JP2005349555A - 柔軟関節ロボットアームの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 モデルパラメータ誤差や外乱に対する制御性を向上させた柔軟受動関節を有するロボットアームの制御装置を提供する。
【解決手段】 弾性要素・減衰要素系を有する柔軟関節を組み合わせた多関節ロボットアーム100の制御装置200は、各関節のモータ、リンク回転軸の回転状態θ、θmiを検出する回転状態検出手段205と、目標リンク角θdiを求める目標設定部201と、目標角度軌道からリンク系の逆動力学計算によりリンク回転軸の目標駆動トルクτを計算し、弾性要素・減衰要素系の運動方程式からθ、θmiを基に弾性要素・減衰要素系の発生トルクτを推定し、必要なモータ駆動トルクτを求めるフィードフォワード制御部202と、θdiとθの差からモータ駆動トルクτを求めるフィードバック制御部203と、τとτを加算してモータ指令トルクτmiとするトルク指令部204と、を備えている。
【選択図】 図3

Description

本発明はロボットアームの制御装置に関し、特に、外乱に対して高周波振動を抑制するために柔軟関節を有するロボットアームの制御装置に関する。
モータによって各関節軸を作動させている多軸式のロボットアームにおいては外乱力の影響を小さくするために、電動機とロボットアームとの間にバネ要素を配置したロボットアームが知られている。こうしたロボットアームにおいて軸干渉を低減し、指令への追従性を向上させる制御方法として特許文献1〜3に記載された技術が知られている。
特許文献1の技術は、多軸から受ける干渉力を干渉トルクとして求め、これを相殺するモデル補正トルクを算出してフィードフォワード指令値としてフィードバック制御器へと入力している。
特許文献2の技術は、負荷位置、モータ位置を高次微分可能な関数として表し、この高次微分可能な関数からモータの位置、速度、トルク指令を算出して、フィードフォワード指令として与えるものである。
特許文献3の技術は、ロボットアームの衝突検出を行うものであって、モータの位置、速度、加速度情報から衝突がないと仮定した場合の各モータが発生すべきトルクを逆動力学演算によって求め、実際に発生したトルクとの差が大きい場合に衝突発生を判定するものである。
特開平10−329063号公報 特開2002−91570号公報 特開2002−283276号公報
例えば、特許文献1の技術では、モータ及びバネ機構の運動方程式、および2リンク系からの干渉トルクを考慮したモデルを用いて、モデルにおけるモータ位置、モータ速度、バネねじり角、バネねじり角速度を計算し、実際のモータ位置、モータ速度と別に推定されるバネねじり角、バネねじり角速度との差のフィードバック制御の形式で計算されている。しかし、この制御のためには、モデルのモータ位置、モータ速度を陽に計算する必要があるが、モデルと実機でパラメータ値が異なる場合、全ての指令値にその誤差が蓄積され、修正する手段がないため、安定した制御を行うことが難しい。
さらに、3軸以上のリンク機構に拡張する場合に、全体リンク系の運動方程式を考慮した演算を行う必要があると考えられるが、その手法が明らかでなく、モデルが複雑なものとなり、前述した誤差がさらに増幅するおそれがある。
また、特許文献2、特許文献3の技術においても、同様にモデルの内部状態量と実際の状態とに差が生じた場合に、これを修正する手段がない点は共通し、同様の問題が発生する。
そこで本発明は、モデルパラメータ誤差や外乱に対する制御性を向上させた柔軟受動関節を有するロボットアームの制御装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明にかかる柔軟関節ロボットアームの制御装置は、モータ出力軸とリンク回転軸との間に弾性要素・減衰要素系を配置した柔軟関節要素を多自由度直列に配置した柔軟関節ロボットアームの制御装置において、各関節のモータ出力軸とリンク回転軸の回転状態を検出する回転状態検出手段と、各関節の目標角度軌道を求める目標設定部と、目標角度軌道からリンク系の逆動力学計算によりリンク回転軸位置での目標駆動トルクを計算し、回転状態検出手段の出力を基に弾性要素・減衰要素系の発生トルクを推定して、弾性要素・減衰要素系の運動方程式を解くことにより目標駆動トルクを実現するために必要なモータ駆動トルクを求めるフィードフォワード制御部と、目標リンク角度と実リンク角度の差からモータへ付与する駆動トルクを求めるフィードバック制御部と、フィードフォワード制御部の目標トルクとフィードバック制御部の目標トルクを加算してモータへの指令トルクとするトルク指令部と、を備えていることを特徴とする。
アームに対する所望の運動指令は、各関節の目標角度軌道の組み合わせとして設定される。つまり、関節の角度、角速度、角加速度が目標値となる。この目標値を実現するため、必要となるトルクは、ニュートン法、オイラー法を用いて各リンクの重心における軌道計算と、力・モーメントの釣り合いから関節(リンク)に加えられるトルク(リンク要求トルク)を計算する逆動力学計算を解くことで求まる。一方、リンク要求トルクを実現するために必要なモータ駆動トルクは、弾性要素・減衰要素系の運動方程式を解くことにより求められるが、ここで、弾性要素・減衰要素系で発生するトルクを推定し、運動方程式を解くことで、弾性要素・減衰要素系における部材の位置等を正確に求めることなくモータ駆動トルクを求めることを可能とした。また、外乱やモデルパラメータに基づく誤差を修正するためにフィードバック制御部を備える。
このフィードフォワード制御部は、数値微分をカットオフ周波数以上のゲインを抑えて位相進みを小さくした不完全微分フィルタを用いて行うとよい。
測定値から直接数値微分を行った場合、高周波ノイズが発生する可能性が高いが、このようなローパス特性を有する不完全微分フィルタによれば、高周波ノイズの発生が抑制される。
フィードバック制御部は、弾性要素・減衰要素系の共振周波数近辺の周波数領域での位相を進ませ、かつ、定常領域でのゲインを比較的低く設定する位相進み遅れフィルタをさらに備えているとよい。
共振周波数近辺の周波数領域で位相を進ませることで、ゲインが上がり、発振に対するゲイン余裕自体は小さくなるが、位相を進ませたことで位相余裕の改善効果が大きくなる。さらに、低周波領域ではゲインを高くして、目標追従性の向上を図る。
本発明によれば、モデルの内部状態量を陽に計算することなく、リンク内で発生するトルクを推定して必要なモータ駆動トルクをフィードフォワード制御を行うため、所望のリンク系運動を精度良く求めることが可能となる。さらに、フィードバック制御を加えることで、モデルパラメータ誤差や外乱によるリンク運動軌跡の所望軌跡との偏差を修正し、制御性を向上させる。
フィードフォワード制御部における微分計算にローパス特性を有する不完全微分フィルタを用いることで、数値微分における高周波ノイズの発生を抑制して、高周波振動の発生を抑制することができる。
さらに、フィードバック制御部では、位相進み遅れフィルタを用いることで、目標追従性の向上と共振周波数領域での振動抑制を両立させる。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明に係る柔軟関節ロボットアームの制御装置により制御されるロボットアームの概略図である。このロボットアーム100は、多関節型の多軸式で多自由度を有するロボットアーム100であり、左腕部の構成を示している。躯体4には、上腕部3と下腕部2により、ハンド部1が接続されている。上腕部3、下腕部2の両者には腕の延長方向に対して3軸方向に駆動を行う関節部が搭載されている。図2は各関節の構成を模式的に示す図である。
各柔軟関節は、躯体側のリンク本体に固定されているモータ10の出力軸と、手先側のリンク本体の入力軸との間にプーリー11、12とギヤボックス13、ダンパ14、ばね15が接続されて構成されている。プーリー11、12とギヤボックス13はモータ10の出力を減速する減速要素であり、ダンパ14、ばね15は、外部からの衝突等の突発外乱の衝撃を吸収するための減衰要素、弾性要素としてそれぞれ機能する。ここで、ダンパ14、ばね15は並列に配置されて減衰要素・弾性要素系を構成し、これと各減速要素11〜13とは直列に接続されている。
図3は、このロボットアーム100の制御装置200のブロック構成図である。この制御装置200は、目標設定部201と、フィードフォワード制御部202と、フィードバック制御部203と、トルク指令部204と、ロボットアーム100内に配置される回転状態検出手段205から構成される。
目標設定部201は、例えば、把持対象物の位置情報等の入力信号に基づいて所望の運動を実現するために必要とされる各リンク系(以下、iはリンク系および関節の番号を表している。)の入力部における目標リンク角度θdiを設定する(目標角度軌道の設定)。回転状態検出手段205は、ロボットアーム100の関節中の各モータ10iの回転角度θmiと、リンク入力軸16iの実リンク角度θとを測定し、出力している。フィードフォワード制御部202には、目標設定部201で設定されたθdiと回転状態検出手段205で検出されたθmi、θが入力され、フィードフォワード制御トルクτを出力する。一方、フィードバック制御部203には、目標設定部201で設定されたθdiと回転状態検出手段205で検出されたθが入力され、フィードバック制御トルクτを出力する。トルク指令部204は、フィードフォワード制御トルクτとフィードバック制御トルクτを加算してモータ10iの駆動トルクτmiを求め、ロボットアーム100の各モータ10iに求めた駆動トルクτmiを実現するよう指示する。これにより、ロボットアーム100に所望の運動を実現させる。
フィードフォワード制御部202とフィードバック制御部203における具体的な制御内容を以下に説明する。
まず、フィードフォワード制御部202における制御を説明する。図4は、フィードフォワード制御部202における制御の処理フローチャートであり、図5は、本制御において用いるリンク座標系の一例を示す図である。ここでは、図5に示されるように7自由度のリンク系を考える。
最初にニューイン・オイラー法を用いた逆動力学計算によって設定された目標軌道に応じて必要となる力とトルクの計算を行う。まず、初期値として目標の角度、加速度、角加速度を設定する(ステップS1)。ここでは、初期値として、
Figure 2005349555
とする。ここで、ωは、座標系0の角度であり、その微分値は角速度である。また、p0は座標系0に働く外力であり、ここでは重力加速度gに対応する。fは、ハンド部1における外力であり、nはハンド部1に外部から加わるトルクである。
次に、第1関節から第7関節まで順に関節の角度、角速度、外力、リンクの中心点に働く加速度をそれぞれ以下の式(1.1)〜(1.4)により求める(正順計算)。
Figure 2005349555
ここで、各a、l、q、Aはリンク間の座標変換に用いられる座標変換のための行列であり、以下のように設定される。
Figure 2005349555
Figure 2005349555
Figure 2005349555
Figure 2005349555
Figure 2005349555
Figure 2005349555
Figure 2005349555
Figure 2005349555
Figure 2005349555
また、回転軸はすべてz軸なのでqはすべての関節について
Figure 2005349555
となる。
次に、第7関節から第1関節まで順に以下の(2.1)式〜(2.3)式により各関節に加わる外力f、外から加わるトルクnとリンク入力トルクτをそれぞれ計算する(ステップS3、逆順計算)。
Figure 2005349555
次に、モータ出力軸トルクの計算を行う(ステップS4)。ここでは、図2に示されるようなモデルを用いてリンク系の運動方程式を以下のように表す。
Figure 2005349555
Figure 2005349555
Figure 2005349555
Figure 2005349555
ここで、ω、θ、τ、Iはそれぞれモータ10の回転速度、回転角度、駆動トルク、慣性モーメントをそれぞれ表し、ω、θ、Iは、リンク16の回転速度、回転角度をはモータ10の回転速度を表している。また、τは、関節内の回転摩擦トルク(リンク回転軸位置換算。粘弾性トルクは除く。)を、Iは、プーリー11、12とギヤボックス13のギヤヘッドの慣性モーメントを、Iは、ギヤボックス13のハーモニックドライブの慣性モーメントを、Iは、ダンパ14とばね15からなる減衰要素・弾性要素系の慣性モーメントをそれぞれ表し、Kは、ばね15の弾性係数であり、Dは、ダンパ14の粘性摩擦係数である。また、Gpはプーリー11、12とギヤボックス13のギヤヘッドに至る減速比であり、Ghはギヤボックス13のハーモニックドライブの減速比である。このため、Gは最終減速比を、Iは、関節内の駆動・減速系の慣性モーメントに相当する。(ここでは、関節番号を示す添字を省略している。)
(3)(4)式においては、弾性要素・減衰要素系の発生トルク
Figure 2005349555
が共通するから、両式からこれを消去すると、(2)式で求めたリンク回転軸トルクτを実現するためのモータ駆動トルクは以下の(5)式により求めることができる。
Figure 2005349555
ここで、(5)式中のτ上に付している波線は、推定値であることを表す。(5)式から明らかなように、減衰要素・弾性要素系において発生する粘弾性力や弾性力、摩擦力等により発生するトルクが陽に明らかでなくても、その合力は、θm、θiそれぞれの2階微分値、すなわち、モータ10の角加速度とリンクの角加速度から推定できる。ここで、θm、θiは、回転状態検出手段205によって測定しているため、これを2階微分すれば求めることができる。
しかし、単純な数値微分(=差分)は高周波ノイズを発生させるおそれがある。そこで、式(6)に示す不完全微分フィルタ(カットオフ周波数f)を2回かけることで2階微分値を求める。
Figure 2005349555
図6は、この不完全微分フィルタの周波数応答を、単純微分sと比較したグラフである。カットオフ周波数f以上でゲインが頭打ちとなると同時に位相進みが小さくなることが分かる。なお、カットオフ周波数は、2階微分値の推定値が振動的に変化しないよう、目標運動軌道の周波数帯域を考慮して低めに設定するとよい。
θm、θiそれぞれの2階微分値の推定値をそれぞれ上に波線を表記して2階微分値自体と区別して表すものとすると、その伝達関数表現は(6)式の不完全微分フィルタを用いて、
Figure 2005349555
で表される。このとき、(5)式は以下のように変形され、フィードフォワード制御トルクを求めることができる。
Figure 2005349555
上述したようにこれは、弾性要素・減衰要素系における発生トルクを推定して必要なモータ駆動トルクを求めることに等しい。
実際の計算においては、(6)式を離散化した漸化式表現とし、計算するとプログラムとしての実装が容易になる。例えば、制御周期を3msとし、(6)式の離散化式が次式で表せるとする。
Figure 2005349555
ここで、モータの回転角度θm(z)から、その微分値、2階微分値の推定値はそれぞれ不完全微分フィルタを1回または2回乗じることで得られるから、それぞれ
Figure 2005349555
と表されるので、以下の漸化式で各変数を計算できる。
Figure 2005349555
リンクの回転角についても同様に、
Figure 2005349555
で計算することができる。以上で得られたθ、θの2階微分値の推定値を式(8)に代入してフィードフォワード制御トルクτの推定値を求める。
一方、フィードバック制御部203においては、目標リンク角度θdiと実リンク角度θとの差(θdi−θ)に応じたフィードバック制御トルクを求める。
本実施形態では、位相余裕を改善し、振動しにくくするため、位相進み遅れフィルタによる位相進み遅れ補償を行っている。機械系の共振により1Hz〜10Hz近辺の振動が発生しやすいことが確認されていることから、この帯域で位相を進ませるような式(9)に示される特性を有するフィルタを用いてフィードバックを行うこととする。
Figure 2005349555
このフィルタの周波数特性の一例を図7に示す。図8は、通常のPDフィードバックの周波数特性を示している。一般に位相を進ませると、ゲインが上がり、発振に対するゲイン余裕は小さくなる。本実施形態では、共振周波数領域では位相を進ませ、低周波領域ではゲインをあげるとともに、高周波領域では位相を遅らせてゲインを下げているため、振動の発生を抑制して、目標追従性と振動抑制を両立することができる。
フィードバック制御トルクτは、(9)式のフィルタを使って、
Figure 2005349555
で求めることができる。さらに、積分フィードバックを追加する場合、フィードバック制御トルクτは、
Figure 2005349555
となる。
フィードバック制御トルクについてもプログラムとして実装する場合は(9)式のフィルタを離散化するとよい。不完全微分フィルタの場合と同様に制御周期を3msecとして(9)式を離散化すると、例えば、
Figure 2005349555
で表せる。フィードバック制御トルクは、このフィルタを使って、
Figure 2005349555
と表されるので、これを漸化式表現して以下の式により求めることができる。
Figure 2005349555
一方、積分フィードバック項を追加する場合には、上の式は、
Figure 2005349555
として表せる。
トルク指令部204は、フィードフォワード制御トルクτとフィードバック制御トルクτを加算してモータ10iの駆動トルクτmiを求める。
このようにして求めたフィードフォワード制御トルクτとフィードバック制御トルクτにより制御を行うことで、弾性要素・減衰要素による振動を抑制しつつ、所望のリンク運動軌跡への追従性を向上させたロボットアームの制御装置が得られる。
ここで、本発明の効果を確認するためシミュレーションを行ったので、その結果について報告する。図9はこのシミュレーション結果を示すものである。ここでは、3リンク系とし、ばねのストローク可能角度は18°とした。図9(a)は各関節の目標角度、リンク角度、モータ角度の時間変化を示しており、図9(b)は、フィードフォワードトルク(FF)、フィードバックトルク(FB)とその和(FF+FB)を示している。いずれのリンクも目標に良く追従していることが確認された。なお、シミュレーション開始後2.5秒の段階で制御トルクが急激に変化しているが、これはバネがストロークリミッタにあたって衝撃的な力が発生したことによる。このような場合でも本発明によれば、振動を起こさず、目標に良く追従することが確認された。
本発明によれば、リンク系全体を考慮してフィードフォワード制御部を設計することにより、ここで述べた3リンク系に限らず、上述した7リンク系等の多リンク系に対しても適用が可能である。したがって、多自由度を有するロボットアームの制御に好適である。
本発明に係る柔軟関節ロボットアームの制御装置により制御されるロボットアームの概略図である。 各関節の構成を模式的に示す図である。 ロボットアーム100の制御装置200(本発明に係る柔軟関節ロボットアームの制御装置)のブロック構成図である。 フィードフォワード制御部202における制御処理のフローチャートである。 本制御において用いるリンク座標系の一例を示す図である。 本発明で用いられる不完全微分フィルタの周波数応答を、単純微分sと比較したグラフである。 本発明で用いられる位相進み遅れフィルタの周波数特性の一例を示すグラフである。 通常のPDフィードバックの周波数特性を示すグラフである。 本発明の効果を確認するためシミュレーション結果を示すグラフである。
符号の説明
1…ハンド部、2…下腕部、3…上腕部、4…躯体、10…モータ、11、12…プーリー、13…ギヤボックス、14…ダンパ、16…リンク、100…ロボットアーム、200…制御装置、201…目標設定部、202…フィードフォワード制御部、203…フィードバック制御部、204…トルク指令部、205…回転状態検出手段。

Claims (3)

  1. モータ出力軸とリンク回転軸との間に弾性要素・減衰要素系を配置した柔軟関節要素を多自由度直列に配置した柔軟関節ロボットアームの制御装置において、
    各関節の前記モータ出力軸と前記リンク回転軸の回転状態を検出する回転状態検出手段と、
    各関節の目標角度軌道を求める目標設定部と、
    前記目標角度軌道からリンク系の逆動力学計算によりリンク回転軸位置での目標駆動トルクを計算し、前記弾性要素・減衰要素系の運動方程式から前記回転状態検出手段の出力を基に前記弾性要素・減衰要素系の発生トルクを推定して、目標駆動トルクを実現するために必要なモータ駆動トルクを求めるフィードフォワード制御部と、
    目標リンク角度と実リンク角度の差からモータへ付与する駆動トルクを求めるフィードバック制御部と、
    前記フィードフォワード制御部の目標トルクと前記フィードバック制御部の目標トルクを加算してモータへの指令トルクとするトルク指令部と、
    を備えていることを特徴とする柔軟関節ロボットアームの制御装置。
  2. 前記フィードフォワード制御部は、数値微分をカットオフ周波数以上のゲインを抑えて位相進みを小さくした不完全微分フィルタを用いて行うことを特徴とする請求項1記載の柔軟関節ロボットアームの制御装置。
  3. 前記フィードバック制御部は、前記弾性要素・減衰要素系の共振周波数近辺の周波数領域での位相を進ませ、かつ、定常領域でのゲインを比較的低く設定する位相進み遅れフィルタをさらに備えていることを特徴とする請求項1記載の柔軟関節ロボットアームの制御装置。
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