JP2011106202A - 建築物用補強金具および補強構造 - Google Patents

建築物用補強金具および補強構造 Download PDF

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Abstract

【課題】構造及び取り付けが簡単であって、木造建築物やリフォーム工事にも容易に適応可能である建築物用補強金物およびこの補強金物を用いた補強構造を提供する。
【解決手段】一対の略コ形のブラケット2と、各ブラケット2の両側板2A,2A間に回動可能に装着され、直径方向にねじ孔4aが貫通形成された取付軸4と、両端に各取付軸4のねじ孔4aに螺合する雄ねじ部5a,5aが形成された棒状体5とを備え、棒状体5両端の雄ねじ部5a,5aは逆方向に形成された逆ねじとされており、両ブラケット2を固定した状態において、棒状体5を正逆回転させることにより、棒状体5に緊張力を付与せしめる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、木造建築物用の耐震補強金具および耐震補強構造に用いて最適の建築物用補強金具および補強構造に関するものである。
木造建築物の柱間に掛渡される耐震補強材として、筋交が知られている。この筋交は一般に木材で構成されている。しかしこの木製筋交は、圧縮強度は高いが、引張り強度は低いほか、部材断面が大きいため、主として木造建築物の構造材として用いられている。
これに対し、金属製のターンバックル式筋交を木造建築物に用いることも提案されている(特許文献1参照)。
特開2005−315010号公報
ところが、特許文献1の筋交構造では、金属製のターンバックル式筋交を構成するX形金属棒の両端を、ボルトやリベットなどの取付金具を介して木製の柱に固定させる必要があるために、木製の柱の内壁に沿って取付金具固定用の金属製の枠部材を設けており、構造的に複雑になり、木造建築物やリフォーム工事には事実上使用し難いという課題がある。
また、ターンバックル金具を介してX形金属棒にテンションを付与しているが、このターンバックル金具そのものが部品としては目立つものであり、窓口等の目に見える場所に取付けた場合には、あたかも仮設構造物のような外観となり、意匠性に劣るものとなっていた。
本発明は以上の課題を解決するものであって、その目的とするところは、構造及び取り付けが簡単であって、木造建築物やリフォーム工事にも容易に適応可能であり、また、意匠的にもシンプルで、狭隘な場所であっても取り付けを容易に行うことのできる建築物用補強金物およびこの補強金物を用いた補強構造を提供するものである。
上記目的を達成するため本発明の補強金具1は、一対の略コ形のブラケット2と、各ブラケット2の両側板2A,2A間に回動可能に装着され、直径方向にねじ孔4aが貫通形成された取付軸4と、両端に各取付軸4のねじ孔4aに螺合する雄ねじ部5a,5aが形成された棒状体5とを備え、棒状体5両端の雄ねじ部5a,5aは逆方向に形成された逆ねじとされている建築物用補強金具を特徴としている。
請求項2では、前記各ブラケット2の背板2Bには、前記取付軸4が装着された軸心の最短位置から上下方向(若しくは前後方向)に延長された背板2Bの延長部2B’において、取付具Bの取付孔2aが形成されていることを特徴とする。
上記延長部2B’は、上記背板2Bの上記取付軸4が装着された側板2A,2Aの位置から最短の位置の上下方向(若しくは前後方向)の一方若しくは双方に延長した形状とされている。
尚、本発明の補強金具は、前記棒状体5の雄ねじ部5aを除く外周の一部ないし全体が締付け工具Lによる係合回転操作容易な角形ないし偏平形による係合部5bの形状とされていることが望ましい。
さらに、前記棒状体5は2分割され、かつ分割位置が回転方向により締め緩め可能なターンバックル具TBによって連結されている構成とすることにより、棒状体5の締め付け調整長さを長くすることができる。
上記の補強金具1は、一対のブラケット2を、その背板2Bの取付孔2aを介して、左右の木製柱10,10の面にねじ取付具Bにより固定した状態で、棒状体5を正逆回転操作させる。これにより、棒状体5両端の雄ねじ部5a,5aが逆ねじとされていることから、一対のブラケット2,2が対称方向に押し又は引かれて棒状体5に緊張力が付与され、補強金具1は、後述する筋交又は突っ張り棒として有効に機能することになる。
補強金具1の取り付けは、一方のブラケット2を一方の柱10に取付具Bにより取り付け固定した後に、棒状体5を他方の柱10の側に旋回させるようにして、他方のブラケット2を他方の柱10の対向面に沿わせて取付具Bにより取り付け固定させるようにすれば良い。この取り付け固定作業の時には、背板2Bの延長部2B’を棒状体5の傾斜方向と反対の方向に向けて固定させることが、ねじ取付具Bのねじ込み固定作業時に、取付軸4が邪魔にならず、容易である。
補強金具1が、筋交又は突っ張り棒として機能した状態で、ブラケット2の背板2Bの背面が、木製柱10,10の面に平行に圧接されていることから、木ねじによる取付具Bを使用して固定した固定時に、柱10,10の取付面に無理な力が加わらず、木製柱が損傷するなどの不都合がない。
本発明の建築物の補強構造では、上記補強金具1を用い、建築物の躯体軸組または該躯体に組付けられる左右の縦設材(柱10,10)および上下の横架材(土台11、横架材12)によって仕切られる空間内において、一方の縦設材の対向面上部又は下部に一方の前記ブラケット2を固定するとともに、他方の縦設材の対向面下部又は上部に他方の前記ブラケット2を固定し、それぞれの前記取付軸4に前記棒状体5の両端が螺合されて緊張された状態で斜めに張設されることにより、前記空間内に斜めに掛渡される筋交として前記補強金具1が機能する建築物の補強構造を特徴としている。
前記筋交は、一個の補強金具1を用い、一方向傾斜状に形成させるようにしても良い。また、前記筋交が一対の補強金具1,1の組によりX形に交叉して形成されていてもよい。
本発明の建築物の補強構造では、上記補強金具1を上記横架材または縦設材と略平行な突っ張り棒として機能させるようにしてもよい(図4(a)参照)。
突っ張り棒として機能させることにより、リフォーム補強構造として、有効である。
また、本発明の建築物の補強構造を、梁ー梁間、或いは、土台ー土台間の直角交叉部に適応させて、上記補強金具1を火打ち材として機能させるようにしてもよい(図4(b)参照)。
さらに、本発明の補強金具1を、庇(又は棚)の吊り材として用いることもできる(図4(c)参照)。
本発明の建築物用補強金具では、ブラケットを対向する取付面に固定し、その間に棒状体を掛渡し、締付けることにより、簡単な構造で、木造建築物における柱間の筋交補強又は突っ張り補強を容易且つ確実に行わせることができる。また、補強金具のブラケットの背板の背面が、柱の取付面に平行に圧接されることから、木ねじによる取付具を使用して固定した固定時に、柱の面に無理な力が加わらず、柱が損傷するなどの不都合がないところから、木造建築物用の耐震補強金具として特に有効である。
また、補強金具を構成する棒状体両端の逆ねじ構造の雄ねじ部により棒状体にテンションを与える構造であって、従来のターンバックル金具を用いる必要がないところから、意匠的にもスッキリし、狭隘な場所であっても取り付けを簡単に行うことができ、また、窓口など開口部に用いて、違和感がない。
両端に逆ねじ構造の雄ねじ部を有する棒状体の中間をターンバックル構造とすることにより、棒状体に緊張力をを付与するための調整長さを長くすることができる。
本発明では、木造建築物の新築時またはリフォームによる耐震改修時において、単に柱間に取付けるだけで、耐震補強構造を形成でき、施工が容易である。
また特に空間面が窓枠サッシなど開放空間の場合、新奇な意匠的空間も創成でき、補強金具に違和感が生じない。
本発明に係る補強金具の分解斜視図である。 (a),(b)は同補強金具を柱間に取付けた状態を示す正面図およびA−A線断面図である。 (a)〜(d)は同補強金具を筋交として建築物に取り付けた状態の変形例を説明する正面図である。 (a),(b),(c)は同補強金具の各種用途を説明する正面図である。 補強金具を引戸サッシュ近傍における窓枠の縦框に固定した状態を示す部分斜視図である。 (a),(b)は補強金具を柱に取り付けた状態を示す断面図である。 (a),(b)は棒状体の他の実施形態を示す部分斜視図である。
以下、本発明を適用した実施の形態例を図1〜3を参照して説明する。
図1に示すように、本発明に係る実施形態1の補強金具1は、柱10などの取付面に複数の取付ねじによる取付具Bを介して固定される一対の略コ形ブラケット2と、各ブラケット2に内歯式プッシュナット3を介して回動可能に固定された大径の取付軸4と、取付軸4の軸方向に直交して貫通形成されたねじ孔4aに両端の逆ねじによる雄ねじ部5a,5aがねじ込まれて両ブラケット2間に張設されるロッドによる棒状体5とを備えている。
各ブラケット2は、所定厚みの鋼板をプレス成形により略コ字形に形成し、かつ両側板2Aに意匠外観を施すために、その角部には大小のR面形状としてあり、その背板2Bに上記取付部Bを挿通するための複数の取付孔2aを形成するとともに、両側板2Aに前記取付軸4を回転可能に挿通するための大径孔2bを形成したものである。
各ブラケット2の背板2Bには、前記取付軸4が装着された軸心の最短位置から上下方向(若しくは前後方向)に延長された背板2Bの延長部2B’において、取付具Bの取付孔2aが形成されている。上記延長部2B’は、上記背板2Bの上記取付軸4が装着された側板2A,2Aの位置から最短の位置の上下方向(若しくは前後方向)の一方に延長した形状とされている。
延長部2B’は、取付軸4の装着部の上下(又は前後)両方向に略同一長さ形成されていても良い。
取付軸4は、取付孔2aの内径にほぼ等しい外径の大径丸鋼をブラケット2の幅よりやや大きめに切断加工したものであって、その両側端外周にはプッシュナット3の嵌め付け用の溝4bが切られ、ブラケット2の側面突出端にプッシュナット3を圧ばめすることにより、抜止めされつつブラケット2に回転可能に支持される。
棒状体5は快削性ステンレスなどの細径の丸鋼棒から構成されるものであり、その両側には逆ねじによる雄ねじ部5aが切られている。両雄ねじ部5aは互いに逆ピッチとなっており、これに応じて前記取付軸4のねじ孔4aもこれに応じた逆ピッチのねじ孔形状となっており、棒状体5の回転方向に応じて両取付軸4に対して締め緩め可能に螺合するようになっている。
棒状体5は、両端雄ねじ部5aを除き、角棒又は平板状の板棒により形成されていても良い。
図2は、以上のごとく構成された一対の補強金具1の組を一対の躯体軸組における柱10の対向面上下に交叉して取付けた場合を示す。11は下部横架材であって、柱10を立設するための土台を構成し、12は上部横架材であって、柱の上部に架設されるけたまたは胴差しなどの横架材からなる軸組構造であり、上下のブラケット2を互いに相手側柱10に位置すべく取付けることにより、各棒状体5は、柱10間の高さ方向のほぼ中心位置でX形に交叉して配置される。
なお、特に図2(b)に示すように、左右一対の補強金具1の各取付軸4のねじ孔4aは、取付軸4の軸方向中心より左右にずらして形成され、これによって左右のブラケット2の取付位置が柱10の柱心など同一位置に取付けられていても、棒状体5の交叉位置が互いに干渉することなくX字形に交叉する。この状態で、各棒状体5の両端を取付軸4に螺合し、締付け方向に回転させることにより、各棒状体5は、所要のテンションが導入された状態で柱10間に張設され、柱10間に耐震補強構造となるX字形の筋交が形成される。
補強金具1を柱10に取り付ける時には、その一方のブラケット2の延長部2B’に形成された取付孔2aが、棒状体5によって覆われることのないように、棒状体5を傾斜方向に回動させた状態で、取付具Bを柱10にねじ込み固定させる。この状態で、他方のブラケット2を対向する柱Bの方向に回動させて、柱Bの取付面に沿わせるようにして接合させ、取付具Bにより取付固定させる。その後、棒状体5を正逆方向に回動させて、両ブラケット2、2が、柱10、10の対向面に圧接するようにして、棒状体5に緊張力を付与させるようにするば良い。
両ブラケット2、2は、補強金具1が柱10、10間に上下斜め方向に取り付けられる時には、取付具Bの挿入固定が容易となるように、ブラケット2の延長部2B’が、取付軸4、4の外側方向に向くようにして取り付けるようにしている。
次に、以上の補強金具1を用いた各種構造例について、図3を用いて説明する。まず、図3(a)は、各補強金具1の柱10に対する取付範囲を示しており、柱10の土台11から横架材12に至る全高をHとすると、上下のブラケット2の間隔は、全高Hの70%の範囲として固定し、各棒状体5をX形に交叉した状態に各柱10間に張設することにより、X字形筋交による耐震補強構造が完成する。各補強金具1の柱10に対する取付範囲は、上記全高Hの範囲と略等か、やや短い範囲としてもよい事はもちろんである。
なお図3(a)では、柱10間に間柱14が立設されているとともに、柱10間の下部位置および上部位置はそれぞれに横設された窓台15およびまぐさ16で仕切られた開口部17が形成され、この開口部17には窓枠サッシ18などの建具が取付けられている場合を示す。窓枠サッシ18は、図示のごとく柱10の間口寸法が小さい場合には、引戸式は不適切であるため、はめ殺し式か、回転外開き式、上げ下げ式、あるいはこれらの組合せたサッシを用いることが可能である。
以上の構造において、軸組作業後は、窓枠サッシ18の部分を残して内外装壁部により覆われることになり、窓枠サッシ18により構成される窓面には棒状体5がX形に交叉した形で露出することになるが、棒状体5は細径であるため、窓面を通じた見通しを十分確保でき、かつステンレスなどから構成されているため、従来にはない新奇な意匠的外観を創成することができる。
次に図3(b)は、例えば建築物の新築または改築工事などにおいて、日当りを確保するため、柱10間の全面に開口部を形成するとともに、耐震補強も合わせて行った場合を示すものであり、図のハッチング部分は内外装壁面で覆われた箇所を示す。図3(b)において、柱10間の土台となる下部横架材11と、まぐさ16で仕切られた部分には開口19が形成され、この間に一対の補強金具1の組を配置し、開口部19の内側で棒状体5をX字形に交叉させている。
補強金具1は、柱10における建築物内側に配置しておくことによって外側には窓枠サッシを配置することができるが、前記と同様に柱10間の間口幅が狭い場合には、引戸式サッシは前記と同様に不適切であるため、はめ殺し式か、回転外開き式、上げ下げ式、あるいはこれらの組合せたサッシを用いることが可能である。
次に図3(c)は同じく建築物の新築または改築工事などにおいて、日当りを確保するため、柱10間の上部に横架されたまぐさ16上に天窓部となる開口部20を形成するとともに、耐震補強も合わせて行った場合を示すものであり、柱10間のまぐさ16の下部には間柱14が立設されているとともに、各柱10には、一対の補強金具1の組が配置され、その棒状体5をX字形に交叉させた状態で両柱10間に張設し、この部分を内外装壁面で覆っている場合を示している。
さらに図3(d)は、前記図3(c)とは逆に、柱10間の下部に横架された窓台15の下部と土台11の間に前記とは逆に地窓部となる開口部21を形成するとともに、耐震補強も合わせて行った場合を示すものであり、柱10間の窓台15の上部には間柱14が立設されているとともに、窓台15の上部において各柱10には、一対の補強金具1の組が配置され、その棒状体5をX字形に交叉させた状態で両柱10間に張設し、この部分を内外装壁面で覆っている場合を示している。
さらに図4(a)は、補強金具1を、縦方向又は横方向に設けて、突っ張り棒とした例を示す。補強金具1は、リフォームなどの目的に応じて、縦方向に1本又は複数本、横方向に1本又は複数本、或いは、縦横方向に設けるようにしても良い。
補強金具1を、縦方向又は横方向に設ける場合には、棒状体5の端部とブラケット2の内壁面との間の間隔が長くなるように、ブラケット2の高さを高く形成させるすれば良い。
図4(b)は、本発明の建築物の補強構造を、梁ー梁間、或いは、土台ー土台間の直角交叉部に適応させて、上記補強金具1を火打ち材として機能させるようにした例を示す。
さらに、図4(c)に示すように、本発明の補強金具1を、庇40(又は棚)の吊り材として用いることもできる。
図5は、前記補強金具1の窓枠取付箇所における取付構造の具体例を示している。図において、前記軸組構造に取付けられる横框30aおよび縦框30bによって構成される窓枠30の外側部には、窓枠サッシ31が組付けられ、この窓枠サッシ31には、内側に窓ガラス32を固定した引戸サッシュ33が横移動可能に取付けられている。
この種の既存窓枠30の内側部は十分な幅がある。これに対して、補強金具1のブラケット2の幅Wは小さいため、窓枠30の縦框30bに取付可能であり、前記のごとく一対の補強金具1の組を縦框の両側に固定し、棒状体5をその中央でX字形に交叉した状態で張設することができる。本実施形態では建築物の軸組などの躯体や、躯体に対する内外装を変更することなく、耐震補強を施すことができるので、既存建築物の耐震施工を簡易にできる。
なお、以上の柱10には、図6(b)に示すように、柱10間の内側に石膏ボード22や化粧シートを貼着したものもあり、この種の石膏ボード22を設けたものであっても、ブラケット2の取り付けを安全になすことができる。この場合には、石膏ボード22の厚み分ねじ取付具Bの長さを十分長く設定しておくことが必要である。図6(a)に示すように、柱10の外面に直接ブラケット2を取り付けることができることは勿論である。
次に図7は、以上の補強金具1における棒状体5に張力をあたえるための工夫例を示している。
まず、図7(a)では円筒状の棒状体5の任意の外周部両側に角形若しくは平坦な係合部5bを形成しており、この係合部5bにレンチなどの締付け工具Lのを挟み込んで廻すことにより、強い力で締め緩めすることができる。なお、棒状体5の雄ねじ部5aを除く一部または全体を四角ないし六角形などの角形にすることもできることは勿論である。
また図7(b)では、棒状体5を2分割して、その分割された端部にそれぞれ逆ねじからなる雄ねじ部5cを形成するとともに、それぞれの雄ねじ部5cに適合したピッチの雌ねじ部を両側に形成した筒型のターンバックル具TBにより棒状体5同士を締め緩め可能に連結することにより、締め緩め時における調整量の増加を行っている。図ではターンバックル具TBの外周を円筒形としているが、一部平坦化しておくことにより締め付け工具Lによる強い締め緩めによって張設することが可能である。
いずれにおいてもこれら工夫箇所は、操作箇所が棒状体5同士のX字形に交叉する位置を避けて設けることにより、締め緩め操作性に与える影響を防止できる。
なお、各実施形態では、補強金具1の棒状体5をX字形に掛渡すことによって柱など縦設材間相互の引張り強度材としての筋交を形成したが、斜めに一本だけ掛渡すだけでも、筋交として機能する。また、上述したように、縦設材間に平行に掛渡したり、横架材間に平行に掛渡すこともでき、横または縦の突っ張棒として機能させることもできる。また、上述したように、火打ち材として、或いは、吊り材として用いることもできる。
1 補強金具
2 ブラケット、2A 側板、2B 背板、2B’ 延長部
2a 取付孔、2b 大径孔
3 プッシュナット
4 取付軸
4a ねじ孔
5 棒状体
5a(5c) 雄ねじ部、5b 切欠き部
10 柱
11 下部横架材(土台)
12 上部横架材
14 間柱
15 窓台
16 まぐさ
17,19,20,21 開口部
18,30 窓枠サッシ
30窓枠
30a 横框
30b 縦框
32 窓ガラス
33 引戸サッシ
B 取付具
L 工具
TB ターンバックル具

Claims (5)

  1. 一対の略コ形のブラケットと、各ブラケットの両側板間に回動可能に装着され、直径方向にねじ孔が貫通形成された取付軸と、両端に各取付軸のねじ孔に螺合する雄ねじ部が形成された棒状体とを備え、棒状体両端の雄ねじ部は逆方向に形成された逆ねじとされていることを特徴とする建築物用補強金具。
  2. 前記各ブラケットの背板には、前記取付軸が装着された最短位置から上下方向若しくは前後方向に延長された背板の延長部において、取付孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の建築物用補強金具。
  3. 請求項1又は2に記載の建築物用補強金具を用い、建築物の左右の縦設材および上下の横架材によって仕切られる空間内において、一方の縦設材の対向面上部又は下部に一方の前記ブラケットを固定するとともに、他方の縦設材の対向面下部又は上部に他方の前記ブラケットを固定し、それぞれの前記取付軸に前記棒状体の両端が螺合された状態で斜めに張設されることにより、前記空間内に斜めに掛渡される筋交として前記補強金具が機能することを特徴とする建築物の補強構造。
  4. 前記筋交が一対の補強金具の組によりX形に交叉して形成され、一方の補強金具の前記取付軸のねじ孔と他方の補強金具の前記取付軸のねじ孔とは、取付軸の軸方向中心より互いに外側にずらした位置に形成されていることを特徴とする請求項3記載の建築物の補強構造。
  5. 請求項1又は2に記載の建築物用補強金具を用い、建築物の左右の縦設材および上下の横架材によって仕切られる空間内において、前記ブラケットを両縦設材または両横架材の縦方向又は横方向の略対向位置に固定し、それぞれの前記取付軸に前記棒状体の両端が螺合された状態で張設されることにより、横架材または縦設材と略平行な突っ張り棒として前記補強金具が機能することを特徴とする建築物の補強構造。
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