JP2011115878A - 動力装置の制御装置 - Google Patents

動力装置の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011115878A
JP2011115878A JP2009274351A JP2009274351A JP2011115878A JP 2011115878 A JP2011115878 A JP 2011115878A JP 2009274351 A JP2009274351 A JP 2009274351A JP 2009274351 A JP2009274351 A JP 2009274351A JP 2011115878 A JP2011115878 A JP 2011115878A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
target
secondary side
power
filtering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009274351A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5214578B2 (ja
Inventor
Toyoo Oda
豊生 織田
Yoshiya Takemura
佳也 竹村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2009274351A priority Critical patent/JP5214578B2/ja
Priority to US13/512,944 priority patent/US9242375B2/en
Priority to PCT/JP2010/066427 priority patent/WO2011067976A1/ja
Priority to DE112010004664.6T priority patent/DE112010004664B4/de
Publication of JP2011115878A publication Critical patent/JP2011115878A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5214578B2 publication Critical patent/JP5214578B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J9/00Programme-controlled manipulators
    • B25J9/16Programme controls
    • B25J9/1628Programme controls characterised by the control loop
    • B25J9/1641Programme controls characterised by the control loop compensation for backlash, friction, compliance, elasticity in the joints
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J13/00Controls for manipulators
    • B25J13/08Controls for manipulators by means of sensing devices, e.g. viewing or touching devices
    • B25J13/088Controls for manipulators by means of sensing devices, e.g. viewing or touching devices with position, velocity or acceleration sensors
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J9/00Programme-controlled manipulators
    • B25J9/0009Constructional details, e.g. manipulator supports, bases
    • B25J9/0015Flexure members, i.e. parts of manipulators having a narrowed section allowing articulation by flexion
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J9/00Programme-controlled manipulators
    • B25J9/16Programme controls
    • B25J9/1628Programme controls characterised by the control loop
    • B25J9/1633Programme controls characterised by the control loop compliant, force, torque control, e.g. combined with position control
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B2219/00Program-control systems
    • G05B2219/30Nc systems
    • G05B2219/41Servomotor, servo controller till figures
    • G05B2219/41251Servo with spring, resilient, elastic element, twist

Abstract

【課題】アクチュエータから弾性特性を有する動力伝達要素を介して被動要素に伝達される駆動力の振動を効果的に抑制しつつ、目標とする駆動力を安定に被動要素に付与する。
【解決手段】アクチュエータ2と被動要素5との間の動力伝達系に弾性特性を有する減速機3とばね部材4とを有する動力装置1において、ばね部材4の入力部4aの変位速度の推定値ω1_eと被動要素5の変位速度の推定値ω2_eとの偏差Δω12と、ばね部材4の入力部4aと被動要素5の変位差の計測値θdef_sと被動要素5の目標駆動力τrefに対応する当該変位差の目標値θdef_cmdとの偏差Δθdefとをそれぞれローパスフィルタ25b,25eに通してなる値の線形結合値に応じて、アクチュエータ2の動作目標を決定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ロボットのリンク等の被動要素にアクチュエータから付与する駆動力を制御する装置に関する。
ロボットの関節機構を駆動する動力装置においては、関節機構に柔軟性を持たせるために、アクチュエータの動力出力部と関節機構の被動要素との間にばね部材を介装したものが知られている。
例えば、特許文献1には、モータの回転駆動力をプーリ及び減速機と、ダンパ及びばねから成る減衰要素・弾性要素系とを順に介してロボットアームのリンクに伝達するように構成された動力装置が記載されている。そして、この特許文献1に見られる技術では、目標リンク角や、リンク角の計測値、モータの回転角度の計測値に基づいてモータの目標トルクを決定し、この目標トルクによりモータの出力トルクを制御する。この場合、モータの目標トルクは、フィードフォワード値に、目標リンク角とリンク角計測値との偏差に応じたフィードバック値を加えることによって決定される。
特開2005−349555号公報
ところで、上記の如き動力装置では、モータ等のアクチュエータと被動要素との間の動力伝達系の減速機として、ハーモニックドライブ(登録商標)等の波動歯車装置が使用されることが多い。
この種の波動歯車装置は、その構造上、該装置の動力伝達系に若干の弾性特性を有する。従って、アクチュエータの動力を波動歯車装置とばね部材とを介して被動要素に伝達する動力装置では、その動力伝達系にばね部材だけでなく、波動歯車装置も弾性特性を有する要素、すなわち振動し易い要素として含まれることとなる。このため、このような動力装置では、共振現象等に起因する振動が発生し易く、ひいては、被動要素にアクチュエータから伝達する駆動力の振動が発生し易い。従って、被動要素に伝達する駆動力を目標とする駆動力に適切に制御するためには、波動歯車装置とばね部材との両方の弾性特性に起因する駆動力の振動を効果的に抑制する必要がある。
この場合、前記特許文献1に見られる技術では、ばね部材の弾性特性に起因する振動を抑制するための配慮はなされているものの、モータとロボットのリンクとの間に減速機として含まれる波動歯車装置の弾性特性に対する考慮がなされていない。このため、モータとリンクとの間の動力伝達系の振動、ひいては、リンクの駆動トルクの振動を十分に抑制できない状況が発生しやすいという不都合がある。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、アクチュエータと被動要素との間の動力伝達系に、弾性特性を有する2つの動力伝達要素が含まれる動力装置において、アクチュエータから被動要素に伝達される駆動力の振動を効果的に抑制しつつ、目標とする駆動力を安定に被動要素に付与することができる動力装置の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の動力装置の制御装置は、かかる目的を達成するために、アクチュエータと、該アクチュエータの動力出力部に入力部が連結された弾性特性を有する第1動力伝達要素と、該第1動力伝達要素の出力部に入力部が連結され、該入力部に付与される動力を弾性力に変換して出力する第2動力伝達要素と、該第2動力伝達要素の出力部に連結され、前記アクチュエータから第1動力伝達要素及び第2動力伝達要素を介して伝達される駆動力によって運動動作を行なう被動要素とを備え、前記第1動力伝達要素が第2動力伝達要素よりも高剛性の弾性特性を有する動力装置において、前記被動要素にアクチュエータから実際に付与される駆動力を目標駆動力に制御する制御装置であって、
前記第2動力伝達要素の入力部の実際の変位位置の計測値を示す出力を生成する一次側変位位置計測手段と、
前記被動要素の実際の変位位置の計測値を示す出力を生成する二次側変位位置計測手段と、
前記第2動力伝達要素の入力部の実際の変位位置と前記被動要素の実際の変位位置との差である一次側・二次側間変位差の計測値を示す出力を生成する一次側・二次側間変位差計測手段と、
前記第2動力伝達要素の入力部の実際の変位速度である一次側変位速度の推定値を、少なくとも前記一次側変位位置の計測値に基づいて生成する一次側変位速度推定手段と、
前記被動要素の実際の変位速度である二次側変位速度の推定値を、少なくとも前記二次側変位位置の計測値に基づいて生成する二次側変位速度推定手段と、
前記二次側変位速度の計測値と前記一次側変位速度の計測値との偏差にローパス特性のフィルタリング処理を施してなる第1フィルタリング値を生成する第1フィルタリング手段と、
前記一次側・二次側間変位差の計測値と該一次側・二次側間変位差の計測値を前記第2動力伝達要素が発生する弾性力に換算してなる弾性力換算値とのうちのいずれか一方である弾性計測量の値と、前記目標駆動力により規定される該弾性計測量の目標値との偏差にローパス特性のフィルタリング処理を施してなる第2フィルタリング値を生成する第2フィルタリング手段と、
前記第1フィルタリング値と第2フィルタリング値との線形結合値に応じて前記アクチュエータの動作を規定する動作目標を決定するアクチュエータ動作目標決定手段と、
前記決定された動作目標に応じて前記アクチュエータの動作を制御するアクチュエータ制御手段とを備えたことを特徴とする(第1発明)。
なお、前記アクチュエータが出力する動力や、被動要素に付与する駆動力は、回転力(トルク)と並進力とのいずれであってもよい。
かかる第1発明によれば、前記第1フィルタリング手段により生成された第1フィルタリング値と第2フィルタリング手段により生成された第2フィルタリング値との線形結合値に応じて前記動作目標が決定される。そして、この動作目標に応じて前記アクチュエータの動作が制御される。
ここで、前記第1フィルタリング手段によりローパス特性のフィルタリング処理を施す対象は、前記二次側変位速度の計測値と前記一次側変位速度の計測値との偏差、すなわち、第1動力伝達要素の出力部に連結されている第2動力伝達要素の入力部の変位速度と、第2動力伝達要素の出力部に連結されている被動要素の変位速度との偏差であるから、第2動力伝達要素から被動要素に実際に付与される弾性力の時間的な変化率に応じたものとなる。
また、前記第2フィルタリング手段によりローパス特性のフィルタリング処理を施す対象は、前記一次側・二次側間変位差の計測値と前記目標駆動力により規定される一次側・二次側間変位差の目標値との偏差、あるいは、前記一次側・二次側間変位差の計測値を前記第2動力伝達要素が発生する弾性力に換算してなる弾性力換算値と該弾性力の目標値(すなわち前記目標駆動力)との偏差であるから、第2動力伝達要素から被動要素に実際に付与される弾性力の、目標駆動力に対する誤差に応じたものとなる。
なお、第2動力伝達要素が発生する弾性力と一次側・二次側間変位差との間の関係は該第2動力伝達要素の弾性特性に依存する既定の関係となるので、該関係に基づいて一次側・二次側間変位差の計測値を第2動力伝達要素の弾性力に換算したり、あるいは、前記目標駆動力を一次側・二次側間変位差の目標値に換算することができる。
補足すると、第1フィルタリング手段及び第2フィルタリング手段のそれぞれのフィルタリング処理は、該フィルタリング処理の対象に、ある所定値のゲインを乗じる処理を含んでいてもよい。
上記のように第1フィルタリング手段によりローパス特性のフィルタリング処理を施す対象は、第2動力伝達要素から被動要素に実際に付与される弾性力の時間的な変化率に応じたものとなる。また。第2フィルタリング手段によりローパス特性のフィルタリング処理を施す対象は、第2動力伝達要素から被動要素に実際に付与される弾性力の、目標駆動力に対する誤差に応じたものとなる。
また、第1フィルタリング手段及び第2フィルタリング手段は、それぞれのフィルタリング処理のカットオフ周波数やゲインを個別に設定できる。
このため、第1フィルタリング手段及び第2フィルタリング手段は、それぞれのフィルタリング処理のカットオフ周波数やゲインを適切に設定しておくことによって、アクチュエータから被動要素に伝達される駆動力が、第1動力伝達要素及び第2動力伝達要素の両方の弾性特性に起因して振動するのを効果的に抑制し得るように前記動作目標を決定できる。
従って、第1発明によれば、アクチュエータから被動要素に伝達される駆動力の振動を効果的に抑制しつつ、被動要素に付与する駆動力を目標駆動力に安定に制御できる。
上記第1発明では、弾性特性を有する第1動力伝達要素や第2動力伝達要素は、アクチュエータの種別や、被動要素の運動形態などに応じて種々様々な態様を採ることができる。その代表的な態様の一例としては、前記第1動力伝達要素が減速機であり、前記第2動力伝達要素がばね部材であるという態様が挙げられる(第2発明)。
この第2発明における動力装置は、アクチュエータが出力する動力を、減速機とばね部材とを順に介して被動要素に伝達するという構造のものであるので、本発明の汎用性を高めることができる。
この場合、ばね部材に比して高剛性の弾性特性を有する減速機の代表的な例としては、ハーモニックドライブ(登録商標)等の波動歯車装置が挙げられる。また、ばね部材の代表的な例としては、コイルばねやトーションバーが挙げられる。
なお、減速機は、回転力から並進力への変換、又は並進力から回転力への変換を行なう機構を含んでいてもよい。また、減速機は、例えば、波動歯車装置に加えて、例えば複数のギヤを噛合させた構造の動力伝達機構や、スプロケットとチェーンとを組み合わせた構造の動力伝達機構等を含んでいてもよい。
また、第2動力伝達要素は、ばね部材として機能する起歪体を備えるトルクセンサ等の力センサにより構成されるものであってもよい。
上記第1発明又は第2発明では、基本的には、二次側変位速度の推定値を、前記二次側変位位置の計測値の1階微分値(時間による1階微分値)に追従させるように生成することが望ましい。
この場合、二次側変位速度の推定値の生成に関するより具体的な態様としては、次のような態様を採用することができる。
すなわち、その1つの態様では、前記二次側変位速度推定手段は、前記二次側変位位置の計測値の1階微分値にローパス特性のフィルタリング処理を施してなる値を前記二次側変位速度の推定値として生成する手段として構成される(第3発明)。
この第3発明によれば、前記二次側変位位置の計測値の1階微分値にローパス特性のフィルタリング処理を施してなる値、すなわち、該1階微分値から高周波成分を除去した値が二次側変位速度の推定値として生成される。これにより、二次側変位速度の推定値を、該推定値の過剰な変動を生じないようにしつつ、前記二次側変位位置の計測値の1階微分値に追従させるように生成できる。
なお、この第3発明では、二次側変位位置の計測値の1階微分値に施すローパス特性のフィルタリング処理におけるカットオフ周波数は、第1動力伝達要素の弾性特性に起因する振動成分(共振周波数成分)と第2動力伝達要素の弾性特性に起因する振動成分(共振周波数成分)とを該1階微分値から除去し得るように設定しておくことが好ましい。この場合、第1動力伝達要素の弾性特性は、第2動力伝達要素の弾性特性よりも高剛性な弾性特性であるので、一般には、第1動力伝達要素の弾性特性に起因する振動成分は、第2動力伝達要素の弾性特性に起因する振動成分よりも高周波となる。従って、上記カットオフ周波数を、第2動力伝達要素の弾性特性に起因する振動成分よりも低い周波数に設定すれば、結果的に第1動力伝達要素の弾性特性に起因する振動成分も除去できることとなる。
また、前記二次側変位速度の推定値の生成に関する他の1つの態様では、少なくとも前記一次側・二次側間変位差の計測値に基づいて、前記被動要素に実際に作用している力である被動要素作用力を推定し、該被動要素作用力の推定値の積分値に比例する値を前記二次側変位速度の基本推定値として生成する二次側変位速度基本推定値生成手段と、前記二次側変位位置の計測値の1階微分値にローパス特性のフィルタリング処理を施してなる値である二次側変位速度フィルタリング値を生成する第3フィルタリング手段とをさらに備える。そして、前記二次側変位速度推定手段は、前記二次側変位位置フィルタリング値と生成済の二次側変位速度の推定値との偏差に応じて、フィードバック制御則により該偏差を“0”に収束させるように前記二次側変位速度の基本推定値の補正操作量を算出し、その補正操作量により該基本推定値を補正してなる値を二次側変位速度の推定値として生成する手段として構成される(第4発明)。
この第4発明によれば、前記二次側変位速度基本推定値生成手段が前記被動要素作用力の推定値の積分値に比例する値(該積分値に所定値の比例定数を乗じた値)として生成する二次側変位速度の基本推定値は、被動要素作用力と被動要素の運動との間の動力学的な関係(モデル)に基づく二次側変位速度の近似的な推定値としての意味を持つ。
すなわち、被動要素の運動加速度(回転角速度又は並進加速度)と、被動要素作用力との間の関係は動力学的に比例関係になるので、被動要素作用力の積分値が、被動要素の変位速度、すなわち、二次側変位速度に比例することとなる。また、被動要素には、少なくとも第2動力伝達要素が発生する弾性力が作用するので、少なくとも前記一次側・二次側間変位差の計測値に基づいて前記被動要素作用力を推定できる。従って、前記二次側変位速度基本推定値生成手段の処理により、二次側変位速度の基本推定値を生成できる。
なお、この場合、二次側変位速度の基本推定値は、被動要素作用力の積分値に比例する値であるので、該基本推定値の過剰な変動が抑制される。
そして、第4発明では、二次側変位速度推定手段は、上記基本推定値を、前記補正操作量により補正してなる値を二次側変位速度の推定値として生成する。この場合、補正操作量は、前記二次側変位位置の計測値の1階微分値にローパス特性のフィルタリング処理を施してなる値である二次側変位速度フィルタリング値と生成済の二次側変位速度の推定値(好適には生成済の二次側変位速度の推定値の最新値)との偏差に応じて、フィードバック制御則により該偏差を“0”に収束させるように算出される。
これにより、二次側変位速度の推定値を、該推定値の過剰な変動を生じないようにしつつ、前記二次側変位位置の計測値の1階微分値に追従させるように生成できる。この場合、第4発明では、前記基本推定値が、二次側変位速度のフィードフォワード推定値として機能するため、二次側変位位置の計測誤差等の影響を少なくして、二次側変位速度の推定値の信頼性と安定性とを高めることができる。
なお、第4発明では、二次側変位位置の計測値の1階微分値に施すローパス特性のフィルタリング処理におけるカットオフ周波数は、第3発明の場合と同様に、第1動力伝達要素の弾性特性に起因する振動成分と第2動力伝達要素の弾性特性に起因する振動成分とを該1階微分値から除去し得るように設定しておくことが好ましい。
上記第4発明では、前記第2動力伝達要素が発生する弾性力以外で被動要素に作用する外力(摩擦力を含む)が“0”であるか、もしくは該弾性力に比して十分に微小であるような場合には、前記二次側変位速度基本推定値生成手段における前記被動要素作用力の推定に関しては、例えば前記一次側・二次側間変位差の計測値を前記第2動力伝達要素が発生する弾性力に換算してなる弾性力換算値を前記被動要素作用力の推定値として生成すればよい。
ただし、一般的には第2動力伝達要素が発生する弾性力以外で被動要素に作用する外力が比較的大きなものとなる場合がある。そして、このような外力が、被動要素に作用するような場合には、該外力を加味して被動要素作用力の推定を行なうことが望ましい。
この場合、該被動要素外力の推定に関しては、前記二次側変位速度基本推定値生成手段は、前記一次側・二次側間変位差の計測値を前記第2動力伝達要素が発生する弾性力に換算してなる弾性力換算値を生成する手段と、該弾性力換算値にローパス特性のフィルタリング処理を施してなる弾性力フィルタリング値と、前記二次側変位位置の計測値の2階微分値を前記被動要素に作用している力に換算してなる値にローパス特性のフィルタリング処理を施してなる作用力基本フィルタリング値との偏差である力偏差を算出する手段と、前記力偏差に応じて前記弾性力換算値を補正することによって前記被動要素作用力の推定値を算出する手段とを備えることが好ましい(第5発明)。
この第5発明によれば、二次側変位速度基本推定値生成手段は、前記弾性力フィルタリング値と、前記作用力基本フィルタリング値との偏差である力偏差を算出する。
ここで、前記したように、被動要素の運動加速度(回転角速度又は並進加速度)と、被動要素作用力との間の動力学的な関係は比例関係になるので、前記二次側変位速度の計測値の2階微分値は、基本的には、被動要素作用力に比例する。従って、基本的には、前記一次側・二次側間変位差の計測値を前記第2動力伝達要素が発生する弾性力に換算してなる弾性力換算値と、前記二次側変位位置の計測値の2階微分値を前記被動要素に作用している力に換算してなる値(該2階微分値に所定値の比例定数を乗じてなる値)との偏差が、第2動力伝達要素が発生する弾性力以外で被動要素に作用している外力に相当するものとなる。
ただし、二次側変位位置の計測値の2階微分値は、二次側変位速度の計測誤差の影響を受け易い。そこで、第5発明では、二次側変位速度基本推定値生成手段は、上記弾性力換算値にローパス特性のフィルタリング処理を施してなる弾性力フィルタリング値と、前記二次側変位位置の計測値の2階微分値を前記被動要素に作用している力に換算してなる値にローパス特性のフィルタリング処理を施してなる作用力基本フィルタリング値との偏差である力偏差を上記外力の推定値に相当するものとして算出する。これにより、上記外力の推定値に相当するものとして信頼性の高い前記力偏差を、過剰な変動を生じたりしないように算出することができる。
そして、二次側変位速度基本推定値生成手段は、この力偏差に応じて前記弾性力換算値を補正することによって、前記被動要素作用力の推定値を算出する。この場合、弾性力換算値の補正は、例えば、前記力偏差に所定値のゲイン(“1”以下のゲイン)を乗じた値を、該弾性力換算値に加えることによって行なうことができる。
第5発明では、二次側変位速度基本推定値生成手段は、このように算出した被動要素作用力の推定値の積分値に比例する値を前記基本推定値として生成する。この場合、被動要素作用力の推定値は、第2動力伝達要素が発生する弾性力以外で被動要素に作用する外力が加味された推定値であるので、前記基本推定値の、実際の二次側変位速度に対する誤差を小さくできる。ひいては、二次側変位速度推定手段が生成する二次側変位速度の推定値の信頼性と安定性とをより一層高めることができる。
補足すると、第5発明において、上記弾性力換算値と、二次側変位位置の計測値の2階微分値を被動要素に作用している力に換算してなる値とにそれぞれ施すローパス特性のフィルタリング処理は、そのカットオフ周波数等の周波数特性が同一であること(ほぼ同一である場合を含む)が望ましい。この場合、前記弾性力フィルタリング値と作用力基本フィルタリング値との偏差を算出する処理は、上記弾性力換算値と、二次側変位位置の計測値の2階微分値を被動要素に作用している力に換算してなる値との偏差を算出した上で、その偏差にローパス特性のフィルタリング処理を施す処理と等価である。
また、第5発明において、上記弾性力換算値と、二次側変位位置の計測値の2階微分値を被動要素に作用している力に換算してなる値とにそれぞれ施すローパス特性のフィルタリング処理におけるカットオフ周波数と、二次側変位位置の計測値の1階微分値に施すローパス特性のフィルタリング処理におけるカットオフ周波数とは、第1動力伝達要素の弾性力特性に起因する振動成分と第2動力伝達要素の弾性特性に起因する振動成分とを除去し得るように設定しておくことが好ましい。これらのカットオフ周波数は、前記第3フィルタリング手段のフィルタリング処理のカットオフ周波数と異なっていてもよい。
上記第1〜第5発明では、前記一次側変位速度の推定値についても、該一次側変位速度の推定値を、前記一次側変位位置の計測値の1階微分値に追従させるように生成することが望ましい。
この場合、より具体的な態様としては、例えば次のような態様を採用できる。すなわち、前記動作目標を実現するために、前記アクチュエータの動力出力部から出力すべき目標動力を規定する動力目標パラメータを少なくとも該動作目標に応じて生成する動力目標パラメータ生成手段と、該動力目標パラメータにより規定される目標動力にローパス特性のフィルタリング処理を施してなる目標動力フィルタリング値を生成する目標動力フィルタリング手段と、前記一次側変位位置の計測値の1階微分値と生成済の前記位置側変位速度の推定値との偏差に応じて、該偏差をフィードバック制御則により“0”に収束させるように前記目標動力フィルタリング値の補正操作量を算出し、該補正操作量により該目標動力フィルタリング値を補正する補正手段とを備える。そして、前記一次側変位速度推定手段は、該補正手段による前記目標動力フィルタリング値の補正後の値の積分値に比例する値を前記一次側変位速度の推定値として生成する手段として構成される(第6発明)。
この第6発明によれば、前記目標動力フィルタリング手段が生成する目標動力フィルタリング値、すなわち、前記動力目標パラメータにより規定される目標動力にローパス特性のフィルタリング処理を施してなる値は、アクチュエータがその動力出力部から実際に出力する動力の近似的な推定値に相当するものとなる。
さらに、第6発明では、前記一次側変位位置の計測値の1階微分値と生成済の前記位置側変位速度の推定値(好適には生成済の前記位置側変位速度の推定値のうちの最新値)との偏差に応じて、該偏差をフィードバック制御則により“0”に収束させるように前記補正手段が算出した補正操作量によって上記目標動力フィルタリング値が補正され、この補正後の値が、アクチュエータがその動力出力部から実際に出力する動力の推定値に相当するものとして得られる。
ここで、アクチュエータが出力する動力と、第1動力伝達要素の出力部の運動加速度との間の関係は、動力学的に比例関係になるので、アクチュエータが出力する動力の積分値が、一次側変位速度に比例することとなる。そこで、一次側変位速度推定手段は、上記目標動力フィルタリング値の補正後の値の積分値に比例する値(該積分値に所定値の比例定数を乗じた値)を前記一次側変位速度の推定値として生成する。
これにより、二次側変位速度の推定値を、前記二次側変位位置の計測値の1階微分値に追従させるように生成できる。この場合、一次側変位速度の推定値は、目標動力フィルタリング値の補正後の値の積分値に比例する値であるので、該推定値の過剰な変動が抑制される。
なお、第6発明において、前記アクチュエータ制御手段が、前記動作目標に応じてアクチュエータの動力出力部から出力すべき目標動力を決定した上で、該目標動力に応じてアクチュエータの動作制御を行うように構成されている場合には、前記動力目標パラメータ生成手段を、アクチュエータ制御手段に含めることができる。
補足すると、以上説明した第1〜第6発明において、前記アクチュエータが例えば電動モータである場合には、前記アクチュエータ動作目標決定手段により決定する動作目標として、例えば、該電動モータの動力出力部の変位速度(例えば出力軸の回転角速度)の目標値、又はこの目標値を第1動力伝達要素の出力部の変位速度に変換してなる目標値を用いることができる。なお、電動モータは、回転型のモータとリニアモータとのいずれであってもよい。そして、この場合、電動モータの動力出力部の変位速度の目標値と、前記一次側変位速度の推定値を電動モータの動力出力部の変位速度に変換してなる値との偏差、あるいは、電動モータの動力出力部の変位速度の目標値を第1動力伝達要素の出力部の変位速度に変換してなる目標値と、前記一次側変位速度の推定値との偏差をフィードバック制御則により“0”に収束させるように、電動モータが出力するトルク等の動力の目標値を前記動力目標パラメータとして決定し、この目標値に応じて電動モータの動作を制御することが望ましい。
本発明の一実施形態における動力装置の構成を模式的に示す図。 図1の動力装置の制御装置の機能的構成を示すブロック図。 図2に示す一次側角速度推定部の機能的構成を示すブロック図。 図2に示す二次側角速度推定部の機能的構成を示すブロック図。 図5(a)は実施例における動力装置の駆動トルクの制御特性を例示するグラフ、図5(b)は比較例における動力装置の駆動トルクの制御特性を例示するグラフ。
本発明の一実施形態を図1〜図4を参照して説明する。
図1を参照して、本実施形態の動力装置1は、電動モータ2により被動要素としての被動回転部材5を回転駆動する装置であり、電動モータ2と被動回転部材5との間の動力伝達系に減速機3と、ばね部材であるトーションバー4とを備える。
なお、本実施形態では、上記電動モータ2、減速機3、トーションバー4はそれぞれ本発明におけるアクチュエータ、第1動力伝達要素、第2動力伝達要素に相当するものである。また、被動回転部材5の一例としては、例えばロボットの関節の構成要素(関節軸周りに回転自在なリンク部材)が挙げられる。
電動モータ2の動力出力部としての出力軸2bには、該出力軸2bと一体に回転し得るように減速機3の入力軸(入力部)3aが連結されている。また、この減速機3の出力軸(出力部)3bには、該出力軸3bと一体に回転し得るようにトーションバー4の入力側端部(入力部)4aが連結されている。さらに、トーションバー4の出力側端部(出力部)4bには、該出力側端部4bと一体に回転し得るように被動回転部材5が連結されている。
なお、本実施形態では、減速機3の出力軸3bとトーションバー4との連結箇所、並びに、トーションバー4と被動回転部材5との連結箇所には、トーションバー4の軸方向で互いに相対向する円板11a,11bが装着されている。これらの円板11a,11bは、後述する差分エンコーダ11の構成要素であり、それぞれ、トーションバー4の入力側端部4a、出力側端部4bと一体に回転するように設けられている。
以上の動力装置1の構成により、電動モータ2がその出力軸2bに発生する回転駆動力(トルク)は、減速機3とトーションバー4とを順に介して被動回転部材5に伝達される。これにより、被動回転部材5の動作(回転運動)が行なわれる。
この場合、電動モータ2から減速機3を介してトーションバー4に伝達される回転駆動力は、該トーションバー4で弾性力(ねじり力)に変換され、この弾性力が被動回転部材5に対する回転駆動力として該被動回転部材5に付与される。また、減速機3は、本実施形態では例えばハーモニックドライブ(登録商標)等の波動歯車装置であり、その入力軸3aと出力軸3bとの間の動力伝達系に弾性特性を有する。ただし、該減速機3が有する弾性特性は、トーションバー4の弾性特性に比して高剛性なものである。
本実施形態では、以上の構成の動力装置1において、電動モータ2から被動回転部材5に実際に伝達されるトルク(回転駆動力)、すなわち、トーションバー4から被動回転部材5に実際に付与されるトルクが目標とするトルクになるように電動モータ2の運転制御を行う。
この運転制御のために、本実施形態のシステムでは、電動モータ2に装着されたロータリエンコーダ10と、減速機3と被動回転部材5との間に配置された差分エンコーダ11とがセンサとして備えられていると共に、CPU、RAM、ROM等を含む制御装置12が備えられている。
ロータリエンコーダ10は、電動モータ2の出力軸2bの回転角度(基準の回転位置からの回転量)をセンシングするものであり、該回転角度に応じた信号を出力する。
差分エンコーダ11は、トーションバー4の入力側端部4aと出力側端部4bとの間の回転角度差(すなわちトーションバー4の両端部間のねじり角)をセンシングするものであり、前記円板11a,11bを有する。そして、差分エンコーダ11は、円板11a,円板11b間の相対的な回転角度(トーションバー4のねじれが発生していない状態を基準とする回転角度)に応じた信号を、上記回転角度差に応じた信号として出力する。
制御装置12には、上記ロータリーエンコーダ10及び差分エンコーダ11の検出信号が入力されると共に、被動回転部材5に付与すべき駆動トルクの目標値である目標駆動トルクτrefが外部から逐次入力されるようになっている。そして、制御装置12は、これらの入力を基に電動モータ2の運転制御を行う。
以下に、制御装置12が実行する制御処理の詳細を説明する。
図2を参照して、制御装置12は、実装されるプログラム等により実現される機能的構成として、トーションバー4の入力側端部4aの回転角度(=減速機3の出力軸3bの回転角度)としての一次側回転角度θ1の計測値θ1_sを逐次生成する一次側角度計測処理部20と、被動回転部材5の回転角度(=トーションバー4の出力側端部4bの回転角度)としての二次側回転角度θ2の計測値θ2_sを逐次生成する二次側角度計測処理部21と、上記一次側回転角度θ1と二次側回転角度θ2との偏差である一次側・二次側間角度差θdef(=θ1−θ2)の計測値θdef_sを逐次生成する一次側・二次側間角度差計測処理部22とを備える。
なお、一次側・二次側間角度差θdefは、トーションバー4のねじりが発生していない状態を基準状態とし、該基準状態での一次側・二次側間角度差θdefを“0”とする。従って、該基準状態では、一次側回転角度θ1と二次側回転角度θ2とは互いに一致する。
また、制御装置12は、トーションバー4の入力側端部4aの回転角速度としての一次側回転角速度ω1の推定値ω1_eを逐次生成する一次側角速度推定部23と、被動回転部材5の回転角速度としての二次側回転角速度ω2の推定値ω2_sを逐次生成する二次側角速度推定部24と、電動モータ2の動作を規定する動作目標を逐次決定するモータ動作目標決定部25と、この動作目標に応じて電動モータ2の運転制御を行うモータ制御部26とを備える。
制御装置12は、上記の各機能部の処理を、以下に説明する如く、所定の演算処理周期で逐次実行する。
すなわち、制御装置12は、まず、一次側角度計測処理部20、一次側・二次側間角度差計測処理部22及び二次側角度計測処理部21の処理を実行する。
この場合、一次側角度計測処理部20には、ロータリエンコーダ10の検出信号が入力される。そして、一次側角度計測処理部20は、入力された検出信号から直接的に認識される電動モータ2の出力軸2bの回転角度値を、減速機3の減速比Rで除算してなる値を、一次側回転角度計測値θ1_sとして生成する。
また、前記一次側・二次側間角度差計測処理部22には、前記差分エンコーダ11の検出信号が入力される。そして、一次側・二次側間角度差計測処理部22は、入力された検出信号から直接的に認識される前記円板11a,11b間の回転角度差の値を、一次側・二次側間回転角度差計測値θdef_sとして生成する。
また、前記二次側角度計測処理部21には、一次側角度計測処理部20及び一次側・二次側間角度差計測処理部22でそれぞれ上記の如く生成された計測値θ1_s,θdef_sが入力される。そして、二次側角度計測処理部21は、一次側回転角度計測値θ1_sから一次側・二次側間回転角度差計測値θdef_sを差し引いた値(=θ1_s−θdef_s)を二次側回転角度計測値θ2_sとして生成する。
補足すると、電動モータ2の出力軸2bの回転角度又は一次側回転角度θ1と、一次側・二次側間回転角度差θdefと、二次側回転角度θ2とのうちの任意の2つを適宜のセンサを用いてセンシングすれば、それらのセンシング信号から、上記の3種類の計測値θ1_s,θ2_s,θdef_sを得ることができる。従って、3種類の計測値θ1_s,θ2_s,θdef_sを得るためのセンシング対象の組合せは、電動モータ2の出力軸2bの回転角度と一次側・二次側間回転角度差θdefとの組以外の組合せであってもよい。あるいは、一次側回転角度θ1と、一次側・二次側間回転角度差θdefと、二次側回転角度θ2とをそれぞれ個別にセンシングするようにしてもよい。
なお、本実施形態では、上記一次側角度計測処理部20、二次側角度計測処理部21、一次側・二次側間角度差計測処理部22が、それぞれ本発明における一次側変位位置計測手段、二次側変位位置計測手段、一次側・二次側間変位差計測手段に相当する。この場合、一次側回転角度θ1、二次側回転角度θ2、一次側・二次側間角度差θdefとが、それぞれ、本発明における一次側変位位置、二次側変位位置、一次側・二次側間変位差に相当する。
制御装置12は、次に、一次側角速度推定部23及び二次側角速度推定部24の処理を実行する。これらの推定部23,24は、被動回転部材5に電動モータ2から伝達される回転駆動力が減速機3やトーションバー4の弾性特性に起因して振動したり、あるいは、当該回転駆動力の収束性(目標値に対する収束性)等が摩擦等の外乱要因に起因して低下するのを防止するために、周波数成分の調整等を行いつつ、一次側回転角速度推定値θ1_eと二次側回転角速度推定値θ2_eとを逐次生成する。
まず、一次側角速度推定部23の処理に関して説明すると、該一次側角速度推定部23には、一次側角度計測処理部20から一次側回転角度計測値θ1_sの最新値が逐次入力されると共に、モータ制御部26がその制御処理(詳細は後述する)で既に生成した動力目標パラメータとしての電動モータ2の出力トルクの目標値τm_cmd(以下、目標モータトルクτm_cmdという)のうちの最新値が逐次入力される。
そして、一次側角速度推定部23は、これらの入力値から、図3のブロック図に示す処理によって、一次側回転角速度推定値ω1_eを逐次生成する。
具体的には、一次側角速度推定部23は、モータ制御部26から逐次入力される電動モータ2の目標モータトルクτm_cmdをフィルタ23aに入力し、該フィルタ23aによって目標モータトルクτm_cmdにローパス特性のフィルタリング処理を施す。この場合、フィルタ23aは、その伝達関数が1/(T・s+1)により表されるローパスフィルタ(カットオフ周波数を規定する時定数がTであるローパスフィルタ)である。
なお、上記時定数Tの値は、後述する時定数Td,Tw,Tp1,Tp2よりも短い時間値に設定されている。
また、一次側角速度推定部23は、一次側角度計測処理部20から逐次入力される一次側回転角度計測値θ1_sを微分器23bにより1階微分し、その一階微分値dθ1_s/dt(θ1_sの時間的変化率)と一次側角速度推定部23が既に生成した一次側回転角速度推定値ω1_eの最新値(一次側角速度推定部23の前回の演算処理周期で算出された前回値)との偏差(=dθ1_s/dt−ω1_e)を算出する処理を演算部23cで実行する。
そして、一次側角速度推定部23は、演算部23cで算出した偏差をフィードバック制御則により“0”に収束させるように、前記フィルタ23aの出力値を補正するための補正操作量を算出する。この場合、該フィードバック制御則としては、例えば比例則が用いられる。すなわち、一次側角速度推定部23は、演算部23cで算出した偏差に所定値の比例ゲインKobsを乗じる処理を乗算部23dで実行することによって補正操作量を算出する。
次いで、一次側角速度推定部23は、フィルタ23aの出力値(目標モータトルクτm_cmdのフィルタリング値)に上記補正操作量を加算する処理を演算部23eで実行することによって、フィルタ23aの出力値を補正する。この補正後の値(演算部23eの出力値)は、電動モータ2と減速機3とを合わせた回転系に対するトータルの入力トルクの推定値(電動モータ2が発生する出力トルクの推定値)としての意味を持つものである。
次いで、一次側角速度推定部23は、演算部23eの出力値に所定値Jmの逆数(=1/Jm)を乗じる処理を乗算部23fで実行する。ここで、所定値Jmは、電動モータ2と減速機3とを合わせた回転系の等価慣性モーメントとしてあらかじめ設定された定数値である。従って、演算部23eの出力値に比例する値となる乗算部23fの出力値は、減速機3の出力軸3bの回転角加速度の推定値としての意味を持つ。
そして、一次側角速度推定部23は、乗算部23fの出力値を積分する処理を積分器23gで実行し、その積分値を一次側回転角速度推定値ω1_eとして生成する。
以上の一次側角速度推定部23の処理によって、一次側回転角度計測値θ1_sの一階微分値dθ1_s/dtに比して過剰な変動(高周波変動)を抑制するようにしつつ、該一階微分値dθ1_s/dtに追従させるようにして、一次側回転角速度推定値ω1_eが逐次生成されることとなる。
補足すると、本実施形態では、一次側角速度推定部23は、本発明における一次側変位速度推定手段に相当する。この場合、一次側回転角速度ω1が本発明における一次側変位速度に相当する。
また、フィルタ23aが、本発明における目標動力フィルタリング手段に相当する。そして、このフィルタ23aの入力値である目標モータトルクτm_cmdと、フィルタ23aの出力値とがそれぞれ、本発明における目標動力(又は動力目標パラメータ)、目標動力フィルタリング値に相当する。また、微分器23b、演算部23c、乗算部23d及び演算部23eによって、本発明における補正手段が実現される。
次に、二次側角速度推定部24の処理に関して説明すると、該二次側角速度推定部24には、二次側角度計測処理部21と一次側・二次側間角度差計測処理部22とから、それぞれ、二次側回転角度計測値θ2_sの最新値と一次側・二次側間回転角度差計測値θdef_sの最新値とが逐次入力される。
そして、二次側角速度推定部24は、これらの入力値から、図4のブロック図に示す処理によって、二次側回転角速度推定値ω2_eを逐次生成する。
具体的には、二次側角速度推定部24は、二次側角速度基本推定値生成部24aの処理を実行する。この二次側角速度基本推定値生成部24aは、被動回転部材5に作用しているトータルの入力トルク(作用力)を推定し、その入力トルクによって発生する被動回転部材5の回転角加速度の推定値を積分してなる積分値を、二次側回転角速度ω2の基本推定値ω2_e0として算出する処理を実行する。
さらに詳細には、二次側角速度基本推定値生成部24aは、二次側角度計測処理部21から逐次入力される二次側回転角度計測値θ2_sをフィルタ付き2階微分処理部24a1に入力する。このフィルタ付き2階微分処理部24a1は、θ2_sの2階微分値d2θ2_s/dt2に所定値Jlを乗じてなる値を算出し、その算出値にローパス特性のフィルタリング処理を施す処理を実行する。そのローパス特性のフィルタリング処理は、その伝達関数が1/(Td・s+1)により表されるフィルタリング処理(カットオフ周波数を規定する時定数がTdであるローパス特性のフィルタリング処理)である。
ここで、上記所定値Jlは、被動回転部材5(これと一体に回転する負荷側の要素を含む)の等価慣性モーメントとしてあらかじめ設定された定数値である。このため、θ2_sの2階微分値d2θ2_s/dt2に所定値Jlを乗じてなる値は、2階微分値d2θ2_s/dt2を、被動回転部材5に作用しているトータルの入力トルクの計測値に換算してなる値としての意味を持つ。従って、フィルタ付き2階微分処理部24a1によって、θ2_sの2階微分値d2θ2_s/dt2を換算してなる被動回転部材5の入力トルクの計測値に、ローパス特性のフィルタリング処理を施してなるフィルタリング値が生成されることとなる。
また、二次側角速度基本推定値生成部24aは、一次側・二次側間角度差計測処理部22から逐次入力される一次側・二次側間回転角度差計測値θdef_sに所定値Ksprを乗じる処理を乗算部24a2で実行する。該所定値Ksprは、トーションバー4のねじりに関するばね定数としてあらかじめ設定された値である。従って、乗算部24a2の処理によって、一次側・二次側間回転角度差計測値θdef_s(トーションバー4のねじれ角の計測値)は、トーションバー4がそのねじれの弾性変形によって発生する弾性力トルクの計測値に換算される。以下、この乗算部24a2の出力値を弾性力トルク換算値という。
さらに、二次側角速度基本推定値生成部24aは、上記弾性力トルク換算値をフィルタ24a3に入力し、該弾性力トルク換算値にローパス特性のフィルタリング処理を施す。このフィルタ24a3は、その伝達関数が、1/(Td・s+1)により表されるフィルタ、すなわち、前記フィルタ付き2階微分処理部24a1のフィルタリング処理と同じ特性のローパスフィルタである。
なお、フィルタ付き2階微分処理部24a1とフィルタ24a3とにおける上記時定数Tdは、それにより規定されるカットオフ周波数が、トーションバー4の弾性特性に応じた共振周波数(固有振動数)よりも低い周波数となるように設定されている。補足すると、減速機3の弾性特性は、トーションバー4の弾性特性よりも高剛性であるため、減速機3の弾性特性に応じた共振周波数は、トーションバー4の弾性特性に応じた共振周波数よりも高周波となる。このため、時定数Tdを上記の如く設定しておけば、結果的には、フィルタ付き2階微分処理部24a1及びフィルタ24a3のそれぞれのフィルタリング処理によって除去される周波数成分には、トーションバー4の弾性特性に応じた共振周波数だけでなく、減速機3の弾性特性に応じた共振周波数も含まれることとなる。
二次側角速度基本推定値生成部24aは、次に、フィルタ付き2階微分処理部24a1の出力値とフィルタ24a3の出力値との偏差を算出する処理を演算部24a4で実行する。さらに、二次側角速度基本推定値生成部24aは、演算部24a4により算出した偏差に所定値のゲインKd(≦1)を乗じる処理を乗算部24a5で実行し、この乗算部24a5の出力値を、前記乗算部24a2の出力値である弾性力トルク換算値に加算する処理を演算部24a6で実行する。
この場合、弾性力トルク換算値に加算する乗算部24a5の出力値は、被動回転部材5にトーションバー4から作用している弾性力トルク以外の外力トルク(摩擦力に起因するトルクを含む)の推定値としての意味を持つ。従って、演算部24a6の出力値は、被動回転部材5に作用しているトータルの入力トルク(作用力)の推定値に相当するものとなる。
次いで、二次側角速度基本推定値生成部24aは、演算部24a6の出力値に、被動回転部材5の前記等価慣性モーメントJlの逆数(=1/Jl)を乗じる処理を乗算部24a7で実行し、さらに、この乗算部24a7の出力値を積分する処理を積分器24a8で実行する。
ここで、上記した如く、演算部24a6の出力値が、被動回転部材5に作用しているトータルの入力トルクの推定値に相当するものであるから、演算部24a6の出力値に比例する値となる乗算部24a7の出力値は、被動回転部材5の回転角加速度の推定値としての意味を持つ。そこで、二次側角速度基本推定値生成部24aは、乗算部24a7の出力値を積分器24a8により積分することによって、被動回転部材5の回転角速度を算出し、この算出値を二次側回転角速度ω2の基本推定値ω2_e0として生成する。
以上により二次側角速度基本推定値生成部24aの処理が完了する。
なお、本実施形態では、フィルタ付き処理部24a1とフィルタ24a3とでそれぞれ各別に、同じローパス特性のフィルタリング処理を行うようにしたが、これに代えて次のようにしてもよい。すなわち、二次側回転角度計測値θ2_sの2階微分値を被動回転部材5の入力トルクに換算してなる値(=Jl・d2θ2_s/dt2)と、乗算部24a2の出力値(弾性力トルク換算値)との偏差を算出した上で、その偏差に、ローパス特性のフィルタリング処理(伝達関数が1/(Td・s+1)により表されるフィルタリング処理)を施す。そして、この偏差のフィルタリング値を前記乗算部24a5に入力する。
二次側角速度推定部24は、上記の如く二次側角速度基本推定値生成部24aの処理を実行することに加えて、さらに、二次側回転角度計測値θ2_sをフィルタ付き微分処理部24bに入力する。該フィルタ付き微分処理部24bは、θ2_sの1階微分値dθ2_s/dtを算出し、その算出値にローパス特性のフィルタリング処理を施す処理を実行する。そのローパス特性のフィルタリング処理は、その伝達関数が1/(Tw・s+1)により表されるフィルタリング処理(カットオフ周波数を規定する時定数がTwであるローパス特性のフィルタリング処理)である。
この場合、フィルタ24bの時定数Twは、本実施形態では、二次側角速度基本推定値生成部24aのフィルタ付き2階微分処理部24a1及びフィルタ24a3の時定数Tdよりも長い時間値に設定されている。従って、フィルタ24bのカットオフ周波数は、フィルタ付き2階微分処理部24a1及びフィルタ24a3のカットオフ周波数よりも低い周波数となっている。
そして、二次側角速度推定部24は、このフィルタ24bの出力値と、既に生成した二次側回転角速度推定値ω2_eのうちの最新値(二次側角速度推定部24の前回の演算処理周期で算出した前回値)との偏差を算出する処理を演算部24cで実行する。
さらに、二次側角速度推定部24は、演算部24cで算出した偏差をフィードバック制御則により“0”に収束させるように、前記基本推定値ω2_e0(積分器24a8の出力値)を補正するための補正操作量を算出する。この場合、該フィードバック制御則としては、例えば比例則が用いられる。すなわち、二次側角速度推定部24は、上記偏差に所定値の比例ゲインKwを乗じる処理を乗算部24dで実行することによって、補正操作量を算出する。
次いで、二次側角速度推定部24は、前記基本推定値ω2_e0に上記補正操作量を加算する処理を演算部24eで実行することによって該基本推定値ω2_e0を補正し、この補正後の値を二次側回転角速度推定値ω2_eとして生成する。
以上の二次側角速度推定部24の処理によって、二次側回転角度計測値θ2_sの一階微分値dθ2_s/dtに比して過剰な変動(高周波変動)を抑制しつつ、該一階微分値dθ2_s/dtに追従させるようにして、二次側回転角速度推定値ω2_eが逐次生成されることとなる。この場合、前記基本推定値ω2_e0は、トーションバー4の弾性力トルク以外で被動回転部材5に作用する外力の影響分を加味して算出される。このため、二次側回転角速度推定値ω2_eの安定性と信頼性とを高めることができる。
補足すると、本実施形態では、二次側角速度推定部24が本発明における二次側変位速度推定手段に相当する。この場合、二次側回転角速度ω2が本発明における二次側変位速度に相当する。
また、二次側角速度基本推定値生成部24aが本発明における二次側変位速度基本推定値生成手段に相当する。この場合、乗算部24a2の出力値、フィルタ24a3の出力値、フィルタ付き2階微分処理部24a1の出力値、演算部24a4の出力値、演算部24a6の出力値がそれぞれ、本発明における弾性力換算値、弾性力フィルタリング値、作用力基本フィルタリング値、力偏差、被動要素作用力の推定値に相当する。
また、フィルタ24bが本発明における第3フィルタリング手段に相当する。この場合、フィルタ24bの出力値が本発明における二次側変位速度フィルタリング値に相当する。
図2の説明に戻って、制御装置12は、上記の如く一次側角速度推定部23及び二次側角速度推定部24の処理を実行した後、次に、モータ動作目標決定部25の処理を実行する。
このモータ動作目標決定部25には、一次側回転角速度推定値ω1_eと二次側回転角速度推定値ω2_eとが逐次入力されると共に、被動回転部材5に電動モータ2側から付与すべき駆動トルク(被動回転部材5にトーションバー4から付与すべき駆動トルク)の目標値である目標駆動トルクτrefが逐次入力される。
そして、モータ動作目標値決定部25は、これらの入力値を用いて、電動モータ2の動作を規定する動作目標を決定する。ここで、この動作目標は、本実施形態では、電動モータ2の出力軸2bの回転角速度を規定する目標値である。より詳しくは、本実施形態では、該動作目標は、一次側回転角速度ω1の目標値ω1_cmd(=減速機3の出力軸3bの回転角速度の目標値)である。この場合、一次側回転角速度目標値ω1_cmdに減速機3の減速比Rを乗じてなる値が、電動モータ2の出力軸2bの回転角速度の目標値となる。
モータ動作目標決定部25は、具体的には、次のように一次側回転角速度目標値ω1_cmdを逐次決定する。
すなわち、モータ動作目標決定部25は、入力される二次側角速度推定値ω2_eと一次側角速度推定値ω1_eの偏差Δω12(=ω2_e−ω1_e)を算出する処理を演算部25aで実行する。そして、モータ動作目標値決定部25は、演算部25aの出力値Δω12をフィルタ25bに入力し、該出力値Δω12にローパス特性のフィルタリング処理を施す。この場合、フィルタ25bは、その伝達関数がTpa/(Tp1・s+1)により表されるローパスフィルタ(入力値にゲインTpaを乗じる処理を含み、カットオフ周波数を規定する時定数がTp1であるローパスフィルタ)である。
また、モータ動作目標決定部25は、入力される目標駆動トルクτrefに、トーションバー4のばね定数としての前記所定値Ksprの逆数(=1/Kspr)を乗じる処理を乗算部25cで実行する。ここで、目標駆動トルクτrefは、トーションバー4から被動回転部材5に作用する駆動トルクの目標値であるから、該トーションバー4が発生すべき弾性力トルクの目標値としての意味を持つ。従って、乗算部25cの出力値(=τref/Kspr)は、目標駆動トルクτrefを、トーションバー4の弾性変形量の目標値に相当する一次側・二次側間回転角度差θdefの目標値θdef_cmdに換算したものとなる。
そして、モータ動作目標決定部25は、上記の如く乗算部25cで算出した一次側・二次側間回転角度差目標値θdef_cmdと、入力される一次側・二次側間回転角度差計測値θdef_sとの偏差Δθdef(=θdef_cmd−θdef_s)を算出する処理を演算部25dで実行する。
さらに、モータ動作目標決定部25は、演算部25dで算出した偏差Δθdefをフィルタ25eに入力し、該偏差Δθdefにローパス特性のフィルタリング処理を施す。この場合、フィルタ25eは、その伝達関数がTpb/(Tp2・s+1)により表されるローパスフィルタ(入力値にゲインTpbを乗じる処理を含み、カットオフ周波数を規定する時定数がTpbであるローパスフィルタ)である。
ここで、フィルタ25b,25eのそれぞれの時定数Tp1,Tp2は、二次側角速度推定部24における時定数Td,Twよりも短い時間値に設定されると共に、それぞれの時定数Tp1,Tp2により規定されるフィルタ25b,25eのカットオフ周波数が、減速機3の弾性特性に応じた共振周波数よりも低い周波数になるように設定されている。加えて、フィルタ25b,25eを合わせて、位相進み補償と同様の機能が実現されるように、それぞれの時定数Tp1,Tp2の値、並びに、それぞれのゲインTpa,Tpbの値が設定されている。この場合、例えば、時定数Tp1,Tp2は、Tp1>Tp2となるように互いに異なる値に設定され、Tpa,Tpbは、Tpa>Tpbとなるように互いに異なる値に設定されている。
次いで、モータ動作目標値決定部25は、フィルタ25b,25eの出力値を加え合わせる処理を演算部25fにより実行する。さらにモータ動作目標決定部25は、演算部25fの出力値に、所定値のゲインKcmpを乗じる処理を乗算部25gで実行することによって、一次側回転角速度目標値ω1_cmdを決定する。
以上が、モータ動作目標決定部25の処理の詳細である。
補足すると、本実施形態では、モータ動作目標決定部25は、本発明におけるアクチュエータ動作目標決定手段に相当する。この場合、一次側回転角速度目標値ω1_cmdが本発明における動作目標に相当する。
また、フィルタ25b,25eがそれぞれ本発明における第1フィルタリング手段、第2フィルタリング手段に相当する。この場合、フィルタ25bの出力値が本発明における第1フィルタリング値に相当、フィルタ25eの出力値が本発明における第2フィルタリング値に相当する。また、目標駆動トルクτrefが本発明における目標駆動力に相当し、乗算部25cの出力値が本発明における弾性計測量の目標値に相当する。また、演算部25fの出力値が本発明における線形結合値に相当する。
なお、本実施形態では、演算部25dでは、一次側・二次側間回転角度差θdefの目標値θdef_cmdと一次側・二次側間回転角度差計測値θdef_sとの偏差Δθdefを算出したが、これに代えて、次のようにしてもよい。すなわち、目標駆動トルクτrefと、一次側・二次側間回転角度差計測値θdef_sにトーションバー4のばね定数としての所定値Ksprを乗じてなる値(すなわち、θdef_sをトーションバー4の弾性力トルクに換算してなる値)との偏差を算出し、この偏差をフィルタ25eに入力する。
また、本実施形態では、一次側回転角速度目標値ω1_cmdを電動モータ2の動作を規定する動作目標として決定するようにしたが、ω1_cmdの代わりに、電動モータ2の出力軸2bの回転角速度の目標値を決定するようにしてもよい。
制御装置12は、次に、モータ制御部26の処理を実行する。このモータ制御部26には、一次側回転角速度目標値ω1_cmdと一次側回転角速度推定値ω1_eとがそれぞれモータ動作目標決定部25と一次側角速度推定部23とから逐次入力されると共に、一次側・二次側間回転角度差目標値θdef_cmdがモータ動作目標決定部25から入力される。
そして、モータ制御部26は、これらの入力値を用いて電動モータ2の運転制御を行う。
具体的には、モータ制御部26は、入力される一次側・二次側間回転角度差目標値θdef_cmdに所定値のゲインKtffを乗じる処理を乗算部26aで実行することによって、電動モータ2の出力トルクのフィードフォワード目標値である基本目標値τm_ffを決定する。
なお、ゲインKtffの値は、トーションバー4のばね定数としての所定値Ksprを減速機3の減速比Rで除算してなる値(=Kspr/R)である。従って、電動モータ2の出力トルクの基本目標値τm_ffは、前記目標駆動トルクτrefを、減速機3の減速比Rで除算することによって決定してもよい。
また、モータ制御部26は、入力される一次側回転角速度目標値ω1_cmdと一次側回転角速度推定値ω1_eとの偏差Δω1(=ω1_cmd−ω1_e)を算出する処理を演算部26bで実行する。
そして、モータ制御部26は演算部26で算出した偏差Δω1をフィードバック制御則により“0”に収束させるように、基本目標値τm_ffを補正するための補正操作量τm_fbを決定する。この場合、該フィードバック制御則としては比例則が用いられる。すなわち、モータ制御部26は、偏差Δω1に所定値の比例ゲインKvを乗じる処理を乗算部26cで実行することによって、補正操作量τm_fbを決定する。
次いで、モータ制御部26は、乗算部26aの出力値である基本目標値τ_ffに乗算部26cの出力値である補正操作量τm_fbを加算する処理(基本目標値τ_ffを補正操作量τm_fbにより補正する処理)を演算部26で実行することによって、電動モータ2の出力トルクの目標値である目標モータトルクτm_cmdを決定する。
なお、このようにモータ制御部26で決定された目標モータトルクτm_cmdが、動力目標パラメータとして一次側角速度推定部23に入力される。
次いで、モータ制御部26は、上記の如く決定した目標モータトルクτm_cmdに所定値のトルク・電流変換係数Ktiを乗じる処理を乗算部26eで実行することによって、目標モータトルクτm_cmdを電動モータ2の電機子巻線(図示省略)の通電電流の目標値である電流指令値Im_cmdに変換する。
そして、モータ制御部26は、この電流指令値Im_cmdに応じて電流制御部26fの処理を実行することで、電動モータ2の電機子巻線の通電電流を制御する。より具体的には、この電流制御部26fは、図示しない電流センサにより電動モータ2の電機子巻線の通電電流を検出しつつ、その検出値を電流指令値Im_cmdに収束させるように、電動モータ2の電機子巻線の通電電流をフィードバック制御する。これにより、電動モータ2の実際の出力トルクが、目標モータトルクτm_cmdに一致するように制御されることとなる。
なお、本実施形態では、上記したモータ制御部26の処理(又はモータ制御部26のうちの電流制御部26fの処理)は、制御装置12に前記した各機能部20〜25の処理よりも短い演算処理周期で高速に実行される。
補足すると、本実施形態では、モータ制御部26は、本発明におけるアクチュエータ制御手段に相当する。また、モータ制御手段26のうちの乗算部26a、演算部26b及び乗算部26cの処理によって本発明における動力目標パラメータ生成手段が実現される。この場合、目標モータトルクτm_cmdが、動力目標パラメータに相当する。
以上説明した本実施形態によれば、一次側角速度推定部23の処理によって、一次側回転角速度推定値ω1_eが、一次側回転角度計測値θ1_sの1階微分値に比して過剰な変動が抑制されつつ、該1階微分値に追従するように生成される。
また、二次側角速度推定部24の処理によって、二次側回転角速度推定値ω1_eが、一次側回転角度計測値θ1_sの1階微分値に比して過剰な変動が抑制されつつ、該1階微分値に追従するように生成される。この場合、フィルタ付き2階微分処理部24a1、フィルタ24a3、及びフィルタ付き微分処理部24bのフィルタリング処理によって、減速機3やトーションバー4の弾性特性に応じた共振周波数を含む高周波側の周波数成分が除去され、該周波数数成分が二次側回転角速度推定値ω1_eに影響を及ぼすのが防止される。
そして、目標駆動トルクτrefを換算してなる一次側・二次側間回転角度差目標値θdef_cmdと一次側・二次側間回転角度差計測値θdef_sとの偏差Δθdefに、フィルタ25eでローパス特性のフィルタリング処理を施してなるフィルタリング値と、二次側回転角速度推定値ω2_eと一次側回転角速度推定値ω1_eとの偏差Δω12に、フィルタ25bでローパス特性のフィルタリング処理を施してなるフィルタリング値との線形結合値に応じて電動モータ2の動作目標としての一次側回転角速度目標値ω1_cmdが決定される。
この場合、フィルタ25b,25eのカットオフ周波数を互いに異なる周波数で適切に設定し、また、フィルタ25b,25eのゲインを適切に設定しておくことによって、電動モータ2から被動回転部材5に伝達される駆動トルクが減速機3の弾性特性やトーションバー4の弾性特性に起因して振動したりするのを効果的に抑制し得るように一次側回転角速度目標値ω1_cmdを決定できる。
ひいては、被動回転部材5に付与される実際の駆動トルクを、高いロバスト性で安定に目標駆動トルクτrefに制御することができる。
ここで、図5を参照して、本実施形態の装置によって実現される効果の検証例を説明する。同図(a)は、本実施形態の装置によるトルク制御の実施例を示すグラフである。より詳しくは、同図(a)は、本実施形態の装置において、目標駆動トルクτrefを図中の破線で示す如くステップ状に変化させた場合の実駆動トルク(被動回転部材5に実際に付与される駆動トルク)の応答波形を実線で示したものである。
また、同図(b)は、比較例を示すグラフである。より詳しくは、同図(b)は、比較例において、目標駆動トルクτrefを図中の破線で示す如くステップ状に変化させた場合の実駆動トルクの応答波形を実線で示したものである。この比較例では、実駆動トルクを目標駆動トルクτrefに単純にフィードバック制御する。具体的には、例えば目標駆動トルクτrefに対応する一次側・二次側間回転角度差目標値θdef_cmdと、一次側・二次側間回転角度差計測値θdef_sとの偏差Δθdefから、フィードバック制御則によって、一次側回転角速度目標値ω1_cmdを決定し、これを前記モータ制御部26に入力することで、電動モータ2の通電制御を行う。
図5(a),(b)を比較して判るように、本実施形態の装置を使用した実施例では、比較例に較べて、実駆動トルクが目標駆動トルクτrefの変化に対して素早い応答性を有すると共に、実駆動トルクの振動が素早く減衰しつつ、目標駆動トルクτrefに収束する。
次に、以上説明した実施形態の変形態様をいくつか説明する。
前記実施形態では、二次側速度推定部24は、二次側角速度基本推定値生成部24aを備えるようにしたが、これを省略して、次のように二次側回転角速度推定値ω2_eを生成するようにしてもよい。すなわち、前記フィルタ付き微分処理部24bの出力値をそのまま二次側回転角速度推定値ω2_eとして生成するようにしてもよい。このようにすることにより、前記第3発明の一実施形態を構築できる。
また、例えば、トーションバー4が発生する弾性力トルク以外で被動回転部材5に作用する外力トルクが“0”であるか、もしくは、該弾性力トルクに比して十分小さいような場合には、二次側角速度基本推定値生成部24aでは、フィルタ付き2階微分処理部24a1、フィルタ24a3、演算部24a4及び乗算部24a5の処理を省略する(あるいは、乗算部24a5におけるゲインKdを“0”に設定しておく)ようにしてもよい。すなわち、一次側・二次側間回転角度差計測値θdef_sを、トーションバー4の弾性力に換算してなる弾性力換算値(=θdef_s・Kspr)から、前記乗算部24a7及び積分器24a8を介して二次側回転角速度の基本推定値ω2_e0を算出するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、被動要素が回転部材5である場合を例に採って説明したが、該被動要素が並進運動を行なう要素であってもよい。この場合、第1動力伝達要素としては、例えば、電動モータ等の回転アクチュエータの回転駆動力をボールネジ等により並進力に変換する機構を有する減速機が用いることができる。また、第2動力伝達要素(ばね部材)としては、例えばコイルスプリングを用いることができる。
また、アクチュエータは、電動モータに限らず、例えば、油圧式のアクチュエータであってもよい。
1…動力装置、2…電動モータ(アクチュエータ)、3…減速機(第1動力伝達要素)、4…トーションバー(ばね部材、第2動力伝達要素)、5…被動回転部材(被動要素)、12…制御装置、20…一次側角度計測処理部(一次側変位位置計測手段)、21…二次側角度計測処理部(二次側変位位置計測手段)、22…一次側・二次側間角度差計測処理部(一次側・二次側間変位差計測手段)、23…一次側角速度推定部(一次側変位速度推定手段)、23a…フィルタ(目標動力フィルタリング手段)、23b…微分器(補正手段)、23c…演算部(補正手段)、23d…乗算部(補正手段)、23e…演算部(補正手段)、24…二次側角速度推定部(二次側変位速度推定手段)、24a…二次側角速度基本推定値生成部(二次側変位速度基本推定値生成手段)、24b…フィルタ(第3フィルタリング手段)、25…モータ動作目標決定部(アクチュエータ動作目標決定手段)、25b…フィルタ(第1フィルタリング手段)、25e…フィルタ(第2フィルタリング手段)、26…モータ制御部(アクチュエータ制御手段)、26a…乗算部(動力目標パラメータ生成手段)、26b…演算部(動力目標パラメータ生成手段)、26c…乗算部(動力目標パラメータ生成手段)。

Claims (6)

  1. アクチュエータと、該アクチュエータの動力出力部に入力部が連結された弾性特性を有する第1動力伝達要素と、該第1動力伝達要素の出力部に入力部が連結され、該入力部に付与される動力を弾性力に変換して出力する第2動力伝達要素と、該第2動力伝達要素の出力部に連結され、前記アクチュエータから第1動力伝達要素及び第2動力伝達要素を介して伝達される駆動力によって運動動作を行なう被動要素とを備え、前記第1動力伝達要素が第2動力伝達要素よりも高剛性の弾性特性を有する動力装置において、前記被動要素にアクチュエータから実際に付与される駆動力を目標駆動力に制御する制御装置であって、
    前記第2動力伝達要素の入力部の実際の変位位置の計測値を示す出力を生成する一次側変位位置計測手段と、
    前記被動要素の実際の変位位置の計測値を示す出力を生成する二次側変位位置計測手段と、
    前記第2動力伝達要素の入力部の実際の変位位置と前記被動要素の実際の変位位置との差である一次側・二次側間変位差の計測値を示す出力を生成する一次側・二次側間変位差計測手段と、
    前記第2動力伝達要素の入力部の実際の変位速度である一次側変位速度の推定値を、少なくとも前記一次側変位位置の計測値に基づいて生成する一次側変位速度推定手段と、
    前記被動要素の実際の変位速度である二次側変位速度の推定値を、少なくとも前記二次側変位位置の計測値に基づいて生成する二次側変位速度推定手段と、
    前記二次側変位速度の計測値と前記一次側変位速度の計測値との偏差にローパス特性のフィルタリング処理を施してなる第1フィルタリング値を生成する第1フィルタリング手段と、
    前記一次側・二次側間変位差の計測値と該一次側・二次側間変位差の計測値を前記第2動力伝達要素が発生する弾性力に換算してなる弾性力換算値とのうちのいずれか一方である弾性計測量の値と、前記目標駆動力により規定される該弾性計測量の目標値との偏差にローパス特性のフィルタリング処理を施してなる第2フィルタリング値を生成する第2フィルタリング手段と、
    前記第1フィルタリング値と第2フィルタリング値との線形結合値に応じて前記アクチュエータの動作を規定する動作目標を決定するアクチュエータ動作目標決定手段と、
    前記決定された動作目標に応じて前記アクチュエータの動作を制御するアクチュエータ制御手段とを備えたことを特徴とする動力装置の制御装置。
  2. 請求項1記載の動力装置の制御装置において、
    前記第1動力伝達要素は減速機であり、前記第2動力伝達要素はばね部材であることを特徴とする動力装置の制御装置。
  3. 請求項1又は2記載の動力装置の制御装置において、
    前記二次側変位速度推定手段は、前記二次側変位位置の計測値の1階微分値にローパス特性のフィルタリング処理を施してなる値を前記二次側変位速度の推定値として生成する手段であることを特徴とする動力装置の制御装置。
  4. 請求項1又は2記載の動力装置の制御装置において、
    少なくとも前記一次側・二次側間変位差の計測値に基づいて、前記被動要素に実際に作用している力である被動要素作用力を推定し、該被動要素作用力の推定値の積分値に比例する値を前記二次側変位速度の基本推定値として生成する二次側変位速度基本推定値生成手段と、
    前記二次側変位位置の計測値の1階微分値にローパス特性のフィルタリング処理を施してなる値である二次側変位速度フィルタリング値を生成する第3フィルタリング手段とを備え、
    前記二次側変位速度推定手段は、前記二次側変位位置フィルタリング値と生成済の二次側変位速度の推定値との偏差に応じて、フィードバック制御則により該偏差を“0”に収束させるように前記二次側変位速度の基本推定値の補正操作量を算出し、その補正操作量により該基本推定値を補正してなる値を二次側変位速度の推定値として生成する手段であることを特徴とする動力装置の制御装置。
  5. 請求項4記載の動力装置の制御装置において、
    前記二次側変位速度基本推定値生成手段は、
    前記一次側・二次側間変位差の計測値を前記第2動力伝達要素が発生する弾性力に換算してなる弾性力換算値を生成する手段と、
    該弾性力換算値にローパス特性のフィルタリング処理を施してなる弾性力フィルタリング値と、前記二次側変位位置の計測値の2階微分値を前記被動要素に作用している力に換算してなる値にローパス特性のフィルタリング処理を施してなる作用力基本フィルタリング値との偏差である力偏差を算出する手段と、
    前記力偏差に応じて前記弾性力換算値を補正することによって前記被動要素作用力の推定値を算出する手段とを備えることを特徴とする動力装置の制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の動力装置の制御装置において、
    前記動作目標を実現するために、前記アクチュエータの動力出力部から出力すべき目標動力を規定する動力目標パラメータを少なくとも該動作目標に応じて生成する動力目標パラメータ生成手段と、
    該動力目標パラメータにより規定される目標動力にローパス特性のフィルタリング処理を施してなる目標動力フィルタリング値を生成する目標動力フィルタリング手段と、
    前記一次側変位位置の計測値の1階微分値と生成済の前記位置側変位速度の推定値との偏差に応じて、該偏差をフィードバック制御則により“0”に収束させるように前記目標動力フィルタリング値の補正操作量を算出し、該補正操作量により該目標動力フィルタリング値を補正する補正手段とを備え、
    前記一次側変位速度推定手段は、該補正手段による前記目標動力フィルタリング値の補正後の値の積分値に比例する値を前記一次側変位速度の推定値として生成する手段であることを特徴とする動力装置の制御装置。
JP2009274351A 2009-12-02 2009-12-02 動力装置の制御装置 Active JP5214578B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009274351A JP5214578B2 (ja) 2009-12-02 2009-12-02 動力装置の制御装置
US13/512,944 US9242375B2 (en) 2009-12-02 2010-09-22 Control device for power device
PCT/JP2010/066427 WO2011067976A1 (ja) 2009-12-02 2010-09-22 動力装置の制御装置
DE112010004664.6T DE112010004664B4 (de) 2009-12-02 2010-09-22 Steuerungsvorrichtung für eine Antriebsvorrichtung

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009274351A JP5214578B2 (ja) 2009-12-02 2009-12-02 動力装置の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011115878A true JP2011115878A (ja) 2011-06-16
JP5214578B2 JP5214578B2 (ja) 2013-06-19

Family

ID=44114835

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009274351A Active JP5214578B2 (ja) 2009-12-02 2009-12-02 動力装置の制御装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9242375B2 (ja)
JP (1) JP5214578B2 (ja)
DE (1) DE112010004664B4 (ja)
WO (1) WO2011067976A1 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013022677A (ja) * 2011-07-20 2013-02-04 Honda Motor Co Ltd 弾性部材の変形速度演算装置および変形速度演算方法ならびに駆動装置
DE102013203426A1 (de) 2012-04-13 2013-10-17 Honda Motor Co., Ltd. Kraftübertragungsvorrichtung
KR101369286B1 (ko) * 2012-12-14 2014-03-06 한국과학기술연구원 고마찰 로봇 매니퓰레이터 제어 시스템
JP2014046417A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Honda Motor Co Ltd 駆動装置
CN103963051A (zh) * 2013-01-28 2014-08-06 精工爱普生株式会社 机器人以及机器人控制装置
JP2015030076A (ja) * 2013-08-05 2015-02-16 株式会社東芝 ロボット制御装置
US9209740B2 (en) 2012-08-31 2015-12-08 Honda Motor Co., Ltd. Actuating apparatus
JP2016057812A (ja) * 2014-09-09 2016-04-21 本田技研工業株式会社 動力装置の制御システム
DE102011084007B4 (de) * 2010-10-05 2016-07-21 Ferrobotics Compliant Robot Technology Gmbh Roboter und Antriebsmodul zum sicheren Handhaben einer schweren Last
CN113650051A (zh) * 2021-07-29 2021-11-16 湖南铁路科技职业技术学院 一种工业机器人的急停装置
US11613004B2 (en) 2018-05-11 2023-03-28 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Deflection amount estimating device, robot control device and method of estimating amount of deflection

Families Citing this family (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011113485A1 (en) * 2010-03-17 2011-09-22 Abb Research Ltd Enhancing wide area control reliability of a power transmission system
JP5711493B2 (ja) * 2010-09-30 2015-04-30 Thk株式会社 リニアモータの制御装置、及びリニアモータ装置
JP5374613B2 (ja) * 2012-05-30 2013-12-25 株式会社神戸製鋼所 多関節ロボットの弾性変形補償制御装置および制御方法
JP5916583B2 (ja) 2012-10-19 2016-05-11 株式会社神戸製鋼所 多関節ロボットのウィービング制御装置
WO2014133724A1 (en) * 2013-02-12 2014-09-04 United Technologies Corporation Rotary actuator for variable vane adjustment system
CN103273981A (zh) * 2013-06-20 2013-09-04 北京信息科技大学 具有多运动步态的变形搜救机器人
KR101595300B1 (ko) * 2014-05-08 2016-02-19 전자부품연구원 구동축의 외력 측정 장치 및 방법, 그를 갖는 로봇 관절
DE102014110413B4 (de) * 2014-07-23 2016-05-25 Kastanienbaum GmbH Gelenkverbindung für einen Roboter mit Drehmomentwelligkeit reduziertem Antrieb
CN105643642B (zh) * 2014-12-02 2017-07-04 宁夏巨能机器人系统有限公司 一种机器臂的定位方法
US9427872B1 (en) * 2014-12-21 2016-08-30 Google Inc. Devices and methods for encoder calibration
JP6044649B2 (ja) * 2015-01-19 2016-12-14 株式会社明電舎 ダイナモメータシステムの制御装置
US10201901B2 (en) * 2015-01-29 2019-02-12 Canon Kabushiki Kaisha Robot apparatus, method for controlling robot, program, and recording medium
CN108602187A (zh) * 2015-09-09 2018-09-28 碳机器人公司 机械臂系统和物体躲避方法
JP6226021B2 (ja) * 2016-04-28 2017-11-08 株式会社明電舎 試験システムのダイナモメータ制御装置
JP2018202504A (ja) * 2017-05-31 2018-12-27 ソニー株式会社 医療用支持アームシステム、医療用支持アームの制御方法、および医療用支持アームの制御装置
US11691293B2 (en) 2018-08-31 2023-07-04 Fanuc Corporation Robot
EP3623113A1 (en) * 2018-09-14 2020-03-18 Universal Robots A/S Obtaining the gear stiffness of a robot joint gear of a robot arm
CN112805536A (zh) * 2018-09-24 2021-05-14 株式会社尼康 编码器、驱动装置、机器人装置、控制系统及其控制方法
DE102018133349A1 (de) * 2018-12-21 2020-06-25 Pilz Gmbh & Co. Kg Verfahren und Vorrichtung zur Momentschätzung
DE102020117931B3 (de) 2020-07-07 2021-10-07 Deutsches Zentrum für Luft- und Raumfahrt e.V. Verfahren und elektrischer Flugsteuerungsaktuator mit Einrichtungen zum Erfassen von Fehlern und Abnutzung des Flugsteuerungsaktuators
DE102020127532B3 (de) 2020-10-20 2021-11-11 Deutsches Zentrum für Luft- und Raumfahrt e.V. Regelungsverfahren zum Regeln des Drehmoments und/oder der Position mindestens eines elastizitätsbehafteten Gelenks einer Handhabungsvorrichtung, Drehmomentregler, Positionsregler und Verwendung des Verfahrens zur Regelung der Position und/oder des Drehmoments mindestens eines elastizitätsbehafteten Gelenks einer Handhabungsvorrichtung
CN112698567A (zh) * 2020-12-29 2021-04-23 上海电气集团股份有限公司 一种康复设备控制方法、装置、设备及介质
DE102022103020A1 (de) 2022-02-09 2023-08-10 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Verfahren zum Betrieb eines Antriebsmoduls zum Bewegen eines Gelenkarms eines Industrieroboters und Antriebsmodul
DE102022119730A1 (de) 2022-08-05 2024-02-08 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Verfahren zur präzisen Bestimmung eines Ausgangsdrehmoments und kollaborativer Roboter

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61151714A (ja) * 1984-12-25 1986-07-10 Fujitsu Ltd 位置・力制御方式
JPS61251915A (ja) * 1985-04-30 1986-11-08 Fujitsu Ltd 移動体制御方式
JPS6277608A (ja) * 1985-09-30 1987-04-09 Fujitsu Ltd 移動体制御方式
JP2005349555A (ja) * 2004-06-14 2005-12-22 Toyota Motor Corp 柔軟関節ロボットアームの制御装置
JP2008055541A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Honda Motor Co Ltd ロボット関節機構およびその駆動方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58181115A (ja) * 1982-04-16 1983-10-22 Fanuc Ltd 位置制御装置
US5036266A (en) * 1989-01-17 1991-07-30 Tektronix, Inc. Mass velocity controller
JP3899526B2 (ja) * 1998-09-28 2007-03-28 株式会社安川電機 位置制御装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61151714A (ja) * 1984-12-25 1986-07-10 Fujitsu Ltd 位置・力制御方式
JPS61251915A (ja) * 1985-04-30 1986-11-08 Fujitsu Ltd 移動体制御方式
JPS6277608A (ja) * 1985-09-30 1987-04-09 Fujitsu Ltd 移動体制御方式
JP2005349555A (ja) * 2004-06-14 2005-12-22 Toyota Motor Corp 柔軟関節ロボットアームの制御装置
JP2008055541A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Honda Motor Co Ltd ロボット関節機構およびその駆動方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102011084007B4 (de) * 2010-10-05 2016-07-21 Ferrobotics Compliant Robot Technology Gmbh Roboter und Antriebsmodul zum sicheren Handhaben einer schweren Last
JP2013022677A (ja) * 2011-07-20 2013-02-04 Honda Motor Co Ltd 弾性部材の変形速度演算装置および変形速度演算方法ならびに駆動装置
DE102013203426A1 (de) 2012-04-13 2013-10-17 Honda Motor Co., Ltd. Kraftübertragungsvorrichtung
DE102013203426B4 (de) 2012-04-13 2023-08-10 Honda Motor Co., Ltd. Kraftübertragungsvorrichtung
US9209740B2 (en) 2012-08-31 2015-12-08 Honda Motor Co., Ltd. Actuating apparatus
JP2014046417A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Honda Motor Co Ltd 駆動装置
KR101369286B1 (ko) * 2012-12-14 2014-03-06 한국과학기술연구원 고마찰 로봇 매니퓰레이터 제어 시스템
CN103963051A (zh) * 2013-01-28 2014-08-06 精工爱普生株式会社 机器人以及机器人控制装置
JP2015030076A (ja) * 2013-08-05 2015-02-16 株式会社東芝 ロボット制御装置
JP2016057812A (ja) * 2014-09-09 2016-04-21 本田技研工業株式会社 動力装置の制御システム
US11613004B2 (en) 2018-05-11 2023-03-28 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Deflection amount estimating device, robot control device and method of estimating amount of deflection
CN113650051A (zh) * 2021-07-29 2021-11-16 湖南铁路科技职业技术学院 一种工业机器人的急停装置
CN113650051B (zh) * 2021-07-29 2022-09-30 湖南铁路科技职业技术学院 一种工业机器人的急停装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20120239198A1 (en) 2012-09-20
DE112010004664B4 (de) 2016-11-10
DE112010004664T5 (de) 2012-10-11
WO2011067976A1 (ja) 2011-06-09
US9242375B2 (en) 2016-01-26
JP5214578B2 (ja) 2013-06-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5214578B2 (ja) 動力装置の制御装置
JP6044649B2 (ja) ダイナモメータシステムの制御装置
JP5344067B1 (ja) 動力計システム
JP6305283B2 (ja) 動力装置の制御システム
JP2020078247A (ja) 駆動装置、アクチュエータユニット、ロボット装置、駆動装置の制御方法、アクチュエータユニットの制御方法、ロボット装置の制御方法
JP4784451B2 (ja) エンジンベンチシステムの制御方法とその装置
JP6404756B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
CN104993766B (zh) 一种二质量系统谐振抑制方法
JP4148189B2 (ja) 柔軟関節ロボットアームの制御装置
JP4685071B2 (ja) モータ制御装置及びモータ制御方法
TWI501540B (zh) 電動機控制裝置
JP5605127B2 (ja) 軸トルク制御装置
JP2010019652A (ja) エンジンベンチシステムの動力計制御方式
JP6737363B1 (ja) 動力計制御装置
JP4914979B2 (ja) モータ制御装置およびモータ制御方法
JP2018091876A (ja) 動力系の試験装置
JP5406238B2 (ja) 車両用モータ制御装置
JP2014174107A (ja) 動力系の試験装置
JP2007060767A (ja) 機械定数同定装置を備えたモータ制御装置
JP6064694B2 (ja) 動力系の試験装置
JP2013257857A (ja) 機械装置の制御装置、機械システム、及び機械装置の制御方法
JP5895405B2 (ja) エンジンベンチシステムの制御装置
JP2009300129A (ja) 動力計システムの駆動力制御方法とその装置
JP2019170054A (ja) 電動車両の制御方法、及び、電動車両の制御装置
JP5200713B2 (ja) 動力計測システムの速度制御方法とその装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120518

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5214578

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160308

Year of fee payment: 3