッシュパネル
20 フロアパネル
22 トンネル部
32 サスペンション支持部材

Claims (6)

  1. 前輪または後輪の少なくとも一方を駆動するモータと、該モータに電力を供給するバッテリと、車室内空間と該車室内空間よりも前側の空間とを仕切るダッシュパネルと、車室内空間と該車室内空間よりも下側の空間とを仕切るフロアパネルとを備え、
    該フロアパネルに車両前後方向に延びるトンネル部が上方へ突設された車両のバッテリ配設構造であって、
    前記バッテリは、少なくとも一部が前記ダッシュパネルよりも前側に配置されているとともに、前方からの荷重によって少なくとも一部が前記トンネル部内に案内されるように、後退可能に設けられていることを特徴とする車両のバッテリ配設構造。
  2. 前記バッテリは、前記ダッシュパネルの前後両側に亘って配設され、
    該ダッシュパネルよりも後側において前記バッテリは前記トンネル部に収容されていることを特徴とする請求項1に記載の車両のバッテリ配設構造。
  3. 前記車両は、前記フロアパネル上に配設されたフロントシートと、前記フロアパネル上において前記フロントシートよりも後側に配設されたリアシートと、を備え、
    前記トンネル部は、前記ダッシュパネルから後方に向かって前記フロントシートのシートバックの下端側方部まで延びるように配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両のバッテリ配設構造。
  4. 前記バッテリは、該バッテリの前端部よりも後端部が低くなるように傾斜して配設されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両のバッテリ配設構造。
  5. 前記ダッシュパネルよりも前側において、前記前輪に連結されたドライブシャフトが車幅方向に沿って配置され、
    前記バッテリの少なくとも一部は、前記ドライブシャフトの上方に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の車両のバッテリ配設構造。
  6. 前記バッテリは、前輪用のサスペンションを支持するサスペンション支持部材により、車両前後方向にスライド可能に支持されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両のバッテリ配設構造。
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