JP2011116211A - エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1バッグと共に折り畳まれていた第2バッグを、インストルメントパネルと乗員の膝との間で良好に展開させることができる。
【解決手段】助手席用エアバッグ装置10は、乗員Pの上体Uを拘束するためのメインバッグ26と、膝Kを拘束するためのサブバッグ28と、これらにガスを供給するインナチューブ35とが共に折り畳まれている。インフレータ22からのガス供給により先ずインナチューブ35が展開され、インナチューブ35の第2供給部40からサブバッグ28にガスが供給されると共に、第1供給部38からメインバッグ26にガスが供給される。インナチューブ35の第2供給部40は、ガス供給口40Aがインストルメントパネル16を向く姿勢で展開されるので、サブバッグ28内においては、インフレータ22からのガスはインストルメントパネル16に向けて噴き出される。
【選択図】図1

Description

本発明は、乗員の上体を拘束する第1バッグと膝を拘束する第2バッグとを備えたエアバッグ装置に関する。
乗員の上体を拘束するためのエアバッグに膝を拘束するためのエアバッグを連設したエアバッグ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、乗員の上体を拘束するためのエアバッグと、膝を拘束するためのエアバッグとを、共通の蓄圧器からのガス供給によって同時に膨張、展開させるエアバッグ装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
実開平7−17662号公報 特開昭51−23917号公報
ところで、上体を拘束するためのエアバッグと共に折り畳まれた膝を拘束するためのエアバッグは、車両上下方向の上側から下向きに展開されることとなるので、該膝を拘束するためのエアバッグをインストルメントパネルと乗員の膝との間で良好に展開させることについて、改善の余地がある。
本発明は、第1バッグと共に折り畳まれていた第2バッグを、インストルメントパネルと乗員の膝との間で良好に展開させることができるエアバッグ装置を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係るエアバッグ装置は、インストルメントパネルに対する車室側とは反対側で折り畳まれ、ガス供給を受けてインストルメントパネルに対する車室側で膨張、展開されることで、車両乗員の上体を車両前後方向の前側から拘束する第1バッグと、前記第1バッグよりも小容量とされると共に前記第1バッグと共に折り畳まれ、ガス供給を受けてインストルメントパネルに対する車室側で膨張、展開されることで、前記乗員の膝を車両前後方向の前側から拘束する第2バッグと、前記第1バッグ及び第2バッグと共に折り畳まれ、インフレータからのガス供給によって前記第1バッグ内及び前記第2バッグ内で展開され、前記インフレータからのガスを前記第1バッグに供給する第1供給部と、展開状態において前記第2バッグ内で前記インストルメントパネル側を向いて開口するガス供給口を通じて前記インフレータからのガスを前記第2バッグに供給する第2供給部とを有する可撓性のガス流路部材と、を備えている。
請求項1記載のエアバッグ装置では、例えば車両の前面衝突の際にインフレータからガスが供給されると、該インフレータからのガスによってガス流路部材が膨張、展開される。このガス流路部材の第1供給部から第1バッグにガスが供給され、第2供給部から第2バッグにガスが供給される。これにより、第1バッグ及び第2バッグがそれぞれ膨張、展開される。この際、相対的に小容量である第2バッグが第1バッグに先行して展開される。そして、展開された第2バッグは乗員の膝を拘束し、展開された第1バッグは乗員の上体を拘束することとなる。
ここで、本エアバッグ装置では、第2バッグ内で展開された第2供給部におけるインストルメントパネル側を向いて開口されたガス供給口から、第2バッグ内にインフレータからのガスが供給される。これにより、第2供給部からのガスはインストルメントパネル側に向けて噴き出されつつ、第2バッグ内にガスが供給される。このため、第2バッグは、インストルメントパネルに沿って展開されやすくなり、該インストルメントパネルと乗員の膝との間に第2バッグを潜り込ませるように展開させることができる。
このように、請求項1記載のエアバッグ装置では、第1バッグと共に折り畳まれていた第2バッグを、インストルメントパネルと乗員の膝との間で良好に展開させることができる。
請求項2記載の発明に係るエアバッグ装置は、請求項1記載のエアバッグ装置において、前記ガス流路部材の第2供給部は、前記インストルメントパネルにおける前記膝に対し車両前後方向の前方に位置する部分の表面と交差する方向に沿って前記ガス供給口からガスが噴き出される姿勢に展開される。
請求項2記載のエアバッグ装置では、ガス流路部材の第2供給部からインストルメントパネルに向けて該インストルメントパネル表面に対し斜めにガスが供給される。このため、例えばインストルメントパネルと直角を成す方向に沿ってガスを供給する場合と比較して、第2供給部がインストルメントパネルに向けてガスを噴き出す姿勢が維持されやすくなる。また、第2供給部からガスが展開方向である下向きにガスが噴き出されるので、第2バッグの下向きの展開が促進される。
請求項3記載の発明に係るエアバッグ装置は、請求項1又は請求項2記載のエアバッグ装置において、前記ガス流路部材の第2供給部は、前記第2バッグの車両前後方向の展開厚さを規制するための可撓性の規制部材によって、前記ガス供給口が前記インストルメントパネルに向けて開口される姿勢に展開される。
請求項3記載のエアバッグ装置では、第2バッグの展開厚さを規制する規制部材によって、該第2バッグ内で第2供給部がインストルメントパネルに向けてガスを噴き出す姿勢とし、またこの姿勢を維持することができる。
請求項4記載の発明に係るエアバッグ装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項記載のエアバッグ装置において、前記ガス流路部材は、インフレータからのガス供給により車両前後方向の後側でかつ車両上下方向の上側に向けて延びると共に車両前後方向の前側でかつ車両上下方向の下側に折り返されるように展開され、前記第2供給部は、前記ガス流路部材における折り返し部分に対する先端側を含む部分として構成され、前記第1供給部は、前期第2供給部に対する前記インフレータ側に位置する部分として構成されている。
請求項4記載のエアバッグ装置では、ガス流路部材は、インストルメントパネルに対する前側(反車室側)から後上方に展開されると共に前下方に折り返されるように展開される。このガス流路部材における折り返し部の先端側が第2供給部とされており、ガス流路部材における残余の部分の少なくとも一部が第1供給部とされている。このように第2バッグに上側(膝よりも上側)からガスが供給される構成において、上記の如く第2供給部からインストルメントパネルに向けてガスを噴き出しつつ第2バッグにガスを供給する構成とすることで、インストルメントパネルと乗員の膝との間に第2バッグを良好に展開させることができる。
以上説明したように本発明に係るエアバッグ装置は、第1バッグと共に折り畳まれていた第2バッグを、インストルメントパネルと乗員の膝との間で良好に展開させることができるという優れた効果を有する。
本発明の実施形態に係るエアバッグ装置におけるエアバッグの展開状態を示す側断面図である。 本発明の実施形態に係るエアバッグ装置を構成するエアバッグを拡大して示す側断面図である。 本発明の実施形態に係るエアバッグ装置におけるエアバッグの展開状態を示す背面断面図である。
本発明の実施形態に係るエアバッグ装置としての助手席用エアバッグ装置10について、図1〜図3に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印Wは、それぞれ助手席用エアバッグ装置10が適用された自動車V、助手席12の車両前方向(進行方向)、上方向、車幅方向を示している。また、以下の説明でエアバッグ20(その構成部分)の形状等を説明する場合、特に断りのない場合は膨張、展開状態における形状等をいうものとする。
図1には、助手席用エアバッグ装置10の作動状態における自動車Vの車室C内の前部が模式的な側断面図にて示されている。この図に示される如く、車室C内前部には、車両用シートとしての助手席12が配置されている。助手席12は、乗員Pが車両前向きに着座するためのシートクッション12Aと、シートクッション12Aに着座した着座乗員Pを車両後方から支持するシートバック12Bとを有する。
助手席12に対する車両前方には、車室Cの車両前端を規定するウインドシールドガラス14が配置されている。また、ウインドシールドガラス14に対する車両下方には、インストルメントパネル16が設けられている。インストルメントパネル16は助手席12側に突出しており、助手席12に着座した着座乗員Pはインストルメントパネル16の下方空間に足を入れるようになっている。したがって、助手席12に着座した着座乗員Pは、その着座姿勢で、膝Kをインストルメントパネル16(後述するロアパネル54)に近接させるようになっている。
助手席用エアバッグ装置10は、インストルメントパネル16内に配置されたエアバッグモジュール18を備えている。エアバッグモジュール18は、後に詳述するエアバッグ20と、エアバッグ20にガスを供給するためのインフレータ22と、エアバッグ20及びインフレータ22を保持(一部収容)したエアバッグケース24とを主要部として構成されている。エアバッグモジュール18は、エアバッグケース24においてインストルメントパネル16に設けられた取付部16Aに保持されている。
この実施形態では、図1に示される如くエアバッグ20は、着座乗員Pの上体Uの保護用の第1バッグとしてのメインバッグ26と、膝Kの保護用の第2バッグとしてのサブバッグ28とを有する。このため、助手席用エアバッグ装置10では、エアバッグモジュール18は、インストルメントパネル16における車両最後部近傍に、車両後向きでかつ上向きに設けられている。具体的には、助手席用エアバッグ装置10では、エアバッグモジュール18のエアバッグケース24が車両後方でかつ車両上方に向けて開口する姿勢で、インストルメントパネル16の取付部16Aに保持されている。
このエアバッグケース24は、図1に二点鎖線にて示される如く折り畳み状態のエアバッグ20を保持(一部収容)している。エアバッグ20は、図示しない保持シート等に包まれることで、折り畳み状態が維持されている。インフレータ22は、ガス噴出口22Aを含む一部がエアバッグ20内に挿入された状態で、エアバッグケース24に固定的に保持されている。この実施形態では、インフレータ22は、所謂ディスクタイプのインフレータとされ、上記の通りメインバッグ26とサブバッグ28とを有するエアバッグ20に対し十分なガス容量が確保されている。
エアバッグ20のメインバッグ26は、ウインドシールドガラス14及びインストルメントパネル16と着座乗員Pの上体Uとの間で膨張、展開され、該上体Uの車両前方への相対移動を拘束するようになっている。この実施形態では、メインバッグ26には、内圧調整用のベントホール25が形成されている。サブバッグ28は、インストルメントパネル16と膝Kとの間で膨張、展開され、該膝Kの車両前方への相対移動を拘束するようになっている。これらエアバッグ20のメインバッグ26とサブバッグ28とは、図2及び図3に示される如く、一体的に構成されている。
具体的には、メインバッグ26は、エアバッグ20における車両上下方向の上部及び中間部を構成する基布30により袋状に膨張、展開するように形成されている。この実施形態では、メインバッグ26は、図2に示される如く車幅方向に隣接された左右のバッグを連結した如き所謂ツインチャンバ構造のエアバッグとされている。このメインバッグ26は、左右のバッグ(チャンバ)の車両後端がそれぞれ着座乗員Pの左右別の肩部(又はその近傍)を拘束するように形成されている。
サブバッグ28は、基布32にて車両上向きに開口する袋状に形成されており、該開口縁がメインバッグ26の車両下側開口縁に対し縫製等により接合されている。これにより、エアバッグ20は、全体として大きな袋状を成している。基布32は、表面にシリコンコート等の織り目シール加工が施されている点で基布30とは異なり、その織り目を経由したメインバッグ26内からのガス漏れが防止(基布30に対し抑制)されるようになっている。サブバッグ28の内圧保持用のシリコンコートは、ガス漏れ防止の観点からはサブバッグ28の内面に施すことが好ましい。
上記の通り全体として大きな袋状に展開されるエアバッグ20は、内部をメインバッグ26のチャンバとサブバッグ28のチャンバとに区画(分離)するための布状材としてのテザー34を有する。テザー34は、布状を成しており、図1及び図2に示される如くサブバッグ28の車両前後方向の膨張を規制するようになっている。この実施形態では、テザー34は、図3に示される如く基布30と基布32との縫製部に縫製等により接合されている。
また、図2及び図3にも示される如く、サブバッグ28内における展開状態で車両上下方向の略中間部となる部分には、サブバッグ28の車両前後方向の膨張(厚み)を規制するための規制部材としてのテザー52が設けられている。テザー52には、透孔52A(図3参照)が形成されており、透孔52Aは、サブバッグ28内におけるテザー52に対する上側に位置する上側チャンバ28Uと下側チャンバ28Lとを連通している。
そして、助手席用エアバッグ装置10を構成するエアバッグ20は、インフレータ22のガスをメインバッグ26、サブバッグ28に導く可撓性のガス流路部材としてのインナチューブ35を備えている。インナチューブ35は、基布30と同様の織物である基布36にて、メインバッグ26、サブバッグ28とは独立して、図1に示される如く車両前方でかつ車両下方に向けて開口される略「U」字状に膨張、展開される袋体として構成されている。具体的には、インナチューブ35は、上記の通り車両後方でかつ車両上方に向けて開口するエアバッグケース24から該開口方向に延びる上部35Uと、該上部35Uから車両前方でかつ車両下方側に折り返されるように展開される下部35Lとを主要部として構成されている。
このインナチューブ35の下部35Lは、テザー34を貫通しており、その先端にはサブバッグ28にガスを供給するための後述する第2供給部40のガス供給口40Aが形成されている。一方、インナチューブ35の上部35Uにおける下部35Lの折り返し部の近傍、すなわちテザー34に対するメインバッグ26側には、該メインバッグ26にガスを供給するための後述する第1供給部38のガス供給口38Aが形成されている。この実施形態では、図3に示される如く、ガス供給口38Aは、インナチューブ35の上部35Uにおける車幅方向両側に、それぞれ基布36を貫通した貫通孔として形成されている。これにより、助手席用エアバッグ装置10では、インナチューブ35の上部35Uから車幅方向の両側に向けてメインバッグ26内にガスが供給される構成とされている。
また、助手席用エアバッグ装置10では、インナチューブ35の下部35Lにおけるガス供給口40Aの周りには、ガス排出抑制手段としての逆止弁(一方向弁)42が形成されている。逆止弁42は、サブバッグ28内からガス供給口40Aを覆う布片42Aを有し、上部35Uからのガス供給口38Aを通じたサブバッグ28へのガス供給を許容するようになっている。一方、逆止弁42は、サブバッグ28の内圧(動圧)が上部35Uの内圧よりも高くなると、該内圧によって布片42Aがガス供給口38Aを閉止する構成とされている。なお、逆止弁42の構成を理解し易くするために、図1では逆止弁42の非作動状態であるガス供給口40Aの閉止状態、図2、図3では逆止弁42によるガス供給口40Aの開放状態を図示している。
以上説明したエアバッグ20のインナチューブ35は、メインバッグ26、サブバッグ28と共に折り畳まれてエアバッグケース24に収容されており、インフレータ22からのガス供給によって上記の如く膨張、展開されて、該インフレータ22らのガスをメインバッグ26、サブバッグ28に導く構成とされている。このインナチューブ35は、その上部35Uにおけるガス供給口38Aを含む部分がメインバッグ26にガスを供給する第1供給部38とされると共に、その下部35Lにおけるガス供給口40Aを含む部分が第2供給部40とされている。換言すれば、インナチューブ35における折り返し部の先端側の少なくとも一部が第2供給部40とされ、第2供給部40に対するガス流れ方向の上流(インフレータ22)側に位置する部分の少なくとも一部が第1供給部38とされている。第2供給部40の展開形状は、ガス供給口40Aが車両上下方向において膝Kよりも上側又は膝Kと同等位置に位置するように設定されている。
そして、助手席用エアバッグ装置10では、インナチューブ35の第2供給部40は、ガス供給口40Aがインストルメントパネル16側を向くようにサブバッグ28内で展開される構成とされている。これにより、助手席用エアバッグ装置10では、第2供給部40からインストルメントパネル16に向けてガスが噴き出される構成とされている。この実施形態では、下部35Lにおける第2供給部40を成す部分は、テザー52を貫通してサブバッグ28内における下側チャンバ28Lにガスを供給する構成とされている。第2供給部40は、このテザー52によって展開姿勢が規制されることで、インストルメントパネル16のロアパネル54に向けてガスを噴き出す構成とされている。
より具体的には、第2供給部40は、テザー52(及びテザー34)によって、インストルメントパネル16における下側に向かうほど車両前方に位置するように後傾(湾曲)されたロアパネル54に対し、図2に矢印Gにて示される如く、斜め上後側からガスを噴き出す構成とされている。すなわち、インナチューブ35の第2供給部40は、テザー52の規制を受けて、ガス供給口40Aがロアパネル54及び車両下方を共に向く姿勢に展開されるように構成されている。
また、図1に示される如く、インストルメントパネル16におけるエアバッグモジュール18を取り付けた部分には、エアバッグ20の膨張、展開圧によって破断され開口するエアバッグドア50が形成されている。この実施形態に係るエアバッグドア50は、インストルメントパネル16がその内面側に形成した溝状のティアラインにおいて開裂されることでヒンジ部を中心に上下に展開され、インストルメントパネル16に開口を形成するようになっている。この開口を通じて、エアバッグ20のインストルメントパネル16外すなわち車室Cへの膨張、展開が許容される構成である。
以上説明した助手席用エアバッグ装置10では、例えば図示しない衝突センサの出力に基づいて自動車Vの前面衝突を検出又は前面衝突が不可避であることを予測した場合、図示しない制御装置としてのエアバッグECUがインフレータ22を作動させるようになっている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
上記構成の助手席用エアバッグ装置10では、衝突センサからの信号に基づいて自動車Vの前面衝突が検出又は予測されると、エアバッグECUは、インフレータ22を作動(着火)させる。すると、インフレータ22からガス供給を受けたエアバッグ20は、インストルメントパネル16内で膨張され、その展開圧でエアバッグドア50を展開させて形成された開口を通じて車室Cで膨張、展開される。
この際、インフレータ22のガスが供給されたインナチューブ35が先ず膨張、展開される。インフレータ22からのガスは、インナチューブ35の第1供給部38(上部35U)に形成されたガス供給口38Aを通じてメインバッグ26に供給されると共に、第2供給部40(下部35L)に形成されたガス供給口40Aを通じてサブバッグ28に供給される。サブバッグ28内では、下側チャンバ28Lに供給されたガスがテザー52の透孔52Aを通じて上側チャンバ28Uに供給される。
すると、サブバッグ28は、インナチューブ35における第2供給部40のガス供給口40Aを通じたガス供給によって、インストルメントパネル16と乗員Pの両膝Kとの間で膨張、展開される。一方、相対的に容量の大きいメインバッグ26は、サブバッグ28の展開完了後に乗員Pの上体Uに対する車両前方で展開が完了される。
このサブバッグ28によって、助手席12に着座した着座乗員Pの膝Kが拘束され、インストルメントパネル16側から膝Kに作用する荷重が軽減される。すなわち、着座乗員Pの膝Kが保護される。特に、助手席用エアバッグ装置10では、インナチューブ35の下部35Lにおけるガス供給口40A側に逆止弁42が設けられているため、膝Kの拘束に伴ってサブバッグ28の内圧が上昇すると逆止弁42がガス供給口40Aを閉止する。このため、膝Kの拘束に伴うサブバッグ28の内圧低下(ガス排出)が抑制され、着座乗員Pの膝Kが一層良好に保護される。
一方、乗員Pの上体Uは、膨張、展開されたメインバッグ26によって拘束され、衝撃吸収が果たされる。これらにより、乗員Pは助手席用エアバッグ装置10によって良好に保護される。特に、助手席用エアバッグ装置10では、左右のガス供給口38Aを通じてメインバッグ26内で車幅方向両側に向けてガスが供給される。このため、車両後向きにガスが供給される構成と比較して、メインバッグ26の車両後方への展開力(展開速度)が抑制され、着座乗員Pの上体Uを拘束する際に荷重が軽減される。
このように、助手席用エアバッグ装置10では、メインバッグ26及びサブバッグ28を備えたエアバッグ20にインナチューブ35が設けられているため、助手席用エアバッグ装置10では、インフレータ22からのガスがメインバッグ26及びサブバッグ28のそれぞれに直接的に(独立して)供給される。これにより、助手席用エアバッグ装置10では、相対的に小容量であるサブバッグ28がインフレータ22の作動から短時間で膨張、展開される。したがって、助手席用エアバッグ装置10では、車両前後方向のスペース(ストローク)が小さい着座乗員Pの膝Kに対する車両前方に、前面衝突の検知から短時間でサブバッグ28を膨張、展開させることができる。
ここで、助手席用エアバッグ装置10では、インナチューブ35の第2供給部40がサブバッグ28内でガス供給口40Aをインストルメントパネル16に向ける姿勢で展開される。すると、第2供給部40のガス供給口40Aからは、インフレータ22からのガスがインストルメントパネル16に向けて噴き出される。このため、助手席用エアバッグ装置10では、サブバッグ28がインストルメントパネル16のロアパネル54(後面)に沿って展開されやすくなる。これにより、サブバッグ28は、インストルメントパネル16のロアパネル54と膝Kとの間の狭い隙間に潜り込みながら展開されることとなる。
このように、本実施形態に係る助手席用エアバッグ装置10では、メインバッグ26と一体にエアバッグケース24に収容されるために着座乗員Pの膝Kに対する車両上方から下向きに展開されるサブバッグ28を、インストルメントパネル16のロアパネル54と乗員Pの膝Kとの間で良好に展開させることができる。特に、インナチューブ35がエアバッグケース24から上後方に展開される上部35Uを有する構成においては、サブバッグ28がより車両上方から下向きに展開されることとなるが、本構成においても、上記の通り第2供給部40からインストルメントパネル16側に向けてガスを噴き出す構成によって、サブバッグ28をロアパネル54と乗員Pの膝Kとの間で良好に展開させることができる。
特に、助手席用エアバッグ装置10では、第2供給部40のガス供給口40Aからロアパネル54に対し斜めにガスが噴き出されるので、例えばロアパネル54に直角にガスを噴き出す場合のように第2供給部40がガス圧による反力を受けにくい。このため、第2供給部40は、ロアパネル54に向けてガスを噴き出す姿勢が維持されやすい。しかも、ガス供給口40Aからガスが斜め下向きに噴き出されるので、サブバッグ28の下方への展開(ロアパネル54と膝Kとの間の隙間への潜り込み)が促進される。
また、第2供給部40(インナチューブ35)のガス供給口40Aがインストルメントパネル16側を向く姿勢が、サブバッグ28の展開厚さを規制するためのテザー52によって実現、維持される。このため、追加部材を設けることなく、上記の如くサブバッグ28をインストルメントパネル16のロアパネル54と乗員Pの膝Kとの間で良好に展開させることができる。しかも、第2供給部40はテザー52を貫通して直接的には下側チャンバ28Lにガスを供給するため、サブバッグ28は先端側の展開が先行され、該サブバッグ28の下方への展開(ロアパネル54と膝Kとの間の隙間への潜り込み)が促進される。
なお、上記した実施形態では、第2供給部40(インナチューブ35)の展開姿勢がテザー52によって規制される例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、メインバッグ26又はサブバッグ28内で車幅方向に展開(張架)されると共に第2供給部40に巻き掛けられるストラップ、エアバッグ20のインフレータ22側端部で両端が支持されると共にインナチューブ35の折り返し部や第2供給部40に巻き掛けられるストラップ等の追加(専用)部品によって、第2供給部40(インナチューブ35)の展開姿勢がテザー52によって規制される構成としても良い。
また、上記した実施形態では、インナチューブ35の第2供給部40が、ガス供給口40Aからのガスがロアパネル54に対し傾斜された矢印G方向に噴き出される姿勢に展開される例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ガス供給口40Aからロアパネル54に対する略直角方向にガスが噴き出される姿勢で第2供給部40が展開される構成としても良い。
さらに、上記した実施形態では、サブバッグ28の内圧保持(ガス排出抑制)手段として逆止弁42を備えた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、内圧保持手段として、メインバッグ26やサブバッグ28の膨張、展開に伴ってインナチューブ35の下部35Lを閉じてしまう絞り紐等を採用しても良い。
またさらに、上記した実施形態では、それぞれインフレータ22からのガスが直接的に供給されるサブバッグ28とメインバッグ26との容量差によってサブバッグ28がメインバッグ26に先行して展開される例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、所定値以上のガス圧によって破断されるティアシーム等にてガス供給口38Aを閉止しておき、インナチューブ35の内圧上昇後(サブバッグ28の展開過程又は展開完了後)にメインバッグ26の展開が開始される展開遅延構造を設けても良い。
また、上記した実施形態では、メインバッグ26が左右のバッグを連結した如き所謂ツインチャンバ構造のエアバッグである例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、メインバッグ26が単一のチャンバを有する所謂シングルチャンバ構造のエアバッグである構成としても良い。
さらに、上記した各実施形態では、本発明に係るエアバッグ装置が助手席用エアバッグ装置10に適用された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、本発明に係るエアバッグ装置は、車幅方向に3人の乗員が着座し得るシートのうち車幅方向中央のシート等に適用することができる。また、このような中央座席が本発明においては助手席に含まれると捉えることも可能である。
10 助手席用エアバッグ装置
20 エアバッグ
22 インフレータ
26 メインバッグ(第1バッグ)
28 サブバッグ(第2バッグ)
35 インナチューブ(ガス流路部材)
38 第1供給部
40 第2供給部
40A ガス供給口
52 テザー(規制部材)

Claims (4)

  1. インストルメントパネルに対する車室側とは反対側で折り畳まれ、ガス供給を受けてインストルメントパネルに対する車室側で膨張、展開されることで、車両乗員の上体を車両前後方向の前側から拘束する第1バッグと、
    前記第1バッグよりも小容量とされると共に前記第1バッグと共に折り畳まれ、ガス供給を受けてインストルメントパネルに対する車室側で膨張、展開されることで、前記乗員の膝を車両前後方向の前側から拘束する第2バッグと、
    前記第1バッグ及び第2バッグと共に折り畳まれ、インフレータからのガス供給によって前記第1バッグ内及び前記第2バッグ内で展開され、前記インフレータからのガスを前記第1バッグに供給する第1供給部と、展開状態において前記第2バッグ内で前記インストルメントパネル側を向いて開口するガス供給口を通じて前記インフレータからのガスを前記第2バッグに供給する第2供給部とを有する可撓性のガス流路部材と、
    を備えたエアバッグ装置。
  2. 前記ガス流路部材の第2供給部は、前記インストルメントパネルにおける前記膝に対し車両前後方向の前方に位置する部分の表面と交差する方向に沿って前記ガス供給口からガスが噴き出される姿勢に展開される請求項1記載のエアバッグ装置。
  3. 前記ガス流路部材の第2供給部は、前記第2バッグの車両前後方向の展開厚さを規制するための可撓性の規制部材によって、前記ガス供給口が前記インストルメントパネルに向けて開口される姿勢に展開される請求項1又は請求項2記載のエアバッグ装置。
  4. 前記ガス流路部材は、インフレータからのガス供給により車両前後方向の後側でかつ車両上下方向の上側に向けて延びると共に車両前後方向の前側でかつ車両上下方向の下側に折り返されるように展開され、
    前記第2供給部は、前記ガス流路部材における折り返し部分に対する先端側を含む部分として構成され、
    前記第1供給部は、前期第2供給部に対する前記インフレータ側に位置する部分として構成されている請求項1〜請求項3の何れか1項記載のエアバッグ装置。
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