JP2009064895A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】組立てが容易で、組立て後に内部への水分の浸入を抑制できる電子機器を提供すること。
【解決手段】取付用ねじSfが挿通される取付孔43cを備えたブラケット14と、端子35aを有する回路基板13と、内部に端子台18aを有する有底箱状の樹脂製ケース12とからなる電子機器11において、内面に雌ねじ部28cを備えた筒状に形成された金属製のカラー26cが樹脂製ケース12に埋設されている。端子35aと端子台18aは接続用ねじScによって接続され、ブラケット14は、取付用ねじSfを取付孔43cに挿通させつつ雌ねじ部28cに螺入して樹脂製ケース12に固定される。回路基板13は、樹脂製ケース12とブラケット14で挟持されて樹脂製ケース12内に固定される。そして、接続用ねじScと、取付用ねじSfの螺入は同一方向から行うとともに、カラー26cは底壁から突出する開口が底部50によって閉塞されている。
【選択図】図4
【解決手段】取付用ねじSfが挿通される取付孔43cを備えたブラケット14と、端子35aを有する回路基板13と、内部に端子台18aを有する有底箱状の樹脂製ケース12とからなる電子機器11において、内面に雌ねじ部28cを備えた筒状に形成された金属製のカラー26cが樹脂製ケース12に埋設されている。端子35aと端子台18aは接続用ねじScによって接続され、ブラケット14は、取付用ねじSfを取付孔43cに挿通させつつ雌ねじ部28cに螺入して樹脂製ケース12に固定される。回路基板13は、樹脂製ケース12とブラケット14で挟持されて樹脂製ケース12内に固定される。そして、接続用ねじScと、取付用ねじSfの螺入は同一方向から行うとともに、カラー26cは底壁から突出する開口が底部50によって閉塞されている。
【選択図】図4
Description
本発明は、自動車などに搭載される電子機器に関する。
自動車などに搭載される電子機器は、防水性などを確保するために電子部品を実装した回路基板を電子機器のケース内に密閉した状態で収容している。このようなケース内に回路基板を収容する電子機器として、収納部と蓋部からなるケースを備えた制御装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、この種の電子機器には、例えば図5に示す構成のものがある。図5に示すように、従来の電子機器71は、樹脂製ケース72、回路基板73、ブラケット74から構成されている。底壁を有する有底四角箱状に形成された樹脂製ケース72には、該樹脂製ケース72内に収容された回路基板73を外部と電気的に接続するため、外部接続用のコネクタ部75が設けられている。そして、樹脂製ケース72のコネクタ部75と樹脂製ケース72に収容される回路基板73とを電気的に接続するために、端子台(端子接続部)76が設けられている。端子台76には、接続用ねじScが挿通される接続孔77が貫設されており、該接続孔77に臨むように、雌ねじが螺刻されたナット体78が底壁に埋設されている。また、樹脂製ケース72には、金属で円筒状に形成されたカラー(インサート部材)79が樹脂製ケース72の内側と外側を連通するように埋め込まれて連通孔79aを形成している。
樹脂製ケース72内に収容可能に形成された回路基板73には、端子80が固定されている。端子80の自由端には、接続用ねじScを挿通するための挿通孔81が貫設されている。そして、端子80は、回路基板73を樹脂製ケース72に収容した際に、接続孔77に対応する位置に挿通孔81が配設されるように形成されている。また、回路基板73には、取付用ねじSfが挿通される固定孔82が貫設されている。回路基板73と樹脂製ケース72の端子台76は、樹脂製ケース72の内側面から接続用ねじScを挿通孔81及び接続孔77に挿通させつつナット体78に螺入させることで、電気的に接続されている。この状態で、固定孔82と連通孔79aの位置は一致するようになっている。ブラケット74には、バーリングねじ孔83が固定孔82に対応する位置に形成されている。ブラケット74は、取付用ねじSfを連通孔79a及び固定孔82に挿通させつつバーリングねじ孔83に螺入させることで、樹脂製ケース72に固定されている。このとき、取付用ねじSfの座面はカラー79に密接しており、連通孔79aから水分が電子機器の内部へ浸入することを抑制している。
特開2005−32830号公報
ところで、図5に示すような電子機器71においては、接続用ねじScと取付用ねじSfの螺入方向が異なっている。このため、接続用ねじScで端子台76に回路基板73を接続した後、該樹脂製ケース72を反転させてから、取付用ねじSfでブラケット74を樹脂製ケース72に固定する必要があり、電子機器の組立てが煩雑となっている。そこで、接続用ねじScと取付用ねじSfの螺入方向を同一とすることが考えられる。すなわち、連通孔79aに雌ねじを設けるとともに、ブラケット74のバーリングねじ孔83に代えて同一箇所に取付用ねじSfを挿通する取付孔を貫設する。そして、取付用ねじSfをブラケット74に形成された前記取付孔に挿通させつつ、連通孔79aに形成した雌ねじに螺入させて、ブラケット74を樹脂製ケース72に固定する。これにより、接続用ねじScと取付用ねじSfの螺入方向を同一とすることができる。しかし、そのような構成とした場合には、ブラケット74側に取付用ねじSfの頭部が配設され、連通孔79aは樹脂製ケース72の外側に開口した状態で露出する。そのため、該連通孔79aから水分が電子機器の内部に浸入しやすくなる虞があった。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、組立てが容易で、組立て後に内部への水分の浸入を抑制できる電子機器を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、取付用ねじを挿通可能に形成された取付孔を有するブラケットと、電子部品を実装し、該電子部品と電気的に接続される端子を有する回路基板と、有底箱状に形成され、内部に端子接続部を有する樹脂製ケースとからなる電子機器において、前記樹脂製ケースの内側に開口するように前記樹脂製ケースに埋設され、雌ねじ部を内面に形成した筒状、かつ金属製のインサート部材を備え、前記回路基板の端子は、前記回路基板が前記樹脂製ケースに収容された状態において、前記端子接続部に接続用ねじで接続され、前記ブラケットは、前記取付孔に挿通した前記取付用ねじを前記雌ねじ部に螺入することにより、前記樹脂製ケースの開口端面に当接した状態で前記樹脂製ケースに固定され、前記樹脂製ケースとの挟持によって前記回路基板を前記樹脂製ケース内に固定し、前記接続用ねじと前記取付用ねじの螺入方向を同一方向に設定し、前記インサート部材における前記樹脂製ケースの内側に開口する側とは反対側の開口を閉塞部材によって閉塞したことを要旨とした。
これによれば、回路基板を樹脂製ケースの端子に接続するための接続用ねじの螺入方向と、ブラケットを樹脂製ケースに固定するための取付用ねじの螺入方向とが同一方向となる。このため、電子機器の組立て途中で樹脂製ケースを反転させる手間がなく、電子機器の組立てが容易になる。また、樹脂製ケースに埋設されるインサート部材による外側開口部を閉塞部材で閉塞させたので、樹脂製ケースの外面に開口する部分がなくなる。さらに、ブラケットの取付孔はねじの座面で封止される。したがって、組立て後に電子機器の内部への水分の浸入を抑制できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子機器において、前記インサート部材は底部を有する筒状に形成され、前記閉塞部材は前記底部であることを要旨とした。これによれば、インサート部材の開口を、インサート部材と一体の底部を設けて閉塞させたので、電子機器の組立て後に内部への水分の浸入を効果的に抑制できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の電子機器において、前記閉塞部材は、前記インサート部材の開口を閉塞可能に樹脂で形成されていることを要旨とした。これによれば、インサート部材の開口は樹脂製閉塞部材で閉塞させられるので、電子機器の組立て後に内部への水分の浸入を抑制できる。
本発明によれば、組立てが容易で、組立て後に内部への水分の浸入を抑制できる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
図1に示すように、本実施形態の電子機器11は、樹脂製ケース12と、金属製のブラケット14との間に、各種の電子部品が表面実装される回路基板13を収容して構成されている。
図1に示すように、本実施形態の電子機器11は、樹脂製ケース12と、金属製のブラケット14との間に、各種の電子部品が表面実装される回路基板13を収容して構成されている。
まず、樹脂製ケース12について図1、図2、図4を参照して詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、樹脂製ケース12は、平面視略長方形板状の底壁15と、底壁15の四側周縁部から垂直に立設された側壁16a〜16dとから有底四角箱状に形成されている。ここで、底壁15の短辺方向に沿った縁辺から立設された側壁16a,16cを短側面とし、底壁15の長辺方向に沿った縁辺から立設された側壁16b,16dを長側面とする。
図1及び図2に示すように、樹脂製ケース12は、平面視略長方形板状の底壁15と、底壁15の四側周縁部から垂直に立設された側壁16a〜16dとから有底四角箱状に形成されている。ここで、底壁15の短辺方向に沿った縁辺から立設された側壁16a,16cを短側面とし、底壁15の長辺方向に沿った縁辺から立設された側壁16b,16dを長側面とする。
樹脂製ケース12の側壁16aには、側壁16aに直交する方向に四角筒状のコネクタ部17が凸設されている。コネクタ部17の内側には、外部と電気的に接続される矩形板状の外部接続端子17a〜17cが設けられている。
図2及び図4に示すように、樹脂製ケース12の底壁15における側壁16aの立設側には、矩形板状に形成された端子接続部としての端子台18aがインサート成形されている。また、底壁15における側壁16cの立設側には、端子台18b,18cがインサート成形されている。なお、図4は組立てられた電子機器11の縦断面図であり、端子台18aの断面のみ図示されているが、その他の端子台18b,18cについても、端子台18aと同一構成とされている。端子台18a〜18cは、樹脂製ケース12にインサート成形されたリード部19(図4参照)によって、前述の外部接続端子17a〜17cとそれぞれ電気的に接続されている。端子台18a〜18cには、回路基板13と端子台18a〜18cを電気的に接続するための接続用ねじScが挿通される接続孔20a〜20cがそれぞれ貫設されている。接続孔20a〜20cの直径は、接続用ねじScの軸の直径より僅かに大きく形成されているとともに、全て同一としてある。
図4に示すように、底壁15には、端子台18aと対応する位置に雌ねじが螺刻されたナット体21がインサート成形されている。そして、ナット体21の雌ねじが接続孔20aに臨むように配置されて、接続用ねじScが螺入される雌ねじ部22aが形成されている。同様に、底壁15の端子台18b,18cと対応する位置にナット体21がそれぞれインサート成形され、接続用ねじScが螺入される雌ねじ部(図示しない)が接続孔20b,20cにそれぞれ臨むように形成されている。
図2に示すように、底壁15には、底壁15の長辺方向に沿った端子台18a〜18cの縁辺に接するように、ガイド壁23がそれぞれ立設されている。また、底壁15において側壁16aの立設側には、側壁16b,16dにそれぞれ接するように、略円柱状の膨出部24a,24bが底壁15から垂直に立設されている。同様に、底壁15において側壁16cの立設側には、底壁15の短辺方向中央に、略円柱状の膨出部24cが底壁15から垂直に立設されている。膨出部24a〜24cの先端には、底壁15と平行となるように先端面25a〜25cがそれぞれ形成されている。
図2及び図4に示すように、膨出部24a〜24cには、一端が閉塞部材としての底部50によって閉塞されて有底円筒状に形成されたインサート部材としてのカラー26a〜26cが、先端面25a〜25cに開口するようにインサート成形されている。底部50は、カラー26a〜26cと一体に形成されている。なお、図4には、膨出部24c及びカラー26cのみが図示されているが、その他のカラー26a,26bも同一構造とされている。カラー26a〜26cの内面には、ブラケット14を樹脂製ケース12に固定するための取付用ねじSfが螺入される雌ねじ部28a〜28cがそれぞれ螺刻されている。また、カラー26a〜26cの開口する面である開口面27a〜27cは、膨出部24a〜24cの先端面25a〜25cより、僅かに突出するように設定されている。
また、図1及び図4に示すように、カラー26a〜26cは、樹脂製ケース12の底壁15を貫通して、その底部50が樹脂製ケース12の外面側に突出するように配設されている。そして、カラー26a〜26cは、底部50を有する有底筒状に形成されていることで、樹脂製ケース12の外面側に突出している面は完全に閉塞されている。
側壁16aと側壁16dが接する角部及び、側壁16bと側壁16cが接する角部には、ブラケット14を位置決めするための略円柱状の位置決め突起29a,29bがそれぞれ凸設されている。また、側壁16b及び側壁16dには、回路基板13を位置決めするための位置決め部30a,30bが、これらの側壁16b,16dの高さ方向に沿って平面視半円状に立設されている。
次に、回路基板13について、図1、図3、図4を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、略長方形板状のアルミニウムからなる金属基板31には、電子部品としての複数の半導体素子32(本実施形態では6つ)が金属基板31上に形成した図示しない配線パターンに半田付けされて固定されているとともに、電気的に接続されている。ここで、長方形板状の金属基板31の短辺方向に延びる一対の辺を短辺とし、長辺方向に延びる一対の辺を長辺という。金属基板31の一対の長辺側には、位置決め凹部34a,34bが切欠き形成されている。図3に示すように、位置決め凹部34a,34bは、回路基板13を樹脂製ケース12に対し半導体素子32の実装面を内側にして嵌め込む際に、位置決め部30a,30bに係合可能な位置に形成されている。
図1に示すように、略長方形板状のアルミニウムからなる金属基板31には、電子部品としての複数の半導体素子32(本実施形態では6つ)が金属基板31上に形成した図示しない配線パターンに半田付けされて固定されているとともに、電気的に接続されている。ここで、長方形板状の金属基板31の短辺方向に延びる一対の辺を短辺とし、長辺方向に延びる一対の辺を長辺という。金属基板31の一対の長辺側には、位置決め凹部34a,34bが切欠き形成されている。図3に示すように、位置決め凹部34a,34bは、回路基板13を樹脂製ケース12に対し半導体素子32の実装面を内側にして嵌め込む際に、位置決め部30a,30bに係合可能な位置に形成されている。
図1及び図4に示すように、金属基板31の位置決め凹部34a,34bが設けられた側の短辺方向中央には、取付孔33cが貫設されている。また、該短辺と対をなす他方の短辺の両端近傍には、取付孔33a,33bが貫設されている。取付孔33a〜33cの直径は、取付用ねじSfの軸の直径より僅かに大きく形成されているとともに、全て同一としてある。
また、図4に示すように、取付孔33cの貫設位置は、金属基板31が位置決め凹部34a,34bによって樹脂製ケース12内に位置決めされた状態(図3参照)において、カラー26cの開口する位置と一致するように設定されている。同様に、取付孔33a,33bの貫設位置も、金属基板31が樹脂製ケース12内に位置決めされた状態(図3参照)で、カラー26a,26bの開口する位置とそれぞれ一致するように設定されている。
図1、図4に示すように、金属基板31の取付孔33aと取付孔33bの間には、金属薄板を側面視略クランク状に折り曲げて形成された端子35aが、一端を半田Hで固定した状態で、図示しない配線パターンと電気的に接続されている。同様に、対向する短辺側の取付孔33cを挟んで対向する位置には、端子35b、35cが固定されているとともに、図示しない配線パターンと電気的に接続されている。
端子35aについて詳細に説明すると、図1及び図4に示すように、端子35aは、金属基板31に半田付けされた矩形板状の半田付け部36と、該半田付け部36の金属基板31の外側に位置する一縁辺から金属基板31に対して垂直に立設された立設部37と、該立設部37から金属基板31と平行に延設された延設部38とから形成されている。延設部38の自由端側には、接続用ねじScが挿通される挿通孔41aが貫設されている。挿通孔41aの直径は、接続用ねじScの軸の直径よりも僅かに大きく形成されている。なお、その他の端子35b,35cについても、端子35aと同一構造としてある。ここで、挿通孔41a〜41cの位置は、金属基板31が位置決め凹部34a,34bによって樹脂製ケース12内に位置決めされた状態(図3参照)において、樹脂製ケース12の接続孔20a〜20cの位置と一致するよう設定されている。また、立設部37の立設方向の長さは、金属基板31が樹脂製ケース12内に位置決めされた状態において、金属基板31が樹脂製ケース12の開口端面から僅かに突出する位置に支持可能な長さに設定されている。
次に、ブラケット14について、図1,図4を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、ブラケット14は、金属製薄板を折り曲げ形成され、略矩形板状の蓋板42と、該蓋板42の互いに接する二側辺にそれぞれ連結された脚部44とを備えている。脚部44の中央には、電子機器11を車両側フレーム(図示しない)に取り付ける際にボルトが挿入される固定孔45がそれぞれ貫設されている。これにより、電子機器11は、ブラケット14の固定孔45に挿通されるボルトによって車両側フレームに締結固定され、取り付けられる。
図1に示すように、ブラケット14は、金属製薄板を折り曲げ形成され、略矩形板状の蓋板42と、該蓋板42の互いに接する二側辺にそれぞれ連結された脚部44とを備えている。脚部44の中央には、電子機器11を車両側フレーム(図示しない)に取り付ける際にボルトが挿入される固定孔45がそれぞれ貫設されている。これにより、電子機器11は、ブラケット14の固定孔45に挿通されるボルトによって車両側フレームに締結固定され、取り付けられる。
蓋板42の対角線上に位置する二つの角部には、位置決め孔46a,46bが貫設されている。位置決め孔46a,46bは、ブラケット14を樹脂製ケース12に積層した状態で、樹脂製ケース12の位置決め突起29a,29bに対応する位置に形成されている。図1に示すように、蓋板42には、取付用ねじSfが挿通される3つの取付孔43a〜43cが貫設されている。取付孔43a〜43cの直径は、取付用ねじSfの軸の直径より僅かに大きく形成されているとともに、全て同一としてある。また、図4に示すように、取付孔43cの位置は、ブラケット14の位置決め孔46a,46bに、樹脂製ケース12の位置決め突起29a,29bが挿入されて、ブラケット14が樹脂製ケース12に対して位置決めされている状態において、カラー26cの開口する位置と一致するように設定されている。同時に、取付孔43a,43bの貫設位置も、ブラケット14が樹脂製ケース12に位置決めされた状態で、カラー26a,26bの開口する位置とそれぞれ一致するように設定されている。すなわち、樹脂製ケース12に対して金属基板31とブラケット14が、位置決めされた状態では、カラー26a〜26cの開口する位置と、回路基板13の取付孔33a〜33c及びブラケット14の取付孔43a〜43cは、それぞれ平面視で一致するように構成されている。
次に、本実施形態の電子機器11の作用について説明する。なお、以下に説明する電子機器11の作用では、樹脂製ケース12、回路基板13、ブラケット14の組付け態様を中心に説明する。
まず、図1及び図3に示すように、回路基板13を、回路基板13上に実装された半導体素子32が樹脂製ケース12の内側に配設されるように樹脂製ケース12に挿入する。この際、樹脂製ケース12の位置決め部30a,30bと、金属基板31の位置決め凹部34a,34bをそれぞれ係合させる。また、回路基板13の端子35a〜35cは、樹脂製ケース12のガイド壁23によって、端子台18a〜18cへとそれぞれ導かれる。このように回路基板13を樹脂製ケース12に収容することで、図4に示すように、樹脂製ケース12のカラー26cの開口と、金属基板31の取付孔33cの位置が平面視で一致する。同様に、取付孔33a,33bの貫設位置も、カラー26a,26bの開口する位置と正面視でそれぞれ一致する。
同時に、樹脂製ケース12の端子台18aに貫設された接続孔20aと、回路基板13の端子35aに貫設された挿通孔41aとが平面視で一致する。同様に、接続孔20b,20cは、挿通孔41b,41cと平面視でそれぞれ一致する。
このように位置決めされた状態で、図1及び図4に示すように、接続用ねじScを挿通孔41aから接続孔20aを挿通させつつ雌ねじ部22aに螺入して、端子35aと端子台18aとを電気的に接続する。同一構造である端子35b,35cについても同様に、端子台18b,18cとそれぞれ電気的に接続して、回路基板13の樹脂製ケース12への接続が完了する。樹脂製ケース12と回路基板13とを接続した状態では、図3に示すように、金属基板31は端子35a〜35cに支持されて樹脂製ケース12の開口端面より僅かに突出した状態となる。
次に、ブラケット14を樹脂製ケース12に取り付ける。樹脂製ケース12の開口端面に接着剤を塗布した後、図1及び図4に示すように、ブラケット14の位置決め孔46a,46bを、樹脂製ケース12の位置決め突起29a,29bにそれぞれ挿入させるようにして位置決めしつつ積層する。この状態では、図4に示すように、取付孔43cは、カラー26cの開口する位置と平面視で一致する。同時に、取付孔43a,43bも、カラー26a,26bの開口する位置とそれぞれ平面視で一致する。すなわち、樹脂製ケース12に対して金属基板31とブラケット14が位置決めされた状態では、カラー26a〜26cの開口する位置と、回路基板13の取付孔33a〜33c及びブラケット14の取付孔43a〜43cは、それぞれ平面視で一致した状態となる。
そして、図4に示すように、取付用ねじSfをブラケット14の取付孔43cから回路基板13の取付孔33cに挿通させつつ、カラー26cの雌ねじ部28cに螺入させる。同様に、取付用ねじSfをブラケット14の取付孔43a,43b、回路基板の取付孔33a,33bにそれぞれ挿通させつつ、雌ねじ部28a,28bにそれぞれ螺入させる。このとき、取付用ねじSfの螺入方向は、前述の接続用ねじScの螺入方向と同一方向となる。
樹脂製ケース12から僅かに突出した金属基板31は、取付用ねじSfの螺入にしたがって、蓋板42によって樹脂製ケース12内に押し込まれる。この際、金属基板31は蓋板42に押し付けられた状態となる。そして、取付用ねじSfがさらに螺入されて、樹脂製ケース12の開口端面はブラケット14の蓋板42に当接するとともに、接着される。この状態で、回路基板13は樹脂製ケース12とブラケット14によって形成される空間内に密閉される。
ブラケット14の取付孔43a〜43cは、取付用ねじSfの座面によって封止されている。そして、図4に示すように、回路基板13は、金属基板31がカラー26a〜26cの開口面27a〜27cと、蓋板42とに挟持されて樹脂製ケース12内に固定される。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)カラー26a〜26cに雌ねじ部28a〜28cを設けるとともに、ブラケット14に取付孔43a〜43cを設けた。そして、回路基板13を樹脂製ケース12に接続する際の接続用ねじScの螺入方向と、ブラケット14を樹脂製ケース12に取り付ける際の取付用ねじSfの螺入方向とを同一とした。このため、回路基板13を樹脂製ケース12に接続した後に、ブラケット14を樹脂製ケース12に固定する際に、樹脂製ケース12を反転させる必要がない。したがって、電子機器11を容易に組立てることができる。
(1)カラー26a〜26cに雌ねじ部28a〜28cを設けるとともに、ブラケット14に取付孔43a〜43cを設けた。そして、回路基板13を樹脂製ケース12に接続する際の接続用ねじScの螺入方向と、ブラケット14を樹脂製ケース12に取り付ける際の取付用ねじSfの螺入方向とを同一とした。このため、回路基板13を樹脂製ケース12に接続した後に、ブラケット14を樹脂製ケース12に固定する際に、樹脂製ケース12を反転させる必要がない。したがって、電子機器11を容易に組立てることができる。
(2)カラー26a〜26cは、一体に形成された底部50を有する有底筒状に形成した。このため、カラー26a〜26cの底部50側が樹脂製ケース12の底壁15の外面から突出していても、開口は露出せず該カラー26a〜26cから電子機器11の内部に水分が浸入することが効果的に抑制される。
(3)金属製のカラー26a〜26cは、その開口面27a〜27cが膨出部24a〜24cの先端面25a〜25cから僅かに突出するように配設した。そして、回路基板13は、ブラケット14の蓋板42と、開口面27a〜27cとで挟持して、樹脂製ケース12内に固定されるようにした。このため、取付用ねじSfをカラー26a〜26cの雌ねじ部28a〜28cに螺入して金属基板31を強く挟持しても、その押圧力が樹脂製ケース12に直接かかることはなくカラー26a〜26cにのみかかるので、ケースの損傷を抑制することができる。又、カラー26a〜26cは強度が高いので容易に変形しない。したがって、金属基板31を挟持する部分が変形することなく、確実に回路基板13を樹脂製ケース12内に固定することができる。
(4)ブラケット14の取付孔43a〜43cは、取付用ねじSfの座面によって封止されている。したがって、水分がブラケット14の取付孔43a〜43cから電子機器11の内部に侵入することを抑制できる。
(5)金属基板31は、樹脂製ケース12とブラケット14とをねじ締結することによって、蓋板42に押し付けられた状態で樹脂製ケース12内に固定されるようにした。このため、金属基板31上に実装された半導体素子32の熱を蓋板42に効果的に伝達して、半導体素子32を効率的に冷却することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態において、カラー26a〜26cの底部50を、樹脂製ケース12の底壁15の外面から突出させなくてもよい。このように構成しても、組立て後に内部への水分の浸入を抑制できる。
○ 実施形態において、カラー26a〜26cの底部50を、樹脂製ケース12の底壁15の外面から突出させなくてもよい。このように構成しても、組立て後に内部への水分の浸入を抑制できる。
○ 実施形態において、カラー26a〜26cが底壁15の外面に露出しないように樹脂製ケース12を形成してもよい。このように構成すれば、樹脂製ケース12を形成する樹脂とカラー26a〜26cとの接合部が、底壁15の外面に露出しなくなる。したがって、電子機器を組立て後に内部への水分の浸入を効果的に抑制できる。
○ 実施形態において、樹脂製ケース12の底壁15の外面に露出したカラー26a〜26cの開口を、該開口を覆うキャップ状に形成した閉塞部材を取り付けて閉塞させてもよい。このように構成しても、電子機器を組立て後に内部への水の浸入を防止できる。
○ 実施形態において、カラー26a〜26cを筒状に形成するとともに、一方の開口を覆うキャップ状に形成した樹脂製の閉塞部材で閉塞させた状態でインサート成形してもよい。なお、使用する樹脂は樹脂製ケース12と同一の樹脂を使用することが好ましい。すなわち、カラー26a〜26cに閉塞部材を取り付けて一方の開口を閉塞させた後、樹脂製ケース12の射出成形用金型にセットして、樹脂製ケース12を射出成形する。このように形成された樹脂製ケース12では、樹脂製ケース12を形成する樹脂とカラー26a〜26cとの接合部が、底壁15の外面に露出しなくなる。したがって、電子機器を組立て後に内部への水の浸入を効果的に抑制できる。
○ 実施形態において、樹脂製ケース12に2つ、あるいは4つ以上の端子台を設けてもよい。この場合、回路基板13にも対応する端子を設ける。
○ 実施形態において、樹脂製ケース12に2つ、あるいは4つ以上のカラーをインサート成形するとともに、インサート成形したカラーに対応する取付孔を金属基板31及びブラケット14に設けてもよい。
○ 実施形態において、樹脂製ケース12に2つ、あるいは4つ以上のカラーをインサート成形するとともに、インサート成形したカラーに対応する取付孔を金属基板31及びブラケット14に設けてもよい。
○ 実施形態において、金属基板31に取付孔33a〜33cを設ける代わりに、回路基板13が樹脂製ケース12に収容された状態で、取付用ねじSfが挿通される箇所から金属基板31の縁辺へ向けて取付用ねじSfの軸の直径に対応した幅で切欠き形成した長溝としてもよい。このように構成しても、金属基板31をカラー26a〜26cと蓋板42とで挟持できる。
○ 実施形態において、カラー26a〜26cは樹脂製ケース12にインサート成形せずに、樹脂製ケース12に貫設した孔に挿入して接着してもよいし、圧入して埋設してもよい。
以下の技術的思想(発明)は、前記実施形態から把握できる。
(a)請求項1〜3に記載の発明において、前記回路基板は、前記樹脂製ケースにインサート成形された前記インサート部材と、前記ブラケットとに挟持されて前記樹脂製ケース内に固定されている。
(a)請求項1〜3に記載の発明において、前記回路基板は、前記樹脂製ケースにインサート成形された前記インサート部材と、前記ブラケットとに挟持されて前記樹脂製ケース内に固定されている。
11…電子機器、12…樹脂製ケース、13…回路基板、14…ブラケット、18a〜18c…端子接続部としての端子台、26a〜26c…インサート部材としてのカラー、28a〜28c…雌ねじ部、32…電子部品としての半導体素子、35a〜35c…端子、43a〜43c…取付孔、50…閉塞部材としての底部、Sc…接続用ねじ、Sf…取付用ねじ。
Claims (3)
- 取付用ねじを挿通可能に形成された取付孔を有するブラケットと、
電子部品を実装し、該電子部品と電気的に接続される端子を有する回路基板と、
有底箱状に形成され、内部に端子接続部を有する樹脂製ケースとからなる電子機器において、
前記樹脂製ケースの内側に開口するように前記樹脂製ケースに埋設され、雌ねじ部を内面に形成した筒状、かつ金属製のインサート部材を備え、
前記回路基板の端子は、前記回路基板が前記樹脂製ケースに収容された状態において、前記端子接続部に接続用ねじで接続され、
前記ブラケットは、前記取付孔に挿通した前記取付用ねじを前記雌ねじ部に螺入することにより、前記樹脂製ケースの開口端面に当接した状態で前記樹脂製ケースに固定され、前記樹脂製ケースとの挟持によって前記回路基板を前記樹脂製ケース内に固定し、
前記接続用ねじと前記取付用ねじの螺入方向を同一方向に設定し、前記インサート部材における前記樹脂製ケースの内側に開口する側とは反対側の開口を閉塞部材によって閉塞したことを特徴とする電子機器。 - 前記インサート部材は底部を有する筒状に形成され、前記閉塞部材は前記底部であることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
- 前記閉塞部材は、前記インサート部材の開口を閉塞可能に樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007230295A JP2009064895A (ja) | 2007-09-05 | 2007-09-05 | 電子機器 |
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JP2007230295A Pending JP2009064895A (ja) | 2007-09-05 | 2007-09-05 | 電子機器 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011110989A (ja) * | 2009-11-25 | 2011-06-09 | Ud Trucks Corp | 電制ユニットの取付構造 |
WO2022091652A1 (ja) * | 2020-10-29 | 2022-05-05 | 日立Astemo株式会社 | 電子制御装置 |
-
2007
- 2007-09-05 JP JP2007230295A patent/JP2009064895A/ja active Pending
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