JP2010258219A - 電解コンデンサの製造方法及び電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサの製造方法及び電解コンデンサ Download PDF

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達郎 久保内
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Abstract

【課題】鉛を含まない電解コンデンサの製造方法において、ウィスカの発生を防ぐことができ、かつ金属線の変色等が防止できる電解コンデンサの製造方法及び電解コンデンサを提供すること。
【解決手段】錫を主体とした金属めっき層2を形成した金属線1とアルミニウム線5とを当接させ、金属線1とアルミニウム線5とを溶接することにより製造されたコンデンサ用リード端子Tを用いた電解コンデンサの製造方法において、金属線1の一端に金属めっき層2の無い部分9を形成し、金属線1の一端とアルミニウム線5の一端とを互いに当接させて溶接を行い、溶接を行った後に、少なくとも金属めっき層2の無い部分9が露出された部分に、置換めっき法を用いて置換めっき層15を形成することによりコンデンサ用リード端子Tを製造する。
【選択図】図3

Description

本発明は、コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線に、金属線を溶接して構成されるコンデンサ用リード端子を用いた電解コンデンサに関する。
従来、電子部品のリード端子においては、鉛めっき層を形成した銅被覆鋼線を、アルミニウム線にアーク溶接にて接合したものを用いている。しかしながら、鉛を含む銅被覆鋼線では、鉛は人体に有害であるばかりか自然環境に悪影響を与える物質であり、近年、環境保護の観点から、鉛を一切使用しない電子部品の開発が進められている。例えば、特許文献1に示すアルミ電解コンデンサのように、錫100%からなる錫めっきを施した銅被覆鋼線を、アルミニウム線の一端に設けた凹部に挿入してアーク溶接により接合している。このアルミ電解コンデンサでは、銅被覆鋼線とアルミニウム線との接合部に、銅被覆鋼線と錫めっきとアルミニウム線とが加熱されることで生成される銅と錫とアルミニウムの合金層が形成されている。
しかし、鉛を使用しないリード線においては、アルミニウム線と錫めっき銅被覆鋼線との接続部(溶接部)に生成された合金層には、アルミニウムと錫との混合層が含まれ、この混合層の存在によって錫のウィスカが発生してしまう虞がある。このウィスカは直径が1μmに対して1mm以上の長さに達することがあり、このウィスカがコンデンサ等電子部品の端子間を短絡させる虞がある。
このウィスカの発生を防ぐことができるコンデンサ用リード線として、例えば、特許文献2に示すように、金属線の表面に施された錫めっき層を機械的に除去し、この金属線の除去部とアルミニウム線とを当接させて溶接することにより、金属線とアルミニウム線との溶接部に錫が混合されないようにしたものがある。
特開2000−124073号公報(第3頁、第1図) 特開2008−251981号公報(第3頁、第2図)
しかしながら、特許文献2に記載のコンデンサ用リード端子にあっては、金属線における錫めっき層が溶接部から離れた状態となるように溶接を施す必要があり、金属線と溶接部との間に、錫めっき層が機械的に除去された除去部の銅被覆層が露出された状態で残ってしまい、製品使用環境に応じて露出された銅被覆層に変色等の不具合が生じる虞がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、鉛を含まない電解コンデンサの製造方法において、ウィスカの発生を防ぐことができ、かつ金属線の変色等が防止できる電解コンデンサの製造方法及び電解コンデンサを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の電解コンデンサの製造方法は、
錫を主体とした金属めっき層を形成した金属線とアルミニウム線とを当接させ、前記金属線とアルミニウム線とを溶接することにより製造されたコンデンサ用リード端子を用いた電解コンデンサの製造方法において、
前記金属線の一端に金属めっき層の無い部分を形成し、該金属線の一端と前記アルミニウム線の一端とを互いに当接させて溶接を行い、該溶接を行った後に、少なくとも前記金属めっき層の無い部分が露出された部分に、置換めっき法を用いて置換めっき層を形成することにより前記コンデンサ用リード端子を製造することを特徴としている。
この特徴によれば、溶接により形成される金属線とアルミニウム線との溶接部には、めっき用金属が全く混合されずに済むようになり、溶接部のウィスカの発生が抑制され、かつ溶接後に、金属めっき層の無い部分が露出しても、露出した部分は、置換めっき層により覆われるため、金属線の酸化や変色や腐食が防止できる。
本発明の電解コンデンサの製造方法は、
前記置換めっき層は、その厚さが0.01〜15.0μmとなっていることを特徴としている。
この特徴によれば、金属線の酸化や変色や腐食を防止するためのめっき層を、置換めっき法によって容易に形成することができる。
本発明の電解コンデンサの製造方法は、
前記置換めっき層は、Sn、Ag、Au、Pd、Pt、Rh又はこれらの合金を含むことを特徴としている。
この特徴によれば、Sn、Ag、Au、Pd、Pt、Rh又はこれらの合金は、いずれもめっき用金属なので、置換めっき層を容易に形成することができ、かつAg、Au、Pd、Pt、Rhは貴金属であり、これらの貴金属を置換めっき層として用いることで、使用する貴金属の量を低減させることができる。
本発明の電解コンデンサの製造方法は、
前記金属線の表面には、ニッケル、銅又はこれらの合金を有していることを特徴としている。
この特徴によれば、電気を流す金属線としての電気特性を向上させることができる。
本発明の電解コンデンサの製造方法は、
前記溶接を行う際に、金属線とアルミニウム線との溶接部を成型手段にて所望の形状に成形することを特徴としている。
この特徴によれば、金属線の溶接部の表面には、金属めっき層が殆ど無いため表面のぬれ性が低下しており、溶接時に溶融したアルミニウム線の一部が金属線の表面に沿って移動せず、溶接部を安定した形状に形成できない場合があるが、金属線とアルミニウム線との溶接部を成型手段で成形することで所望の溶接部形状を安定して形成でき、リード端子の溶接部の機械的強度を向上できる。
本発明の電解コンデンサは、
錫を主体とした金属めっき層を形成した金属線とアルミニウム線とを当接させ、前記金属線とアルミニウム線とを溶接することにより製造されたコンデンサ用リード端子を用いた電解コンデンサにおいて、
前記金属線の一端に金属めっき層の無い部分が形成され、該金属線の一端と前記アルミニウム線の一端とが互いに当接されて溶接され、該溶接された状態で、少なくとも前記金属めっき層の無い部分が露出された部分に、置換めっき法を用いて置換めっき層が形成された前記コンデンサ用リード端子を用いたことを特徴としている。
この特徴によれば、溶接により形成される金属線とアルミニウム線との溶接部には、めっき用金属が混合されずに済むようになり、溶接部のウィスカの発生が抑制され、かつ溶接後に、金属めっき層の無い部分が露出しても、露出した部分は、置換めっき層により覆われるため、金属線の酸化や変色や腐食が防止できる。
(a)は、金属線の表面に形成された錫めっき層の除去工程を示す概略断面図であり、(b)は、錫めっき層が除去された金属線を示す概略断面図である。 (a)は、金属線とアルミニウム線の溶接前の状態を示す概略断面図であり、(b)は、金属線とアルミニウム線の溶接時の状態を示す概略断面図であり、(c)は、金属線とアルミニウム線の溶接後の状態を示す概略断面図である。 (a)は、置換めっき時のリード端子を示す概略断面図であり、置換めっき層が形成されたリード端子を示す概略断面図である。
本発明に係る電解コンデンサの製造方法及び電解コンデンサを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例に係る電解コンデンサの製造方法につき、図1から図3を参照して説明する。本実施例のコンデンサとして、電解コンデンサを例示して説明する。この電解コンデンサは、アルミニウムで形成された複数の電極箔をセパレータを介して巻回又は積層したコンデンサ素子を、駆動用電解液とともに有底筒状の外装ケースに収納し、この外装ケースに形成された開口を封口体で密封するとともに、コンデンサ素子から導いたリード端子を封口体に貫通させて外部に導出させている。
リード端子Tは、コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線5と、軟鋼線4を心材とする金属線1(CP線)とにより構成されている(図2(c)参照)。図1(a)に示すように、金属線1は、軟鋼線4を心材としてその外周に金属材料としての銅を厚くめっきした銅被覆層3が形成されている。更に、その外周に金属材料としての錫100%からなる本実施例における電気めっき層としての錫めっき層2を形成したものである。尚、錫めっき層2は電気めっき法を用いて形成されており、その厚みは2μm以上となっており、錫めっき層2が施された部位は、はんだ付けを行うために充分な厚みを有している。更に尚、この錫めっき層2の厚みは、2〜15μmの範囲で任意の厚さとなっている。この金属線1を構成する材質には、鉛が一切使用されていないとともに、アルミニウム線5やコンデンサ素子などを構成する材質にも、鉛が一切使用されておらず、本実施例におけるアルミ電解コンデンサは、鉛を含まずに自然環境に対する悪影響を与えない鉛フリーの電子部品となっている。
図1(a)に示すように、カッター8等の機械的手段によって、金属線1の表面外周の錫めっき層2が除去され、金属線1に複数の錫めっき層の無い部分である凹部9が形成される(図2参照)。本実施例では、カッター8を錫めっき層2から銅被覆層3の一部に達する深さまで押し込み、矢印方向にカッター8を移動させることで、図1(b)に示すように、錫めっき層2及び銅被覆層3の一部を除去し、凹部9を形成している。ここで銅被覆層3も含めて除去し、表面に軟鋼線4を露出させることもできるが、銅被覆層3の一部を残すことで、後述のアルミニウム線5とのアーク溶接を精度良く行うことができる。このほか、研磨や研削等の手段や酸溶液に浸漬して錫めっき層2を除去することもできる。なお、金属線1の一部にマスキング等を施し予め錫めっき層2が形成されないようにして錫めっき層の無い部分としてもよい。
この凹部9の範囲は、後述のアルミニウム線5との溶接部10に含まれないように、錫めっき層2を除去することが好ましく、1〜3mmほど錫めっき層2を金属線1の先端部より除去するとよい。コンデンサ用リード端子Tにおけるウィスカの発生部位は、金属線1とアルミニウム線5との溶接部10(図2(c)参照)であり、これは金属めっきとして用いられる錫とアルミニウムとが溶接時に混合し、錫へ加わる応力によってウィスカが発生すると考えられる。このため、金属線1の先端部の錫めっき層2は確実に除去する必要があり、そのため機械的手段を用いているが、さらには、錫めっき層2に加えて銅被覆層3の一部を含めて除去するとより効果的である。そして、金属線1における凹部9の端部で金属線1を切断することで(図1(b)の一点鎖線参照)、先端部(一端)に凹部9を形成した複数本の金属線1が形成される。
次に、金属線1を製造する際のアルミニウム線5と金属線1との接続方法について説明する。まず、図2(a)に示すように、アルミニウム線5は、その一端に略円柱形状をなす丸棒部6が形成されている。この丸棒部6が本発明の製造方法により金属線1に接続される。また、アルミニウム線5の他端には、プレス加工等により略扁平形状をなす扁平部7が形成されている。この扁平部7がコンデンサ素子の電極箔に接続される。このアルミニウム線5の端部近傍を固定チャック13により固定するとともに、金属線1の端部近傍を可動チャック14により保持して、その凹部9が形成された先端部を一定間隔で対向配置する。この場合、金属線1及びアルミニウム線5には、アーク溶接装置が接続されている。尚、固定チャック13や可動チャック14をアーク溶接装置の通電具としても利用することができる。
図2(b)に示すように、半割りに構成された固定チャック13及び可動チャック14は、それぞれ上下方向からアルミニウム線5及び金属線1を挟み込むように保持するようになっている。尚、可動チャック14には、略半球形状をなす成型部14aが形成されている。この可動チャック14は金属線1の凹部9を挟み込むように保持するようになっており、成型部14aが凹部9の周囲を覆うように配置される。
次に、金属線1を可動チャック14によってアルミニウム線5方向に移動させ、その先端部をアルミニウム線5の端面の所定位置に衝突させて端面と当接させる。この状態において、溶接装置を動作させると、金属線1とアルミニウム線5との間に溶接電流が流れ、金属線1とアルミニウム線5との接触点、即ち、金属線1の先端部とアルミニウム線5の端面との間にアーク溶接電流が流れ始める。
このような溶接電流の通電開始から、金属線1の先端部をアルミニウム線5の端面から離し、両者間に間隔を設定すると、金属線1の先端部とアルミニウム線5の端面との間にアークが生じ、対向する金属線1及びアルミニウム線5の双方が部分的に溶融する。
この状態で、金属線1をアルミニウム線5の端面側に移動させて当接させ、さらに押し込むと、溶融した金属間の融合が生じ、金属線1とアルミニウム線5の端面とが溶着する。この際に可動チャック14の成型部14aが、アルミニウム線5の端面側に移動するため、この成型部14a内の形状に沿って、前記溶融金属が成型されて半球状の溶接部10が形成され、図2(c)に示すように、金属線1とアルミニウム線5とが一体化されたリード端子Tが形成される。この場合、溶接部10は、金属線1を構成する金属とアルミニウム線5を構成する金属との融合により合金層を形成している。この溶接部10には、金属線1の表面に形成された錫めっき層2が予め除去されているため、この溶接部10には、錫めっき層2が全く混在されないことになる。従って錫めっき層2とアルミニウムの混合層によるウィスカの発生は抑制される。
次に、金属線1の凹部9に対して置換めっき法を用いて置換めっき層15を形成する(図3(b)参照)。本実施例で用いる置換めっき法とは、電気化学的にイオン化しやすい金属材料が溶液中の金属イオンによって酸化され、それらが入れ換わることにより、貴な金属のめっき層を形成する方法である。置換めっき法では、材料の組合せに限定があるものの、目的の反応に関わる材料以外に特別な薬剤を必要とせずに、薄いめっき層が均一に形成される。
本実施例における置換めっき用の金属材料としては、錫(Sn)、銀(Ag)、金(Au)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)の内、少なくともいずれかの金属又は前記金属を含む合金等の電気化学的に貴な金属としている(本実施例では、錫を用いて銅被覆層3に置換めっきを行う)。これらの金属等を適切な溶媒に溶解して置換めっき液とする。この置換めっき液には、前述しためっき金属の化合物の他に、置換めっき液として適切な液性を維持するためにチオシアン酸アンモニウムや硼酸を添加するとよいそして、この置換めっき液にめっき対象となる金属基材を浸漬して置換めっきを行うと、電気化学的にイオン化しやすい金属基材が溶液内の錫等のめっき金属によって酸化され、金属基材がめっき金属で置換されてめっきが進行して金属基材の表面がめっき金属で被覆される。
図3(a)に示すように、本実施例において金属線1に置換めっき層15を形成する際には、まずリード端子Tにおける金属線1から溶接部10までの部位を置換めっき層18に浸す。置換めっき槽18には、前述した錫が溶解された置換めっき液19が満たされている。そして、所定時間経過後に置換めっき槽18からリード端子Tを取り出す。
図3(b)に示すように、置換めっき槽18から取り出されたリード端子Tの金属線1の凹部9、すなわち銅被覆層3が露出された部分には、錫の薄い置換めっき層15が形成される。この置換めっき層15の厚みは0.01〜15.0μm、好ましくは0.1〜5μmとなっている。このように銅置換型錫めっき法では、リード端子Tをめっき液19に浸しても、目的の部位(凹部9の露出した銅被覆層3)に選択的に錫めっきされることとなり、該銅被覆層3の酸化や変色や腐食が防止されるとともにアルミニウム線5や溶接部10に錫めっき層が形成されることを防止される。
尚、電気めっき液に金属線1及び溶接部10を浸漬して電気めっきを行なう電気めっき法を行なった場合は、金属線1及び溶接部10の表面に金属めっき層が形成されることになる。しかしながら、この溶接部10の表面はアルミニウムが大半を占めており、このアルミニウムには絶縁物となる自然酸化皮膜層が形成されやすく、従って電気めっきによって溶接部10の表面に形成された金属めっき層の付着強度は低く剥がれやすいものとなっており、電解コンデンサの製造工程において、剥がれた金属めっき層が他の電解コンデンサに付着する虞があるが、本実施例では、銅が露出した部分(金属線1)のみに置換めっき層15が形成され、その付着強度も高いため、置換めっき層15が剥がれてしまうことを防止できる。
以上、本実施例における電解コンデンサの製造方法では、金属線1の一端に錫めっき層2の無い部分9を形成し、金属線1の一端とアルミニウム線5の一端とを互いに当接させて溶接を行い、アーク溶接を行った後に、少なくとも錫めっき層2の無い部分9が露出された部分に、置換めっき法を用いて置換めっき層15を形成することによりコンデンサ用リード端子Tを製造することで、アーク溶接により形成される金属線1とアルミニウム線5との溶接部10には、めっき用金属が全く混合されずに済むようになり、溶接部10のウィスカの発生が抑制され、かつ溶接後に、錫めっき層2の無い部分9が露出しても、露出した部分9は、置換めっき層15により覆われるため、金属線1の酸化や変色や腐食が防止できる。
また、置換めっき層15は、その厚さが0.01〜15.0μm、好ましくは0.1〜5μmとなっていることで、置換めっき層15は、極めて薄いめっき層となっており、金属線1の酸化や変色や腐食を防止するためのめっき層を、置換めっき法によって容易に形成することができる。
また、置換めっき層15は、Sn、Ag、Au、Pd、Pt、Rh又はこれらの合金を含むことで、Sn、Ag、Au、Pd、Pt、Rh又はこれらの合金は、いずれもめっき用金属なので、置換めっき層15を容易に形成することができ、かつAg、Au、Pd、Pt、Rhは貴金属であり、これらの貴金属を置換めっき層15として用いることで、使用する貴金属の量を低減させることができる。
また、金属線1は、銅を主体とした銅被覆層3を有していることで、電気を流す金属線1としての電気特性を向上させることができる。
また、アーク溶接を行う際に、金属線1とアルミニウム線5との溶接部10を成型部14aにて所望の形状に成形することで、金属線1の溶接部10の表面には、錫めっき層2が殆ど無いため表面のぬれ性が低下しており、溶接時に溶融したアルミニウム線5の一部が金属線1の表面に沿って移動せず、溶接部10を安定した形状に形成できない場合があるが、金属線1とアルミニウム線5との溶接部10を成型部14aで成形することで所望の溶接部形状を安定して形成でき、リード端子Tの溶接部10の機械的強度を向上できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、軟鋼線4を心材としてその外周に金属材料としての銅を厚くめっきした銅被覆層3を形成しているが、ニッケルを厚くめっきしたニッケル被覆層を形成してもよい。ニッケル被覆層の上に形成される置換めっき層としては、Ag、Au、Pd、Pt、Rh又はこれらの合金を含む金属材料で形成されることが好ましい。また、軟鋼線4に代えて銅線を用いることもできる。
また、前記実施例では、金属線1の外周に錫100%からなる錫めっき層2が形成されているが、必ずしも100%の金属材料でめっき層を形成する必要はなく、例えば、錫にビスマス等の金属を添加した合金でめっき層を形成してもよい。
また、前記実施例では、固定チャックにてアルミニウム線5を保持し、可動チャックにて金属線1を保持しているが、これに限らず、固定チャックにて金属線1を保持し、可動チャックにてアルミニウム線5を保持し、金属線1に可動チャックにて保持されたアルミニウム線5を移動させて溶接することもできる。
また、前記実施例のアーク溶接方法の他の形態として、アルミニウム線5と金属線1とを当接した状態で、溶接電流を流し、この状態でアークを生じさせて金属線1及びアルミニウム線5を部分的に溶融させ、さらに金属線1(又はアルミニウム線5)を押し込むことで、溶融した金属間の融合が生じさせ、金属線1とアルミニウム線5を溶接してもよい。
また、前記実施例では、金属線1とアルミニウム線5との溶接として、アーク溶接を例示したが、これに限らず、金属線1とアルミニウム線5とを当接又は一方を他方の端面に形成した凹部に圧入した状態で、加熱溶接、超音波溶接や抵抗溶接等を行うこともできる。
1 金属線
2 錫めっき層(電気めっき層)
3 銅被覆層
4 鋼線
5 アルミニウム線
6 丸棒部
7 扁平部
8 カッター
9 凹部(金属めっき層の無い部分)
10 溶接部
11 テーパ面
12 凹部
13 固定チャック
14 可動チャック
14a 成型部
15 置換めっき層(置換めっき層)
16 リール
17 ローラ
18 置換めっき槽
19 置換めっき液
20 錫のプレート
21 電気めっき槽
22 電気めっき液
T リード端子

Claims (6)

  1. 錫を主体とした金属めっき層を形成した金属線とアルミニウム線とを当接させ、前記金属線とアルミニウム線とを溶接することにより製造されたコンデンサ用リード端子を用いた電解コンデンサの製造方法において、
    前記金属線の一端に金属めっき層の無い部分を形成し、該金属線の一端と前記アルミニウム線の一端とを互いに当接させて溶接を行い、該溶接を行った後に、少なくとも前記金属めっき層の無い部分が露出された部分に、置換めっき法を用いて置換めっき層を形成することにより前記コンデンサ用リード端子を製造することを特徴とする電解コンデンサの製造方法。
  2. 前記置換めっき層は、その厚さが0.01〜15.0μmとなっていることを特徴とする請求項1に記載の電解コンデンサの製造方法。
  3. 前記置換めっき層は、Sn、Ag、Au、Pd、Pt、Rh又はこれらの合金を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の電解コンデンサの製造方法。
  4. 前記金属線の表面には、ニッケル、銅又はこれらの合金を有していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電解コンデンサの製造方法。
  5. 前記溶接を行う際に、金属線とアルミニウム線との溶接部を成型手段にて所望の形状に成形することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電解コンデンサの製造方法。
  6. 錫を主体とした金属めっき層を形成した金属線とアルミニウム線とを当接させ、前記金属線とアルミニウム線とを溶接することにより製造されたコンデンサ用リード端子を用いた電解コンデンサにおいて、
    前記金属線の一端に金属めっき層の無い部分が形成され、該金属線の一端と前記アルミニウム線の一端とが互いに当接されて溶接され、該溶接された状態で、少なくとも前記金属めっき層の無い部分が露出された部分に、置換めっき法を用いて置換めっき層が形成された前記コンデンサ用リード端子を用いたことを特徴とする電解コンデンサ。
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