JP2016056594A - ブレース支持金具及びそれを用いたブレース施工方法 - Google Patents

ブレース支持金具及びそれを用いたブレース施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ブレースの上端部を天井スラブに対して直接固定する際の作業効率を向上させる。【解決手段】ブレース支持金具1は、天井スラブの表面に接合して取り付けられる固定プレート2aとその固定プレート2aから所定間隔を隔てて互いに対向して下方に突設される一対の支持プレート2b,2cとを有し、固定プレート2aの所定位置に天井スラブから突出するボルトを挿通可能な装着孔3を設けた固定部材2と、装着孔3の下方位置とは異なる位置で一対の支持プレート2b,2cによって回転可能に軸支される軸部の中央にブレースを連結する連結部4aを設けた連結部材4と、連結部材4の軸部に装着され、連結部材4と一対の支持プレート2b,2cとの間に摩擦を生じさせて一対の支持プレート2b,2cに対する連結部材の回転位置を保持する摩擦部材6a,6bと、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ブレースを天井スラブに取り付けて固定するためのブレース支持金具及びそれを用いたブレース施工方法に関する。
従来、天井スラブから垂下する吊りボルトの下端部又はその近傍位置にブレースを連結することにより、吊りボルトや吊りボルトによって支持される天井構造物の振動を抑制する天井構造が知られている(例えば、特許文献1,2,3)。
特許文献1に開示された従来の構造は、吊りボルトの下端近傍位置から隣接する吊りボルトの上端部に向かって斜め方向に配設されるブレースの上端部を、ブレース取付具を用いてその隣接する吊りボルトの上端部に連結するものである。このブレース取付具は、ブレースの上端部を吊りボルトの上端部に連結する際、吊りボルトの上端部とブレースを連結する連結部材とを2つの板状部材で挟み込み、ボルトとナットを用いてそれら2つの板状部材を固定することによりブレースを連結するものである。したがって、このようなブレース取付具を用いてブレース上端部を固定するときには、その都度、作業者が天井スラブ表面近傍の高所位置まで上って作業を行う必要があり、作業効率が悪い。
これに対し、特許文献2に開示された従来の構造は、予めブレース上端部に取り付けられた固定金具を吊りボルトの引っ掛け、固定金具を吊りボルトに沿って押し上げることにより、施工できるものである。また固定金具は、吊りボルトに引っ掛けられるフック部材と、ブレースを連結する連結部材とが揺動自在であるため、吊りボルトに引っ掛けた状態でブレースの連結角度を調整可能である。そのため、作業者は床面などの低い場所に居ながら固定金具を吊りボルトに引っ掛けて上端部に配置し、その後、ブレースの角度調整を行ったうえでブレースの下端部を所定位置に固定することで施工を完了させることができ、作業効率が良い。
しかしながら、特許文献1,2のようにブレースの上端部を吊りボルトの上端部に連結する構造では、想定を超えるような大規模地震発生時にブレースを連結した吊りボルトの上端部に作用する引っ張り強度が過大なものとなり、吊りボルトそのものが曲がってしまう現象が発生する。この現象を未然に防止すべく、近年ではブレースの上端部を吊りボルトに連結するのではなく、天井スラブに対して直接固定することが提唱されている。
例えば特許文献3に開示された構造は、ブレースの上端部を天井スラブに固定するものである。この従来技術では、斜め方向に配設されるブレースの上端部が支持金具を介して天井スラブに固定される。しかし、特許文献3に開示されるような支持金具では、ブレースを天井スラブに固定するときの角度に自由度がなく、施工性が悪い。
特開2014−51818号公報 特開2011−190678号公報 特開平10−318241号公報
ところで、ブレースの上端部を天井スラブに対して直接固定する際には、天井スラブの表面から数cm〜数十cm程度突出するアンカーボルトなどのボルト部分にブレース支持金具が取り付けられる。そのようなブレース支持金具の取り付け作業を作業者が床面などの低い場所に居ながら行うためには、ブレース支持金具をブレースの一端に連結した後、その一端を持ち上げてブレース支持金具に形成された孔に天井スラブから突出するボルト部分を挿入する必要がある。このとき、ブレース支持金具において天井スラブに固定される固定部材とブレースが連結される連結部材とが特許文献2のように揺動自在であると、ボルト部分を挿入するために孔が形成された固定部材の一面を天井スラブ表面と平行にすることが難しく、ボルト部分を固定部材の孔に対してスムーズに挿入させることが困難である。そのため、床面などの低い場所に居ながら施工することが難しく、作業効率が低下するという問題がある。
そこで本発明は、ブレースの上端部を天井スラブに固定して支持するためのブレース支持金具であって、作業者が床面などの低い場所から施工する場合でも効率良く施工できるようにしたブレース支持金具を提供すると共に、そのブレース支持金具を用いたブレース施工方法を提供することを、その目的とするものである。
上記目的を達成するため、まず第1に、本発明は、ブレースを天井スラブに固定した状態で支持するブレース支持金具(1,1a)であって、天井スラブの表面に接合して取り付けられる固定プレート(2a)と、前記固定プレート(2a)から所定間隔を隔てて互いに対向して下方に突設される一対の支持プレート(2b,2c)とを有し、前記固定プレート(2a)の所定位置に天井スラブから突出するボルトを挿通可能な装着孔(3)を設けた固定部材(2)と、前記装着孔(3)の下方位置とは異なる位置で前記一対の支持プレート(2b,2c)によって回転可能に軸支される軸部の中央に前記ブレースを連結する連結部(4a)を設けた連結部材(4)と、前記軸部に装着され、前記連結部材(4)と前記一対の支持プレート(2b,2c)との間に摩擦を生じさせて前記一対の支持プレート(2b,2c)に対する前記連結部材(4)の回転位置を保持する摩擦部材(6a,6b)と、を備えることを特徴とする構成である。
かかる構成によれば、摩擦部材(6a,6b)の摩擦力によって固定部材(2)と連結部材(4)との相対的な回転が抑制されるため、ブレース支持金具(1,1a)を天井スラブに取り付けるときには、装着孔(3)が形成された固定プレート(2a)を天井スラブの表面とほぼ平行に保持させた状態でボルトを装着孔(3)にスムーズに挿入することができるようになる。またかかる構成によれば、一対の支持プレート(2b,2c)によって支持される連結部材(4)が装着孔(3)の下方位置とは異なる位置に設けられるため、ボルトを装着孔(3)に挿入するときにはボルトと装着孔(3)との位置関係を目視で確認しながら挿入することができると共に、装着孔(3)に挿入されたボルトに対してナットを装着するときには連結部材(4)が邪魔になることもなく、スムーズに装着することができるようになる。
また第2に、本発明は、上記第1の構成において、前記摩擦部材(6a,6b)は、前記軸部において前記一対の支持プレート(2b,2c)と前記連結部(4a)との間に装着されることを特徴とする構成である。
また第3に、本発明は、上記第1の構成において、前記一対の支持プレート(2b,2c)のそれぞれには前記軸部を挿通可能な取付孔(2d,2e)が設けられ、前記連結部材(4)は、前記軸部の両端を前記一対の支持プレート(2b,2c)に設けられた前記取付孔(2d,2e)から突出させた状態に取り付けられ、前記摩擦部材(6a,6b)は、前記取付孔(2d,2e)から突出する前記軸部の両端に装着されることを特徴とする構成である。
また第4に、本発明は、上記第1乃至3のいずれかの構成において、前記摩擦部材(6a,6b)は、前記連結部材(4)と前記一対の支持プレート(2b,2c)との間に押圧力を付与することにより前記連結部材(4)と前記一対の支持プレート(2b,2c)との間に摩擦を生じさせることを特徴とする構成である。
また第5に、本発明は、上記第1乃至第4のいずれかの構成において、前記連結部(4a)は、軸径が前記ブレースよりも太軸に形成され、外周面から前記ブレースを螺入装着可能な螺子孔(5)が軸心を通る方向に形成されることを特徴とする構成である。
また第6に、本発明は、上記第1、第2又は第4の構成において、前記連結部(4a)は、前記軸部の中央に装着されるアーム部(18a)と、前記アーム部(18a)の先端に設けられる平板部(18b)とを有し、前記平板部(18b)に前記ブレースが連結されることを特徴とする構成である。
更に第7に、本発明は、上記第1乃至第6のいずれかの構成を有するブレース支持金具(1,1a,1b)を用いてブレース(13,19)を施工するブレース施工方法であって、前記連結部(4a)に前記ブレース(13,19)の先端を連結し、前記連結部材(4)を回転させることにより前記ブレース(13,19)と前記固定部材(2)との角度を調整する工程と、前記連結部(4a)に連結された前記ブレース(13,19)を持ち上げ、前記固定プレート(2a)を天井スラブの表面とほぼ平行な状態にする工程と、天井スラブの表面から突出するボルトを前記装着孔(3)に挿入する工程と、前記装着孔(3)に挿入されたボルトに対してナットを締着することにより、前記ブレース支持金具(1,1a,1b)を天井スラブに固定する工程と、を有することを特徴とする構成である。
本発明によれば、ブレースの上端部を天井スラブに対して直接固定する作業を行う際、作業者が床面などの低い場所から施工する場合でも効率良く施工することができるようなる。
第1実施形態のブレース支持金具を斜め方向から観た斜視図である。 第1実施形態のブレース支持金具の各部材を分離した状態の斜視図である。 第1実施形態のブレース支持金具の断面構造を示す図である。 ブレース支持金具に連結されるブレースの角度調整例を示す図である。 第1実施形態のブレース支持金具を天井スラブに取り付ける際の施工手順を示す図である。 第1実施形態のブレース支持金具を天井スラブに取り付ける際の施工手順を示す図である。 第1実施形態のブレース支持金具を天井スラブに取り付ける際の施工手順を示す図である。 第2実施形態のブレース支持金具を斜め方向から観た斜視図である。 第2実施形態のブレース支持金具の各部材を分離した状態の斜視図である。 第2実施形態のブレース支持金具の断面構造を示す図である。 第3実施形態のブレース支持金具を斜め方向から観た斜視図である。 第3実施形態のブレース支持金具の各部材を分離した状態の斜視図である。 第3実施形態のブレース支持金具の断面構造を示す図である。 第3実施形態のブレース支持金具を天井スラブに取り付ける際の施工手順を示す図である。 第3実施形態のブレース支持金具を天井スラブに取り付ける際の施工手順を示す図である。 第3実施形態のブレース支持金具を天井スラブに取り付ける際の施工手順を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下において参照する各図面では互いに共通する部材に同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1及び図2は本発明の第1実施形態であるブレース支持金具1を示す図であり、図1はブレース支持金具1の各部材を組み付けた状態の斜視図を、図2は各部材を分離した状態の斜視図を示している。尚、図1及び図2のそれぞれに示すXYZ三次元座標系は、各図において共通する座標系である。このブレース支持金具1は、天井スラブに吊り下げた状態で支持される天井構造物の振動を抑制するためのブレース上端部を天井スラブの表面に固定するための金具であり、固定部材2と、連結部材4と、摩擦部材6a,6bとを備えて構成される。このブレース支持金具1は、円柱状金属棒体の外周面に雄螺子が形成されたブレース13(図4参照)を連結して支持するものである。
固定部材2は、ブレース支持金具1を天井スラブに固定するための部材であり、天井スラブの表面に接合して取り付けられる固定プレート2aと、その固定プレート2aから所定間隔を隔てて互いに対向した下方に突設された一対の支持プレート2b,2cとを有する。本実施形態の固定部材2は、例えば1枚の金属プレートの両端部分をほぼ直角に折り曲げて形成された概略コ字状の形態を有し、その折り曲げられた両端部分のプレートによって一対の支持プレート2b,2cが形成され、それら一対の支持プレート2b,2cの間に位置する中央部分のプレートによって固定プレート2aが形成される。このように固定部材2を全体的に概略コ字状の形態とすることにより、固定部材2の作成が簡単になり、製造コストの低廉化を図ることができる。ただし、固定部材2の全体的な形態は、必ずしも概略コ字状のものに限られない。
固定プレート2aには、天井スラブにアンカーなどで固定されたボルトを挿通して固定部材2を天井スラブの表面に固定するための装着孔3が形成される。この装着孔3は、固定プレート2aの幅方向(X方向)に関しては固定プレート2aのほぼ中央位置に形成され、固定プレート2aの長手方向(Y方向)に関しては固定プレート2aの中央位置ではなく、中央位置よりも一端部側の偏った位置に形成される。
また一対の支持プレート2b,2cには、図2に示すように連結部材4を回動可能に軸支するための同軸の取付孔2d,2eが形成される。例えば、これら2つの取付孔2d,2eは、一方の取付孔2dが他方の取付孔2eよりも大径に形成される。尚、取付孔2dの内径は、後述する連結部4aの直径とほぼ同径である。またこれらの取付孔2d,2eは、支持プレート2b,2cの長手方向(Y方向)に関し、固定プレート2aの中央位置ではなく、装着孔3とは異なる他端部側の偏った位置に形成される。つまり、取付孔2d,2eは、固定部材2の長手方向(Y方向)において固定部材2の中央位置を挟んで装着孔3とは反対側の位置に形成される。
更に一対の支持プレート2b,2cのそれぞれは、取付孔2d,2eが形成された部分とは反対側の部分に斜め方向に切り欠いた切欠部2fを有する。この切欠部2fは、支持プレート2b,2cの強度を低下させることなく、固定部材2の重量を軽減するためのものである。そのため、切欠部2fを設けることにより、ブレース支持金具1の全体重量を軽くすることができる。
連結部材4は、支持プレート2b,2cの取付孔2d,2eに装着され、支持プレート2b,2cによって回転可能に軸支される。この連結部材4は、図2に示すように支持プレート2b,2cによって軸支される軸部4b,4cと、それら軸部4b,4cに挟まれた中央に位置する連結部4aとを有する。本実施形態では、軸部4b,4cは同径で且つ同軸の円柱状に形成され、連結部4aは軸部4b,4cと同軸であり、軸部4b,4cよりも太軸の円柱状に形成される。軸部4b,4cの直径は、例えば取付孔2eよりも若干小径である。また連結部4aの直径は、連結対象となるブレース13よりも大径である。尚、連結部4aの形状は必ずしも円柱状に限られるものではなく、四角柱以上の多角柱状の形状であれば良い。そして連結部4aの外周面には、ブレース13を螺入装着可能な螺子孔5が連結部4aの軸心を通る方向に形成される。さらに、連結部材4の両端側に設けられる軸部4b,4cの先端部には、図2に示すように、連結部材4が取付孔2d,2eから離脱してしまうことを防止するためのピン8a,8bを装着するための孔7a,7bが設けられる。
摩擦部材6a,6bは、例えば樹脂成型された円筒部材であり、内径が軸部4b,4cと同径若しくはそれ以上に形成され、外径が取付孔2dの内径とほぼ同径に形成される。これら摩擦部材6a,6bは、軸部4b,4cの外周面に装着される。
そして連結部材4は、図2に示すように、一方の軸部4bを支持プレート2b,2cに設けられた大径の取付孔2dから小径の取付孔2eに向かって挿入していき、摩擦部材6aが装着された軸部4bの先端部を小径の取付孔2eから外側に突出させた状態に取り付ける。このとき、軸部4bに設けられた孔7aは支持プレート2cの表面から突出した状態となり、また軸部4cに設けられた孔7bは支持プレート2bの表面から突出した状態となる。その状態で、それぞれの軸部4b,4cにワッシャー9a,9bが装着され、更に孔7a,7bに対してピン8a,8bが装着される。ピン8a,8bは、金属製の弾性部材によって構成され、棒状部81と円弧状の係止部82とを有する。そして棒状部81が軸部4b,4cの孔7a,7bに挿入され、係止部82が軸部4b,4cの外周面に密着した状態に装着されることにより、ピン8a,8bはそれぞれの軸部4b,4cから離脱しないように取り付けられる。またワッシャー9a,9bは、ピン8a,8bによって支持プレート2b,2cの外側の面に密着した状態に位置決めされる。このようなピン8a,8bを用いることにより、連結部材4を固定部材2に組み付けるときの作業を極めて簡単に行うことができるようになる。そして軸部4b,4cにピン8a,8bが装着されると、連結部材4は、装着孔3の下方空間を横切らない状態で支持プレート2b,2cに支持される。このとき、軸部4b,4cの外周面に装着された摩擦部材6a,6bは、その一端が支持プレート2b,2c若しくはワッシャー9a,9bの内面と接触し、且つ、他端が連結部4aの端部と接触する状態となり、連結部材4が軸心周りに回転するときに一定の摩擦力を作用させる。
図3は、連結部材4が固定部材2に組み付けられたブレース支持金具1の断面構造を示す図である。連結部材4が固定部材2に組み付けられると、図3に示すように摩擦部材6aは、一方の端部が支持プレート2cの内面に接合すると共に、他方の端部が連結部4aと軸部4bとの段差部4dに接合し、支持プレート2c及び連結部4aのそれぞれに対して内側から一定の押圧力Faを作用させる。また摩擦部材6bは、一方の端部がワッシャー9bの内面に接合すると共に、他方の端部が連結部4aと軸部4cとの段差部4eと接合し、ワッシャー9b及び連結部4aのそれぞれに対して一定の押圧力Fbを作用させる。このような摩擦部材6a,6bは、連結部材4と支持プレート2b,2cの間に一定の摩擦力を生じさせる。この摩擦力は連結部材4が軸周りに回転することを妨げる方向に作用するため、支持プレート2b,2cに対する連結部材4の回転位置を任意の位置で保持することが可能である。つまり、連結部材4は、回転方向に対して摩擦部材6a,6bによる摩擦力を超える力が作用しない限り、支持プレート2b,2cに対する回転位置を一定の状態で保持するようになる。尚、図3では、摩擦部材6a,6bと軸部4b,4cとの間に隙間がある場合を例示しているが、このような隙間を生じさせないように摩擦部材6a,6bと軸部4b,4cとを互いに密着させるようにしても良い。
図4は、ブレース支持金具1に連結されるブレース13の角度調整例を示す図である。連結部4aの螺子孔5に対してブレース13の先端が装着された状態で、図4(a)、(b)及び(c)に示すようにブレース13と固定部材2との角度が適宜調整された場合、ブレース支持金具1は、摩擦部材6a,6bが付与する摩擦力によって連結部材4と固定部材2との相対的な回転を抑制することにより、その調整された角度を保持することができる。摩擦部材6a,6bによる摩擦力は、固定部材2が自重によって連結部材4の軸部4b,4cを中心に回転しない程度の強さであれば良い。この程度の強さであれば、連結部4aの螺子孔5にブレース13の先端が装着された状態のとき、作業者はブレース13と固定部材2との角度を手動操作で簡単に調整することが可能であり、しかもブレース支持金具1は作業者によって調整された角度を保持することができるようになる。一方、摩擦力が大きすぎると、固定部材2とブレース13との角度は強固に保持される反面、作業者は簡単に角度調整を行うことができなくなる。そのため、摩擦部材6a,6bによる摩擦力は、固定部材2が自重によって連結部材4に対して相対的に回転することを抑制することができ、しかも作業者がブレース13と固定部材2との角度調整を手動操作で簡単に行える程度の強さにすることが好ましい。
図5、図6及び図7は、ブレース支持金具1を天井スラブSに取り付ける際の施工手順を示す図である。天井スラブSには、ブレース支持金具1を固定するためのアンカー10が予め取り付けられる。図5に示すアンカー10は、天井スラブSに形成された孔Hにねじ込んで固定されるねじ込み式アンカーであり、その先端から順に、タッピング螺子10aとボルト10bと工具装着部10cとを備えている。タッピング螺子10aは天井スラブSの孔Hに埋め込むための大小2つの螺子山による雄螺子が形成された部分であり、ボルト10bは後述するナット11を装着するための雄螺子が形成された部分である。工具装着部10cはボルト10bよりも小径であり、例えば外形が六角柱状に形成され、長尺の工具先端部に嵌合装着可能である。そしてアンカー10は、工具装着部10cに工具が装着され、タッピング螺子10aの先端が孔Hに差し込まれた状態で工具が回転駆動されることにより孔Hに対して螺入進行する。そしてタッピング螺子10aの先端が孔Hの奥端部に達するとアンカー10の施工が完了し、作業者は工具を下方へ引き抜くことにより、工具装着部10cから工具を離脱させることができる。このようなアンカー10の施工は、作業者が床面などの比較的低い場所から行うことができるため、施工性に優れている。アンカー10が天井スラブSに固定されると、ボルト10bが天井スラブSの表面から所定長さ突出した状態となる。尚、天井スラブSに取り付けられるアンカー10は、必ずしも上述したねじ込み式アンカーに限られない。
そして天井スラブSの表面から突出するボルト10bに対してブレース支持金具1を固定するときには、図5に示すように、まずブレース13の先端を螺子孔5に装着し、ブレース13と固定部材2との角度を予め一定の角度に調整しておく。この作業は、作業者が床面などの比較的低い場所に居ながら行うことができる。そして作業者は、ブレース13の先端を持ち上げ、天井スラブSから垂下するボルト10bを固定部材2に設けられた装着孔3に挿入する。このとき、固定部材2は、ブレース13に対して相対的な回転を行わないため、装着孔3が形成された固定プレート2aを天井スラブSの表面とほぼ平行な状態とすることができる。また連結部材4が装着孔3の下方空間を横切らない位置に設けられているため、作業者はボルト10bと装着孔3との位置関係を目視で確認しながら挿入することができる。そのため、作業者は、床面などの比較的低い場所に居ながらボルト10bを装着孔3に挿入する作業を行うことができる。
固定部材2の装着孔3にボルト10bが挿入されると、図6に示す状態となる。このような状態になると、作業者はブレース13の下端部を床スラブなどに接触させて滑らないように手当することにより、ブレース13の姿勢が安定し、ブレース支持金具1がボルト10bから離脱しないようになる。そのため、作業者はブレース13から一旦手を離すことができる。そして作業者は、長尺の工具先端にナット11を装着し、床面などの比較的低い場所から工具を操作することにより、装着孔3の下方に突出するボルト10bに対してナット11を装着する。このとき、アンカー10の工具装着部10cはナット11の内径よりも小径であるため、工具装着部10cの外側を通してナット11をボルト10bに装着することができる。また連結部材4が装着孔3の下方空間を横切らない位置に設けられているため、ナット11をボルト10bに装着するときには連結部材4が邪魔になることもない。そして工具が回転駆動されることによりナット11がボルト10bに対して螺合進行し、ナット11の締め付けトルクが一定トルクになると、施工が完了する。その結果、図7に示すようにナット11が固定部材2の固定プレート2aを天井スラブSの表面に接合させて強く押し付けた状態に固定され、ブレース支持金具1が天井スラブSに固定される。
その後、作業者は、ブレース13の下端部を再び持ち上げ、ブレース13の配設角度を調整する。このとき、ブレース支持金具1の連結部材4は固定部材2に対して回転するため、作業者はブレース13の配設角度を簡単に調整可能である。そして適切な配設角度に調整したブレース13の下端部を固定すると、ブレース13の設置作業が完了する。このように本実施形態のブレース支持金具1を用いることにより、作業者は床面などの比較的低い場所に居ながら一人で、天井スラブSから突出するボルト10bを固定部材2の装着孔3にスムーズに挿入してブレース支持金具1を天井スラブSに固定することができる。つまり、天井スラブSの表面近傍での高所作業を行う必要がないため、効率良く施工することができるようになる。またブレース支持金具1を天井スラブSに固定した後にも、作業者は床面などの比較的低い場所に居ながらブレース13の配設角度を調整することができるので、ブレース13の配設角度については自由度が高いという利点もある。
更に、本実施形態のブレース支持金具1は、側面視(図5等参照)においてブレース13を直接連結するための連結部4aを一対の支持プレート2b,2cが設けられた領域をはみ出さない程度の小さなサイズに形成している。これは、ブレース13よりも太軸に構成された連結部4aに対してブレース13を直接螺入装着するための螺子孔5を形成することにより実現されるものである。このように連結部4aを一対の支持プレート2b,2cの内側領域に収容された状態とすることにより、ブレース支持金具1の小型化が可能となる。その結果、作業者が多数のブレース支持金具1を施工現場へ運搬するときには、一度により多くのブレース支持金具1を運搬することができるようになるため、この点においても作業効率が向上するという利点がある。
また上述したねじ込み式のアンカー10を用いる場合、作業者は、天井スラブSに対するアンカー10の施工からブレース13の施工完了までを全て床面などの比較的低い場所に居ながら行うことができるため、施工効率がより一層優れたものとなる。
(第2実施形態)
次に第2実施形態について説明する。第2実施形態では、上述した第1実施形態よりも簡単な構造のブレース支持金具1aについて説明する。図8乃至図10は、第2実施形態のブレース支持金具1aを示す図であり、図8はブレース支持金具1aの各部材を組み付けた状態の斜視図を、図9は各部材を分離した状態の斜視図を、図10はブレース支持金具1aの断面図を、それぞれ示している。このブレース支持金具1aが第1実施形態のブレース支持金具1と異なる主な点は、連結部材4の全体が円柱状の軸部として構成され、その連結部材4の両端に装着されるワッシャー9a,9bが摩擦部材6a,6bとして設けられる点にある。以下、このようなブレース支持金具1aについて詳しく説明する。
連結部材4は、その直径がブレース13よりも太径であり、その長手方向(X方向)の中央部にブレース13を連結するための螺子孔5が形成される。また連結部材4の両端部には、ピン8a,8bを装着するための孔7a,7bが形成される。また固定部材2に設けられる一対の支持プレート2b,2cには、連結部材4と同径若しくはそれよりも若干大きい直径の取付孔2d,2eが形成されており、連結部材4を挿通可能である。連結部材4は、図9に示すように一対の支持プレート2b,2cに形成された取付孔2d,2eに挿入され、その両端が取付孔2d,2eから支持プレート2b,2cの外側に突出した状態に取り付けられる。そしてそれら両端部にワッシャー9a,9bが装着され、更に孔7a,7bに対してピン8a,8bが装着されることにより、連結部材4は一対の支持プレート2b,2cに対して回転可能な状態で保持される。このような連結部材4は、第1実施形態と同様、装着孔3の下方空間を横切らない状態で支持プレート2b,2cに支持される。
本実施形態のワッシャー9a,9bは例えば樹脂成形されたものであり、ピン8a,8bと支持プレート2c,2bのそれぞれに密着した状態に取り付けられる。そのため、ワッシャー9a,9bは、図10に示すように、ピン8a,8bと支持プレート2c,2bのそれぞれに対して一定の押圧力Fa,Fbを作用させ、この押圧力Fa,Fbが支持プレート2c,2bとの間に一定の摩擦力を発生させる。この摩擦力は連結部材4が軸周りに回転することを妨げる方向に作用するため、支持プレート2b,2cに対する連結部材4の回転位置を任意の位置で保持することが可能である。つまり、連結部材4は、その回転方向に対してワッシャー9a,9bによる摩擦力を超える力が作用しない限り、支持プレート2b,2cに対する回転位置を一定の状態で保持するようになる。つまり、本実施形態では、ワッシャー9a,9bが摩擦部材6a,6bとして機能するものである。そして本実施形態の摩擦部材6a,6bは、支持プレート2c,2bの取付孔2e,3dから突出する連結部材4の両端に装着されることにより、連結部材4と一対の支持プレート2c,2dとの間に摩擦を生じさせるように構成される。尚、ワッシャー9a,9bは、必ずしも樹脂製のものに限られず、金属製であっても良い。
このように本実施形態では、連結部材4の両端に装着するワッシャー9a,9bを摩擦部材6a,6bとして用いるため、連結部材4を複雑な構造にする必要がなく、しかも連結部材4を固定部材2に組み付ける作業を行い易くなる。そのため、第1実施形態で説明したブレース支持金具1よりも、本実施形態のブレース支持金具1aを安価に提供することができるという更なる利点がある。
尚、本実施形態において上述した点以外については、第1実施形態で説明したものと同様である。すなわち、ブレース13の施工手順や作用効果などは第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
次に第3実施形態について説明する。図11及び図12は第3実施形態であるブレース支持金具1bを示す図であり、図11はブレース支持金具1bの各部材を組み付けた状態の斜視図を、図12は各部材を分離した状態の斜視図を示している。尚、図11及び図12のそれぞれに示すXYZ三次元座標系は、各図において共通する座標系である。このブレース支持金具1bは、第1及び第2実施形態と同様、固定部材2と、連結部材4と、摩擦部材6a,6bとを備える。ただし、本実施形態のブレース支持金具1bは、第1及び第2実施形態とは異なり、長尺方向と直交する方向に切断された断面が概略コ字形状又はC字形状である鋼板型のブレース19(図14参照)を連結して支持するものである。
固定部材2は、第1及び第2実施形態とほぼ同様の形態である。ただし、本実施形態では一対の支持プレート2b,2cのそれぞれに形成される取付孔2d,2eは、図12に示すように同径である。そして本実施形態では、それら同径の取付孔2d,2eに対して円柱状の軸部として設けられる連結部材4が挿入装着される。
連結部材4は、図12に示すように、支持プレート2b,2cの取付孔2d,2eに挿入して装着され、支持プレート2b,2cによって回転可能に軸支される。この連結部材4は、支持プレート2b,2cに設けられた一方の取付孔2dから他方の取付孔2eに向かって挿入されるとき、その外周面に、摩擦部材6b、羽子板状の連結プレート18及び摩擦部材6aがこの順で装着される。摩擦部材6a,6bは、第1実施形態と同様、例えば樹脂成型された円筒状の部材であり、内径が軸部4b,4cと同径若しくはそれ以上に形成される。連結プレート18は、ブレース19を連結するための連結部4aであり、アーム部18aと平板部18bとを備えて構成される。そしてアーム部18aには連結部材4を挿通する孔18eが形成され、平板部18bにはブレース19の先端をボルトとナットで締着するための孔18c,18dが設けられている。摩擦部材6bと連結プレート18と摩擦部材6aとを合わせた長さは一対の支持プレート2b,2cの間隔とほぼ同じ、又は、その間隔よりも若干長い長さに予め設定されている。このようにして連結部材4が取付孔2d,2eに取り付けられると、その両端部が支持プレート2b,2cのそれぞれから突出した状態となる。それら両端部にワッシャー9a,9bが装着され、更に孔7a,7bに対してピン8a,8bが装着されることにより、連結部材4は一対の支持プレート2b,2cに対して回転可能な状態で保持される。このような連結部材4は、第1実施形態と同様、装着孔3の下方空間を横切らない状態で支持プレート2b,2cに支持される。
図13は、連結部材4が固定部材2に組み付けられたブレース支持金具1bの断面構造を示す図である。連結部材4が固定部材2に組み付けられると、図13に示すように摩擦部材6aは、一方の端部が支持プレート2cの内面に接合すると共に、他方の端部が連結プレート18のアーム部18aに接合し、支持プレート2c及び連結プレート18のそれぞれに対して内側から一定の押圧力Faを作用させる。また摩擦部材6bは、一方の端部が支持プレート2bの内面に接合すると共に、他方の端部が連結プレート18のアーム部18aに接合し、支持プレート2b及び連結プレート18のそれぞれに対して内側から一定の押圧力Fbを作用させる。その結果、摩擦部材6a,6bは、連結プレート18と支持プレート2b,2cとの間に一定の摩擦力を生じさせる。この摩擦力は連結プレート18が軸周りに回転することを妨げる方向に作用するため、支持プレート2b,2cに対する連結プレート18の回転位置を任意の位置で保持することが可能である。つまり、連結プレート18は、その回転方向に対して摩擦部材6a,6bによる摩擦力を超える力が作用しない限り、支持プレート2b,2cに対する回転位置を一定の状態で保持するようになる。摩擦部材6a,6bによる摩擦力は、第1実施形態で説明したように、固定部材2が自重によって連結プレート18に対して相対的に回転することを抑制することができ、しかも作業者がブレース19と固定部材2との角度調整を手動操作で簡単に行える程度の強さにすることが好ましい。
尚、図13では、摩擦部材6a,6bと連結部材4との間に隙間がある場合を例示しているが、このような隙間を生じさせないように摩擦部材6a,6bと連結部材4とを互いに密着させるようにしても良い。また連結プレート18と連結部材4との間の隙間についても同様である。
次に図14、図15及び図16は、ブレース支持金具1bを天井スラブSに取り付ける際の施工手順を示す図である。尚、ブレース支持金具1bを天井スラブSに取り付けることに先立って、天井スラブSにアンカー10が取り付けられる点は第1実施形態と同様である。天井スラブSの表面から突出するボルト10bに対してブレース支持金具1を固定するとき、図14に示すように、作業者は、まずブレース19の先端を連結プレート18の平板部18bにボルト20などを用いて連結し、ブレース19と固定部材2との角度を予め一定の角度に調整しておく。この作業は、作業者が床面などの比較的低い場所に居ながら行うことができる。そして作業者は、ブレース19の先端を持ち上げ、天井スラブSから垂下するボルト10bを固定部材2に設けられた装着孔3に挿入する。このとき、固定部材2は、摩擦部材6a,6bによる摩擦力によりブレース19に対して相対的な回転を行わないため、装着孔3が形成された固定プレート2aを天井スラブSの表面とほぼ平行な状態とすることができる。また連結部材4が装着孔3の下方空間を横切らない位置に設けられているため、作業者はボルト10bと装着孔3との位置関係を目視で確認しながら挿入することができる。そのため、作業者は、床面などの比較的低い場所に居ながらボルト10bを装着孔3に挿入する作業を行うことができる。
固定部材2の装着孔3にボルト10bが挿入されると、図15に示す状態となる。このような状態になると、作業者はブレース19の下端部を床スラブなどに接触させて滑らないように手当することにより、ブレース19の姿勢が安定し、ブレース支持金具1bがボルト10bから離脱しないようになる。そのため、作業者はブレース19から一旦手を離すことができる。そして作業者は、長尺の工具先端にナット11を装着し、床面などの比較的低い場所から工具を操作することにより、装着孔3の下方に突出するボルト10bに対してナット11を装着する。このとき、アンカー10の工具装着部10cはナット11の内径よりも小径であるため、工具装着部10cの外側を通してナット11をボルト10bに装着することができる。また連結部材4が装着孔3の下方空間を横切らない位置に設けられているため、ナット11をボルト10bに装着するときには連結部材4が邪魔になることもない。そして工具が回転駆動されることによりナット11がボルト10bに対して螺合進行し、ナット11の締め付けトルクが一定トルクになると、施工が完了する。その結果、図16に示すようにナット11が固定部材2の固定プレート2aを天井スラブSの表面に接合させて強く押し付けた状態に固定され、ブレース支持金具1bが天井スラブSに固定される。
その後、作業者は、ブレース19の下端部を再び持ち上げ、ブレース19の配設角度を調整する。このとき、ブレース支持金具1bの連結部材4は固定部材2に対して回転するため、作業者はブレース19の配設角度を簡単に調整可能である。そして適切な配設角度に調整したブレース19の下端部を固定すると、ブレース19の設置作業が完了する。このように本実施形態のブレース支持金具1bを用いることにより、作業者は床面などの比較的低い場所に居ながら一人で、天井スラブSから突出するボルト10bを固定部材2の装着孔3にスムーズに挿入してブレース支持金具1bを天井スラブSに固定することができる。つまり、天井スラブSの表面近傍での高所作業を行う必要がないため、効率良く施工することができるようになる。またブレース支持金具1bを天井スラブSに固定した後にも、作業者は床面などの比較的低い場所に居ながらブレース19の配設角度を調整することができるので、ブレース19の配設角度については自由度が高いという利点もある。
尚、本実施形態では、一対の支持プレート2b,2cと、連結プレート18との間に摩擦部材6a,6bを設ける場合を例示したが、これに加え、第2実施形態で説明したように連結部材4の両端に装着されるワッシャー9a,9bにも摩擦力を発生させる機能を更に付加した構成を採用しても良い。
(変形例)
以上、本発明に関するいくつかの実施形態について説明したが、本発明は上述した内容のものに限定されるものではない。
例えば上記第1及び第3実施形態では、摩擦部材6a,6bとして樹脂成形によって構成された円筒状の部材を軸部に装着する場合を例示した。しかし、それらの摩擦部材6a,6bは必ずしも樹脂製であるものに限られない。例えば、ゴムなどで構成した弾性部材を軸部に被せ、その弾性部材の端部が支持プレート2b,2cの内面と接触することにより摩擦力を生じさせるものであっても構わない。すなわち、摩擦部材6a,6bは、ゴムなどで構成した弾性部材によって構成されるものであっても良い。また第1及び第3実施形態の摩擦部材6a,6bは、金属製であっても構わない。
また上記各実施形態では、連結部材4の両端にピン8a,8bを装着することにより一対の支持プレート2b,2cから連結部材4が離脱してしまうことを防止する例について説明したが、連結部材4の離脱防止効果を発揮する構成はこれに限られない。例えば連結部材4の両端部の外周面に雄螺子を形成し、取付孔2d,2eから突出する雄螺子部分にナットを締着することにより、連結部材4の離脱防止効果を発揮させるようにしたものでも構わない。この場合、上述した摩擦部材6a,6bを省略し、ナットの締着力を調整することによって一対の支持プレート2b,2cと連結部材4との間に上述した摩擦力を作用させるものであっても構わない。つまり、連結部材4の両端に取り付けるナットを、上述した摩擦部材6a,6bとして用いるのである。
ただし、ナットの締め付け強度にはバラツキが生じ易く、一対の支持プレート2b,2cと連結部材4との間に作用させる摩擦力が上述した強さにはならないこともある。その場合、ブレースの設置作業時に作業者がその都度、ナットを緩めたり、締め付けたりする作業を別途行う必要が生じるため、作業効率向上の観点からすれば、上記第1乃至第3実施形態のそれぞれで説明したように、ナットによる締め付けではなく、一定の摩擦力を生じさせる摩擦部材6a,6bを設けることが好ましい。
1,1a ブレース支持金具
2 固定金具
2a 固定プレート
2b,2c 支持プレート
2e,2e 取付孔
3 装着孔
4 連結部材
4a 連結部
5 螺子孔
6a,6b 摩擦部材
13,19 ブレース

Claims (7)

  1. ブレースを天井スラブに固定した状態で支持するブレース支持金具であって、
    天井スラブの表面に接合して取り付けられる固定プレートと、前記固定プレートから所定間隔を隔てて互いに対向して下方に突設される一対の支持プレートとを有し、前記固定プレートの所定位置に天井スラブから突出するボルトを挿通可能な装着孔を設けた固定部材と、
    前記装着孔の下方位置とは異なる位置で前記一対の支持プレートによって回転可能に軸支される軸部の中央に前記ブレースを連結する連結部を設けた連結部材と、
    前記軸部に装着され、前記連結部材と前記一対の支持プレートとの間に摩擦を生じさせて前記一対の支持プレートに対する前記連結部材の回転位置を保持する摩擦部材と、
    を備えることを特徴とするブレース支持金具。
  2. 前記摩擦部材は、前記軸部において前記一対の支持プレートと前記連結部との間に装着されることを特徴とする請求項1に記載のブレース支持金具。
  3. 前記一対の支持プレートのそれぞれには前記軸部を挿通可能な取付孔が設けられ、
    前記連結部材は、前記軸部の両端を前記一対の支持プレートに設けられた前記取付孔から突出させた状態に取り付けられ、
    前記摩擦部材は、前記取付孔から突出する前記軸部の両端に装着されることを特徴とする請求項1に記載のブレース支持金具。
  4. 前記摩擦部材は、前記連結部材と前記一対の支持プレートとの間に押圧力を付与することにより前記連結部材と前記一対の支持プレートとの間に摩擦を生じさせることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のブレース支持金具。
  5. 前記連結部は、軸径が前記ブレースよりも太軸に形成され、外周面から前記ブレースを螺入装着可能な螺子孔が軸心を通る方向に形成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のブレース支持金具。
  6. 前記連結部は、前記軸部の中央に装着されるアーム部と、前記アーム部の先端に設けられる平板部とを有し、前記平板部に前記ブレースが連結されることを特徴とする請求項1、2又は4に記載のブレース支持金具。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のブレース支持金具を用いてブレースを施工するブレース施工方法であって、
    前記連結部に前記ブレースの先端を連結し、前記連結部材を回転させることにより前記ブレースと前記固定部材との角度を調整する工程と、
    前記連結部に連結された前記ブレースを持ち上げ、前記固定プレートを天井スラブの表面とほぼ平行な状態にする工程と、
    天井スラブの表面から突出するボルトを前記装着孔に挿入する工程と、
    前記装着孔に挿入されたボルトに対してナットを締着することにより、前記ブレース支持金具を天井スラブに固定する工程と、
    を有することを特徴とするブレース施工方法。
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