JP2010239058A - 電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

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達郎 久保内
Makoto Ota
誠 太田
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Abstract

【課題】鉛を含まない電解コンデンサの製造方法において、ウィスカの発生を防ぐとともに金属線1の変色等を防止することができる電解コンデンサの製造方法を提供すること。
【解決手段】金属線1とアルミニウム線5とを当接させ、前記金属線1とアルミニウム線5とを溶接することにより製造されたコンデンサ用リード端子を用いた電解コンデンサの製造方法において、金属線1の一端と前記アルミニウム線5の一端とを互いに当接させて溶接を行った後に、前記金属線1の少なくとも一部に金属めっき層2を形成するとともに、前記アルミニウム線5と金属線1との溶接部8に付着した金属めっき層2aを除去し、コンデンサ用リード端子Tを製造する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線に、金属線を溶接して構成されるコンデンサ用リード端子を用いた電解コンデンサに関する。
従来、電子部品のリード端子においては、鉛めっき層を形成した銅被覆鋼線を、アルミニウム線にアーク溶接にて接合したものを用いている。しかしながら、鉛を含む銅被覆鋼線では、鉛は人体に有害であるばかりか自然環境に悪影響を与える物質であり、近年、環境保護の観点から、鉛を一切使用しない電子部品の開発が進められている。例えば、特許文献1に示すアルミ電解コンデンサのように、錫100%からなる錫めっきを施した銅被覆鋼線を、アルミニウム線の一端に設けた凹部に挿入してアーク溶接により接合している。このアルミ電解コンデンサでは、銅被覆鋼線とアルミニウム線との接合部に、銅被覆鋼線と錫めっきとアルミニウム線とが加熱されることで生成される銅と錫とアルミニウムの合金層が形成されている。
しかし、鉛を使用しないリード線においては、アルミニウム線と錫めっき銅被覆鋼線との接続部(溶接部)に生成された合金層には、アルミニウムと錫との混合層が含まれ、この混合層の存在によって錫のウィスカが発生してしまう虞がある。このウィスカは直径が1μmに対して1mm以上の長さに達することがあり、このウィスカがコンデンサ等電子部品の端子間を短絡させる虞がある。
このウィスカの発生を防ぐことができるコンデンサ用リード線として、例えば、特許文献2に示すように、錫めっきが無く、かつ銅めっきが施された鉄線(金属線)とアルミニウム線とを溶接し、溶接後に、電気めっき法を用いて鉄線に錫めっきを施すことで、溶接部に錫が混合されることを防止したものがある。
また、他の方法としては、特許文献3に示すように、金属線の表面に施された錫めっき層を機械的に除去し、この金属線の除去部とアルミニウム線とを当接させて溶接することにより、金属線とアルミニウム線との溶接部に錫が混合されないようにしたものがある。
特開2000−124073号公報(第3頁、第1図) 特開2008−311405号公報(第4頁、第2図) 特開2008−251981号公報(第3頁、第2図)
しかしながら、アルミニウム線や溶接部に錫めっき層が形成された場合に、その錫めっき層は割れやすくなる性質があり、電解コンデンサの製造工程において、剥がれた錫めっき層が他の電解コンデンサに付着する虞がある。特許文献2及び特許文献3に記載のコンデンサ用リード線にあっては、アルミニウム線及び溶接部に錫めっき層が形成されることを防止するために、アルミニウム線及び溶接部にめっき液が付着しないように、めっき液の液面からアルミニウム線及び溶接部を離してめっきを施す必要があり、鉄線(金属線)における溶接部近傍には、錫めっき層が施されない所定領域が形成されてしまう。この所定領域に、銅めっき層が露出されることになり、製品使用環境に応じて露出された銅めっき層に変色等の不具合が生じる虞がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、鉛を含まない電解コンデンサの製造方法において、ウィスカの発生を防ぐことができ、かつ金属線の変色等が防止できる電解コンデンサの製造方法及び電解コンデンサを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の電解コンデンサの製造方法は、金属線とアルミニウム線とを当接させ、前記金属線とアルミニウム線とを溶接することにより製造されたコンデンサ用リード端子を用いた電解コンデンサの製造方法において、金属線の一端と前記アルミニウム線の一端とを互いに当接させて溶接を行った後に、前記金属線の少なくとも一部に金属めっき層を形成するとともに、前記アルミニウム線と金属線との溶接部に付着した金属めっき層を除去するコンデンサリード端子を用いた電解コンデンサであることを特徴としている。
この特徴によれば、溶接により形成される金属線とアルミニウム線との溶接部には、めっき用金属が全く混合されずに済むようになり、溶接部のウィスカの発生が抑制され、かつ溶接後に、金属めっき層の無い部分が露出しても、露出した部分は、金属めっき層により覆われて金属線の酸化や変色や腐食が防止でき、且つアルミニウム線と金属線との溶接部に形成された金属めっき層を除去することで、電解コンデンサの製造工程において、剥がれた金属めっき層が電解コンデンサの内部に混入することなく、また組み立てられた電解コンデンサの使用時に剥がれた金属めっき層が基板等に落下することなく、信頼性の高い電解コンデンサを製造できる。
また、金属めっき層を形成する金属めっき液に、前記金属線とアルミニウム線との溶接部を含めて金属線を浸漬して金属めっき層を形成後、前記溶接部に付着した金属めっき層を除去するコンデンサリード端子を用いた電解コンデンサであることを特徴としている。この特徴によれば、溶接部の一部を含めて金属めっき層を形成し、該溶接部に付着した金属めっき層を除去することで、溶接部との境界付近の金属線の表面に確実に金属めっき層を被覆することができる。
また、前記金属線は、ニッケルまたは銅を主体とした金属被覆層を有していることを特徴としている。この特徴によれば、電気を流す金属線としての電気特性を向上させることができる。
また、前記溶接を行う際に、金属線とアルミニウム線との溶接部を金型にて所望の形状に成形することを特徴としている。この特徴によれば、金属線の溶接部の表面には、金属めっき層が殆ど無いため表面のぬれ性が低下しており、溶接時に溶融したアルミニウム線の一部が金属線の表面に沿って移動せず、溶接部を安定した形状に形成できない場合があるが、金属線とアルミニウム線との溶接部を金型で成形することで所望の溶接部形状を安定して形成でき、リード端子の溶接部の機械的強度を向上できる。
は、実施例1に関し、(a)は、金属線とアルミニウム線の溶接前の状態を示す概略断面図であり、(b)は、金属線とアルミニウム線の溶接時の状態を示す概略断面図であり、(c)は、金属線とアルミニウム線の溶接後の状態を示す概略断面図である。 は、実施例1に関し、(a)は、電気めっき時のリード端子を示す概略断面図であり、電気めっき層が形成されたリード端子を示す概略断面図である。 は、実施例2に関し、(a)は、金属線とアルミニウム線の溶接前の状態を示す概略断面図であり、(b)は、金属線とアルミニウム線の溶接時の状態を示す概略断面図であり、(c)は、金属線とアルミニウム線の溶接後の状態を示す概略断面図である。 は、実施例2に関し、(a)は、電気めっき時のリード端子を示す概略断面図であり、電気めっき層が形成されたリード端子を示す概略断面図である。
本発明に係る電解コンデンサの製造方法を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例1に係る電解コンデンサの製造方法につき、図1及び図2を参照して説明する。実施例1のコンデンサとして、電解コンデンサを例示して説明する。この電解コンデンサは、アルミニウムで形成された複数の電極箔をセパレータを介して巻回又は積層したコンデンサ素子を、駆動用電解液とともに有底筒状の外装ケースに収納し、この外装ケースに形成された開口を封口体で密封するとともに、コンデンサ素子から導いたリード端子を封口体に貫通させて外部に導出させている。
リード端子Tは、コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線5と、軟鋼線4を芯材とする金属線1(CP線)とにより構成されている(図1(a)参照)。図1に示すように、金属線1は、軟鋼線4を芯材としてその外周に金属材料としての銅を厚くめっきした金属被覆層としての銅覆層3が形成されている。この金属線1を構成する材質には、鉛が一切使用されていないとともに、アルミニウム線5やコンデンサ素子などを構成する材質にも、鉛が一切使用されておらず、実施例におけるアルミ電解コンデンサは、鉛を含まずに自然環境に対する悪影響を与えない鉛フリーの電子部品となっている。
次に、金属線1を製造する際のアルミニウム線5と金属線1との接続方法について説明する。まず、図1(a)に示すように、アルミニウム線5は、その一端に略円柱形状をなす丸棒部6が形成されている。この丸棒部6が本発明の製造方法により金属線1に接続される。また、アルミニウム線5の他端には、プレス加工等により略扁平形状をなす扁平部7が形成されている。この扁平部7がコンデンサ素子の電極箔に接続される。このアルミニウム線5の端部近傍を固定チャック13により固定するとともに、金属線1の端部近傍を可動チャック14により保持して、その先端部を一定間隔で対向配置する。この場合、金属線1及びアルミニウム線5には、アーク溶接装置が接続されている。尚、固定チャック13や可動チャック14をアーク溶接装置の通電具としても利用することができる。
図1(b)に示すように、半割りに構成された固定チャック13及び可動チャック14は、それぞれ上下方向からアルミニウム線5及び金属線1を挟み込むように保持するようになっている。尚、可動チャック14には、略半球形状をなす金型部14aが形成されている。この可動チャック14は金属線1の先端部を挟み込むように保持するようになっており、金型部14aが先端部の周囲を覆うように配置される。
次に、金属線1を可動チャック14によってアルミニウム線5方向に移動させ、その先端部をアルミニウム線5の端面の所定位置に衝突させて端面と当接させる。この状態において、溶接装置を動作させると、金属線1とアルミニウム線5との間に溶接電流が流れ、金属線1とアルミニウム線5との接触点、即ち、金属線1の先端部とアルミニウム線5の端面との間にアーク溶接電流が流れ始める。
このような溶接電流の通電開始から、金属線1の先端部をアルミニウム線5の端面から離し、両者間に間隔を設定すると、金属線1の先端部とアルミニウム線5の端面との間にアークが生じ、対向する金属線1及びアルミニウム線5の双方が部分的に溶融する。
この状態で、金属線1をアルミニウム線5の端面側に移動させて当接させ、さらに押し込むと、溶融した金属間の融合が生じ、金属線1とアルミニウム線5の端面とが溶着する。この際に可動チャック14の金型部14aが、アルミニウム線5の端面側に移動するため、この金型部14a内の形状に沿って、前記溶融金属が成型されて半球状の溶接部8が形成され、図1(c)に示すように、金属線1とアルミニウム線5とが一体化されたリード端子Tが形成される。この場合、溶接部8は、金属線1を構成する金属とアルミニウム線5を構成する金属との融合により合金層を形成している。
次に、リード端子Tに対して電気めっき法を用いて実施例1における電気めっき層としての錫めっき層2を形成する(図2(b)参照)。図2(a)に示すように、実施例1において金属線1に錫めっき層2を形成する際には、まずリード端子Tを陰極に接続するとともに、めっき用の金属材料である錫のプレート10を陽極に接続し、この状態でリード端子Tの金属線1から溶接部8までの部位を電気めっき槽11内の電気めっき液12に浸した後、通電することで金属線1及び溶接部8の表面に錫めっき層2が形成される。ここで、金属線1を電気めっき液12に浸す際には、溶接部8が電気めっき液12に浸からないように、溶接部8を電気めっき液12の液面から離した状態でリード端子Tを浸すことも可能であるが、そうすると、金属線1の銅被覆層3が錫めっき層2によって覆われない。また溶接部8と金属線2の境界まで電気めっき液12に浸すと、電気めっき液12の這い上がり等により、溶接部8の一部にまで錫めっき層2aが形成されてしまう。そこでこの電気めっき液12へのリード端子Tの浸漬面の管理を簡略化するため、上述のとおり、電気めっき液12に溶接部8の一部を含めて浸漬し、その後後述の手段にてこの溶接部8に形成された錫めっき層2aを除去するとよい。
図2(b)に示すように、リード端子Tの金属線1には、その外周に金属材料としての錫100%からなる錫めっき層2が形成される。尚、錫めっき層2の厚みは3μm以上となっており、この錫めっき層2が施された部位は、はんだ付けを行うために充分な厚みを有している。更に尚、この錫めっき層2の厚みは、3〜15μmの範囲で任意の厚さとなっている。
ここで、リード端子Tにおける溶接部8の表面にも部分的に錫めっき層2aが形成されるが、この溶接部8の表面はアルミニウムが占めており、このアルミニウムには絶縁物となる自然酸化皮膜が形成されやすく、電気めっきによる溶接部8の表面に形成された錫めっき層2aの付着強度は低いものとなっている。従ってこの溶接部8の表面に形成された錫めっき層2aは電解コンデンサの組み立て工程中や電解コンデンサの使用時に剥離する可能性がある。そこで、このリード端子Tにおける溶接部8に付着した錫めっき層2aを除去する。除去する手段として、研磨、ブラッシング、エアーブラスト等の機械的除去又は酸溶液による溶解除去が挙げられる。また水溶液等の各種の溶液に上記溶接部8を浸漬した状態で、超音波を付与して溶接部8に付着した錫めっき層2を除去することもできる。
次に実施例2に係る電解コンデンサの製造方法につき、図3及び図4を参照して説明する。まず、リード端子Tは、コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線5と、軟鋼線4を芯材とする金属線1(CP線)とにより構成されている(図4(c)参照)。図3(a)に示すように、金属線1は、軟鋼線4を芯材としてその外周に金属材料としての銅を厚くめっきした金属被覆層としての銅被覆層3が形成されている。更に、その外周に金属材料としての錫100%からなる電気めっき層としての錫めっき層2bを形成したものである。尚、錫めっき層2bは電気めっき法を用いて形成されており、その厚みははんだ付けを行うために充分な厚みとして、3〜15μmの範囲で任意の厚さとなっている。この金属線1を構成する材質には、鉛が一切使用されていないとともに、アルミニウム線5やコンデンサ素子などを構成する材質にも、鉛が一切使用されておらず、実施例におけるアルミ電解コンデンサは、鉛を含まずに自然環境に対する悪影響を与えない鉛フリーの電子部品となっている。
この金属線1は、カッター8等の機械的手段によって、金属線1の一端の表面外周の錫めっき層2bが除去されている。ここで銅覆層3も含めて除去し、表面に軟鋼線4を露出させることもできるが、銅覆層3の一部を残すことで、後述のアルミニウム線5とのアーク溶接を精度良く行うことができる。このほか、研磨や研削等の手段や酸溶液に浸漬して錫めっき層2を除去することもできる。なお、金属線1の一端にマスキング等を施し予め錫めっき層2が形成されないようにしても良い。
この金属線1とアルミニウム線5とを接続するが、この実施例2では、金属線には予め電気めっきにより錫めっき層2bが形成されているとともにその一端には錫めっき層2bが形成されていない状態であり、その他については実施例1と同様である。まず図3(a)に示すように、アルミニウム線5の端部近傍を固定チャック13により固定するとともに、金属線1の端部近傍を可動チャック14により保持して、その凹部9が形成された先端部を一定間隔で対向配置する。
図3(b)に示すように、半割りに構成された固定チャック13及び可動チャック14は、それぞれ上下方向からアルミニウム線5及び金属線1を挟み込み、金属線1を可動チャック14によってアルミニウム線5方向に移動させ、その先端部をアルミニウム線5の端面の所定位置に衝突させて端面と当接させ、溶接装置を動作させて金属線1の先端部とアルミニウム線5の端面との間にアーク溶接電流を流す。このような溶接電流の通電開始から、金属線1の先端部をアルミニウム線5の端面から離し、両者間に間隔を設定すると、金属線1の先端部とアルミニウム線5の端面との間にアークが生じ、対向する金属線1及びアルミニウム線5の双方が部分的に溶融する。この際に可動チャック14の金型部14aが、アルミニウム線5の端面側に移動するため、この金型部14a内の形状に沿って、前記溶融金属が成型されて半球状の溶接部8が形成され、図4(c)に示すように、金属線1とアルミニウム線5とが一体化されたリード端子Tが形成される。ここで、金属線1と溶接部8との間には、金属線1に予め形成した錫めっき層2bとの間に、金属線1の銅被覆層3が露出した状態となっている。
そこで、このリード端子Tの露出部9に対して電気めっき法を用いて実施例2における電気めっき層としての錫めっき層2を形成する(図4(b)参照)。図4(a)に示すように、実施例1と同様に
リード端子Tを陰極に接続するとともに、めっき用の金属材料である錫のプレート10を陽極に接続し、この状態でリード端子Tの金属線1から溶接部8までの部位を電気めっき槽11内の電気めっき液12に浸した後、通電することで金属線1及び溶接部8の表面に錫めっき層2が形成される。ここで、金属線1を電気めっき液12に浸す際には、溶接部8が電気めっき液12に浸からないように、溶接部8を電気めっき液12の液面から離した状態でリード端子Tを浸すことも可能であるが、そうすると、金属線1の銅被覆層3が錫めっき層2によって覆われない。また溶接部8と金属線2の境界まで電気めっき液12に浸すと、電気めっき液12の這い上がり等により、溶接部8の一部にまで錫めっき層2aが形成されてしまう。そこでこの電気めっき液12へのリード端子Tの浸漬面の管理を簡略化するため、上述のとおり、電気めっき液12に溶接部8の一部を含めて浸漬し、その後後述の手段にてこの溶接部8に形成された錫めっき層2aを除去するとよい。
図4(b)に示すように、リード端子Tの金属線1には、その外周に金属材料としての錫100%からなる錫めっき層2が形成される。尚、錫めっき層2の厚みは3μm以上となっており、この錫めっき層2が施された部位は、はんだ付けを行うために充分な厚みを有している。更に尚、この錫めっき層2の厚みは、3〜15μmの範囲で任意の厚さとなっている。
ここで、リード端子Tにおける溶接部8の表面にも部分的に錫めっき層2aが形成されるが、この溶接部8の表面はアルミニウムが占めており、このアルミニウムには絶縁物となる自然酸化皮膜が形成されやすく、電気めっきによる溶接部8の表面に形成された錫めっき層2aの付着強度は低いものとなっている。従ってこの溶接部8の表面に形成された錫めっき層2aは電解コンデンサの組み立て工程中や電解コンデンサの使用時に剥離する可能性がある。そこで、このリード端子Tにおける溶接部8に付着した錫めっき層2aを除去する。除去する手段として、研磨、ブラッシング、エアーブラスト等の機械的除去又は酸溶液による溶解除去が挙げられる。また各種の溶液に上記溶接部8を浸漬した状態で、超音波を付与して溶接部8に付着した錫めっき層2を除去することもできる。
このように、金属線1の一端に錫めっき層2bの無い部分であり、銅被覆層3が露出した露出部9を形成し、金属線1の一端とアルミニウム線5の一端とを互いに当接させて溶接を行い、アーク溶接を行った後に、少なくとも錫めっき層2bの無い露出部9に、電気めっきにより錫めっき層2を形成することによりコンデンサ用リード端子Tを製造することで、アーク溶接により形成される金属線1とアルミニウム線5との溶接部8には、めっき用金属が全く混合されずに済むようになり、溶接部8のウィスカの発生が抑制され、かつ溶接後に、錫めっき層2の無い部分9が露出しても、露出した部分9は、錫めっき層2により覆われるため、金属線1の酸化や変色や腐食が防止できる。
その後、溶接部8に付着した不要な錫めっき層2aを除去することで、電解コンデンサの組み立て工程中や電解コンデンサの使用時に溶接部8から剥離することがなく、電解コンデンサの信頼性を向上させることができる。
以上、本発明の各実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、各実施例では、軟鋼線4を芯材としてその外周に金属材料としての銅を厚くめっきした銅覆層3を形成しているが、ニッケルを厚くめっきしたニッケル覆層を形成してもよい。また、軟鉄線4に代えて銅線を用いることもできる。
また、アーク溶接を行う際に、金属線1とアルミニウム線5との溶接部8を金型部14aにて所望の形状に成形することで、金属線1の溶接部8の表面には、錫めっき層2が殆ど無いため表面のぬれ性が低下しており、溶接時に溶融したアルミニウム線5の一部が金属線1の表面に沿って移動せず、溶接部8を安定した形状に形成できない場合があるが、金属線1とアルミニウム線5との溶接部8を金型部14aで成形することで所望の溶接部形状を安定して形成でき、リード端子Tの溶接部8の機械的強度を向上できる。
また、各実施例では、金属線1の外周に錫100%からなる錫めっき層2が形成されているが、必ずしも100%の金属材料でめっき層を形成する必要はなく、例えば、錫にビスマス等の金属を添加した合金でめっき層を形成してもよい。
また、各実施例では、固定チャックにてアルミニウム線5を保持し、可動チャックにて金属線1を保持しているが、これに限らず、固定チャックにて金属線1を保持し、可動チャックにてアルミニウム線5を保持し、金属線1に可動チャックにて保持されたアルミニウム線5を移動させて溶接することもできる。
また、各実施例のアーク溶接方法の他の形態として、アルミニウム線5と金属線1とを当接した状態で、溶接電流を流し、この状態でアークを生じさせて金属線1及びアルミニウム線5を部分的に溶融させ、さらに金属線1(又はアルミニウム線5)を押し込むことで、溶融した金属間の融合が生じさせ、金属線1とアルミニウム線5を溶接してもよい。
また、各実施例では、金属線1とアルミニウム線5との溶接として、アーク溶接を例示したが、これに限らず、金属線1とアルミニウム線5とを当接又は一方を他方の端面に形成した凹部に圧入した状態で、加熱溶接、超音波溶接や抵抗溶接等を行うこともできる。
また、各実施例では、金属線1とアルミニウム線5とを溶接したリード端子Tを電気めっき液12に浸漬して溶接部8に形成された錫めっき層2aを除去しているが、該錫めっき層2aがアルミニウム線5の丸棒部6まで付着した場合においても同様に該錫めっき層2aを除去するとよい。
1 金属線
2 錫めっき層(電気めっき層、金属めっき層)
2a 錫めっき層(溶接部への付着部位)
2b 錫めっき層(電気めっき層、金属めっき層)
3 銅被覆層
4 鋼線
5 アルミニウム線
6 丸棒部
7 扁平部
8 溶接部
9 露出部(金属めっき層の無い部分)
10 錫のプレート
11 電気めっき槽
12 電気めっき液
13 固定チャック
14 可動チャック
14a 金型部
T リード端子

Claims (5)

  1. 金属線とアルミニウム線とを当接させ、前記金属線とアルミニウム線とを溶接することにより製造されたコンデンサ用リード端子を用いた電解コンデンサの製造方法において、
    金属線の一端と前記アルミニウム線の一端とを互いに当接させて溶接を行った後に、前記金属線の少なくとも一部に金属めっき層を形成するとともに、前記アルミニウム線と金属線との溶接部に付着した金属めっき層を除去するコンデンサ用リード端子を用いた電解コンデンサの製造方法。
  2. 前記金属めっき層を形成する金属めっき液に、前記金属線とアルミニウム線との溶接部を含めて金属線を浸漬して金属めっき層を形成後、前記溶接部に付着した金属めっき層を除去するコンデンサリード端子を用いた請求項1に記載の電解コンデンサの製造方法。
  3. 前記金属線は、ニッケルまたは銅を主体とした金属被覆層を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の電解コンデンサの製造方法。
  4. 前記溶接部に付着した金属めっき層を除去する手段として、研磨、ブラッシング、エアーブラスト等の機械的除去又は酸溶液による溶解除去である請求項1乃至3いずれかに記載の電解コンデンサの製造方法。
  5. 前記溶接を行う際に、金属線とアルミニウム線との溶接部を金型にて所望の形状に成形することを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の電解コンデンサの製造方法。
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