JP2011105842A - 化合物および組成物、有機電界発光素子 - Google Patents
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Abstract
Description
低分子系材料は、カラム精製、再結晶精製、および昇華精製などの方法により材料の純度を高めることができ、有機EL素子の不純物による影響を最小限に抑えることができる。また、一般に低分子系の材料は、真空蒸着法による製膜が可能であるため、有機EL素子を前述したような積層構造にすることができる。このことから、材料の特性を引き出し、有機EL素子の特性を高めることが比較的容易に行える。しかし、真空蒸着法は、材料の利用効率が極端に低く、また、シャドーマスクのたわみの問題から、大型基板への蒸着が難しいという大きな問題点がある。つまり、大型の有機EL基盤を用いた表示装置の作製が非常に困難となる。また、製造コストが高いという問題点がある。
このように、低分子系材料を用いた素子は、性能は良いが製造コストが高い、また、高分子系材料を用いた素子は、製造コストは安いが性能が良くないという、それぞれ一長一短がある。
Φext=a×Φrec×Φspin×Φem ・・・ (i)
式(i)において、Φextは有機EL素子の発光効率(外部量子効率)、aは外部取り出し効率、Φrecは注入された正孔と電子が再結合する確率、Φspinは一重項および三重項の生成確率、Φemは発光材料の発光効率を示す。
このうちa(外部取り出し効率)は、発光材料から発生する光を、どれだけ外部に取り出せるかを示す値で、一般に材料の膜や、ガラス基板などの透明基盤による光の屈折により、数十%といわれている。
Φspinは、一重項および三重項の生成確率であるから、蛍光材料の場合は最大で25%、燐光材料の場合は最大で75%となる。Φemは、励起状態から熱失活することなく、どれだけ光に変換されたかという、発光効率を示す。つまり、ΦspinおよびΦemは発光材料の能力を表す値である。
一方、Φrecは、注入された正孔と電子が再結合する確率を示す値であるから、発光材料の能力が優れていても、再結合効率が悪ければ、発光効率も悪くなってしまう。
しかし、材料自身がもつ正孔と電子の輸送性は、大抵の場合同一ではなく、また層界面では、ほぼ確実に電荷注入障壁が生じるため、発光層内で正孔と電子がバランスよく再結合することは容易ではない。電荷注入・輸送バランスが悪い場合としては、正孔または電子のどちらかが少ない場合、あるいはどちらかが極端に多く、再結合せずに通り抜けてしまう場合などが考えられるが、電荷が対極へ流れ出てしまう場合には、電荷をブロックする層を設けて、電荷を発光層内に閉じ込め、再結合効率を高める方法もある。
しかし、PEDOT:PSSはバンドギャップが狭く(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照)、発光層から流出する電子をブロックする効果はほとんどない。また、PEDOT:PSSは製膜の際に水を使用しており、水は少なからず有機EL素子に悪影響を及ぼす。さらに、酸や硫黄の拡散など、多くの問題が指摘されており、代替材料が求められている。
また、本発明は、本発明の化合物を含む有機層を備える電力効率に優れた有機EL素子を提供することを課題とする。
より具体的には、本発明者らは、正孔輸送性のポリカルバゾール骨格に、電子供与性の窒素が置換したベンゼン環を導入し、さらに、窒素が置換したベンゼン環のユニットを分子内に適切に配置することで、ポリマー主鎖と側鎖との相乗効果が得られ、適切なイオン化ポテンシャルと、電子ブロック効果の得られる化合物を実現できることを見出した。
まず、本発明の化合物について、詳細に説明する。
本発明の上記一般式(1)〜(5)に示される化合物において、Y1〜Y3上の置換基、Ar1〜Ar18上の置換基、R1〜R18は、同一でも異なっていても良く、水素、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、ハロゲン原子、置換基を有しても良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有しても良い炭素数1〜20のアルコキシ基、置換基を有しても良い炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していても良い炭素数2〜30の芳香族環式基、電荷注入・輸送基から選ばれる。
ここで、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基としては、6π電子系、10π電子系、12π電子系、14π電子系の芳香族炭化水素環基が挙げられ、具体的には、フェニル、ビフェニル、ナフチル、テルフェニル、アンスリル、アズレニル、フルオレニル、ピレニル、フェナンスリル、ナフスリル等が挙げられ、このうち特にフェニル、ナフチルが好ましい。
ここで、芳香族環としては、例えばベンゼン、ビフェニル、ナフタレン、アントラセン、アズレン、フルオレン、チオフェン、フラン、ピロール、ピラゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、チエノ[2,3−b]チオフェン、チエノ[3,2−b]チオフェン、チエノ[3,4−b]チオフェン、9−オキソフルオレン、カルバゾール、シラフルオレン、セレノフルオレン等が挙げられ、これに置換する電子供与基としては、アルキル基(例えば、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ドデシル、iso−プロピル、t−ブチル、2−エチルペンチル、2−エチルヘキシル、2−エチルヘプチル、2−エチルオクチル、2−エチルノニル、2−エチルデシル等)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(例えば、n−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、n−ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、n−ノニルオキシ、n−デシルオキシ、n−ドデシルオキシ、2−エチルペンチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、2−エチルヘプチルオキシ、2−エチルオクチルオキシ、2−エチルノニルオキシ、2−エチルデシルオキシ等)、アミノ基等が挙げられる。
ここで、芳香族環としては、例えば、ベンゼン、ビフェニル、ナフタレン、テルフェニル、アントラセン、アズレン、フルオレン、ピレン、フェナントレン、ナフタセン等が挙げられ、これに置換する電子吸引基としては、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、アルデヒド基、エステル基(例えばメチルエステル、エチルエステル、iso−プロピルエステル、n−ブチルエステル、t−ブチルエステル、フェニルエステル等)、カルボキシル基等が挙げられる。
一般式(1)〜(5)に示される化合物において、Ar1〜Ar18で示される炭素数2〜30の芳香族環式基としては炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基、炭素数2〜30の芳香族複素環基が挙げられる。
炭素数6〜30の置換基を有しても良い芳香族炭化水素環基の芳香族炭化水素環としては、一般式(1)〜(5)中の前記Ar1〜Ar18で示される炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基と同様のものが挙げられる。
また、当該電荷注入・輸送基は、その一部または置換し得るすべてがアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基で置換されても良く、アルキル基としては、前記R1〜R18で示される炭素数1〜20のアルキル基と同様のものが挙げられ、アルコキシ基としては、前記R1〜R18で示される炭素数1〜20のアルコキシ基と同様のものが挙げられ、また、アルケニル基としては、前記R1〜R18で示される炭素数2〜20のアルケニル基と同様のものが挙げられる。
一般式(1)〜(3)に示される化合物において、Y1〜Y3で示される置換基を有していても良い2価の炭素数2〜30の芳香族環式基としては、置換基を有しても良い2価の炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基、置換基を有しても良い2価の炭素数2〜30の芳香族複素環基が挙げられる。
一般式(1)〜(5)で示される化合物におけるE1〜E10で示される置換基を有しても良い炭素数2〜30の芳香族環式基としては、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基、および炭素数2〜30の芳香族複素環基が挙げられ、具体的には、一般式(1)〜(5)中の前記R1〜R18で示される炭素数2〜30の芳香族環式基と同様のものである。
この電荷注入・輸送基としては一般式(1)〜(5)中の前記R1〜R18で示される電荷注入・輸送基と同様のものが挙げられる。
また、一般式(1)に示される化合物において、R1〜R8で示される架橋性置換基は、触媒の有る無しに関係なく、光あるいは熱によりクロスリンクが可能な重合性官能基(重合基)をもった置換基であり、ビニル基、トリフルオロビニル基、アクリル基、メタクリル基、オキセタン基、あるいはエポキシ基などを有する、置換されていても良いアルキル基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されていても良い芳香族環式基であることが好ましい。置換されていても良い芳香族環式基としては、置換されていてもよい芳香族炭化水素環基、または置換されていてもよい芳香族複素環基が挙げられる。具体的には、一般式(1)に示される化合物において、R1〜R8で示される架橋性置換基としては、例えば、一般式(53)〜(58)に示すものが挙げられる。
また、一般式(1)に示される化合物において、R1〜R8で示される架橋性置換基としては、一般式(59)で表される重合性官能基をもった置換基が挙げられる。
本発明の組成物は、本発明の化合物を含有するものである。本発明の組成物は、本発明の化合物の他に、例えば、塩化鉄、塩化アルミニウム、塩化アンチモンなどのルイス酸、2,6−ナフトキノン、ジフェノキノンなどのキノン誘導体、TCNQ(7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、TCNE(テトラシアノエチレン)、TNAP(11,11,12,12−テトラシアノナフト−6−キノジメタン)、F4TCNQ(2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−ヘキサシアノキノジメタン)などのテトラシアノキノジメタン誘導体、フッ化ホウ素、トリフェニルボラン、フラーレン誘導体、あるいは酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化バナジウムなどの金属酸化物などから選択される電子受容性ドーパントなどを含むものとすることができる。ただし、これに限定されるものではない。また、本発明の組成物は、本発明の化合物の他に前記などの化合物を2種類以上含むものであってもよい。
次に、本発明の有機EL素子について説明する。
図1は、本発明の有機EL素子の一例を説明するための断面模式図である。図1に示す有機EL素子は、基板7上に、陽極6と、正孔注入層5と、正孔輸送層4と、発光層3と、電子注入・輸送層2と、陰極1とが、この順で設けられたものであり、図1に示すように、陽極6と陰極1とからなる一対の電極間に、正孔注入層5と正孔輸送層4と発光層3と電子注入・輸送層2とからなる複数の有機層が形成されてなるものである。
電子注入・輸送層2は、外部電源から負電極を介して発光層3に注入される電子の輸送を効率よく行うために設けられている。電子注入・輸送層としては、例えば、アルミキノリノール錯体(Alq3)やCsFからなる層を用いることができる。
発光層3としては、例えば、良好な青色発光が得られるBDAVBiを、アダマンタンアントラセン(Ad−Ant)ホスト中に3wt%ドープしたものや、ポリ−9,9−ジオクチルフルオレンなどを用いることができる。
図1に示す有機EL素子は、正孔注入層5が本発明の(1)〜(5)のいずれかの化合物を含むものであるので、優れた正孔注入能が得られ、電力効率に優れたものとなる。
また、本実施形態の有機EL素子においては、正孔注入層5を、本発明の化合物からなるものとした場合を例に挙げて説明したが、本発明の有機EL素子は、有機層の少なくとも1層が本発明の化合物を含んでいればよく、図1に示す例に限定されるものではない。例えば、正孔注入層だけでなく、正孔輸送層も本発明の化合物からなるものとしてもよいし、正孔輸送層のみ本発明の化合物からなるものとしてもよい。また、本実施形態においては、正孔注入層5を、本発明の化合物からなるものとしたが、本発明の化合物以外のものを含む本発明の組成物からなるものとしてもよい。
具体的には、例えば、正孔輸送層のみ本発明の化合物からなるものとした場合、正孔注入層として、PEDOT:PSSを用いることできる。
1HNMR(CDCl3)δH(ppm):7.85(s,2H),7.42(d,J=8.28Hz,4H),7.35(s,2H),7.31(d,J=8.68Hz,2H),7.22(t,J=8.48Hz,2H),7.05(d,J=8.72Hz,4H),2,51(s,6H).13CNMR(CDCl3)δC(ppm):146.23(2C),140.27(1C),132.66(6C),132.36(2C),127.60(3C),126.09(6C),124.50(2C),121.52(4C),116.23(2C),110.14(2C),20.27(2C)
1HNMR(CDCl3)δH(ppm):7.87(s,2H),7.36−7.05(m,32H),2.53(s,6H),2.26(s,6H)
1HNMR(CDCl3)δH(ppm):7.87(s,2H),7.44−6.94(m,25H),2.52(s,6H).13CNMR(CDCl3)δC(ppm):140.53(4C),132.31(4C),129.46(2C),129.23(2C),129.14(2C),127.37(6C),126.58(4C),125.17(2C),121.51(8C),110.26(6C),20.28(2C)
1HNMR(CDCl3)δH(ppm):7.98(d,J=8.28Hz,2H),7.86(d,J=9.16,2H),7.84(s,2H),7.44(t,J=7.32,4H),7.37−7.12(m,28H),7.00(brs,2H),2.50(s,6H)
1HNMR(CDCl3)δH(ppm):7.86(s,2H),7.74(d,J=8.24,2H),7.59(s,2H),7.40−7.10(m,32H),2.52(s,6H)
1HNMR(CDCl3)δH(ppm):7.83(s,2H),7.35(s,2H),7.22−7.21(m,12H),5.90−5.79(m,2H),5.01(dd,J=23Hz,J=12Hz,4H),2.60(t,J=7.56Hz,4H),2.50(s,6H),2.12(q,J=6.87Hz,4H),1.73(quin,J=7.45,4H).13CNMR(CDCl3)δC(ppm):147.85(1C),145.06(2C),140.53(2C),138.56(2C),137.86(2C),132.25(2C),129.44(6C),127.25(4C),125.10(4C),122.55(2C),121.38(3C),114.72(2C),110.23(2C),34.72(2C),33.32(2C),30.57(2C),20.25(2C)
1HNMR(CDCl3)δH(ppm):8.05(s,2H),7.35−6.92(m,14H),5.87−5.73(m,2H),5.05−4.92(m,4H),2.54(brs,6H),2.35−2.22(m,4H),2.09−2.05(m,4H),1.67(s,4H)
1HNMR(CDCl3)δH(ppm):8.01(s,2H),7.26−6.92(m,32H),2.35−2.16(m,12H)
1HNMR(CDCl3)δH(ppm):8.02(s,2H),7.51−6.98(m,25H),2.21(s,6H).
なお、イオン化ポテンシャルは光電分光法を用いて測定した。バンドギャップは膜状態のUVスペクトルの吸収端から算出した。電子親和力はイオン化ポテンシャルとバンドギャップの差から算出した。電極の仕事関数との差は、ITO電極の仕事関数を5.0eVとしたときの値と、実施例1および2、製造例15で製造された化合物のイオン化ポテンシャルとの差から求めた。
実施例5の有機EL素子の構成は、基板7側から順に、「陽極6」ITO/「正孔注入層5」実施例1の一般式(83)に示すポリマー/「正孔輸送層4」α−NPD(40nm)/「発光層3」AdAnt:BDAVBi3wt%(30nm)/「電子注入・輸送層2」Alq3(40nm)/LiF(1nm)/「陰極1」Al(100nm)である。なお、正孔注入層5は塗布法の一つであるスピンコート法で製膜し、正孔輸送層4、発光層3、電子注入・輸送層2および陰極1は真空蒸着法で製膜した。
比較例1の有機EL素子の構成は、基板側から順に、「陽極」ITO/「正孔輸送層」ジフェニルナフチルジアミン(α−NPD)(40nm)/「発光層」AdAnt:BDAVBi3wt%(BDAVBiを、アダマンタンアントラセン(Ad−Ant)ホスト中に3wt%ドープしたもの)(30nm)/「電子注入・輸送層」アルミキノリノール錯体(Alq3)(40nm)/LiF(1nm)/「陰極」Al(100nm))である。正孔輸送層、発光層、電子注入・輸送層および陰極はすべて真空蒸着法で製膜した。
比較例2の有機EL素子の構成は、基板側から順に、「陽極」ITO/「正孔注入層」PEDOT:PSS/「正孔輸送層」α−NPD(40nm)/「発光層」AdAnt:BDAVBi3wt%(30nm)/「電子注入・輸送層」Alq3(40nm)/LiF(1nm)/「陰極」Al(100nm))である。なお、正孔注入層は塗布法の一つであるスピンコート法で製膜し、正孔輸送層、発光層、電子注入・輸送層および陰極は真空蒸着法で製膜した。
比較例1、比較例2および実施例5の有機EL素子について、100cd/m2時の特性評価の結果を下記表2に示した。
比較例2で使用したPEDOT:PSSは、一般に広く用いられる正孔注入材料である(特許文献1、非特許文献1、非特許文献2)。PEDOT:PSSは比較的良い初期特性を示すが、酸が遊離するため、電荷発光素子の寿命特性に問題があることが指摘されており、代替が望まれる材料である。電力効率や外部量子効率は、正孔注入層を設けない比較例1と比べると、効率は大幅に改善されており、正孔注入層を導入することによる効果が得られているといえる。
一般式(86)に示すポリマーをキシレンに溶解して調整した塗布溶液をガラス基板上にスピンコート法で成膜し、20分間の減圧乾燥の後、膜厚20nmのポリマー薄膜を得た。その後、紫外線ランプ(波長365nm、照度15mW/cm2)により90分間紫外線照射することで、ポリマー薄膜を硬化させた。次いで、ポリマー塗布溶液の一般的な溶剤であるトルエンをポリマー薄膜状に滴下し、リンスを行った。リンス後のポリマー薄膜の膜厚を測定した結果、20nmであった。
この結果より、一般式(86)に示すポリマーは、塗布法により製膜して光硬化させることで、溶剤に対して難溶性の薄膜となることが確認でき、さらにこの薄膜上に塗布法による積層製膜が可能であることが示された。
実施例7の有機EL素子の構成は、基板7側から順に、「陽極6」ITO/「正孔注入層5」PEDOT:PSS(80nm)/「正孔輸送層4」実施例4の一般式(86)に示すポリマー/「発光層3」ポリ−9,9−ジオクチルフルオレン(65nm)/「電子注入・輸送層2」CsF(2nm)/「陰極1」Al(100nm)である。なお、正孔注入層5、正孔輸送層4、発光層3は塗布法の一つであるスピンコート法で製膜し、電子注入・輸送層2および陰極1は真空蒸着法で製膜した。
比較例3の有機EL素子の構成は、基盤側から順に、「陽極」ITO/「正孔輸送層」PEDOT:PSS(80nm)/「発光層」ポリ−9,9−ジオクチルフルオレン(65nm)/「電子注入・輸送層」CsF(2nm)/「陰極」Al(100nm)である。なお、正孔注入層、正孔輸送層、発光層は塗布法の一つであるスピンコート法で製膜し、電子注入・輸送層および陰極は真空蒸着法で製膜した。
Claims (9)
- 下記一般式(1)に示される化合物。
- 下記一般式(2)に示される化合物。
- 下記一般式(3)で示される化合物。
- 下記一般式(4)で示される化合物。
- 下記一般式(5)で示される化合物。
- 請求項1記載の架橋性置換基が、触媒の有る無しに関係なく、光あるいは熱によりクロスリンクが可能な置換基であり、ビニル基、トリフルオロビニル基、アクリル基、メタクリル基、オキセタン基、あるいはエポキシ基などを有する、置換されていても良いアルキル基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されていても良い芳香族環式基であることを特徴とする一般式(1)の化合物。
- 請求項1〜5記載の電荷注入・輸送基が、電子供与基で置換された芳香族環式基、置換基を有していても良いアリールアミン、または置換基を有していても良いカルバゾール誘導体であることを特徴とする一般式(1)〜(5)の化合物。
- 請求項1〜7記載のいずれか1項の化合物を含有することを特徴とする組成物。
- 一対の電極間に複数の有機層を形成してなる有機電界発光素子において、前記有機層の少なくとも1層が請求項1〜7記載のいずれか1項の化合物または請求項8記載の組成物を含んでなる有機電界発光素子。
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