JP6058893B2 - ブレース材取付金具及びこれを用いたブレース材取付方法 - Google Patents
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Description
また、前記第一受部材は、前記接触面の両端から略平行に突出する一対の突出部を有し、前記第二受部材は、前記取付部の両端から略平行に突出する一対の突出部を有し、前記第一受部材及び前記第二受部材は、各開口部を重ね合わせた状態で前記接触面と前記取付部と各一対の突出部とにより取り囲まれる閉じた空間を形成するとよい。
[天井下地構造]
図1は天井の下地構造2を示し、天井スラブ3から垂下させた吊りボルト4に対し、ハンガー5を介して天井下地材としての野縁受6を吊り下げ支持してある。野縁受6の水平方向に対する振れ止めを行うために、ブレース材7を吊りボルト4の天井スラブ3側付近と野縁受6との間に傾斜状に架け渡してある。図示省略するが、吊りボルト4は野縁受6の長手方向適宜箇所に複数個設けることで、野縁受6を水平に支持している。また、野縁受6の下面側には、天井仕上材を取り付け固定する野縁が設けられる。
本実施形態において、ブレース取付金具1は、図2,3に示すように、大略、吊りボルト4を受け入れる第一受部材10と、ブレース材7の上端7aに設けた接続部材50が取り付けられる第二受部材20と、第一、第二受部材10,20の各貫通孔15,25を貫通しこれらを回転可能に連結する軸部材30と、第一受部材10及び第二受部材20の内側で軸部材30に係止して設けられる押付部材40とを備える。
図4に示すように、第一受部材10は平面視略Uの字状を呈し、大略、吊りボルト4の周面に沿う湾曲部11と、この湾曲部11の両端から略平行に突出する一対の突出部12,12と、湾曲部11に対向する他側において開口する開口部13とを有する。
図5に示すように、第二受部材20は平面視略コの字状を呈し、大略、ブレース材7の上端7aに設けた接続部材50を取り付ける取付部21と、この取付部21の両端から略平行に突出する一対の突出部22,22と、取付部21に対向する他側において開口する開口部23とを有する。
図3に示すように、本実施形態において、軸部材30として中ボルト(半ねじ)を用いている。中ボルト30は、ねじ山が形成されていない円筒部31とねじ部(おねじ)32とを有する。ここで、第一受部材10及び第二受部材20の最大幅W(W2)に対応する部分となる円筒部31の長さLは、第一、第二受部材10,20を各開口部13,23を重ね合わせて連結した状態での最大幅Wとほぼ等しくしている。また、上述したように、第一、第二受部材10,20の各貫通孔15,25の内面にはねじ山が形成されていない。よって、中ボルト30が第一、第二受部材10,20と螺合することはなく、ねじ部32にナット33を取り付け、第一、第二受部材10,20を締め付けて連結した状態においても、中ボルト30を軸に第一、第二受部材10,20を相対回転させることが可能となる。
図6に示すように、押付部材40は、大略、先の軸部材30の円筒部31の周面に沿うように略円弧状に湾曲した湾曲部41と、この湾曲部41の一端から延設され接触面43を形成する接触部42とを有する。
本実施形態において、接続部材50は、図7に示すように、大略、一端51aが第二受部材20と螺合する接続ボルト51と、この接続ボルト51をブレース材7の上端7aにビス等の固定部材59により固定する固定部52とを有する。
ここで、図8を参照しながら、取付状態における各部材の接触状態について説明する。
接続ボルト51を取付孔24に螺合させることで、接続ボルト51の先端51aを中ボルト30の下方で取付部21から吊りボルト4に向けて突出させて、先端51aを押付部材40の当接面43に当接させる。ここで、ブレース材7は、その下端7bの固定時において、中ボルト30の軸A3を中心にブレース材7を回転させて野縁受6に引き寄せて固定される。よって、当接点Pには、モーメントにより力Nが作用し、吊りボルト4に直交する方向に分力として押圧力Fが作用する。この接続ボルト51の当接による押圧力Fは、当接面44の裏面側の接触面43に作用する。そして、接触面44が吊りボルト4に対しその長手方向に沿って線状に接触し、吊りボルト4のねじ山4aと接触面43の凹凸とが嵌合する。また、第一受部材10の接触面14は、吊りボルト4に対しその長手方向に沿って面状に接触し、吊りボルト4のねじ山4aと接触面14の凹凸とが嵌合する。
次に、ブレース材取付金具1を用いたブレース材7の取付方法について説明する。
まず、図9(a)に示すように、チャンネル材を所定の長さに切断したブレース材7の一端7aの側面7cに接続部材50を固定すると共に、接続部材50の接続ボルト51を第二受部材20の取付孔24に螺合させて取り付ける。接続部材50のブレース材7への固定は、ビス等の固定部材59により行われる。これにより、ブレース材7の軸A1と接続ボルト51の軸A2とを一致させる。
第一受部材10の寸法や形状等は、上記実施形態の例に限られるものではない。例えば、図10に示す第一受部材10’には、湾曲部11’の内側に吊りボルト4のねじ山4aと嵌合するボルト16が溶接により設けている。本実施形態では、このボルト16の周面(ねじ山)17が吊りボルト4と接触する接触面14’となり、吊りボルト4のねじ山4aと密着嵌合する。このように、第一受部材10は、吊りボルト4に接触する接触面14,14’を有する態様のものであればよい。
Claims (9)
- 天井スラブから垂下し天井下地材を支持する吊りボルトに対しブレース材を取り付けるブレース材取付金具であって、
一側に前記吊りボルトに接触する接触面及び他側に開口部を有する第一受部材と、
一側に前記ブレース材の一端に設けた接続部材を取り付ける取付部及び他側に開口部を有する第二受部材と、
各開口部を重ね合わせた状態で前記第一受部材及び前記第二受部材の各貫通孔に貫通しこれらを回転可能に連結する軸部材とを備え、
前記接続部材は、一端が前記取付部とその中央部で螺合する接続ボルトと、前記接続ボルトの他端を前記ブレース材の一端に固定する固定部を有し、
前記固定部は略コの字状を呈し、中央に前記接続ボルトを貫通させる貫通孔を有するボルト取付部と、このボルト取付部の両端から略平行に突出する一対の突出部を有し、
前記一対の突出部間に前記ブレース材の一端を嵌入させて前記突出部に固定し前記接続ボルトを前記取付部に螺合させると共に、
前記接続ボルトの先端を前記軸部材の下方で前記取付部から前記吊りボルトに突出させて前記吊りボルトに当接させて、
前記接触面を前記吊りボルトに密着させるブレース材取付金具。 - 前記第一受部材は、前記接触面の両端から略平行に突出する一対の突出部を有し、前記第二受部材は、前記取付部の両端から略平行に突出する一対の突出部を有し、前記第一受部材及び前記第二受部材は、各開口部を重ね合わせた状態で前記接触面と前記取付部と各一対の突出部とにより取り囲まれる閉じた空間を形成する請求項1記載のブレース材取付金具。
- 前記吊りボルトに接触する接触面を有し、前記第一受部材及び前記第二受部材の内側で前記軸部材に係止して設けられる押付部材をさらに備え、前記接続ボルトの先端を前記押付部材を介して前記吊りボルトに当接させて前記押付部材の接触面及び前記第一受部材の接触面を前記吊りボルトに密着させる請求項1又は2記載のブレース材取付金具。
- 前記第一受部材の接触面には、前記吊りボルトのねじ山と嵌合する凹凸が形成されている請求項1又は2記載のブレース材取付金具。
- 前記第一受部材の接触面には、前記吊りボルトのねじ山と嵌合する凹凸が形成されている請求項3記載のブレース材取付金具。
- 前記押付部材の接触面には、前記吊りボルトのねじ山と嵌合する凹凸が形成されている請求項3又は5記載のブレース材取付金具。
- 前記押付部材は、略円弧状に湾曲した湾曲部と、この湾曲部の一端から延設され前記接触面を形成する接触部とを備え、前記湾曲部を前記軸部材に係止させると共に前記接触面の裏面に前記接続部材の先端を当接させる請求項3,5,6のいずれかに記載のブレース材取付金具。
- 前記軸部材は中ボルトであり、前記中ボルトの前記第一受部材及び前記第二受部材の最大幅に対応する部分及び前記各貫通孔には、ねじ山が形成されていない請求項1〜7のいずれかに記載のブレース材取付金具。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のブレース材取付金具を用いたブレース材の取付方法であって、
前記ブレース材の一端を前記一対の突出部間に嵌入させて前記突出部に固定すると共に前記接続ボルトを介して前記第二受部材を前記ブレース材に接続し、
前記吊りボルトの前記天井下地材側で前記吊りボルトに前記第一受部材を取り付け、
前記第一受部材及び前記第二受部材の各開口部を重ね合わせた状態で前記軸部材を前記各貫通孔に貫通させて前記第一受部材及び前記第二受部材を回転可能に連結し、
連結した第一受部材及び第二受部材を前記吊りボルトに沿って前記天井スラブ側へ移動させ、
前記接続ボルトを前記取付部に螺合させながら前記接続ボルトの先端を前記軸部材の下方で前記取付部から前記吊りボルトに突出させて前記吊りボルトに当接させて、
前記接触面を前記吊りボルトに密着させ、
前記ブレース材の他端を前記天井下地材に固定するブレース材の取付方法。
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