JP5104834B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

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本発明は、乗員の上体を拘束する第1バッグと膝を拘束する第2バッグとを備えたエアバッグ装置に関する。
乗員の上体を拘束するためのエアバッグに膝を拘束するためのエアバッグを連設したエアバッグ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、乗員の上体を拘束するためのエアバッグと、膝を拘束するためのエアバッグとを、共通の蓄圧器からのガス供給によって同時に膨張展開させるエアバッグ装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
実開平7−17662号公報 特開昭51−23917号公報
ところで、上体を拘束するためのエアバッグに先行して膝を拘束するためのエアバッグを膝前で良好に展開させる点については、上記各文献には開示されておらず、この点につき改善の余地がある。
本発明は、第2バッグを第1バッグに先行して乗員の膝前で良好に展開させることができるエアバッグ装置を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係るエアバッグ装置は、ガス供給を受けて膨張、展開されることで、車両乗員の上体を車両前後方向の前側から拘束する第1バッグと、前記第1バッグよりも小容量とされ、折り畳み状態からガス供給を受けて膨張、展開されることで前記乗員の膝を車両前後方向の前側から拘束する第2バッグと、前記第1バッグ及び第2バッグと共に折り畳まれ、インフレータからのガス供給により車両前後方向の後側でかつ車両上下方向の上側に向けて延びると共に車両前後方向の前側でかつ車両上下方向の下側に折り返されるように展開されて、中間部において前記インフレータからのガスを前記第1バッグに供給すると共に、先端側において前記インフレータからのガスを前記第2バッグに供給する可撓性のガス流路部材と、前記第1バッグと共に折り畳まれ、前記第1バッグの展開により付与される張力によって、前記ガス流路部材の折り返し部の車両上下方向の上側又は車両前後方向の後側への移動が規制されるように展開される帯状部材を含む規制手段と、を備えている。
請求項1記載のエアバッグ装置では、例えば車両の前面衝突の際にインフレータからガスが供給されると、該インフレータからのガスによってガス流路部材が膨張展開される。そして、このガス流路部材の中間部(折り返し部近傍)から第1バッグにガスが供給されると共にガス流路部材の先端側から第2バッグにガスが供給される。ガス流路部材によって第1、第2バッグに直接的にガスが供給される本エアバッグ装置では、相対的に小容量である第2バッグが第1バッグに先行して展開される。そして、展開された第2バッグは乗員の膝を拘束し、展開された第1バッグは乗員の上体を拘束することとなる。
ここで、本エアバッグ装置では、第1バッグの展開に伴って規制手段の帯状部材が張力により展開され、該帯状部材は、張力によってガス流路部材の車両上方、車両後方への移動を規制する。このため、車両上方、後方に向けて延びると共に車両前方、下方に折り返される折り返し形状に展開されるガス流路部材の適正な折り返し形状が維持される。これにより、このガス流路部材の先端側からガス供給を受ける第2バッグが、インフレータの作動から短時間で、安定した姿勢で膨張、展開される。
このように、請求項1記載のエアバッグ装置では、第2バッグを第1バッグに先行して乗員の膝前で良好に展開させることができる。
請求項2記載の発明に係るエアバッグ装置は、請求項1記載のエアバッグ装置において、前記帯状部材は、前記ガス流路部材に形成され前記第1バッグへのガス供給口に対しオフセットされた位置で展開されるように構成されている。
請求項2記載のエアバッグ装置では、規制手段の帯状部材がガス流路部材から第1バッグへのガス供給口からオフセットされた位置で展開されるので、帯状部材がガス供給口を塞ぐことがない。このため、第1バッグは、インフレータの作動から短時間で安定して展開される。
請求項3記載の発明に係るエアバッグ装置は、請求項2記載のエアバッグ装置において、前記規制手段は、車幅方向に作用する張力によって車幅方向に展開されて前記ガス流路部材が車両上下方向の上側に移動することを規制する第1帯状部材と、車幅方向に作用する張力によって車幅方向に展開されて前記ガス流路部材が車両前後方向の後側に移動することを規制する第2帯状部材とを含んで構成されている。
請求項3記載のエアバッグ装置では、それぞれ車幅方向に展開(延在)された第1、第2帯状部材によってガス流路部材の車両上方及び後方への移動が良好に規制される。また、第1、第2帯状部材がそれぞれ異なる方向からガス流路部材の移動を規制するので、各帯状部材を細幅に形成することができる。
請求項4記載の発明に係るエアバッグ装置は、請求項3記載のエアバッグ装置において、前記ガス供給口は、車幅方向の両側に向けて第1バッグにガスを供給するように、前記ガス流路部材に形成されている。
請求項4記載のエアバッグ装置では、ガス流路部材から第1バッグへのガス供給方向と第1、第2帯状部材の展開方向が略同じであるため、第1バッグはまず車幅方向に展開される。このため、インフレータの作動開始から短時間で各帯状部材が展開され、ガス流路部材の移動を展開初期から効果的に規制することができる。
以上説明したように本発明に係るエアバッグ装置は、第2バッグを第1バッグに先行して乗員の膝前で良好に展開させることができるという優れた効果を有する。
本発明の実施形態に係るエアバッグ装置におけるエアバッグの展開状態を示す側断面図である。 本発明の実施形態に係るエアバッグ装置を構成するエアバッグを拡大して示す側断面図である。 本発明の実施形態に係るエアバッグ装置におけるエアバッグの展開状態を示す背面断面図である。
本発明の実施形態に係るエアバッグ装置としての助手席用エアバッグ装置10について、図1〜図3に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印Wは、それぞれ助手席用エアバッグ装置10が適用された自動車V、助手席12の車両前方向(進行方向)、上方向、車幅方向を示している。また、以下の説明でエアバッグ20(その構成部分)の形状等を説明する場合、特に断りのない場合は膨張展開状態における形状等をいうものとする。
図1には、助手席用エアバッグ装置10の作動状態における自動車Vの車室C内の前部が模式的な側断面図にて示されている。この図に示される如く、車室C内前部には、車両用シートとしての助手席12が配置されている。助手席12は、乗員Pが車両前向きに着座するためのシートクッション12Aと、シートクッション12Aの着座乗員Pを車両後方から支持するシートバック12Bとを有する。
助手席12に対する車両前方には、車室Cの車両前端を規定するウインドシールドガラス14が配置されている。また、ウインドシールドガラス14に対する車両下方には、インストルメントパネル16が設けられている。インストルメントパネル16の車両上下方向の上部16Aは助手席12側に突出しており、助手席12の着座乗員Pは上部16Aの下方に足を入れるようになっている。したがって、助手席12の着座乗員Pが、その膝Kをインストルメントパネル16の上部16Aに近接させる構成とされている。
助手席用エアバッグ装置10は、インストルメントパネル16内に配置されたエアバッグモジュール18を備えている。エアバッグモジュール18は、後述するエアバッグ20と、エアバッグ20にガスを供給するためのインフレータ22と、エアバッグ20及びインフレータ22を保持(一部収容)したエアバッグケース24とを主要部として構成されている。エアバッグモジュール18は、エアバッグケース24においてインストルメントパネル16に設けられた取付部16Bに保持されている。
この実施形態では、図1に示される如くエアバッグ20が着座乗員Pの上体Uの保護用の第1バッグとしてのメインバッグ26と、膝Kの保護用の第2バッグとしてのサブバッグ28とを有する。このため、助手席用エアバッグ装置10では、エアバッグモジュール18は、インストルメントパネル16の上部16Aにおける車両最後部近傍に、車両後向きでかつ上向きに設けられている。具体的には、助手席用エアバッグ装置10では、エアバッグモジュール18のエアバッグケース24が車両後方でかつ車両上方に向けて開口する姿勢で、インストルメントパネル16の取付部16Bに保持されている。
このエアバッグケース24は、図1に二点鎖線にて示される如く折り畳み状態のエアバッグ20を保持(一部収容)している。エアバッグ20は、図示しない保持シート等に包まれることで、折り畳み状態が維持されている。インフレータ22は、ガス噴出口22Aを含む一部がエアバッグ20内に挿入された状態で、エアバッグケース24に固定的に保持されている。この実施形態では、インフレータ22は、所謂ディスクタイプのインフレータとされ、上記の通りメインバッグ26とサブバッグ28とを有するエアバッグ20に対し十分なガス容量が確保されている。
エアバッグ20のメインバッグ26は、ウインドシールドガラス14及びインストルメントパネル16と着座乗員Pの上体Uとの間で膨張展開され、該上体Uの車両前方への相対移動を拘束するようになっている。この実施形態では、メインバッグ26には、内圧調整用のベントホール25が形成されている。サブバッグ28は、インストルメントパネル16と膝Kとの間で膨張展開され、該膝Kの車両前方への相対移動を拘束するようになっている。これらエアバッグ20のメインバッグ26とサブバッグ28とは、図2及び図3に示される如く、一体的に構成されている。
具体的には、メインバッグ26は、エアバッグ20における車両上下方向の上部及び中間部を構成する基布30により袋状に膨張展開するように形成されている。この実施形態では、メインバッグ26は、図2に示される如く車幅方向に隣接された左右のバッグを連結した如き所謂ツインチャンバ構造のエアバッグとされている。このメインバッグ26は、左右のバッグ(チャンバ)の車両後端がそれぞれ着座乗員Pの左右別の肩部(又はその近傍)を拘束するように形成されている。
サブバッグ28は、基布32にて車両上向きに開口する袋状に形成されており、該開口縁がメインバッグ26の車両下側開口縁に対し縫製等により接合されている。これにより、エアバッグ20は、全体として大きな袋状を成している。基布32は、表面にシリコンコート等の織り目シール加工が施されている点で基布30とは異なり、その織り目を経由したメインバッグ26内からのガス漏れが防止(基布30に対し抑制)されるようになっている。サブバッグ28の内圧保持用のシリコンコートは、ガス漏れ防止の観点からはサブバッグ28の内面に施すことが好ましい。
上記の通り全体として大きな袋状に展開されるエアバッグ20は、内部をメインバッグ26のチャンバとサブバッグ28のチャンバとに区画(分離)するための布状材としてのテザー34を有する。テザー34は、布状を成しており、図1及び図2に示される如くサブバッグ28の車両前後方向の膨張を規制するようになっている。この実施形態では、テザー34は、図3に示される如く基布30と基布32との縫製部に縫製等により接合されている。また、サブバッグ28内における展開状態で車両上下方向の略中間部となる部分にも、サブバッグ28の車両前後方向の膨張(厚み)を規制するためのテザーやストラップを設けても良い。
そして、助手席用エアバッグ装置10を構成するエアバッグ20は、インフレータ22のガスをメインバッグ26、サブバッグ28に導く可撓性のガス流路部材としてのインナチューブ35を備えている。インナチューブ35は、基布30と同様の織物である基布36にて、メインバッグ26、サブバッグ28とは独立して、図1に示される如く車両前方でかつ車両下方に向けて開口される略「U」字状に膨張展開される袋体として構成されている。具体的には、インナチューブ35は、上記の通り車両後方でかつ車両上方に向けて開口するエアバッグケース24から該開口方向に延びる上部38と、該上部38から車両前方でかつ車両下方側に折り返されるように展開される下部40とを主要部として構成されている。
このインナチューブ35の下部40は、テザー34を貫通しており、その先端にはサブバッグ28にガスを供給するためのガス供給口40Aが形成されている。一方、インナチューブ35の上部38における下部40の折り返し部の近傍、すなわちテザー34に対するメインバッグ26側には、該メインバッグ26にガスを供給するためのガス供給口38Aが形成されている。この実施形態では、図3に示される如く、ガス供給口38Aは、インナチューブ35の上部38における車幅方向両側に、それぞれ基布36を貫通した貫通孔として形成されている。これにより、助手席用エアバッグ装置10では、インナチューブ35の上部38から車幅方向の両側に向けてメインバッグ26内にガスが供給される構成とされている。
また、助手席用エアバッグ装置10では、インナチューブ35の下部40におけるガス供給口40Aの周りには、ガス排出抑制手段としての逆止弁(一方向弁)42が形成されている。逆止弁42は、サブバッグ28内からガス供給口38Aを覆う布片42Aを有し、上部38からのガス供給口38Aを通じたサブバッグ28へのガス供給を許容するようになっている。一方、逆止弁42は、サブバッグ28の内圧(動圧)が上部38の内圧よりも高くなると、該内圧によって布片42Aがガス供給口38Aを閉止する構成とされている。なお、逆止弁42の構成を理解し易くするために、図2では逆止弁42の非作動状態であるガス供給口40Aの開放状態、図3では逆止弁42によるガス供給口40Aの閉止状態を図示している。
そして、助手席用エアバッグ装置10は、インナチューブ35の展開姿勢(形状)を規制するための規制手段44を備えている。規制手段44は、第1帯状部材としての上側テザー(ストラップ)46と、第2帯状部材としての後側テザー(ストラップ)48とを有する。上側テザー46、後側テザー48は、それぞれメインバッグ26の展開に伴って付与される車幅方向の張力により車幅方向に展開(張設)されるようになっている。この実施形態では、上側テザー46、後側テザー48は、図3に示される如く、それぞれの長手方向後端部がメインバッグ26における車幅方向に対向する側壁部26Aに縫製等により結合されることで、上記の通りメインバッグ26の展開に伴って車幅方向に展開される構成が実現されている。
上側テザー46は、上記の展開姿勢でインナチューブ35の上部38に対する車両上方に位置し、車両上方に移動しようとするインナチューブ35に接触しつつ該インナチューブ35の車両上方への移動を規制するようになっている。後側テザー48は、上記の展開姿勢でインナチューブ35の上部38における下部40の折り返し部近傍(インフレータ22から主に車両後向きのガス圧を受ける部分)に対する車両後方に位置し、車両後方に移動しようとするインナチューブ35に接触しつつ該インナチューブ35の車両後方への移動を規制するようになっている。
これらにより助手席用エアバッグ装置10では、インナチューブ35の下部40が車両上後方に移動する(インナチューブ35が直線状に延びようとする)動作が、規制手段44の上側テザー46、後側テザー48によって規制される構成とされている。
また、図1に示される如く、インストルメントパネル16におけるエアバッグモジュール18を取り付けた部分には、エアバッグ20の膨張展開圧によって破断され開口するエアバッグドア50が形成されている。この実施形態に係るエアバッグドア50は、インストルメントパネル16がその内面側に形成した溝状のティアラインにおいて開裂されることでヒンジ部を中心に上下に展開され、インストルメントパネル16に開口を形成するようになっている。この開口を通じて、エアバッグ20のインストルメントパネル16外すなわち車室Cへの膨張展開が許容される構成である。
以上説明した助手席用エアバッグ装置10では、例えば図示しない衝突センサの出力に基づいて自動車Vの前面衝突を検出又は前面衝突が不可避であることを予測した場合、図示しない制御装置としてのエアバッグECUがインフレータ22を作動させるようになっている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
上記構成の助手席用エアバッグ装置10では、衝突センサからの信号に基づいて自動車Vの前面衝突が検出又は予測されると、エアバッグECUは、インフレータ22を作動(着火)させる。すると、インフレータ22からガス供給を受けたエアバッグ20は、インストルメントパネル16内で膨張され、その展開圧でエアバッグドア50を展開させて形成された開口を通じて車室Cで膨張展開される。
この際、インフレータ22のガスが供給されたインナチューブ35が先ず膨張展開される。インフレータ22からのガスは、インナチューブ35の上部38に形成されたガス供給口38Aを通じてメインバッグ26に供給されると共に、下部40に形成されたガス供給口40Aを通じてサブバッグ28に供給される。
すると、メインバッグ26は、車幅方向に供給される(噴き出される)ガスのガス圧によって先ず車幅方向に膨張、展開され、これに伴い上側テザー46、後側テザー48に張力が付与されて該上側テザー46、後側テザー48が展開される。そして、サブバッグ28は、ガス供給口40Aを通じたガス供給によって、インストルメントパネル16と乗員Pの両膝Kとの間で膨張展開される。一方、相対的に容量の大きいサブバッグ28は、サブバッグ28の展開完了後に乗員Pの上体Uに対する車両前方で展開が完了される。
このように、助手席用エアバッグ装置10では、メインバッグ26及びサブバッグ28を備えたエアバッグ20にインナチューブ35が設けられているため、助手席用エアバッグ装置10では、インフレータ22からのガスがメインバッグ26及びサブバッグ28のそれぞれに直接的に(独立して)供給される。これにより、助手席用エアバッグ装置10では、相対的に小容量であるサブバッグ28がインフレータ22の作動から短時間で膨張展開される。したがって、助手席用エアバッグ装置10では、車両前後方向のスペース(ストローク)が小さい着座乗員Pの膝Kに対する車両前方に、前面衝突の検知から短時間でサブバッグ28を膨張展開させることができる。
このサブバッグ28によって、膝Kが拘束され、インストルメントパネル16側から膝Kに作用する荷重が軽減される。すなわち、着座乗員Pの膝Kが保護される。特に、助手席用エアバッグ装置10では、インナチューブ35の下部40におけるガス供給口40A側に逆止弁42が設けられているため、膝Kの拘束に伴ってサブバッグ28の内圧が上昇すると逆止弁42がガス供給口40Aを閉止する。このため、膝Kの拘束に伴うサブバッグ28の内圧低下(ガス排出)が抑制され、着座乗員Pの膝Kが一層良好に保護される。
一方、乗員Pの上体Uは、膨張展開されたメインバッグ26によって拘束され、衝撃吸収が果たされる。これらにより、乗員Pは助手席用エアバッグ装置10によって良好に保護される。特に、助手席用エアバッグ装置10では、左右のガス供給口38Aを通じてメインバッグ26内で車幅方向両側に向けてガスが供給される。このため、車両後向きにガスが供給される構成と比較して、メインバッグ26の車両後方への展開力(展開速度)が抑制され、着座乗員Pの上体Uを拘束する際に荷重が軽減される。
そして、助手席用エアバッグ装置10では、インナチューブ35の展開姿勢(形状)を上側テザー46と後側テザー48とによって規制する規制手段44を備えている。このため、助手席用エアバッグ装置10では、インナチューブ35が車両前向きかつ下向きに開口する略「U」字状の展開姿勢が確保(維持)される。すなわち、助手席用エアバッグ装置10では、インフレータ22からのガス圧でインナチューブ35(の折り返し部)が直線状に伸びようとしたり、インナチューブ35の下部40が折り返し部の近傍を起点に上下(前後)に揺動したりすることが防止又は著しく抑制される。
さらに、助手席用エアバッグ装置10では、規制手段44を構成する上側テザー46、後側テザー48がガス供給口38Aを塞がないように展開されるので、該上側テザー46、後側テザー48がメインバッグ26の適正な展開を妨げることはない。そして、助手席用エアバッグ装置10では、メインバッグ26へのガス供給方向と上側テザー46、後側テザー48の展開(張力の作用)方向とが略一致しているので、メインバッグ26の展開完了前に上側テザー46、後側テザー48を良好に展開させて、これら上側テザー46、後側テザー48に上記したインナチューブ35の移動規制機能を果たさせることができる。
以上により、助手席用エアバッグ装置10では、インナチューブ35の下部40が安定した姿勢でサブバッグ28にガスを供給することとなり、サブバッグ28がインフレータの作動から短時間で、かつ安定した姿勢でインストルメントパネル16と乗員Pの両膝Kとの間で展開される。
このように、本実施形態に係る助手席用エアバッグ装置10では、サブバッグ28をメインバッグ26に先行させ、かつ乗員Pの両膝Kの前に良好に展開させることができる。
また、助手席用エアバッグ装置10では、それぞれ車幅方向に展開(延在)された上側テザー46、後側テザー48によってインナチューブ35の車両上方、後方への移動が良好に規制される。このように複数の上側テザー46、後側テザー48がそれぞれ異なる方向からインナチューブ35の移動を規制するので、例えば1本のインナチューブ35のテザーで異なる2方向への移動を規制する構成と比較して、上側テザー46、後側テザー48を細幅に形成することができる。
また、上側テザー46、後側テザー48を細幅に形成することで、該上側テザー46、後側テザー48によってメインバッグ26内でのガス流れが影響されにくくなる。特に、助手席用エアバッグ装置10では、上側テザー46、後側テザー48の延在方向とインナチューブ35からメインバッグ26へのガス供給口38Aを通じたガス供給方向とが略一致しているため、上側テザー46、後側テザー48がメインバッグ26内のガス流れに与える影響が小さい。これらにより助手席用エアバッグ装置10では、メインバッグ26についても、インフレータ22の作動開始から短時間でかつ適正に展開させることができる。
なお、上記した実施形態では、規制手段44が2本の上側テザー46、後側テザー48にて構成された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、1本又は3本以上のテザーにて規制手段44を構成しても良い。
また、上記した実施形態では、上側テザー46、後側テザー48が車幅方向に展開される例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、上側テザー46、後側テザー48の少なくとも一方又はこれらに代わるテザーが車幅方向に対し傾斜した姿勢でインナチューブ35の移動を規制するようにしても良い。
さらに、上記した実施形態では、サブバッグ28の内圧保持(ガス排出抑制)手段として逆止弁42を備えた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、内圧保持手段として、メインバッグ26やサブバッグ28の膨張展開に伴ってインナチューブ35の下部40を閉じてしまう絞り紐等を採用しても良い。
またさらに、上記した実施形態では、メインバッグ26が左右のバッグを連結した如き所謂ツインチャンバ構造のエアバッグである例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、メインバッグ26が単一のチャンバを有する所謂シングルチャンバ構造のエアバッグである構成としても良い。
さらに、上記した各実施形態では、本発明に係るエアバッグ装置が助手席用エアバッグ装置10に適用された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、本発明に係るエアバッグ装置は、車幅方向に3人の乗員が着座し得るシートのうち車幅方向中央のシート等に適用することができる。また、このような中央座席が本発明においては助手席に含まれると捉えることも可能である。
10 助手席用エアバッグ装置(エアバッグ装置)
22 インフレータ
26 メインバッグ(第1バッグ)
28 サブバッグ(第2バッグ)
35 インナチューブ(ガス流路部材)
38A ガス供給口
44 規制手段
46 上側テザー(帯状部材、第1帯状部材)
48 後側テザー(帯状部材、第2帯状部材)

Claims (4)

  1. ガス供給を受けて膨張、展開されることで、車両乗員の上体を車両前後方向の前側から拘束する第1バッグと、
    前記第1バッグよりも小容量とされ、折り畳み状態からガス供給を受けて膨張、展開されることで前記乗員の膝を車両前後方向の前側から拘束する第2バッグと、
    前記第1バッグ及び第2バッグと共に折り畳まれ、インフレータからのガス供給により車両前後方向の後側でかつ車両上下方向の上側に向けて延びると共に車両前後方向の前側でかつ車両上下方向の下側に折り返されるように展開されて、中間部において前記インフレータからのガスを前記第1バッグに供給すると共に、先端側において前記インフレータからのガスを前記第2バッグに供給する可撓性のガス流路部材と、
    前記第1バッグと共に折り畳まれ、前記第1バッグの展開により付与される張力によって、前記ガス流路部材の折り返し部の車両上下方向の上側又は車両前後方向の後側への移動が規制されるように展開される帯状部材を含む規制手段と、
    を備えたエアバッグ装置。
  2. 前記帯状部材は、前記ガス流路部材に形成され前記第1バッグへのガス供給口に対しオフセットされた位置で展開されるように構成されている請求項1記載のエアバッグ装置。
  3. 前記規制手段は、車幅方向に作用する張力によって車幅方向に展開されて前記ガス流路部材が車両上下方向の上側に移動することを規制する第1帯状部材と、車幅方向に作用する張力によって車幅方向に展開されて前記ガス流路部材が車両前後方向の後側に移動することを規制する第2帯状部材とを含んで構成されている請求項2記載のエアバッグ装置。
  4. 前記ガス供給口は、車幅方向の両側に向けて第1バッグにガスを供給するように、前記ガス流路部材に形成されている請求項3記載のエアバッグ装置。
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