JP2011110989A - 電制ユニットの取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は電制ユニットの取付構造に係り、電制ユニットを車室内に取り付けるに当たり、固定点を削減することで取付作業性の改善を図った電制ユニットの取付構造を提供することを目的とする。
【解決手段】 複数のボルト挿通孔が形成され、少なくとも2個の位置決め用溶接ボルトが下向きに挿着されたプレート状の電制ユニット取付用の土台と、ボルト挿通孔に応じて複数のボルト挿通孔が形成され、位置決め用溶接ボルトの頭部に応じて位置決め孔が形成されたカバー部材と、車室内の所定部位に取り付き、前記ボルト挿通孔に応じてボルト取付孔が形成され、前記位置決め用溶接ボルトが挿通する位置決めボルト孔が形成された複数のブラケットからなり、前記位置決めボルト孔と位置決め用溶接ボルトを介してブラケットに位置決めした土台と、該位置決め用溶接ボルトの頭部と前記位置決め孔を介して土台に位置決めしたカバーを、ボルト挿通孔を介してボルト取付孔に共締めする。
【選択図】 図2

Description

本発明は電制ユニットを車室内に取り付ける電制ユニットの取付構造に関する。
特許文献1に開示されるように、従来、キャブオーバー型トラック等の車両では、助手席側のフロアパネル上面の空いている空間にブラケットを介して電制ユニットを装着し、該電制ユニットを覆う保護カバーをブラケットに着脱自在に取り付けた構造が知られている。
しかし、この取付構造にあっては、電制ユニットとこれを覆う保護カバーがフロアパネルの上面に取り付くため助手席側の足下が狭く、また、助手席に着座した人が非常時等に足を保護カバーにぶつけてしまう等の虞があった。
そこで、斯かる実情に鑑み、昨今、助手席後方の例えばベッドスペースの一部を利用して、また、ベッドスペースのない車両にあっては助手席後方のスペースを利用して、電制ユニットを装着する電制ユニットの取付構造が知られている。
図9は斯かる従来の取付構造を示し、図中、1は底部と一側部が開口するボックス状のカバー、3は図示しない助手席後方のフロアパネルに取り付くプレート状の土台で、先ず、カバー1の底面に電制ユニット5をボルト締めし、土台3の表面に電制ユニット7をボルト締めする。
次いで、周縁部に設けた固定ブラケット9、11、13を介して土台3を助手席後方のフロアパネルにボルト締めし、最後に、四隅に設けた固定ブラケット15、17、19、21を介して、電制ユニット7を覆うようにカバー1を土台3の表面にボルト締めすることで電制ユニット5、7が助手席後方に搭載されている。
登録実用新案第2510650号公報
しかし乍ら、前記取付構造は、固定ブラケット9、11、13を介して土台3をフロアパネルの4箇所にボルト締めし、更に、固定ブラケット15、17、19、21を介してカバー1を土台3の4箇所にボルト締めするため作業工数が多く、手間がかかっているのが実情であった。
また、作業者はこのようなカバー1や土台3の取付作業と同時に、ボルト取付孔とボルト挿通孔との位置決めを行うため作業性が悪く、電制ユニットの取付けに当たり作業性の改善が望まれていた。
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、電制ユニットを車室内に取り付けるに当たり、固定点を削減することで取付作業性の改善を図った電制ユニットの取付構造を提供することを第一の目的とする。
そして、本発明の第二の目的は、電制ユニットを車室内に取り付けるに当たり、デッドスペースの有効活用を図った電制ユニットの取付構造を提供することにある。
斯かる目的を達成するため、請求項1に係る電制ユニットの取付構造は、複数のボルト挿通孔が形成され、少なくとも2個の位置決め用溶接ボルトが下向きに挿着されたプレート状の電制ユニット取付用の土台と、前記ボルト挿通孔に応じて複数のボルト挿通孔が形成され、前記位置決め用溶接ボルトの頭部に応じて位置決め孔が形成されたカバー部材と、車室内の所定部位に取り付き、前記ボルト挿通孔に応じてボルト取付孔が形成され、前記位置決め用溶接ボルトが挿通する位置決めボルト孔が形成された複数のブラケットからなり、前記位置決めボルト孔と位置決め用溶接ボルトを介してブラケットに位置決めした土台と、該位置決め用溶接ボルトの頭部と前記位置決め孔を介して土台に位置決めしたカバーを、前記ボルト挿通孔を介してボルト取付孔に共締めすることを特徴とする。
そして、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電制ユニットの取付構造に於て、前記ブラケットは、シートクッション跳ね上げ式シートのシートクッション下の2本のシート支持パイプに取り付けられていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、土台に挿着した位置決め用溶接ボルトを利用して土台をブラケットに位置決めし、そして、位置決め用溶接ボルトの頭部を利用してカバーを土台に位置決めすれば、カバーと土台がブラケットに仮保持されて、カバー側のボルト挿通孔と土台側のボルト挿通孔がブラケット側のボルト取付孔と位置が合うので、従来と異なり、ボルト挿通孔とボルト取付孔との位置合わせをする必要がなく、作業者はボルトの締め付け作業にのみ集中することができ、而も、従来に比し固定点が少ない締め付け作業ですむため作業性が著しく向上することとなった。
また、電制ユニットを取り付けるに当たり、土台とカバー、ブラケット以外に部品を使用する必要がないため、コストを最小限に抑えることができる利点を有する。
そして、請求項2に係る発明によれば、従来、使用されていないシートクッション下のデッドスペースの有効活用が図れ、また、シートクッション下のシート支持パイプにブラケットを装着してこの上に土台を配置すると、フロアパネルと土台との間のスペースが広がって、比較的大きな電制ユニットを土台の裏面側に取り付けることが可能となる。
請求項1及び請求項2に係る電制ユニットの取付構造を利用するシートのシートクッション下の斜視図である。 シートクッション下に取り付ける土台とカバーの斜視図である。 シートクッション下に土台とカバーを取り付けた後の構成を示す斜視図である。 図2のA−A線断面図である。 図2のB−B線断面図である。 土台の斜視図である。 土台を下から見た斜視図である。 土台の斜視図である。 従来の電制ユニットの取付構造の分解斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1乃至図8は請求項1及び請求項2の一実施形態に係る電制ユニットの取付構造を示し、図1乃至図3に於て、31は軸部33を介してシートクッション35が跳ね上げ可能な助手席側のシートクッション跳ね上げ式シート(以下、「シート」という)で、図1に示すようにシートクッション35を跳ね上げると、従来と同様、シート31を支持する左右2本のシート支持パイプ37がシート31の前後方向に架設されているが、従来、このシートクッション35下はデッドスペースとして活用されていないのが実情である。
そこで、本実施形態は、このシートクッションシ35下を電制ユニットの取付部位として活用したもので、図1に示すように左右のシート支持パイプ37の前後に、夫々、ブラケット39、41が取り付けられている。
而して、図1及び図4に示すように左右のシート支持パイプ37の前側に取り付くブラケット39には、後述する位置決め用溶接ボルト43の軸部45が挿通可能な位置決めボルト孔47が設けられている。
一方、図1及び図5に示すようにシート支持パイプ37の後側に取り付くブラケット41には、裏面側にナット49が取り付くボルト取付孔51が設けられている。
更に、前記ブラケット39には、裏面側にナット49が取り付く前記ボルト取付孔51と同一構造のボルト取付孔51が位置決めボルト孔47の前側に設けられており、図1に示すようにシートクッション35を跳ね上げると、ブラケット39に形成された位置決めボルト孔47とボルト取付孔51、及びブラケット41に形成されたボルト取付孔51が上方に露出する構造となっている。
そして、図2に示すように左右の前記シート支持パイプ37上に、プレート状の土台53が取り付くようになっている。
図6乃至図8に示すように土台53の表裏には、複数の電制ユニット55、57、59、61、63が取り付き、前記ブラケット39、41側の4個のボルト取付孔51に対応して4個のボルト挿通孔65が周縁部に設けられている。
更に、図4に示すように土台53の前側の左右には、夫々、位置決め用溶接ボルト43が下向きに挿着されており、その頭部67は土台53の表面に露出している。そして、シート支持パイプ37への取付時に、図4の如く軸部45が位置決めボルト孔47に挿通して位置決め用溶接ボルト43が土台53の位置決めを図るようになっており、斯様に土台53が位置決めされると、土台53がブラケット39、41に仮保持されて、土台53側の4個のボルト挿通孔65がブラケット39、41側の4個のボルト取付孔51と位置が合うようになっている。
そして、図2及び図3に示すように、土台53の表面に取り付く電制ユニット55、57、59を覆って、ボックス状のカバー69が土台53の表面に取り付くようになっている。
而して、図2乃至図5に示すようにカバー69の左右の周縁部には、土台59側のボルト挿通孔65に対応してボルト挿通孔71が形成された取付フランジ73、75が前後に設けられている。
更に、前側の取付フランジ73には、前記位置決め用溶接ボルト43の頭部67に対応して位置決め孔77が設けられており、カバー69を土台53に取り付ける際に、該位置決め孔77に位置決め用溶接ボルト43の頭部67がはまり込むように合わせてカバー69を位置決めすると、カバー69が土台53に仮保持されて、カバー69側の4個のボルト挿通孔71が土台53側の4個のボルト挿通孔65と位置が合うようになっている。
このように本実施形態は、位置決め用溶接ボルト43の軸部45を位置決めボルト孔47に挿通して土台53をシート支持パイプ37に位置決めした後、位置決め孔77に位置決め用溶接ボルト43の頭部67がはまり込むように合わせてカバー69を土台53に位置決めすると、カバー69と土台53がブラケット39、41に仮保持されて、カバー69側の4個のボルト挿通孔71と土台53側の4個のボルト挿通孔65が、総てブラケット39、41側の4個のボルト取付孔51と位置が合うようになっている。
従って、この後、図2及び図3に示すように上方からボルト79をボルト挿通孔71、65を挿通させて、これをボルト取付孔51の裏面側に取り付いたナット49に締め付ければ、土台53とカバー69がブラケット39、41に一体的に共締めされるようになっている。
本実施形態はこのように構成されているから、土台53とカバー69を用いて電制ユニット55、57、59、61、63をシートクッション35下に装着するには、先ず、図6乃至図8に示すように土台53の表裏に、電制ユニット55、57、59、61、63を夫々取り付ける。
そして、土台53に取り付く位置決め用溶接ボルト43の軸部45をブラケット39の位置決めボルト孔47に挿通して、土台53をシート支持パイプ37に位置決めした後、図2及び図4の如く位置決め孔77に位置決め用溶接ボルト43の頭部67がはまり込むように合わせてカバー69を土台53に位置決めすると、カバー69と土台53がブラケット39、41に仮保持されて、カバー69側の4個のボルト挿通孔71と土台53側の4個のボルト挿通孔65が、総てブラケット39、41側の4個のボルト取付孔51と位置が合うこととなる。
この後、図2及び図3に示すように、上方からボルト79をボルト挿通孔71、65に挿通させてこれをボルト取付孔51の裏面側に取り付いたナット49に締め付ければ、土台53とカバー69がブラケット39、41に一体的に共締めされることとなる。
このように本実施形態は、土台53に挿着した位置決め用溶接ボルト43を利用して土台53をブラケット39、41に位置決めし、そして、位置決め用溶接ボルト43の頭部67を利用して、カバー69を土台53に位置決めすれば、カバー69と土台53がブラケット39、41に仮保持されて、カバー69側のボルト挿通孔71と土台53側のボルト挿通孔65が総てブラケット39、41側のボルト取付孔51と位置が合うように構成したので、図9の従来構造と異なり、ボルト挿通孔65、71とボルト取付孔51との位置合わせをする必要がなく、作業者はボルト79の締め付け作業にのみ集中することができ、而も、従来構造に比し固定点が少ない4箇所のみの締め付け作業ですむため、作業性が著しく向上することとなった。
また、電制ユニット55、57、59、61、63を取り付けるに当たり、土台53とカバー69、ブラケット39、41以外に部品を使用する必要がないため、コストを最小限に抑えることができると共に、従来、使用されていないシートクッション35下のデッドスペースの有効活用が図れることとなった。
更にまた、図1、図4及び図5に示すように本実施形態は、シートクッション35下のシート支持パイプ37にブラケット39、41を装着して、この上に土台53を配置したため、フロアパネル81と土台53との間のスペースが広がって、比較的大きな電制ユニット61を土台53の裏面側に取り付けることが可能となった。
尚、前記実施形態は、ブラケット39、41と土台53、カバー69を用いてシートクッション35下に電制ユニット55、57、59、61、63を装着したが、従来と同様、例えば助手席後方のスペースのフロアパネルにブラケット39、41を取り付けて、これに土台53、カバー69を用いて電制ユニットを装着してもよい。
而して、この実施形態によっても、前記実施形態と同様、作業者はボルト79の締め付け作業にのみ集中することができ、而も、固定点が少ない4箇所のみの締め付け作業ですむため、作業性が良好となる利点を有する。
更に、前記実施形態では、位置決め用部材に位置決め用溶接ボルト43を用いたが、必ずしも溶接ボルトである必要はなく、同等の形状をした位置決め用ピンのような部材でもよい。
31 シート
35 シートクッション
37 シート支持パイプ
39、41 ブラケット
43 位置決め用溶接ボルト
45 軸部
47 位置決めボルト孔
49 ナット
51 ボルト取付孔
53 土台
55、57、59、61、63 電制ユニット
65、71 ボルト挿通孔
67 頭部
69 カバー
73、75 取付フランジ
77 位置決め孔
79 ボルト
81 フロアパネル

Claims (2)

  1. 複数のボルト挿通孔が形成され、少なくとも2個の位置決め用溶接ボルトが下向きに挿着されたプレート状の電制ユニット取付用の土台と、
    前記ボルト挿通孔に応じて複数のボルト挿通孔が形成され、前記位置決め用溶接ボルトの頭部に応じて位置決め孔が形成されたカバー部材と、
    車室内の所定部位に取り付き、前記ボルト挿通孔に応じてボルト取付孔が形成され、前記位置決め用溶接ボルトが挿通する位置決めボルト孔が形成された複数のブラケットからなり、
    前記位置決めボルト孔と位置決め用溶接ボルトを介してブラケットに位置決めした土台と、該位置決め用溶接ボルトの頭部と前記位置決め孔を介して土台に位置決めしたカバーを、前記ボルト挿通孔を介してボルト取付孔に共締めすることを特徴とする電制ユニットの取付構造。
  2. 前記ブラケットは、シートクッション跳ね上げ式シートのシートクッション下の2本のシート支持パイプに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の電制ユニットの取付構造。
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