JP2011114254A - コンデンサ用リード端子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉛を含まないコンデンサ用リード端子において、ウィスカの発生を防ぐことができるコンデンサ用リード端子を提供すること。
【解決手段】金属線1とアルミニウム線5とを当接させ、金属線1とアルミニウム線5とを溶接したコンデンサ用リード端子Tにおいて、金属線1の一端近傍の周囲が被覆部9により覆われた状態で、金属線1の一端とアルミニウム線5の一端とが互いに当接されて溶接されており、金属線1の少なくとも被覆部9に覆われていない部位に金属めっき層2が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線に、金属線を溶接して構成されるコンデンサ用リード端子及びその製造方法に関する。
従来、電子部品のリード端子においては、鉛めっき層を形成した銅被覆鋼線を、アルミニウム線にアーク溶接にて接合したものを用いている。しかしながら、鉛を含む銅被覆鋼線では、鉛は人体に有害であるばかりか自然環境に悪影響を与える物質であり、近年、環境保護の観点から、鉛を一切使用しない電子部品の開発が進められている。例えば、特許文献1に示すアルミ電解コンデンサのように、錫100%からなる錫めっきを施した銅被覆鋼線を、アルミニウム線の一端に設けた凹部に挿入してアーク溶接により接合している。このアルミ電解コンデンサでは、銅被覆鋼線とアルミニウム線との接合部に、銅被覆鋼線と錫めっきとアルミニウム線とが加熱されることで生成される銅と錫とアルミニウムの合金層が形成されている。
特開2000−124073号公報(第3頁、第1図)
しかしながら、特許文献1に記載のアルミ電解コンデンサにあっては、鉛を使用しないリード線(リード端子)においては、アルミニウム線と錫めっき銅被覆鋼線(金属線)との接続部に生成された合金層には、アルミニウムと錫との混合層が含まれ、この混合層の存在によって錫のウィスカが発生してしまう虞がある。このウィスカは直径が1μmに対して1mm以上の長さに達することがあり、このウィスカがコンデンサの電子部品を短絡させる虞がある。またアーク溶接の熱影響による金属材質の熱歪みや残留応力によってウィスカが発生し易くなるという問題がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、鉛を含まないコンデンサ用リード端子及びその製造方法において、ウィスカの発生を防ぐことができるコンデンサ用リード端子及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明のコンデンサ用リード端子は、
金属線とアルミニウム線とを当接させ、前記金属線とアルミニウム線とを溶接したコンデンサ用リード端子において、
前記金属線の一端近傍の周囲が被覆部により覆われた状態で、前記金属線の一端と前記アルミニウム線の一端とが互いに当接されて溶接されており、前記金属線の少なくとも前記被覆部に覆われていない部位に金属めっき層が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、溶接前に予め金属線の周囲に金属めっき層が形成されている場合には、溶接部が形成される際に、溶融した溶接部の表面近傍と金属めっき層との接触が被覆部により防止され、溶接部の表面近傍には、めっき用金属が殆ど混合されずに済むようになり、溶接部のウィスカの発生が抑制される。また、溶接後に金属線の周囲に金属めっき層を形成する場合には、金属線とアルミニウム線との溶接部と、金属線の被覆部に覆われていない部位と、の間が離間されるため、溶接部にめっき液が付着しないようにめっき液の液面から溶接部を離してめっきを施すことができ、溶接部に金属めっき層が形成されることを防止できるばかりか、金属線の全ての部位が金属めっき層と被覆部により覆われるため、金属線の酸化や変色や腐食が防止できる。
本発明のコンデンサ用リード端子は、
前記被覆部は、樹脂またはセラミックで構成されることを特徴としている。
この特徴によれば、樹脂またはセラミックで形成された被覆部は酸化や変色や腐食の虞がなく、さらには被覆部として絶縁性の材料を用いると被覆部がリード端子の電気特性に影響を与えずに済むようになる。
本発明のコンデンサ用リード端子の製造方法は、
金属線とアルミニウム線とを当接させ、前記金属線とアルミニウム線とを溶接するコンデンサ用リード端子の製造方法において、
金属めっき層が形成された金属線の一端近傍の周囲を被覆部で覆い、その後、前記金属線の一端と前記アルミニウム線の一端とを互いに当接させて溶接を行うことを特徴としている。
この特徴によれば、溶接部が形成される際に、溶融した溶接部の表面近傍と金属めっき層との接触が被覆部により防止され、溶接部の表面近傍には、めっき用金属が殆ど混合されずに済むようになり、溶接部のウィスカの発生が抑制される。
本発明のコンデンサ用リード端子の製造方法は、
金属線とアルミニウム線とを当接させ、前記金属線とアルミニウム線とを溶接するコンデンサ用リード端子の製造方法において、
前記金属線の一端近傍の周囲が被覆部により覆われた状態で、前記金属線の一端と前記アルミニウム線の一端とを互いに当接させて溶接を行い、該溶接を行った後に、前記金属線の前記被覆部に覆われていない部位に金属めっき層を形成することを特徴としている。
この特徴によれば、金属線とアルミニウム線との溶接部と、金属線の被覆部に覆われていない部位と、の間が離間されるため、溶接部にめっき液が付着しないようにめっき液の液面から溶接部を離してめっきを施すことができ、溶接部に金属めっき層が形成されることを防止できるばかりか、金属線の全ての部位が金属めっき層と被覆部により覆われるため、金属線の酸化や変色や腐食が防止できる。
本発明のコンデンサ用リード端子の製造方法は、
前記アルミニウム線の一端面に凹部を設け、該凹部内に前記金属線の一端を当接させた状態で、前記溶接を行うことを特徴としている。
この特徴によれば、金属線の一端とその周囲の被覆部が凹部の奥部に配置された状態で溶接されることで、金属線とアルミニウム線との溶接部の深部にまで被覆部が配置されるようになり、被覆部と溶接部との接続強度を向上させることができる。
実施例1の電解コンデンサの製造方法であり、(a)は、金属線とアルミニウム線の溶接前の状態を示す概略断面図であり、(b)は、金属線とアルミニウム線の溶接時の状態を示す概略断面図であり、(c)は、金属線とアルミニウム線の溶接後の状態を示す概略断面図である。 実施例2の電解コンデンサの製造方法であり、(a)は、金属線とアルミニウム線の溶接前の状態を示す概略断面図であり、(b)は、金属線とアルミニウム線の溶接時の状態を示す概略断面図であり、(c)は、金属線とアルミニウム線の溶接後の状態を示す概略断面図である。 実施例3の電解コンデンサの製造方法であり、(a)は、金属線とアルミニウム線の溶接前の状態を示す概略断面図であり、(b)は、金属線とアルミニウム線の溶接時の状態を示す概略断面図であり、(c)は、金属線とアルミニウム線の溶接後の状態を示す概略断面図である。 (a)は、電気めっき時のリード端子を示す概略断面図であり、(b)は、電気めっき層が形成されたリード端子を示す概略断面図である。
本発明に係る電解コンデンサ及びその製造方法を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例1に係る電解コンデンサの製造方法につき、図1を参照して説明する。本実施例のコンデンサとして、電解コンデンサを例示して説明する。この電解コンデンサは、アルミニウムで形成された複数の電極箔をセパレータを介して巻回又は積層したコンデンサ素子を、駆動用電解液とともに有底筒状の外装ケースに収納し、この外装ケースに形成された開口を封口体で密封するとともに、コンデンサ素子から導いたリード端子を封口体に貫通させて外部に導出させている。
図1(c)に示すように、リード端子Tは、コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線5と、軟鋼線4を心材とする金属線1(CP線)とにより構成されている。金属線1は、軟鋼線4を心材としてその外周に金属材料としての銅を厚くめっきした銅被覆層3が形成されている。更に、その外周に金属材料としての錫100%からなる錫めっき層2を形成したものである。尚、金属線1の端部近傍の周囲がセラミック等の材質で形成された被覆部9により覆われている。また、金属線1の先端部は、被覆部9から若干露出された状態となっている。
この金属線1を構成する材質には、鉛が一切使用されていないとともに、アルミニウム線5やコンデンサ素子などを構成する材質にも、鉛が一切使用されておらず、本実施例におけるアルミ電解コンデンサは、鉛を含まずに自然環境に対する悪影響を与えない鉛フリーの電子部品となっている。
尚、本発明の課題であるウィスカの発生部位は、金属線1とアルミニウム線5との溶接部10であり、これは金属めっきとして用いられる錫とアルミニウムとが溶接時に混合し、錫に対して溶接時の残留応力が加わり、この残留応力によってウィスカが発生すると考えられる。このウィスカの発生を抑制するために本発明では、後述するアルミニウム線5と金属線1との接続方法を用いてリード端子Tを製造するようにしている。
次に、金属線1を製造する際のアルミニウム線5と金属線1との接続方法について説明する。まず、図1(a)に示すように、アルミニウム線5は、その一端に略円柱形状をなす丸棒部6が形成されている。この丸棒部6が本発明の製造方法により金属線1に接続される。また、アルミニウム線5の他端には、プレス加工等により略扁平形状をなす扁平部7が形成されている。この扁平部7がコンデンサ素子の電極箔に接続される。このアルミニウム線5の端部近傍を固定チャック13により固定するとともに、金属線1の端部近傍を可動チャック14により保持して、その先端部を一定間隔で対向配置する。この場合、金属線1及びアルミニウム線5には、アーク溶接装置が接続されている。尚、固定チャック13や可動チャック14をアーク溶接装置の通電具としても利用することができる。
図1(b)に示すように、半割りに構成された固定チャック13及び可動チャック14は、それぞれ上下方向からアルミニウム線5及び金属線1を挟み込むように保持するようになっている。尚、可動チャック14には、略半球形状をなす成型部14aが形成されている。この可動チャック14は金属線1の先端部を挟み込むように保持するようになっており、成型部14aが先端部の周囲を覆うように配置される。
また、可動チャック14は金属線1の先端部を保持する際に、金属線1の被覆部9の先端側の一部を成型部14a内に配置するようになっており、金属線1の被覆部9の基端側の一部は可動チャック14の外部に露出されるようになっている。
次に、金属線1を可動チャック14によってアルミニウム線5方向に移動させ、その先端部をアルミニウム線5の端面の所定位置に衝突させて端面と当接させる。この状態において、溶接装置を動作させると、金属線1とアルミニウム線5との間に溶接電流が流れ、金属線1とアルミニウム線5との接触点、即ち、金属線1の先端部とアルミニウム線5の端面との間にアーク溶接電流が流れ始める。
このような溶接電流の通電開始から、金属線1の先端部をアルミニウム線5の端面から離し、両者間に間隔を設定すると、金属線1の先端部とアルミニウム線5の端面との間にアークが生じ、対向する金属線1及びアルミニウム線5の双方が部分的に溶融する。尚、被覆部9を構成する材質の融点は、金属線1及びアルミニウム線5の融点よりも高くなっており、アークによって金属線1及びアルミニウム線5が溶融されても、被覆部9は溶融しないようになっている。
この状態で、金属線1をアルミニウム線5の端面側に移動させて当接させ、さらに押し込むと、溶融した金属間の融合が生じ、金属線1とアルミニウム線5の端面とが溶着する。この際に可動チャック14の成型部14aが、アルミニウム線5の端面側に移動するため、この成型部14a内の形状に沿って、前記溶融金属が成型されて半球状の溶接部10が形成され、図1(c)に示すように、金属線1とアルミニウム線5とが一体化されたリード端子Tが形成される。この場合、溶接部10は、金属線1を構成する金属とアルミニウム線5を構成する金属との融合により合金層を形成している。
尚、金属線1の先端部は、被覆部9から若干露出された状態となっているため、このようなアーク溶接を行う際に、金属線1の先端部の錫めっき層2の錫が溶接部10に若干混合されるが、金属線1の先端部の露出部分とアルミニウム線との当接範囲が広がることによって、溶接時の金属線とアルミニウム線との接触抵抗が低く安定して電流を流すことができ、溶接不良を低減できる。金属線1の先端より、0.2mm以上露出させて被覆部9を形成するとよい。なお、金属線1の先端部の錫めっき層2の錫は、溶接部10の深部に混合されるのみで、溶接部10の表面には、錫めっき層2の錫が混合されないようになる。
更に、金属線1の端部近傍の周囲が被覆部9により覆われていることで、溶融された状態の溶接部10の表面には、錫めっき層2が接触しないようになっており、溶接部10の表面に錫が混合されないようになる。そのためリード端子Tの溶接部10からウィスカが発生し難いようになっている。
以上、本実施例では、錫めっき層2が形成された金属線1の一端近傍の周囲を被覆部9で覆い、その後、金属線1の一端とアルミニウム線5の一端とを互いに当接させて溶接を行うことによりコンデンサ用リード端子Tを製造することで、溶接前に予め金属線1の周囲に錫めっき層2が形成されている場合には、溶接部10が形成される際に、溶融した溶接部10の表面近傍と錫めっき層2との接触が被覆部9により防止され、溶接部10の表面近傍には、錫が殆ど混合されずに済むようになり、溶接部10のウィスカの発生が抑制される。
また、被覆部9は、セラミックで構成されることで、セラミックで形成された被覆部9は酸化や変色や腐食の虞がなく、さらには被覆部として絶縁性の材料を用いると被覆部9がリード端子Tの電気特性に影響を与えずに済むようになる。
次に、実施例2に係る電解コンデンサの製造方法につき、図2を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
図2(a)に示すように、アルミニウム線5には、その金属線1との当接側の端面に、金属線1の先端部が挿入される凹部8が形成されている。図2(b)に示すように、可動チャック14に保持された金属線1の先端部は、固定チャック13に保持されたアルミニウム線5の凹部8内に挿入され、金属線1の端面が凹部8の奥面に当接される。この状態において、溶接装置を動作させ、金属線1の先端部をアルミニウム線5の端面から離し、両者間に間隔を設定すると、金属線1の先端部とアルミニウム線5の端面との間にアークが生じ、金属線1とアルミニウム線5とが溶接される。そして、図2(c)に示すように、金属線1とアルミニウム線5とが一体化されたリード端子Tが形成される。尚、被覆部9は、溶接部10の内部から外部まで金属線1に沿って延設される。
以上、実施例2では、アルミニウム線5の一端面に凹部8を設け、凹部8内に金属線1の一端を当接させた状態で、溶接を行うことで、金属線1の一端とその周囲の被覆部9が凹部8の奥部に配置された状態で溶接されることで、金属線1とアルミニウム線5との溶接部10の深部にまで被覆部9が配置されるようになり、被覆部9と溶接部10との接続強度を向上させることができる。
次に、実施例3に係る電解コンデンサの製造方法につき、図3から図4を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
図3(a)に示すように、金属線1は、軟鋼線4を心材としてその外周に金属材料としての銅を厚くめっきした銅被覆層3が形成されている。更に、金属線1の端部近傍の周囲がセラミック等の材質で形成された被覆部9により覆われている。尚、実施例3における金属線1は、前述した実施例1及び2と異なり、溶接前において錫めっき層2が形成されていない金属線1となっている(図1及び図2参照)。
また、実施例2と同様にアルミニウム線5には、その金属線1との当接側の端面に、金属線1の先端部が挿入される凹部8が形成されている。図3(b)に示すように、可動チャック14に保持された金属線1の先端部は、固定チャック13に保持されたアルミニウム線5の凹部8内に挿入され、金属線1の端面が凹部8の奥面に当接される。この状態において、溶接装置を動作させ、金属線1の先端部をアルミニウム線5の端面から離し、両者間に間隔を設定すると、金属線1の先端部とアルミニウム線5の端面との間にアークが生じ、金属線1とアルミニウム線5とが溶接される。そして、図3(c)に示すように、金属線1とアルミニウム線5とが一体化されたリード端子Tが形成される。尚、被覆部9は、溶接部10の内部から外部まで金属線1に沿って延設される。
次に、リード端子Tに対して電気めっき法を用いて本実施例における電気めっき層としての錫めっき層2を形成する(図4(b)参照)。図4(a)に示すように、リード端子Tに錫めっき層2を形成する際には、まずリード端子Tを陰極に接続するとともに、めっき用の金属材料である錫のプレート20を陽極に接続する。この状態でリード端子Tの金属線1を電気めっき槽21内の電気めっき液22に浸す。
尚、金属線1を電気めっき液22に浸す際には、溶接部10が電気めっき液22に浸からないように、且つ電気めっき液22の這い上がりも考慮して、溶接部10を0.3mm以上電気めっき液22の液面から離した状態でリード端子Tを浸すようにするとよい。これによると電気めっき時に電気めっき液22の液面が多少変動されても、溶接部10には、電気めっき液22が着かないようになっている。
更に尚、金属線1には、被覆部9が設けられているため、この被覆部9を長く形成すれば、溶接部10と電気めっき液22の液面との離間距離を長くすることが可能になっており、この被覆部9の長さを適宜設定しておくことで、溶接部10と電気めっき液22の液面との離間距離を適宜設定することができる。被覆部9は、上述のとおり、電気めっき液22の這い上がりも考慮して、溶接部10の外部へ0.3mm以上延設されるとよい。
図4(b)に示すように、リード端子Tの金属線1には、その外周に金属材料としての錫100%からなる錫めっき層2が形成される。尚、錫めっき層2の厚みは2μm以上となっており、この錫めっき層2が施された部位は、はんだ付けを行うために充分な厚みを有している。更に尚、この錫めっき層2の厚みは、2〜15μmの範囲で任意の厚さとなっている。
以上、実施例3では、金属線1の一端近傍の周囲が被覆部9により覆われた状態で、金属線1の一端とアルミニウム線5の一端とを互いに当接させて溶接を行い、この溶接を行った後に、金属線1の被覆部9に覆われていない部位に錫めっき層2を形成することによりコンデンサ用リード端子Tを製造することで、金属線1とアルミニウム線5との溶接部10と、金属線1の被覆部9に覆われていない部位と、の間が離間されるため、溶接部10に電気めっき液22が付着しないようにめっき液22の液面から溶接部10を離してめっきを施すことができ、溶接部10に錫めっき層2が形成されることを防止できるばかりか、金属線1の全ての部位が錫めっき層2と被覆部9により覆われるため、金属線1の酸化や変色や腐食が防止できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、各実施例では、金属線1の外周に錫100%からなる錫めっき層2が形成されているが、必ずしも100%の金属材料でめっき層を形成する必要はなく、例えば、錫にビスマス等の金属を添加した合金でめっき層を形成してもよい。
また、各実施例のアーク溶接方法の他の形態として、アルミニウム線5と金属線1とを当接した状態で、溶接電流を流し、この状態でアークを生じさせて金属線1及びアルミニウム線5を部分的に溶融させ、さらに金属線1(又はアルミニウム線5)を押し込むことで、溶融した金属間の融合が生じさせ、金属線1とアルミニウム線5を溶接してもよい。
また、各実施例では、金属線1とアルミニウム線5との溶接として、アーク溶接を例示したが、これに限らず、金属線1とアルミニウム線5とを当接又は一方を他方の端面に形成した凹部に圧入した状態で、加熱溶接、超音波溶接や抵抗溶接等を行うこともできる。このような溶接手法を用いた場合であっても、溶接部10が形成される際に、溶融した溶接部10の表面近傍と金属めっき層2との接触が被覆部9により防止され、溶接部10の表面近傍には、めっき用金属が殆ど混合されずに済むようになり、溶接部10のウィスカの発生が抑制される。
また、各実施例では、被覆部9を構成する材質にセラミックを用いているが、被覆部9を構成する材質はセラミックに限らず、絶縁性及び耐熱性を有する合成樹脂等の材質であってもよい。合成樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、液晶ポリマー等が挙げられる。
1 金属線
2 錫めっき層(金属めっき層)
3 銅被覆層
4 鋼線
5 アルミニウム線
6 丸棒部
7 扁平部
8 凹部
9 被覆部
10 溶接部
13 固定チャック
14 可動チャック
14a 成型部
20 錫のプレート
21 電気めっき槽
22 電気めっき液
T リード端子

Claims (5)

  1. 金属線とアルミニウム線とを当接させ、前記金属線とアルミニウム線とを溶接したコンデンサ用リード端子において、
    前記金属線の一端近傍の周囲が被覆部により覆われた状態で、前記金属線の一端と前記アルミニウム線の一端とが互いに当接されて溶接されており、前記金属線の少なくとも前記被覆部に覆われていない部位に金属めっき層が形成されていることを特徴とするコンデンサ用リード端子。
  2. 前記被覆部は、樹脂またはセラミックで構成されることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ用リード端子。
  3. 金属線とアルミニウム線とを当接させ、前記金属線とアルミニウム線とを溶接するコンデンサ用リード端子の製造方法において、
    金属めっき層が形成された金属線の一端近傍の周囲を被覆部で覆い、その後、前記金属線の一端と前記アルミニウム線の一端とを互いに当接させて溶接を行うことを特徴とするコンデンサ用リード端子の製造方法。
  4. 金属線とアルミニウム線とを当接させ、前記金属線とアルミニウム線とを溶接するコンデンサ用リード端子の製造方法において、
    前記金属線の一端近傍の周囲が被覆部により覆われた状態で、前記金属線の一端と前記アルミニウム線の一端とを互いに当接させて溶接を行い、該溶接を行った後に、前記金属線の前記被覆部に覆われていない部位に金属めっき層を形成することを特徴とするコンデンサ用リード端子の製造方法。
  5. 前記アルミニウム線の一端面に凹部を設け、該凹部内に前記金属線の一端を当接させた状態で、前記溶接を行うことを特徴とする請求項3または4に記載のコンデンサ用リード端子の製造方法。
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